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施策 1 キャリア教育の推進 2 学習指導要領を踏まえた教育内容の充実 3 学校における人権教育の推進 4 体力向上の推進 5 食育の推進 6 健康教育の推進 7 幼児期における取組の充実 8 特別支援教育の推進 9 学習指導の改善・充実 10 少人数教育の推進 11 進路指導の充実 12 読書活動の充実 13 社会教育施設等における教育の充実 14 生徒指導・相談体制の充実 知・徳・体の調和のとれた教育の推進 4

知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

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Page 1: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

施策

1 キャリア教育の推進

2 学習指導要領を踏まえた教育内容の充実

3 学校における人権教育の推進

4 体力向上の推進

5 食育の推進

6 健康教育の推進

7 幼児期における取組の充実

8 特別支援教育の推進

9 学習指導の改善・充実

10 少人数教育の推進

11 進路指導の充実

12 読書活動の充実

13 社会教育施設等における教育の充実

14 生徒指導・相談体制の充実

知・徳・体の調和のとれた教育の推進

4

Page 2: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

1 キャリア教育の推進

【教育目標実現に向けた取組方針】

● 社会の中で自己実現を図るため、自立して学び、挑戦し続ける未来志向の児童生徒の育

成に向け、発達段階に応じた系統的・計画的な取組を推進するとともに、各学校における

組織的な取組や効果的な取組などにより、体験活動を始めとする教育活動の充実を図る。

● 子どもたちが社会的自立に向けて必要な基盤となる「基礎的・汎用的能力」を育むこと

ができるよう、教員の指導力の向上を図るとともに、学校と家庭、地域、産業界等との連

携による県民総がかりの取組を強化する。

【主な取組】

【主な推進指標】

指標名 現状値 H25 年度末

目標値

「1/2 成人式」や「立志式」を行っている公立学校の割合

小 63.2%

中 14.6%

(H24)

増加させる

公立高等学校インターンシップ実施校割合 78.1%

(H23) 増加させる

主な取組と内容 実施主体

■ 系統的・計画的な取組の推進

○ 各学校における組織的な取組及び効果的な取組の推進

・ 各学校におけるキャリア教育全体計画や年間指導計画の作成及び見直し 学校

○ 児童生徒の学びをつなげるための支援ツールの活用等、先進的な取組の

紹介による取組推進(小・中)

・ キャリア教育実践事例集の作成・配付

県・市町

学校(小中)

○ 小中連携の推進によるキャリア教育の効果的な実践

・ 児童生徒のキャリア発達をスパイラルアップにより支援するため、小

中それぞれが全体計画等を共有

学校(小中)

○ 志を抱かせる教育の推進

・ 小学校における「1/2成人式」、中学校における「立志式」の実施

県・市町

学校(小中)

○ 中学生の進路選択のための情報発信の充実

・ キャリアガイドブック「夢サポート」(中2生対象)の作成・配付 県・市町・学校

○ 職場見学、職場体験、インターンシップ等の体験活動の充実

・ 普通科高校における「企画・研究型インターンシップ」及び「一次産

業インターンシップ」の普及・啓発を含めたインターンシップ推進事業

の実施

県・市町・学校

■ 学校と家庭、地域、産業界等との連携強化

○ 効果的な連携に向けた実践事例発表や意見交換等に関する協議や研究

等の充実

・ 「キャリア教育実践セミナー」の開催(8月)

県・市町・学校

○ キャリア教育の方向性、体験活動の充実及び連携体制の強化等に関する

協議の活性化

・ 「キャリア教育推進会議」の開催

県・市町・学校

○ 「やまぐち教育応援団」制度の登録及び利活用促進

・ 事業所等の登録の推進(H25.3月末現在 4,979事業所等)

・ 企業等での就業体験やインターンシップ等の受入協力依頼

県・市町・学校

5

Page 3: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

◆キャリア教育の推進

(担当:義務教育課/高校教育課/特別支援教育推進室)

1 キャリア教育推進の視点

2 取組の方向性

(1) 小・中・高を通じた系統的・計画的なキャリア教育の推進

● 発達段階に応じて、夢や目標を考える(夢をデザインするための)視点

発達段階

3つの視点 小学校(小学部) 中学校(中学部) 高等学校(高等部)

低学年 中学年 高学年 1年 2年 3年 1年 2年 3年

自分がしたいこと

自分ができること

社会が求めていること

(2) 学校と家庭、地域、産業界等が連携したキャリア教育の推進

● キャリア教育推進会議やキャリア教育実践セミナー等による、学校と家庭、地域、産業界等

との連携強化

3 キャリア教育推進事業

(1) キャリア教育実践事例集(小、中)

キャリア教育の基本的な考え方や特色ある取組がまとめられた事例集の活用

(2) キャリアガイドブック「夢サポート」(中)

中学生の進路選択のためのガイドブックの活用

(3) インターンシップ推進事業(高)

高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

・地域の企業等における就業体験(体験型)

・地域の大学や企業等と連携した共同研究・開発を伴う就業体験(企画・研究型)

・1次産業関連事業所等における6次産業を意識した一体的な就業体験(1次産業)

(4) キャリア教育実践事業(小、中、高)

・学校と家庭、地域、産業界等との連携を強化するためのキャリア教育推進会議の開催

・教員、保護者、産業界関係者等を対象としたキャリア教育実践セミナーによる研修

(5) 県市町キャリア教育連携・推進会議

小・中学校におけるキャリア教育の充実に向けた協議等による市町教委との連携強化

発達段階に応じて

小学校段階から教育活動全体を

通じての系統的取組の積み上げ

体験活動を重視して

職場体験、インターンシップ

等の体験活動の充実

連携・協力して

学校と家庭、地域、産業界等

との連携協力体制の強化

ねらい 夢や目標をもち、一人の社会人として自立できるよう、

自分にふさわしい生き方を実現しようとする意欲や態度、能力の育成

様々な体験等を通じて自分がしたいことを見つけ、将来

の夢や目標につなげる

夢や目標の実現に向けて継続的に努力し、自分ができるこ

とを増やし自分のよさを伸ばす

社会の一員としての自覚を深め、自分の役割を果たそうとする意

欲や能力を高める

6

Page 4: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

2 学習指導要領を踏まえた教育内容の充実

【教育目標実現に向けた取組方針】

● 知・徳・体の調和がとれた「やまぐちっ子」を育むため、校内研修や各種研修会等にお

ける新学習指導要領実施上の手引きの一層の活用等により、小学校、中学校、高等学校等

の各学校段階における教育内容のさらなる充実を図る。

● 自ら考え、判断し、表現する力や、豊かな人間性等の「生きる力」を育むとともに、理

数教育や外国語教育など時代の進展に対応する教育を推進する。

● 「キャリア教育」「コミュニケーション能力を育む教育」「地域や伝統、文化を踏まえ

た教育」の 3 つの基軸により教育活動を推進する。

【主な取組】

主な取組と内容 実施主体

■ 言語活動を重視した教育の充実

○ 授業等における記録、説明、論述、討論などの学習活動の充実

・ 教育課程研究協議会(小・中学校 県下各6箇所)、各種研修会、学校

訪問等による研修の充実

・ 「新学習指導要領実施上の手引き」や「授業改善リーフレット」、「授

業づくりと評価の手引き」を活用した授業改善の促進

県・市町・学校

○ 発達段階に応じた実践的研究の促進と実践事例による普及啓発

・ 各種指定校における指導方法等の実践研究 県・市町・学校

■ 理数教育の充実

○ 授業等における、体験的・探究的活動(課題研究)の充実

・ 「小学校理科における指導のポイント」の作成・活用促進

・ 観察実験アシスタントや理科ボランティアの活用促進

県・市町・学校

○ 学校間連携・校種間連携の強化

・ 小・中・高が連携した理科授業づくり研修会の開催

・ 県教委が理数教育の推進拠点に指定した高校(4校)と県内のスーパ

ーサイエンスハイスクール(2校)とが連携した活動を実施

県・市町・学校

○ 生徒同士が高め合う場・成果を披露する場の提供

・ 科学の甲子園山口県大会(中学生・高校生対象)の開催(10月・11月)

・ 山口県理数教育研究大会(課題研究発表会)の開催(3月)

・ 国際科学技術コンテストへの参加促進に向けたセミナーの開催

県・市町・学校

■ 伝統や文化に関する教育の充実

○ 授業等における古典、歴史、宗教、文化遺産、そろばん、武道、伝統音

楽、美術文化、衣食住に関する学習の充実

・ 「『これが私の故里だ』~山口県伝統・文化教材集~」や「武道の指

導に係る手引き書」等の活用による授業改善の促進

・ 伝統や文化に関する学習の年間指導計画への位置付けの明確化

県・市町・学校

○ 地域の伝統芸能保持者、文化団体等による学校公演や授業参加等の促進

・ 「やまぐち教育応援団制度」や「学校芸術文化ふれあい事業」等の活

用を促進

・ 地域人材等の発掘、活用による体験的学習の充実

県・市町・学校

7

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■ 道徳教育の充実

○ 発達段階に応じた指導の重点化

・ 教育活動全体をとおした「心のノート」の積極的な活用

県・市町・

学校(小中)

○ 道徳教育全体計画に基づく教育活動の実践

・ 児童生徒の実態を踏まえた各学校の道徳教育全体計画や具体的な指導

計画の見直し・改善

県・市町・学校

○ 「心を育む学習プログラム」や「魅力ある道徳教育プラン集」等の活用

促進(小・中)

・ 道徳授業セミナー等における活用や「道徳通信」等による情報提供

県・市町・

学校(小中)

○ 教員の指導力の向上

・ 道徳教育指導力アップセミナーや道徳授業セミナー、推進校における

調査研究等の実施

県・市町・学校

○ 家庭や地域との連携による、道徳の時間の授業の充実

・ 道徳の時間の保護者等への授業公開や地域人材の活用促進

県・市町・

学校(小中)

○ 「やまぐちっ子の心を育む道徳教育」プロジェクト推進校における取組

事例の普及

・ 先進校の事例を踏まえた各学校における道徳教育の実践

県・市町・学校

■ 体験活動の充実

○ 発達の段階に応じた体験活動の推進

・ 集団宿泊体験、自然体験、ふるさと生活体験、職場体験・就業体験等、

多様な体験活動の実施

・ 「体験活動推進協議会」の開催

県・市町・学校

○ 地域団体等と協力・連携した体験活動の推進

・ ボランティア活動などの社会奉仕体験等の実施 県・市町・学校

■ 外国語教育の充実

○ 小・中・高等学校の連携による外国語教育(英語)の充実

・ 外国語活動・英語教育における聞く・話す・読む・書く技能の総合的

な力の育成に向けた研修会の実施

・ 教育課程特例校(H25:4校)における先駆的な取組をモデルにした小

学校外国語活動と中学校英語の円滑な接続を図る指導方法の工夫・改善

(小・中)

