TCO catalog Japanese 11£½品情報...2 Emerson Classification: Confidential 過熱保護エマソンのMICROTEMP®はジェット機の燃料噴射ポンプモータの過熱監視

Emerson Classification: Confidential

MICROTEMP ®

温度ヒューズ製品情報、アプリケーションノート

2 Emerson Classification: Confidential

過熱保護エマソンの MICROTEMP®はジェット機の燃料噴射ポンプ⽤モータの過熱監視⽤として 1961 年に開発された、世界初の感温ペレット型温度ヒューズです。主要各国の安全規格認証を取得しており、幅広い温度・電気定格・パッケージのラインナップで、家電・産業機器・⾃動⾞⽤途に幅広く使⽤頂いております。 MICROTEMP®製品特⻑

▪ 主要各国の安全規格認証 ▪ ワンショット動作で速やかに電気回路を遮断 ▪ 最⼤電流定格 25A @ 250VAC ▪ 低抵抗 ▪ コンパクトサイズ ▪ RoHS 適合

動作原理 MICROTEMP®は⾮導電性の感温素⼦である可溶体（感温ペレット）の働きで動作します。通常使⽤時の温度では温度ヒューズ内部の可溶体は固体の状態であり、⼆つのスプリング（ばね）によりスプリング間の接点が閉じています。設定温度に達すると、可溶体が溶けることで⼆つのスプリングのうちの圧縮スプリングが緩み、トリップスプリングが接点をリード線から引き離すことによって回路を遮断します。温度ヒューズが動作（溶断）して回路を遮断した場合は、温度ヒューズを交換する必要があります。交換の際には温度ヒューズが動作した原因、つまり機器が過熱した原因の対策が必要です。 G4 G5 Z6 G6 G7 G8 S9

電気定格（抵抗負荷） 250VAC

10A 20A 16A

⾼ Tm （G6 ⽐）

16A 多品番

（Z6 ⽐） 5A 25A 15A

詳細ページ 3 5 7 14‐15

アプリケーションノート−P.16 実装と構成 − P.9

注： “温度ヒューズ、サーマル・カットオフ、サーマル・リンク、および TCO という⽤語は同義語であり、本カタログ内では同じ意味として⽤いられます。


G4 MICROTEMP – オリジナル温度ヒューズサーモスタットやその他の温度保護⼿段に対する信頼性の⾼いバックアップ⼿段に、G4 シリーズは過熱保護の業界標準としてご使⽤いただいております。G4 シリーズの連続動作定格電流は 10A @ 250VAC です。利点特⻑アプリケーション ▪ 過熱保護の業界標準

▪ 温度定格のラインナップが幅広く、アプリケーションに合わせた柔軟な設計が可能

▪ 各種⼆次加⼯品も提供可能

▪ ワンショット動作で回路を遮断

▪ 10A/250VAC 15A/120VAC 5A/24VDC

▪ 低抵抗

▪ コンパクトサイズ

▪ 携帯式機器

▪ ⼤型家電 ▪ HVAC

▪ 電源

▪ 給湯器

▪ その他

G4 MICROTEMP 温度ヒューズ


G4 MICROTEMP 製品情報

標準⼨法標準リード線

全⻑ 2.51”±.12”(63.8mm±3.0mm) *

ケースリード線⻑さ 1.38”±.06”(34.9mm±1.5mm)

ケースリード線直径 0.040”(1.0mm)

ケースリード線材料錫メッキ銅

絶縁リード線直径 0.040”(1.0mm)

絶縁リード線材料銀メッキ銅ケース⼨法（エポキシ部分含む）［参考値］14.7mm（⻑さ） x 4.0mm（径)

* 最⻑ 148mm まで調整可能です。お問い合わせください。

電気定格認証抵抗インダクタンス UL/CSA 10A/250VAC

15A/120VAC 5A/24VDC

8A/250VAC 14A/120VAC

VDE 10A/250VAC 8A/250VAC CCC 10A/250VAC 8A/250VAC PSE JET 10A/250VAC

動作温度 Tf°C Th°C Tm°C 072 57 100 073 58 100 077 62 300 084 69 220 091 76 300 093 78 300 098 83 300 104 89 200 110 95 240 117 102 240 121 106 300 128 113 205 134 119 205 141 126 205 144 129 300 152 137 205 158 143 240 167 152 210 172 157 310 184 169 240 190 175 350 192 177 210 205 190 310 216 200 450 229 200 450 240 200 450 257 220 470

