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1.小学校時代の子育て 小学校の時期の子育てで大切なことは? 一般論になりますが、 栃木が調査してまとめたポイント を参考に、7つあげました。 子どもが納得できる指導をしましょう 叱るばかりや「言った」という親の自己満足だけでは、子どもは変わりません。 納得して自分から行動できるように手間をかけることが必要です。 早寝、早起き、あいさつが、自分から出来る子に育てましょう これは、「しつけ」と「本人の自信・やる気」のバロメーターです。 テレビ・ゲーム、ルールを決めて 守れる子どもに! 時間の管理は、大人になるための重要な課題です。 指導・ほめ言葉・よく聞くで、子どもは自信とやる気を高めます 大人への信頼感を高めることがポイントです。 子どもからの正しい信頼を得て、子どもの不安を減らしましょう 問題行動は、大人への不信や「本人の自信・やる気」低下のサインです。 親子でたくさん読書やお話をしましょう 学習することの意味や学校での出来事を、さりげなく話題に! 将来を展望できる「大人」に! 先だけでなく、10年20年後をイメージして考えてあげましょう どの家庭でも100%あてはまるわけではありませんが、 すごく役に立ちました。 保護者が意識しているのとしていないのでは、差は 大きいと感じています。 親として「やっちゃいけないこと」ってありますか? Aさんの話 「先、他の子、その子の親の悪口や陰口を言わない!差別しない!」 Bさんの話 「悪い手本にならない。子どもはマネします。」 Cさんの話 「自分(自分の子)のことしか考えない。自分の子の話しか 聞かない。困ったときは、談することだと思います。」 Dさんの話 「手をぬかない。だけど、手をかけすぎない。難しいです。」

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1.小学校時代の子育て

小学校の時期の子育てで大切なことは?A 一般論になりますが、栃木県が調査してまとめたポイントを参考に、7つあげました。

1 子どもが納得できる指導をしましょう叱るばかりや「言った」という親の自己満足だけでは、子どもは変わりません。

納得して自分から行動できるように手間をかけることが必要です。

2 早寝、早起き、あいさつが、自分から出来る子に育てましょうこれは、「しつけ」と「本人の自信・やる気」のバロメーターです。

3 テレビ・ゲーム、ルールを決めて 守れる子どもに!時間の管理は、大人になるための重要な課題です。

4 指導・ほめ言葉・よく聞くで、子どもは自信とやる気を高めます大人への信頼感を高めることがポイントです。

5 子どもからの正しい信頼を得て、子どもの不安を減らしましょう問題行動は、大人への不信や「本人の自信・やる気」低下のサインです。

6 親子でたくさん読書やお話をしましょう学習することの意味や学校での出来事を、さりげなく話題に!

7 将来を展望できる「大人」に!目先だけでなく、10年20年後をイメージして考えてあげましょう

どの家庭でも100%あてはまるわけではありませんが、

すごく役に立ちました。

保護者が意識しているのとしていないのでは、差は

大きいと感じています。

親として「やっちゃいけないこと」ってありますか?A Aさんの話 「先生、他の子、その子の親の悪口や陰口を言わない!差別しない!」

Bさんの話 「悪い手本にならない。子どもはマネします。」

Cさんの話 「自分(自分の子)のことしか考えない。自分の子の話しか

聞かない。困ったときは、相談することだと思います。」

Dさんの話 「手をぬかない。だけど、手をかけすぎない。難しいです。」

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子どもを叱っているとき、「虐待」という言葉が心配になりますが…

A 「しつけ」と「虐待」の違いを整理してみましょう

「しつけ」とは、「やってよいこと(=ほめられる)」 「やってはいけないこと(=しかられる)」

ことを子ども自身が区別できるようにするため、子どもをブレずに育てることです。

ですから、子どもは徐々に気持ちや行動をコントロール出来るようになります。

「虐待」とは、親の都合や感情から、子どもを思い通りにしようとする力でコントロールをする

ことをさします。子どもは恐怖心から「みかけの反省」をしますが、実はその場しのぎの嘘であっ

たり、親の見えないところで荒れた行動をとったりすることが多いようです。また、心身に障害を

発症させることも見られるそうです。

保護者が「しつけ」だと思っていても、子どもが理解できない り方や親のその日の気分で

変わるような り方、また、暴力や暴言を用いた場合には子どもの心身に有害な「虐待」とな

る可能性があります。

☆一般的な虐待にあたるとされる行為の例身体的虐待(あざや外傷が生じるおそれがある暴行)●殴る、蹴る ●タバコ等の火を押しつける ●乳児を強くゆさぶる

●首をしめる ●冬に戸外に閉め出す

ネグレクト(子育ての怠慢や拒否)●食事を与えない ●入浴させない ●病気でも病院に連れて行かない

●虫歯の放置 ●学校に行かせない ●子どもを残し度々外出する※親の都合で休ませる場合も含まれる

性的虐待(わいせつな行為をすること、させること)●性的行為の強要したりそそのかす ●ポルノ写真の被写体にする

●ポルノビデオを見せる ●性器や性交を見せる

心理的虐待●言葉による脅し ●無視する・拒否的な態度をとる

●自尊心を傷つける言動をさせる、行動を強要する(裸にするなど)