・ イングリッシュキャンプ(小中高合同8月)、ディベートセミナー・

ディベート大会(高8月)の実施

県・市町・学校

○ 高大連携による校種間の円滑な接続に係る実践研究の促進と成果の普及(高)

・ 高校及び大学の教員や学生・生徒の交流を活性化し、グローバル人材

の育成に向けた高大連携の在り方の研究

県・市町・学校

○ 英語によるコミュニケーション能力・論理的思考力を強化する指導改善

の取組(高)

・ 「CAN-DOリスト」による学習到達目標の設定・公表及び指導と

評価の普及

・ 生徒が英語を使用する機会を増やすためのALTやICT等の効果的

な活用

県・市町・学校

8

Page 6: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

※「CAN-DOリスト」 求められる英語力についての具体的な学習到達目標を技能別(「聞くこと」「話すこと」「読むこと」「書くこと」)に設定した一覧表であり、それぞれの学校において独自に作成したもの。各学校における生徒の入学時の能力を踏まえ、3年後の卒業時に習得しておいてほしい能力を「~ができるようになる」という、行動を記述した到達目標で示している。

【主な推進指標】

指標名 現状値 H25 年度末

目標値

小・中・高が連携した理科授業づくりセミナーに参加した教員数(公立)

195 人 (H24)

増加させる

英検2級及び準2級を受験した高校生の数 2,683 人 (H23)

3,000 人以上

専門的資格を取得した生徒(職業教育技術顕彰受賞生徒)の割合(高校・特支)

19.6% (H24)

22%

■ 職業教育の充実

○ 企業や大学等、地域産業界と連携した学習活動の推進(高・特)

・ 企業の設備・技術や人財等を活用した課題解決学習や技術研修等を行

う実践的カリキュラムの導入(12校)

・ カリキュラム充実のための教員研修の実施(12校)

県・学校(高、特)

○ 専門的な技術の習得や資格取得の促進(高)

・ 山口マイスター等の熟練技能者の積極的な活用

・ 各校及び複数校合同による講習会の開催

県・学校(高)

■ 時代に対応した教育内容の充実

○ 山口県教育の情報化推進指針に基づく情報の活用や情報モラルなどの

情報教育の推進

・ 情報モラル、情報安全教育推進に向けた「情報モラル研修会」の実施

県・市町・学校

○ 計画的、体系的な環境教育の推進

・ 環境学習全県ネットワーク等との連携や、「やまぐちエコリーダース

クール認証制度」を活用した環境マネジメントサイクルに基づく環境教

育の実践

県・市町・学校

○ グローバル人材育成に向けた取組の推進

・ 海外留学をする高校生への留学経費支援(10人)

・ グローバルセミナーの実施(中高40校)

・ 慶尚南道友好相互交流事業、慶尚南道高校生スポーツ交流事業等の実

県・市町・学校

9

Page 7: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

◆学習指導要領を踏まえた教育内容の充実(理数教育の充実)

(担当:高校教育課/義務教育課)

理数教育の「裾野拡大」「意欲向上」「能力伸長」の3ステージにおいて、児童生徒の発達段

階に応じた手立てを講じることで、ねらいとする能力・態度の育成を小学校・中学校・高等学校

と系統的に進めていく。

1 授業等における、体験的・探究的活動(課題学習)の充実【観察・実験の重視、授業改善】

(1) 理科授業づくりセミナーの開催(県内7会場)

(2) 「小学校理科における指導のポイント」の作成・活用促進(月1回)

(3) 観察、実験等をサポートする観察実験アシスタントや理科ボランティアの活用促進

(4) 校外の専門機関(大学・科学館・企業等)と連携した体験的・探究的活動の充実

2 学校間連携・校種間連携の強化【全県的な取組への拡大】

(1) 小・中・高が連携した理科授業づくりセミナーの開催

(2) 理数教育の推進拠点となる高等学校(SSH指定校を含む)を指定し、拠点校における理

数教育の充実を図るとともに、拠点校間の連携を強化

ア 拠点校の連携強化のため「やまぐち理数教育推進協議会」を設置(H24年度)

イ 拠点校が合同実施する研究発表会「山口県理数教育研究大会」の開催

ウ 拠点校が各地域の小・中・高等学校に対して研究成果を普及する機会を設定

3 生徒同士が高め合う場・成果を披露する場の提供

(1) 「山口県理数教育研究大会」の開催(2-(2)-イ)

(2) 「科学の甲子園」山口県大会の開催(高校生対象)

(3) 「科学の甲子園ジュニア」山口県大会の開催(中学生対象)

(4) 国際科学技術コンテストへの参加促進に向けたセミナーの開催(高校生対象)

○早い段階からの科学に対する興味・関心の喚起

○体験的・探究的活動に重点を置いた理数教育の実施

○児童生徒の発達段階に応じた系統的・継続的な理数教育の充実

科学技術・自然の 事物・現象に対する 興味・関心の喚起

裾野拡大

• 理数を学ぶ意義や 有用性を実感

意欲向上

切磋琢磨し、より 高いレベルに挑戦

能力伸長 【手立て】

◆生徒同士が高め合う場・成果を披露する場の提供

(競技会・セミナー・発表会) ◆学校間連携・校種間連携の強化 (全県的な取組への拡大) ◆体験的・探究的な活動の充実 (観察・実験の重視、授業改善) ◆校外の専門機関と連携した体験的な活動の充実

(先端科学技術体験・地域の自然体験)

・科学的に考察し表現する能力・態度

・創造的な能力 ・様々なことに挑戦する態度

・知識・技能を活用し、探究心をもって、課題を解決しようとする能力・態度

・知的好奇心をもって主体的に学ぼうとする態度

10

Page 8: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

◆学習指導要領を踏まえた教育内容の充実(外国語教育の充実)

(担当:高校教育課/義務教育課)

児童、生徒の英語によるコミュニケーション能

力の育成に向けて、「外国語活動」や「外国語」

を通した英語教育の充実を図るとともに、ALT

やICTなどを有効に活用しながら英語による実

践的コミュニケーション能力の育成や将来的な外

国語教育の在り方を研究し、英語教育の充実とと

もにグローバル人材の育成をめざす。

1 小・中・高等学校の連携による外国語教育の充実

(1) コミュニケーション能力の素地を培う小学校外国語活動、中学校・高等学校英語教育にお

ける聞く・話す・読む・書く技能の総合的な育成

ア 校種間連携や授業実践に関する研修会等の実施

(2) 小学校外国語活動と中学校英語の円滑な接続を図る指導方法の工夫・改善

ア 「やまぐち外国語教育だより」の発行

2 高大連携による校種間の円滑な接続に係る実践研究の促進と成果の普及

(1) 高校及び大学における教員及び生徒・学生の相互の乗り入れ

ア 大学教員による高校での特別講義の実施

イ 大学で実施する高校生講座等への高校生の参加

ウ 大学生による高校での模擬授業等の実施

エ 高校教員による大学での特別講義の実施

(2) グローバル人材の育成に向けた英語教育の充実や高大連携の在り方の研究

3 英語によるコミュニケーション能力・論理的思考力を強化する指導改善の取組

○校種間連携の充実を図ることにより、英語を用いたコミュニケーション能力を育成する

○県立大学との連携による実践的な英語運用能力の育成に関する高大接続モデルを創出する

○英語の使用機会の大幅な拡充やモチベーションの一層の向上を図る

◎ CAN-DO リストの作

成・活用・検証

◎ 研修会Ⅱで、評価の実

践や評価方法について

発表

◎ 公開授業、研究協議会

の実施

拠点校・協力校

◎ 運営指導委員会の実施

◎ 年間2回の研修会を実施

(各校から1名参加)外部講

師による講演、ワークショッ

プ。拠点校による研究発表等

山口県教育委員会

◎事業を評価

◎協力校の公開授業、研究協議

で指導助言、ワークショップ等

運営指導委員会

指導・助言

連携・協働

連携

指導・助言

指導・助言

11

Page 9: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

◆学習指導要領を踏まえた教育内容の充実(道徳教育の充実)

(担当:義務教育課/高校教育課)

○新学習指導要領を踏まえ、子どもたちの基本的な倫理観や社会性、規範意識等を育むため、小・

中・高の発達段階に応じた道徳教育の充実

○教員の指導力のより一層の向上のために、全教員による指導体制の充実を図るとともに、家庭

や地域と連携した道徳教育を推進

指導資料の積極的な活用 ①『いのち・なかま・やくそくを大切にする心を育む学習プログラム~みんなちがってみんないい』(平成 19

年3月)→増刷、再配付(平成 24 年2月)

② 『授業づくりアイデア集』(平成 21 年3月)→やまぐち総合教育支援サイト

③ 『魅力ある道徳教育プラン集』(平成 22 年3月)→やまぐち総合教育支援サイト

④ 『東日本大震災に係る資料集』(平成 24 年2月)配付

⑤ 高等学校用DVD資料『豊かな心を育む体験活動の創造』(平成 19 年3月)→再配付(平成 22 年8月)

『心のノート』の効果的な活用 ■『心のノート活用事例集』を学級担任用として

配付

■児童生徒の発達段階に応じた活用を促進、効果

的な活用事例の収集

「やまぐちっ子の心を育む道徳教育」 プロジェクト推進校(16 校) ■学校の実情に応じた道徳教育や道徳の時間の授

業改善に向けた取組を推進

■研究成果の普及

道徳授業セミナー(10 月~11 月) ■発達段階に応じた指導方法等、道徳の時間の特

質を生かした授業の公開(2年次推進校)

