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S部門 (肢体不自由教育部門) 身体づくりの教材・自助具 (身体の動き等を補助する教材) 教材ガイド 平成27年度作成

(肢体不自由教育部門)...S部門 (肢体不自由教育部門) 身体づくりの教材・自助具 (身体の動き等を補助する教材) 教材ガイド 平成27年度作成

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S部門 (肢体不自由教育部門)

身体づくりの教材・自助具 (身体の動き等を補助する教材)

教材ガイド

平成27年度作成

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目 次

・かさをさしてみよう

・カンタン スイッチマシーン

・キーボードコード演奏バンド

・すらすらよめるくん

・たったの400円でマグネット書見台!

・ひっぱり楽器

・ふうりん

・ふきそうじセット

・ホースでお琴を弾こう

・ボールを入れよう

・ポンポンたんぽ

・ワンタッチで和音を出せるシステム

・滑らしてパッ・コロリン

・作業学習でスタンプ押し

・手を動かしてみようカプセルを取ったら花が咲くよ

・総武線快速キーホルダー

・草取りくん

・側臥位でも学習しよう

・輪抜き

・鈴

・鈴を引っぱり出そう

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5・6年A①学習グループ

 国語・算数 「かさ」の絵本読みをする。 見えやすいように絵本と、拡大カラーコピーした教材も併用する。

 傘の色を選ばせる。 2本見せて、視線で選ぶ。

 傘をさしてみる。

 利き手で、紐をひっぱり、もう一方の手は傘の柄を握らせる。(振動が伝わるように)

自立活動を主とする 教育課程

ねらい ラップの芯を斜めにカットし、紐を通す

 テーブルクロスカバーを半分に カットする

 テーブルクロスカバーの一部に 滑り止めを貼る

 ラップの芯の内部にテーブルクロス カバーをつける

 傘を自分でさした時に伝わる振動を味あわせる。 自分でできたという達成感を味あわせる

教材の使い方(指導方法)

かさをさしてみよう!~引っ張るとかさがひらくよ~

対象児童・生徒

写真を載せてください。

  手指の操作が、難しい児童

 物を見続けることが難しい児童

S 小6

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 ④ 黄色いスイッチに触れると→「ミキサーが動いた!」

~ここがポイント!~ 自分が触れたタイミングでミキサーが動くので、繰り返し取り組むことで気付きがあります。「カンタンスイッチマシーン」に色々な教材をつなげることができるので、ミキサーだけでなく幅広く使えるところが良い点です。

・主体的に調理学習に取り組めるようにする。・自ら取り組むという気持ちを育む。

教材の使い方(指導方法)

①「カンタンスイッチマシーン」と黄色いスイッチをつなぐ。②「カンタンスイッチマシーン」のコンセントとミキサーのコンセントをつなぐ。③「カンタンスイッチマシーン」のコンセントと延長コードをつなぐ。④黄色いスイッチに触れると「ミキサーが動いた!」

ねらい

カンタン スイッチマシーン~触れるとミキサーのスイッチが入り、自分で取り組む!気持ちを育てます~

対象児童・生徒

・指を動かすこと、指でミキサーなどのスイッチを押すことが難しい児童・生徒

S 中3

教育課程

A① 学習グループ

自立活動を主とする

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 *さあ合奏を始めよう!            ・歌詞カードに色○を記入し、そこでその色のパッドを押し 和音をならせるように準備する。            ・パッド以外にビッグマック等の音記録再生スイッチにピア ノ等で和音を録音しておき、全曲が演奏できるようにする。

 ・それぞれの生徒に各自のパートを割り振る。 ・打楽器、スイッチを含め全員のパートが決  まったら、演奏開始。 ・両手でも、片手でも、キーボード2台に  一つずつパッドを分けてもOK。

自立活動を主とする 教育課程

ねらい・パッド板の裏面にキーボードの鍵盤を押すための棒を和音に合わせて取り付ける。・パッドを固定するために敷板、台板を組み、その上にパッドを取り付ける。・パッドの取り付けは、軽く手で押しただけで鍵盤を押せるよう、安全器具のコーナーゴムを用いて取り付けた。

