26
HP Serviceguard for Linux Base バージョン 12.00.00 リリースノート HP 部品番号: 766795-192 2014 5

HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

  • Upload
    others

  • View
    34

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

HP Serviceguard for Linux Base バージョン12.00.00 リリースノート

HP 部品番号: 766795-1922014 年 5 月

Page 2: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

© Copyright 2014 Hewlett-Packard Development Company, L.P.

本書で取り扱っているコンピューターソフトウェアは秘密情報であり、 その保有、使用、または複製には、HP から使用許諾を得る必要があります。 FAR 12.211 および 12.212 に従って、商業用コンピューターソフトウェア、コンピューターソフトウェアドキュメンテーション、および商業用製品の技術データ(Commercial Computer Software, Computer Software Documentation, and Technical Data for Commercial Items)は、ベンダー標準の商業用使用許諾のもとで、米国政府に使用許諾が付与されます。

本書の内容は、将来予告なしに変更されることがあります。 HP 製品およびサービスに対する保証については、当該製品およびサービスの保証規定書に記載されています。 本書のいかなる内容も、新たな保証を追加するものではありません。 本書の内容につきましては万全を期しておりますが、本書中の技術的あるいは校正上の誤り、脱落に対して、責任を負いかねますのでご了承ください。

謝辞

HP Serviceguard® は、Hewlett-Packard Company の登録商標であり、著作権で保護されています。

NIS™ は、Sun Microsystems, Inc.の商標です。

UNIX® は、The Open Group の登録商標です。

Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。

Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

SUSE® は、SUSE AG、Novell Business の登録商標です。

原典

本書は、『HP Serviceguard for Linux Base Version 12.00.00 Release Notes』(HP Part No. 766795-002) を翻訳したものです。

Page 3: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

目次

1 概要....................................................................................................................................52 サポートされるプラットフォームと Linux ディストリビューション..........................................53 パッケージ情報....................................................................................................................54 ライセンス情報....................................................................................................................5

4.1 恒久ライセンスの取得...................................................................................................54.2 恒久ライセンスの更新...................................................................................................64.3 恒久ライセンスの有効化...............................................................................................7

5 カーネル Errata....................................................................................................................76 互換性とインストールのための要件.......................................................................................7

6.1 ハードウェア要件..........................................................................................................76.2 ポート要件...................................................................................................................8

6.2.1 Serviceguard に必要なポート..................................................................................86.2.2 認証に必要なポート..............................................................................................86.2.3 Serviceguard Manager で必要なポート....................................................................8

6.3 HP Serviceguard for Linux のソフトウェア前提条件...........................................................86.4 HP Serviceguard for Linux のインストール........................................................................9

6.4.1 cmeasyinstall を使用した HP Serviceguard for Linux のインストール..........................106.4.2 従来の方法での HP Serviceguard for Linux のインストール......................................11

6.5 HP Serviceguard for Linux パッチのインストール............................................................126.6 インストール後の処理.................................................................................................14

7 段階的ソフトウェアアップグレード.....................................................................................147.1 要件............................................................................................................................147.2 段階的アップグレードの制限.......................................................................................157.3 準備...........................................................................................................................167.4 OS 上での段階的アップグレード..................................................................................177.5 サポートされる段階的アップグレードパス....................................................................187.6 段階的アップグレードの実行.......................................................................................18

7.6.1 A.11.20.X から A.12.00.00 への段階的アップグレード.............................................197.6.2 A.11.19.X から A.12.00.00 への段階的アップグレード..............................................227.6.3 A.11.18.X から A.12.00.00 への段階的オフラインアップグレードの実行....................23

8 HP Serviceguard for Linux パッケージのアップグレード..........................................................249 HP Serviceguard for Linux の削除..........................................................................................2410 トラブルシューティング...................................................................................................2511 関連情報...........................................................................................................................2612 ドキュメントについてのご意見・ご質問.............................................................................26

目次 3

Page 4: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

4

Page 5: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

1 概要このリリースノートでは、 HP Serviceguard for Linux Base バージョン 12.00.00 に関する情報を提供します。

2 サポートされるプラットフォームと Linux ディストリビューションHP Serviceguard for Linux Base 12.00.00 は、以下の Linux ディストリビューションの HP ProLiantサーバー上で利用できます。

• Red Hat Enterprise Linux 5 または Advanced プラットフォーム

• Red Hat Enterprise Linux 6 または Advanced プラットフォーム

• SUSE Linux Enterprise Server 11

注記: サポートされるアップデート、カーネル Errata、サポートされるハードウェア、ストレージ、およびその他の情報については、http://www.hp.com/info/sglx にある『HP Serviceguardfor Linux Certification Matrix』 の最新版を参照してください。

3 パッケージ情報HP Serviceguard for Linux 12.00.00 は、3 つの異なる DVD または ISO イメージ、つまり HPServiceguard for Linux Base、HP Serviceguard for Linux Advanced、および HP Serviceguard forLinux Enterprise に収録されています。HP Serviceguard for Linux Base バージョン 12.00.00 の DVD または ISO イメージには、次のコンポーネントの rpm が含まれています。

• Serviceguard ライセンス

• Serviceguard for Linux A.12.00.00

• Serviceguard for Linux snmp A.12.00.00

• Serviceguard for Linux WBEM providers A.12.00.00

• Serviceguard for Linux analytics A.12.00.00

• Serviceguard Quorum Server A.12.00.00

• Serviceguard Manager B.12.00.00

4 ライセンス情報Serviceguard for Linux 12.00.00 では、ソケット単位でライセンスが必要です。 HP Serviceguardfor Linux Base をインストールすると、90 日間有効なインスタントオン ライセンスがインストールされます。 これにより、恒久ライセンスを取得していない場合でも、製品を使用することができます。 猶予期限が切れる前に、恒久ライセンスを取得する必要があります。ライセンスを注文する前にサーバー上のアクティブなソケットの数を調べ、コアの数に関係なくアクティブなソケットごとに 1 つのライセンスを注文します。 ソケットの総数より少ない数のソケットを利用している仮想マシン内で Serviceguard を使用する場合、仮想化されたサーバーで選択されるアクティブなソケットは総数より少ないことがあります。 サポートされるサーバーモデルについては、http://h18000.www1.hp.com/products/quickspecs/11518_na/11518_na.pdf にある QuickSpecs を参照してください。

4.1 恒久ライセンスの取得90 日間のインスタントオン ライセンスの期限が切れた後も Serviceguard for Linux 12.00.00を使い続けるには、期限が切れる前に恒久ライセンスを取得して有効化する必要があります。

恒久ライセンスの取得手順は次のとおりです。

1 概要 5

Page 6: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

1. http://www.hp.com/software/licensing にアクセスします。2. [アクティベーション] のセクションから [有効化] をクリックします。3. [EON] を入力します。4. [エンタイトルメントの検索] をクリックします。

• まだ有効化されていないライセンスがここに表示されます。

• EON の下にあるすべてのエンタイトルメントが有効化されている場合、ここには何も表示されません。

5. 有効化する製品のボックスにチェックマークを付け、[有効化] をクリックします。6. [会社名] および [ユーザー名] のエントリーを確認し、[次へ] をクリックします。7. 製品依存の必須フィールドに入力します。

8. 確認情報が表示されたら、メールアドレスと関連メモを入力し、[完了] をクリックします。

9. 登録が完了すると、ライセンス証明書がメールボックスに送付されます。 このメールメッセージは有効な購入証明書となりますので保管しておく必要があります。将来参照したり、サポートを要求したりする際に必要になります。

重要: ファイルを確実に保存し、保存先のパスを控えておいてください。 (「恒久ライセンスの有効化」にある例を参照してください。)