■校内研修の活性化を図る研究協議の改善

道徳教育指導力アップセミナー(8月) ■新学習指導要領の趣旨や魅力ある道徳教育の推進に

ついての講義

■小・中・高の児童生徒の発達段階に応じた効果的な

指導についての協議

成果の普及

① 道徳教育推進のための協力体制の確立

○校長による方針の明確化による学校の特色や課題に即した道徳教育の展開

○「道徳教育推進教師」の役割を明確にした組織的な取組

② 道徳教育の全体計画、道徳の時間の年間指導計画の工夫

○生命尊重や思いやりの心、規範意識等の道徳教育の重点目標の明確化

○特色ある教育活動や豊かな体験活動等における道徳性育成の方針の明確化

○学校の教育活動全体を通じて行う観点からの全体計画の見直し

○教材の効果的な活用方法や児童生徒の変容をもとにした年間指導計画の修正

③ 道徳の時間等の充実

○道徳的価値の自覚を深めるための指導の手だての検討

○道徳の時間の日常的な公開による、教員相互の資料観や指導観を高める機会の確保

○模擬授業やワークショップ方式の検討会等による校内研修の活性化と質の向上

④ 家庭や地域と連携した道徳教育の推進

○『心のノート』の効果的活用による指導の工夫等、家庭や地域への積極的な情報提供

○参観日等での道徳の時間の授業公開等による家庭や地域と一体となった取組の推進

12

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◆学習指導要領を踏まえた教育内容の充実(職業教育の充実)

(担当:義務教育課/高校教育課/特別支援教育推進室)

□ 次代を担う産業人財育成推進事業

小中学校段階でものづくりへの興味・関心の喚起や高校段階での地域産業界のニ

ーズ等を踏まえた実践的なカリキュラムの導入促進等、商工労働部と連携した小中

高の系統的な支援により、将来の本県産業を担う産業「人財」の育成を図る。

○将来のスペシャリストの育成:専門分野の基礎的・基本的な知識・技術の定着と

実践力の育成

○将来の地域産業を担う人材の育成:地域産業や地域社会との連携

○人間性豊かな職業人の育成:規範意識、倫理観の育成

学 校

[教育活動への活用]

◇企画開発力

・実験設備や蓄積された研究成果の

提供による共同製品開発

◇技術向上力

・最先端機器の活用や複合工法など

企業独自のノウハウ提供

◇人財育成力

・寄付講座(出前講座)の開催

・山口マイスター等の熟練技能者に

よる技術指導

企業・大学等

[高校生]

◆実践力の育成

○地域産業連携型カリキュラムの実施

・企業人財による指導

・共同研究開発

・先端技術体験

・ものづくりフェスタでの発表 等

◆専門性の強化

○職業資格取得の促進

・基礎的な資格の全員取得

・高度な資格への挑戦

・山口マイスター等による指導 等

[教員]

◆知識・技術の定着

○カリキュラム研究のための研修

・指導の手引書作成

[小・中学生]

◆ものづくりへの興味・関心、知的

好奇心の育成

○山口マイスター等によるものづくり

教室の活用

○ものづくりフェスタへの参加

次代の山口県産業を支える産業人財の育 成

県・県教委

○県教委

・高度な資格取得セミナーの開催

・地域産業連携型カリキュラム成果

発表会の開催

○商工労働部

・ものづくり教室の開催

・ものづくりフェスタの開催

13

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3 学校における人権教育の推進

【教育目標実現に向けた取組方針】

● 児童生徒の心身の成長の過程に即し、学校の教育活動を通して人権尊重の意識を高め、

一人ひとりを大切にする教育を推進する。

【主な取組】

【主な推進指標】

指標名 現状値 H25 年度末

目標値

人権教育に関するサテライト研修等への講師派遣の回数 27 回

(H24) 増加させる

主な取組と内容 実施主体

■ 人権尊重の意識を高め、一人ひとりを大切にする教育の推進

○ 『山口県人権推進指針』及び『山口県人権教育推進資料』の周知

・ 趣旨を徹底するための多様な研修会の開催及び講師派遣

・ 周知を図るための資料の作成、配付

県・市町・学校

○ 人権教育に係る資料の作成と活用

・ 基本的人権や様々な人権課題について学習するための資料の作成

・ 授業で活用するための人権教育に係る学習展開例の作成、配付

県・市町・学校

■ 教職員研修の充実

○ 管理職・担当教員等を対象とした人権教育研修会の実施

・ 児童生徒の実態や教職員のニーズを踏まえた資料の作成、配付

・ 人権が尊重された学校づくりや指導方法に関する研修の実施

○ 人権教育研修への支援

・ 教職員のキャリアステージに応じた研修内容の工夫

・ 学校や教育研究団体等の要請に応じたサテライト研修の実施

■ 人権に係る資料の整備と活用の促進

○ 視聴覚資料の整備と授業等で活用できる展開例の作成と提供

・ 視聴覚資料の研究と山口県立山口図書館への整備

・ 各学校のニーズを踏まえた、効果的な活用を図るための展開例の作成

14

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◆学校における人権教育の推進

(担当:人権教育課)

1 推進体制の確立

(1) 組織的な取組

○ 『山口県人権推進指針』及び『山口県人権教育推進資料』等を踏まえ、教職員

が共通の目標や計画のもとで、組織的な取組を行うための推進体制の確立

(2) PDCAサイクルに基づいた計画的な推進

○ 人権教育推進の基本的な考え方や取組の方向性を示した全体計画の改善

○ 基本的人権の理念や個別の人権課題と、各教科等との関連を明確にした年間指導

計画の改善

2 人権尊重の視点に立った指導の充実

(1) 人権を尊重した生徒指導・キャリア教育

○ 児童生徒の思いの受容と、自己決定の場の設定 ○ 児童生徒の様々な悩みや不安に対する、適切な支援や指導を行う体制づくり

○ いじめや暴力、危険な行為などに対する、生命尊重や個人の尊厳の観点からの毅然とした指導

(2) 一人ひとりを大切にした学級経営

○ 1年間の見通しに立った、個々の児童生徒を生かす集団づくり

○ 児童生徒の自主的な意見表明や話合い活動の重視

○ 人権尊重の視点からの学習環境づくり

○ 学級通信等を活用した情報提供と、保護者との情報交換の場の設定

(3) 主体的な学びを形成するための手法等の創意工夫

○ 児童生徒の生活経験や身近な素材を取り入れた教材の研究

○ 視聴覚資料や授業等で活用できる展開例の活用

○ 教科等の学習の中で、小集団による問題解決場面の設定

○ 多様な体験活動の機会の設定

○ 互いの意見を尊重し、協力して前向きに課題解決を図る活動の充実

3 教職員の研修機会の充実

○ 人権尊重の意義や理念についての研修(憲法や『山口県人権推進指針』の活用)

○ 児童生徒理解に関する研修(教育相談の技法、特別支援教育の研修、事例研究等)

○ 指導方法に関する研修(授業づくり、人間関係づくり、学級経営等)

○ 様々な人権課題に関する研修(現状と課題、法律や施策等の理解)

○ 家庭・地域社会との連携における留意点や行政の各種相談窓口・支援体制等に関

する研修

<詳しく知りたい>

◇人権教育課ウェブページ→『山口県人権教育推進資料』

15

Page 13: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

4 体力向上の推進

【教育目標実現に向けた取組方針】

● 知・徳・体の調和のとれた「やまぐちっ子」を育むため、山口県子ども元気調査(体力・

生活調査)等の結果を踏まえながら、学校における体育・スポーツ活動の充実や家庭・地

域と一体となった取組の推進により、運動習慣の定着を図り、子どもたちの体力を昭和

60 年頃の水準まで回復させることをめざす。

【主な取組】

【主な推進指標】

指標名 現状値 H25 年度末

目標値

体育の授業以外に運動や外遊びをほとんど毎日(週3日以上)行

っている児童生徒の割合(公立小・中学校)

小 5 男 64.1%

小5 女38.7%

中 2 男 89.9%

中 2 女 65.1%

(H24)

増加させる

全国体力・運動能力、運動習慣等調査(体力8項目の結果をそれ

ぞれ10点満点で得点化した合計点)の県平均値(公立小・中学

校)

小5 男53.6 点

小5 女54.4 点

中2 男41.5 点

中2 女48.5 点

(H24)

向上させる

主な取組と内容 実施主体

■ 「子ども元気調査」等を踏まえた組織的な取組の推進 ○ 「子ども元気創造推進協議会」による専門的視点からの検討

・ 子ども元気調査の内容や実施方法等に係る検討 ・ 調査結果や国の動向を踏まえた体力向上方策の検討 ○ 市町教育委員会「子ども元気創造」担当者協議会を通じた取組の推進 ・ 地域の実情に応じた実践的、効果的な取組の検討及び学校・家庭・地

域への普及

県・市町

■ 学校における体育・スポーツ活動の充実 ○ 体育主任研修会等を通じた各学校の「体力向上プログラム」の改善と充

実 ・ 改善の視点の明確化による、各学校の取組充実

学校

○ 体育科・保健体育科授業の改善と充実に向けた教員の指導力向上 ・ 教員の指導力向上に係る研修会の開催や出前授業の実施 ・ 体育授業マイスターの派遣による小学校体育授業の充実

学校・市町・県

○ 地域スポーツ人材の活用による学校体育・スポーツ活動の活性化 ・ 授業や運動部活動への地域スポーツ人材の派遣

学校・市町・県

○ 「1校1取組」の充実 ・ 「体力向上の手引き」を活用した各学校の取組の改善と充実

学校

■ 家庭や地域と一体となった取組の推進 ○ 運動習慣の定着のための取組の推進

・ 「食事・運動・読書の90日間元気手帳」(P20 参照)の作成と活用によるより良い生活リズムの形成

学校・市町・県

○ 大学や地域のスポーツ関係団体と連携した取組の推進 ・ 学校と大学や地域のスポーツ関係団体の連携の在り方についての研究

及び研究成果の普及 市町・県

○ 幼児期の取組充実による多様な動きの経験 ・ 幼児及び小学校低学年を対象とした運動プログラムの作成と普及 ・ 幼児を対象にした「運動遊び」教室の開催

16

Page 14: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

◆体力向上の推進

(担当:学校安全・体育課)

1 本県の子どもの体力の状況

本県の子どもの体力は平成 16 年度以降向上傾向にあるが、子どもの体力が最も高

かった昭和 60 年頃と比較すると低い水準である。体力はあらゆる活動の基盤である

ことから、今後、一層の体力向上に向けて、学校や家庭・地域における取組の改善

と充実を図っていかなければならない。また、体力の向上に向けては、運動習慣の

定着が不可欠であり、食事・運動・睡眠のより良い生活リズムの形成に向けた取組

の充実が必要である。 2 子どもの体力向上に向けた取組

<詳しく知りたい>

◇学校安全・体育課ウェブページ→「学校体育」

(1)学校における体育・スポーツ活動の充実

(各学校の体力向上プログラムに基づく取組)

