18
目 次 第1章 鋼  橋 工事編 落橋防止装置工……1 主桁連結工……10 支承取替工(鋼橋)……14 橋体補強工(耐荷力向上)……26 橋体補強工(耐震性向上)……30 橋体補修工(腐食等による破断部補修)……33 橋体補修工(溶接部の亀裂補修)……36 作業編 補修用足場工……39 -1 足場工……39 -2 塗装用吊足場工……39 -3 パネル式吊足場工……39 高力ボルト工(リベット含む)……48 -1 補修工事高力ボルト本締工……48 -2 六角高力ボルト撤去工……51 -3 TC 型高力ボルト撤去工……52 -4 高力ボルト取替工……53 -5 ワンサイドボルト本締工……56 -6 特殊 HTB 工(孔明け+本締工連続作業)……58 -7 支圧 HTB 工(孔明け+打込み+本締工連続作業)……60 -8 リベット撤去工……62 -9 鋼桁孔明工……64 -10 ピン孔明工……64 現場溶接工……66 -1 現場溶接工……66 -2 現場溶接工(補強部材取付含む)……66 ガス切断工……72 -1 ガス切断切削仕上工……72 -2 補修工事ガス切断工……72 -3 ガウジング工……72 -4 ソールプレートと下フランジの溶接部削除後、フランジ部成形工……72 裏面吸音板工(撤去・再設置)……76 -1 部材撤去工……76 -2 再設置工……76 検査路撤去・再設置工……79 -1 検査路撤去工……79 -2 検査路再設置工……79

⑦ 部材取付工(架設工)…… - 建設navi...2016/11/18  · 2 第1章 鋼 橋 (3)落橋防止装置構造図(参考) 1)PC鋼材式落橋防止装置 PC鋼材で,桁と橋台を連結する構造である。2)ゴム被覆チェーン式落橋防止装置

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目 次第1章 鋼  橋 �  1

工事編① 落橋防止装置工……1

② 主桁連結工……10

③ 支承取替工(鋼橋)……14

④ 橋体補強工(耐荷力向上)……26

⑤ 橋体補強工(耐震性向上)……30

⑥ 橋体補修工(腐食等による破断部補修)……33

⑦ 橋体補修工(溶接部の亀裂補修)……36

作業編① 補修用足場工……39

① -1 足場工……39

① -2 塗装用吊足場工……39

① -3 パネル式吊足場工……39

② 高力ボルト工(リベット含む)……48

② -1 補修工事高力ボルト本締工……48

② -2 六角高力ボルト撤去工……51

② -3 TC型高力ボルト撤去工……52

② -4 高力ボルト取替工……53

② -5 ワンサイドボルト本締工……56

② -6 特殊HTB工(孔明け+本締工連続作業)……58

② -7 支圧HTB工(孔明け+打込み+本締工連続作業)……60

② -8 リベット撤去工……62

② -9 鋼桁孔明工……64

② -10 ピン孔明工……64

③ 現場溶接工……66

③ -1 現場溶接工……66

③ -2 現場溶接工(補強部材取付含む)……66

④ ガス切断工……72

④ -1 ガス切断切削仕上工……72

④ -2 補修工事ガス切断工……72

④ -3 ガウジング工……72

④ -4 ソールプレートと下フランジの溶接部削除後、フランジ部成形工……72

⑤ 裏面吸音板工(撤去・再設置)……76

⑤ -1 部材撤去工……76

⑤ -2 再設置工……76

⑥ 検査路撤去・再設置工……79

⑥ -1 検査路撤去工……79

⑥ -2 検査路再設置工……79

Page 2: ⑦ 部材取付工(架設工)…… - 建設navi...2016/11/18  · 2 第1章 鋼 橋 (3)落橋防止装置構造図(参考) 1)PC鋼材式落橋防止装置 PC鋼材で,桁と橋台を連結する構造である。2)ゴム被覆チェーン式落橋防止装置

