8
80 1.4 温暖化が進んだときの異常気 象の変化 1.4.1 日本における異常気象の変化 本項では、地球温暖化にともなって、日本で 異常気象がどのように変化するのかについてま とめる。ただし、ここで述べる異常気象の変化 に関する予測結果の信頼性は十分でないことに 注意していただきたい。 なお、気候変化予測に必要な温室効果ガス排 出シナリオにはすべて SRES A2 シナリオを採 用している(2.7.1 項参照)。予測に用いた気候 モデルやその予測結果の詳細については 2.7.2 項を参照していただきたい。 (1)気温 地球温暖化にともなって気温が上昇すること により、熱帯夜日数や真夏日日数が、南西諸島 をはじめ全国的に増加するなど暑い日の頻度が 増え、また、冬日日数や真冬日日数が北日本を はじめ全国的に減少するなど寒い日の頻度が減 るとの予測結果が得られた。変化の大きさは、 寒い日の減少のほうが暑い日の増加よりも大き くなっている。詳細は以下のとおりである。 図 1.4.1 約 100 年後の熱帯夜の年間出現日数の 変化(単位:日) 20812100 年平均値と 19812000 年平均値と の差。 1)暑い日の増加 (ア)日最低気温 25℃以上となる日(熱帯夜) の年間出現日数の変化 日最低気温が 25℃以上となる日を熱帯夜と呼 んでおり、寝苦しい夜を代表する指標となって いる。図 1.4.1 は、年間の熱帯夜日数が約 100 年後にどの程度増加するのかを示している。こ れをみると、約 100 年後は中部山岳地域から東 北地方、北海道にかけては 15 日以下の増加であ るが、関東地方と近畿地方以南では 20 日前後の 増加と予測されている。特に、九州南部や南西 諸島では 30 日以上の増加が予測される。 (イ)日最高気温 30℃以上となる日(真夏日) の年間出現日数の変化 日最高気温が 30℃以上となる日を真夏日と呼 んでおり、暑い日を代表する指標となっている。 1.4.2 は、年間の真夏日日数が約 100 年後に どの程度増加するのかを示している。これをみ ると、約 100 年後は本州山間部や東北地方、北 海道では 5 日以下の増加であるが、関東地方や 近畿地方以西の海岸部では 15 日前後の増加と予 測されている。特に、九州南部や南西諸島では 25 日以上の増加が予測される。 図 1.4.2 約 100 年後の真夏日の年間出現日数の 変化(単位:日) 20812100 年平均値と 19812000 年平均値と の差。

1.4 温暖化が進んだときの異常気 象の変化1.4.2 世界全体における異常気象の変化 本項では、地球温暖化にともなって世界全体 において異常気象がどのように変化するのかに

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Page 1: 1.4 温暖化が進んだときの異常気 象の変化1.4.2 世界全体における異常気象の変化 本項では、地球温暖化にともなって世界全体 において異常気象がどのように変化するのかに

80

1.4 温暖化が進んだときの異常気

象の変化

1.4.1 日本における異常気象の変化

本項では、地球温暖化にともなって、日本で

異常気象がどのように変化するのかについてま

とめる。ただし、ここで述べる異常気象の変化

に関する予測結果の信頼性は十分でないことに

注意していただきたい。

なお、気候変化予測に必要な温室効果ガス排

出シナリオにはすべて SRES A2 シナリオを採

用している(2.7.1 項参照)。予測に用いた気候

モデルやその予測結果の詳細については 2.7.2

項を参照していただきたい。

(1)気温

地球温暖化にともなって気温が上昇すること

により、熱帯夜日数や真夏日日数が、南西諸島

をはじめ全国的に増加するなど暑い日の頻度が

増え、また、冬日日数や真冬日日数が北日本を

はじめ全国的に減少するなど寒い日の頻度が減

るとの予測結果が得られた。変化の大きさは、

寒い日の減少のほうが暑い日の増加よりも大き

くなっている。詳細は以下のとおりである。

図 1.4.1 約 100 年後の熱帯夜の年間出現日数の変化(単位:日)2081~2100 年平均値と 1981~2000 年平均値との差。

 1)暑い日の増加

(ア)日最低気温 25℃以上となる日(熱帯夜)

の年間出現日数の変化

 日最低気温が 25℃以上となる日を熱帯夜と呼

んでおり、寝苦しい夜を代表する指標となって

いる。図 1.4.1 は、年間の熱帯夜日数が約 100

年後にどの程度増加するのかを示している。こ

れをみると、約 100 年後は中部山岳地域から東

北地方、北海道にかけては 15 日以下の増加であ

るが、関東地方と近畿地方以南では 20 日前後の

増加と予測されている。特に、九州南部や南西

諸島では 30 日以上の増加が予測される。

(イ)日最高気温 30℃以上となる日(真夏日)