4.2 恒久ライセンスの更新恒久ライセンスを入手したら、以下の手順に従ってライセンスを更新します。

注記: 各ノード上でライセンスを更新または適用する必要があります。

1. $SGCONF/AutoPass/LicFile.txt が存在することを確認します。

注記: ライセンスを更新する前に、$SGCONF/AutoPass/LicFile.txt をバックアップすることをお勧めします。

2. 恒久ライセンスキーをシステム上のファイルに配置します。

3. ライセンスを更新します。

#cmsetlicense -i < ライセンスファイルの絶対パス >

ライセンスが正常に更新されると、次のメッセージが表示されます。

License is successfully installed

詳細は、cmsetlicense(1m) のマンページを参照してください。例

ライセンスが有効かどうかを確認するには、以下の手順に従います。

1. ライセンスファイルをコピーします。

cp $SGCONF/AutoPass/LicFile.txt $SGCONF/AutoPass/LicFile.txt.sav

2. cmsetlicense コマンドを実行します。cmsetlicense -i /test/mySGlicense

mySGlicense ファイルには、ライセンス情報が含まれています。

3. cmgetlicense コマンドを実行します。cmgetlicense -f line

4. ライセンスが有効な場合は、新しいライセンスファイル $SGCONF/AutoPass/LicFile.txt を保持し、古いライセンスファイル $SGCONF/AutoPass/LicFile.txt.sav を削除します。ライセンスが無効な場合、元のライセンスを復元します。

6

Page 7: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

mv $SGCONF/AutoPass/LicFile.txt.sav $SGCONF/AutoPass/LicFile.txt

注記: Base ライセンスから Advanced または Enterprise ライセンスにアップグレードする場合は、手順 1~ 手順 4 を繰り返します。

4.3 恒久ライセンスの有効化

重要: インスタントオン ライセンスの 90 日間の猶予期限が切れる前に、必ず恒久ライセンスの有効化を行ってください。

恒久ライセンスを有効にするには、以下の手順に従います。

1. 次のコマンドを実行します。

#cmgetlicense -f line

2. 更新が正常に実行されると、コマンドの出力は次のようになります。

#cmgetlicense -f line

node:node1|license_type=Base|license_count=1node:node1|license_type=Base|license_valid_for_days=Indefinite

注記: • システムにすでにインストールされているライセンスより上位のライセンスをインストールした場合は、ノード上のライセンスがアップグレードされます。

• 同じタイプの複数のライセンスがシステムにインストールされている場合、cmgetlicense —f line コマンドは次の出力を表示します。node:node1|license_type=Base|license_count=3

node:node1|license_type=Base|license_valid_for_days=Indefinite

5 カーネル ErrataRed Hat Linux Server 5 または 6 および SUSE Linux Enterprise Server 11 は、Serviceguard forLinux と共に使用するために Hewlett-Packard が認証した最新のカーネルにアップデートすることをお勧めします。 新しいカーネル Errata を使用する場合は、Red Hat Enterprise Linux Serverでは http://rhn.redhat.com から、SUSE Linux Enterprise Server では https://www.suse.com/ からダウンロードできます。 または、Red Hat Enterprise Linux 5 および 6 の場合は YellowdogUpdater Modified (YUM)、SUSE Linux Enterprise Server 11 の場合は Yet another Setup Tool (YaST)などのアップデートサービスを使用できます。これらは、オペレーティングシステムのインストール後にサーバーをアップデートするオープンソース rpm パッケージです。YUM および YaST の詳細については、以下を参照してください。

• https://access.redhat.com/site/documentation/ja-JP/Red_Hat_Enterprise_Linux/ にある『RedHat Enterprise Linux 導入ガイド』

• https://www.suse.com/ja-jp/documentation/sles11/ にある『SUSE Linux Enterprise Server11 導入ガイド』

6 互換性とインストールのための要件

6.1 ハードウェア要件ハードウェア要件についての詳細は、http://www.hp.com/info/sglx にある『HP Serviceguardfor Linux Certification Matrix』の最新版を参照してください。

5 カーネル Errata 7

Page 8: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

6.2 ポート要件

6.2.1 Serviceguard に必要なポートインストールする前に、他のプログラムがこれらのポートを使用していないことを確認してください。

Red Hat Enterprise Linux および SUSE Linux Enterprise Server 上:

• icmp 8/icmp

• hacl-hb 5300/TCP 高可用性 (HA) クラスターハートビート

• hacl-hb 5300/UDP 高可用性 (HA) クラスターハートビート

• hacl-cfg 5302/TCP HA クラスター TCP 構成

• hacl-cfg 5302/UDP HA クラスター UDP 構成

• hacl-local 5304/TCP HA クラスターコマンドSNMP を使用する場合:• snmp 161/UDP

• snmptrap 162/UDPWBEM プロバイダーを使用する場合:• wbem-http TCP/5988

• wbem-https TCP/5989Quorum Server を使用する場合:

• hacl-qs 1238/TCP HA Quorum Serverappserver ユーティリティを使用する場合:• hacl-poll 5315/TCP

6.2.2 認証に必要なポート認証用に予約されている以下のポートも Serviceguard で使用されます。

• auth 113/TCP 認証

• auth 113/UDP 認証

6.2.3 Serviceguard Manager で必要なポート

• アプリケーションで使用する 5511 (http) および 5522 (https)

• このアプリケーションには、検出用のマルチキャスト IP アドレスと TCP/IP ポートが必要です。これらは、設定内でユーザーが構成します。 これらの値には、デフォルトのマルチキャスト IP である 235.1.1.1 とポート 8888 があらかじめ入力されており、ユーザーが上書きできます。

6.3 HP Serviceguard for Linux のソフトウェア前提条件ソフトウェア前提条件の一覧を以下に示します。

• HP Serviceguard をインストールする前に、クラスターのすべてのコンポーネントを最新のファームウェアバージョンにアップグレードすることをお勧めします。

• Serviceguard for Linux は、xinetd サービスに依存しています。 ディストリビューションソース (Linux インストール DVD など) から xinetd rpm がインストールされており、有効化されていることを確認してください。

xinetd サービスが実行されているかどうか確認するには、以下を実行します。

8

Page 9: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

#ps -ef | grep xinetd

xinetd サービスを有効にするには、以下を実行します。#/sbin/chkconfig --level 35 xinetd on

注記: SUSE Linux Enterprise Server では、サービスが構成されていない場合、xinetdサービスは実行されません。 -stayalive オプションを使用して xinetd サービスを開始すると、サービスが構成されていない場合でもそのサービスが実行されるようにできます。

• 表 1 に、HP Serviceguard for Linux Base をインストールする前にそれぞれのディストリビューションに必要となるすべてのソフトウェアを示します。

表 1 Serviceguard for Linux A.12.00.00 をインストールするための RPM(前提条件)

SUSE Linux Enterprise ServerRed Hat Enterprise Linux

bashpidentdlibblkid1sblim-indication_helpersblim-sfcbsblim-sfccsblim-cmpi-basenet-snmpsg3_utilsxinetdlibnltog-pegasus

lm_sensorstog-pegasusauthdkrb5-libszlibe2fsprogs-libs (rhel 5)libblkid (rhel 6)net-snmpsg3_utilssg3_utils-libsxinetdlibnl

その他のソフトウェア前提条件

表 2に、 Serviceguard Manager をインストールする前に必要になる Java と Jetty のバージョンを示します。Jetty は Jetty の Web ページ http://www.eclipse.org/jetty からダウンロードできます。

表 2 サポートされる Java と Jetty のバージョン

バージョンソフトウェア

8.1.xJetty1

1.7 以降Java 7 Update x1 指定されているすべてのノードで Jetty サーバーの場所が同じであることを確認します。

注記: Serviceguard Manager は、バージョン 9.x.x の Jetty サーバーと互換性がありません。

Java と Jetty を除いて、cmeasyinstall -a コマンドを使用してすべてのソフトウェア前提条件を自動または手動でインストールすることができます。

