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社会科 中学生の公民 ……………………授業への万全のサポート…………………… 1教科書に載っている写真やイラストの内容と活用の仕方を紹介しています。 2単元や毎時間の授業の流れ、評価基準などを分かりやすく掲載しています。 3 ページの内容を説明した指導編のほかに、作業学習に対応したワークシートを設け、 さまざまな授業シーンに対応できます。 「社会科 中学生の公民」 指導書 平成 24 年 4 月新刊予定 ※上記の内容は変更の可能性があります。 資料集アドバンス中学公民資料(仮称)平成 24 年 4 月新刊予定 準拠問題集教科書準拠中学生の公民問題集(仮称)平成 24 年 4 月新刊予定 指導者用デジタル教科書社会科中学生の公民デジタル版(仮称)平成 24 年 4 月発売予定 拡大教科書社会科中学生の公民平成 24 年 4 月新刊予定 宮崎大学名誉教授 谷本 美彦 宮城教育大学教授 松岡 尚敏 目黒区立目黒中央中学校 三枝 利多 埼玉大学教授 大友 秀明 三重大学教授 山根 栄次 港区立朝日中学校 仲村 秀樹 一橋大学教授 小林 秀之 東京大学教授 吉川  洋 墨田区立竪川中学校 三橋 秋彦 東京大学教授 藤原 帰一 ジャーナリスト 池上  彰 本書の著作者 積極的に社会の形成に参画する意識を育む教科書 社会の出来事に関心をもち、積極的に社会の形成に参画する意識 を高めるように工夫 ❷法の意義や役割を理解することの大切さを全編で重視 〜「対立と合意」、「効率と公正」の見方・考え方をもとに〜 ❸疑似体験による展開で概念理解が容易になるよう工夫 〜シミュレーション仕立ての展開を通じて参画意識を育む〜 ❹生徒にとって分かりやすい題材を用いた導入コラムを設置 〜導入コラム「クローズアップ」〜 ❺生徒の思考力・判断力・表現力を育むための「言語活動」が充実 本書の 特色 平成 24 年度用 内容解説資料 社団法人教科書協会 「教科書宣伝行動基準」 に則っております。 株式会社 〒101-0051 東京都千代田区神田神保町3-29 TEL 03(3262)0831 URL http://www.teikokushoin.co.jp/ この内容解説資料は環境にやさしい再生紙と植物油インキを使用しています。

社会科 中学生の公民 - 帝国書院...地理・歴史をふりかえる 第1部 公害、人口問題、少子高齢化、大衆文化、宗教の分布・おこり、日本の伝統的な生活、過疎化など

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社会科 中学生の公民

……………………授業への万全のサポート……………………

1教科書に載っている写真やイラストの内容と活用の仕方を紹介しています。2単元や毎時間の授業の流れ、評価基準などを分かりやすく掲載しています。3�ページの内容を説明した指導編のほかに、作業学習に対応したワークシートを設け、さまざまな授業シーンに対応できます。

「社会科 中学生の公民」 指導書 平成 24 年 4 月新刊予定

※上記の内容は変更の可能性があります。

資料集�アドバンス�中学公民資料(仮称)平成24年4月新刊予定

準拠問題集�教科書準拠�中学生の公民問題集(仮称)平成24年4月新刊予定

指導者用デジタル教科書�社会科�中学生の公民�デジタル版(仮称)平成24年4月発売予定

拡大教科書�社会科�中学生の公民�平成24年 4月新刊予定

宮崎大学名誉教授 谷本 美彦 宮城教育大学教授 松岡 尚敏 目黒区立目黒中央中学校 三枝 利多

埼玉大学教授 大友 秀明 三重大学教授 山根 栄次 港区立朝日中学校 仲村 秀樹

一橋大学教授 小林 秀之 東京大学教授 吉川  洋 墨田区立竪川中学校 三橋 秋彦

東京大学教授 藤原 帰一 ジャーナリスト 池上  彰

本書の著作者

積極的に社会の形成に参画する意識を育む教科書❶�社会の出来事に関心をもち、積極的に社会の形成に参画する意識を高めるように工夫

❷法の意義や役割を理解することの大切さを全編で重視 〜「対立と合意」、「効率と公正」の見方・考え方をもとに〜

❸疑似体験による展開で概念理解が容易になるよう工夫 〜シミュレーション仕立ての展開を通じて参画意識を育む〜

❹生徒にとって分かりやすい題材を用いた導入コラムを設置 〜導入コラム「クローズアップ」〜

❺生徒の思考力・判断力・表現力を育むための「言語活動」が充実��

本書の

特色

平成24年度用内容解説資料

社団法人教科書協会「教科書宣伝行動基準」に則っております。

株式会社〒101-0051 東京都千代田区神田神保町3-29

TEL 03(3262)0831URL http://www.teikokushoin.co.jp/

この内容解説資料は環境にやさしい再生紙と植物油インキを使用しています。

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積極的に社会の形成に参 画する意識を育む教科書巻頭1

p.2

p.20

p.54

p.42

●この教科書は、単に政治や経済などの社会のしくみのみを学ぶための教科書ではありません。さまざまな社会の姿、とりわけ、人々の重ねてきた工夫や努力を描き出すことに努めました。また、より良い社会の実現のためには、ルールを重視し、他者の権利を尊重しつつ、お互いの役割や責任を果たすことが不可欠であることを強調しています。これらを通じて、中学生には、公共の精神を持つこと、積極的に社会参画することの大切さを、実感を伴って理解してほしいと考えます。