Tf = 公称動作温度。公差：+0/‐5℃。 Th =最⾼保持温度。168 時間の導通を維持できる温度ヒューズ（本体ケース端で測定）の上限温度。 Tm = 動作（溶断）した温度ヒューズが IEC60691 準拠の条件においてオープン状態を維持することができる上限温度。

ディスク

ディスク

ケースリード線

トリップスプリング

セラミックブッシング

エポキシシール絶縁リード

スターコンタクト

圧縮スプリング

ケース

動作後


ディスク

ディスク


サーマルペレット


エポキシシール

ケース


スターコンタクト

絶縁リード

動作前


优

势特性应用

G5 MICROTEMP‐温度ヒューズ G5 シリーズは MICROTEMP の他シリーズより⾼電圧・⼤電流のアプリケーション向けに設計されており、定格動作電流は最⼤ 20A＠277VAC です。

利点特⻑アプリケーション • より⾼い電圧・電流に対応 • 温度定格のラインナップが幅広い

ため、アプリケーションに合わせた柔軟な設計が可能

• 各種⼆次加⼯品も提供可能

▪ ワンショット動作で回路を遮断

▪ 20A/250VAC 20A/277VAC 25A/120VAC 15A/250VAC

▪ Tm が⾼い ▪ コンパクトサイズ

• 携帯式機器 • ⼤型家電 • HVAC • 電源 • ⾃動⾞ • 給湯器 • その他

G5 MICROTEMP 温度ヒューズ


G5 MICROTEMP 製品情報

標準⼨法

標準リード線全⻑* 2.51”±.12”(63.8mm±3.0mm) *

ケースリード線⻑さ 1.38”±.06”(34.9mm±1.5mm)




絶縁リード線材料銀メッキ銅

ケース⼨法（エポキシ部分含む）［参考値］14.7mm（⻑さ）x 4.0mm（径)

* 最⻑ 148mm まで調整可能です。お問い合わせください。

電気定格認証抵抗

UL/CSA 20A/250VAC 25A/120AC 21A/240VAC 20A/277VAC

VDE 20A/250VAC CCC 20A/250VAC PSE JET 15A/250VAC

動作温度概要 Tf°C Th°C Tm°C 072 57 410 073 58 410 077 62 410 084 69 220 091 76 430 093 78 410 098 83 410 104 89 225 110 95 225 117 102 410 121 106 410 128 113 235 134 119 410 141 126 350 144 129 410 152 137 410 158 143 410 167 152 410 172 157 410 184 169 410 190 175 410 192 177 350 205 190 410 216 200 410 229 200 410 240 200 410

Tf = 公称動作温度。公差：+0/‐5℃。 Th =最⾼保持温度。168 時間の導通を維持できる温度ヒューズ（本体ケース端で測定）の上限温度。 Tm = 動作（溶断）した温度ヒューズが IEC60691 準拠の条件においてオープン状態を維持することができる上限温度。

動作前動作後


サーマルペレットディスクディスク




ケース＆リード


接点フローティング接点

絶縁リード線


ディスク

ディスク






接点

絶縁リード線

フローティング接点


Z6 MICROTEMP‐ 温度ヒューズ Z6 シリーズは欧州の電圧・電流に適合するよう設計されており、定格動作電流は最⼤ 16A @ 250VAC です。

利点特⻑アプリケーション ▪ Tm が⾼い ▪ 熱応答が速い

▪ ワンショット動作で回路を遮断 ▪ 16A/250VAC

▪ 低抵抗 ▪ コンパクトサイズ

▪ ⼤型家電 ▪ 携帯式機器 ▪ HVAC

▪ 給湯器 ▪ ヘアケア製品 ▪ その他

Z6 MICROTEMP 温度ヒューズ


▪

Z6 MICROTEMP 製品情報

標準⼨法標準リード線総⻑さ 2.51”±.12”(63.8mm±3.0mm) *

ケースリード線⻑さ 1.38”±.06”(34.9mm±1.5mm)




