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『主体的な行動選択のための第二領域時間管理システムの開発と
強み別支援手法の提案』
2015年3月21日(土)
○河野義広
能勢孟臣
大部由香
教育システム情報学会(JSiSE)2014年度特集論文研究会於香川大学幸町キャンパス, March 21, 2015
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発表の流れ
背景
7つの習慣における私的成功と公的成功
第二領域活動時間管理システム
デモ
評価実験
学生の強み別支援手法の提案
まとめ
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背景
大学生活は「人生の夏休み」
自由な時間をどう使うかは学生次第(=主体性)
自己実現を果たすには主体的な行動選択が必須
自己実現:自己の可能性を最大限に開発し実現して生きること
主体性とは?
自分の意志で考えて行動しようとする姿勢
×人に言われてからやる ⇒反応的
△自分から進んでやる ⇒自主的
○何をするかは自分で決める⇒主体的
果たして学生は主体的な行動選択ができているか?
『7つの習慣』の考え方が利用できる 3
『挨拶をしさない』と言われてやる
自ら進んで挨拶をする
職場の雰囲気をよくしたいと思って、花瓶を飾る
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7つの習慣
『7つの習慣』とは?
人が成功するための人生哲学
スティーブン・R・コヴィー博士が提唱
インサイド・アウトの原則
私的成功と公的成功
私的成功
『依存』から『自立』へ
公的成功
『自立』から『相互依存』へ
4図.7つの習慣における成長の連続体
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7つの習慣における成長の連続体
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第1ステージ: 依存- 他者に依存して生きる
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7つの習慣における成長の連続体
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第1~第2ステージへの習慣- 習慣1:主体的である- 習慣2:終わりを思い描くことから始める- 習慣3:最優先事項を優先する
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7つの習慣における成長の連続体
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第2ステージ:自立- 主体的な行動ができる
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7つの習慣における成長の連続体
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第2~第3ステージへの習慣- 習慣4:Win-Winを考える- 習慣5:まず理解に徹し、
そして理解される- 習慣6:シナジーを創り出す
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7つの習慣における成長の連続体
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第3ステージ:相互依存- 他者とのコラボレーション- 人生における成功
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7つの習慣における成長の連続体
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第7の習慣:刃を研ぐ- 最新再生をする- すべての行動に影響する
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研究概要
目的
学生の自己実現支援
方法
7つの習慣に基づく自己実現支援システムの開発
私的成功を達成する第ニ領域時間管理システム
公的成功を達成するミッション・ステートメント共有システム
学生の強み別の自己実現支援手法
ストレングス・ファインダーの結果を利用
本報告の主題
第二領域時間管理システム「Self-reflector」11
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自己実現支援システム「Mentors」
システム設計
私的成功:第二領域時間管理システム
公的成功:ミッション・ステートメント共有システム
12図.自己実現支援システムの設計
第1~第2ステージへのサブシステム- Self-reflector- 主体的な行動選択- 私的成功
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自己実現支援システム「Mentors」
システム設計
私的成功:第二領域時間管理システム
公的成功:ミッション・ステートメント共有システム
13図.自己実現支援システムの設計
第2~第3ステージへのサブシステム- Socializer- ミッション・ステートメントの共有- 公的成功
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時間管理のマトリックス
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Self-reflectorの開発
第二領域時間管理システム「Self-reflector」
目的
「重要度」を意識した時間管理
個人のミッション・ステートメントの抽出
なりたい自分になるための宣言
方法
「7つの習慣」の最優先事項の6ステップのシステム化
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デモ
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最優先事項に基づく6つのステップ
ステップ
1. ビジョンとミッションを結びつける
2. 自分の役割を確認する
3. 各役割に対して第二領域の目標を選ぶ
4. 「毎週の意思決定」の体制作り
5. 選択の瞬間に誠実に行動する
6. 時間の使い方と活動を毎週評価する
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最優先事項に基づく6つのステップ
ステップ
1. ビジョンとミッションを結びつける
2. 自分の役割を確認する
3. 各役割に対して第二領域の目標を選ぶ
4. 「毎週の意思決定」の体制作り
5. 選択の瞬間に誠実に行動する
6. 時間の使い方と活動を毎週評価する
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最優先事項に基づく6つのステップ
ステップ
1. ビジョンとミッションを結びつける
2. 自分の役割を確認する
3. 各役割に対して第二領域の目標を選ぶ
4. 「毎週の意思決定」の体制作り
5. 選択の瞬間に誠実に行動する
6. 時間の使い方と活動を毎週評価する
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最優先事項に基づく6つのステップ
ステップ
1. ビジョンとミッションを結びつける
2. 自分の役割を確認する
3. 各役割に対して第二領域の目標を選ぶ
4. 「毎週の意思決定」の体制作り
5. 選択の瞬間に誠実に行動する
6. 時間の使い方と活動を毎週評価する
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第二領域の活動
大きく時間を取る活動=大きな石
第三、第四の領域の活動
細々とした重要ではない活動
= 砂や砂利
重要事項を優先するイメージ図
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図.大きな石と砂利のイメージ