●人々は、誕生とともに家族という社会に迎えられます。その後、学校や地域社会、そして日本や世界の国々の人々に至るまで、さまざまな関わりのなかで生きていきます。生徒たちには、常に「社会のなかの一員」であることを意識し、さまざまな人々と「ともに生きていく」姿勢をもってほしいと願い、公民の教科書づくりを進めてきました。

「中学生の公民」にこめた想い

助け合いの精神の大切さ

歴史に見る努力と工夫の大切さ

「違い」について考えることの大切さ

政治に関心をもつことの大切さ

家族が育む人間 関係の大切さ

●この教科書で学ぶ中学生には、自ら考え、判断し、行動に結びつけることができるようになってほしいと願っています。その際、他者に対する思いやり、他者と力を合わせて物事にあたる心を忘れずに、積極的に社会に参画していってほしい、そして、より良い日本また世界を作り上げる努力を重ねてほしいと考えます。これからの時代をより発展させていく役割をになうのは、生徒たちであるからです。

誰もが働ける場を整備することの大切さ

持続可能な社会をめざすことの大切さ

 単に「参加」ではなく、「参画」するまで意識を高めたいと考えました。

 つまり、参画の方が、より主体的に関わりをもっているとともに、責任も伴っているのです。

→事業・政策などの、ある目的をもつ集まりに一員として加わること。

参加と参画の違い参加とは?

参画とは?

p.150

巻末3→ある目的をもつ集まりに一員として加わるだけでなく、自分の意志や想いを込めて、組織や集団に加わり、一緒に行動すること。

1 2 3

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 政治は私たちの生活から遠いものではなく、社会の一員である自分たちの生活に深くかかわっていることを実感させるようにしました。

中学生が自分のまちのごみ問題について、さまざまな立場で話し合い、方針を決め、解決に取り組んだ結果、きれいなまちを取り戻したという実例の中で、民主主義の基礎を学べるようにしています。

 国民の裁 判への参画(参審)のしかたの一つである裁判員制度 については、新学習指導要領においても「法に基づく公 正な裁判の保障」に関連させて、裁判員制度に触れる ことと明記されています。 そこで実 際に自分が裁判員に選ばれたら、どのような流れで裁 判が進んでいくのかシミュレーションの中で学習でき るようにしています。

 特設ページ「持続可能な社会をめざして」では、関連する資料や、社会で実際に取り組んでいる人を参考にして、生徒自身に何ができるか考えるようにしています(8テーマ設置)。

 政治に対して受け身の姿勢ではなく、社会の一員としての自覚をもち、自分たちが所属する社会の在り方にかかわる選挙(地方公共団体、国)や、裁判員制度などの司法へ積極的に参画し、自ら社会をよりよくしようとする姿勢が必要であることを、認識できるよう配慮しました。

社会の出来事に関心をもち、積極的に社会の形成に参画 する意識を高めるように工夫

『持続可能な社会をめざして』

ページ

56-57 人権の保障と公共の福祉

99 中学生の政治参加―条例制定をめざして―

151 廃棄物ゼロをめざして

166-167 どうする日本の社会保障?

170-171 世界の子どもたちは今

188-189 アジアの人々と共に生きる

200-201 緒方貞子さんに聞く「人間の安全保障」

巻末2-3 トキと共に生きる島づくり(新潟県佐渡市)

テーマ

特色❶

(例)p.30-31 第2 部1 章1 節「民主主義と私たち」 (例)p.99 「中学生の政治参加-条例制定をめざして-」

(例)p.95 「あなたが裁判員に選ばれたら」

 一人の中学生が、たばこの煙が原因でぜんそくの発作を起こしたことをきっかけに、路上喫煙防止条例にむけて取り組み、条例制定にこぎつけた実例を紹介しています。

地理的分野、歴史的分野での学習の成果を公民的分野で活かすための工夫

 新学習指導要領には、社会科の目標として「地理的分野及び歴史的分野の基礎の上に公民的分野の学習を展開する」と明記されています。そこで、私どもの教科書では、3分野の関連を重視した編集上の工夫を行いました。

中学校社会科3分野の学習の流れ~帝国書院の教科書では~

公民的分野~帝国書院の教科書では~

地理的分野~帝国書院の教科書では~ 歴史的分野~帝国書院の教科書では~

 側注に 地理・歴史をふりかえる というアイコンを 32 か所設置しました。これによって地理的分野及び歴史的分野で学習してきた内容を生かせます(本特色書 p.17,30 参照)。

 地理的分野では、1年次に世界について、2年次に日本について地誌的に学習します。 その中で、3 年次の公民的分野の学習を視野に入れて学習するための特別コラム「よりよい社会に向けて」「日本の底力(地域の底力)」を設けています。