・曲に合わせて自分が音を出すタイミングを考えながら、演奏ができるようになる。・自分でパッドを操作したことで音が出たという因果関係を理解しながら演奏を楽しめるようになる。

教材の使い方(指導方法)

対象児童・生徒

写真を載せてください。

・教員が手を添えてパッドを一緒に操作し、出た音を感じ取れる児童・生徒から、歌詞カードに印をつけてそれに合わせてパッドを押して演奏できる児童・生徒まで。・様々な発達段階に応じて課題を設定し演奏方法を決め、その子なりの合奏を楽しむことができる。

S 中2 A学習グループ

キーボードコード演奏パッド~押して叩いて和音を奏でよう~

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学習グループ

実際に教科書などの上に置いて使用します。読み進めていくにしたがってずらしていけば良いです。児童・生徒が自分でずらす場合には操作性を考慮して、裏面にシリコンや薄いゴムシートなどを貼り、滑りにくくするなどの個別のアレンジも                   高等学校化学(例)可能です。教員が使用する場合には教科書の実態に合わせて、挿絵や写真も見ることができるように大きめに作るなどの工夫もできるでしょう。    中学校国語(例)

準ずる 教育課程

ねらい カラーの上からでも文字が読めるように見本では色はピンクを選択しました。実態により、見えやすい色がそれぞれ違うと思うので、その際には油性のマジックの色を変えれば対応可能です。今回は縦用と横用の2種類を作成しました。画用紙・ラミネートシート・油性マジックがあればできるので誰にでも作ることができます。

児童・生徒が教科書や図書を読む際にどこを読んでいるかが分かりにくい児童・生徒がいます。どこを読んでいるか分かりやすくハイライトすることで、読みにくさの解消につなげることができれば良いと考えました。

教材の使い方(指導方法)

すらすらよめるくん~文字を読む力を育てる~

対象児童・生徒

写真を載せてください。

対象は、教科書やその他の図書類を使用する児童・生徒です。全学部・全学年を対象としました。

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~ここがポイント!~ 正規の書見台は高額ですが、この書見台なら400円でお手軽に作れます。100円ショップにある材料だけでOK。工作が苦手な人でも大丈夫。薄くなるので収納スペースもわずか。とっても軽量な書見台をお試しあれ♪

  ・絵カードや写真カードを見やすい位置に提示する。   ・教材を見やすい位置に提示する。

教材の紹介

 材料:ブックスタンド・A4マグネットシート・クリップボード・滑り止め

 特徴①傾きを変えられる。 特徴②滑り止めがついているので、動かない。 特徴③裏にマグネットが付いたカードを張り付けることができる。 特徴④(当然)本を立てることもできる。 特徴⑤薄型になるので、収納場所を選ばない。

ねらい

たったの400円でマグネット書見台!

対象児童・生徒

  ・すべての児童・生徒

傾き変更可

超薄型!

滑り止め付

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学習グループ

・教員が演奏し、音の鳴る仕組みを示す。

①輪に腕や手を入れて、楽器の位置等を 調整する。

①生徒に合わせた演奏方法を探る。

②自由に演奏する。

②ピアノ等の楽曲と一緒に演奏する。自由でも、未解決技法を用いてもよい。

自立活動を主とする 教育課程

・ハンドルを引く、緩める動きで音が鳴る 因果関係に気づき、演奏する。・音の鳴っている方向に気づく。

ひっぱり楽器~一度に色々な音色~

対象児童・生徒

・全児童、生徒

S 高1

ねらい

教材の使い方(指導方法)

① 持ってみて、調整

② フリフリ、3種類の音が鳴る

・持ち手を輪にすることで、握れる児童生徒、握ること

が難しい児童生徒それぞれに対応できるようにした。に

ぎることが難しい生徒は腕を入れるだけでよい。

また、持ち手が鈴バージョンも作成した。

・引っ張る力が少しでも鳴るように、ぶら下げる楽器を

工夫した。

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A学習グループ

・個別学習の場面で使用する。

①児童の目の前に教材を呈示し、音を鳴らす。

②児童の手の届く位置に教材を呈示し、音を鳴らす。

③教材の位置を少しずつ遠ざけたり、高くつるしたりして、児童自ら教材に触れて鳴らす。

自立活動を主とする 教育課程

ねらい ・てぐすで、輪に音色棒や、ビーズを通し、作成する。・風鈴の傘の部分は、落としても安全なペットボトルを使用した。・ピンクや赤が好きな児童のため、ビーズはピンクと赤を使用した。(児童の好みに応じて工夫することができる。)・100円の鍋敷きと100円のアルミワイヤーで風鈴をつるす台も作成した。・つるす台は児童の視線や手の動きに応じて高さを調節することも可能であ

