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Biomedical Fuzzy Systems Association
NII-Electronic Library Service
Biomedioal Fuzzy Systems Assooiation
バ イ オ メ デ ィ カ ル ・フ ァ ジ ィ ・シ ス テ ム 学会誌 Vol.14, No ,1, pp .89− 96 (2012) Copy1・ight◎2012 Biomedical Fuzzy Systems Association
[Original article ](2011年 11月 30日 Accepted)
神経伝導の 量 子力学モ デ ルー
準粒子 ・ポ ラ リ トン 理論
神経細胞 の 分極 , 脱分極,そ し てポ ラ リ トン の 仮説
松 浦弘幸1
, 根本 哲也1, 久保 田怜
1
1) 国立長寿医療 研 究 セ ン ター
,長寿 医療工 学研 究部
要約 : 神 経軸索で 興奮伝導や量子 干渉 を伝 える媒体 と し て ,準粒子 ・ポ ラ リ トン の 存在 を
考えた.ポ ラ リ トン は神経軸索膜で 活動電位に伴 っ て 発 生す る分極が 量 子的波動 と し て, 軸
索上 や軸索問 に伝搬 して 行 く状態 を分 極ベ ク トル の 回 転 と し て 量チ モ デ ル 化 し た もの で あ
る.量子 的分極波 が エ フ ァ プ スや シ ナプ ス 干渉,興奮 の 伝導の 媒介等, ミク ロ な視点か ら の
神経電気 現象を担 い ,こ の 分 極ベ ク トル の 変動 の 伝播 ・ポ ラ リトン が神経的電磁気現象 を伝
え る情報 担体で あ る .準粒 子 と し て の ポ ラ リ トン 質 肚 は 約 10’251
〈g,ス ピ ン 1 の 質 量 を持 つ 光
子 と し て 表現 され る.裸 の ポ ラ リ トン の 質量 は , 電 子質量の 1〜 10 倍程度 (6.7xlO’30Kg
) で
あ る,通常 は,熱 ノイ ズ の 擾乱に耐 えるため に,水和 した 状態で 存在す る.高 々 ,10個程度
の 水分子が ,裸 の ポ ラ リ トン に引き寄せ られ て準粒 子 を形成する.神経伝導の ポ ラ リ トン が
持っ 基底状態 の 波長は 1 μ m を 中心 に 10 μ〜0.6 μ m に 存在す る.ポ ラ リ トン は,シ ュ レ デ ィ
ン ガー方程 式や クライン ・ゴ ル ドン 方程式 に従 う. Na +, K +の 膜 の 内外 へ の 流入 ・流出 が 伝
導原因の カ レ ン トを形成 し,そ の 効果 を軸索方向や 軸索外に伝搬す る の が,媒介粒 了ポ ラリ
トン の 役割 で ある.
キ ーワ ー ド : ポラ リ トン ,準粒 子 ,エ フ ァ ブ ス ,分極 ベ ク トル ,神経軸索,神経回路網,
ナ トリウ ム イ オ ン 流,カ リウム イオ ン 流,分極波,波動関数,量子 i渉 効果 , 誘電 体
Quantum Nero −theory,亘onic currents and Polaritons
(Hypothesis of Polariton, Physical Estimation of Polariton on Axo 皿)
Hiroyuki MATSUURAi, Tetsuya NEMOTOi ,Ryo KUBOTAi ’
1/ Dep αrtment ()fGerontechnOlogy, Nationa ! CJenter/br Geriαt〃 CS and GerontOtogy
Abstrac’: ノ P・・脚 ∫e4 酌ε ρ・跏 ・・ 切 ・theses ・f neu ・一碑 ・ψ 欄 ・ es,ψ αρ5ε as θ’・9廨 曲 9 溜 ・齢 ・・ Th…
一
厂・一ガη啣 と闇 ・es and syna 脚 θ nes as ep 伽 se・a ・e ρ・θρ・9・’e4 加 ρ・la・it・n ・ whi ・h a 脚 た〜n ・ノ吻 τ姐 吻 ・所 ・les, i, e.