⑦ 部材取付工(架設工)……82

⑦ -1 補強部材取付工(ボルトによる補強部材取付け)200kg 以下……82

⑦ -2 荷卸し~横取り~仮置工 200kg 以上……84

⑦ -3 部材取付工(撤去工)200kg 以上……84

⑦ -4 増設部材架設工(増設横縦桁取付撤去工)……90

⑦ -5 増設横梁部材架設工……92

⑦ -6 主桁連結部材取付工……94

⑦ -7 既設部材撤去工……96

⑦ -8 落橋防止装置・横変位拘束装置取付工……97

⑦ -9 落橋防止装置・横変位拘束装置撤去工……98

⑦ -10 座屈拘束ブレース設置工……100

⑦ -11 既設横構撤去・取付工……102

⑧ 現場塗装工及び塗膜研削工……104

⑧ -1 小規模現場塗装工……104

⑧ -2 部材取付部塗膜研削工……106

⑧ -3 芯出し調整工……108

⑧ -4 現場バキュームブラスト工……112

⑧ -5 塗膜除去工(塗膜剥離剤)……114

⑨ コンクリートアンカー工……117

⑨ -1 コンクリート削孔工(コアボーリングマシン)……117

⑨ -2 コンクリート削孔工(ハンマドリル)……117

⑨ -3 コンクリート削孔工(さく岩機(ハンドドリル))……117

⑨ -4 アンカー工……117

⑨ -5 充填補修工……117

⑩ そ の 他……121

⑩ -1 チッピング工(ブラケット背面部)……121

⑩ -2 注入工(ブラケット背面部)……122

⑩ -3 鉄筋探査工……123

⑩ -4 足場上部材運搬工……124

⑩ -5 足場上部材人力運搬工……125

⑩ -6 足場材荷揚げ(荷卸し)工……126

⑩ -7 紫外線硬化型FRPシート設置工……127

第2章 コンクリート橋� �  130

① 補修・補強用吊足場……130

② 支承取替工(コンクリート橋)……139

③ あと施工アンカー工……147

④ はつり工(ウォータージェット工法)……153

⑤ ひび割れ補修工(低圧注入工法)……157

⑥ ひび割れ補修工(充てん工法)……160

 