【柱1】体育科・保健体育科授業の改善と充実

(改善と充実の視点) ・運動の楽しさの経験と適切な運動量の確保 ・体力の必要性と運動の仕方の理解

(改善と充実の方法) ・年間指導計画や学習環境の整備 ・校内研修の実施

【柱2】1校1取組の改善と充実

(改善と充実の視点) ・継続的・定期的な取組による運動時間の確保 ・運動実施時間の少ない子どもへの支援の強化

(改善と充実の方法) ・「体力向上の手引」(H23,H24)の活用 ・子どもの意欲を喚起する工夫

【柱3】家庭・地域との連携促進

(促進の視点) ・子どもの体力、運動習慣についての情報発信 ・食事・運動・睡眠のよい生活リズムの形成

(促進の方法) ・学校保健委員会や学校通信等の活用 ・地域スポーツ人材の活用

(2)家庭・地域と一体となった取組の推進

より良い生活リズムの形成に

よる運動習慣の定着

学校以外での場での運動機

会の確保(地域のスポーツ関

係団体等との連携)

幼児期の取組充実による多

様 な運 動 の経 験 (運 動 好 き

な子ども育成)

県教委・

市町教委

の支援

◆子ども元気調査の結果分析 ◆体育主任研修会の開催 ◆研修会の開催

◆出前授業の実施 ◆体育授業マイスターの派遣 ◆地域スポーツ人材の派遣

◆「食事・運動・読書の 90 日間元気手帳」の作成と配布 ◆大学や地域のスポーツ関係団体との連携の在り方の研究 ◆幼児期「運動遊び」出前講座 ◆幼児対象運動プログラムの作成

・課題の共有 ・取組充実に向けた情報提供 ・指導力向上に向けた研修の支援 ・人材派遣

・課題の共有 ・資料や運動プログラムの提供 ・運動機会の確保に向けた支援

17

Page 15: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

5 食育の推進

【教育目標実現に向けた取組方針】

● 子どもの望ましい生活習慣の形成に向けて、その基盤となる食習慣の形成を図るため、

学校の食育推進体制の整備とともに、学校、家庭、地域の連携促進により、発達段階に応

じた継続した食育の取組を推進する。

● 安全・安心な学校給食を提供するとともに、食に関する指導において生きた教材として

活用できるよう学校給食の充実を図る。

● 食育推進の中核となる栄養教諭・学校栄養職員等、関係教職員の資質能力の向上のため

に、研修会等の充実を図る。

【主な取組】

主な取組と内容 実施主体

■ 学校での計画的・組織的な食育の推進及び家庭や地域との連携促進 ○ 「子ども元気創造推進協議会」による専門的視点からの検討

・ 子ども元気調査の内容や実施方法等に係る検討

・ 調査結果や国の動向を踏まえた体力向上方策の検討

○ 市町教育委員会「子ども元気創造」担当者協議会を通じた取組の推進

・ 地域の実情に応じた実践的、効果的な取組の検討及び学校・家庭・地

域への普及

県・市町

○ 小中学校における「食に関する指導の全体計画」に基づいた食育の推進

・ 「食に関する指導の全体計画」の見直し・改善の促進

・ 栄養教諭の増員による配置校及び周辺校における食育推進体制の充実

・ 食育推進検討委員会による食育推進の取組の研究

・ 改訂版「食に関する指導の手引」(仮称)の作成

・ 「食に関する指導実践事例集」の活用及び各種研修会における実践事

例の紹介による各学校の取組の充実

学校(小中)

・県・市町

○ 高等学校における学習指導要領を踏まえた保健体育科、家庭科、特別活

動における食育の推進

・ 年度当初校長会における学校の特性や実態に応じた食育の計画的な取

組の徹底

・ 各学校における実践事例集の作成及びウェブページ等による周知

学校(高)・県

○ 各学校の児童生徒の実態に応じた「食に関する年間指導計画」の改善

・ 児童生徒の実態を踏まえた計画の改善 学校・県・市町

○ 望ましい食習慣の定着のための取組の推進

・ 「食事・運動・読書の90日間元気手帳」(P20参照)の作成と活用によ

るより良い生活リズムの形成

学校・県・市町

○ 朝食摂取率の改善等に向けた家庭や地域(PTA、生産団体、学校栄養

士会等)との連携促進

・ 家庭での食育推進に向けたウェブページの内容の充実と研修会等にお

ける紹介による活用の促進

・ 給食試食会や学校保健委員会等における『夢をはぐくむ家庭の元気』

や「食育だより」等を活用した連携の促進

学校・県・市町

■ 学校給食の充実

○ 食に関する指導において生きた教材となる学校給食の提供

・ 教科等で学習する内容や時期を考慮した年間献立計画に基づく献立作

成の推進

学校・県・市町

18

Page 16: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

【主な推進指標】

指標名 現状値 H25 年度末

目標値

朝食を毎日摂っている児童生徒の割合(公立小・中学校) 小 90.1% 中 87.8%

(H24) 増加させる

○ 市町教委と給食関係者、家庭、地域との連携促進による安全・安心な学

校給食の提供

・ 学校給食法に基づく衛生管理の徹底及び献立内容の充実

・ 食物アレルギーを有する児童生徒の安全確保に関する課題や改善策等

の情報の共有化

学校・県・市町

○ 地域の食文化や産業、環境への理解促進を図る地場産食材の活用

・ 地場産食材を活用した給食献立の工夫と食に関する指導の促進 学校・県・市町

■ 栄養教諭・学校栄養職員の資質能力の向上

○ 学校給食法に基づく食育・衛生管理に関する講習会の充実

・ 学校給食衛生管理講習会等の実施 学校・県・市町

○ 栄養教諭への食育に関する理論や授業実践等についての指導助言

・ 栄養教諭配置校(任用替え1・2年目)への学校訪問の実施

・ 栄養教諭研修会(任用替え1年目)の開催(3回)

学校(小中)

・県・市町

○ 栄養教諭等による実践成果の普及

・ 栄養教諭配置校訪問及び食に関する指導研修会等における栄養教諭に

よる実践事例発表の実施

学校(小中)

・県・市町

19

Page 17: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

◆食育の推進

(担当:学校安全・体育課)

<詳しく知りたい>

◇学校安全・体育課ウェブページ→「家庭で取り組む子どもの元気づくり」

◇「子ども元気創造」推進事業

・「子ども元気創造推進協議会」の設置・開催

【食育、運動、読書、生活習慣等の有識者及び教育関係者を委員とし、望ましい生活習慣の形成と

定着に向けた方策の研究】

・「食事・運動・読書の90日間元気手帳」の作成・活用

【子どもが計画的に食事摂取、遊び・運動、読書に取り組み、望ましい生活習慣が形成されるよう

実践手帳を作成し全小学生に配付。学校、家庭、企業等の連携のもと、手帳を活用した活動を様 々

な場面で展開し、県民運動的に子どもの元気を創造】

◇栄養教諭を中核とした食育推進事業

・食育推進検討委員会の設置・開催【食育推進の取組の研究】

・栄養教諭配置校訪問の実施【栄養教諭への指導助言、校内推進体制の確立への支援】

・食に関する指導研修会の開催【学校(未配置校)の食育の充実、栄養教諭配置校等の取組成果の普及】

◇『食に関する指導実践事例集』の活用

◇家庭での食育推進に向けたウェブページの内容の充実

・家庭での食育推進に向けた好事例の掲載(朝食レシピ、チェックシート等)

◇保護者向けリーフレット『夢をはぐくむ家庭の元気』の活用

望ましい食習慣の形成

学校での取組

◇食に関する指導の充実

・校内推進体制の確立

・給食時間、関連する教科等における計画的、

継続的な指導の実施

・食に関する指導の全体計画の見直し、改善

・栄養教諭等の専門性を生かした指導の実施

◇学校給食の充実

・栄養バランスのとれた魅力ある給食の提供

・地場産食材を活用した献立の工夫

・教科等と関連した献立作成

・安心・安全な学校給食の提供(衛生管理の

徹底)

県教委・市町教委による支援

学 校

学校給食を生きた教材として活用

・「食育だより」等の発行

・親子料理教室、給食試食会等の開催 ・幼小中での連携

・生産者や関係機関との連携

家 庭 地 域

子ども元気創造の推進

運動習慣の形成

◇家庭・地域との連携促進

読書習慣の形成

20

Page 18: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

6 健康教育の推進

【教育目標実現に向けた取組方針】

● 児童生徒の心身の健康を保持・増進し、学校生活を健康に過ごすことができるよう、学

校保健活動の計画的・組織的な取組の充実をめざす。

● 「メンタルヘルス」等の現代的な健康課題の解決に向けての学校保健に関する取組の充

実を図るため、学校保健等状況調査の結果等を踏まえながら学校保健活動の充実を図る。

● 学校保健に関する研修会への参加啓発及び研修会の実施方法や内容の充実に取り組み、

教職員の意識の向上と指導力の向上を図る。

【主な取組】

主な取組と内容 実施主体

■ 学校保健(健康管理・保健教育)の計画的・組織的な取組の促進

○ 各学校における学校保健活動の取組の改善と充実

・ 学校保健推進資料「健康づくり推進に向けて」「子どもの健康をみん

なで支えるために」を活用した学校保健活動の充実・改善に向けた研

修会の開催

・ 学校保健に関する教員等の知識や意識の向上を図るための研修会の開

学校

○ 養護教諭を中心とした組織的な保健指導の実施

・ 養護教諭理事会等を活用した全国的な先行実践や効果的な指導方法等

の普及

・ 健康課題に対する教員や学校医、医療機関の連携による組織的・計画

的解決に関する研修会の開催

学校

○ 医療関係者、保護者等との連携による学校保健委員会の活性化

・ 医療関係者や保護者との連携による学校保健委員会の意義や実施方法

の工夫等に関する研修会の実施

学校

○ 学校薬剤師等との連携による学校環境衛生の充実

・ 学校薬剤師等の関係機関との連携の在り方についての研修会の実施

・ 学校環境衛生に関する表彰事業を活用した各学校における環境衛生活

動の活性化

学校・県・市町

■ 現代的な健康課題の解決に向けた取組の充実

○ メンタルヘルス等、児童生徒の健康管理に向けた健康観察、健康相談等

の充実やスクールカウンセラーとの連携促進

・ 現代的な健康課題の解決に向けた校内研修の推進 学校

○ 歯と口の健康に関する課題解決に向けた指導の充実

・ 年2回の推進検討委員会を通した効果的な指導内容や指導方法に関す

る研究

・ 研究成果の周知による各学校での指導体制・指導方法の工夫改善

学校・県・市町

○ 年間指導計画の作成や全教職員の共通理解に基づく発達段階に応じた

指導による「性に関する指導」の充実

・ 教員等の「性に関する指導」に関する知識と指導力の向上に向けた研

修会の開催

・ 県内外の研修会への参加の啓発

学校・県・市町

21

Page 19: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

【主な推進指標】

指標名 現状値 H25 年度末

目標値

朝食を毎日摂り、排便が毎日ある児童生徒の割合(公立小・

中学校)

