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2019/6/3
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第7回 社会福祉住居施設及び生活保
護受給者の日常生活支援の在り方に関する検討会 資料
無料低額宿泊所等において日常生活上の支援を受ける必要がある利用者の
支援ニーズ評定に関する調査研究事業(平成29年度及び30年度社会福祉推進事業より)
中京大学 辻井正次
本日のご報告
• ① 研究事業の実施概要
• ② 無料低額宿泊所入居者の障害の程度(救護施設との比較) (H29年度)
• ③ 適応行動尺度の概要及び無料低額宿泊所入所者の状況 (H29年度)
• ④ 障害の状況と適応行動尺度との関係(クラスター分析結果等) (H30年度)
2019/6/3
2
厚生労働省としての、「居宅生活ができると認められる者」の判断方法(生活保護手帳)
• 居宅生活ができるか否かの判断は、居宅生活を営むうえで必要となる基本的な項目(生活費の金銭管理、服薬等の健康管理、炊事、洗濯、人とのコミュニケーション等)を自分の能力でできるか否か、自己の能力のみではできない場合に当たっては、利用しうる社会資源の活用を含めてできるか否かについて十分な検討を行い、必要に応じて関係部局及び保健所等関係機関から意見を聴取した上で、ケース診断会議等において総合的に判断すること。なお、当該判断に当たっては、要保護者、その扶養義務者等から要保護者の生活歴、過去の居住歴、現在の生活状況を聴取する等の方法により、極力判断材料の収集に努め、慎重に判断すること。
調査協力者
男性 女性 合計 男性 女性 合計30代以下 7 4 11 38 6 44 55
40代 15 10 25 43 6 49 74
50代 52 18 70 60 8 68 138
60代 48 23 71 46 6 52 123
70代以上 0 0 0 15 7 22 22
合計 122 55 177 202 33 235 412
年齢救護施設 無料低額宿泊所
総計
男性 女性 合計 男性 女性 合計30代以下 2 1 3 12 1 13 16
40代 4 0 4 10 1 11 15
50代 8 3 11 14 2 16 27
60代 9 4 13 17 0 17 30
70代以上 8 0 8 8 4 12 20
合計 31 8 39 61 8 69 108
年齢救護施設 無料低額宿泊所
総計
2017年度
2018年度
2019/6/3
3
0.0%
10.0%
20.0%
30.0%
40.0%
50.0%
60.0%
救護施設
無料定額宿泊所
最終学歴
0.0%
5.0%
10.0%
15.0%
20.0%
25.0%
30.0%
35.0%
40.0%
45.0%
救護施設
無料定額宿泊所
最長勤続年数
2019/6/3
4
0.0%
5.0%
10.0%
15.0%
20.0%
25.0%
30.0%
35.0%
結婚歴あり 婚姻継続中 子どもあり
救護施設
無料定額宿泊所
結婚歴・子どもの有無
0.0%
2.0%
4.0%
6.0%
8.0%
10.0%
12.0%
14.0%
16.0%
18.0%
20.0%
窃盗 薬物 暴行 性犯罪
救護施設
無料定額宿泊所
犯罪歴
2019/6/3
5
0.0%
2.0%
4.0%
6.0%
8.0%
10.0%
12.0%
14.0%
16.0%
18.0%
救護施設
無料定額宿泊所
障害者手帳・障害年金
0.0%
5.0%
10.0%
15.0%
20.0%
25.0%
30.0%
35.0%
40.0%
救護施設
無料定額宿泊所
精神疾患(診断を受けているもの)
2019/6/3
6
まとめ
• いずれの施設種別の入所者も勤続年数が短い人が多く、仕事が長続きしない傾向が顕著
• 3割程度が結婚歴を有するが、大部分は離婚・死別している
• 救護施設では約1割、無料低額宿泊所では約2割が非行・犯罪歴を有する
• 救護施設の入所者の一部は障害者手帳や障害年金を受給しているが、無料低額宿泊所の入所者は大部分が受給していない
• 救護施設では統合失調症を有する入所者が3割以上にのぼる
無料低額宿泊所入居者の障害の程度(救護施設との比較) (H29年度)
• 今回の調査においては、標準化された知能検査(WAISⅢ)や、発達障害特性を評価するツール(ASD特性;PARS-TR、ADHD特性;CARRS)、認知症の早期スクリーニングのツール(MMSE-J)。
• 障害であるかどうかは、医師による診断が必要であるので、今回の結果はあくまでも心理検査結果から推測されるものである。
• 報告者としては、「障害がある」ということは、社会的に「支援を受ける権利を有する」という意味であると臨床家として考えている。
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一般母集団におけるIQの理論的分布と知能段階の分類(参考)
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0
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0
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0
14
5
15
0
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5
16
0
最重度
知的障害
重度
知的障害
中等度
知的障害
軽度
知的障害
境界
知能
平均
より
低い
平均的 平均
より
高い
優れて
いる非常に
優れて
いる
全体の得点分布
• 知能(IQ) 救護施設 / 無料低額宿泊所
0
5
10
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20
25
30
35
40
45
50
人数
全検査IQ(WAIS-III)
知的障害
の可能性
(69.3%)
0
10
20
30
40
50
60
70
人数
全検査IQ(WAIS-III)
知的障害
の可能性
(45.2%)
平均63.5
(SD=16.4)
平均76.4
(SD=18.3)
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8
全体の得点分布
• 認知症傾向 救護施設 / 無料低額宿泊所
0
5
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20
25
30
35
40
45
50
人数
認知能力(MMSE-J)
認知症の疑い
(51.6%)
0
10
20
30
40
50
60
70
80
90
100
人数
認知能力(MMSE-J)
認知症の疑い
(22.1%)
全体の得点分布
• 抑うつ 救護施設 / 無料低額宿泊所
0
10
20
30
40
50
60
人数
抑うつ(BDI-II)
中等症以上の
うつ状態
(22.7%)
0
10
20
30
40
50
60
70
80
人数
抑うつ(BDI-II)
中等症以上の
うつ状態
(21.4%)
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9
全体の得点分布
• 身体症状SSS8 救護施設 / 無料低額宿泊所
0
10
20
30
40
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0-1
2-3
4-5
6-7
8-9
10
-11
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-15
16
人数
身体症状(SSS-8)
中等度以上の
身体症状
(21.2%)
0