6.4 HP Serviceguard for Linux のインストールHP Serviceguard for Linux をはじめてインストールする場合は、次の方法で行うことができます。

• 「cmeasyinstall を使用した HP Serviceguard for Linux のインストール」

• 「従来の方法での HP Serviceguard for Linux のインストール」

6 互換性とインストールのための要件 9

Page 10: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

A.12.00.00 より前のバージョンの HP Serviceguard がインストールされている場合は、cmupgrade ツールを使用して A.12.00.00 にアップグレードする (「cmupgrade ツールを使用した HP Serviceguard for Linux のアップグレード」の項を参照) か、rpm-e コマンドを使用して手動で古いバージョンを削除 (「HP Serviceguard for Linux の削除」を参照) してからcmeasyinstall ツールを使用して Serviceguard A.12.00.00 をインストールします。

注記: • HP Serviceguard for Linux Base 12.00.00 に含まれているすべての製品をインストールすることをお勧めします。

• Serviceguard 12.00.00 以降、従来のパッケージは廃止されました。 従来のパッケージが構成されている場合は、12.00.00 に移行する前に、モジュラーパッケージに移行する必要があります。 モジュラーパッケージに移行する方法について詳しくは、http://www.hp.com/go/linux-serviceguard-docs にある『Migrating packages from legacy to modularstyle』を参照してください。

6.4.1 cmeasyinstall を使用した HP Serviceguard for Linux のインストールcmeasyinstall ツールは、HP Serviceguard for Linux とそのコンポーネント (ServiceguardManager、Toolkit、Extended Distance Cluster、Metrocluster など。SGeSAP を除く) をインストールするのに役立ちます。 指定したリスト内のいずれかのノードから cmeasyinstallツールを実行することもでき、指定したリモートノードでフレッシュインストールを実行する機能があります。 また、HP Serviceguard for Linux とそのコンポーネントとともにソフトウェア前提条件をインストールすることもできます。

前提条件

cmeasyinstall ツールの使用を開始する前に、以下の前提条件が満たされていることを確認します。

• ルートユーザーである必要があります。

• 指定されたノードに対する実行パーミッションを持っている必要があります。

• すべてのノードは、FQDN (完全修飾ドメイン名) または PQDN (部分修飾ドメイン名) を使用して到達可能である必要があります。

• cmeasyinstall で指定したすべてのノードでオペレーティングシステムのメジャーバージョンが同じであることを確認します。

• cmeasyinstall ツールを使用して Serviceguard をインストールするすべてのシステムに PERL がインストールされていることを確認します。

• -a オプションを使用する場合は、Red Hat Enterprise Linux Server では YUM (YellowdogUpdater Modified) アップデートサービス、SUSE Linux Enterprise Server では Zypper が構成されていることを確認します。

cmeasyinstall ツールには以下の利点があります。

• 依存関係をチェックし、必要なソフトウェアまたはパッケージがまだインストールされていない場合はそれをインストールするよう求めるメッセージを表示します。

• DVD または ISO イメージに含まれているいくつかの rpm パッケージのインストールを簡素化します。

• 多くのコマンドを実行するのではなく、ツールを起動する 1 つのコマンドを実行することで、インストールを簡素化します。

• クラスターに含めるノードのリストを取得して、そのすべてのノードにソフトウェアをインストールします。

cmeasyinstall ツールは、HP Serviceguard for Linux の DVD または ISO イメージがマウントされているディレクトリパスを要求します。 HP Serviceguard for Linux とそのコンポーネントの前提条件として必要な Linux パッケージをチェックします。 ソフトウェア前提条件の詳細

10

Page 11: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

については、「HP Serviceguard for Linux のソフトウェア前提条件」を参照してください。 これらのパッケージがまだインストールされていない場合は、インストールを正常に完了するためにこれらをインストールするように要求されます。

cmeasyinstall ツールを実行するには、以下の手順に従います。1. HP Serviceguard for Linux の DVD または ISO イメージをマウントします。2. コンソールまたは ssh クライアントから、サーバーのターミナルウィンドウを開きます。3. 適切な修飾子を使用して cmeasyinstall コマンドを実行します。 コマンドの使用法と修飾子の詳細については、/<DVD_mount_dir>/README_cmeasyinstall.txt にあるreadme を参照してください。

cmeasyinstall ツールは、次の順序で RPM をインストールします。

• serviceguard-license

• serviceguard

• serviceguard-snmp

• serviceguard-providers

• serviceguard-analytics

• serviceguard-managerserviceguard-snmp をインストールする際に、xinetd サービスが開始されないために次のエラーメッセージが表示される場合があります。

Starting cmsnmpdFailed due to no cmclconfderror:%posttrans(serviceguard-snmp-A.12.00.00-0.sles11.x86_64) scriptletfailed, exit status 1

インストールが完了すると、次のエラーメッセージが表示される場合があります。

node1:~ # cmviewcl

unable to receive reply from local cmclconfd

Connection timed out Unable to initialize `HOSTNAME_ADDRESS_FAMILY`

その場合は、xinetd サービスに問題があります。 xinetd サービスを有効にするには、「HPServiceguard for Linux のソフトウェア前提条件」を参照してください。スクリプトが正常に完了すると、次のメッセージが表示されます。

Installation script execution completed successfully <date>

注記: cmeasyinstall ツールを使用して、HP Serviceguard for Linux とそのコンポーネントをアップグレードすることはできません。 すでに HP Serviceguard for Linux とそのコンポーネントをインストールしている場合は、該当するエラーメッセージが表示されて cmeasyinstallツールは終了します。

6.4.2 従来の方法での HP Serviceguard for Linux のインストールcmeasyinstall ツールを使用してインストールしない場合は、「パッケージ情報」の項の説明と同じ順序で、HP Serviceguard for Linux とそのコンポーネントを手動でインストールする必要があります。rpm の場所については、「DVD のディレクトリ構造」の項で説明します。

DVD のディレクトリ構造

表 3に、オペレーティングシステムと、HP Serviceguard for Linux Base の DVD ディレクトリ構造を示します。

6 互換性とインストールのための要件 11

Page 12: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

表 3 HP Serviceguard for Base の DVD ディレクトリ構造

DVD のディレクトリ構造オペレーティングシステム

<DVD-mount-path>/RedHat/RedHat5/Serviceguard/x86_64/<*.rpm>

<DVD-mount-path>/RedHat/RedHat5/SGManager/x86_64/<*.rpm>

Red Hat Enterprise Linux 5

<DVD-mount-path>/RedHat/RedHat6/Serviceguard/x86_64/<*.rpm>

<DVD-mount-path>/RedHat/RedHat6/SGManager/x86_64/<*.rpm>

Red Hat Enterprise Linux 6

<DVD-mount-path>/SLES/SLES11/Serviceguard/x86_64/<*.rpm>

<DVD-mount-path>/SLES/SLES11/SGManager/x86_64/<*.rpm>

SUSE Linux Enterprise Server11

HP Serviceguard for Linux とそのコンポーネントをインストールするには、rpm -ivh[<product>] コマンドを使用します。 次に例を示します。Red Hat Enterprise Linux 5 の場合:rpm -ivh serviceguard-A.12.00.00-0.rhel5.x86_64.rpm

Red Hat Enterprise Linux 6 の場合:rpm -ivh serviceguard-A.12.00.00-0.rhel6.x86_64.rpm

SUSE Linux Enterprise Server 11 の場合:rpm -ivh serviceguard-A.12.00.00-0.sles11.x86_64.rpm