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 ⑦ はく落防止工(シート系)……164

⑧ はく落防止工(塗膜系)……170

⑨ アルカリ骨材反応抑制工(リチウムイオン内部圧入工法)……175

⑩ 表面被覆工……181

⑪ 表面含浸工……187

⑫ 断面修復工(左官工法)……191

⑬ 断面修復工(吹付工法)……195

⑭ 電気化学的防食工(電気防食工法)……200

⑮ 電気化学的防食工(犠牲陽極工法)……206

⑯ 脱 塩 工……209

⑰ グラウト再注入工……216

⑱ 外ケーブル方式による補強工……220

⑲ 炭素繊維プレート緊張による補強工……227

第3章 橋梁床版� �  235

① 床版補強工……235

② 床版下面増厚工……245

③ 連続繊維シート接着工……250

④ 床版取替工(合成床版・鋼床版)……257

⑤ 床版取替工(プレキャスト PC床版)……262

第4章 橋梁下部� �  271

① 橋脚鋼板巻立て工……271

② 橋脚鋼板巻立て工(圧入工法)……276

③ 橋脚 RC巻立て工……281

④ 橋脚 PC巻立て工(水中施工)……292

⑤ 鋼製橋脚補強工……299

第5章 橋梁付属物� �  301

① 伸縮継手装置取替工……301

② 橋梁地覆補修工……307

第6章 非破壊検査� �  311

① 鋼製部材の非破壊検査……311

② コンクリート構造物の非破壊検査……318

第7章 歩 掛 編� �  330

① 補修用足場工……330

① -1 足場工……333

① -2 塗装用吊足場工……335

① -3 パネル式吊足場工……335

② 高力ボルト工(リベット含む)……336

② -1 補修工事高力ボルト本締工……336

② -2 六角高力ボルト撤去工……336

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② -3 TC型高力ボルト撤去工……336

② -4 高力ボルト取替工……337

② -5 ワンサイドボルト本締工……337

② -6 特殊HTB工(孔明け+本締工連続作業)……338

② -7 支圧HTB工(孔明け+打込み+本締工連続作業)……339

② -8 リベット撤去工……339

② -9 鋼桁孔明工……340

② -10 ピン孔明工……340

③ 現場溶接工……341

③ -1 現場溶接工……341

③ -2 現場溶接工(補強部材取付含む)……342

④ ガス切断工……343

④ -1 ガス切断切削仕上工……343

④ -2 補修工事ガス切断工……344

④ -3 ガウジング工……345

④ -4 ソールプレートと下フランジの溶接部削除後、フランジ部成形工……345

⑤ 裏面吸音板工(撤去・再設置)……346

⑤ -1 部材撤去工……346

⑤ -2 再設置工……346

⑥ 検査路撤去・再設置工……347

⑥ -1 検査路撤去工……347

⑥ -2 検査路再設置工……347

⑦ 部材取付工(架設工)……348

⑦ -1 補強部材取付工(ボルトによる補強部材取付け)200kg 以下……348

⑦ -2 荷卸し~横取り~仮置工 200kg 以上……348

⑦ -3 部材取付工(撤去工)200kg 以上……349

⑦ -4 増設部材架設工(増設横縦桁取付撤去工)……349

⑦ -5 増設横梁部材架設工……350

⑦ -6 主桁連結部材取付工……350

⑦ -7 既設部材撤去工……350

⑦ -8 落橋防止装置・横変位拘束装置取付工……351

⑦ -9 落橋防止装置・横変位拘束装置撤去工……354

⑦ -10 座屈拘束ブレース設置工……355

⑦ -11 既設横構撤去・取付工……355

⑧ 現場塗装工及び塗膜研削工……356

⑧ -1 小規模現場塗装工……356

⑧ -2 部材取付部塗膜研削工……356

⑧ -3 芯出し調整工……356

⑧ -4 現場バキュームブラスト工……357

 

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⑧ -5 塗膜除去工(塗膜剥離剤)……357

⑨ コンクリートアンカー工……358

⑨ -1 コンクリート削孔工(コアボーリングマシン)……359

⑨ -2 コンクリート削孔工(ハンマドリル)……361

⑨ -3 コンクリート削孔工(さく岩機(ハンドドリル))……361

⑨ -4 アンカー工……362

⑨ -5 充填補修工……364

⑩ そ の 他……365

⑩ -1 チッピング工(ブラケット背面部)……365

⑩ -2 注入工(ブラケット背面部)……365

⑩ -3 鉄筋探査工……365

⑩ -4 足場上部材運搬工……366

⑩ -5 足場上部材人力運搬工……367

⑩ -6 足場材荷揚げ(荷卸し)工……368

⑩ -7 紫外線硬化型FRPシート設置工……368

⑪ 支承取替工……369

⑪ -1 鋼橋-鋼製支承(ゴム支承)……369

⑪ -2 桁の扛上・仮受け・降下工……373

⑪ -3 アンカーボルト切断工……373

⑪ -4 沓セットボルト撤去工……373

⑪ -5 新規ソールプレート設置工……374

⑪ -6 既設支承撤去工……374

⑪ -7 ベースプレート設置工……374

⑪ -8 セットボルト、ストップ孔明工……374

第8章 補修機械設備� �  375用語解説 �  379参考文献 �  381

 

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2 第 1章 鋼  橋

(3)落橋防止装置構造図(参考)1)PC鋼材式落橋防止装置  PC鋼材で,桁と橋台を連結する構造である。

2)ゴム被覆チェーン式落橋防止装置 � 緩衝ゴムで被覆されたショックレスチェーンと強力チェーン等で桁と橋台を連結する構造である。ゴム被覆チェーン式には,コラム型とブロック型がある。

PC鋼材式落橋防止装置の構造図

桁 側

ナット

鋼製キャップマンション

あと施工アンカー

連結ケーブル 全長

マンション

緩衝具 偏向具

ガイドパイプ

連結ケーブル(PC鋼より線)

