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インストール&アクティベーションガイド
(フローティング FlexLM版)
ステイシフト株式会社
©Stay-Shift Co., Ltd. 2017
Revision 0.2
Rocky 1
Stay-Shift
本インストールガイドについて
本インストールガイドでは,フローティングライセンスをご契約のお客様を対象に,Rockyのインストールお
よびアクティベーションの方法をご紹介いたします.
1 用語の解説
用語(英語) 用語(日本語) 意味
Feature フィーチャー
Rockyライセンスシステム上で起動が許可される機能の事.プ
リポスト機能(prepost)、ソルバー機能(solver)、並列計算機能
(hpc)などの種類がある。
Feature Key フィーチャーキー
各フィーチャごとに,開発元より発行される固有の番号.各ライ
センスの個別管理および,悪意を持った第三者ユーザーによる
不正使用を防止するためのキーコード.
License ライセンス
開発・販売元とお客様の間で取り決めたソフトウェアについて
の使用条件(本数や使用形態)のこと.
Node-locked ノードロック
個別のコンピュータにひもづいたライセンス形態のこと.ノード
ロックの場合は,アクティベーション時に指定されたコンピュータ
のみでプログラムを使用できる.
Floating フローティング
サーバから各コンピュータ(クライアント)に対して浮動的にライ
センスに基づいた使用許可を発行するライセンス形態のこと.サ
ーバとクライアントは内部ネットワークでお互いに認識できる事が
条件となる.
License Server ライセンスサーバ
内部ネットワークで相互に認識できる端末(クライアント)に対
して,ライセンスに基づいて、毎回の端末でのプログラム起動ご
と使用許可を与えるためのコンピュータ.
Client クライアントマシン
ライセンスサーバから浮動的に与えられる使用許可にもとづ
いて,プログラムを実行できる端末(コンピュータ)のこと.
Rocky 2
Stay-Shift
2 フローティングライセンス方式の概念
フローティングライセンス方式は、下図のようにお客様所有の LAN内にライセンスサーバを構築していた
だき、そこから任意のマシンにライセンスを一時的に供与し、Rockyの起動や計算を許可する方式です。
お客様は、所有するライセンスの本数分だけ Rockyの GUIを起動したり、ソルバーを起動したりすること
ができます。
注意事項
LANについては、通信安定性の観点から有線接続のみ動作保証しています。(Wi-Fiは動作保証対象
外)
ライセンスサーバ自体で Rockyを起動することも可能です。(ライセンスサーバと計算マシンを兼用す
ることが可能です)
端末動作中はライセンスサーバをネットワークから切断したり、電源を落としたり、OSを再起動したり
しないでください。
Rocky 3
Stay-Shift
3 FlexLM Serverのダウンロード
以下の URLからダウンロードしてください.
http://download.rocky-dem.com/package/license/flexlm-11.14.0-win64.zip
ZIP形式で圧縮されていますので、ファイルを解凍してください。以下のようなファイルが入っていることが
確認できます。
4 FlexLMの配置フォルダの作成
ダウンロードした FlexLMを開き,以下の手順でインストールを実行してください.まず、FlexLMを配置す
る任意のローカルフォルダを決め、作成してください。このドキュメントでは、以下のパスにローカルフォルダ
を作成するものとします。このフォルダを、以下ではエンドユーザーフォルダと呼びます。
C:¥Tools¥FlexLM
このローカルフォルダは、以下の制限事項を守って作成してください。
ライセンスサーバのローカルフォルダであること (ネットワークドライブは動作保証外)
ローカルの固定式メディアであること (リムーバブルメディアは動作保証外)
UNCパスやプライベートパスは動作保証外
8.3形式のパスは動作保証外
シンボリックリンクやジャンクションは動作保証外
全角文字を含むパス名は動作保証外
半角カナを含むパス名は動作保証外
特に日本語環境下で使用する場合、全角文字や半角カナを用いたフォルダ名は動作保証外となります
ので、ご注意ください.