重要: Serviceguard Manager RPM のインストールが完了したら、この項の後の部分で説明する手順に従って sgmgr サービスを開始する必要があります。また、マルチクラスター管理で複製ユーザーとして使用できるユーザーを作成する必要もあります。

注記: 構成タスクを実行できるのは sgmgr ユーザーだけです。複製ユーザーとは、同じ ユーザー名と パスワードを使用して 1 つ以上のシステムで作成されたユーザーのことです。 マルチクラスター管理を実行するには、すべてのシステムに複製ユーザーが必要です。または LDAP などの集中型ディレクトリサービスのユーザーが必要です。LDAP 集中型ディレクトリサービスが構成されていない場合にマルチクラスター管理を実行するには、必要に応じて複製ユーザーを作成する必要があります。

注記: すでに sgmgr ユーザーをシステム上に作成している場合、または LDAP が構成されている場合は、複製ユーザーを作成する以下の手順は任意です。

複製ユーザーを作成するには、以下の手順に従います。

1. SGMGR_ENV 環境変数をエクスポートします。SGMGR_ENV=<replicated user password>

<replicated user password> は、Serviceguard Manager (sgmgr) ユーザーに設定するパスワードです。

注記: Serviceguard Manager for Linux B.12.00.00 をインストールすると sgmgr というユーザーが自動的に作成され、このユーザーのパスワードが SGMGR_ENV 環境変数から取得されます。

2. 次のコマンドを実行します。

/opt/hp/cmcluster/serviceguardmanager/Serviceguard_manager_setup -u-l <jetty location> -o config

6.5 HP Serviceguard for Linux パッチのインストールHP Serviceguard for Linux 12.00.00 以降、3 つの異なるパッケージ、つまり HP Serviceguardfor Linux Base、HP Serviceguard for Linux Advanced、および HP Serviceguard for Linux Enterprise

12

Page 13: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

のパッチが利用できます。 各パッケージで利用可能なコンポーネントについては、「パッケージ情報」を参照してください。

表 4に、各パッケージの Serviceguard パッチの詳細を示します。 Linux 12.00.X 用の最新のServiceguard パッチは、http://www.hp.com/go/hpsc にある HP サポートセンターからダウンロードできます。

表 4 Linux 用の Serviceguard パッチ

パッチ1パッケージ

Serviceguard のバージョン

SGLX_00482.tar

SGLX_00483.tar

SGLX_00484.tar

HP Serviceguard for Linux BaseHP Serviceguard for Linux AdvancedHP Serviceguard for Linux Enterprise

12.00.01

1 これらのパッチに、「パッケージ情報」の項で説明されているすべてのコンポーネントが含まれているとは限りま

せん。

パッチをインストールするには、以下の手順に従います。

1. http://www.hp.com/go/hpsc にある HP サポートセンターから、パッケージに応じたパッチをダウンロードします。

重要: パッチをインストールする前に、HP Serviceguard for Linux Base 12.00.00 がシステムにインストールされていることを確認してください。

2. <filename.tar> ファイルからパッチファイルを展開します。3. RPM の署名を確認します。 RPM の署名を確認する方法の詳細については、https://

h20392.www2.hp.com/portal/swdepot/displayProductInfo.do?productNumber=HPLinuxCodeSigning を参照してください。

4. 次のいずれかの方法で、HP Serviceguard for Linux をアップグレードします。• cmupgrade ツールを使用した HP Serviceguard for Linux のアップグレード

• 従来の方法での HP Serviceguard for Linux のアップグレード

• YUM または Zypper を使用した HP Serviceguard for Linux のアップグレード5. クラスター内のすべてのノードで手順 2~ 手順 4 を繰り返します。例

cmupgrade ツールを使用してパッチをインストールするには、以下の手順に従います。1. HP Serviceguard for Linux Base の SGLX_00482.tar パッチファイルをダウンロードします。

2. パッチファイルを展開します。

#tar —xvf SGLX_00482.tar

.tar ファイルの内容を次に示します。cmupgradepublic_key/hpPublicKey.pubpublic_key/hpPublicKey2048.pubSGLX_00482.text(Base)

Common/SGManager/x86_64/\serviceguard-manager-B.12.00.01-0.linux.noarch.rpm

<dist>/<distro_version>/repodata<dist>/<distro_version>/Serviceguard/x86_64/\serviceguard-A.12.00.01-0.<os_version>.x86_64.rpm<dist>/<distro_version>/Serviceguard/x86_64/\serviceguard-analytics-A.12.00.01-0.<os_version>.x86_64.rpm

6 互換性とインストールのための要件 13

Page 14: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

<dist>/<distro_version>/SGManager/x86_64/\serviceguard-manager-B.12.00.01-0.linux.noarch.rpm

<dist> は、オペレーティングシステムに基づいて RedHat と SLES のいずれかの値になります。

<distro_version> は、オペレーティングシステムに基づいて RedHat5、RedHat6、SLES11 のいずれかの値になります。<os_version> は、オペレーティングシステムに基づいて rhel5、rhel6、sles11 のいずれかの値になります。

3. RPM の署名を確認します。 RPM の署名を確認する方法の詳細については、https://h20392.www2.hp.com/portal/swdepot/displayProductInfo.do?productNumber=HPLinuxCodeSigning を参照してください。

注記: 各 RPM には、拡張子が .sig の対応する署名ファイルが含まれています。

4. HP Serviceguard for Linux Base をアップグレードします。

6.6 インストール後の処理インストールが完了したら、クラスターを構成する必要があります。 Serviceguard クラスターを構成する方法についての詳細は、http://www.hp.com/go/linux-serviceguard-docs にある『HPServiceguard A.12.00.00 for Linux の管理』の第 5 章を参照してください。

7 段階的ソフトウェアアップグレードLinux オペレーティングシステムや Serviceguard ソフトウェアを、クラスターを停止させることなく、ノード 1 台ずつアップグレードすることができます。 ハードウェアのメンテナンスやパッチのインストールを行うために、クラスター内の 1 つのノードをオフラインにする必要がある場合も、この手順を使うことができます。 全ノードのアップグレードが完了するまでは、クラスター構成ファイルを変更することはできず、新しい Serviceguard リリースのいかなる機能も使用できません。

注記: Serviceguard 12.00.00 以降、従来のパッケージは廃止されました。 従来のパッケージが構成されている場合は、12.00.00 に移行する前に、モジュラーパッケージに移行する必要があります。 モジュラーパッケージに移行する方法について詳しくは、http://www.hp.com/go/linux-serviceguard-docs にある『Migrating packages from legacy to modular style』を参照してください。

7.1 要件

注意: • Serviceguard A.12.00.00 への段階的アップグレードまたはそれ以外のアップグレードについては特別な考慮事項が適用されます。

• 代替アドレスを使用している場合、先へ進む前に Quorum Server をバージョン A.12.00.00にアップグレードする必要があります。 詳細は、http://www.hp.com/go/hpux-SG-QS-docsにある『HP Serviceguard Quorum Server Version A.12.00.00 Release Notes』を参照してください。

Linux の Serviceguard ノードを新しい Serviceguard リリースにアップグレードするには、以下の点を確認してください。

• ノードで、サポートされているバージョンの Linux が動作している必要があります (RedHat Enterprise Linux 5.x、Red Hat Enterprise Linux 6.x、および SUSE Linux Enterprise Server11)。

• ノードで、サポートされているバージョンの Serviceguard が動作している必要があります。

14

Page 15: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

注記: ターゲットのバージョンの Serviceguard が、そのノードで現在動作しているオペレーティングシステムのバージョンをサポートしていない場合には、Serviceguard をアップグレードする前に、オペレーティングシステムをアップグレードする必要があります。

• ノード上での OS のアップグレードは、同じ Linux ディストリビューション間で行う必要があります (たとえば、Red Hat Enterprise Linux 4 から Red Hat Enterprise Linux 5 へは可能ですが、Red Hat Enterprise Linux 5 から SUSE Linux Enterprise Server 11 へは不可です)。