スプリング止めプレート

ナット

保護キャップ

橋台側

固定用緩衝具

主桁間PC鋼材式落橋防止装置 桁端部PC鋼材式落橋防止装置

ゴム被覆チェーン式落橋防止装置の構造図

調整シャックルショックレスチェーン

RL

強力シャックル強力チェーン

調整シャックル

ゴム被膜

ブロック型ゴム被覆チェーンタイプコラム型ゴム被覆チェーンタイプ

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4 第 1章 鋼  橋

2  施工手順及び積算情報

足 場 設 置

調 査 計 測

芯 出 し 調 整

部 材 製 作

既 設 物 撤 去

既 設 検 査 路 撤 去

裏 面 吸 音 板 撤 去

既 設 物 復 旧

検 査 路 設 置

現 場 塗 装

足 場 撤 去

落橋防止装置工(各タイプ概略はP7を参照)落橋防止装置

鉄筋探査 鉄筋探査

コンクリート削孔 コンクリート削孔

鋼桁孔明

補強材取付(現場溶接)

チッピング チッピング

高力ボルト本締

アンカー工 アンカー工

・現場条件(形状寸法等)を確認計測する。

・取付位置の確認及び素地調整を行う。

・取付部材に合わせて,削孔を行う。

・部材取付用の孔明けを行う。

・溶接で部材を取付ける。

・落橋防止部材を取付ける。

・部材の本締め作業を行う。

・部材とコンクリートアンカーを設置する。

・既設部材で撤去した物を復旧する。

・検査路を再設置する。

・裏面吸音板を再設置する。

・取付部材と本体の塗装を行う。

・橋台・橋脚回りの補修足場を撤去する。

・コンクリート面と部材の間に樹脂剤を注入する。

・取付部材がコンクリート面と接触する場 合はチッピングを行う。

・部材取付けの支障となる部材を撤去する。 

・コンクリート削孔を行う前に鉄筋位置の確 認を行い,鉄筋を切断しないように注意する。

・裏面吸音板が部材取付けの支障となる場合は 撤去する。

・橋台・橋脚回りに補修用足場を設置する。

・既設検査路が部材取付けの支障となる場合は 撤去する。

注入工 注入工

①タイプ

落橋防止装置

②タイプ

落橋防止装置

③タイプ

落橋防止装置

④-1タイプ④-2   落橋防止装置

部 材 取 付

裏 面 吸 音 板 設 置

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6 第 1章 鋼  橋

積算基準対応表

工    種 国土交通省 土木工事標準積算基準書 橋梁架設工事の積算 本書 第7章

足 場 設 置 ・ 撤 去            表4-2-8 損料及び歩掛係数③ ①-1 足場工

調 査 計 測                                 

芯 出 し 調 整            表4-7-2 芯出し調整工歩掛 ⑧-3 芯出し調整工

部 材 製 作                                 

既 設 物 撤 去                                 

既 設 検 査 路 撤 去                       ⑥-1 検査路撤去工 

裏 面 吸 音 板 撤 去                       ⑤-1 部材撤去工

鉄 筋 探 査            表4-7-3 鉄筋探査工歩掛 ⑩-3 鉄筋探査工

コ ン ク リ ー ト 削 孔

Ⅳ-3-⑬ 4-1 コンクリート削孔(コアボーリングマシン)

表4-7-11・12 コンクリート削孔(コアボーリングマシン)

表4-7-19 コンクリート削孔工歩掛(コアボーリングマシン)

⑨-1 コンクリート削孔工(コアボーリングマシン)

Ⅳ-3-⑬ 4-2 コンクリート削孔(ハンマドリル)

表4-7-13 コンクリート削孔(ハンマドリル)

⑨-2 コンクリート削孔工(ハンマドリル)

Ⅳ-3-⑬ 4-3 コンクリート削孔(さく岩機(ハンドドリル))

表4-7-14・15 コンクリート削孔(さく岩機(ハンドドリル))

⑨-3 コンクリート削孔工(さく岩機(ハンドドリル))

鋼 桁 孔 明            表4-7-4 鋼桁孔明工歩掛 ②-9 鋼桁孔明工

補 強 材 取 付チ ッ ピ ン グ

           表4-7-24 チッピング工歩掛⑩-1 チッピング工

(ブラケット背面部)