・触れると音が鳴ることを理解する。・自分から手指を動かし、触れて、音を鳴らす。

教材の使い方(指導方法)

ふうりん~触って鳴らそう~

対象児童・生徒

写真を載せてください。

・対象物に向かって、手指を伸ばし動かす力を育てたい児童

S 小4

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ねらい

ふきそうじセット~みんなでふきそうじをしよう~

対象児童・生徒 ・道具に手を伸ばすことができるが、線の動きが難しい・手でつかむのが難しい

S 小2

~ここがポイント!~ 一人一人の手の大きさや興味のあるものを基に立位移動、座位等考慮しながら作成し、アセスメントを受けて、改良を続けてきました。ふきそうじができると、日常生活の指導の時間の用意の際にも、自分の力できれいにすることができます。

・主体的にふきそうじを行う。・道具の用途や使い方を身に付ける。

教材の使い方(指導方法)

①道具を握る、手をはめる。②机や天板に乗せる。③引く、押すなどの力で動かす。④上手にふけた。

立位の道具

座位の道具

自立主 中2

道具の使い方

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A学習グループ

 箏は、教育用の小さいサイズのものを使います。座位保持いすの上のテーブルや、側臥位になっている生徒の近くで、一緒に演奏ができます。ホースが握れる生徒はスプーンのそばを握ります。握ることが難しい生徒は、背中側からまわしてわきに挟み、教員と一緒にホースを持ちます。箏は、角度を付けて30度から90度くらいまででスプーンの先を弦に引っ掛けるようにしながら下におろすと弾けます。また、スプーンの付いていないホースを弦の表面でたたくようにしても演奏できます。この場合は、箏は水平~15度くらいがよいでしょう。箏の調弦(チューニング)を変えると、また、違う雰囲気が味わえます。また、琴柱の向かって左側を演奏すると、何とも不思議な音がします。授業では、終わりの合図を決めておいて、ピアノとのセッションをしました。

自立活動を主とする 教育課程

ねらい ホースの柔らかいながらも弾力のある特性を活かします。ホースの先には、シリコンスプーンがついています。(100円ショップでジャムスプーンという名称で売っているもの) 

・箏の音色や響きを味わう・楽器に主体的にかかわる・筝の演奏、即興演奏を通してやりとりをする

教材の使い方(指導方法)

ホースでお琴を弾こう~和楽器演奏を身近に、簡単に、楽しく~

対象児童・生徒

写真を載せてください。

 

指先を細かく使うことが難しい生徒座位をとることが難しい生徒

S 高3

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学習グループ

①活動内容を確認し、どちらの手を使うかタッピングして本人に伝える。

            ↓

②トレーに乗っているボールを自分で一つ手に取り、タッパーの真ん中に乗せる。

            ↓

③掌を使ってタッパー内に押し入れる。

            ↓

④全部を入れ終えたら、空のトレーを確認して「できた」とかけ声をかけて終わる。

自立活動を主とする 教育課程

ねらい・ピンポン玉やゴルフボールなど、質感や重さの異なるボールを複数用意。さらにタッパーも複数用意し、児童の実態に合わせて取り組めるよう配慮した。

・主に手の機能向上を狙った指導として、時間を決めて毎日取り組んでいる。

・目と手の協応。・手の使い方等の機能をアップ。・活動に見通しを持って取り組むことで達成感を感じることができる。

教材の使い方(指導方法)

ボールを入れよう~掌を使って入れよう~

対象児童・生徒

写真を載せてください。

・手や腕を積極的に使うことが課題となっている児童への教材です。

・終了が分かりやすく、児童本人が目標を持って取り組むことができます。

S 小2

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A学習グループ

①木材、紙等にステンシルシートを貼りつける。②たんぽに色を取り、縁どりされた絵柄をねらうようにして色付けする。③ステンシルシートをはがして完成。

                               「看板」完成! 