絶縁リード線材料銀メッキ銅

ケース⼨法（エポキシ部含む）［参考値］14.7mm（⻑さ） x 4.0mm（径) *最⻑ 148mm までご提供可能です。お問い合わせください。

電気定格

認証抵抗 UL 16A/250VAC CSA 16A/250VAC VDE 16A/250VAC CCC 16A/250VAC

動作温度

Tf °C Th °C Tm °C 098 083 280

104 089 260

117 102 275

121 106 380 144 134 380

152 142 380

167 157 380

184 174 380 229 200 380

240 200 380 Tf = 公称動作温度。公差：+0/‐5℃。 Th =最⾼保持温度。168 時間の導通を維持できる温度ヒューズ（本体ケース端で測定）の上限温度。 Tm = 動作（溶断）した温度ヒューズが IEC60691 準拠の条件においてオープン状態を維持することができる上限温度。







接点

絶縁リード線

動作後動作前

サーマルペレット

ディスク

ディスク

ディスク

ディスク



接点

絶縁リード線






MICROTEMP は、様々なアプリケーションにお使いいただける⼆次加⼯品の提供も可能です。

MICROTEMP 実装について


各種パッケージ（⼆次加⼯品） MICROTEMP は各種パッケージでの提供が可能です。GXAM04、GXAM06 タイプは主に HVAC ⽤途として設計され、⾼耐熱セラミックベースに標準温度ヒューズを搭載しています。

GXAP タイプは、プラスチック製絶縁ケースに温度ヒューズを⼊れ、エポキシ樹脂で封⽌したものです。

パッケージタイプ温度ヒューズ仕様

タイプベース材料材料定格温度(°C) 対応温度ヒューズ

最⾼ Tf (°C) GXAP02 PPS ガラス充填 220 192

GXAP04 PBT ガラス充填 120 134


GXAP10 PPS ミネラル充填 220 192


GXAM04 セラミック DIN VDE 0335, C221 >250 257

GXAM06 セラミック DIN VDE 0335, C221 >250 257

GXAM11 PBT 120 134

GXAM06

GXAM04

GXAP04

GXAM11

GXAP02 GXAP10

GXAP05

GXAP12


リード線加⼯リード線⻑さ、ねじの形に合わせた形状など、さまざまなリード線加⼯が可能です。また、ご要望に応じてテープ＆リール品での納⼊もいたします。

リード線⻑さの範囲

最⼩⼨法(mm) A B C

24.2 5.6 18.6


テープ＆リール品

⼨法(mm)

項⽬ A B C D E F G G4AA0901TTTC 64.0 35.1 52.4 26.2 72.6 5.1 –

G5AA0901TTTC 64.0 35.1 52.4 26.2 72.6 5.1 最⼩ 28.7 G7FA0900TTTC 82.8 35.1 70.1 41.4 91.4 5.0 最⼩ 28.7

製品命名規則

テーピング波形側

回転⽅向

(温度ヒューズ側のテープで測定した間隔)

温度ヒューズの⽅向

実際の縮尺ではありません

上記以外の仕様もご相談に応じます。

REF. φ3.16

(φ80.3mm)

REF. φ14.0

(φ355.6mm)

REF. φ0.66 (φ16.8mm)


T

製品印字商品名 MICROTEMP® 定格電圧 250V〜定格電流 10A タイプ名 GZXXX（⼀次加⼯品）または GZXXXXRR（⼆次加⼯品）公称動作温度（例）TF128C 製造地と製造ロット記号（例）ZBHABA

⼀次加⼯品命名規則

G-グローバル，S-各地域対応，Y-認証対象外 Z-グローバル（Z6 のみ）

シリーズ（4、5、6、7、8、9）

ケース材料、リードワイヤ（A、E、F）

TTT-公称動作温度（℃）

XX-リードワイヤ⻑、印字の分類（PSE マーク品は 50、51、60、61、62、63）

⼆次加⼯品命名規則

G-グローバル，S-各地域対応，Y-認証対象外 Z-グローバル（Z6 のみ）

TTT-公称動作温度（℃）

内部構造（4、5、6、7、8 または 9）

ケース材料、リードワイヤ（A、F）

アセンブリタイプ識別記号（メッキ、端⼦加⼯、印字内容）

パッケージ識別記号（00-99）

パッケージタイプ識別記号（構成、ポッティング、ベース材料など）


定格温度

Tf ºC

G4A G5A G6A G7F G8A Z6A Th ºC Tm ºC Th ºC Tm ºC Th ºC Tm ºC Th ºC Tm ºC Th ºC Tm ºC Th ºC Tm ºC