部 材 取 付            表4-7-8 落橋防止装置取付工歩掛⑦-8 落橋防止装置・

横変位拘束装置取付工

高 力 ボ ル ト 本 締            表4-7-9 高力ボルト本締工歩掛 ②-1 補修工事高力ボルト本締工

ア ン カ ー 工 Ⅳ-3-⑬ 4-4 アンカー表4-7-16・17 アンカー表4-7-20 アンカー工歩掛

(下方向)⑨-4 アンカー工

注 入 工            表4-7-25 注入工歩掛 ⑩-2 注入工(ブラケット背面部)

既 設 物 復 旧                                 

検 査 路 設 置                       ⑥-2 検査路再設置工

裏 面 吸 音 板 設 置                       ⑤-1 部材撤去工

現 場 塗 装            表4-10-11 小規模塗装工歩掛 ⑧-1 小規模現場塗装工

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落橋防止装置工 7

落橋防止装置のタイプ概略

(次ページつづく)

タイプ

④-1

種  類

鋼製ブラケットにより、下部工の縁端を拡幅する工法、変位制限段差防止ブラケット

1ブラケット当り1基とする

1腹板当りを1組とする

PC鋼線1本を1組とする左図は2組である

左図の桁付、脚付、チェーンで1組とする

1ブラケット当り1基とする

2連の桁を相互にタイバーによって連結する工法

2連の桁を相互にPC鋼線によって連結する工法

主桁と橋台をチェーンにより連結する工法

④-2左図の桁付、脚付、連結部材で1組とする

主桁と橋台を連結部材等により連結する工法

主桁に突起(鋼製ブラケット)を設ける工法

構 造 概 略 図 組数(基数)の考え方

アンカーボルト

ブラケット ブラケット

PC鋼線

鋼製ブラケット

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落橋防止装置工 9

3  施 工 法

(1)施工上の留意点 ①� 配筋状況が確認されていない場合は,工事着手前に鉄筋探査器等により既設橋台・橋脚の配筋状況の確認を実施する。

 ② アンカー孔の削孔にあたっては,既設鉄筋やコンクリートに損傷を与えないように十分注意する。 ③ アンカーボルト孔の削孔長を曲がらない定規で全数確認する。規定値は設計値以上とする。

①上部ブラケット取付部芯出し調整 ②主桁部孔明け

③部材吊上げ ④上部ブラケット取付け

⑤下部ブラケット取付用アンカーボルト設置完了 ⑥ケーブル取付け

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その他 127

10 -7 紫外線硬化型 FRP シート設置工1  概  説

 紫外線硬化型FRPシートは,紫外線に触れることによって硬化し,シートに含まれる樹脂により,素材を問わず強力に接着しながら強度を増すFRP(繊維強化プラスチック)シートである。 紫外線硬化型FRPシート設置工は,長寿命化・補修を目的として,鋼橋や横断歩道橋,鋼製シェッド,水道橋等に設置されている。