の年間出現日数の変化

 日最高気温が 30℃以上となる日を真夏日と呼

んでおり、暑い日を代表する指標となっている。

図 1.4.2 は、年間の真夏日日数が約 100 年後に

どの程度増加するのかを示している。これをみ

ると、約 100 年後は本州山間部や東北地方、北

海道では 5 日以下の増加であるが、関東地方や

近畿地方以西の海岸部では 15 日前後の増加と予

測されている。特に、九州南部や南西諸島では

25 日以上の増加が予測される。

図 1.4.2 約 100 年後の真夏日の年間出現日数の変化(単位:日)2081~2100 年平均値と 1981~2000 年平均値との差。

Page 2: 1.4 温暖化が進んだときの異常気 象の変化1.4.2 世界全体における異常気象の変化 本項では、地球温暖化にともなって世界全体 において異常気象がどのように変化するのかに

81

 2)寒い日の減少

(ア)日最低気温 0℃未満となる日(冬日)の

年間出現日数の変化

 日最低気温が 0℃未満となる日を冬日と呼ん

でおり、寒い日を代表する指標となっている。

図 1.4.3 は、年間の冬日日数が約 100 年後にど

の程度減少するのかを示している。これをみる

と、本州の山間部や東北地方、北海道で 30 日以

上の減少と予測されている。特に北海道の太平

洋側やオホ-ツク海側では 50 日以上の減少が予

測される。

図 1.4.3 約 100 年後の冬日の年間出現日数の変化(単位:日)2081~2100 年平均値と 1981~2000 年平均値との差。

(イ)日最高気温 0℃未満の日(真冬日)の年

間出現日数の変化

日最高気温が 0℃未満となる日を真冬日と呼

んでおり、より寒い日を代表する指標となって

いる。図 1.4.4 は、年間の真冬日日数が約 100

年後にどの程度減少するのかを示している。こ

れをみると、本州の山間部や東北地方北部、北

海道で 20 日以上の減少と予測されている。特に

北海道の太平洋側やオホ-ツク海側では 40 日以

上の減少が予測される。

(2)降水量

 地球温暖化にともなって気温が上昇すること

により、大気中に多くの水蒸気が蓄えられるこ

とから、大雨の頻度が西日本をはじめ全国的に

図 1.4.4 約 100 年後の真冬日の年間出現日数の変化(単位:日)2081~2100 年平均値と 1981~2000 年平均値との差。

増加するとの予測結果が得られた。詳細は以下

のとおりである。

 1)大雨の頻度の増加

(ア)日降水量 50mm 以上となる日の年間出現日

数の変化

 図 1.4.5 は、1 日の降水量が 50mm 以上とな

る日の年間出現日数が約 100 年後にどの程度変

化するのかを示している。これをみると、本州

太平洋側の一部地域と北海道の一部を除く、多

くの地域で増加が予測されている。特に西日本

日本海側で大きな増加率となっている。

図 1.4.5 約 100 年後の日降水量 50mm 以上となる日の年間出現日数の変化(単位:日)2081~2100 年平均値と 1981~2000 年平均値との差。

Page 3: 1.4 温暖化が進んだときの異常気 象の変化1.4.2 世界全体における異常気象の変化 本項では、地球温暖化にともなって世界全体 において異常気象がどのように変化するのかに

82

(イ)日降水量 100mm 以上となる日の年間出現

日数の変化

 図 1.4.6 は、1 日の降水量が 100mm 以上とな

る日の年間出現日数が約 100 年後にどの程度変

化するのかを示している。これをみると、本州

太平洋側の一部地域と北海道の一部を除く、多

くの地域で 1 日以上の増加と予測されている。

特に中国地方から九州北部にかけて大きな増加

が予測される。

図 1.4.6 約 100 年後の日降水量 100mm 以上となる日の年間出現日数の変化(単位:日)2081~2100 年平均値と 1981~2000 年平均値との差。

(ウ)日降水量 200mm 以上となる日の年間出現

日数の変化

図 1.4.7 は、1 日の降水量が 200mm 以上とな

る日の年間出現日数が約 100 年後にどの程度変

化するのかを示している。これをみると、近畿

地方など一部を除く、多くの地域でわずかなが

ら増加が予測される。

図 1.4.7 約 100 年後の日降水量 200mm 以上となる日の年間出現日数の変化(単位:日)2081~2100 年平均値と 1981~2000 年平均値との差。

Page 4: 1.4 温暖化が進んだときの異常気 象の変化1.4.2 世界全体における異常気象の変化 本項では、地球温暖化にともなって世界全体 において異常気象がどのように変化するのかに