弊社からお渡ししましたライセンスファイルを、こちらのローカルフォルダ内に配置してください。
Rocky 4
Stay-Shift
5 lmtoolsの起動
lmtools.exeを管理者権限で起動してください。Windowsの場合は、右クリックして“管理者として起動”オ
プションを使用することで管理者権限で起動ができます。
lmtools.exeはFlexLMサービスを管理するためのGUIです。FlexLMサービスの管理は全てこの lmtools
を通して行います。
Rocky 5
Stay-Shift
6 FlexLMサービスのインストール
管理者権限で起動した lmtools上で、以下の手順でサービスのインストールを実施します。すなわち、以
下の作業を実行するとWindowsサービスとしてOSの起動時に自動的に実行するバックグラウンドサービス
として機能を開始します。
Lmtoolsを起動したら、以下 1~8の手順で FlexLMサービスのインストールを行います。
① Config Services タブを開きます。
② サービスネームを決めます。任意で設定可能です。ここでは例としてに”Rocky FlexLM”とします。
③ FlexLMサービスの本体プログラムである、lmgrd.exeのパスを設定します。ここではエンドユーザー
フォルダ内の lmgrd.exeの位置を指定しています。
④ ライセンスファイルのパスを指定します。ここでは、エンドユーザーフォルダ内にライセンスファイルを
配置しています。
⑤ デバッグログファイルの位置を指定しています。ログファイル名は任意ですが、ここでは例としてエンド
ユーザーフォルダ内に debug.log という空のテキストファイルを作成し、それをデバッグログファイル
として指定しています。
⑥ Use Service ボックスにチェックを入れてください。(選択中のサービスを使用するという意味です)
⑦ Start Server at Power Up ボックスにチェックを入れてください。(Windows起動時に自動的にサービ
ス開始するという意味です)
⑧ 以上の設定が完了したら、Save Serviceボタンを押してサービスを保存してください。
Rocky 6
Stay-Shift
7 FlexLMサービスの開始
引き続いて、以下の手順でライセンスサーバー機能を開始してください。
① Start/Stop/Reread タブを開きます。
② Start Sever ボタンを押してください。このボタンを押すとライセンスサーバー機能が開始されます。
--- ここまででライセンスサーバが開始されました 以下の③~⑤は機能解説です。---
③ Stopサーバーボタンを押すとサーバが停止されます。ただし、④を参照してください。
④ ライセンスを読み込んで機能している場合、この Force Sever Shutdownボタンにチェックを入れない限
りライセンスサーバ機能は停止しません。これは、起動中のライセンスサーバを不用意にシャットダウン
しないためのフェールセーフ機能です。
⑤ ライセンスサーバを起動したままライセンスファイルを読み替えるには、6項の④でライセンスファイルを
新しいものに指定しなおしたうえで ReRead License File ボタンを押してください。ライセンスサーバが
機能したまま新しいライセンスファイルが読み込まれます。
Rocky 7
Stay-Shift
8 サービスの起動状態のチェック
ここまでの作業で FlexLM サーバは起動しましたが、正しく機能しているかどうかを以下の手順でチェック
することが出来ます。
① Server Status タブを開いてください。
② Preform Status Enquiry ボタンを押してください。
③ 正しく動作していればウインドウ内に以下のようなメッセージが表示されますので、ご確認ください。
-------- Status --------
Flexible License Manager status on “確認した日付・時刻”
[Detecting lmgrd processes...]
License server status: 1515@”ライセンスサーバの IPV4アドレス”
License file(s) on 172.16.0.101: C:¥Tools¥FlexLM¥”ライセンスファイル名”
”ライセンスサーバの IPV4アドレス”: license server UP v11.14.0
Vendor daemon status (on “ライセンスサーバのホストネーム”):
esss: UP v11.14.0 Feature usage info:
(以下のフィーチャの内容はご購入のパッケージによって異なります)
Users of rocky_prepost_professional: (Total of 1 license issued; Total of 0 licenses in use) Users of rocky_solver_professional: (Total of 1 license issued; Total of 0 licenses in use) Users of rocky_hpc_unit: (Total of 12 licenses issued; Total of 0 licenses in use)
Rocky 8
Stay-Shift
(参考)FlexLMで使用するライセンスファイルとポート番号について
FlexLMでは,標準設定でポート番号 1515番を通信に使用する仕様になっています.
FlexLMのライセンスファイルは以下のような構造となっており、ライセンスサーバの情報と、ご購入いた
だいた機能(feature)に応じた暗号 Keyが記載されています。
上図のうち、※のついた項目についてはテキストエディタ等で書き換えが可能です。書き換え作業を行う
ときには、元のライセンスファイルのバックアップを取るようお願いいたします。
Rocky 9
Stay-Shift
9 Rocky本体のダウンロード ESSS社のホームページにアクセスしていただき,”SUPPORT” からカスタマー・サービスページにアクセス
してください.
http://www.esss.com.br/
カスタマー・サービスページにRockyのエリアがありますので,そこからRockyの最新版をダウンロードしてく
ださい.
Rocky 10
Stay-Shift
10 Rocky本体のインストール ダウンロードした Rockyのインストールファイルをダブルクリックすると,Rockyのインストールが開始されま
す.画面の指示に従ってインストール作業を進めてください.
※インストールは,クライアントマシンだけに行っても結構です.また,ライセンスサーバとクライアントを兼
ねる(ライセンスサーバ上で Rocky本体を使う)ことも可能です.