guanti・・d P ・lariza〃・n wa ・es. P ・ia吻 醐 W んich hα S 脚 ? 1. are massive ve伽 ρ副 ’σ’ε∫ 祕 tnassive 吻 嬬
ρ01α吻 ns are connecting わehveen many わ nic czt厂ren4 Na ,κ1
, Cfi etc when neurons , fi加 r∫ 傭 0 η 5ソare cOndu 伽 9
their excita 〃o榔 . The〜Vα
I
currents ,’伽 廊 廨 5 で〜〆”η 8 〃zか厂αη 85 qズczxons , caZt.s’e ’加 κ σ 厂厂ents to outside of α xons
t乃rough charged or non −eharged quantizeゴρ0!arizαtion W σ V8, i. e.ρ01α所 備 ・ YarioeSS∫惚 げ醜 毋 螂 epha ρse,
脚 曜 〜C etc .,α昭 ’鷹 rmediate ゴ 毎 ρ0 ノα漉 ・ ns . Those quantum ど漉 吻 脚 σ召∫ α厂θ σ0 襯 脚 n ケ α伽 ∫〃’290 τ‘厂 neural
砌 幽 厂伽’sconditions by interα cting with each neurone . One ρ〆m )
’・purposes is to study qtfect of qeva伽 〃1 〃召 一
厂・一’廨 吻 ・η ・・& α’吻 厂・ρ・∫e 伽 ・WC ・η・螂 吻 θ〃・α’・伽 磁 aCC 硼 panied/with qt’antum inte・feren・… !
K 砂脚 鳩 ’ polα riton , qusai partたles, polarization V80 ’0凧 50ゴ’醐 ionie currents , pota ∬ ium 〜0 廨 currents ・
w α vefanetion ,αxon , neur α1 net, quantz〃所 η ’♂ヴ瞬 ηご L・s, eP 加ρs
’e, dielectrie materials
Hiroyuki MATSUURA
36−3,Gcngo . Morioka −cho , Obu, Aioh〔,474−8511,Japan
Phone: +81−562−44−5651(ext,5662), Fax :+81−562 −48−6668 . E−mail :hmatsu@ncgg .ge.jp
89
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神経伝導 の 量子力学モ デ ルー
準粒子 ・ポ ラ リ トン 理論
1. は じめに
神経細胞に微小電極を差 し込んで膜電位を観察に関
する優れ た研究がなされ て, そ の 結果 , 神経の 興奮と
活動電位の伝導に関して詳細な機序が明らかに されて
きた.神経軸索の 活動電位の 伝導は , 静止膜電位か ら
の ナ トリウム イオ ン の 軸索内部に流入による脱分極過
程 と, それに引き続くカ リウム イオ ン の細胞外流出,
そ して ,イオ ン ポン プによる再分極過程 (復帰過程)
の繰 り返 しで あ る と理解 され て い る,Hodgkin と
Huxleyは,興奮の 伝導を神経軸索の ケーブル 特性によ
る局彌 充とイオ ン電流を基礎とする静止膜のケーブ
ル方程式に興奮時に見られる能動的な電流の付加項を
加 えた方程式か ら,数理的神経興奮の 伝導モ デル を発
表 した[11.他方,医学的な側面では,A エvanitaki が並べ
られた 2本の神経軸索の 間で,
・…方の 興奮が他方の 神
経軸索に伝導す る とい うエ フ ァ プ ス (Ephqpse)を発見
した,これは ,
一種の 人エ シ ナプ ス の創造と見なされ
たが, 今 日,エ フ ァ プス は脱髄や神経損傷をした病的
な軸索に観察され る現象であ り,
一般には こ の 様な干
渉効果 は 非常 に小 さく灼熱痛(causalgia)や神 経痛
(neuralgia)等の負の評価しか与え られ て い な い .
我 々 は ,こ の 微弱なエ フ ァ プス が正常な神経軸索で
も常時存在し,神経細胞 の微妙な調整や状態に影響を
及ぼ し,時にはマ ク ロ な心理現象として,発想,飛躍,
錯誤,幻覚等を引き起こ してい ると考えて い る.マ ク
ロ 的に も脳 の 電磁気学的特性を脳磁図計で観測すれが,
磁場の 変動が観察され る.物理学的には,空間的な磁
場の変動は電場を生み出す 電場の変動は,誘導起電
力や,再度,磁場を発生させ る,こ の ような脳の 中で
発生する電磁場が,場の発生源で あ りかつ ,そ の電磁
場の中に存在する神経細胞の 活動電位や静止電位な ど
に影響を及ぼさない はずはない .つ ま り,少しミク ロ
な立場で 考えれば,お互い に神経細胞が電磁場を通 し
て干渉し,互 い に,協調,離反等の活動に使用 されて
い る可能性を想定 して い る.先の エ フ ァ プス もその 1
つ で ある,神経活動が物質反応やイオ ン等の ミク ロ な
活動で維持されて い る以上,先人達の偉大な業績が マ
ク ロ な力学や電磁気学に 基礎を置 く以上,我 々 は,ミ
ク ロ な物質の相互作用の解明を期待するためには,ミ
ク ロ な力学で あ る 量子力学に そ の神経論的基礎を置く
の は当然とい える.