(1)主要機材(工具)表

2  施工手順及び積算情報

名    称 規    格 用    途

紫 外 線 照 射 装 置 蛍光灯紫外線があたらない場所で,紫外線照射装置用いて硬化させる場合

高 所 作 業 車 幅広デッキタイプ作業床高12m 高所作業車を足場として用いて施工する場合

足 場 ・ 防 護 設 置

素 地 調 整

プ ラ イ マ ー 塗 布

不 陸 修 正

FRP シ ー ト 設 置

端 部 処 理

紫 外 線 照 射

塗 装 作 業

足 場 ・ 防 護 撤 去

清 掃 ・ 水 洗

・直射日光により紫外線照射を行い,FRPシートを硬化させ る。直射日光があたらない場所では,紫外線照射装置を使 用して FRPシートを硬化させる。

・FRPシートをハサミ等で必要な大きさにカットし,補修箇 所に貼り付ける。

・不陸調整剤と不陸調整剤用硬化剤をハンドミキサで混合し, 設置箇所に塗布する。

・設置箇所に,はけ・ローラーでプライマーを塗布する。

・端部処理剤で端部を処理する。

【歩掛は実線枠内作業】

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128 第 1章 鋼  橋

3  施 工 法

(1)施工上の留意点 貼り付け方法には,全面貼りと部分貼りがあり,現場の状況により判断する。

工    種 国土交通省 土木工事標準積算基準書 橋梁架設工事の積算 本書 第7章

プ ラ イ マ ー 塗 布                      

⑩-7 紫外線硬化 FRP シート設置工

不 陸 修 正                       ※

FRP シ ー ト 設 置                       ※

端 部 処 理                       ※

紫 外 線 照 射                       ※

※土木コスト情報 土木工事標準単価「紫外線硬化 FRP シート設置工」

全面貼りと部分貼りの参考図

①施工前 ②プライマー塗布

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支承取替工(コンクリート橋) 139

2 支承取替工(コンクリート橋)1  概  説

 支承取替工は,経年変化や地震等の外力により機能が低下した支承や性能が確保されていない支承の取替えを行い,支承機能(上部工に作用する力を下部工に確実に伝達するなど)の確保・向上を図る工法である。

(1)工法の目的1)支承機能の回復   機能の低下した支承を交換し,機能を回復する。

2)支承機能の向上   支承交換により荷重増加対応,さらにタイプB支承の場合は耐震性の向上を図る。

(2)工法の特徴 ① 支承の耐久性を当初より向上させることができる。 ② 支承機能の向上により,コンクリート橋の耐震性を向上させることができる。

 類似工法:支承補修工法

(3)主要機械及び主要材料1)主要機械(工具)表

2)主要材料表

名    称 規    格 用    途

電 磁 波 レ ー ダ かぶり深度5~200mm 鉄筋探査

油 圧 ジ ャ ッ キ, ポ ン プ 反力盛替え

コ ア ド リ ル 削孔径28~260mm アンカー削孔

さ く 岩 機, チ ッ パ ー ハンドハンマ,レッグハンマ 橋台、橋脚のはつり

空 気 圧 縮 機 さく岩機,チッパー用

ガ ス 切 断 機 既設支承の切断・撤去

デ ィ ス ク サ ン ダ ー 単相100/6,単相      〃

溶 接 機 アーク式アンカーとベースプレートの溶接新設支承のベースプレートへの溶接

名    称 仕    様 備    考

支 承 タイプ B 支承 新支承

鋼 製 ブ ラ ケ ッ ト 反力受架台

鉄 筋 SD345

無 収 縮 モ ル タ ル

コ ン ク リ ー ト 既設コンクリートと同強度

Page 14: ⑦ 部材取付工(架設工)…… - 建設navi...2016/11/18  · 2 第1章 鋼 橋 (3)落橋防止装置構造図(参考) 1)PC鋼材式落橋防止装置 PC鋼材で,桁と橋台を連結する構造である。2)ゴム被覆チェーン式落橋防止装置

140 第2章 コンクリート橋

2  施工手順及び積算情報

◇積算上の留意点① 交換する支承認重量などの関係より,通常の支承取替足場では対応できない場合がある。②  現場条件(損傷度や形状寸法等)によって施工方法が異なる場合があるため,現地確認,計測結果を積算・見積に反映する。③ 支承交換時に既設構造物の補強が必要な場合は,積算・見積に反映する。

足 場 設 置

調   査   計   測

反 力 受 け 架 台 設 置

反 力 受 け 架 台 へ の反 力 盛 替 え

新 設 支 承 へ の反 力 盛 替 え

既 設 支 承 撤 去

増 設 ア ン カ ー 削 孔

新 設 支 承 設 置

足 場 撤 去 ・足場及び仮設材(ジャッキ等)を撤去する。

・橋台・橋脚回りに補修用足場を設置する。

・現場条件(損傷度や形状寸法等)を確認・計測する。

・反力受け架台としてブラケットやベントを設置する。

・反力受け架台にジャッキをセットし,主桁をジャ ッキアップする。

・支承周辺の障害物を撤去,コンクリートをはつり, 既設支承を撤去する。

・新設支承の増設アンカーを削孔する。

・ベースプレートを所定の高さにセットしてアンカー と溶接後,新設支承を設置する。その後,脚天端コ ンクリート及び無収縮モルタルを打設する。・主桁のジャッキダウンを行い,反力を新支承に移す。

