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英語教育 リサーチメソッド 第2回 April 23rd, 2014 亘理 陽一 [email protected]

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英語教育 リサーチメソッド 第2回 April 23rd, 2014!

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亘理 陽一 [email protected]

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第2回: 質問紙の基礎知識とデータ収集

• 前回の感想から

• タスク:模擬質問紙調査/尺度水準分類

• 講義:質問紙の基礎知識/データと尺度水準

• 課題

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Feedback• (中略)レポート等を書く際に,“権威としての知識”ばかりを取り上げてしまいがちだということに改めて気付いた。/先験的な知識を取り上げる時に,どこまで引用等をしてよいのかが少し気にかかる。

• (中略)最近読んだ本の中に,「物理学の最先端の研究にも主観は入る。主観を完全に排除することはできない」等といった趣旨のことが書いてありました。もし私が卒論で実証的知識に関する研究をするとしたら,その研究のどこに主観が入るのか,どこに主観を入れてはいけないのか,どの程度主観を入れてもよいのか学ぶ必要があると思いました。

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研究計画を立てる(テキストp.5)

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先行研究の洗い出し

• CiNii

• Google Scholar

• 学術誌・紀要・雑誌・本

• 発表

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研究計画を立てる(テキストp.5)

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前回の課題• Taskで立てたRQについて「調査」する質問を3つ考案(RQに関連する問いについてでも可)

• RQ: …

• 1. …           1 ・ 2 ・ 3 ・ 4 ・ 5

• 2. …           1 ・ 2 ・ 3 ・ 4 ・ 5

• 3. …           1 ・ 2 ・ 3 ・ 4 ・ 5

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Task 1

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Task 1

• グループ内で、時計回りに質問紙(p.5)をまわし、それぞれ、分かるように余白の左から順に回答記入

• 時計回りに隣りのグループに質問紙の束を渡す

• 時計回りに質問紙(p.5)をまわし、それぞれ、分かるように余白の左から順に回答記入

• 元のグループに質問紙の束を返す

• 各自、集計作業(質問項目ごとの平均と回答者ごとの合計)

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質問紙法の長所

• 個人の内面を幅広くとらえることができる

• 短時間で多人数に実施することができる

• 比較的費用がかからない

• 調査対象者が自分のペースでよく考えながら回答できる

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質問紙法の短所• 個人の内面を深くとらえることが難しい

• 例. 英語を好き・嫌いになったキッカケ、留学体験

• 調査対象者の防衛的な態度を反映しやすい

• 例. 好き嫌い、苦手(意識)調査

• 文章を使用することから生じる制限がある

• 例. 大学生対象 vs. 小学生対象

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構成概念>下位尺度>質問項目• 構成概念: 直接的な観察が困難で、理論的に定義する概念

• 例.スピーキング能力、読解力、Demotivation factors

• 下位尺度: 全体としてある1つの構成概念を表現するもの

• 質問項目: 1つ1つの質問と選択肢のセット

• 質問紙: 一連の質問項目の集合体

• どのような意味のまとまりを想定するか

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構成概念>下位尺度>質問項目

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構成概念>下位尺度>質問項目

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類型論・特性論• 類型論: 何らかの原理に基づいてタイプ(類型)的なものを見いだし,その構造を明らかにしようとする考え方

• 例. 学習スタイル

• 特性論: 細かい複数の基本単位(特性)に分け,その組み合わせによって全体を説明しようと試みる考え方

• 例. 学習不安、動機づけ

• 下位構造、並列構造、平面構造、…≒モデル

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項目作成の際の注意点

• 妥当性

• 測りたいものを測ろうとしているかどうか

• 信頼性

• 安定して(ゆらぎなく)測れているかどうか

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項目作成の際の注意点• 項目は測定したい構成概念を適切に反映できているか

• 項目はわかりやすいか

• 回答を誘導するような質問はないか

• 項目数は適切か

• 選択肢の内容と数は適切か

• 逆転項目の有無

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質問項目の種類• 回答選択式項目

• 評定尺度:

• リカート尺度

• 意味微分法: この授業は 退屈だ・ ・ ・ ・ ・楽しい

• 数量評定尺度: __ この授業が好きだ。

• 正誤項目: この授業は楽しい( はい / いいえ )

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質問項目の種類• 回答選択式項目

• 評定尺度: リカート、意味微分、数量評定、正誤

• 多肢選択式項目

• 「その他」、選択肢と記述部分の繋がり

• 順位尺度項目

• 数値項目

• チェックリスト

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質問項目の種類• 回答記述式質問

• 欠点: 回答に時間を要する、コード化が難しい

• 限定的記述項目: 普段いつ英語を使う?どの位の時間?