72 57 100 57 410 47 100 ‐ ‐ 47 410 ‐ ‐ 73 58 100 58 410 48 100 ‐ ‐ 48 410 ‐ ‐ 77 62 300 62 410 62 300 62 125 62 410 ‐ ‐ 84 69 220 69 220 69 220 69 125 69 220 ‐ ‐ 91 76 300 76 430 76 300 ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ 93 78 300 78 410 ‐ ‐ 78 140 78 410 ‐ ‐ 98 83 300 83 410 83 300 83 140 83 410 83 280 104 89 200 89 225 89 200 ‐ ‐ 89 225 89 260 110 95 240 95 225 ‐ ‐ 95 140 95 225 ‐ ‐ 117 102 240 102 410 102 240 102 150 102 410 102 275 121 106 300 106 410 106 300 106 150 106 410 106 380 128 113 205 113 235 113 205 113 150 113 235 ‐ ‐ 134 119 205 119 410 ‐ ‐ 119 175 ‐ ‐ ‐ ‐ 141 126 205 126 350 ‐ ‐ 126 175 ‐ ‐ ‐ ‐ 144 129 300 129 410 129 300 129 175 119 410 134 380 152 137 205 137 410 127 205 137 175 ‐ ‐ 142 380 158 143 240 143 410 ‐ ‐ 143 200 ‐ ‐ ‐ ‐ 167 152 210 152 410 ‐ ‐ 152 200 152 410 157 380 172 157 310 157 410 ‐ ‐ 157 200 ‐ ‐ ‐ ‐ 184 169 240 169 410 169 210 169 200 169 410 174 380 190 175 350 175 410 ‐ ‐ 175 270 ‐ ‐ ‐ ‐ 192 177 210 177 350 167 210 177 210 177 350 ‐ ‐ 205 190 310 190 410 ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ 216 200 450 200 410 ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ 229 200 450 200 410 200 375 ‐ ‐ 200 410 200 380 240 200 450 200 410 200 450 ‐ ‐ 200 410 200 380 257 220 470 ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐ ‐

Tf =公称動作温度（公差 +0/‐5℃） Th= 最⾼保持温度。168 時間の導通を維持できる温度ヒューズ（本体ケース端で測定）の上限温度。 Tm =動作（溶断）した温度ヒューズが IEC60691 準拠の条件においてオープン状態を維持することができる上限温度。注：

• 温度ヒューズが Tf‐25℃を超える温度に継続してさらされないようにしてください。 • 250VAC の条件です。


電気定格

電流定格、電圧定格

1 184℃を除きます。 2 CSA のみです。

直流(DC)アプリケーション G4、G7、S4、S7 および S9 シリーズは、直流（DC）の電気定格認証を取得しています。DC 回路の電流遮断容量はアプリケーションの影響が⾮常に⼤きいため、実際にご使⽤になる環境で⼗分なテストを⾏ってください。標準⼨法

⼨法 (mm) G4, G5, G6, Z6, G8 G7 S9

標準リードタイプ A B 全⻑

ケースリード線⻑ 63.8 (±3.0) * 34.9 (±1.5)

N/A N/A

64.8 (±3.0) 34.9 (±1.5)

ロングリードタイプ A B 全⻑

ケースリード線⻑ 82.9 (±3.0) 34.9 (±1.5)

82.9 (±3.0) 34.9 (±1.5)

82.9 (±3.0) 34.9 (±1.5)