11 ライセンスの認証 インストールに引き続いて,以下のライセンス認証の画面が表示されます.
ここで,「Setup license server」を選択してください.以下のダイアログボックスがポップアップしてきます.
Hostにライセンスサーバのホストネーム(ライセンスサーバのコンピュータ名)または IPv4アドレスを,Portに
1515を入力してください.
Rocky 11
Stay-Shift
ライセンスサーバのコンピュータ名で接続できない場合は,IPv4アドレス(例:192.168.0.X等)を入力して接
続を確認してください.
インストールに成功すると,Status欄が「License OK」と表示されます.
以上でライセンス認証作業が完了し,Rockyを使用することが出来るようになりました.
Rocky 12
Stay-Shift
12 トラブルシューティング
FlexLMの GUI(lmtools)上でライセンスサーバの起動が確認できない.
✓ ライセンスファイル( .lic)と,項目 5に示した FlexLM関連ファイルがご自身で指定したフォルダに存
在するかどうかを確認してください.
✓ 項目 4で指定したエンドユーザーフォルダ C:¥Tools¥FlexLM では動作しない場合があります。(多く
の場合はご使用中のマシンのユーザー権限によるものが多いです)その場合は、C:\FlexLMに変
更したり、確実にご使用中のユーザー権限で操作できるフォルダに FlexLMを置くようにしてくださ
い。
✓ 項目 8のライセンスサーバの状態チェックを行い、そこに表示されているメッセージを確認してくださ
い。代表的なエラーには以下のようなものがあります。
➢ ホストネームがライセンスファイルと異なる。
➢ ポート番号の指定が正しくない。(1515が使用できない場合は、50101等の 5桁のポート
をライセンスファイル上で指定してみてください)
⇒ 「8.サービスの起動状態のチェック」の(参考)を参照ください。
➢ 6項 ⑥ の Use Serviceチェックボックスを ONにしていない。
➢ Lmgrd.exeを配置したフォルダにアクセス制限がかかっている。(Windowsのユーザー権限
によってはアクセスできない場合がある)
✓ Windowsのサービスに問題がある可能性をチェックしてください。Windows サービスとは、
Windows上においてバックグラウンドで実行されるプログラムのことです。これらは、システム起動
と同時に起動させたりできます。FlexLMもこのWindowsサービスを利用しています。チェック方法
は下記のとおりです。
Windows左下の検索窓で「サービス」を検索
サービスのマネージャを起動すると次ページのような画面に移動します。
Rocky 13
Stay-Shift
上のウインドウの中の Rocky FlexLM を探して右クリックし、「プロパティ」を選択すると、停止・
再起動・開始などの動作が可能です。停止/開始動作をすることで FlexLMサービスが動作すること
があります。
また、デフォルトで「自動(遅延開始)」になっておりますが、プロパティで「自動」に変更していただく
と、パソコン起動時に FlexLMが素早く立ち上がるようになります。デフォルト設定ですと、パソコン
起動後から数分間は FlexLMが立ち上がりません。
FlexLMは動いているが,Rockyが起動できない
✓ ライセンスサーバに Rocky本体をインストールしている場合
⇒サポート窓口にご連絡ください.
✓ クライアントのみに Rocky本体をインストールしている場合
⇒ライセンスサーバにRocky本体をインストールし,ライセンスサーバ上でRockyが起
動するかを確認してください.ライセンスサーバ上でRockyが正常に起動する場合,
次項の通信の問題が発生している可能性があります.
ライセンスサーバにインストールした Rockyは動くが,クライアントにインストールした Rockyがライセン
ス認証できない.
✓ ライセンスサーバのホスト名の代わりに,IPv4アドレスを使ってみてください.
✓ ライセンスサーバとクライアントの間で,ポート 1515の通信が出来ていない可能性があります.
Windowsのファイアウォール(ホームネットワークまたは社内(プライベート)ネットワークおよび,パ
ブリックネットワーク用の2つ)の設定を見直すなどの対策を行ってください.
✓ 環境によりポート 1515が使用できない場合は、代替としてライセンスファイル上で任意の 5桁のポ
ートを指定してください。
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Stay-Shift
13 お問い合わせ先
本ドキュメントおよび,ライセンスのアクティベーション,Rockyの使い方等に関してご質問がある場合は,
下記のサポート窓口までご連絡をお願いいたします.ホームページ上にもお問い合わせフォームがございま
すのでご活用ください。原則として 24時間以内(土日・祝および当社休業日を除く)のご返信をさせていただい
ております。
Rocky サポート窓口
ステイシフト株式会社 Rocky サポート担当
TEL:044-455-7300
E-mail [email protected]
サポート URL https://www.stay-shift.jp/contact/
〒213-0012 神奈川県川崎市高津区溝口 5-3-67-1201