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Presentation at Maker Conference Tokyo 2012 (2012.06.02)
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OSHWの理想と現実 MAKER CONFERENCE TOKYO2012
フリー・ハードウェアとオープン・プロセス
Creative Commons Japan http://creativecommons.jp
Dominick Chen@dominickchen
BG: Arduino Uno http://arduino.cc/en/uploads/Main/ArduinoUno_R3_Front.jpg
年末 重要CCプロジェクト フリーライセンス数 全ライセンス数
2002 MIT OCW - -
2003 O’Reilly Open Books
208,939 943,292
2004 Flickr 1,011,650 4,541,586
2005 FreeSound 4,369,938 15,822,408
2006 TED, StopRokkasho 12,284,600 50,794,048
2007 SoundCloud 40,020,147 137,564,807
2008 NIN “GhostI-IV” 68,459,952 214,970,426
2009 Wikipedia, White House
136,938,501 336,771,549
2010 Europeana 160,064,676 407,679,266
2011 YouTube 172,274,248 439,123,509
CCライセンスは排他的(exclusive)ではない
•デュアルライセンスが可能•CC+:非営利ライセンス+営利利用契約の共存
ハードウェア
物理デジタル
CCライセンス(著作権)の限界
•CCライセンスはデジタル・コンテンツの著作権を対象に設計されている。
•ソフトウェアにはGPLやOSLを推奨。
•(著作権で保護されない)物理物には適用できない。
•回路は対象外 / 回路図は対象
▷ 物理世界と関連のあるCCライセンス適用例
CC House (吉村靖孝, 2010)
•木造戸建て住宅の実施図面一式を販売するプロジェクト。建築は敷地に合わせ微調整される可能性があるため、図面に著作権の一部放棄が明記される。改変可能とすることで、さまざまな変種が生まれることを期待する。
CC House (吉村靖孝, 2010)
•設計図に改変権有りのCCライセンスを付けて廉価で「販売」
•施主/工務店が与条件に合わせて自由に改変し、竣工してもOK
•再ライセンスはどうする?
•建築のGitHubは作れるか?
未来へのキオク, Google Japan, http://www.miraikioku.com/
Tohoku Earthquake and Tsunami Rebuilding, Architecture For Humanity, http://architectureforhumanity.org/programs/tohoku-earthquake-and-tsunami-rebuilding
OSHWの目的
•,電子回路工作は情報社会における基盤的メディア・リテラシーのひとつ
•今までこの分野に参入できなかったより多くの人間がOSHWを通して多様な創造性を発揮すること
•プラットフォーム間の公正な競争と、ノウハウの共有によって全体の進化を促進
OSHWの目的
•電子工作の参入障壁の低減
•コンピュータや回路の調整に時間をとられて しまい、思い通りに作品制作をおこなえないという問題を解決
•P5->Wiring->Arduino
•OS化による廉価化(更新・流通コスト)
•アメリカの教育領域(教材)で議論が活発化
CCライセンス:規範の醸成と共有
•”ユーザーは、方法さえ提供されていれば正しいことをしたいと思っている。”(O’Reilly)
•P2P->iTunes Store、Open Booksの例
•違法行為を制圧するのではなく、推奨行為が増加することを目的化する
•CCライセンスは誰にでも理解できるルール
OPEN? SOURCE HARDWARE
•オープンであることの価値とは?
•参加者間の連帯が生まれること
•コミュニティ全体が利益を享受
•コミュニケーションの活性化(=相互利用の萎縮効果の低減)
OPEN SOURCE? HARDWARE
•ソフトウェア:ソースコード → オブジェクト
•コンテンツ:ソースデータ → コンテンツ
•ハードウェア:回路図 → 回路
•建築:設計図 → 建物
•有体物化のコスト低下の革命が必要
D D
D D
D A
D A
OPEN SOURCE HARDWARE?
•ハードウェアのソース(構成素)が物理的であるため、FOSS/FCと同じ文脈で捉えられない。
•しかし、ハードウェア構築のプロセスやノウハウはデジタルで記録・共有可能
•ユーザー間の情報共有の活性化を第一目的にしてオープン化していく
OPEN PROCESS HARDWARE
•結果だけではなく、プロセスを価値転化する
•F/OSS + FC: 評価経済
•直接の対価を得られなくても、対価を得られる仕事につながる評判/評価の蓄積
•ミクロなプロセスの開示に対応する報酬システムの誕生
•クラウドファンディング/ソーシャルチッピング
Kickstarter, http://www.kickstarter.com/ / CAMPFIRE Micro Patron Platform http://camp-fire.jp/ / READYFOR? http://readyfor.jp/
コンテンツの作り手と利用者を繋げること
Kickstarter, http://www.kickstarter.com/ / CAMPFIRE Micro Patron Platform http://camp-fire.jp/ / READYFOR? http://readyfor.jp/
コンテンツの作り手と利用者を繋げること
Kickstarter, http://www.kickstarter.com/ / CAMPFIRE Micro Patron Platform http://camp-fire.jp/ / READYFOR? http://readyfor.jp/
コンテンツの作り手と利用者を繋げること
Flattr social micropayments, http://flattr.com/
Grow! Social Tipping Platform http://growbutton.com/
コンテンツの作り手と利用者を繋げること
コンテンツツリーをつくろう! - ニコニ・コモンズ, http://commons.nicovideo.jp/tree/about
コンテンツ/素材の作者に利益を還元すること
多様な系統発生を促すだけではなく体系的に参照・追跡できるモデルが必要
F/OSHWの作者/作品とは?
•F/OSHWの「作品」とは?
•ソフトウェア/デザイン/回路図それぞれが作品では?
•その場合、「作者」も各階層に存在する?
•それぞれの階層における参加者の貢献度と正当な対価とは?
•「効率的な学習」はそれ自体が重要な対価では?
F/OSHWのコモディティ化
•かつてソフトウェアもコンテンツもアートだった
•現在はコモディティ(生活品)として浸透している
•F/OSHWはいつ「メディアアート」でなくなるのか?
•F/OSHWがコモディティとして普及するには?
•プロダクト化→オープンソース化
•Ponoko / Etsy
コモディティとしてのF/OSHWの共有
•シェア文化からのヒント:
•Share Hardware:モノを私有するのではなく共有する
•One For Life: モノを買い替えずに生涯修理し続ける
•Skill Share: モノを巡るスキルを貨幣的に交換する
•使用頻度が少なく、高価なモノほど共有ビジネス化が容易
OSHWの成功ビジョンとは?
•F/OSS->CC->OSHW
•大多数の人の日常生活の中にハードウェアの設計・改変・共有が行われている状況