リード線直径

C D

ケースリード線錫メッキ銅絶縁リード線銀メッキ銅

1.0 1.0

0.57 0.57

1.4 1.4

ケース⼨法 E F

ケース⻑さ（参考値）ケース直径（参考値）

14.7 4.0

9.6 3.0

14.7 4.0

*リード線は最⻑ 148mm までご提供可能です。お問い合わせください。

シリーズ G4 G5 G6 Z6 G7 G8 S9

認証抵抗性誘導性抵抗性抵抗性抵抗性抵抗性誘導性抵抗性抵抗性

UL/CSA 21A/240VAC2 10A/250VAC 15A/120AC 5A/24VDC

8A/250VAC 14A/120VAC

20A/250VAC 25A/120VAC 21A/240VAC 20A/277VAC

16A/250VAC 16A/250VAC 5A/250VAC 5A/24VDC 4.5A/250VAC1 4.5A/120VAC1

20A/277VAC 25A/250VAC

VDE 10A/250VAC 8A/250VAC 20A/250VAC 16A/250VAC 16A/250VAC 5A/250VAC 4.5A/250VAC 25A/250VAC

CCC 5A/24VDC 10A/250VAC 8A/250VAC 20A/250VAC 16A/250VAC 16A/250VAC 5A/24VDC 5A/250VAC 4.5A/250VAC 25A/250VAC

PSE JET 10A/250VAC 15A/250VAC 15A/250VAC 16A/250VAC 5A/250VAC 25A/250VAC 15A/250VAC

S JET 認証 S4 S7 S9 152C 15A/16VDC

172C 30A/16VDC 50A/16VDC

240C 30A/16VDC 50A/16VDC


温度ヒューズアプリケーション

MICROTEMP®温度ヒューズは、幅広いアプリケーションにおいて信頼性の⾼い過熱保護⼿段を提供いたします。温度ヒューズの性能にはその実装⽅法と実装位置が⼤きく影響するため、AC 電源⽤・DC 電源⽤いずれであっても実際の使⽤環境において綿密な評価を⾏うことが必要です。実装時は下記のガイドラインを参考にしてください。

ご使⽤上の⼀般的注意事項実装位置

温度ヒューズの適切な実装位置を決めるには⼗分な評価が必要です。ご使⽤アプリケーションでの異常動作時（温度ヒューズを溶断させるべき故障状態）において、もっとも⾼温になる場所を探してください。⾚外線サーモグラフィーや複数の熱電対を使った評価を推奨します。温度ヒューズ実装に望ましいのは、通常動作時（温度ヒューズを溶断させない正常状態）と異常動作時の温度差が最⼤となる場所です。

校正温度

短時間のオーバーシュートを含め、通常動作時における予想最⾼温度よりも⾼い動作温度（Tf）を持つ温度ヒューズを選択してください。温度ヒューズの寿命は、温度ヒューズが通常動作時にさらされる温度によって決まります。温度ヒューズの動作温度（Tf）が通常動作温度（サーモスタットと併⽤する場合、そのサーモスタットが OFF した際のオーバーシュート温度なども含む）に近すぎると、動作温度（Tf）未満で温度ヒューズが断線する可能性が⾼くなります。この断線は、動作温度近辺の温度に⻑時間さらされることによる内部可溶体（ペレット）の収縮、または温度ヒューズの温度勾配（後述参照）によって引き起こされます。ご使⽤アプリケーションにおける温度ヒューズの応答性と寿命を考慮して温度ヒューズを選択してくだい。また、ご使⽤アプリケーションにおいては、個体ごとに温度が異なることにご留意ください。


温度勾配

温度ヒューズの理想的な実装環境は、温度ヒューズの本体、リード線、エポキシ樹脂および内部部品の温度がすべて均⼀であることです。温度ヒューズの温度勾配が最⼩になるよう配置に注意してください。アプリケーションや取り付け⽅によってはリード線の⽚側を通じて温度ヒューズ本体に熱が伝わり、その結果、温度ヒューズ両端に温度勾配が⽣じることがあります。⻑時間にわたりエポキシ樹脂側がケースリード線よりも低温である場合、温度勾配によって温度ヒューズの寿命が短くなる可能性があります。こういった可能性の有無を確認するためには⻑期試験を推奨します。

温度勾配の影響を最⼩限に抑えるには、ケースリード線ではなくエポキシ側のリード線が熱源に近くなるように取り付けます。温度勾配の評価⽤として、熱電対付の温度ヒューズもご注⽂いただけます。

温度制限温度ヒューズの寿命は、オーバーシュートを含め通常動作時に温度ヒューズがさらされる温度によって決まります。温度ヒューズの動作温度が通常時の温度に近すぎると、溶断とは異なる断線が発⽣する可能性があります。また、動作温度（Tf）が 200℃を超える温度ヒューズであっても、常時 200℃を超える温度にさらさないでください。

温度ヒューズ動作（溶断）後のオーバーシュート温度は最⼩限にしてください。温度ヒューズの絶縁破壊および再導通を避けるためです。


評価⼿順

温度ヒューズのアプリケーション

温度ヒューズの動作温度選定と実装位置決定には、熱電対付き温度ヒューズ（下図参照）を使った評価が有効です。熱電対付き温度ヒューズは、該当温度ヒューズの電気的特性に適合したものですが、内部の可溶体（熱応答部品）はなく、繰り返し使⽤可能です。タイプ J、タイプ T、タイプ K の熱電対付き温度ヒューズが提供可能です。

