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基本研修で行う演習の手順を示す スライドショーを見ます (約30分) それではここで、実際に基本研修の演習で行うたんの吸引の手順をスライドショーで学びましょう。 このあと、このスライドショーで示した手順で、皆さんに吸引の演習をしていただくことになります。 118

基本研修で行う演習の手順を示す スライドショーを …基本研修で行う演習の手順を示す スライドショーを見ます (約30分) それではここで、実際に基本研修の演習で行うたんの吸引の手順をスライドショーで学びましょう。このあと、このスライドショーで示した手順で、皆さんに吸引の演習をしていただくことになり

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Page 1: 基本研修で行う演習の手順を示す スライドショーを …基本研修で行う演習の手順を示す スライドショーを見ます (約30分) それではここで、実際に基本研修の演習で行うたんの吸引の手順をスライドショーで学びましょう。このあと、このスライドショーで示した手順で、皆さんに吸引の演習をしていただくことになり

基本研修で行う演習の手順を示すスライドショーを見ます

(約30分)

それではここで、実際に基本研修の演習で行うたんの吸引の手順をスライドショーで学びましょう。

このあと、このスライドショーで示した手順で、皆さんに吸引の演習をしていただくことになります。

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たんの吸引の手順

それでは、たんの吸引の演習の手順について説明します。

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卓上型吸引器速乾式擦式手指消毒剤

吸引訓練用人形

吸引カテーテル

実習に必要な物品

吸引の実習に必要な物品としては、テーブル、椅子、吸引器、電源からの延長コードや電源タップ、12Fr(フレンチ)程度の細め

の吸引カテーテル、紙コップ、ペットボトル水、速乾式擦式手指消毒剤、アルコール綿、使い捨て手袋、模擬たん、吸引訓練用人形、サイドチューブ付き気管カニューレ、人工呼吸器回路につなぐフレキシブルチューブ、など、が挙げられます。

なお、吸引訓練用人形が手に入らない場合には、スライド左下に示したように、ペットボトル上部に穴を開け、気管カニューレを挿入して、ヒモで固定したものを代用してもよいでしょう。

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口腔と鼻腔内の吸引の手順

それでは、吸引の演習の手順について説明します。この基礎研修では、吸引カテーテルを使い捨ての単回使用する方式で行います。また、気管カニューレ内吸引は、侵襲的人工呼吸器装着患者に対して行う手順を学びます。

まずは、口腔内吸引ですが、吸引前に意識がある方では、吸引の必要性の意志確認を行い、吸引の環境、利用者の姿勢を整え、口の周囲、口腔内の状態を観察することから始まります。

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両手を洗います。「石けんと流水」による手洗い、あるいは速乾性擦式手指消毒薬による手洗いをします。

まず両手を洗います。石けんと流水を用いた手洗い、あるいは速乾性擦式手指消毒薬による手洗いでも結構です。感染の危険や、手指に傷があるときは手袋をします。なお、口腔内・鼻腔内吸引では、未滅菌の手袋あるいはセッシを使って吸引カテーテルを操作しても結構です。

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吸引カテーテルを不潔にならないように取り出す。

吸引カテーテルを不潔にならないように取り出します。このとき、カテーテル先端には触らず、また先端を周囲のものにぶつけて不潔にならないよう十分注意します。

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吸引カテーテルを吸引器に接続した接続管につなげます

次に吸引カテーテルを吸引器に接続した接続管につなげます。

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非利き手で、吸引器のスイッチを押します。

利き手の温存

吸引カテーテルを操作する利き手と反対の手で、吸引器のスイッチを押します。

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非利き手親指で吸引カテーテルの根本を塞ぎ、吸引圧が、 20 kPa 以下であることを確認。

それ以上の場合、圧調整ツマミで調整。

20 kPa以下であることを確認

吸引カテーテル根本を親指で塞ぐ

利き手と反対の手の親指で吸引カテーテルの根本を塞ぎ、吸引圧が、20 キロパスカル以下であることを確認します。

それ以上の場合、圧調整ツマミで調整します。この間も、カテーテル先端が周囲のものに触れないように注意します。

圧調整は、毎回吸引毎にやる必要はありません。

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声かけをします○○さん、今から口の中の吸引をさせて下さいね