こ の論文で は,先人達が光を当て なか っ た量子力学
に基づい た活動電流 ・興奮伝導の モ デル を提案する,
それ は,一連 の 伝導過程に伴 う分極 脱分極,そ して,
再分極過程を量子化する こ とで準粒子 ・ポ ラリトン の
概念を導入 し,そ のポラ リトン の伝播として軸索伝導
を記述 した後,ポラ リトン が従 う方程式を導出する.
そ の結果,ポラリ トンは偏極して 質量を伴 う光子で あ
る こ とを示 した.
2. 準粒子 としての ポラ リ トン
神経軸索で は,分極,脱分極,そ して,再分極の と
い う一連の プ ロ セ ス が,ナ トリウム イオ ン とカ リウム
イオ ン の 出入 を通 して行われる,膜内外の 活動電位の
時問変化を分極ベ ク トル (負から正 に向か う)の 大き
さと方向の 変化を模式化 した (図 1 ).
紙面に垂直な方向か ら見て い る人には,興奮伝達に
伴 う分極ベ ク トル の 大き さは , 図 A の よ うに見える.
しか し,軸索の 軸方向か ら分極ベ ク トル を眺める と(図
A の 太 い 矢印),図 B の 活動電位 の 変化に伴い 分極ベ
ク トル の 回転として観察され る (図 C).
翼
聾 膳
難
藩
軽蘓騨
麟
分噸饌
爨
蟻 粥 黼 齟
90
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3.ポラ リ トン 性 質
[i]再分極
分極
脱分極
軸索の 軸方向より観察
回分極 / 、
X
ユ.
青い 破線 : 活動電位
赤い 実線 :分極ベ ク トル 螺 旋運動
Fig 1 分極 ベ クトル の 軸索上 で の 変化
図 A と図 C の観察結果より, 分極ベ ク トル は軸索 Eを
回転しながら,軸方向 (シナプス 方向)に向か っ て進
む事になる.結局 , 分極ベ ク トル の 動きは , 軸索方向 ・
(Z 軸方向)に沿 う螺旋運動として モ デル 化が可能で
ある (図 D ).
軸索を構成する膜は リン脂質が中心 で あるか の で ,
強誘電体となる.そ こで は分極ベ ク トル が容易に形成
され,そ の 回転運動は分極ベ ク トル 振動とな り伝搬す
る,この 分極子 の 振動がポラリ トン であ り,分極ベ ク
トル の回転の伝播がポラ リトン の 運動で ある.これは ,
実在の粒子 で は な く,分極 した局所に引き寄せ られた
水やイオ ン等から準粒子で ある.
次の節で,準粒子 ・ポラ リ トン の 質量,波長等の 物
理的特陸を予測する.
ボラリ トン は分極ベ ク トル (マ ク ロ 的には分極波)
が 量子化 され た轡 子 で あ る.こ の 牌 好 が軸索上 を
伝導 して,興奮 ・活動電位の伝播が行われる,すなわ
ち , ポラ リトン の 伝導速度は , 分極波が空間や軸索を
伝わる速度に対応する.真空中の 分極波は,電磁場 の
伝搬凍度に相当して光速だが , 軸索上 の 分極波は有髄
神経の 伝導速度に相当すると仮定する.さらに,量子
化された分極波ポラリ トン の 存在する範囲は,ラン ビ
エ の 絞輪の 幅 1 μ1n とする と,こ れ は , ポラリ トン の
基底状態の 波動関数に相当す る (図 2 ).
ラン ビエ 絞輪
一 一
丶 !