• クラスターのすべてのメンバーは、同じバージョンの OS と Serviceguard にアップグレードしなければなりません。

• 現在の OS 上で動作しているすべてのアプリケーションが新しい OS でもサポートされていることを確認してください。

• 新しい OS で現在のクラスターハードウェア構成とドライバーがサポートされていることを確認してください (ネットワークインターフェイス、ボンディングドライバー、共有ディスクストレージ)。

注記: 使用している Linux のバージョン用の HP ボンディングドライバーがない場合は、Linux ディストリビューションに付属しているボンディングドライバーを使用してください。

• それぞれのノード上でフルバックアップを行います。

注記: 次の利点がある段階的アップグレードプロセスを使用することをお勧めします。• 最新のソフトウェアバージョンにアップグレードするのに役立ちます。

• 現在の OS とクラスターの構成を保持します。

• ミッションクリティカルなアプリケーションの実行を継続します。

アップグレードする前に、「段階的アップグレードの制限」を確認し、アップグレードプロセス全体を完了してから Serviceguard コマンドを使用してください。

注意: あるノードをアップグレードしている最中に別のノードで障害が発生した場合は、パッケージ (およびそれに含まれているアプリケーション) が、アップグレード中のノードにフェイルオーバーできない場合があります。

7.2 段階的アップグレードの制限• 段階的アップグレードの最中は、Serviceguard の各コマンド (cmrunnode と cmhaltnodeを除く) を、最新版の Serviceguard ソフトウェアにアップグレードされたノード上で実行する必要があります。 クラスター内のまだアップグレードされていないノードでコマンドを実行すると、エラーが発生したり、実行に矛盾が生じたりします。

• アップグレードが完了するまでは、クラスターやパッケージの構成を変更できません。 段階的アップグレードを行っている間は、ハードウェア構成 (クラスターのネットワーク構成を含む) を変更できません。 したがって、構成ファイルを変更して全ノードにコピーする前に、すべてのノードを新しいリリースにアップグレードする必要があります。

• すべてのノードをアップグレードし終えるまでは、新しいリリースの Serviceguard の機能は利用できません。

• バイナリ形式構成ファイルは、Serviceguard の各リリース間で互換性がないことがあります。 ノード間で構成ファイルを手動でコピーしないでください。 Serviceguard のバイナリ形式構成ファイル (cmclconfig) が正しいディレクトリにない場合、クラスターは正常に動作しません。

• 1 つの Serviceguard クラスター内では、段階的アップグレード中に 3 つ以上のバージョンの Serviceguard を動作させることはできません。

7 段階的ソフトウェアアップグレード 15

Page 16: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

• アップグレードの前に、すべてのノードで同じリリースの Linux と Serviceguard が動作していなくてはなりません。

• 段階的アップグレードは、クラスター内で複数バージョンの Serviceguard や Linux を混在させることを目的としたものではありません。 すべてのクラスターノードをできるだけ早く新しいリリースレベルにアップグレードすることを強くお勧めします。

• クラスターを段階的にアップグレードしている間は、ノードから Serviceguard ソフトウェアを (rpm -e により) 削除することはできません。

• この手順では、アップグレードや再インストールで、デバイスの命名規則や一般的なシステム構成が変わらないということを前提としています。 デバイス名が変わったりスキャンの順番が変わり、修正できない場合もあります。 その場合は、クラスターをアップグレードするのではなく、クラスターを再構築する必要があります。

• sgmgr はそのクラスターの段階的アップグレードのステータスを検出しないため、段階的アップグレードの完了後に sgmgr を使用する必要があります。 sgmgr では、クラスターが段階的アップグレード中でないことを前提としています。

7.3 準備

重要: 現在の Linux と Serviceguard のバージョンから、新しいバージョンへのアップグレードパスがサポートされていることを確認してください。 詳細は、http://www.hp.com/info/sglxにある『HP Serviceguard for Linux Certification Matrix』の最新版を参照してください。Linux OS のリリースによっては、アップグレードパスがサポートされていないものがあります。 このような場合には、新しい OS をインストール (コールドインストール) する必要があります。

注意: Serviceguard A.11.19 から新しいバージョンへのアップグレード (A.11.19 の初期リリースから 2009 年 7 月またはそれ以降のパッチへのアップグレードを含む) を行う場合、パッケージは、稼働中であるかどうかにかかわらず、メンテナンスモードにすることはできません。

これは、以下のことを意味しています。

• アップグレードを開始するときに、いずれのパッケージもメンテナンスモードになっていないことを確認する必要があります。

• すべてのノードがアップグレードされるまで、いずれのパッケージもメンテナンスモードにすることはできません。

この規則に従わないと、クラスターが矛盾した状態のままになります。 これを正常に戻すには、クラスターを停止してからすべてのノードをアップグレードする必要があります。

詳細は、『HP Serviceguard A.12.00.00 for Linux の管理』マニュアルの「パッケージの保守:メンテナンスモード」を参照してください。

開始する前に、以下の手順を実行します。

1. ホスト名と、すべてのネットワークインターフェイスの IP アドレスを書き留めます。 各インターフェイスの MAC アドレスとそのネットワーク割り当てを書き留めます (例: eth1:HWaddr 00:0B:CD:69:F4:68)。

2. ネットマスク、ゲートウェイアドレス、DNS サーバーアドレス、ブロードキャストアドレスといったネットワーク情報を書き留めます。 この情報は、新しい OS をインストールする際に役立ちます。

注記: すべてのネットワークインターフェイスとストレージインターフェイスが新しいOS でサポートされていることを確認してください。

16

Page 17: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

3. すべての LVM 情報など、ストレージの構成を書き留め、可能なら、たとえば sfdisk -lを実行して、構成されているハードディスクの一覧を記録します。

SUSE Linux Enterprise Server では、YAST または YAST2 を実行しなくてはならない場合があります。

4. 以下のファイルをメディアにバックアップし、OS のアップグレードや新規インストール後にノードに簡単に復元できるようにしておきます。

• ホストファイル: /root/.rhosts, /etc/hosts, /etc/profile、以下のネットワーク情報 (ボンディング構成を含む)

◦ Red Hat Enterprise Linux の場合 :/etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg*

◦ SUSE Linux Enterprise Server の場合: /etc/sysconfig/network/ifcfg*

5. 「HP Serviceguard for Linux のソフトウェア前提条件」の項に記載されているソフトウェアが最新のバージョンであることを確認します。

• SG ファイル:$SGCONF/*: 現在のすべてのパッケージ制御ファイルおよび構成ファイル(ログファイルを含む)

7.4 OS 上での段階的アップグレード

注記: 段階的アップグレードの実行中、実行されているソフトウェアバージョンをノードで調べる際に、警告メッセージが表示されることがあります。 これは正常な動作なので、心配する必要はありません。

1. アップグレードするノードを停止します (cmhaltnode)。 これにより、そのノードのパッケージが引き継ぎノード上で起動されます。

2. ノードを新しい OS またはパッチにアップグレードします。3. ノードで OS のアップグレードまたはインストールが完了したら、以前保存したホストファイル /root/.rhosts、/etc/hosts、/etc/profile、/etc/profile、/etc/sysconfig/network/ifcfg* (または/etc/sysconfig/ network-scripts/ifcfg*)、ボンディングファイルをすべて復元します。

ネットワーク構成が、アップグレードや新規インストールの前と同じであることを確認します。 アップグレードや新規インストールの前後で、インターフェイス eth0 に対応するMAC アドレスが同じであることを確認します。