 歴史的分野では、1・2年次での学習に加え、3年次に40時間、近・現代史の中で学習します。 3年次の公民的分野の学習を視野に入れて学習するための特別コラム「未来につながる社会(公民)」を設けています。

※このような学習の中で習得した知識、概念や技能を活用して、中学校社会科のまとめとして位置付けられた第5部につなげていきます。

地理・歴史をふりかえる

第1部 公害、人口問題、少子高齢化、大衆文化、宗教の分布・おこり、日本の伝統的な生活、過疎化など

第2部 専制政治、市民革命、大日本帝国憲法、日本国憲法、自由民権運動、治安維持法、選挙制度など

第3部 世界のエネルギー・鉱産資源の生産、中小企業、世界恐慌、産業の空洞化、日本企業の海外進出、労働組合など

第4部 冷戦、原子爆弾、モノカルチャー経済、国際連盟、国際連合、先進国、発展途上国、地球温暖化、南北問題、リサイクルなど

よりよい社会に向けて 日本の底力及び地域の底力

水資源の有効利用 新幹線の輸出

環境にやさしい都市 ストックホルム 国際食 sushi 広がる日本の食文化

二つの公用語がある国 カナダ アメリカ合衆国に根づいた日本の自動車

塩原に眠る鉱産資源をめぐる動き ブラジルにわたった日本人

広がるオゾンホール 日本人が伝えた稲作

北九州市の環境保全への取り組み 空飛ぶいちご「あまおう」

国際平和都市 広島 砂丘地の技術を世界へ

震災をのりこえて防災都市へ~神戸~ 安全な水を世界に

雪を利用した新エネルギーの取り組み 「MADE IN SABAE」の眼鏡

都市の人々が棚田を守るオーナー制度 世界が注目、AKIHABARA

「森は海の恋人」運動 鉱山からエコタウンへ

「野生の楽園」知床の理想と現実 展示のくふうで大人気!旭山動物園

未来につながる社会(公民)

女性の地位が高かった古代・中世

絵巻物からみえる老人と子ども

法からみえる江戸時代

社会に羽ばたく女性たち

エルトゥールル号事件のきずな

4 5 6

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7 87

「対立」から「合意へ」

 新学習指導要領では、「日常の社会生活に起こっている現象」から「対立と合意」「効率と公正」の概念を学習すると明記されています。 図版では、マンションのスロープの設置をめぐる住民同士の話し合いの流れと、本文で学校の部活動の予算配分の例をあげて、分かりやすくこれらの概念を習得できるよう工夫しています。

 また、教科書 p.26-27 のステップアップ「マンションの騒音問題を解決しよう」で、ロールプレイングの手法を用いて「対立と合意」、「効率と公正」についてさらに深めて学習できるようにしています(本特色書のp.22参照)。

 新学習指導要領でも、公民的資質の基礎の育成のため「対立と合意」「効率と公正」という現代社会をとらえる見方や考え方を、公民的分野全編において活用するとともに、繰り返し吟味して、さらに深く成長させていくことが大切であると明記されています。

 社会の中で、自立した個人として社会生活を送るためには、一定のきまり(ルール)を守り、他者の権利を尊重する責任があります。 本教科書では、生徒に身近な事例を用いてこの見方・考え方を養うことができるようにしました。

法の意義や役割を理解する ことの大切さを全編で重視~「対立と合意」、「効率と公正」の 見方・考え方をもとに~

特色❷

(例)p.24-25第1部3章3節「よりよい社会をめざして」

「効率」と「公正」

8

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全編を通じて「対立と合意」,「効率と公正」の見方や 考え方が身に付くようさまざまな工夫をしています

ほかにも p.53「タレントのプライバシー保護について」p.116「電子マネーの利用について」p.196「発展途上国の環境対策への対応について」など    (本特色書 p.15 参照)。

対立軸を設定し議論を促す「YES NO」:10 か所設置

p.56-57 持続可能 な社会をめざして「人権の保障と公共 の福祉」

道路建設を事例に「対立と合意」,「効率と公正」を考える

p.168 学習のまとめ2A「消費税の税率アップについて考えましょう」

「学習のまとめ」の中で「対立と合意」,「効率と公正」を考える

 ごみ処理場の建設をめぐり、市内のどの地区に移設するかで問題が発生し、地区同士の衝突が生じる(対立)。

 建設地を決めるため、建設する場合の条件を提案して住民で話し合いを行い、そこで出た意見をもとに議会で審議を行う(効率と公正)。

議会で議決し、建設地を決定(合意)。 建設地区と他地区の間で負担に偏りが出ないようルールを決めたり(公正)、合意にいたった後もその妥当性について注意をはらっていく。

(例)p.60-61 第2部3章1節「地方自治と民主政治」

法の意義や役割を理解する ことの大切さを全編で重視~「対立と合意」、「効率と公正」の 見方・考え方をもとに~

特色❷

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 本文の学習内容とつながりをも たせた、シミュレーション仕立ての構成を随所に設けました。これにより生徒自らが、実感を伴い、興味・関心を持ちながら、 社会に出た際に役立つ、活きた知識を身につけることができる教科書です。