小男 72.8%

小女 67.4%

中男 76.9%

中女 58.4%

(H23)

増加させる

○ 薬物乱用防止教室の積極的な実施と、学校での継続的な指導の充実

・ 薬物乱用防止に関する指導力の向上を図るための教員及び薬物乱用防

止教室指導員を対象とした研修会の実施

・ 各学校における継続的な指導の推進

学校・県・市町

○ 家庭との連携による児童生徒の生活習慣の改善に向けた取組の推進

・ 学校と家庭との連携強化のための「保健だより」や「生活チェックシ

ート」等の活用方法について研究する研修会の開催

学校

■ 教職員の指導力の向上

○ 養護教諭の資質の向上

・ 専門的知識と技術の習得を目的とした各種研修会の開催

・ 各種研修会における養護教諭指導員による養護教諭に対する指導・助

言等の実施

学校・県・市町

○ 教職員の資質能力の向上

・ 保健主任や養護教諭による学校保健委員会等の組織活動の充実

・ 教職員等の学校保健の取組に関する意識と指導力のさらなる向上に向

けた研修会の開催

学校・県

22

Page 20: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

◆健康教育の推進

(担当:学校安全・体育課)

学校保健活動は、極めて多方面にわたり、多くの人々の協力を得ながら展開されるため、

携わる人々が共通理解を図り、学校教育目標・学校保健目標の達成に向けて組織的・計画

的に進める必要がある。

①学校・家庭・地域社会の役割の明確化と健康づくり推進に向けた協力体制の整備

②学校保健計画の具現化とマネジメントシステム(PDCA)の導入

③学校保健委員会等の内容の充実と学校保健関係者との連携の強化

ポイント

☆規則正しい生活リズムの定着

☆保健指導の充実 (体重測定、全校集会時等) ☆生活しらべの実施・振り返り、保護者

との連携 ☆学校保健委員会の充実(専門家の意見を受け、学校と家庭での役割を確認)

チェックリスト ★取組内容について、全教職員で共通理解できているか。

★実態調査の結果を、学校だより等で保護者に知らせているか。 ★連携先に対して、学校の取組や子ども

の実態等を知らせているか。

ポイント

☆事例検討会や研修の充実

☆保健学習の充実(ストレスとのつきあい方、人間関係づくり等)

☆担任、教育相談・生徒指導担当、養護

教諭等の相互の連携 ☆健康観察・健康相談の充実 等 チェックリスト ★教育相談・健康相談の対象者について、1ヶ月に1回程度、校内で話し合い、サポート体制を取っているか。

★家庭・地域・関係機関との連携が十分図られているか。 ★教職員が話をしやすい雰囲気づくりは

できているか。

ポイント

☆年間計画の作成

☆組織づくりと研修体制の確立 ☆集団指導と個別指導の充実 等 ☆外部講師による講演・研修会の充実

チェックリスト ★性教育の年間計画について、全教職員で共通理解できているか。

★学校で組織的・計画的に取り組むよう、定期的に指導内容を検討しているか。 ★学校での取組を保護者に周知し、理解を得ているか。

ポイント

☆健康診断及び事前事後の保健指導の充実 ☆学校歯科医や歯科衛生士と連携した

ブラッシング指導の充実 ☆委員会活動による歯磨きの推進 ☆歯の衛生週間の活用

チェックリスト ★自校の歯と口に関する課題を把握し、全教職で取組内容について共通理解を

図っているか。 ★学校歯科医との連携は図られているか。

★児童生徒の歯磨きの仕方が把握できているか。

ポイント ☆講演・研修会の実施(外部講師の活用等)

☆保健学習の充実(ロールプレーイング等の活用)☆学校薬剤師等との連携 チェックリスト ★自校の課題を把握し、全教職員で取組内容について共通理解を図っているか。 ★学校薬剤師や地域の関係機関と連携を図り、指導

方法を工夫しているか。 ★「薬物乱用ダメ。ゼッタイ。教室」を実施しているか。

歯と口の健康に関する課題 生活習慣に関する課題 メンタルヘルスに関する課題

性に関する課題 飲酒・喫煙・薬物乱用防止に関する課題 ・学校環境衛生の充実

・スポーツ障害・アレルギー疾患

・感染症 等

その他

学校保健(健康教育) ※学校保健計画の立案

・救急処置、健康診断、学校環境衛

生、疾病予防等

・体育科、保健体育科をはじめとする各教科、

総合的な学習の時間等における保健学習

・特別活動等における保健指導、その他保健室や学級で行う指導

・学校保健委員会等の活性化

・家庭、地域の関係機関等との連携

・教職員の組織、協力体制の確立

保健教育 組織活動 保健管理

23

Page 21: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

7 幼児期における取組の充実

【教育目標実現に向けた取組方針】

● たくましい「やまぐちっ子」の育成に向けて、幼児期から、自立的な生活態度や社会性、

豊かな感性、学ぶ意欲と関心の基盤を培うよう、幼稚園等における子育て支援を推進する

とともに、全県的な研修や研究大会等の実施により、教職員等の指導力の向上を図る。

● 子どもたちの育ちや学びをつなぐための、小学校区を単位とした就学前教育と小学校教

育の連携を促進する。

【主な取組】

【主な推進指標】

指標名 現状値 H25 年度末

目標値

幼稚園・保育所等と連携した取組を実施している公立小学校の割

77.2%

(H24) 100%

主な取組と内容 実施主体

■ 幼稚園等における子育て支援の推進

○ 各種研修会、協議会等における情報提供、意識啓発

・ 「つながる子どもの育ち大会」(仮称)や「幼稚園教育課程研究協議

会」の開催

県・市町・

学校(幼)

○ 幼稚園における幼児期の教育センターとしての役割の推進

・ 園庭、園舎の開放や幼稚園における子育て講座、未就園児の親子登園

等、地域や家庭のニーズに対応した子育て支援活動の推進

県・市町・

学校(幼)

■ 教職員等の指導力の向上

○ 幼稚園教育要領を踏まえた教育課程研究協議会の開催

・ 遊びや生活などの直接的・具体的な体験をとおした自立的な生活態度

等を育成する取組の充実に向けて、教育課程の編成及び実施上の諸課題

についての研究協議を実施

県・市町・

学校(幼小)

○ 実践的研究を行う「つながる子どもの育ち大会」(仮称)の開催

・ 幼稚園や保育所等、及び小学校における公開保育や公開授業、事例発

表等をもとに課題解決にむけた協議の実施

県・市町・

学校(幼小)

○ 教職員等の研修の充実

・ やまぐち総合教育支援センターにおける専門研修の充実

・ 幼稚園と保育所、小学校による合同研修の促進

県・市町・

学校(幼小)

■ 就学前教育と小学校教育の連携の推進

○ 小学校区を単位とした幼保・小連携体制の推進

・ 子ども同士の交流、教職員同士の交流、カリキュラムの接続等の取組

の推進

県・市町・

学校(幼小)

○ 小学校教員を幼稚園に派遣する幼児教育長期研修の実施

・ 市町教育委員会との連携による派遣教員の研修成果の還元

県・市町・

学校(幼小)

○ 指導資料「つながる子どもの育ち」(改訂版)の活用促進

・ 校内研修会や合同研修会等での活用

県・市町・

学校(幼小)

24

Page 22: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

◆幼児期における取組の充実

(担当:義務教育課)

【就学前教育と小学校教育の連携の推進】

たくましい「やまぐちっ子」の育成に向け、子どもたちに生きる力を育むために

は、幼児教育の質を高めるとともに、その成果をスムーズに義務教育につなぐため、

幼児教育と小学校教育の連携を推進していくことが必要である。

幼児教育長期研修の実施

○平成16年度から実施

○平成24年度まで41人の教員を派遣

○研修後の成果還元

小学校区を単位とした幼保・小連携の推進

○校区内に共通する課題や、各校・園の重点取組事

項についての情報を共有し、学校・園経営の反映

○指導資料『つながる子どもの育ち』(改訂版)を

活用した交流活動の実施や教職員の指導力向上

○幼児教育長期研修生を活用した合同研修会の実

○接続期のカリキュラムの作成・実施

「つながる子どもの育ち大会」(仮称)の開催

○大会開催の趣旨

幼児期における教育は、人格形成の基礎を培い、未来の社会に主体的に対応でき

る心豊かな幼児を育成する上で重要な意義をもっている。また、子どもの育ちや学

びをつなぐため、幼児期の教育と小学校教育が円滑に接続し、体系的な教育が組織

的に行われていることは、重要である。

このため、幼児及び幼保・小連携にかかる共通課題について研究協議し、たくま

しい「やまぐちっ子」の育成に向けた山口県教育の充実・発展に資するための大会

を開催する。

<詳しく知りたい>

◇義務教育課ウェブページ→「つながる子どもの育ち~幼保・小一貫指導をめざして~」

小学校教員を幼稚園に一年間派遣し、幼児期の指導及び幼児期の育ちを踏まえた小学校低学年での指導の在り方について研修し、本県における幼保・小一貫指導の推進に資する人材を育成

・小学校低学年における指導や教育課

程の工夫改善

・幼保・小連携研修会での指導

各地域での幼保・小連携の推進役

小学校から校区内にある幼児教育施設に働きかけ、管理職を中心とする協議会を設置し、組織的、計画的な幼保・小連携を推進

認可外保育施設

公立幼稚園

小学校

私立保育所 私立幼稚園

公立保育所

認定こども園

小学校区幼保・小連携協議会

25

Page 23: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

8 特別支援教育の推進

【教育目標実現に向けた取組方針】

● 多様な障害に応じることのできる指導・支援体制づくりを推進するため、総合支援学校

においては、ICT機器等の活用による授業改善や、外部人材を活用した進路指導の充実

を図るとともに、幼・小・中・高等学校等においては、個別の指導計画等の作成・活用や

事例検討会の実施により、特別支援教育についての学校の組織力強化と教員の実践力向上

の取組を進める。

● 障害のある児童生徒が自立・社会参加していけるよう、ふれあい教育センター等の相談

支援機能の強化を図るとともに、インクルーシブ教育システムの構築を見据えた、地域に

おける交流及び共同学習等を推進する。

【主な取組】

主な取組と内容 実施主体

■ 多様な障害に応じる総合支援学校における指導体制の充実

○ 個別の教育支援計画、個別の指導計画に基づく、一人ひとりの実態に即

した指導・支援の充実

・ 授業研究を伴う校内研修において、指導・支援の妥当性やICT機器

(導入校 5校)等の教材教具の効果的な活用等について検討

・ 教育課程研究協議会において、授業改善に向けた具体的な取組につい

て協議

学校(特)