積算基準対応表

工    種 国土交通省 土木工事標準積算基準書 橋梁架設工事の積算

足 場 設 置 ・ 徹 去 Ⅳ-3-⑫ ⑫-2 3-4 足場 表4-3-6・7 足場

調 査 計 測 ―――――――――― ――――――――――

反 力 受 け 架 台 設 置

Ⅳ-3-⑫ ⑫-2 3-2 支承取替(PC橋) 表4-3-5 支承取替(PC橋)

反 力 受 け 架 台 へ の 反 力 盛 替 え

既 設 支 承 撤 去

増 設 ア ン カ ー 削 孔

新 設 支 承 設 置

新 設 支 承 へ の 反 力 盛 替 え

Page 15: ⑦ 部材取付工(架設工)…… - 建設navi...2016/11/18  · 2 第1章 鋼 橋 (3)落橋防止装置構造図(参考) 1)PC鋼材式落橋防止装置 PC鋼材で,桁と橋台を連結する構造である。2)ゴム被覆チェーン式落橋防止装置

支承取替工(コンクリート橋) 141

3 -1 施 工 法(ポステンT桁,ポステンI桁の例)

(1)足場設置                                 【施工上の留意点】

 足場設置,施工方法選定のための調査などを行う。 この写真の例では端横桁を利用して反力盛替えを行う方法も考えられるが(下左図),端横桁の強度不足から主桁を直接ジャッキアップする方法を選定している(下右図)。

(2)反力受け架台設置                         

 � 橋脚前面にアンカーを設け,ブラケットを設置することで反力受け架台とする。 � ブラケット設置による方法は,桁下空間が利用できない場合に用いる。桁下空間が利用できる場合は,ベント設置等の方法も採用される。

既設支承

サンドル材

100tジャッキ

端横桁を利用した支承取替え要領図 ブラケット設置による支承取替え要領図

サンドル材 200tジャッキ

縁端拡幅ブラケット

反力受け架台設置

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318 第6章 非破壊検査

2 コンクリート構造物の非破壊検査1  概  説

 コンクリート構造物の維持管理における重要な点は,構造物の性能を保つために点検・調査をいかに実施していくかということである。 非破壊検査を活用した点検・調査により,構造物の健全度及び劣化度を把握する。

(1)目  的 コンクリート構造物の点検・調査に用いる。

(2)特  徴 ① 目視点検では把握できない構造物の表面及び内部の変状が検出できる。 ② 構造物を傷つけることが少なく,経年的なモニタリングも可能である。

(3)主要方法及び主要機材

検査項目 主要方法 主要機材

コンクリート

強 度反発度法 テストハンマ

超音波法 弾性波発生装置,受信装置(センサ)

表 層 部(浮き・はく離)

打音法 ハンマ

赤外線法 赤外線カメラ

内 部(空洞・豆板)

超音波法 弾性波発生装置,受信装置(センサ)

電磁波法 電磁波レーダ装置

放射線透過法(X線) 放射線発生装置,フィルム

鉄   筋

か ぶ り・ 配 筋電磁誘導法 鉄筋探査装置,プローブ

電磁波法 電磁波レーダ装置

鉄 筋 腐 食 自然電位法 電位差計,照合電極

ア ン カ ー 埋 込 長 超音波法 超音波探傷器,探触子

プレストレストコンクリート

グ ラ ウ ト 充 填

放射線透過法(X線) 放射線発生装置,フィルム

打音振動法 AE 測定装置,入・出力センサ

衝撃弾性波法 波形収録機,センサ,インパクタ

広帯域超音波法 超音波発生装置(UCH -2000),探触子(送信,発信),ノートパソコン

残存プレストレス

フラットジャッキ法 フラットジャッキ,ポンプ,圧力計

コア切込み法 コンクリートコアカッター,ひずみゲージ(2軸),ひずみ測定器

鉄筋解放ひずみ法 ひずみゲージ,ひずみ計測器

ケ ー ブ ル 張 力振動法 加速度計,アンプ,周波数分析装置

磁歪法 磁歪センサ,測定器

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コンクリート構造物の非破壊検査 319

2  コンクリートに関する非破壊検査

2 -1 コンクリート強度

(1)反発度法 テストハンマでコンクリート表面を打撃した時の反発度を求め,その反発度を強度推定式に代入してコンクリート強度を推定する。

                                   【検査の内容】 � 測定箇所は乾燥したコンクリート面であることを確認する。 � テストハンマは両手でしっかりと保持し,平滑な場所を垂直にゆっくりと打撃する。          【留 意 事 項】 � 反発度はコンクリートの表面状態の影響を大きく受ける。このため,既往の強度推定式をそのまま適用できない場合もある。