疑似体験による展開で概念理解が容易になるよう工夫~シミュレーション仕立ての展開を 通じて参画意識を育む~

特色❸

一時間ごとのまとめ、章の学習のまとめとしても活用が可能です。

自分の体験をきっかけに国会議員を目指した背景を紹介 政策実現のため所属する政党を 選択 政策実現のため国会に法案を提出

パン屋を例に「株式会社のしくみ」を考える パン屋を例に「金融のしくみと はたらき」を考える パン屋を例に「企業の社会的責任」を考える

パン屋の経営者の立場から考えることで、抽象的になりやすい企業単元を身近で具体的に学習できるよう工夫しました。

選挙権のない生徒にとって身近に感じにくい国政分野を、2人の国会議員の生の声を通じて、身近に感じられるよう工夫しました。

企業→流通→金融→ 景気変動→グローバル化→労働→企業の社会的責任などのしくみや概念が順序立てて無理なく学べます(パン屋の事例では 12か所設置)。

(例)第2 部4 章 「国民として国の政治を考えよう」

(例)第3部3章 「企業を通して経済を考えよう」

p.73

p.129 p.135 p.151

p.77 p.85

議会制民主主義→世 論とマスメディア→政党→選挙制度→国会→内閣→行政などの用語の意味が順序立てて無理なく学べます(国会議員の事例では 7 か所設置)。

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 生徒に身近で分かりやすい導入題材「クローズアップ」によって、これまで「遠い世界のこと」に思われがちであった公民的分野の学習内容に、現実感と臨場感をもたせました。

 公民的分野で学ぶ内容が単なるしくみや概念ではなく、自分たちの生活に関わることに気付かせ、実感をともなった理解ができます。

生徒にとって分かりやすい 題材を用いた導入コラムを設置~導入コラム「クローズアップ」~

特色❹

社会の出来事を切り口に生徒に考えさせます。

身のまわ りの話題を切り口に生徒 に考えさせます。

分かりやすいイラストを用いて生徒に考えさせます。

p.140 p.42

p.72 p.158 p.110

p.96

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 学習した内容を多面的・多角的な視点で自分の考えにまとめたり、表現したりする言語活動の仕掛け(チェック&トライ ,YES NO, 技能をみがく , ステップアップなど)を、全編を通じて設けました。 これらを活用していくことにより、中学校社会科の総まとめである第 5 部 1 章「持続可能な社会をめざして」の学習に必要な能力(思考力、判断力、表現力)が身に付くようにしています。

生徒の思考力・判断力・表 現力を育むための「言語活動」が充実特色❺

 見開きの「学習内容」を簡潔にまとめ、節タイトルの左に囲みで示しています。また、「チェック&トライ」は「学習内容」とリンクさせ、本文や関連する資料を結びつけて、知識の定着をはかることができるようにしています。 「チェック」は知識・概念の習得を目的として、学習内容が理解できているか確認できる問いを設定しました。「トライ」は習得した知識・概念を活用し、学習内容の理解を深められる問いを設定しました。

 あるテーマについて、賛成・反対の意見を示すことで、自分の考えを示したり、第1部で学習する「対立と合意」「効率と公正」の観点から考えたりすることができるようにしました。

 論理的に考える上で必要な手順や方法、それを表現する方法は、コラム「技能をみがく」で紹介し、実践できるようにしました。

 各章で学習した内容を理解できたか確認します。 また、「小レポート」のテーマを設定し、考えるための手順を示しながら、それに沿って考えていくことで、論理的に考える力が身に付くようにしました。

ページ テーマ テーマページ

14

49

53

54

65

遺伝子換作について

死刑制度について

タレントのプライバシーについて

選挙権が20歳からであることについて

市町村合併について

116

148

159

163

196

電子マネーの利用について

派遣労働者について

高所得者への高い税率について

公共事業について

発展途上国の環境対策への対応について

ページ テーマ テーマページ

27

55

69

ロールプレイング(役割演技)

人権について絵や詩で表現する

カードによる分類

75

155

165

報道から事実と意見を区別する

調査の方法

国の予算案を決めてみよう 第 5 部 1 章の中学校社会科総まとめ「1000 字レポート」につながります!

◆学習内容及び        (見開きごとに設置)

YES NO(10か所設置)

技能をみがく(6か所設置)

学習のまとめ(10か所設置)

p.86-87

p.54

p.75

 生徒が自ら考えたり、調べたり、作業したりすることを通して、学習した内容をさらに深めます。

ページ テーマ

26-27

68-69

94-95

100

111

マンションの騒音問題を解決しよう

まちの活性化プランナーになってみよう

判決を考えてみよう

選挙ゲームをやってみよう

需要と供給の関係を考えよう

118-119

125

143

152-153

契約って何だろう?