自立活動を主とする 教育課程

ねらい・手の大きさや握りやすさに合わせて、たんぽを選べるよう、数種類を作成した。・色づけする部分が分かりやすいよう、ステンシルシートの絵を縁どりした。

・絵を見て、色づけすることができる。・たんぽを握って、手を上下左右に動かすことができる。

教材の使い方(指導方法)

ポンポンたんぽ~よく見てぬろう~

対象児童・生徒

写真を載せてください。

・手で物を握ったり、離したりする力を伸ばすための教材です。・対象を目で見ながら、手で操作することを伸ばす教材です。

S 小1

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C学習グループ

準ずる 教育課程

ねらい 東京都のICTパソコンにフリーソフトをインストールし、改造ゲームコントローラーと棒スイッチで制御する。音楽の授業でサンサーンスの動物の謝肉祭のライオンの合奏を行った。他の生徒はキーボードなどを利用したが、上肢の不随意運動が強い生徒に通常の楽器に近い演奏ができりょうに工夫した。他の生徒と一緒に演奏できることで生徒は熱心に授業に取り組むことができた。

・他の生徒と一緒に、合奏に参加することによって、合 奏の楽しさを知る。・ICT機器を利用することによって、自分のできることが広がることを知る。

教材の使い方(指導方法)

ワンタッチで和音を出せるシステム~上肢に障害のある準ずる教育課程の指導の工夫~

対象児童・生徒

・準ずる教育課程の生徒で、自分で演奏をしたい気持ちがあるが、全身の不随意運動強く、通常の楽器を利用して演奏をすることが困難な生徒に対して有効である。

S 中

パソコンにJoy to key(ゲームコントローラーの信号を、任意に置き換える)midkey(パソコンのキーボードをピアノにできる。)をインストールし、ゲームコントローラーのボタンからスイッチ用の回路を引き出して棒スイッチと接続する。Joy tokeyは一つのボタンに4つの動作を設定できる。そこで、midkey側の和音になる音のキーを設定する。ドレミなら、CBMになります。パソコンに外部スピーカーを繋ぐことで音量も確保できます。Joy to keyとゲームコントローラーとスイッチの組み合わせは、peteなどのスキャンによる入力支援ソフトと組み合わせることもできるので汎用性が高いと考えられます。またスイッチ側を変更することで様々な障害の状況に対して支援することもできます。

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A学習グループ

  ボールを持った手を置く        滑らせる        手からボールを放す

                      ※はじめは一緒に持つなど援助して行います。                       穴にボールが落ちた時にはそのことを強調し、                       一緒に喜び、褒めるようにしています。     ボールが落ちると鈴の音がする

自立活動を主とする 教育課程

ねらい ・100円ショップでケースを購入し、蓋に丸い穴を開け、滑らせるところと穴のところに赤で目印をつけ、わかりやすくした。・穴にボールが落ちた時に音がするように鈴を取り付けた。

・滑らすボールを注視する。・ボールを掴んで、滑らせて、放すという一連の動作をすることによって自発的動作を促す。

教材の使い方(指導方法)

滑らしてパッ・コロリン~手で掴む・滑らす・放す~

対象児童・生徒

写真を載せてください。

・手指の巧緻性を伸ばしたい児童・生徒向けの教材です。・手で掴む、掴んで滑らす、手を放すなどの課題のある児童・生徒向けの教材です。

S 高2

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B学習グループ

 作業学習の中では、いくつかの作業グループをつくって活動しています。その中で、事務を主な作業の中心とした、オフィスワーク班でスタンプ押しを行っています。 スタンプ押しには、以下のものがあります。

  ① 失敗したコピー用紙の再利用のスタンプ押し。  ② しかちゃん、もとちゃんの図案の入った、メモ帳作り。  ③ 封筒への学校名スタンプ押し。

 上記の中で①と②のスタンプを手作りで用意しています。 昨年の作業学習では、スタンプのゴム部分だけのスタンプを使用していたため、麻痺の強い生徒が行うには難しかしい作業だったのですが、今年はスタンプも作り直し、持ち手を付けることで、より麻痺の強い生徒にも可能な作業として、用意しました。 スタンプをただ押すだけでなく、押したスタンプを自分で確認して、正しい位置にきれいに押せたかを判断させることで、自分できれいに押すためにどうすればよいかを考えさせながら指導しています。