(2)超音波法 コンクリート中の超音波伝播速度を測定し,あらかじめ求めておいた伝播速度とコア強度の関係からコンクリート強度を推定する。

                                   【検査の内容】 � 測定箇所は,ひび割れ等がない健全なコンクリート面であることを確認する。また,付着物がある場合はこれを取り除く。 � センサをコンクリート表面に密着させ,コンクリート中の超音波伝播速度を測定する。          【留 意 事 項】 � 超音波伝播速度はコンクリートの材質や表面状態の影響を受ける。このため,コンクリート表層部の劣化状況によっては適切な評価が行えないことがある。

テストハンマによる反発度測定

超音波伝播速度の測定

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368 第7章 歩掛編

10 -6 足場材荷揚げ(荷卸し)工 足場材荷揚げ(荷卸し)工の歩掛は,次表を標準とする。

10 -7 紫外線硬化型 FRP シート設置工 施工単価は,土木コスト情報 土木工事標準単価「紫外線硬化型FRPシート設置工」を参照して下さい。 標準単価の規格・仕様

表10-6 足場材荷揚げ(荷卸し)工歩掛

所要日数 労務編成(人) 諸雑費率(%)

G/(30×α)(日)

橋りょう世話役 0.5

8橋りょう特殊工 4.0

普 通 作 業 員 0.5

(注)1.G=数量  10 ×β   βは⑩-5 付表-2を参照     数量は足場材の部材(単管パイプ,足場板,吊チェーン,クランプ)の数量とする。   2.作業は部材の荷揚げ,荷卸しする。   3.�諸雑費は荷揚げ,荷卸しの機械器具費用及び消耗材料であり労務費の合計額に諸雑費

率を乗じた金額を上限として計上する。   4.取卸及び積込用のクレーンが必要な場合は別途計上する。

付表-1 吊上げ高さよる補正係数(α)

吊上げ高さh(m) α

h≦10 1.25

10<h≦20 1.00

20<h≦30 0.83

30<h≦40 0.71

40<h≦50 0.63

表10-7 紫外線硬化型 FRPシート設置(紫外線照射なし)

工種 規格・仕様 単位 日当り施工量

紫外線硬化型FRPシート設置(紫外線照射なし)

区分A(0.01m2以上0.07m2未満/枚)

固定足場 m2 1.5

高所作業車 m2 1.2

区分B(0.07m2以上0.15m2未満/枚)

固定足場 m2 2.5

高所作業車 m2 2.0

区分C(0.15m2以上/枚)

固定足場 m2 5.0

高所作業車 m2 4.0

(注)1.区分A・B・Cは,1枚当りのFRPシート貼付面積とする。2.�清掃・水洗,素地調整,塗装作業の規格・仕様は,橋梁塗装工(市場単価)を適用する(ただし,水

管橋は除く)。

表10-8 紫外線硬化型 FRPシート設置(紫外線照射あり)

工種 規格・仕様 単位 日当り施工量

紫外線硬化型FRPシート設置(紫外線照射あり)

区分A(0.01m2以上0.07m2未満/枚)

固定足場 m2 0.9

高所作業車 m2 0.7

区分B(0.07m2以上0.15m2未満/枚)

固定足場 m2 1.6

高所作業車 m2 1.2

区分C(0.15m2以上/枚)

固定足場 m2 3.1

高所作業車 m2 2.4

(注)1.区分A・B・Cは,1枚当りのFRPシート貼付面積とする。2.�清掃・水洗,素地調整,塗装作業の規格・仕様は,橋梁塗装工(市場単価)を適用する(ただし,水

管橋は除く)。