企業の企画書を書いてみよう

円高・円安と私たち

企業の企画書を完成させよう

p.100 ステップアップ(9テーマ)

p.113

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 日々変化する社会の中で、自立した個人として生きていく上で必要な、社会の姿や仕組みを認識する土台となる「基礎的・基本的な知識・概念」を学べるだけでなく、その「意義や背景を理解できる」ようにページ構成上、さまざまな工夫を行いました。

学習効果を高めるため のページ構成上の工夫

基礎的・基本的な知識・概念

クローズアップ(見開きごとに設置)

コラム「今をみる」(24か所)、「今を聞く」(6か所)、「技能をみがく」(6か所)

 導入として、これから学習する内容と、実際の社会現象がどのように関係しているのか、身近な事例を取り上げて考えさせることで、遠い世界のことに思われがちな公民的分野の学習内容に関心を持たせ、本文の理解につなげるようにしました。

Yes No(10か所)

 あるテーマについて、賛成・反対の意見を示すことで、自分ならどう考えるか、促すようにしました。 また、第1部で学習する「対立と合意」「効率と公正」の観点から考えたりすることができるようにしました。(本特色書p.15参照)。

学習内容(見開きごとに設置)

 見開きの学習内容を、節タイトルの左に囲みで示しました。見開きごとに設置されており、これから何を学習するか簡潔にまとめられているので、生徒にとって有効な導入となっています。また「チェック&トライ」とリンクしています。

チェック&トライ(見開きごとに設置)

 「チェック」は知識・概念の習得を目的として、学習内容が理解できているか確認できる問いを設定しました。 「トライ」は習得した知識・概念を活用し、学習内容の理解を深められる問いを設定しました。

 「今をみる」(p.17,53,127,173など)と「今を聞く」(p.19,117,187など)では、現代の新しい動き、社会で実際に活動している人々の取り組みや、生の声、学習内容を深めるために重要な社会問題を取り上げました。  「技能をみがく」(本特色書p.15参照)では、話し合いなどの作業をするときの手順や方法を示しました。

地理・歴史をふりかえる(32か所)

 新学習指導要領の大項目(4)イ「よりよい社会を目指して」は、中学校社会科の総まとめとして位置づけられており、ここでの学習の布石として、地理、歴史で学習したことを関連付けて、意識的に振り返るようにしています。また、新学習指導要領では「地理的分野及び歴史的分野の学習の成果を活用する」と明記されておりその趣旨にも添ったものとなっています(本特色書 p.4 参照)。

参照ページ、図参照、条文参照

 学習していく過程で、関連する事項についての参照ページ、図参照、憲法の条文参照などのリンク機能を設け、本文の理解を促すようにしています。

意義や背景

p.48-49

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 社会のしくみや現実の姿を、生徒が実感をともなって理解できるように、分かりやすく、具体的な記述に努めました。

生徒にとって分かりやすい本文記述を追究

(例)p.42-43第2部2章5節「平等権について考えよう」

(例)p.74第2部4章2節「世論とマスメディア」

(例)p.175第4部1章2節「今なお解決しない紛争」

(例)p.126第3部3章2節「企業の活動目的と種類」

 世論が国の政策の決定に重要な意味をもつことを記しています。

 きちんと理解されていないことの多い「平等」の定義について、選抜試験を例に分かりやすく解説しています。

 紛争の原因の大きな理由の一つが、相互不信からきています。したがって、戦争の解決には異文化理解が大切なことを記しています。

 利潤につ いて、本文と図表を用 いて分かりやすく記し ています。

 利潤の企業活動における意味を解説しています。

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21 22

第1部 私たちと現代社会

高度経済成長期から現代までの諸課題について考える 社会の一員として生きる際に大切なことを生徒に理解させる

現代社会における家族の役割について考える

生徒へのメッセージ 生徒にとって地域社会とは、住民どうしのふれ合いや助け合いの中で社会的規範、ルールを身につける場です。 生徒には社会を形づくる一員として、地域の活動に積極的に参加し、支える役割と責任を担ってほしいという願いを込めました。

生徒へのメッセージ 社会生活での基盤となる「家族」について、真剣に考えてもらいたいという願いを込めました。

 現代の日本は、高度成長期における人々の努力が大きく貢献していることを学んだうえで、現代の諸課題(環境問題など)について考えられるようにしています。

 第 1 部 3 章の学習の成果を確かめるため、マンションの騒音問題を例に合意への手順をシミュレーションすることで、社会をとらえる観点として「対立と合意」「効率と公正」という概念があることを生徒に実感させながら理解させるよう工夫しています(物事の決定の仕方、決まりの意義について)。

 人が最初に出会う社会は「家族」です。その家族も時代を経て、その形態が変化していることや、人間形成を図る家族の役割を今一度見つめなおすことで、現代の家族が抱える諸問題について考えられるようにしています。

人々の努 力や工夫で成し遂げられた「高度経済成長期」や、公民的資質を育む源泉となる「家庭」を取り上 げることで、人々の力に支えられた現代社会の特色をより理解できるようにしています。

p.2-3

p.20-21

p.22-23

p.26-27

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23 24

第2部 私たちの暮らしと民主政治政治的分野の学習の根幹である民主主義について考える1章

国民が政治の主役と定めた日本国憲法について考える2章

住民として地方の政治について考える3章

国会議員へのインタビューをもとにしたコラム 国政を学習する単元で、国会議員になるまでをシミュレーションする展開にすることで、生徒に身近に感じてもらいながら国政について分かりやすく学べるようにしています。