丶 ノ 、
、 一ノ
Fig.2 ランビエ 絞輪に存在するポラリトン
図 2 には,ラ ン ビエ 絞輪に存在するポ ラ リ トン の波動
関数 の 状態図を描い た.実線が基底状態,破線が第 1
励起状態である.基底状態に相当する.基底状態で の
ポラリ トン の 質量を見積 もる.簡単な関係式
P ÷ mv (1)
に興奮の 伝導速度 v =100m !s,分極子 ・ポラ リトン の
波長 λ=IO6m,プラン ク定数 とすると,ポラリ トン の
質量は約 6.7XIO’30kg
禾,
/・JR. とな り, 電子質量 の 約 10 倍
を持っ こ とになる,自由なポラ リ トン の運動エ ネル ギ
ーは ,
E・
一去 調 X 晦 ・・ (・)
程度となり,水素結合エ ネル ギーよ り 1げ倍,電子の
運動エ ネル ギー
の 10倍 ほどである.結局,質量を持つ
光了一と して の ポラリ トン は,質量は約 6.7XIO
−3°kg の ス
ピ ン 1の 準粒.f一と見做 される.
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神経伝導 の 量 子力学 モ デ ルー準粒 子 ・ボ ラ
1丿 トン 理 論
次に常跼 で の熱エ ネル ギーがポ ラ リ トン に与える影
響を検刮す る,温度 T = 300K で の熱が持つ エ ネル ギー
量は ボル ツ マ ン定数を用い て ,
んノ 司 2 × 1σ21(J) (3)
で あるが,裸の ポラリ トン 運動エ ネル ギーは , 或 2)と
(3)より,熱エ ネル ギーよ り,lO’s倍ほ ど小 さい .こ の
ために裸の ポラ リ トン は,熱運動の 擾乱を受け熱ノイ
ズ によ り正 常の 運動や庸報を担 う事が iii1来ない .しか
し,運動エ ネル ギーは質量に比例するか ら,ポラ リト
ン の 質量 が, 逆に 105倍ほど重 くなる事が 可能であれ
ば熱 ノイズ と同程度の ) ・ネル ギーとな り,熱優乱に対
抗で きる.1 個の 水分子 の 質量 M 、」は 3.1 X 10’26Kg
,そ
して ,熱 エ ネル ギー
と等価な質量 をml とすると,
恥 繁 1Xl 噸
で ある.水分子の 質量 との質量比は
塑 L: 6m
“,
(5)
△ρ望 → 1.・−29
△x
程度で あ る と見積もられ る,
準粒 了 ・ポ ラ リトン
qっ。
。
cρ
○○
○○
○
り…………
b
曙
で る.これは,裸の ポラリトン が高々 数個の 水分子 を
引き付けて準粒子を形成できるならば,熱ノ イズ と同
程度の エ ネル ギー
を獲得で きる.水分子同士 の分子間
隔は,約 2A とす ると,ラン ビエ 絞輪の長さが 1μ m
で あ る から,その 絞輪の 所に,水分子 は約 5000個ほ ど
整列で きる計算 とな る.これは,先の黄 5)を考慮すれ
ば,裸 の ポ ラ リ トンが水分子 を引き付けて準粒子を形
成するの 1分 な広 さで ある.
裸の ポラリトン が準粒子を形成する可能1生を統計的
なゆらぎか ら考察する.統計力学に よれば‘N 個の 粒
子数が存在する場合,こ の 時の 粒了数 の ゆらぎは,NO’s,
誤 差率は,NO’S で ある”
と言われ て い る.”
ヒ トの 軸
索の長さを 1m,水分子間距難を 2.OX lO’iOm
(2A )“と
する と,軸索 ]m の [11に水分子 は 5.OX 109個も存在す
の で,粒 r一的ゆらぎは,7 .OXIO4個で ある.この粒子
数を長さに換算すれ ば、約 10’5m
とな る.こ の ゆらぎ
の 幅は,ラ ン ビエ 絞輪の 10倍以上 の大きさを有し,こ
の ために髄鞘の 内部まで統計的なゆらぎが入 り込んで
い る.こ れは,ボ ラ リトン が [一分にラン ビエ 絞輸内に
存在で き る事を保証する.
つ ま り,
(基底状態ポラリトン の存在領域) < (統刮的 ゆらぎ)
とい う関係が成立 し,不確定1生原理 よ りポラ リトン の
運動量は,せ い ぜ い
Fig.3 軸索上を伝導する準粒子 ・ポラリトン
図 3 は,裸の分極子 (裸の ポラ リトン )を中心に水分
子が酬立する.これ よ り準粒子 の ポ ラリ トン が 形成 さ
れる.我々 が実際に計測できるの は , 準粒子 として の
ポラ リ トン であり, 裸の ポラ リ トン は , 裸の 電子が計
測されない の と同様に通常は,観測にかか らない .下
の 図は,準粒子・ポラ リトン は軸索上を運動して , 興
奮の 伝導や トン ネル 効果に よ りエ フ ァ プス ,量子十渉
に関与する.この 量子的な準粒子 ・ポラ リトン の 従 う
方程式を次節で導山す る.