知的障害を併せ有する生徒の教育課程

ねらい 作業学習では、各生徒の身体の状態により、可能な作業を行っていきます。 生徒によって可能な作業が異なるため、様々な作業内容を用意しますが、その1つとして、スタンプ押しを行っています。

教材の使い方(指導方法)

作業学習でスタンプ押し~きれいにスタンプ押してみよう~

対象児童・生徒

写真を載せてください。

 知的障害を併せ有する教育課程の生徒で、スタンプを手に持って押すことのできる生徒が対象です。 生徒によっては、関節部の可動域が少ない生徒でも、可能なように、スタンプの持ち手を工夫しています。

S 高

 手の可動域の少ない生徒についてもスタンプを押しやすくするため、持ち手やスタンプの角度を工夫したものもあります。

工夫する前の様子⇒

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A学習グループ

・春の絵本を読む。・大きな木から一枚ずつ枝を取って生徒に渡す。歩ける生徒は木まで歩いていき、大きな木に貼り付いている枝で活動する。・カプセル本体またはひもを持って引っ張る。持つことが難しい生徒は髪留めのゴムにひもを付けたものを手首に付けて引っ張る。花が咲く。

自立活動を主とする 教育課程

ねらい・教員とのやり取りの中でやってみようという気持ちを引き出せるよう、大きな木から一枚ずつ枝が取り外せる。・カプセルの接続部は、はがれる音、はがれる時の手ごたえ、ある程度の力で取れるという特徴があるマジックテープを使用した。・花の素材は別の花等にも転用できるよう色の種類があること、カプセルを取るとすぐ花が開く柔らかさがあることの2点より、フエルトにした。

・目的のものに手を伸ばす、握る、引っ張るなど自分の持てる力で働きかけようとする。・簡単な因果関係に気が付く。

教材の使い方(指導方法)

手を動かしてみようカプセルを取ったら花が咲くよ

対象児童・生徒

写真を載せてください。

ある程度獲得している力を生かして物に働きかけ、自分だけでできた達成感を増やしていきたい生徒向け。

S 高1

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学習グループ

朝や帰りのときにカバンを開けて、荷物を出し入れするために使用する。握る、引っかけるの2つの方法を使うことができるため、失敗することも少なくなった。

知的障害を併せ有する児童の教育課程

ねらい本人が電車が非常に好きなこともあり、身支度の意欲を高めるため、本人が握りやすい大きさで電車を作成した。本人の実態として緊張が強く、電車をうまく握れないこともあるため、後方にリングをつけ、指をひっかけても引くことができるようにした。「握る」、「引っかける」の2つの方法で開けることができるので、本人も使用しやすいようである。

チャックを引き、カバンの中から荷物を出す。

教材の使い方(指導方法)

総武線快速キーホルダー~チャックを開け閉めしやすくする~

対象児童・生徒

チャックを引き、荷支度をするという目的意識はあるが、緊張が強かったり、付随的な動きがあったりする児童

S 小2

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ねらい

草取りくん Ⅲ~引っ張る、や 腕の重さを利用した動きで草取り~

対象児童・生徒

・みんなと一緒に草取りをしたい児童・生徒・物をつまんだり、握ることが苦手な児童、生徒

~ここがポイント!~ そこらへんの材料で作れる。やった感じがする。びみょーに笑える。洗濯ばさみの数を変えたり、大きさを変えたりして、いろいろな用途に応用できる。からみにくいように、ストローの中に紐を通すようにするとよい。普通に、草取りができるのに、使いたくなる。過度な力が加わると紐が切れる安全設計。

・自分で草を抜いた感じ、感覚を実感する。・草取りを通して、みんなと一緒に作業をする。

教材の使い方(指導方法)

①洗濯ばさみを抜きやすい草にはさむ。②グリップ部分を持つ、手に巻く、引っかけたりする。③引っ張る。または、車いすを後ろにゆっくり動かす。④あっ!抜けた!!