生徒を引きよせる工夫④

国民として国の政治について考える4章

地域社会の一員としての行動を促す展開 生徒にとって地方自治は実際に参加できる政治の場です。地方自治での学習で身につけた知識をもとに、まちを良くする提案を行う構成にしています。

生徒を引きよせる工夫③

特設コラム「国会議員の声」 国会議員の声を掲載することにより、縁遠く感じがちな国政について、身近でいきいきと学習できるようにしました。 また、衆議院、参議院、与党、野党、男性、女性など、立場の異なる2人の国会議員の視点を掲載することで、国政を多面的、多角的に学習できるようにしました。

歴史的分野で学んだことを活用 歴史的分野で学習した「専制政治」「市民革命」をふりかえりながら、民主主義の基本が学べるようにしています。

生徒を引きよせる工夫①

主権者である国民の目線・視点 日本の政治のあり方を最終的に決める力=主権が国民にあることを生徒に分かりやすく学べるようにしています。

生徒を引きよせる工夫②

生徒へのメッセージ 選挙の重要性を両議員の声をかりて訴え、ここでの学習をもとに、将来生徒が選挙権を得た際、選挙権を行使してほしいという願いを込めています。

p.32-33

p.63,65,67,68,69

p.98

政治の世 界やその活動を、疑似体験の展開方法により生徒が身近に感じ、基礎的・基本的な知識や概念を 習得するとともに、積極的に社会参画する意識を育めるようにしています。

p.36-37

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第3部 私たちの暮らしと経済私たちの生活と経済について考える1章

消費者の立場から経済を考える2章~家計~

納税者の立場から経済を考える4章~政府~

生産者の立場から経済を考える3章~企業~

日常のなかの経済活動はイラストを通して 1章1節(p.106-107)では、まちのようすのイラストから経済活動を探すことで私たちが日ごろ行っている経済活動に気付かせるようにしました。

生徒を引きよせる工夫①

「消費者」でもある生徒の視点で アイスクリームの成分表示の違いという生徒に身近なものを切り口に、消費者の権利や政府の取り組みについて、分かりやすく学習できるよう工夫しました。

生徒を引きよせる工夫②

企業単元は、疑似体験により、概念理解が容易に 企業を学習する単元では章全体で、パン屋の経営者になってみようという、疑似体験仕立ての展開を行えるようにしています。その中で企画書を作成する作業を通じて、企業が何をしているのかを自ら感じとりながら、企業単元に関する基礎的・基本的な知識、概念や技能が習得できるようにしています。 また、企画書を見直すことで、企業単元の授業を復習する効果をもたせています。

生徒を引きよせる工夫③

p.125

p.120

p.106-107

p.152-153

p.166-167

企業の生 産・販売・金融など経済活動を疑似体験の展開方法により生徒が経済の基礎的・基本的な知識や概念を習得でき さらに経済活動の一員としての生産者や消費者の公民的資質のあり方を考えられるようにしています。

生徒へのメッセ ージ 「持続可能な  社会」の実現のため真剣に考えなけ  ればならない財政の課題について、 年金問題を通して、中学生にも考え  てもらいたいという願いを込めま した。

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第4部 私たちの暮らしと国際関係

生徒へのメッセージ 分かりやすい模式図と本文で、紛争が起こる大きな理由の一つが「相互不信」であることを理解し、紛争解決のためには「異文化理解」が重要であることを、中学生に知ってもらいたいという願いを込めました。

世界各地で起こる紛争の原因と、それを解決に向けた取り組みを紹介し、国際協力に必要な事項を学ぶ1章 地球温暖化を例に、地球的課題を解決するために考えるべき

事柄を示した2章

生徒へのメッセージ 地球規模の環境問題について、その背景に南北問題が深く関わっていることを、中学生に考えてもらいたいという願いを込めました。

紛争が起こる原因(p.174-175)

環境問題の現状(p.192)

日本がはたすべき役割(p.188-189)

国際政治 の章では各地で生じる紛争の背景にある要因に触れて共生をうったえ、世界の平和を追求しています。環境 問題では温暖化などの取り組みに国際協力の必要性をうったえ、持続可能な世界を追求しています。

日本人の活 動をとりあげる 実際に国 際協力の活動をしている日本人の活動を紹介するこ とで、国際平和や貧困救済のために自分たちで何が できるのかが考えやすくなっています。

生 徒を引きよせる工夫①

学校ででき るとり組み(エコ活動)をとりあげる さまざま な環境問題の解決に向けた動き(エコスクールなど) が、持続可能な社会の実現のために重要であること を示しています。

生 徒を引きよせる工夫②

国際的な取り組みと対応策(p.194)

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持続可能な社会の実現にむけて(p.198)

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・第 5 部は、これまでの学習の成果をいかして、「持続可能な社会」を形成するという観点で社会の諸問題を探究し、1000 字程 度のレポートにまとめさせるいわば「中学校での卒業論文」を作成する場です。

・地理的分 野や歴史的分野の学習の成果もいかして、世界的な視野と地域的な視点に立って探究できるよう工夫し、レポート にまとめる上での手順や方法を段階的に丁寧に説明しました。