4.ポラ リトン の 記述
ボラリ トン は亀磁相互作用 を担 う質量を獲得 した光
子であるか ら,ス ピ ン 1 の ベ クタ
ーフ ォ トン と考えら
れる.ボラ リ トン の 進行方向を Z 方向に取 り, R 偏光
(右偏光)した電場 ベ ク トル を x ,y 偏光状態 で表現
すると,
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E(z ,t);
E… expi (k・ 一ω り+ E
・ε
・’(ke一ω ’+ ・ /2)
(、)=Eoε
. exp i(kz− c)t)+ iEoε
,i(たz 一ω の
ただ し, E は偏光ベ ク トル とする.
IE(z ,t)〉− 1勾 ・xp 鵬 ・ ’)・ i・
y >・xp ・i(kz− ・・t)(,)
亅勾 = E。ε
. , 1π ,〉= E。εy
こ れを規格化すると,最終的に右偏光ポラ リトン の 表
示は ,
IE(z ,t)〉
一
古・・ 地 〉・呻 ・kz一切 (8’
を得る.また,ポラ リ トン の 表示或 7)を z で偏微分 ,
幣り〉一一k・1・剛 〉
両辺 に一ガ/2m を掛けて ,− vIE (Z,
t)〉を加える.
∂E (z ,り〉 =h(olE (z ,
t)〉 ∂t
.卜記の ように時間微分 して,さらに,
E ・・= ht・ = ( 2
+ v
(IO)
(Il)
に留意すると, 時間 を含む シ ュ レデ ィ ンガー
方程式
ih∂1緊ラ
の一 [嘉・ ti… t)1匝 ・)〉
(12’
が導かれる.同様に式〔8)を時間と座標で微分して ,エ
ネル ギー・運動量保存則 と外部場 の ポテ ン シ ャル V を
加えると,
1 ∂21E
(z ,t)〉
(a)2f/k2) ∂t2
−[券一畷 ・
、矧 嘲 (1・・
・ =ω2
/k2 ⇒ c2
とな り, クライ ン ・ゴ ル ドン 方程式を得る.式 (13)
は,通常はス ピ ン 0 の 相対論的なス カ ラー粒子がポ テ
ン シ ャ ル V の 下で運動を表現する.さらに,クライ ン ・
ゴ ル ドン 方程式 は 1成分波動方程式で あるが,式〔13)
は,3 成分の ベ ク トル波動方程式 で ある.電場 E(x,t)
や磁場 恥Nt)を直接的に量 子力学的な方程式持ち込む
こ とは,一般的 で はない .量チ力学的電磁気理論で は,
電場や磁揚の代わ りにベ クター
ポテ ン シ ャル AV を利
用す る.ベ ク ター
ポテ ン シ ャ ル を用 い る と箍磁 場は,
B (xit )= rotA (x ,t)
E(x ,t)一一9。卿一⊥∂A (x ,
t) (13) c ∂t
・4μ= (φ(x ,t),A (x ,t))
さらに,場の 強度テ ン ソル F ” v
を導人すると,
0 − El − E2 − E −’
Ei O − B3 B2 (14)F /iV
=
E2 B3 0 _Bt
E3 _B2 Bl O
と電磁場 とベ クターポテ ン シ ャ ル が関連付けられる.