4. すべてのディスクとファイルシステムが、OS のアップグレードや新規インストールの前と同じであることを確認します。

アップグレードの前に収集したディスクレイアウトと比較して確認します。 vgscan コマンドを使って、新しい OS がインストールされたノードで以前構成されていた LVM ディスクがすべて見えることを確認します。

5. 「パッケージ情報」の説明と同じ順序で、DVD から新しい Serviceguard リリースをインストールします。

6. Red Hat Enterprise Linux の場合:sg_pidentd rpm がインストールされていないことを確認します。これが存在する場合は、rpm -e --nodeps sg_pidentd-3.0.19-2 を実行して rpm を消去してください。

7. Red Hat Enterprise Linux の場合:authd rpm がインストールされていることを確認します。 インストールされていない場合は、authd rpm を distro からインストールしてください。 例: #rpm -i <authdrpm>

各ドライバーのディレクトリにある README ファイルの指示に従ってください。 新しいバージョンの OS をインストールした場合は、変換プログラムを実行する必要があります。 これによりバイナリ形式ファイル (cmclconfig) が新しいリリースの形式に変換さ

7 段階的ソフトウェアアップグレード 17

Page 18: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

れます。 アップグレードしたノード上でこのプログラムを実行するには、次のように入力します。

$SGSBIN/convert

a. ノードをリブートします。

b. ノードをリブートしたら、クラスターのステータスを cmviewcl を使って確認し、すべてのファイルシステムを fsck で検証します。

c. cmrunnode を使って、このノード上で Serviceguard を再起動します。 ノードがクラスターに正常に組み込まれることを確認し、必要に応じてパッケージをそのノードに戻します。

d. 次のファイルを編集して、行AUTOSTART_CMCLD = 1 を含めますRed Hat Enterprise Linux の場合: /usr/local/cmcluster/conf/cmcluster.rcSUSE Linux Enterprise Server の場合: /opt/cmcluster/conf/cmcluster.rc

e. sgmgr サービスがノード上で実行されているかどうか確認します。# service jetty-sgmgr status

f. クラスター内の各ノードについてこの手順を繰り返します。

注記: システムに十分な能力を持たせ、作業中にノード間でパッケージを移動させる際のパフォーマンスの低下が許容できる範囲になるようにしてください。 段階的アップグレードが完了する前にクラスターで障害が発生した場合は (たとえば、突発的な電源障害により)、最新版のソフトウェアにアップグレード済みのノードでcmruncl コマンドを実行することで、クラスターを再起動できます。

注記: 段階的アップグレードの一環としてカーネルパラメーターを変更する場合は、同じパッケージを実行する可能性があるすべてのノードで、同じ変更を行ってください。

7.5 サポートされる段階的アップグレードパス表 5に、HP Serviceguard for Linux でサポートされるアップグレードパスを示します。

表 5 アップグレードパス

オフラインアップグレード

従来の方法での段階的アップグレード

cmupgrade ツールを使用した段階的アップグレードServiceguard のバージョン

可可可A.11.20.X から A.12.00.00 へのアップグレード

可可不可A.11.19.X から A.12.00.00 へのアップグレード

可不可不可A.11.18.X から A.12.00.00 へのアップグレード

7.6 段階的アップグレードの実行A.11.20.X 以降のメジャーバージョン間で、HP Serviceguard for Linux のオンラインまたはオフラインの段階的アップグレードを次の方法で実行することができます。

• 「A.11.20.X から A.12.00.00 への段階的アップグレード」

• 「A.11.19.X から A.12.00.00 への段階的アップグレード」

• 「A.11.18.X から A.12.00.00 への段階的オフラインアップグレードの実行」また、HP Serviceguard for Linux Base から HP Serviceguard for Linux Advanced または HPServiceguard for Linux Enterprise にアップグレードすることもできます。その場合、追加のコ

18

Page 19: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

ンポーネントがインストールされます。 アップグレード方法の詳細については、「HPServiceguard for Linux パッケージのアップグレード」を参照してください。

7.6.1 A.11.20.X から A.12.00.00 への段階的アップグレードHP Serviceguard for Linux の A.11.20.X から A.12.00.00 への段階的アップグレードを次の方法で実行することができます。

• 「cmupgrade ツールを使用した HP Serviceguard for Linux のアップグレード」

• 「従来の方法での HP Serviceguard for Linux のアップグレード」

• 「YUM または Zypper を使用した HP Serviceguard for Linux のアップグレード」

cmupgrade ツールを使用した HP Serviceguard for Linux のアップグレード

cmupgrade は、HP Serviceguard for Linux A.12.00.00 で導入された新しいツールで、HPServiceguard とそのコンポーネント (Serviceguard Manager、Toolkit、Extended Distance Cluster、Metrocluster など。SGeSAP を除く) をアップグレードするのに役立ちます。cmupgrade ツールを使用して、前に述べたアップグレードを Serviceguard でサポートされるすべての Linux distro 上で実行することができます。 サポートされるバージョンについては、http://www.hp.com/go/sglx/info にある『HP Serviceguard for Linux Certification Matrix』を参照してください。

前提条件

cmupgrade ツールの使用を開始する前に、以下の前提条件が満たされていることを確認します。

• cmupgrade ツールを実行するには、ルートユーザーでなければなりません。

• cmupgrade ツールを実行する実行パーミッションを持っている必要があります。

• cmupgrade ツールを実行するシステムに PERL がインストールされていることを確認します。

• クラスターの一部であるすべてのノードで cmupgrade ツールを実行するようにします。

• cmupgrade ツールを実行する前に、Jetty サーバーおよび Java がノードにインストールされていることを確認します。 また、java -version コマンドの出力に 1.7.0 以上のバージョンが表示されることを確認します。

cmupgrade ツールを使用して A.11.20.X から A.12.00.00 への段階的アップグレードを実行するには、以下の手順に従います。

1. ノード 1 で稼働しているパッケージのグローバル切り替えを有効にします。cmmodpkg コマンドは、パッケージの切り替えを有効にします。例: #cmmodpkg -e pkg1

2. 1 番目のノードを停止します。アップグレードするノードを停止します。 これにより、ノードのパッケージが引き継ぎノード上で起動されます。 ノード 1 の Serviceguard デーモンが停止します。例: #cmhaltnode -f node1

3. 次のようにノードをアップグレードできます。

a. SGMGR_ENV 環境変数をエクスポートします。SGMGR_ENV=<replicated user password>

<replicated user password> は、Serviceguard Manager ユーザーに設定するパスワードです。

複製ユーザーの作成方法の詳細は、「従来の方法での HP Serviceguard for Linux のインストール」を参照してください。

7 段階的ソフトウェアアップグレード 19

Page 20: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

注記: Serviceguard Manager for Linux B.12.00.00 をインストールすると sgmgr というユーザーが自動的に作成され、このユーザーのパスワードが SGMGR_ENV 環境変数から取得されます。

b. ノード 1 をアップグレードします。# cmupgrade [-a <automatic-installation-of-pre-requisites>] {-d<mount-path-where-DVD-is-mounted>} {-j <jetty location>}

詳細は、cmupgrade (1m) のマンページを参照してください。

c. パッチにアップグレードする場合:# cmupgrade {-d extracted_patch_location} {-j jetty-location}

重要: パッチにアップグレードする前に、HP Serviceguard for Linux Base 12.00.00がシステムにインストールされていることを確認してください。

4. 1 番目のノードでクラスターを再起動します。例: # cmrunnode -n node1

ノードがクラスターに正常に組み込まれることを確認し、必要に応じてパッケージをそのノードに戻します。

5. すべてのノードについて手順 2~ 手順 4 を繰り返します。

従来の方法での HP Serviceguard for Linux のアップグレード

従来の方法で A.11.20.X から A.12.00.00 への段階的アップグレードを実行するには、以下の手順に従います。

1. ノード 1 で稼働しているパッケージのグローバル切り替えを有効にします。cmmodpkg コマンドは、パッケージの切り替えを有効にします。例: #cmmodpkg -e pkg1

