ヤフオクで１年間 Scrumを推進した結果

ヤフオクで１年間 Scrumを推進した結果

ヤフー株式会社　塚越啓介

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つかごし　けいすけ @ktsukago

iOS エンジニア web エンジニア Agile開発推進

• Scrumチーム成長のためにやってきたこと

• Scrumチームの変化

今回お伝えする内容

• Scrumとは • ０からのスタート • Scrum普及のながれ

今回話さないこと

• ヤフオクのScrum推進の状況 • Scrumチーム増加に伴う課題 • Scrumチームの成長にむけて • 1年間Scrumをやってきたチーム • まとめ

アジェンダ

ヤフオク?

ヤフオクのScrum 推進状況

ヤフオクでScrumを導入した理由

ヤフオクが抱えていた課題

•属人化

•長時間労働

•終わりが見えない

ヤフオクでのScrumの状況

これらを解決するために 2013年10月より Scrum推進開始


Scrumチーム数

0

3

6

9

12

10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月


60%

40%

Scrum Other

開発の約40％


Before

After

残業○

雰囲気○

品質○

見通し○

Scrumチーム数

0

3

6

9

12

10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月

急激なScrumチーム増加による課題

• 壁不足 • Scrumチーム成長

課題

• チーム状況のヒアリング • Scrum勉強会 • チームビルディング • Scrum実施後のサポート

初期のチーム

• 独自に立ち上がる • タスクボードだけをマネる

急増時のチーム

• 振り返りを行わず問題だけが可視化されていく

• 振り返りをやっても改善されていかない

• タスクボードがうまく機能しない

うまくいかない例

Scrumチーム成長にむけて

• タスクボードレビュー • ScrumMaster座談会

成長に向けて

タスクボードレビュー


目的


経験者から未経験者へのアドバイスにより未経験者に気づきを


なにをやったのか



ScrumMasterが集まって

お互いのタスクボードをレビュー





タスクボードレビューまとめ


ScrumMasterが集まって

お互いのタスクボードをレビュー


• 指摘による気づき • いいところは吸収 • アドバイスする練習


• 指摘による気づき • いいところは吸収 • アドバイスする練習

タスクボードだけでもいいがこれだけだとチームの状況や

課題が見えてこない

次のステップにむけて

スクラムマスター座談会



目的


ScrumMaster のスキルアップ


• こういう時どうすれば・・・ • こんな問題でてこない？ • ファシリテーション力あげたい


なにをやったのか


ScrumMasterの抱える悩みを

ディスカッション


ディスカッションの例


• 気づきの生まれる朝会にするには？毎日成長につなげたい

• 振り返りをもっともりあげたい ※振り返りが炎上した

• 自分の知らない領域へのサポートができない






• 淡々と朝会が行われているけどそれで良いのか気になってる

• 成長につながるような気付きが得られない

気づきの生まれる朝会にするには

なにがあったか

• 朝会はスクラムチームが進捗を把握するためにやっている

• 短いほうがいいと思っている • そもそも計画したコミットに対して、現状がど

うなのかを把握できればいい


そもそもイイ朝会とは？

• だれからも質問がでてこない ← 無関心 • 問題があるのに、問題が共有されない • 「ちょっと問題があるけど、なんとかなります」

←問題があいまいなまま


よくない朝会は

• 進捗が把握できて、現状の問題が明確になっていれば淡々と行われていても問題はない

• 改善したいことがあれば、書き留めておくなどして振り返りで成長につなげよう


淡々と行われても問題ない





• 振り返りで個人攻撃が始まった • 「自分は悪くない」「自分はちゃんとやってた」

の応酬になってしまってツラかった • 仲わるいの？　→　わるくはないはず

振り返りをもりあげるためには


• 自分が個人攻撃にもっていかない理由は「自分にも起こりえること」だから。

• たまたまその人が失敗したとしても、誰にでも起こりえる。

• 個人攻撃のような話がでてきたら「逆の立場だったら？」的な質問は効果的かも

明日は我が身


• スクラムを導入した理由ってなんだっけ？ • 「Scrumを始めた理由はチームで仕事をでき

るようにしたいから始めたんだよね」 • 「これはチームの問題だよね」 • 個人攻撃とか、「自分の問題じゃない」、み

たいな話がでてきたらしつこく言い続けた

チームの問題でしょ


• ネガティブな話になりがち。毎回シンドイ振り返りだとよくない

• 意識的にポジティブを取り上げたほうがいい • 遊びの要素を入れたら、意外とよかった

反省会にしない


お互いの振り返りを見学にいきましょう






• 朝会で何もアドバイスできない • 「まだかかりそう」が本当かわからない

チームのサポートをするには


• 気になったら聞いてみるくらいでいいかも • SMがアドバイスするのではなく、チームが自

立できるように声をかけてみたら？ • 優先順位の低いタスクに着手したら「なん

で？」とか • 何日もDoingになってたら「なんで？」とか

アドバイスではなく、聞いてみる


• タスクは「自分が休んでも他の人が作業できるくらい明確に」と言っている

• タスクは一日の稼働時間内に収まるように分割してもらう

あいまいさを除く


ScrumMaster座談会まとめ


ScrumMasterの抱える悩みを

ディスカッション


• ScrumMaster同士のコミュニケーション増加

• 他チームの事例の取り込み • コーチに依存しないチーム


Scrumチーム成長にむけてのまとめ

推進の事例

• タスクボードレビュー • ScrumMaster座談会

推進の事例

before



after




1年間Scrumをやってきたチーム

直近の事例を通して変わった事をお伝えします

9/18

なんとしても Day1に合わせて

アプリを対応したい

iOS8の新機能を盛り込みたい

ただ

どんな問題が発生するか未知

スケジュールも無理

が

開発チームから提案

「全力の使い時です」

「スプリント中断しませんか？」

兼務メンバーは他業務を各自調整して集中できる状態に

XCodeのメモリ不足は POの判断で即日購入

開発メンバーが問題エクセルを作成

各自クリティカルだと思う問題から対応

必要に応じてペアプロを実施

動くものができたら POがすぐにチェック

結果

無事完了

１年間積み上げがあったから完了できた

変わったところ

• POと開発の協力体制 • 開発メンバーの自主性 • スプリントを中断する勇気

その後

通常のスプリントを再開

振り返り

できたけどさすがに疲れた

スピード重視のため品質が・・・

もっと早めに察知できていれば、今よりいい

ものができた

今後同じようなことがおきないように・・・

半年分のイベントカレンダー

作成

• POと開発の協力体制 • 開発メンバーの自主性 • スプリントを中断する勇気

変わったところ

• Scrumチームの成長のため、タスクボードレビュー、スクラムマスター座談会を実施した

• ScrumMaster同士で相談できる形を作った事でお互いの成長につながった

• チームとして成長すると、プロセスにとらわれる事なく開発を行うことができた

まとめ

Software

ヤフオクで１年間 Scrumを推進した結果