83

1.4.2 世界全体における異常気象の変化

本項では、地球温暖化にともなって世界全体

において異常気象がどのように変化するのかに

ついて、IPCC が 2001 年に取りまとめた第三次

評価報告書や、気象庁が 2003 年に刊行した「地

球温暖化予測情報 第 5 巻」にもとづいてまとめ

る。なお、ここで述べる異常気象の変化に関す

る予測信頼性は十分でないことに注意していた

だきたい。また、詳細や平均的な気候の変化に

ついては 2.7.1 項を参照願いたい。

(1)気温

 IPCC(2001)では、地球温暖化の進行にと

もない、ほぼすべての陸域で以下の可能性がか

なり高いことが指摘されている。

・最高気温が上昇し、暑い日が増える

・最低気温が上昇し、霜が降りる日が減る

・日較差(日最高気温と日最低気温との差)が

小さくなる

 図 1.4.8 に気象庁(2003)による SRES A2

シナリオにともなう日最高気温の変化量(1971

図 1.4.8 約 100 年後の平均日最高気温の変化(単位:℃)2071~2100 年平均値と過去歴史再現実験の 1971~2000 年平均値との差。3 メンバ-によるアンサンブル平均。(上)年平均、(中)1 月平均、(下)7 月平均。気象庁(2003)の図 A-13 より。

Page 5: 1.4 温暖化が進んだときの異常気 象の変化1.4.2 世界全体における異常気象の変化 本項では、地球温暖化にともなって世界全体 において異常気象がどのように変化するのかに

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~2000 年までの平均と 2071~2100 年までの平

均との差)を示す。北半球の高緯度地方、特に

1 月の昇温が大きく、この分布は、図 2.7.5 に示

す平均気温の変化分布に似ている。

(2)降水量

同様に、IPCC(2001)では、地球温暖化の

進行にともない、以下の変化が指摘されている。

・ほとんどの陸域で強い降水現象が増える可能

性がかなり高い

・ほとんどの中緯度の大陸の内部で、夏季、乾

燥化が進み、干ばつの危険性が増える可能性

が高い

・いくつかの地域で、熱帯低気圧の最大風速や

平均的な降水量、最大降水量が増える可能性

が高い(本節コラム参照)

図 1.4.9 に気象庁(2003)による SRES A2 シ

ナリオにともなう年最大日降水量の変化を示す。

これをみると、太平洋赤道域の中・東部を中心

とした赤道付近の地域で増加する一方、その南

図 1.4.9 約 100 年後の年最大日降水量の変化(単位:%)変化量を 1971~2000 年平均値に対する割合で示した。気象庁(2003)の図 B-14 より。

Page 6: 1.4 温暖化が進んだときの異常気 象の変化1.4.2 世界全体における異常気象の変化 本項では、地球温暖化にともなって世界全体 において異常気象がどのように変化するのかに

85

北に位置する熱帯収束帯や南太平洋収束帯中心

とした赤道付近の地域で増加する一方、その南

北に位置する熱帯収束帯や南太平洋収束帯を一

部含む地域では減少していることがわかる。

 図 1.4.10 は同様に無降水日数の変化を示して

いる。これをみると、赤道付近の熱帯域と中・

高緯度で減少しているものの、亜熱帯域では増

加傾向がはっきりとあらわれており、これらの

地域では干ばつの可能性が高まることがわかる。

図1.4.10 約100年後の無降水(日降水量1mm未満)日数の変化(単位:日)気象庁(2003)の図B-20より。

Page 7: 1.4 温暖化が進んだときの異常気 象の変化1.4.2 世界全体における異常気象の変化 本項では、地球温暖化にともなって世界全体 において異常気象がどのように変化するのかに