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ねらい

側臥位でも学習しよう~吸入中でもできるよ~

対象児童・生徒

・毎日20分ほど側臥位ができる(支援を受けて側臥位ができる)児童・生徒*対象児は吸入しながら学習しています。

S 小4 重度・重複学級

~ここがポイント!~ 教材はマイクロファイバー素材のカエル(握りやすいように細長くしてあります)、楽器、カーラーの3種類で、どれも鈴がついて因果関係がわかるようにしています。

・触感覚および視感覚の向上・目と手の協応

教材の使い方(指導方法)

①吸入器に教材をセットする。②児童・生徒を吸入器のある側に側臥位にする。③吸入器のスイッチを入れる。④教材に視線を向けるよう呈示する。教材に触れたり握ったりして音を鳴らす。

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A学習グループ

 輪抜きの課題は1方向に抜いて終わりではありません!!大きく3つの段階があります。

自立活動を主とする 教育課程

ねらい・材料は、ホームセンターに売っているエンビ管とそれをつなぐ連結管、輪は100円ショップに売っていたブレスレットを使用。・連結管は”「”型の物を使用することにより、1方向だけでなく、2方向、3方向と簡単にアレンジが可能・この教材で輪抜きの段階的な指導が可能となり、児童の見て操作する力が高まった。

・輪を抜くことで、高さや方向性を意識したり、目で見て操作する力をつける。・2方向、3方向になると抜く過程で手首の回旋運動が入り、巧緻性を高められる。

教材の使い方(指導方法)

輪抜き~目と手の協応を高める指導~

対象児童・生徒・太田ステージⅠ-1~2・注視、追視ができる。・物を握ることができる。・目で見て操作するのが苦手。(視線より手が先に出る、感覚刺激的な行動が多いタイプ。)・手首の回旋運動が苦手。

S 小31方向 2方向

3方向

ステップ1

1方向

ステップ2

2方向

ステップ3

3方向

Point!! ・利き手に関わらず、左右どちらの手でもできるよう

にする。

・輪を持つ手と反対の手は、台の支え手となるよう

に援助する。

・できないときは、すぐに援助して輪を1回で抜きき

るようにする。

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A学習グループ

 ・初めに鈴を小さく鳴らし、教材に気づきやすいようにする。少しずつ、音がなくても気づけるように提示する。・得意な方の手元に提示し、初めは一緒に触れる。・歌に合わせて自分で手指を動かせるように促していく。

自立活動を主とする 教育課程

ねらい

 ・児童の得意な動きを生かせるように、自立活動室にある教材を参考に作成。・毎日の活動に取り入れ、期待している様子が見られるようになってきました。

 ・音をきっかけに、鈴に視線を向ける。・自分の動きで、鈴を鳴らす。

教材の使い方(指導方法)

鈴~指先の小さい動きでいい音出そう~

対象児童・生徒

写真を載せてください。

 ・見る力が弱く、また、手で握ったり振ったりすることが難しい児童。

S 小2

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A学習グループ

 ①教材を提示します。↓②「右手でやるよ。」と言葉かけをし、右手をタッピングします。↓③鈴を持ちすい位置に提示します。持つのに時間がかかったり、難しかったりしたときは、支援して一緒に持ちます。↓④児童が鈴を引っ張ることで、箱から鈴付きの紐が出てきます。↓⑤児童の目標数の鈴を出すことができたら、「できたね。マル!」と言葉かけをして終わる。.

※右手が終わったら、一連の流れを左手も行う。

自立活動を主とする 教育課程

ねらい  ・児童の実態に合わせて、紐の長さや持ち手の種類(鈴、輪っか)等変えることもできる。・主に、手に意識が向くようにしたり、手の機能を向上させるために取り組む課題である。・国語・算数の個別学習で行っている。

・口と手を分けて使うことができるようになる。・持つ力や引っ張る力を向上させる。

教材の使い方(指導方法)

鈴をひっぱりだそう~手を意識する力や使い方を育てよう~

対象児童・生徒・手持無沙汰になると遊び感覚で指吸いをする児童・持ち続けたり、引っ張ったりすることが課題な児童

S 小3