○ 社会的自立に向けた小・中・高等部が一貫した指導体制の充実

・ キャリア教育全体計画に基づいた学部間連携による授業実践 県・学校(特)

○ 関係機関との連携強化による進路指導体制の充実

・ 企業等外部人材を活用した授業公開等による指導・支援の改善

・ 関係機関の参画を得た進路相談会の実施

県・学校(特)

○ OJTを中心とした専門性向上のための研修体制の充実

・ 専門性の高い教員を活用した授業研究や多様な障害に対応できる総合

的な専門性の向上を図る研修会の実施

学校(特)

■ 幼・小・中・高等学校等における相談支援の実効性の向上

○ 個別の教育支援計画、個別の指導計画の作成と活用

・ 市町教育委員会との連携や学校訪問等による、計画作成の一層の促進

・ 授業実践や指導・支援の引継等における計画の具体的な活用方法につ

いて教育課程研究協議会で検討

県・市町・学校

(幼小中高)

○ 事例検討会等の計画的な実施による教職員の実践力の向上

・ 校内コーディネーター研修会における、計画的な事例検討会の開催や

全校体制による支援の推進に向けた研究協議の実施

県・市町・学校

(幼小中高)

○ 発達障害のある幼児児童生徒に対する指導方法等の工夫改善

・ 地域コーディネーターを活用した授業研究等の実施

・ 通常の学級における特別支援教育の授業研究及び講習会の実施

・ 発達障害のある幼児児童生徒の指導方法等の向上に資する総合支援学

校における体験研修の実施

・ 特別支援教育支援員等の配置による学習活動等への支援の充実

県・市町・学校

(幼小中高)

○ 障害のある幼児児童生徒と周囲の幼児児童生徒の交流及び共同学習の

促進

・ 特色ある居住地校交流の取組についての実践事例の収集

県・市町・学校

26

Page 24: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

【主な推進指標】

指標名 現状値 H25 年度末

目標値

県立特別支援学校高等部の就職希望生徒の就職率 98.3%

(H23) 向上させる

発達障害等のある幼児児童生徒が在籍している公立学校の「個別

の指導計画」の作成率(幼・小・中・高)

94.8%

(H23) 97%

■ ふれあい教育センターを中核とした相談支援体制の充実

○ ふれあい教育センターにおける発達障害に対する相談支援機能の強化

・ 専門家チームの派遣による困難事例に対する教育相談や研修の実施

・ 発達障害のある高校生の自立・社会参加のための支援プログラムの実

○ 特別支援教育センター等による地域における相談支援の一層の充実

・ 各地域の実情に即したきめ細かな就学相談の実施 市町・学校(特)

■ 家庭や地域と学校との連携強化

○ 臨床心理士等を活用した研修会等による保護者への理解啓発

・ 各市町、学校における研修会や講演会の開催 市町・学校(特)

○ 地域フォーラムやボランティア養成講座等による地域への理解啓発

・ 地域へのリーフレット等による情報発信や授業公開等の実施 市町・学校(特)

○ 特別支援教育の推進に向けた市町の取組への支援

・ 講演会や発達相談会等への地域コーディネーター等の派遣 市町・学校(特)

■ エリア型指導・支援体制の導入による指導・支援の充実

○ エリア型指導・支援体制による総合支援学校の教育の充実

・ エリアごとの連絡協議会の開催

・ エリアごとに外部専門家等の情報をデータベース化

県・学校(特支)

○ エリア型指導・支援体制による幼・小・中・高への相談支援の強化

・ 視覚障害教育センター及び聴覚障害教育センターの拡充に向けた教員

の専門性の向上

県・学校(特支)

27

Page 25: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

◆特別支援教育の推進(山口県特別支援教育ビジョン第2期実行計画)

(担当:特別支援教育推進室)

1 第2期実行計画の概要

○目 標 みんなの心がつながる特別支援教育の推進

○期 間 平成23年度から平成27年度

○特別支援教育推進のキーワード 実 効 性 参 画 持続可能性

・相談支援の一層の充実

・システム等の柔軟な運用

・役割分担と責任

・自立・社会参加の促進

・専門性の継承

・将来を見通した制度設計

2 第2期実行計画に示す4つの基本的取組と平成25年度の取組

3 第2期実行計画の見直し 児童生徒の実態や学校の実情、社会動向等を踏まえた見直しを実施 <見直しの視点>

○総合支援学校における児童生徒の増加や障害の多様化に応じた質の高い教育の推進 ○幼・小・中・高等学校等における特別支援教育の実践力の向上と継続的な支援の推進 ○地域における自立・社会参加をめざした交流及び共同学習の推進や地域の理解促進

【総合支援学校】 ▽ICT機器等の活用による一人ひとりの自立を目指した指導の充実 ▽進路先等からのフィードバックを活用した授業改善のためのリーフレット作成 【高等学校等】 ▽校内コーディネーターの資質向上に向けた協議会の実施及び実践事例の収集 ▽新任管理職研修会や特別支援教育に係る学校訪問等による校内支援体制の充実

<基本的取組1>県立学校における特別支援教育の充実

▽個別の指導計画、個別の教育支援計画に基づく授業実践と継続的な支援の推進

▽専門講習会・担当者協議会等の実施による指導内容・方法の工夫・改善

<基本的取組2>市町立幼稚園・小・中学校における特別支援教育の充実

▽高校生対象のサポートプログラムの実施による支援の充実と実践事例の蓄積

▽総合支援学校間の連携協力による各学校への相談支援の充実と地域への情報発信

<基本的取組3>地域における相談支援の充実

▽総合支援学校における体験研修等による実践的な専門性の向上

▽免許法認定講習の継続実施と長期研修派遣の拡充による総合的な専門性の確保

<基本的取組4>教職員の専門性の向上

各学校の相談支援の実効性の向上など、障害のある幼児児童生徒の教育の質の一層

の向上をめざす第2期実行計画により、山口県特別支援教育ビジョンの実現に向けた

具体的、計画的な取組を展開

28

Page 26: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

9 学習指導の改善・充実

【教育目標実現に向けた取組方針】

● 家庭や地域社会との連携を基盤として、学校の組織的な取組、指導方法の工夫改善、学

習環境の整備、学習習慣の確立を図る中で、子どもたちの学力状況の把握に基づく課題の

明確化と解決に向けた具体的な取組の強化を図る。

● 学力の定着状況を客観的に把握するための県独自の問題の作成・実施により、全国学力・

学習状況調査と併せた年間2回の検証改善サイクルを確立し、確かな学力の向上を図る。

【主な取組】

主な取組と内容 実施主体

■ 学力向上に向けた組織的・計画的な取組の推進

○ 学力状況の把握に基づく学力向上の取組の改善・充実

・ 全国学力・学習状況調査と学力定着状況確認問題等の結果を踏まえた

全校体制での取組の推進

・ 具体的な取組目標の明確な位置付けと学力向上プランの改善

・ 補充学習や繰り返し学習等による基礎基本の確実な定着、発展的な学

習による思考力・判断力・表現力等の更なる向上

県・市町・

学校(小中)

○ 全校体制での実践的な授業研究と成果の普及

・ 学力向上実践研究推進事業指定校(小学校3校、中学校2校)、調査

研究推進校(小・中学校50校)における実践研究

・ 義務教育段階での学習内容の確実な定着に向けた全教員の協働体制の

構築による効果的な指導方法の研究(高)

県・市町・学校

○ 学力向上に向けた組織的な取組の推進

・ 確かな学力を育むための明確な学校目標やチャレンジ目標を設定して

学校全体で取り組む体制づくりや、すべての学校におけるキャリア教育

の視点に立った進路指導等の推進体制の構築

・ 基礎基本の定着に向けて、各学校が実態に応じた学力向上に係る取組

を検証するために、「学力向上推進の手引き~まなびゲーション~」等

の活用促進

県・学校(高)

■ PDCAサイクルによる授業改善の推進

○ 学力に関する調査結果を活用した指導方法の工夫改善

・ 全国学力・学習状況調査と学力定着状況確認問題を活用した検証改善

サイクルの確立

・ やまぐち学習支援プログラムを活用した定期的な学力状況の把握と教

材や問題を活用した指導の充実

県・市町・

学校(小中)

○ 授業改善に向けた研修会の実施や情報提供等による効果的な指導方法

の実践

・ 授業づくり研修会の開催(拠点校 7地域35校)

・ 「やまぐちっ子学力向上だより」等による情報提供

県・市町・

学校(小中)

○ 授業研究、授業評価等による授業改善

・ シラバスの改善充実や授業研究を伴う校内研修の推進

・ 教員相互、児童生徒、保護者による授業評価の活用

県・市町・学校

○ 指導と評価の一体化による指導力の向上

・ 「授業づくりと評価の手引き」を活用した学習指導計画や学習評価の

工夫改善

県・市町・学校

29

Page 27: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

【主な推進指標】

指標名 現状値 H25 年度末

目標値

全国学力・学習状況調査平均正答率(公立小・中学校)

小 67.1%

中 62.8%

(H24)

小・中学校の

全区分で全国

平均を上回る

勉強が「好き」「どちらかといえば好き」である児童生徒の割合

(公立小・中学校)

小 65.2%

中 58.6%

(H24)

増加させる

■ 教育力向上指導員等の活用や校種間連携による取組の充実

○ モデル授業の提供や授業研究での指導等による指導力の向上

・ 教育力向上指導員、学力向上推進リーダー・推進教員の効果的活用の

促進

・ 指導主事による学校訪問や授業提供

県・市町・学校

○ 小中連携、中高連携等による授業参観や授業研究を通した指導の工夫改

・ 授業参観や相互乗り入れ授業、合同研修会等の実施

・ 近隣校との連携や合同学習会等の工夫・充実、教員研修等の学校間の

ネットワークづくり

県・市町・学校

■ 県独自の「やまぐち学習支援プログラム」等の活用

○ 学習教材、評価問題、基本問題学習プリントの充実と活用促進

・ 学期末評価問題の改訂による問題の充実

県・市町・

学校(小中)