ボラリ トン は質.量を獲得 した ス ピ ン 1の 光了
・で あるか
ら,ク ライ ン ・ゴ ル ドン 方程式と類似させ ると,そ の
ラグラ ン ジ ュ 密度は,ア 15)で表現され る ;
e −一
士FltyFlt・、・+9m2A/,A μ 一
ノ7
コ.,A /t
(15)
変分すれば 相対論的なポラ リ トン の 方程式,すなわ
ちプ ロ カ方程式が得られ る.プ ロ カ方程式は,
∂ Fl’V
+ m2Av =ブ (1 /t
ブω =(ρ(x ,t),
i(x ,t))
で あ る.ソー
ス jv=0 で あ る か,カ レ ン ト密度の 保存則
が満たされ ると自動的に ロー
レ ン ツ条件は成立す る,
(ただ し,単位系はMKS 単位系か ら自然単位系に移
行した).ロー
レ ン ツ条件 ドで式(16)は,
つ
(∂μ∂
μ+ m
’)AV =ブ (17)
と簡略化される,こ れ を自然単位系で 記述 した式く13)
と比較 すれば,カ レ ン トjvは,ポテ ン シ ャ ル と V
と電揚の 相互作用 の 効果で あると知れ る.自然単位系
で
V(z ,t)E(z の ⇔ ブ (18)
とみな され る.神経軸索で の ナ トリウム カ レ ン ト JN、
とカ リウム カ レ ン トJK とすれば 式〔16)の ポラ リトン
の 生 じる源で あるか ら,
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準粒 了一。ポ ラ リ トン 理 論
(∂。∂
”+ m2 )A
!i
一 ノ島+ ブ寿 (19)
である.次 に,相対論的なエ噸7)より,非相対論的な
シ ュ レディ ン ガー
方程式を導くために,MKS 単位系の
波動関数 へ,を,
蜘 蜘 ・蝋一
詞(2°’
と 2 つ の 時間依存性の部分に分離する.非相対論的極
限にで は,全 エ ネル ギーE と静止 エ ネル ギー (質量;)
m の 問の差異は小さく,エ 21)の よ うに定義される E’
Et = E − me2, Et << MC2 (21)
は,古典力学の運動エ ネル ギーに対応する.
i∂〆
。 E ・
の・
<< 卿・
(22)
∂t
こ れ に よ り,
零1謬 ・… x ・〔一
詞∂2
/4μ
∂t2 (24)
十2
礬 一・梺 ]・× ex ・〔
一
詞これを,式(B ),(18),(20)の 関係を用い て計算すると
÷ 「蓋祠 ・”
、25)
・4μ= (φ,
A )
これが,ボラ リ トン の 非相対論的な方程式である.
こ こで ,ベ ク ターポテ ン シ ャ ル の 時間成分 で ある ス カ
ラー
ポテ ン シ ャ ル は,エ 25)よ りAO=φか ら,そ して,
非相対論的扱い で は ,静止 質量項を落とすか ら,
畷 一卜貌・・
+司・・
畷 一「知 ・南の
μ
(x )=@°
(x ,り,グ (x ,’))
と書ける.電荷を持 っ た ポ ラリ トン を考察する.
(26)
式〔17)に A.の 共役複素数を掛け,また,式の 丿L
’gtftを取
っ た後に A、を掛けて 差を取る :
∂.(Al∂
μ4 + 4 ∂/‘Avs)一ブ
宗4 一
ノ1,ゴ (2D
MKS 単位系に戻 して 4 元 カ レ ン トJ μ を定義する.
ieh (A
’∂
μ/4 + A ∂
/tAvs
v μ 1 ) (28)」
μ≡
2m
電荷 Q は,4 元カ レ ン トの 時問成分 より,
ieh ぱ ∂
°A。
+ A1∂°
の (29)9 ≡
2mc
として定義され る,ポ ラ リ トン の A μ を実部と虚部に
分解する :
1 ・4μ = (Aft+ ノ4う
(30)
,f’t
= ズ + 醪
実部と虚部がそれぞ濔 虫立して ,同 じ質量 m をもっ て
式〔17)を満たす とすれば , 明 らかに
回 亨〕A・ 一
・・
(31 )
〔・ハ 剰ボ ヂ
となる.これは,π 中問 rの 電荷と同様に考察すると,
At’
− A ”*
一 お(4 瑚 (32)
4 尋 一
お(Af 一鰐 )
・48 = .4 μ; ・4μ
*
上から,止電荷,負電荷,そ して,中立 (無電荷)の
ポラ リ トン を表現 して い る.上記の 考察よ り,エ〈](17)
は無電荷,∫竄32)が負電荷と正電荷を持つ 相対論的な
ポプ リ 1・ン の 方程式 に対応する.式(17)〜(26)まで の 手
続きに従 うと,式〔31)に対 して も,或 25)と同じ形を持
つ 非相対論的ポラ リトン方程式が得られる.換言すれ
ば,式(25)を解き,実数解が無電荷,そ して, 複素数
解が電荷を有するポラリ トン に相当する.