2. 1 番目のノードを停止します。アップグレードするノードを停止します。 これにより、ノードのパッケージが引き継ぎノード上で起動されます。 ノード 1 の Serviceguard デーモンが停止します。例: #cmhaltnode -f node1

3. 「パッケージ情報」の説明と同じ順序でノード 1 をアップグレードすることができます。例: Red Hat 5 x86_64 の Serviceguard rpm#rpm –Uvh serviceguard-A.12.00.00-0.rhel5.x86_64.rpm

重要: Serviceguard Manager RPM のインストールが完了したら、この項の後の部分で説明する手順に従って sgmgr サービスを開始する必要があります。また、マルチクラスター管理で複製ユーザーとして使用できるユーザーを作成する必要もあります。 複製ユーザーの作成方法の詳細は、「従来の方法での HP Serviceguard for Linux のインストール」を参照してください。

4. バージョン 12.00.00 にアップグレードすると、パッチにアップグレードすることができます。

たとえば、SGLX_00482 パッチバージョンにアップグレードするには、以下を実行します。

#rpm -Uvh serviceguard-A.12.00.01-0.rhel5.x86-64.rpm

5. 1 番目のノードでクラスターを再起動します。例: #cmrunnode -n node1

20

Page 21: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

ノードがクラスターに正常に組み込まれることを確認し、必要に応じてパッケージをそのノードに戻します。

6. すべてのノードについて手順 2~ 手順 4 を繰り返します。

YUM または Zypper を使用した HP Serviceguard for Linux のアップグレード

Red Hat Enterprise Linux Server で YUM アップデートサービスを構成した場合、または SUSELinux Enterprise Server で Zypper を構成した場合は、YUM または Zypper を使用して HPServiceguard for Linux Base をアップグレードできます。 「パッケージ情報」の項の説明と同じ順序でアップグレードする必要があります。

Red Hat Enterprise Linux の場合YUM を使用して A.11.20.X から A.12.00.00 への段階的アップグレードを実行するには、以下の手順に従います。

1. ノード 1 で稼働しているパッケージのグローバル切り替えを有効にします。cmmodpkg コマンドは、パッケージの切り替えを有効にします。例: #cmmodpkg -e pkg1

2. 1 番目のノードを停止します。アップグレードするノードを停止します。 これにより、ノードのパッケージが引き継ぎノード上で起動されます。 ノード 1 の Serviceguard デーモンが停止します。例: #cmhaltnode -f node1

3. 以下の内容で /etc/yum.repos.d/sglxpatch.repo YUM レポジトリ構成ファイルを作成します。

[sglxpatchrepo]

name=sglxrpms

baseurl=file://<dir_location>/RedHat/<distro_major_ver>

enabled=1

<dir_location> は、メインリリースの ISO イメージまたは DVD がマウントされているマウントパスです。パッチの場合は、展開したパッチの場所です。

<distro_major_ver> は、Red Hat 5 と Red Hat 6 のいずれかの値になります。

4. 次のコマンドを実行します。

#yum clean all

5. Serviceguard Manager RPM をアップグレードする場合は、以下を実行します。#/opt/hp/cmcluster/serviceguardmanager/Serviceguard_manager_setup/-l<jetty location> -o erase

6. すべての RPM をアップグレードします。 たとえば、YUM を使用して Serviceguard ManagerRPM をアップグレードするには、以下を実行します。#yum upgrade serviceguard-manager

重要: Serviceguard Manager RPM のアップグレードが完了したら、この項の後の部分で説明する手順に従って sgmgr サービスを開始する必要があります。また、マルチクラスター管理で複製ユーザーとして使用できるユーザーを作成する必要もあります。 複製ユーザーの作成方法の詳細は、「従来の方法での HP Serviceguard for Linux のインストール」を参照してください。

7. 1 番目のノードでクラスターを再起動します。例: # cmrunnode -n node1

7 段階的ソフトウェアアップグレード 21

Page 22: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

ノードがクラスターに正常に組み込まれることを確認し、必要に応じてパッケージをそのノードに戻します。

8. すべてのノードについて手順 2~ 手順 7 を繰り返します。SUSE Linux Enterprise Server の場合Zypper を使用して A.11.20.X から A.12.00.00 への段階的アップグレードを実行するには、以下の手順に従います。

1. ノード 1 で稼働しているパッケージのグローバル切り替えを有効にします。cmmodpkg コマンドは、パッケージの切り替えを有効にします。例: #cmmodpkg -e pkg1

2. 1 番目のノードを停止します。アップグレードするノードを停止します。 これにより、ノードのパッケージが引き継ぎノード上で起動されます。 ノード 1 の Serviceguard デーモンが停止します。例: #cmhaltnode -f node1

3. 以下の内容で /etc/zypp/repos.d/sglxpatch.repo Zypper レポジトリ構成ファイルを作成します。

[sglxpatchrepo]

name=sglxrpms

baseurl=file://<dir_location>/SLES/SLES11/

enabled=1

<dir_location> は、メインリリースの ISO イメージまたは DVD がマウントされているマウントパスです。パッチの場合は、展開したパッチの場所です。

4. 次のコマンドを実行します。

#/usr/bin/zypper clean

5. Serviceguard Manager RPM をアップグレードする場合は、以下を実行します。#/opt/hp/cmcluster/serviceguardmanager/Serviceguard_manager_setup/-l<jetty location> -o erase

6. すべての RPM をアップグレードします。 たとえば、Zypper を使用して ServiceguardManager RPM をアップグレードするには、以下を実行します。#zypper -n upgrade serviceguard-manager

重要: Serviceguard Manager RPM のアップグレードが完了したら、この項の後の部分で説明する手順に従って sgmgr サービスを開始する必要があります。また、マルチクラスター管理で複製ユーザーとして使用できるユーザーを作成する必要もあります。 複製ユーザーの作成方法の詳細は、「従来の方法での HP Serviceguard for Linux のインストール」を参照してください。

7. 1 番目のノードでクラスターを再起動します。例: # cmrunnode -n node1

ノードがクラスターに正常に組み込まれることを確認し、必要に応じてパッケージをそのノードに戻します。

8. すべてのノードについて手順 2~ 手順 7 を繰り返します。

7.6.2 A.11.19.X から A.12.00.00 への段階的アップグレードA.11.19.X から A.12.00.00 への段階的アップグレードを実行するには、以下の手順に従います。

22

Page 23: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

1. ノード 1 で稼働しているパッケージのグローバル切り替えを有効にします。cmmodpkg コマンドは、パッケージの切り替えを有効にします。例: #cmmodpkg -e pkg1

2. 1 番目のノードを停止します。アップグレードするノードを停止します。 これにより、ノードのパッケージが引き継ぎノード上で起動されます。 ノード 1 の Serviceguard デーモンが停止します。例: # cmhaltnode -f node1

3. sg_pidentd rpm をアンインストールします。

注意: Serviceguard コマンドは、手順 5 が完了するまで機能しません。 すべてのノードのアップグレード処理が完了するまで、クラスター構成ファイルは変更できません。

例: #rpm -e --nodeps sg_pidentd-3.0.19-2

注記: この手順が当てはまるのは Red Hat Enterprise Linux だけです。

4. authd rpm を Linux ディストリビューション DVD またはレポジトリからインストールします。

例: #rpm -i <authd rpm>

注記: この手順が当てはまるのは Red Hat Enterprise Linux だけです。

5. Serviceguard にアップグレードする前に、serviceguard-license をアップグレードします。 次に例を示します。#rpm -Uvh serviceguard-license-A.12.00.00-0.rhel5.x86_64.rpm