異常発⽣時に遮断したい回路に熱電対付き温度ヒューズを取り付けます。最⼤許容温度で製品が保護できる場所を事前に温度測定して決定し、その箇所に熱電対付き温度ヒューズを取り付けてください。評価⽤に熱電対温度ヒューズを取り付ける場合は、実製品に装着予定の温度ヒューズと同じ（機械的・電気的）取り付け⽅法にする必要があります。熱電対付きリードを温度測定器に接続し、製品の通常動作時の温度を記録してください。ただし、熱電対付き温度ヒューズは熱応答部品を内蔵していないため、回路の遮断には使⽤できません。

上図は、熱電対付き温度ヒューズの取付例です。熱電対付き温度ヒューズ本体と接続回路、および熱電対は同電位であることに注意してください。熱電対付き温度ヒューズと取付⾯は電気的に絶縁することが必要です。

温度ヒューズの実装、取扱い

測定ミスを防ぐため、温度感知部を除き、熱電対ワイヤを互いに接触させないでください。

.

熱電対を接続した温度測定器の端⼦は接続回路と同電位になるため、温度測定器は電気的に絶縁する必要があります。熱電対の⽚側端⼦は機器の筐体に設置されることが多いため、機器を電気的に絶縁し、使⽤時は⼗分に注意してください。

警告

警告

警告

回路の短絡やハザードに備え、熱電対ワイヤを確実に絶縁してください。

熱電対

接続したリードワイヤ

温度または電圧測定装置

温度ヒューズ端⼦またはスプライス

電気絶縁体


電源電圧から直接給電される測定機器を使⽤する際は取扱説明書を確認してください。温度ヒューズを介して熱電対ワイヤに印加された電圧により、測定機器が損傷を受けないように注意が必要です。

適切な定格の温度ヒューズを選択するには、実アプリケーションでの⼗分な試験が必要です。試験要素としては温度ヒューズ・接続端⼦・リード線に流れる電流による昇温、端⼦や外部リード線の過熱・冷却効果、温度上昇率、空気の流れ、衝撃、振動、環境、およびそのほか個々のアプリケーションに特有の動作条件などがあります。試験条件が実際の動作環境に近いほど有効な試験結果が得られます。

通常動作時の最⼤温度を決定するために何サイクルの試験が必要かを検討します。この際、オーバーシュート温度も考慮してください。オーバーシュート温度は、温度ヒューズが溶断する瞬間の到達温度よりはるかに⾼くなるケースが少なくありません。これらの試験結果より、最⼤予測電圧・周囲温度における通常動作時の最⼤温度が決定されます。温度ヒューズ溶断後のオーバーシュート温度についても⼗分考慮し、温度ヒューズの Tm を検討する必要があります。

アプリケーション動作時におけるオーバーシュート温度を決定する統計的根拠として製造公差とばらつきを慎重に考慮し、⼗分な台数の実機で試験を⾏ってください。

これらの情報をもとに、次はアプリケーションの異常状態（回路を遮断すべき状態）で試験を実施し、事前に予測した異常状態における最⼤温度を超えないことを確認します。

複数の異常状態（例：温度調整⽤サーモスタットや⼆次変圧器の短絡、モーターやソレノイドのロック、周囲温度の上昇、気流の遮断など）が想定される場合は、製品のライフサイクルにおいて同時発⽣する可能性のある複数の異常状態、温度ヒューズから離れた場所で局所的な過熱を⽣じる可能性がある異常状態を考慮してください。

異常状態が再現できたら予測した最⾼温度に達した熱電対付温度ヒューズの温度を記録し、⼿動で製品動作を中断してください。これらの測定は、複数の個体で複数回実施する必要があります。⽕災や電気的なハザードを防ぐことはできても、試験対象の機器に損傷を与えることが避けられないアプリケーションもあります。結果が異なる可能性があるため、損傷を受けた機器は再測定に使⽤しないでください。選定した温度ヒューズの動作温度（Tf）は、機器が最⾼予想温度に達した時点の温度ヒューズの同じかそれ以下でなければなりません。


温度ヒューズ溶断後のオーバーシュート温度が⾼いと、温度ヒューズの絶縁破壊を引き起こし再導通が起こる可能性があります。実アプリケーションで評価を⾏い、温度ヒューズが正しく溶断することを確認してください。