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40
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0-1
2-3
4-5
6-7
8-9
10
-11
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-15
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人数
身体症状(SSS-8)
中等度以上の身体症状
(29.8%)
自閉症(ASD)スペクトラム症評定尺度(PARS-TR)
• PARS-TRは国内で開発され、全国で幅広く利用されているASD症状の尺度。
• 対象者の普段の様子をよく知る保護者や介護者に対して、半構造化面接の形式で実施される。
• 尺度得点の範囲は、0から24点である。ASD
の判定におけるカットオフ値は「8点以上」。
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全体の得点分布
• 自閉症症状
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
0-1
2-3
4-5
6-7
8-9
10
-11
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-13
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-15
16
-17
人数
ASD症状(PARS-TR)
自閉症の疑い
(31.6%)
0
10
20
30
40
50
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70
80
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0-1
2-3
4-5
6-7
8-9
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-15
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-17
人数
ASD症状(PARS-TR)
自閉症の疑い
(22.3%)
ADHD症状の測定(CAARS日本語版)
• CAARSは成人のADHD症状を測定できる質問紙尺度として、欧米で最も多く利用されている。
• ADHD者を判別するためのカットオフ値は明示されていないが、一般にT得点が「65以上」というカットオフ値が用いられることが多い。
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24
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72
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78
80
82
84
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88
90
6.7%
正規分布においてT得点が65以上の者の割合(総合ADHD症状の判定)
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全体の得点分布
• ADHD症状 救護施設 / 無料低額宿泊所
0
5
10
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-45
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-55
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-65
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-70
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-75
76
-80
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-85
86
-90
人数
ADHD症状(CAARS)
ADHDの疑い
(26.7%)
0
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-70
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-75
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-80
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-85
86
-90
人数
ADHD症状(CAARS)
ADHDの疑い
(20.4%)
全体の得点分布
• ADHD症状(下位尺度)1 救護施設 / 無料低額宿泊所
0
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-45
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-70
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-75
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-80
81
-85
86
-90
人数
不注意症状(CAARS)
ADHDの疑い
(33.3%)
0
10
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-85
86
-90
人数
不注意症状(CAARS)
ADHDの疑い
(25.0%)
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全体の得点分布
• ADHD症状(下位尺度)2 救護施設 / 無料低額宿泊所
0
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40
-45
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-65
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-70
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-85
86
-90
人数
多動・衝動性症状(CAARS)
ADHDの疑い
(18.5%)
0
20
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60
80
100
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-45
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-65
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-70
71
-75
76
-80
81
-85
86
-90
人数
多動・衝動性症状(CAARS)
ADHDの疑い
(17.0%)
施設種別による比較
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100%
IQ 認知能力 適応行動 抑うつ 身体症状 自閉症特性 ADHD症状
要支援水準にある人の割合
救護施設
無料低額