○ 全県と比較して学力の状況が確認できるシステムの活用促進

・ 学期末評価問題や全国学力・学習状況調査、学力定着状況確認問題等

での活用による自校の学力状況の客観的な把握と指導の工夫改善

県・市町・

学校(小中)

○ 「やまぐち総合教育支援サイト」による学習指導用情報等の提供

・ 各種の手引きや実践事例等を活用した授業改善 県・市町・学校

■ 家庭や地域と一体となった学力向上への取組の推進

○ 家庭での学習を支援する「やまぐち学習支援プログラム」の基本問題学

習プリントの充実と活用促進

・ PTA研修会等での積極的な周知による活用促進

県・市町・

学校(小中)

○ 家庭や地域に対する積極的な情報提供

・ 「ふれあい夢通信」や各種リーフレットの活用した情報発信

・ 学校ホームページや学校だより等による積極的な情報提供

県・市町・学校

30

Page 28: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

◆学習指導の改善・充実(義務教育)

(担当:義務教育課)

1 小・中学校における学力向上への取組

平成 24 年度全国学力・学習状況調査では、平成 22 年度に続き、小・中学校とも

に平均正答率が全国平均を上回った。これまで課題となっていた授業研究を通した

全校体制での授業改善の取組や、家庭学習の充実についても改善の傾向が見られる。

一方で、調査の結果からは、基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着、知識や

技能を活用する力等に依然課題が見られることから、今後も、これまで同様「やま

ぐち学習支援プログラム」の活用を核とした4つの重点取組事項に基づく取組を推

進するとともに、学力状況の把握と分析に基づき指導の工夫改善を図る検証改善サ

イクルの確立により、児童生徒の学力の確実な定着と向上に向けた取組の一層の充

実を図る。

平成25年度 学力向上の取組

31

Page 29: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

2 学力定着状況確認問題による検証改善サイクルの確立

児童生徒の学力の確実な定着と向上を図るためには、学力状況の的確な把握をも

とにした適切な指導を行うことが重要である。各学年の学力の定着状況を客観的に

把握し、課題に応じた指導の工夫改善を図ることで、当該学年の学習内容を確実に

定着させることができるよう、学力定着状況確認問題を全県で実施する。

【学力向上に向けた各学校の検証改善サイクル】

3 やまぐち学習支援プログラムの活用

基礎的・基本的な知識や技能の定着、それらを活用した思考力・判断力・表現力

を育てる教材や問題、学力状況の分析や課題把握のできる「学力状況確認システム」

を提供し、課題解決に向けた授業改善を支援する。また、自主学習や親子で取り組

む問題を提供し、学習習慣の確立や家庭学習の内容の充実を支援する。

<詳しく知りたい>

◇義務教育課ウェブページ→「学力向上に向けた授業改善のために」「やまぐち学習支援プログラム」

□学力定着状況確認問題を全県で一斉に実施

・実施学年:小3~中2

・実施教科:国語、算数・数学(小5は理科・社会、中2は理科・社会・英語を併せて実施)

○各学校の検証改善サイクルの確立

・客観的・経年的な学力状況の把握と分析による成果と課題の明確化

・課題の共有と解決に向けた指導の工夫改善等の全校体制での取組の充実

○全県の検証改善サイクルの確立

・検証・改善委員会による全県の学力状況の分析と課題の把握、取組の検証

・課題解決に向けた取組の提案や指導の参考資料の作成

32

Page 30: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

◆学習指導の改善・充実(高等学校)

(担当:高校教育課)

1 学力向上に向けた組織的・計画的な取組の推進

「学力向上推進の手引き~まなびゲーション~」及び「授業づくりと評価の手引き(基礎編)」

に加えて、生徒の思考力・判断力・表現力等を育成するための授業実践例等を掲載した「授業づ

くりと評価の手引き(実践編)」を配付して、指導と評価の一体化に向けた取組を一層推進する。

(1)「学力向上推進の手引き~まなびゲーション~」(平成 24年3月配付)

【活用方法】 各学校が学力向上に係る取組を検証し、課題解決に向けての方策を立て、それぞ

れの学校に応じた学力向上を図る。

【構 成】 知・徳・体の3つの要素のうち、知の要素を、「学校のパワーアップ」「教員の

パワーアップ」「生徒のパワーアップ」の3つの観点から具体的にチェックできる

よう構成

(2)「授業づくりと評価の手引き(基礎編改訂版)」(平成 25年3月配付)

【活用方法】 日々の授業の参考として使用することに加え、研究協議を伴う授業参観等で活用

することでPDCAサイクルによる授業改善を促進する。

【構 成】・各教科に共通する授業づくりの基礎・基本を整理

・生徒の主体的活動を引き出す指導技術等の紹介

・思考力・判断力・表現力等を育成するための具体的な指導方法を掲載

(3)「授業づくりと評価の手引き(実践編)」(平成 25年3月配付)

【活用方法】 言語活動の充実に向けた授業づくり、学習評価の在り方についての校内研修等の

研修資料として活用する。

【構 成】・新学習指導要領実施に伴い、評価の観点が変更された部分等についての解説

・各学科に共通する教科についての指導と評価の計画を立てる際の視点

・本県の「教育力向上指導員」による授業実践事例を掲載

2 PDCAサイクルによる授業改善の推進

高等学校では、「シラバスの改善・充実」「生徒による授業評価」「研究協議を伴う授業研究・授業公開」

の3つの柱を有機的に結び付け、PDCAサイクルに基づきながら教員の授業力の向上を図る。

【授業改善のための3本柱】

次年度の授業計画の改善・指導方法の見直し

<詳しく知りたい>

◇高校教育課ウェブページ→「学力向上推進の手引き ~まなびゲーション~」

「授業づくりと評価の手引き(基礎編改訂版、実践編)

シラバスの改善・充実 生徒による授業評価の実施 授業研究・授業公開の推進

Plan シラバス(授業計画)

の作成

Do 授業実践

Check 生徒による授業評価

授業研究・授業公開

Action 課題の検討

教科会議・校内研修等

33

Page 31: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

10 少人数教育の推進

【教育目標実現に向けた取組方針】

● 知・徳・体の調和のとれた「やまぐちっ子」を育むため、これまでの少人数学級化や少

人数指導の取組の成果と課題の検証を行い、子どもたちの状況に応じたきめ細かな指導体

制の充実を図る。

● 研究指定校における 30 人学級化に関する実践研究を行うとともに、少人数学級化と少

人数指導を組み合わせた効果的な実施方法を研究する。

【主な取組】

【主な推進指標】

指標名 現状値 H25 年度末

目標値

全国学力・学習状況調査平均正答率(公立小・中学校)【再掲】

小 67.1%

中 62.8%

(H24)

小・中学校の

全区分で全国

平均を上回る

勉強が「好き」「どちらかといえば好き」である児童生徒の割合

(公立小・中学校)【再掲】

小 65.2%

中 58.6%

(H24)

増加させる

主な取組と内容 実施主体

■ 小・中学校における効果的な少人数学級化の実施

○ 研究指定校における小学校1年生の30人学級化に関する実践研究

・ 小学校1年生の 30 人学級化の効果等について、研究指定校(10 校)に

おいて小1プロブレムの解消に向けた実践研究を実施

県・市町・

学校(小)

○ 小・中学校の35人学級化におけるきめ細かな指導の充実

・ 各学校における取組の成果の検証及び検証結果を踏まえた指導方法・

指導形態等の工夫改善

県・市町・

学校(小中)

■ 少人数指導(複数教員による指導・学習集団の編成)の充実

○ 学習形態や指導方法の検証と工夫改善

・ 学力向上推進リーダー・学力向上推進教員による、指導方法・指導形

態の工夫、効果的な少人数指導の取組を推進

県・市町・

学校(小中)

○ 具体的な指導事例等を示した「少人数指導ガイドライン」の活用

・ 先進的な取組事例や具体的な指導事例等を示す「少人数指導ガイドラ

イン」の活用による、習熟度別指導やティーム・ティーチング等の指導

方法の工夫・改善

県・市町・

学校(小中)

34

Page 32: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

【配置校】

月(水)

【兼務校①】

(水)

◆少人数教育の推進(学力向上推進リーダー・学力向上推進教員)

(担当:義務教育課)

地域内の学校を継続的に訪問し、授業提供や授業改善への指導・助言を専門的に行

う「学力向上推進リーダー・学力向上推進教員」を配置し、教員の授業力向上を支援

するとともに、児童生徒の学力向上を支援する。

【学力向上推進リーダー・学力向上推進教員の業務内容】

○少人数指導による授業提供

・T1としてモデル授業を提示

・T2として担任をサポート

○実施記録への気付き等の記入

○教員への個別指導や研究協議での指導・助言

○他校の取組事例の紹介 等

活動の

イメージ

【市町教委】 【県教委】 情報交換

連携

【配置校の対応】

○配置校・兼務校の少人数指導実施記録簿

の取りまとめ・整理・保管

○出勤簿、旅行命令簿の整理保管

【兼務校の対応】

○推進リーダー・推進教員の担当者を決定

○職員室に机等を配置

○指導予定を訪問計画書に記入

【要請訪問校】

【兼務校②】

【兼務校③】

市町教委 県教委

○少人数指導加配非配置校も可

○年間計画の作成

○連絡協議会・情報交換会の開催

○配置校・兼務校訪問 等

○制度の周知

○事前説明会・連絡協議会の開催

○少人数指導研究協議会での指導・助言

○配置校・兼務校訪問 等

連携

支援・情報交換 支援・情報交換

35

Page 33: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

11 進路指導の充実

【教育目標実現に向けた取組方針】

● 各学校における組織的な進路指導体制を強化するとともに、社会の中で自己実現を図る

ため、自立して学び、挑戦し続ける生徒一人ひとりの希望に応じた計画的・系統的かつき

め細かな進路指導を推進する。

● 郷土に誇りと愛着をもった社会の有為な形成者を育成するため、教員と就職サポーター

等の連携強化により、職種や職場の理解を促す取組や積極的な求人開拓を進め、生徒の希

望を踏まえた就職の実現を図る。

【主な取組】

主な取組と内容 実施主体

■ 組織的、計画的・系統的な進路指導の推進

○ 進路指導計画による系統的な進路指導の推進(高)

・ 学校の特色や生徒の実態に応じた進路指導計画(進路シラバス)の工

夫・改善

学校(高)・県

○ 一人ひとりの進路希望や学習の状況を集約した個人別進路資料による

継続的な進路指導の推進(高)