第5部 よりよい社会をめざして

 1・2年生で学習した地理・歴史的分野の知識を公民的分野の学習で応用するため、側注に「地理・歴史をふりかえる」を32か所設置しています。また、地理的分野の教科書では「よりよい社会に向けて」「日本の底力」、歴史的分野の教科書では「未来へつながる社会(公民)」というコラムを設置しています。地理的分野の例→新幹線の輸出、フェアトレードなど歴史的分野の例→社会にはばたく女性たち、        エルトゥールル号事件のきずななど

 「持続可能な社会をめざして」の特設ページや「学習のまとめ」で書いてきた小レポート(本特色書p.16 参照)を参考に、自分の関心のあるものを、実際の課題に設定する過程を通じて、分かりやすく解説しています。

ステップ① 「課題設定」

 実際に調べる資料については、地理や歴史で学習した内容をふりかえることを促しています。 また、教科書、インターネット、図書館、聞き取り調査によって収集し、集めた資料をカードに整理し、吟味していく手順を分かりやすく説明しています。

ステップ③ 「課題を調査する」

 課題探 究のための計画書をつくり、その内容についてグ ループ内で意見交換し、必要に応じて計画書を修 正して、完成させる手順を分かりやすく解説して います。

ス テップ② 「探究計画の立案」

中学校社会科の総まとめとして、「持続可能な社会」を形成するという観点で社会の諸問題を探究し、1000字程度のレポートにまとめさせます。

地理的分野・歴史的分野の学習を活かす工夫

p.204-205

p.206-207

 キーワードをあげて、それらを関連づけて短い文章(レポートの骨組み)をつくり、発信相手に合った表現方法を選び、それを 1000 字程度のレポートにまとめ、発表する手順を分かりやすく解説しています。

ステップ④ 「レポートを作成し発表する」

p.208-209

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本書の特色一覧

学習指導要領への対応観点 本書の特色 具体的な内容

背景や因果関係までわかる本文記述

●社会のしくみや現実の姿を実感でき,背景や因果関係まで分かる本文としました。●�現行教科書よりも本文量やゴチックを増補し,基礎的な知識を確実に習得できるよう配慮しました。

「対立と合意」「効率と公正」の見方や考え方を重視

●�新学習指導要領で重視されている「対立と合意」,「効率と公正」の見方や考え方について,1部 3章のマンションの事例の他、2部 3章のごみ処理場建設の事例,特設「YES No」(10 か所)など,全編にわたって充実させました。

具体事例の導入コラム「クローズアップ」

●�ページ左上に,見開き1時間での学習の導入コラム「クローズアップ」を設け,単なるしくみや概念を学ぶのではなく,事例を通じてこれから学習する内容と実社会との関係について、実感を伴って学習ができるようにしました。

生徒の目線に合わせたシミュレーション仕立ての展開

●�生徒が実際に体験したように学べるよう,2 部 4 章では 2 人の国会議員の意見から,3部 3章ではパン屋の経営者の立場から学習内容を考えられるようにしています。この疑似体験により,概念理解が容易となり,活きた知識として習得できるよう配慮しました。

社会参画

● �2 部 1 章では,まちのごみ問題解決に向けた実際の中学校の取り組みを紹介し,民主主義の基礎が学べるようにしました。

● 2部 3章には町の活性化のアイデアを生徒が考え,提案する仕掛けを入れました。● �2 部 4 章では,一人の中学生が、路上喫煙防止条例制定にむけて取り組んだ結果,条例制定を実現した実例を紹介しました。

●�裁判への参画のしかたの一つである「裁判員制度」について,選ばれてから判決にいたるまでの流れの中で学べるようにしました(p.94-95)。

● �2 部 4 章では,身近に感じにくい国政の学習を,実在する 2人の国会議員の声を通じて身近に感じられるよう配慮し,政治参加の大切さをうったえる内容としました。

伝統や文化宗教

● �1 部 2 章では,日々の生活と宗教とのかかわりや,宗教を通じた異文化理解について学習できるようにしました。

● �1 部 2 章では,身のまわりの年中行事や通過儀礼などから,日本の伝統文化について学習できるようにしました

持続可能な社会の実現

● �1 部 1 章では,現代社会のキーワードである「持続可能な社会」という概念の背景について,本文だけでなく,多摩川の変遷の事例を用いることで,具体的に捉えられるようにしました。

● �2 部 2 章・4章,3部 3 章・4章,4部全章,巻末 2の特設ページ「持続可能な社会をめざして」では,「人権の保障と公共の福祉」,「社会参画」,「環境問題」,「日本の社会保障」,「国際協力」などの視点で,持続可能な社会の形成のために何をすべきかを生徒に考えさせるようにしました(8テーマ設置)。

● �5 部 1 章では,これまでに学習の成果を生かして,「持続可能な社会」を形成するという観点で諸課題を探究し,1000 字程度のレポートにまとめるための手順や手法を丁寧に説明しました。

章の学習内容が理解できているか確認するための「学習のまとめ」

● �1 部 3 章,2 部 2 章・3 章・4 章,3 部全章,4部全章では,章の終わりに「学習のまとめ」を配置しました。

● �2 部 2 章,2 部 4 章,4 部 1 章では,小レポート作成の作業を設け,自分の言葉でまとめたり,表現したりするようにしました。これを通じて,5部 1 章の中学校社会科のまとめとして 1000 字程度のレポートにまとめる作業につなげました。