• 具体的質問項目: 簡単にその理由を…

• 文章完成式項目: 今日の授業は         

• 短文回答項目: 英語の一番好きなところはどこですか?

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研究のタイプ• 基礎研究: 理論モデルの構築

• 例. 心理学、言語学、言語習得研究、文学理論

• 応用研究: 実際の言語学習状況に理論がどう当てはまるか

• 例. 第二言語習得研究、英語学、文学・作家研究

• 実践研究: 基礎・応用研究の成果を実際の授業にどう活かすか

• 例. 教材開発、授業分析、作品論・文学教材

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外国語教育研究の立ち位置(テキスト, p. 8)

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量的研究と質的研究の割合(テキスト, p. 9)

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Task 2

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Task 2

• Q1. 今のあなたの通学時間

• Q2. あなたの態度を一番よく表すと思う場所

• Q3. いわゆる4技能(読む,書く,聞く,話す)を,あなたが外国語学習において重要だと思う順番

• Q4. 中学生の時に授業で使っていた教科書

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データと尺度水準• 変数:個人や状況によって値が変わるもの

• 質的変数:「分類」する変数(Q4)

• 量的変数:「量の大小」が問題になる変数

• 離散変数…値がとびとび(Q3)

• 連続変数…値が連続(Q1, Q2)

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4つの尺度水準• 比(率)尺度: それぞれの目盛りの間隔も等しく、0の点がある(Q1)

• 間隔尺度: それぞれの目盛りの間隔は等しいが、絶対的な0の点はない(Q2)

• 順序尺度: それぞれの目盛りの間隔が等しいとは限らない(Q3)

• 名義尺度: 単に属性を割り振っただけ(Q4)

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4つの尺度水準

• 西暦年: 例. 1980年

• 血液型: 例. AB型

• 身長、体重: 例. 173.5cm、64kg

• 成績の順位: 例. 3位

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4つの尺度水準• 比(率)尺度: それぞれの目盛りの間隔も等しく、0の点がある…身長・体重

• 間隔尺度: それぞれの目盛りの間隔は等しいが、絶対的な0(無)の点はない…西暦年

• 順序尺度: それぞれの目盛りの間隔が等しいとは限らない…成績の順位

• 名義尺度: 単に属性を割り振っただけ…血液型

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4つの尺度水準• 変数変換(測られた変数の値を他の値に変えること)の可能性

• 比率尺度: 定数倍(変数にある数をかける)

• 間隔尺度: +線形変換(全てに同じ数を±)

• 順序尺度: +単調変換(順序関係保つ変換)

• 名義尺度: +一対一変換(他の何かに置換)

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4つの尺度水準• 変数変換(測られた変数の値を他の値に変えること)の可能性

• 比率尺度: ○150→1.5, ×50+10, 75+10

• 間隔尺度: ○それぞれの恋愛得点に+50

• 順序尺度: 学級 1, 2, 3 → 学年 1, 2, 3, 4, 5, 6,

• 名義尺度: ○1→4、3→1、…

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Task 3

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Task 3

• 4つの尺度水準のどれに当てはまるかを分類

• 英語学習の好き嫌い / 英語学習年数 / 英語話者の知人・友人の数 / 学習方法についてのアンケート / 海外旅行・留学経験の有無 / 学籍番号 / 家庭での学習時間 / 欠席回数 / 期末テスト(100点満点)/ 使用教科書 / 通学時間 / 単位評定 / 単語テスト(10点満点)/ TOEICスコア / 平常点 / WPM

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課題

• Task 3の解答

• 自分のRQの測定に使えそうな(関連しそうな)4つの尺度の例をそれぞれ1つ以上挙げる

• RQは現在のものから変更してもよい

• 4月30日午前1時まで、LiveCampusを通じて提出