吸引の前には、必ず「○○さん、今から口の中の吸引をしますよ」と、かならず声をかけます。

たとえ、患者さんが返事ができない場合や、意識障害がある場合でも同様にしてください。

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口腔内吸引の場所

奥歯とほおの内側の間

舌の上下面、周囲

前歯と唇の間

上唇

口蓋

下唇

十分に開口できない人の場合片手で唇を開いたり、場合によっては、バイトブロックを歯の間に咬ませて、口腔内吸引をします。

口腔内吸引の場所としては、奥歯とほおの間、舌の上下と周囲、前歯と唇の間等を吸引します。十分に開口できない人の場合、片手で唇を開いたり、場合によっては、バイトブロックを歯の間に咬ませて、口腔内吸引を行う場合もあります。

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「ゲェッ!」

咽頭後壁を強く刺激すると、咽頭反射から嘔吐反射が誘発されます

この時、咽頭後壁を強く刺激すると、嘔吐反射が誘発されるので、特に食後間もない時などは、強く刺激しないように、注意して行いましょう。

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吸引カテーテルと接続管の内腔を水で洗い流す。

吸引カテーテルの外側をアルコール綿で、先端に向かって拭きとる。

口腔内の吸引が終わったら、吸引カテーテルの外側をアルコール綿で先端に向かって拭きとります。 後に吸引カテーテルと連結管の内腔を、水で洗い流します。

注意:口腔内・鼻腔内用吸引カテーテルの場合は、絵のようにティッシュで拭き

取ってもよいのですが、気管カニューレ内用吸引カテーテルの場合は、

必ずアルコール綿で拭きとって下さい。

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声かけをします

さあ、○○さん、今度は鼻の中の吸引をさせて下さいね

次に同じ吸引カテーテルを用いて、鼻腔内吸引を行います。この時も、口腔内と同じように、必ず「○○さん、今度は鼻の中の吸引をさせてください」と声をかけます。

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鼻腔の構造をイメージしましょう

吸引前に、鼻腔内の構造、特に真ん中に鼻中隔という隔壁があり、左右の鼻腔には、上、中、下の3つの鼻甲介というヒダが垂れ下がっていることをイメージしましょう。もし吸引カテーテルを挿入してみて、カテーテルがなかなか入って行かないようであれば、無理をせず、反対側の鼻腔から吸引を行います。左右の鼻腔は、奥でつながっているからです。

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まずカテーテル先端を鼻孔からやや上向きに数センチ入れます

やや上向きに挿入

吸引カテーテルを直接手で操作する場合は、先端から約10センチくらいの所を、親指、人差し指、中指の3本でペンを持つように握ります。また反対の手で吸引カテーテルの根本を折り曲げ、まだ陰圧が吸引カテーテルにかからないようにします。この状態で、まずカテーテル先端を鼻孔からやや上向きに数センチ入れます。

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次にカテーテルを下向きに変え、底を這わせるように深部まで挿入

下向きにし、底を這わすように

その後、すぐにカテーテルを上向きから下向きに変え、底を這わせるように深部まで挿入します。このように、方向を変えることと、カテーテルをイメージした顔の正中方向に進めることがコツです。カテーテルを上方向のまま進めると、鼻甲介や鼻腔の天井部に当たって、患者さんが痛みを訴えたり、吸引そのものができなくなります。慣れないと、カテーテルは数cmしか入りませんが、うまく入ると、8 ~ 10cm程度挿入できます。

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吸引カテーテルを折り曲げた指をゆるめ、陰圧をかけて、鼻汁やたんを吸引します

吸引しながらゆっくり引き出す

奥まで挿入できたら、吸引カテーテルの根本を折り曲げた反対側の指を離して吸引カテーテルに陰圧をかけ、ゆっくり引き抜きながら鼻汁やたんを吸引します。この時、カテーテルをもった3本の指でこよりをよるように、左右にカテーテルを回しながらゆっくり引き抜きます。

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確かめ

○○さん、吸引が終わりましたまだ吸引しますか?

口腔、鼻腔内吸引が終わったら、吸引が十分であったかどうか、再度吸引をしてほしいかを、確認します。

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吸引カテーテルと接続管の内腔を水で洗い流す。

吸引カテーテルの外側をティッシュで、先端に向かって拭きとる。

以上の吸引が終わったら、吸引カテーテルの外側をティッシュで拭きとり、次に吸引カテーテルと連結管の内腔を、水で洗い流します。

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吸引器のスイッチを切ります

吸引器の電源スイッチを切って、一連の操作を終了します。

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