86

【コラム】温暖化時の台風などの予測

-全球で発生数は 30%減、強度は増加-

 地球温暖化の進行にともなって、台風、ハリ

ケーン、サイクロンなどの熱帯低気圧の活動は

変化していくのであろうか。全球的な海面水温

は上昇するため、熱帯低気圧の主なエネルギー

源である大気下層の水蒸気は増加し、その凝結

量も増えると考えられている(凝結量が多いほ

ど熱エネルギーも大きくなる)。しかしながら、

熱帯低気圧の発生・発達にはさまざまな要因が

影響するため、発生頻度や強度がどのように変

化するかを予測するのは容易なことではない。

このような熱帯低気圧の温暖化による変化を調

べるためには、熱帯低気圧に影響を与える大気

中の多様な現象の相互作用を計算する気候モデ

ルを用いる必要がある。しかし、従来の地球温

暖化研究で用いられてきた気候モデルの水平分

解能は 100km~数百 km 程度であり、熱帯低気

圧の構造を表現するには十分ではなく、気候モ

デルで表現される熱帯低気圧の予測結果に対し

ても批判的な意見が出されていた(Henderson-

Sellers et al., 1998)。

最近、文部科学省の研究計画「人・自然・地

球共生プロジェクト」の一環として、気象庁気

象研究所や財団法人地球科学技術総合推進機構

を中心とする研究グループが、約 20km という

非常に高い水平分解能をもつ全球大気気候モデ

ルの開発や数値実験に取り組んでいる。従来の

気候モデルとは桁違いに大きな計算量が必要と

なる超高分解能モデルの計算を行うために、世

界最大級のスーパーコンピュータ「地球シミュ

レータ」が用いられている。この研究計画のも

とでは、20 世紀末の条件にもとづく「現在気候

の再現実験」(10 年間)と SRES A1B シナリオ

にもとづき 21 世紀末ごろを想定した「温暖化予

測実験」(10 年間)を行い、両者の結果を比較

することにより、地球温暖化にともなう熱帯低

気圧活動の変化を調べている。20km という高

分解能での全球規模の温暖化予測実験というの

は世界的にも前例のないものであり、従来の粗

い分解能での数値実験に比べ、「台風の眼」に代

表されるような熱帯低気圧の詳細な空間構造を

再現することが可能となった。

これらの解析の結果は Oouchi et al.(2005)

にまとめられており、それによると、全球的

な熱帯低気圧の発生数は現在気候実験において

年平均 78.3 個であったのに対し、温暖化予測実

験では年平均 54.8 個であり、30%程度減少した

ことが示されたが、地理的な分布に大きな変化

はみられなかった(図 1)。また、熱帯低気圧の

強度(最大風速)別の出現頻度を調べたところ、

海上(地上)の最大風速が 45 m/s を超えるよう

な非常に強い熱帯低気圧の出現数については、

逆に温暖化にともなって増加する傾向があるこ

とがわかった(図 2)。熱帯低気圧にともなう降

水も、温暖化予測実験のほうが強くなる傾向が

あった。

図 1 全球的な熱帯低気圧の発生位置(+印)と移動経路(上)観測データ(1979~1988 年)、(中)気候モデルによる現在気候再現実験の結果(10 年間)、および(下)温暖化予測実験の結果(10年間)。

Page 8: 1.4 温暖化が進んだときの異常気 象の変化1.4.2 世界全体における異常気象の変化 本項では、地球温暖化にともなって世界全体 において異常気象がどのように変化するのかに

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図 2 熱帯低気圧の強度(横軸:海上/地上の最大風速)別に示した熱帯低気圧の年平均出現数の頻度分布実線は現在気候再現実験、破線は温暖化予測実験を示す。強度は、全球を対象として出現した各熱帯低気圧について風速が最大になった時点で求めた。

 上記のような熱帯低気圧の性質の変化につい

ては、過去の全球気候モデルや領域大気モデル

による研究で指摘されてきた変化傾向とかなり

一致しており、今回、より詳細な数値実験によ

って裏付けられたといえる。これらの変化の背

景としては、大気の鉛直温度構造の変化(温暖

化が進むと対流圏では下層より上層のほうが、

温度上昇が大きいために安定化する)、水蒸気量

の増加(海水温の上昇などにより熱帯低気圧の

エネルギー源が増加する)などが重要であると

考えられる。しかしながら、現在のところこの

ような数値実験の結果がどこまで信頼できるか

を判断するためには、気候変動のメカニズムの

詳細な検討など、さらなる研究が必要であるが、

仮に発生数が減るという結果が正しいとしても、

風速や降雨の非常に強い熱帯低気圧が襲来する

ようになれば、それにともなう災害は全体とし

て激化することを想定しなければならない。

参考文献

IPCC, 2001: Climate Change 2001: The Scien-

tific Basis. Contribution of Working Group I

to the Third Assessment Report of the Inter-

governmental Panel on Climate Change

[Houghton, J.T.,Y. Ding, D.J. Griggs, M.

Noguer, P.J. van der Linden, X. Dai, K.

Maskell, and C.A. Johnson (eds.)]. Cam-

bridge University Press, Cambridge, United

Kingdom and New York, NY, USA, 881pp.

気象庁, 2003;地球温暖化予測情報第 5 巻、IPCC

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用いての全球大気・海洋結合モデルによる気

候予測、平成 15 年 3 月, 71pp.

Henderson-Sellers, A., H. Zhang, G. Berz, K.

Emanuel, W. Gray, C. Landsea, G. Holland, J.

Lighthill, S-L. Shieh, P. Webster and K.

McGuffie, 1998: Tropical cyclones and global

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Bull. Amer. Meteor. Soc., 79, 19-38.

Oouchi, K., J. Yoshimura, H. Yoshimura, R.

Mizuta, S. Kusunoki and A. Noda, 2005:

Tropical cyclone climatology in a global-

warming climate as simulated in a 20km-

mesh global atmospheric model. J. Meteor.

Soc. Japan, In revision.