5.カ レ ン トとポラ リ トン
電荷 q の ポラリトン が,ナ トリウム カ レ ン トJN、 とカ
リウム カ レ ン トJK が作る電磁場 GU の 中で運 動 した
とすれ ば,
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H → H − qG°
と置き換えて整理すれば
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1G ・▽ + 一▽
2 〕・・
慌 ・・
詞 〆
(33)
(34)
とい 複雑な式になる.式が複雑なの は ,ポ ラ リ トン が
電荷を持つ ためであ り,もし,無電荷であれば式(33)
は式(26)に戻 り, こ の 時は , ポラ リ トン は運動量 とエ
ネル ギー
を移行するの み であ り, 電荷を運搬 しない .
また,”−ll’7Uti/を持つ ポ ラリ トン は , ポラリ トン の問で の
竃磁的な相互作用も発生するため に,さらに L記の 式
を多粒子系に拡張する必要が生 じる.この ために,非
相対論的な場の量子論の 取 り扱い 求められる,
態 の 波長は 1μ ln を中心に 10μへ0.6 μ m に存在す る.
さらに,ポラリ トン は,シ ュ レデ ィ ン ガー方程式やク
ライ ン ・ゴル ドン 方程式に従 う.厳密には , 3 種の 電
荷 (正負,ゼ ロ )とス ピ ン 1 ,そして,質量を持つ こ
とか ら寇荷 と質量を持っ ベ クタH 粒子 の 式 で あるプ ロ
カ場で記述する こ とが妥当で ある.Na+や K+の 膜の 内
外 へ の流入 ・流出が伝導原因の カ レ ン トを形成 し,そ
の 効果を軸索方向や軸索外に伝搬するの が,伝導粒子
として の ポラリ トン の役割で ある.これは,物質世界
における基本粒子が電了弋暢 子 であり,その相互作用
を媒介する の が光子やグルー
オ ン に相当する ゲー
ジ粒
子 とい う関係に似て い る.
Fig,4Na’
, K+
のカ レン トと媒介粒子ポラ リ トン
5.ま とめ と考察
「ボラリ トン モ デル の提案と媒介粒f仮 説」
神経軸索で興奮伝導や量子干渉を起こす媒体として ,
準粒子・ポラ リ トン の存在 を考えた.ポラリトン は神
経軸索膜で活動電位に伴っ て発生する分極が量子 的波
動として,軸索上や軸索問に伝搬 して行く現象を,分
極ベ ク トル の 回転 として量子モ デル 化したもの で ある.
量子的分極波がエ フ ァ プ ス や シナプ ス 「二
渉,興奮の 伝
導の 媒介等 , ミクロ な視点か らの神経電気現象を担い,
こ の 分極ベ ク トル の 変動の 伝播 ・ポ ラリトン が神経的
電磁気現象を伝える情報担体である,準位子 と して の
ポラ リ トン質量は約 lO’2SKg
,ス ビ ン 1 の質量を持つ 光
子 として表現 され る.電荷は ,正負,そ して,ゼ ロ の
3 種類 が 可能で あり, 裸の ポラ リ トン の質量 は,電 了
・
質量 の 1〜10倍程度 (6.7XIO’30Kg
)である.通常は ,
熱ノイ ズ の擾乱に耐 えるために , 水和した状態で存在
する.高々 ,10個程度の 水分子が,裸の ボラ リトン に
引き寄せ られて水和 ・準粒子を形成する事が要求され,
我 々 が観測するの も水和 して 準粒子化したポラリトン
で ある.こ れは,“
分一r・ve械は,熱ゆらき程度の エ ネ
ル ギー
で効率よく動作する”
とい う事実に対する 1つ
の説明を与える.神経伝導の ポラ リトンが持つ 基底状
通常,Na+の 流れ で, K+の 流出が開始され るが ,こ
の 両者の 陽イオ ン 流の 問で電気的情報伝播を司るの が,
量子化された分極波 ・準粒子 ・ポラ リトン で ある.ポ
ラ リ トン は ,イオ ン流の 情報を隣接する場所や空間に
運ぶが , 電子や陰イオ ン, 陽イオ ン 等 の 実体 の 移動 と
異なり,マ クロ 的には「嫐 する場所 に“
分極現象”
を
引き起 こすの みであ り,高速な情報伝搬が可能である.