「ステップアップ」● �1 部 3 章,2 部 3 章・4 章,3 部 1 章・2 章・3 章では,習得した知識 , 概念や技能を活用して,考えたり,調べたり,作業したりするために特設ページ「ステップアップ」を 9テーマ設けました。

チェック&トライ●�チェックでは,本時の学習での習得事項の確認,トライでは,本時の学習内容を活用して思考・判断・表現につながる問いを各見開きに設け,習得と活用を毎時間繰り返すことができるよう配慮しました。

技能をみがく ●�「技能をみがく」を 6か所設け,ロールプレイングや絵,詩,文章で表現することにより,習得した知識・技能を活用できるようにしました(p.27,55,69,75,155,165)。

基礎的・基本的な知識、概念や技能

の習得

言語活動の充実

社会参画、伝統や文化、宗教に関する学習の充実及び持続可

能な社会の実現を目指す態度の育成

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編集上の工夫・留意点観点 本書の特色 具体的な内容

学習内容の明示 ●�見開き1時間での学習内容をページ左上の で示しました。着目のポイントまで明示したので,本時の学習内容が分かります。

本文を深める「さらにもう一歩」

●�側注に本文を深めるために必要な語句を解説した「さらにもう一歩」を 14 か所設けました(p.78「一票の格差」など)。

資料の活用を促す「リンク機能」

●�学習内容に関連する事項についての参照ページ,参照資料の図番号,条文参照などのリンク機能を設け,資料の活用を促すようにしました。

本文を分かりやすくしたイラスト

●�本文だけでは理解しづらいことも,イラストを用いることですぐにイメージできるようにしました(p.110「牛肉の価格が変わったら」など)。

学習内容を補足する「資料」

●�学習内容の理解をより深めるため,特設ページ「資料」を 4テーマ設けました(p.80-81「選挙について知ろう」など)。

実社会で活躍する人々や現代社会の新しい動きに注目

●�「マイクアイコン」を随所に設け,社会で実際に活動している人々の生の声を紹介して,生徒が関心を持てるよう工夫しました(p.5,43,124,188-189 など)

●�特設コラム「今を聞く」を 6か所,「今をみる」を 24か所設け,現代の新しい動き,実社会で活躍している人々の取り組み,重要な社会問題を取り上げました(p.23,47 など)。

人権問題を自らのこととして考えさせる

●�人権に関わる事例をイラストで表し,日常の中に潜む「偏見」に気付かせ,自らを見つめなおせるようにしました(p.42)。

● p.55「技能をみがく」で,人権について絵や詩で表現する場面を設けました。

各分野での学習の成果を生かす

●�地理的分野で学習した環境問題や国際協力を公民的視点でさらに掘り下げて学習できるようにしました(p.174「紛争はなぜ起こるのか?」など)。

●�歴史的分野から引き継ぐかたちで,近・現代史を公民的視点でさらに掘り下げて学習できるようにしました(2部 1・2章」など)。

●�側注に「地理・歴史をふりかえる」を 32 か所設け,地理,歴史で学習したことを意識的に振り返るようにしました(p.48「治安維持法」p.182「EU」など)。

統一したレイアウト

●原則として,本文ページは見開き 1テーマにしました。●導入コラム「クローズアップ」を各見開きに設けました。●�本文ページは左ページ上段で導入資料,右ページ上段に図版,写真,コラムを取り上げ,下部に本文を掲載する見やすいレイアウトにしました。また,タイトル横に学習目標を,右ページ側注下段に「チェック&トライ」を掲載しました。

●章ごとにページノンブルを色分けし,使いやすさを向上させました。

色覚特性への配慮●�統計グラフや地図は,着色法だけに済ませない,さまざまな工夫を施しました。例えば,凡例を近くに掲載したり,色数が多い場合は模様を使用したり,グラフなどの色線は,線種,記号で差を付けたりすることで対応しました。

大きな図版振り仮名の記載親しみやすい文体

●�図版,写真,イラストはできるだけ大きく掲載し,生徒が読み取りやすく,考えることができる資料になるようにしました。

●�本文,図版タイトル,キャプションの漢字などには極力ふりがなを付し,難しい用語や熟語が正しく読めるようにしました。

●文体を「です,ます調」の語り口にすることで,生徒に親しみやすくしました。

鮮明な印刷と強固な製本

●写真の印刷は鮮明で見やすくしました。●地図などの図版は,記号や注記文字がよく読み取れるようにしました。●�表紙の材料は引き裂き,引っ張り,折りなどに強い用紙を特別に抄造し,さらに,表面の摩耗・汚れを防ぐため,ポリプロピレンシートを貼りました。

環境への配慮 ●再生紙と植物油インキを使用して,環境保全に資する配慮をしました。

サポート教材 ●デジタル教科書,拡大版教科書,教師用指導書を平成 24 年 4 月新刊予定です。

主体的な学習への取り組み

配列・構成

表記・表現

装丁他

その他内容の取扱い