●ほかの兄弟と差別する ●夫婦間の暴力を見せる

児童虐待防止法・児童福祉法

18歳未満の子どもへの上記のような行為を「児童虐待」と定義しています。

学校や児童福祉施設の職員、医師、保健師、弁護士など虐待を発見しやすい立場の人に、

早期発見の努力を促すと共に、住民全員に虐待を発見した場合や虐待を受けたと思われる

児童を発見した場合の通告義務などが盛り込まれています。

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☆「虐待」の心配があるときは足利市児童家庭課 0284-20-2137

県南児童相談所 0282-24-6121

(土曜日曜日は)児童相談所 児童虐待緊急ダイアル 028-686-3005

・未然防止・早期発見・再発防止の相談にのってもらえます。

・子育ての悩みについても相談できます。

子どもの言葉が気になりますが・・・A 「単語」ではなく、「文」で会話を

PTAの研修会で聞いた話の受け売りですけれど、気をつけていることです。

「先生、トイレ」「お母さん、水!」というように、単語による会話は、早くて簡単なものの代

表的なものです。授業中、申し訳なさそうに「先生、授業中すみません。トイレに行かせて

下さい。」と文で言うように指導すべきだと思います。「お母さん、のどが渇いたのからお水

ちょうだい。」と文で言ったら、親子の間に乾きは生じないと思います。きっと理解が深まる

と思います。

「自分の思いを自分の言葉で伝えるコミュニケーション力」が、今求められているそうで

す。単語ではなく、文で会話することにより、「考える力」を高めることにもなるそうです。

家庭や地域でも意識して子ども達の言葉づかいに関心を寄せていかなくてはと思って

います。だけど、ついつい単語で話してしまう自分も変えなくては、と反省の毎日です。

子どもの言うことはどこまで信じていいの?A 難しいですよね、この問題は。願望としては全面的に信じたいけど・・・・。

子どもの二つの顔を見つめる

子どもは、誰もが二つの人格(顔)を合わせ持っています。 一つは、大人の前で見せる、素直で

美しい顔。もう一つは、大人の目の届かないところでのいびつで醜い顔。嘘をついたり、ごまかした

り、他を攻撃したりする様々な行動がそれです。でも、それは一人の人間として、悩み成長する中

で、愛情を求めて必死にもがき苦しむ、子どもの真の姿なのかもしれません。子どもの中には

「甘柿」と「渋柿」が存在します。「甘柿」だけを我が子の理想と思い、「渋柿」の部分には気がつ

かない。あるいは、それを認めようとしない。それは、ある意味で、子どもの半分の部分しか愛せない

ということかもしれません。

人間は、このような両面があってこそ人間なのだと思います。親にとって不都合な姿でも、それを

受け入れて、時には見守る。話をする。しかし、それが有害であるならば、毅然として断ち切る。大

変に難しく、親としては辛い判断と行動ですが、「家庭の力」が試されます。我が子の二つの顔を

しっかり見つめ、丸ごとの我が子と向き合ってみてください。

子どもの様子を見るのが大切なのはわかるけど、何を見たらいいの?

A 毎日の家庭生活の中で、子どもに対してやっている何を変える必要があるか、考えて

みたことがありますか。

まず、変える必要があるかどうかが大切ですが。その答えは、親が子育てに満足して

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いるかどうかではなく、子どもが日々の生活をどう感じているかによります。それを知るに

は、子どもをよく観察することです。観察すべき参考項目を紹介します。

〔はい〕 〔いいえ〕 〔わからない〕 で答えてみてください。

(1) 子どもはよく笑う (9) 親の過剰な干渉や介入を嫌がる

(2) 毎日が楽しそうだ (10) 機嫌の回復が早い

(3) 友達とよく遊ぶ。 (11) 朝自分で起きられる

(4) 目が輝いている (12) 学校などの出来事をいろいろ話して

(5) 親によく甘える くれる

(6) いろいろな物事に関心を示す (13) 悩みがあるときは打ち明けてくれる

(7) 子どもなりの自己主張をする (14) 親の意見を求めてくる

(8) 話すときは視線を合わせる (15) 我慢できるが、我慢しすぎるという

ことはない

あんまり勉強に関係ない行事や活動を学校は勧めますが、役にたちますか?

A 子ども達に季節感を子どもの中で季節の移り変わりの実感が激減しています。季節感を学校で意識的に指

導するのは、「季節感は知識問題ではなく情操教育の現れ」、「季節感をもつということは、

子どもの生活に1年という単位のリズム感を与える」からです。

季節感の問題を通して、子どもの社会性や家庭でのありようが見えてくるともいわれて

います。楽しい思い出や数々の体験が子どもの心を豊かにすることはいうまでもないと思

います。ペーパーを使って机上で教え込むよりも、実際に触り、食べ、体験して身につけて

欲しいと思っています。「隠れた学力」と言い換えてもよいと思います。

養う上でのポイントは、

■身近に接することができるものを味わわせる。

■家庭や地域で楽しみながら季節の行事を行う。

■手の温もりを加える。

御厨地区でもたくさん季節を味わえます。穂が風に揺れる麦畑。

水を張った田んぼのホウネンエビやカブトエビ。御厨地区・足利地

区の地域行事。八木節のひびき。西風の冷たさ。手袋やマフラー

のあたたかさ。夕焼けの赤と黒の景色。ゆずの入ったお風呂、

大そうじ、年越しそば、季節の野菜を使った家庭の味・・・、

親の生き方を魅せる一番の場です。