6. 「パッケージ情報」の説明と同じ順序でノード 1 をアップグレードします。例: Red Hat 5 x86_64 の Serviceguard rpm#rpm –Uvh serviceguard-A.12.00.00-0.rhel5.x86_64.rpm

注記: YUM または Zypper を使用して、A.11.19.X から A.12.00.00 への段階的アップグレードを実行することができます。 YUM または Zypper を使用してアップグレードする方法の詳細は、「YUM または Zypper を使用した HP Serviceguard for Linux のアップグレード」を参照してください。

重要: Serviceguard Manager RPM のアップグレードが完了したら、この項の後の部分で説明する手順に従って sgmgr サービスを開始する必要があります。また、マルチクラスター管理で複製ユーザーとして使用できるユーザーを作成する必要もあります。 複製ユーザーの作成方法の詳細は、「従来の方法での HP Serviceguard for Linux のインストール」を参照してください。

7. 1 番目のノードでクラスターを再起動します。例: # cmrunnode -n node1

ノードがクラスターに正常に組み込まれることを確認し、必要に応じてパッケージをそのノードに戻します。

8. すべてのノードについて手順 2~ 手順 6 を繰り返します。

7.6.3 A.11.18.X から A.12.00.00 への段階的オフラインアップグレードの実行A.11.18.X から A.12.00.00 への段階的オフラインアップグレードを実行するには、以下の手順に従います。

1. クラスターを停止します。

例: #cmhaltcl -f

7 段階的ソフトウェアアップグレード 23

Page 24: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

2. アップグレードするノードを選択し、pidentd rpm をアンインストールします。#rpm -e --nodeps pidentd-3.0.19-0

注記: この手順が当てはまるのは Red Hat Enterprise Linux だけです。

3. authd rpm を distro からインストールします。#rpm -i <authd rpm>

注記: この手順が当てはまるのは Red Hat Enterprise Linux だけです。

4. Serviceguard にアップグレードする前に、serviceguard-license をインストールします。 次に例を示します。rpm -ivh serviceguard-license-A.12.00.00-0.rhel5.x86_64.rpm

5. 「パッケージ情報」の説明と同じ順序でノード 1 をアップグレードします。例: Red Hat 5 x86_64 の Serviceguard rpm#rpm –Uvh serviceguard-A.12.00.00-0.rhel5.x86_64.rpm

注記: YUM または Zypper を使用して、A.11.19.X から A.12.00.00 への段階的アップグレードを実行することができます。 YUM または Zypper を使用してアップグレードする方法の詳細は、「YUM または Zypper を使用した HP Serviceguard for Linux のアップグレード」を参照してください。

重要: Serviceguard Manager RPM のアップグレードが完了したら、この項の後の部分で説明する手順に従って sgmgr サービスを開始する必要があります。また、マルチクラスター管理で複製ユーザーとして使用できるユーザーを作成する必要もあります。 複製ユーザーの作成方法の詳細は、「従来の方法での HP Serviceguard for Linux のインストール」を参照してください。

6. クラスターノードごとに、手順 2~ 手順 6 を繰り返します。7. すべてのノードをアップグレードした後、クラスターを再起動します。

#cmruncl

8 HP Serviceguard for Linux パッケージのアップグレードcmupgrade ツールを使用して、パッケージを HP Serviceguard for Linux Base から HPServiceguard for Linux Advanced または HP Serviceguard for Linux Enterprise にアップグレードすることができます。その場合、追加のコンポーネントがインストールされます。

9 HP Serviceguard for Linux の削除HP Serviceguard for Linux とそのコンポーネントを削除するには、次のいずれかを実行します。

• cmeasyinstall ツールを使用して、HP Serviceguard とそのコンポーネントを削除します。

#cmeasyinstall [-e <uninstall serviceguard>] {-n <nodes including execution node>}{-j <location of Jetty server common across all nodes>}[-l <do not add sgmgr user as ldap is configured on all the nodes>]

• 従来の方法を使用して、HP Serviceguard for Linux とそのコンポーネントを削除します。rpm —e <rpm>

24

Page 25: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

注記: • Jetty サーバーパスから Serviceguard Manager コンポーネントを削除するには、以下を実行します。

#/opt/hp/cmcluster/serviceguardmanager/Serviceguard_manager_setup-l <jetty location> -o erase

A.12.00.00 より前の HP Serviceguard バージョンをインストールしている場合は、cmupgradeツールを使用して A.12.00.00 にアップグレードするか、rpm -e コマンドを使用して古いバージョンを手動で削除し、cmeasyinstall ツールを使用して HP Serviceguard for LinuxA.12.00.00 をインストールします。cmeasyinstall ツールを使用して、バージョン 12.00.00 以降の HP Serviceguard for Linuxとそのコンポーネントを削除することもできます。

10 トラブルシューティングこの表では、Serviceguard Manager のインストールに関連する問題についてトラブルシューティングを行う方法を説明します。

解決策問題

手動で sgmgr ユーザーを作成する必要があり、パスワードを他のシステムと同じにする必要があります。 手動で sgmgrユーザーを作成するには、以下の操作を実行します。

a. ユーザーを追加します。useradd sgmgr

b. パスワードを入力します。passwd sgmgr

Serviceguard Manager のインストール中、sgmgrユーザーが作成されない。

ローカルユーザーの場合:• PAM モジュールが Linux システムにインストールされているかどうか確認します。

• 必要なノードが Serviceguard Manager で見つからない場合は、ログイン認証情報を使用して CLI でそのノードへのログインを試みます。これにより、そのノードでログイン認証情報が有効かどうか確認できます。

LDAP ユーザー:LDAP が構成されているノードでユーザー認証情報が有効かどうか確認してから、ログイン認証情報が LDAP で使用できることを確認します。

ログインの失敗

Serviceguard Manager は、Jetty のインストールに付属のデフォルトキーストア (証明書) を使用します。jetty_location/etc/jetty-ssl-sgmgr.xml のキーストアパスを独自の証明書にアップデートします。これにより、Serviceguard Manager は 5522 ポートでカスタム SSL 証明書を使用するようになります。

Jetty のデフォルトキーストアの期限が切れているか、ユーザーがカスタム証明書を変更する必要がある場合。

1. Jetty のステータスを確認します。# service jetty-sgmgr status

2. 確認できない場合は、Jetty サーバーを再起動します。#service jetty-sgmgr restart

Jetty サーバーインスタンスが前に述べたように実行されていること、およびファイアウォールにポート 5511 および 5522または HTTP/HTTPS トラフィックの拒否ルールがないことを確認します。

ノードが Serviceguard Manager で検出されない場合、または Serviceguard Manager を起動できない場合に、それらのノードに製品がインストールされ、完全に構成されていることを確認する。

10 トラブルシューティング 25

Page 26: HP Serviceguard for Linux Baseバージョン12.00.00リリースノート · Linux® は、Linus Torvalds の登録商標です。 Red Hat® は、Red Hat Software, Inc.の登録商標です。

11 関連情報HP Serviceguard for Linux Base version 12.00.00 の最新のドキュメントは、http://www.hp.com/go/linux-serviceguard-docs で入手できます。 入手可能なドキュメントの中にはコンポーネントのリリースノートがあり、新機能、解決された問題、および既知の問題と制限事項とガイドが記載されています。

• 『HP Serviceguard A.12.00.00 for Linux リリースノート』

12 ドキュメントについてのご意見・ご質問弊社ではお客さまのニーズにかなうドキュメントの提供に全力で取り組んでいます。ドキュメントを改善するために役立てさせていただきますので、誤り、提案、コメントなどがございましたら、ドキュメントフィードバック担当 ([email protected]) へお寄せください。この電子メールには、ドキュメントのタイトルと製品番号、バージョン番号、または URL をご記載ください。

26