熱電対付き温度ヒューズを使⽤して温度ヒューズの動作温度を選定した後、複数の実製品に実際の温度ヒューズ（熱応答部品内蔵の温度ヒューズ）を実装して評価を⾏ってください。製品の異常動作（製品が過熱した状態）を再現し、想定した温度で個々の温度ヒューズが独⽴して回路を遮断できることを確認します。個々の温度ヒューズが他の過昇温制御⼿段から独⽴して回路を遮断し、製品が許容レベルを超えるダメージを受けないようにしてください。この評価は、ご使⽤になるアプリケーションの最⼤電圧・電流で実施する必要があります。

温度ヒューズの性能は、半⽥付け、溶接、スプライス、リード曲げ、絶縁、クランプなど取付け⽅法の影響を受けます。破損した温度ヒューズは、動作温度に達しても正しく動作しない可能性があるため、取り付け時は⼗分注意してください。また、個々の温度ヒューズが、動作温度選択時に測定した温度範囲を逸脱しないよう、取り付け位置・⽅法に⼗分留意する必要があります。以下のガイドラインを参照ください。

半⽥付け

温度ヒューズのリード線を半⽥付けする際は放熱してください（下記参照）。リード線を介して温度ヒューズに過度の熱が伝わると、温度ヒューズの寿命に影響を与えます。また、リード線に伝わる温度が⾼すぎる場合はエポキシ樹脂にダメージが加わり、動作温度に達しても温度ヒューズが動作しない可能性があります。動作温度（Tf）が低い温度ヒューズは、より多く放熱する必要があります。

警告


内蔵の熱応答部品が半⽥付けの熱によって収縮していないことを確認するため、半⽥付け試⾏前後のテストサンプルを X 線で観察して熱応答部品の⼨法を測定してください。また、エポキシ樹脂のサイズと形状・⾊が変化していないことを確認してください。半⽥付けによる影響が確認された場合はヒートシンクを増強する必要があります。

リード線溶接リード線を溶接する場合も放熱する必要があります。半⽥付けの項に記載した内容と同様の注意をしてください。

温度ヒューズ内蔵部品の損傷や溶着を避けるため、溶接時の電流が温度ヒューズを通して伝導されないように注意してください。数百 A の溶接電流が流れると内蔵部品の溶着が⽣じ、動作温度に達しても温度ヒューズが回路を遮断できなくなります。

エポキシ樹脂部のダメージを防ぐため、溶接中は温度ヒューズのリード線部分を⽀えてください。

ここにヒートシンク

ランド


スプライスと端⼦不安定なスプライスや端⼦部分は⾼抵抗接合となることがあり、製品動作中に発熱が⽣じる可能性があります。この接合部分からの熱は温度ヒューズのリード線を通じて温度ヒューズ本体に伝わり、温度ヒューズの溶断やエポキシ樹脂部分の劣化につながります。当初は抵抗値が低いスプライスや端⼦の接合部も、動作中に温度サイクルを経ることで⾼抵抗になる可能性があります。⼀般的に、温度ヒューズのリード線には単線ではなく撚り線のリード線を接続した⽅が優れています。これは、撚り線がきつく捲かれることで、温度サイクル中の電気接続がより良く保たれるからです。

また、温度に対するスプライスや端⼦の影響を慮する必要があります。例えば、単線でスプライス接続する場合は半⽥付けで補強する、150℃を超える温度で端⼦の温度サイクル試験を実施するなど考慮してください。

リード線の曲げリード線を取り付ける際は温度ヒューズ本体に近い周辺のリード線を⽀えて、ケースの変形やエポキシ樹脂へのダメージを避けてください。エポキシ樹脂とリード線を曲げる箇所まで、少なくとも 0.125 "（3mm）の隙間を確保してください。

ケースの変形、エポキシ樹脂部の破損や⻲裂、エポキシ樹脂部への洗浄溶剤付着、リード線圧縮、温度ヒューズの定格を超える電流サージ、温度サイクル・経年変化による温度感知部（可溶体）の収縮などが要因で温度ヒューズが断線しないことがあります。また、温度上昇率が⾮常に低い場合も温度ヒューズが断線しない可能性があります。

スプライス熱流熱流

端子スプライス

ナット

ロックワッシャー

ボルト

警告


温度ヒューズは信頼性の⾼いデバイスですが、上述の原因により断線しない場合があります。ご使⽤のアプリケーションが必要とする信頼性レベルを決定される際はこれらの可能性を考慮してください。温度ヒューズの⾮断線が⼈⾝事故や物的損害につながる恐れがある場合、動作温度が異なる温度ヒューズを組み合わせるなど、温度ヒューズを冗⻑的に使⽤する⽅法も考えられます。