また,髄鞘内部で は ,ボ ラ リ トン が トン ネル 効果を生
じて トンネル 電流とな り,一層の 高速な情報伝搬が可
能で ある,さらに,つ ま り電荷を持 っ た実体的なイ オ
ン は,軸索の 膜 の 外 と内を出入 りするだけであ り, 波
を発生 させ る源で ある.その 出入 りす るときに生 じる
膜 の 誘電 体 の 分極振動 が,量 r化 され水和 し た準粒
子 ・ポラ リ トン として隣の ラン ビ エ 絞輪や軸索の隣接
部,そ して ,他 の 神経細胞に伝播など,量子効果を引
き起 こす.これが,神経回路網では常に存在 して,回
路網 の 調整や逸脱に関与 して い る ,
我 々 が,エ フ ァ プス の一
種 と想定して い る現 象には,
Shamsが 2000年に報告した Soしr}d indし鵬 d flashとい う
錯覚がある.こ れは,光を瞬間的に 1回提示するの と
同時に短 い 音を 2回提示す ると, 光が 2 度も示 された
よ うに感 じる錯覚で ある.2 回 の 聴覚束1轍によ り2 回
の視覚刺激を提示 した の と同様の 視覚皮質に活動電位
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N 工工一Eleotronio Library
Biomedical Fuzzy Systems Association
NII-Electronic Library Service
Biomedioal Fuzzy Systems Assooiation
神経伝導 の 量 子 力学 モ デ ルー
準粒 子 ・ポ ラ リ トン 理 論
が発生する.一一般 に聴覚の 申枢は , 側頭葉 ・シル ビ ウ
ス 裂に接するヘ シ ュ ル 闘 凵 1(ブ ロー
ドマ ン の 第41,42
領野)にあ り, こ の 部分 の 刺激 で は幻聴 を生 じ, 障害
で は皮質聾や聴覚失認 となる.他方,視覚中枢 は,後
頭葉 の 内側面に,鳥距溝を挟む よ うに存在す る (第 17
領野).視中枢 の 上 下には,見た物 の 謎識や解釈に関
連する連合領野 (第 18,19)がある.この 部分が障害
を受けれ ば,物が見えて い て もそれが何か分か らない
とい う病態が発生する.上記の 知見からも明らかなよ
うに,ブ ロ ードマ ン の脳地図上で も聴覚野 と視覚野は
離れ て お り,また,機能的に も全 く関連が無い .そ れ
にも拘わ らず Sound induced刊ash が発生する.これは,
聴覚と視覚の 干渉効果,つ ま り,エ フ ァ ッ プス の 員体
的な例と思える.さらに,視覚 と聴覚の情報の伝道路
は全 く異なり脳神経的にも混在 して い ない .空間的に
は 互 い に隔離されて い るが,上記の 錯覚で 述べ たよ う
に 彑 い に干渉をして い るよ うに思われ る.
さらに,1皴 する軸索や神経細胞 とは,イオ ン 流以
外にもポラ リ トン による量子効果が期待できて,通常
的に水面下 で の情報交換も期待で きる.
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松浦 弘幸 (まっ うら ひ ろゆき }
1992 年東京大学大学院 医学研究 科博±課
程修 了,医師,医学博士 (ナ ノ 医学)
1992 年 東京大学先 瑞科学研究所 助手
1999年政策研 究 大 判瑳大学助教授
2005年国立長寿 医療 研究 セ ン ター・研究 所
長寿 医療工 学研究部,部長
理学博+ (場の 理論,理論物理学)
現在の 研究分野 は広 く,人体損傷,量子場
の 理 論,医用 工 学 (マ イ ク ロ・
マ シ ン ,散
免系),内科学,言瞳 社会学な どがある。
111偽lm 瀛 on 謎編 集委員
根本 哲也 (ね も と て つ や )
2002年芝浦⊥業 人学大鄭剃 戴 鐶境シ ス
テ ム 専攻修 了
東京都立工 業専門学佼鰍 工 学科則丿丁・
2005国立長寿医療研究セ ン ター研旡所,長
寿医療工 学自醗 ;二
阯 室長.診療支援機器,
治雛 器の原理 と1粥発 に興味 がある.
博上 (」学 )
久保 田 怜 (くぼた りょ う)
,葹 藩 磯大学卒業後,企業に就酊謝一る.社
会人大学 筅生 として埼玉 ⊥ 業大 学機 械工
学研究科博 1課 程終 rした.博士 (工 学)
現在,国 立 長寿 医療研究セ ン ター研究 所 ・
長寿 医療工 学研究部の リサーチ フ ユ ロー
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