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まとめ
• 知的障害、特に軽度の知的障害が疑われる。入所者が半数程度存在している。軽度であるがゆえに、必要な支援を受けられることなくきている。
• 認知症が疑われる入所者も半数程度存在している。
• 2~3割程度の入所者は発達障害(自閉症・ADHD)の特性を示している
• 抑うつや身体症状を呈する入所者も2割程度いる。
まとめ
• 施設種別による差は全体に小さいが、救護施設において無低よりも知的能力や抑うつに関して支援が必要な入所者の割合が高い
• 女性の入所者の方が知的障害や認知症傾向を呈する割合が高い
• 若い入所者は抑うつや身体症状、高齢の入所者は認知症傾向に関して支援が必要なケースが多い
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適応行動尺度の概要及び無料低額宿泊所入所者の状況 (H29年度)
• 「適応行動」は、その年齢の平均的な大人が“当たり前”にしている行動。「個人的・社会的充足を満たすのに必要な日常生活における行動」。
• 適応行動は、それぞれの年齢で重要となるものが異なる。そして、適応行動の評価は、個人が関わる環境の期待や基準によって変化す。また、適応行動は、環境の影響および支援効果などによって変容する。さらに、適応行動の評価は、行動そのものを評価するものであり、個人の可能性を評価しない
Vineland-IIについて領域標準得点・適応行動総合点の適応水準の分類
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15
5
16
0
軽度
知的障害
やや低い 平均的 やや高い 高い中等度
知的障害
重度
知的障害
最重度
知的障害
70未満をカットオフ値とする
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全体の得点分布
• 適応行動1 救護施設 / 無料低額宿泊所
0
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70
80
90
人数
適応行動総合点(Vineland-II)
臨床水準
(95.4%)
0
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人数
適応行動総合点(Vineland-II)
臨床水準(88.2%)
全体の得点分布
• 適応行動2 救護施設 / 無料低額宿泊所
0
10
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50
60
70
80
人数
コミュニケーション(Vineland-II)
臨床水準
(93.5%)
0
5
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人数
コミュニケーション(Vineland-II)
臨床水準(83.3%)
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16
全体の得点分布
• 適応行動3 救護施設 / 無料低額宿泊所
0
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60
70
人数
日常生活スキル(Vineland-II)
臨床水準
(87.7%)
0
5
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35
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50
人数
日常生活スキル(Vineland-II)
臨床水準(72.0%)
全体の得点分布
• 適応行動4 救護施設 / 無料低額宿泊所
0
5
10
15
20
25
30
35
40
45
人数
社会性(Vineland-II)
臨床水準
(77.6%)
0
10
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60
70
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人数
社会性(Vineland-II)
臨床水準(64.2%)
2019/6/3
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まとめ
• 9割程度以上の入所者が適応行動に関する支援を必要とする状態にある。
- 特にコミュニケーション領域
• 適応行動において課題があるということは、日常生活を支援なく過ごしていくことに問題があることを意味する。
• 基本的に、救護施設だけではなく、無料低額宿泊施設においても、入所者の大多数は日常生活における支援が必要な状態である。
障害の状況と適応行動尺度との関係(クラスター分析結果等) (H30年度)
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クラスター分析
• 集団全体の中から類似した性質を持つ個人を集め、複数の小集団に分類する手法
– IQ、認知能力、自閉症状、ADHD症状、抑うつ、身体症状を用いて分析
※Ward法(平方ユークリッド距離)による系統図
4クラスター解を選択
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※視認性のため、各変数は平均100、標準偏差15になるように標準化濃い灰色の領域は臨床水準、薄い灰色の領域は境界水準
40
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160
IQ
認知能力
自閉症状
AD
HD
症状
抑うつ
身体症状
症状なし(18%) 身体・精神症状(18%)
軽度知的障害(33%) 軽度知的障害+発達障害(32%)
※視認性のため、各変数は平均100、標準偏差15になるように標準化濃い灰色の領域は臨床水準、薄い灰色の領域は境界水準
0
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適応行動 不適応行動
症状なし(18%) 身体・精神症状(18%)
軽度知的障害(33%) 軽度知的障害+発達障害(32%)
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※視認性のため、各変数は平均100、標準偏差15になるように標準化濃い灰色の領域は臨床水準、薄い灰色の領域は境界水準
0
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症状なし(18%) 身体・精神症状(18%)
軽度知的障害(33%) 軽度知的障害+発達障害(32%)
まとめ
• 知的能力、発達障害症状、身体・精神症状によって入所者を4集団に分けることができた
–特別な支援の必要性が低い「症状なし群」は全体の2割弱に留まった
–身体・精神症状を主要因とする「身体・精神症状群」も2割弱
–残りの6割は軽度~中等度の知的障害によって特徴づけられ、その半数は発達障害症状も合併
2019/6/3
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まとめ
• 支援の必要度が高い3群の困難さをVineland-IIによって把握することができた
–多様な要因のアウトカムとしての適応行動と不適応行動は支援ニーズ把握のプライマリな指標として活用できる
まとめ
• 質的変数との関連
–人口統計学的変数との顕著な関連はない
–知的障害や発達障害がある場合に入所契約の理解に困難が見られた
–症状なし以外の3群では、幼少期に学業の困難があった
–養育環境やライフイベントとの顕著な関連は見出されなかった