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最優先事項に基づく6つのステップ
ステップ
1. ビジョンとミッションを結びつける
2. 自分の役割を確認する
3. 各役割に対して第二領域の目標を選ぶ
4. 「毎週の意思決定」の体制作り
5. 選択の瞬間に誠実に行動する
6. 時間の使い方と活動を毎週評価する
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最優先事項に基づく6つのステップ
ステップ
1. ビジョンとミッションを結びつける
2. 自分の役割を確認する
3. 各役割に対して第二領域の目標を選ぶ
4. 「毎週の意思決定」の体制作り
5. 選択の瞬間に誠実に行動する
6. 時間の使い方と活動を毎週評価する
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評価実験
目的
重要度を意識した時間管理ができたか
方法
対象者:東京情報大学の学生
期間:2週間の運用実験
システムの利用前後に「緊急度指数」を計測
緊急度指数:緊急度中心の活動度合いを評価する指標
0~25点が「低」,26~45点が「高」,46点以上が「緊急中毒」
システム利用前後で緊急度指数の変化を分析
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実験結果
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A群:[理想の利用者像(平均2件/日の第二領域活動)]
B群:[それ以外の利用者]
A群の方が緊急度指数の低下が見られた
事前 事後 結果
全体 24.4 21.8 -2.6
A群 24.3 19.7 -4.7
B群 24.4 23.0 -1.4
表1. 緊急度指数の変化(N:8)
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結果の考察
実験の目的
重要度を意識した時間管理ができたか
結果の考察
A群の方が緊急度指数は低下したが、有意差なし
群別のt検定では、p値=0.06となり、有意水準5%では有意差なし
被験者数が8件と少ないため、継続的な調査が必要
利用者の継続利用に課題あり
1週間以上の継続利用が見られたのは37%
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学生の強み別支援手法
評価実験の考察
Self-reflectorの継続利用が緊急度指数の低下に効果あり
継続利用の阻害要因とその解決策が必要
概要
ストレングス・ファインダーに着目した強み別支援手法
ポジティブ心理学に基づく質問より、34の強みから上位5つを提示
強みの特性に応じて、個人のタイプを分類
34の強みは4つの領域に分類可
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強みの分類
領域(説明) 資質(強み)
実行力根気強く努力してやり遂げる力
アレンジ,回復志向,規律性,公平性,慎重さ,信念,責任感,達成欲,目標志向
影響力組織内外にチームのアイディアを売り込む力
活発性,競争性,コミュニケーション,最上志向,自我,自己確信,社交性,指令性
人間関係構築力チームをまとめ才能以上の大きな力を発揮させる力
共感性,個別化,親密性,成長促進,調和性,適応性,包含,ポジティブ
戦略的思考力常に先を読み,それにあった道筋を考える力
学習欲,原点思考,収集心,戦略性,着想,内省,分析思考,未来志向
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表3.ストレングス・ファインダーの強み4領域の分類
個人の資質に関係- 自分が前に進むこと- 物事を分析すること
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強みの分類
領域(説明) 資質(強み)
実行力根気強く努力してやり遂げる力
アレンジ,回復志向,規律性,公平性,慎重さ,信念,責任感,達成欲,目標志向
影響力組織内外にチームのアイディアを売り込む力
活発性,競争性,コミュニケーション,最上志向,自我,自己確信,社交性,指令性
人間関係構築力チームをまとめ才能以上の大きな力を発揮させる力
共感性,個別化,親密性,成長促進,調和性,適応性,包含,ポジティブ
戦略的思考力常に先を読み,それにあった道筋を考える力
学習欲,原点思考,収集心,戦略性,着想,内省,分析思考,未来志向
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表3.ストレングス・ファインダーの強み4領域の分類
他者との関係性- 他者によい影響を与える- チームを導く
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利用者群別の4領域の割合
結果と考察
A群は実行力、戦略的思考力のいずれかに集中
B群は全領域に均等に配分
A群の方が継続利用できる傾向がある
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実行力 影響力人間関係構築力
戦略的思考力
A群 1.5 0.5 0.5 2.5
B群 1.25 1.25 1.25 1.25
表4.利用者群別の4領域の割合
私的成功特化型- 個人の資質に特化- 実行力、戦略的思考力のいずれかが3つ以上該当
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強み別支援手法の提案
提案
私的成功特化型かそれ以外かで異なる手順を提示
手順
1. ストレングス・ファインダーを受検する
2. Step1の結果が私的成功特化型の場合はStep 5
それ以外はStep 3に移動する
3. Socializerを利用し,私的成功特化型の人を探し「メンターリクエスト」を送る
4. Step 3で見つけた人を「メンター」としてその人の行動を参考に自分の活動を進める
5. Self-reflectorの利用を開始する32
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メンターとは?
メンターの役割
自己実現のための気付きを与えること
ロールモデルとなること
人生哲学を伝えること
※マインドセット、問題意識、価値観、ライフスタイル
メンターの人物像
教員・教師、キャリアアドバイザー、他の学生
※メンターの数に上限はない
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メンター/メンティー関係構築
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1.ミッション・ステートメント確認- ミッション・ステートメント- プロフィールの確認- ストレングス・ファインダーの強み
2.メンターリクエスト- メンターになって欲しい人に依頼- メンターが承認すればOK
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まとめ
まとめ
第二領域時間管理システム「Self-reflector」の開発
最優先事項の6つのステップに基づいた機能
Self-reflectorの評価実験
運用実験において緊急度指数の計測
学生の強み別支援手法の提案
ストレングス・ファインダーの結果を利用
今後の予定
Self-reflectorの継続利用とデータ収集
Self-reflectorとSocializerの併用利用による評価実験
強み別支援手法の確立35
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おわり
ご清聴頂きありがとうございました!
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東京情報大学 総合情報学部 総合情報学科システム開発コース 助教
河野 義広Tel:043-236-1149
E-mail:[email protected]
質問・コメントがありましたらお願いしますSelf-reflector:http://mentors.tuis.ac.jp/self-reflector