サンプルと⾒積もり

ご使⽤のアプリケーションに望ましい性能を決定するため、熱電対付き温度ヒューズサンプル（温度感知部なし）と温度ヒューズサンプル（温度感知部あり）を提供可能です。詳細はお問い合わせください。

⽤語定義

定格動作温度（Tf または TF）検知電流を温度ヒューズに流し、規格で定められた昇温速度で温度を上昇させ、温度ヒューズを動作（溶断）させたときの最⾼温度。

保持温度（Th または TH）溶断することなく 168 時間の導通を維持できる温度ヒューズ本体（ケース端部で測定）の最⾼温度。（注）温度ヒューズは、Tf‐25℃を超える温度または 200℃（いずれか低い⽅）に連続してさらされないようにしてください。

最⼤オーバーシュート温度または上限温度（Tm または TM）温度ヒューズが動作した後、定格電圧の 2 倍を印加した状態で遮断状態を規格で定めた⼀定の時間維持することができ、かつ機械的・電気的に劣化しない最⾼温度。。

定格電圧温度ヒューズを使⽤する回路に印加できる最⼤電圧。

定格電流温度ヒューズが定格電圧を遮断することのできる最⼤電流。温度ヒューズ、サーマルカットオフ、サーマルリンク、および TCO は同義語であり、カタログ全体で同じ意味に⽤いられます。

警告


認証機関

MICROTEMP™温度ヒューズは、次の主要機関の認証を取得しています

UL

BEAB

METI

CSA

CCC

VDE

Underwriters Laboratories Inc. (USA)

British Electrotechnical Approvals Board

⽇本経済産業省

Canadian Standards Association

China Compulsory Certification

Varband Deutscher Electrotechnical e.V.

(F.R.G)

MICROTEMP™温度ヒューズは、各国の主要な認証機関の AC 認証を取得しています。温度ヒューズを使⽤するアプリケーションを評価する際、これらの電気定格はガイドラインとなりますが、実際のアプリケーションの電気的条件・温度条件は認証機関のテスト条件と⼤きく異なる場合があります。したがって、電気定格のみに従うのではなく、実アプリケーションにおいて適切な評価を実施し、選択した温度ヒューズが意図どおりに動作することを⼗分に確認してください。

重要なお知らせ

ユーザーは、最終製品に必要な信頼性のレベルを含めて使⽤する温度ヒューズの適合性を判断し、最終製品の機能に全責任を負うものとします。

温度ヒューズは絶縁されていない部品を含むため、絶縁部品にダメージを与える可能性のある物質や⽔にさらさないでください。絶縁破壊や局部的な発熱を⽣じる可能性があります。

温度ヒューズは、機械的、電気的、熱的、環境的な要因あるいは通常の製品寿命を迎えることにより、断線（回路遮断）状態になる場合も恒久的に導通した状態になる場合もあります。動作制御が正常に⾏えない場合は⼈⾝事故や物的損害が発⽣する可能性があります。望ましい信頼性および安全性レベルを確保するために、温度制御デバイスなどの補助⼿段をバックアップとして組み込んでください。


詳細はスマートフォンでスキャンするか、Emerson.com をご覧ください。

2015TOD‐48（7/17）Emerson および Microtemp は、Emerson Electric Co.またはその関連会社の商標です。 ©2017 Emerson Electric Co.が著作権を所有します。

重要なお知らせ本⽂に含まれる技術情報とアプリケーション情報は限られています。動作環境および条件は、Therm‐O‐Disc™製品の動作結果に重⼤な影響を与える可能性があります。ユーザーは、必要な信頼性のレベルを含めて、特定⽤途向けのTherm‐O‐Disc コンポーネントの適合性を判断し、最終使⽤製品の機能に責任を負うものとします。アプリケーションノートはEmerson.com/thermodisc で確認してください。

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TCO catalog Japanese 11£½品情報...2 Emerson Classification: Confidential 過熱保護 エマソンのMICROTEMP®はジェット機の燃料噴射ポンプ モータの過熱監視

TCO catalog Japanese 11£½品情報...2 Emerson Classification: Confidential 過熱保護エマソンのMICROTEMP®はジェット機の燃料噴射ポンプモータの過熱監視