・ 学校訪問等を通した個人別進路資料(進路カルテ)の工夫・改善

学校(高)・県

○ 中学生一人ひとりの進路実現に向けた進路指導の充実

・ キャリア教育の視点に立った進路指導の充実と進路相談等による子ど

もたちの状況に応じたきめ細かな支援(中)

学校(中)

市町・県

■ 進学支援の充実

○ 進路意識の高揚を図る取組の充実(高)

・ オープンキャンパスへの参加促進、進学意欲の向上に向けた大学教員

等による出前授業等の実施

学校(高)・県

○ 中学校における進学支援の充実(中)

・ 高等学校等の教員を講師とした「進路説明会」の開催

・ 高校生を講師とした「卒業生に学ぶ会」の開催

学校(中)

○ 学習意欲の向上を図る学習合宿や学校間の連携による進学指導の充実

(高)

・ ドリカム学習キャンプの実施、学校プランサポートによる学習合宿や

学校間の連携による進学指導の工夫・改善

学校(高)・県

○ 進路希望別講座による学力の向上及び進路意識の高揚、教職員による研

究協議の設定等(高)

・ 県下全域の高校生から受講希望者を募り、教職員が学習指導等を行う

進学セミナーの開催

学校(高)・県

○ 一人ひとりに応じた教科指導等の充実に向けた個別の指導計画の作成

(特)

・ 進路希望の実現に向けて、個別の指導計画に基づいたきめ細かな教科

指導等の実践

学校(特)

■ 就職支援の推進

○ 教員と就職サポーター等の連携による組織的な求人開拓や広域での迅

速なマッチング(高・特)

・ チーフ就職サポーター(3人)を中心とした情報共有とマッチング

学校(高・特)・県

○ 就職ガイダンス、応募前職場見学、職場体験等による職種や職場理解の

促進(高)

・ 若者就職支援センターやハローワーク等による出前講座の活用

・ 応募前職場見学等の積極的な実施

学校(高)・県

36

Page 34: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

【主な推進指標】

指標名 現状値 H25 年度末

目標値

高校生の就職決定率 98.4%

(H23) 向上させる

中学校・高等学校卒業者のうち進路決定者の割合

中 98.7%

高 97.9%

(H23)

増加させる

○ 総合支援学校就職支援コーディネーター(3人)の配置による就職支援

の充実(特)

・ 現場実習先や求人の開拓を行い、生徒の希望や適性と企業ニーズとの

マッチングを実施

学校(特)・県

○ 新たな職業学科の設置による職業教育・進路指導・就職支援の充実(特)

・ 多様な進路希望や障害特性に応じた職業教育等の充実を図るための具

体的な取組について検討する協議会を実施

学校(特)・県

37

Page 35: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

3年生

2年生

1年生

進路実現に向けた学力向上

【内容】

〔生徒の学習を支援する取組〕

○複数校による学習指導

○学習キャンプ

〔生徒の進学意識を高める取組〕

○大学教員による出張講義

○進学講演会

○大学等訪問

〔教員の指導力を高める取組〕

○先進校訪問

○指導力の向上に係る教員研修

各学校

〔進路意識の醸成〕

【内容】

○志を育む講師を招へいして講演を聴き、自ら学ぶ意識を

高める。

○生徒が相互に夢や目標について語り進路意識を醸成する。

○合宿の成果は各校に還元し、県全体での進路意識の向

上を図る。

〔進路別に細分化した「学習スキルの向上」〕

【内容】

学校ごとでは少人数のため、効果が上がり

にくい取組について、進学希望生徒を一堂に

集めて、進路希望別の学習指導を実施する。

ステップアップセミナー 学校プランサポート

ドリカム学習キャンプ

〔各学校の効果的な取組の推進〕

◆進路指導の充実(進学支援の推進)

(担当:高校教育課)

生徒の進路意識の醸成、学習習慣の定着、学力の伸長、さらには教員の指

導力向上に資する各学校の取組支援や希望進路に応じた学習セミナー、1泊

2日の学習キャンプにより、生徒一人ひとりの進路実現を図る。

1 進学支援の3つの柱

(1)学校プランサポート

各学校が実施する大学教授等による出張講座や学習合宿等の取組を支援

(2)ステップアップセミナー(対象:高校2年生)

大学等進学に向けた生徒の希望進路別の進学セミナーの開催

○進学サポートセミナー

○進学チャレンジセミナー

○進学パワーアップセミナー

(3)ドリカム学習キャンプ(対象:高校1年生)

進学意識の醸成や学習習慣の定着を図る学習キャンプの実施

2 取組のイメージ

<詳しく知りたい>

◇高校教育課ウェブページ→「公立高等学校等(全日制・定時制)卒業者の進路状況調査結果」

38

Page 36: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

◆進路指導の充実(就職支援の推進)

(担当:高校教育課/特別支援教育推進室)

1 就職支援の3つの柱

(1)マッチングの促進

ア 就職サポーターの活用

○就職サポーター(公立 25 人、私立7人)

・就職相談から求人開拓、情報提供までを行い、マッチングを迅速化

○チーフ就職サポーター(公立3人:東部、中央部、西部各1人)

・求人情報等を集約し、県下全域で情報を共有化

イ 総合支援学校就職支援コーディネーターの設置

○総合支援学校就職支援コーディネーター(公立3人:東部、中央部、西部各1人)

・総合支援学校の生徒の現場実習先の開拓や就職支援

ウ 県内企業就職説明会の開催

(2)求人開拓の強化

企業訪問推進事業、県内就職促進協議会の開催

・校長、教員による企業訪問・求人要請、学校と企業の情報交換 等

(3)ガイダンスの充実

高校生就職支援チームの活用

・キャリアカウンセラーや企業講師を高校へ派遣し、地元企業や職種に関する

理解を促進

2 取組のイメージ

厳しい雇用情勢に対応するため、これまでの求人開拓やマッチングに関する

情報収集・集約機能の強化・効率化を行うとともに、高校生緊急就職対策プロ

ジェクトチームの関係機関とも連携し、高校生の早期内定に向けた総合的な支

援を行う。

39

Page 37: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

12 読書活動の充実

【教育目標実現に向けた取組方針】 ● 子どもの生活習慣の形成・定着に向けて、その基盤となる読書の習慣化のため、家庭で

の読書の普及啓発や学校・地域で読書活動の推進を担う人材の育成を図るとともに、山口県子ども読書支援センターを中核として、学校、家庭、地域と連携した取組を推進する。

【主な取組】

主な取組と内容 実施主体

■ 学校における読書活動の推進

○ 読書の機会の充実による読書活動の促進 ・ 朝読書など全校一斉読書活動の推進 ・ 読み聞かせやブックトーク、読書記録の活用等の充実 ・ 推薦図書の紹介や図書の展示の工夫等、委員会活動の活性化

県・市町・学校

○ 授業での学校図書館等の活用促進 ・ 各教科や総合的な学習の時間等での積極的活用 ・ 授業で活用する図書資料の整備・充実

県・市町・学校

○ 学校図書館担当教職員の資質向上

・ 司書教諭配置の促進及び司書教諭等研修会における参加者の拡充と研修内容の充実

県・市町・学校

○ 学校図書館資料の計画的整備

・ 国の図書整備5か年計画(H24~)を活用した図書や新聞の整備・充実 県・市町・学校

○ 学校・家庭・地域が一体となった読書習慣の定着

・ 「子ども元気創造推進協議会」(3回)による子ども元気創造の推進

・ 「食事・運動・読書の90日間元気手帳」の活用

県・市町・学校

■ 家庭や地域における子どもの読書活動の充実

○ 市町における「子ども読書活動推進計画」の策定及び計画的推進

・ 「子ども読書活動推進計画」策定状況調査の実施 県・市町

○ 「こどもの読書週間」(4/23~5/12)や「家庭の元気応援キャンペーン」

等を活用した啓発活動の実施

・ 「山口県子ども読書活動団体表彰」の実施

県・市町

○ 民間読書ボランティア団体の活動の活性化

・ 民間読書ボランティア団体調査の活用 県・市町

■ 山口県子ども読書支援センターによる支援の充実

○ 保護者を対象とした読書イベント等の実施や、メールマガジンの配信

・ メールマガジン「本はともだち」の配信 ・ 「出前こどもとしょかん事業」(6回)の実施

○ 公立図書館職員、学校図書館関係者等の研修実施

・ 「学校図書館実践セミナー」(4回)等の実施 県・市町・学校

○ 学校や地域で活動する民間読書ボランティアの育成及び連携の強化

・ 「子ども読書活動推進講座」(5回)等の実施 県・団体

○ 公立図書館のネットワーク化の推進

・ 図書館ネットワークシステムの利活用 県・市町

【主な推進指標】

指標名 現状値 H25 年度末

目標値

読書が好きと感じている児童生徒の割合(公立小・中学校) 小 73.6% 中 75.2% (H24)

増加させる

40

Page 38: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

◆読書活動の充実

(担当:社会教育・文化財課/義務教育課/学校安全・体育課)

1 基本方針

(1) 子どもの自主的な読書活動の推進

(2) 家庭、地域、学校を通じた社会全体での取組の推進

(3) 子どもが読書に親しむ機会の提供と諸条件の整備・充実

(4) 子どもの読書活動に関する理解と関心の普及

2 学校における主な取組内容

○読書の機会の充実による読書活動の促進

朝読書など全校一斉読書活動の推進

読み聞かせやブックトーク、読書記録の活用等の充実 等

○学校図書館資料の計画的整備

国の図書整備5か年計画(H24~)を活用した図書や新聞の整備・充実 等

○学校・家庭・地域が一体となった読書習慣の定着

「食事・運動・読書の 90 日間元気手帳」の活用 等

3 家庭・地域における主な取組内容

○「家庭の元気応援キャンペーン」等を活用した啓発活動の実施 等

4 山口県子ども読書支援センターの主な取組内容

○保護者を対象とした読書イベント等の実施

「出前こどもとしょかん事業」等の実施 等

○学校図書館関係者等の研修実施

「学校図書館実践セミナー」の実施 等

<詳しく知りたい>

◇社会教育・文化財課ウェブページ→山口県子ども読書活動推進計画(第2次計画)について

「食事・運動・読書の90日間元気手帳」

子どもが計画的に食事摂取、遊び・運動、読書に取り組み、望ましい生活習慣が

形成されるよう実践手帳を作成し全小学生に配付。学校、家庭、企業等の連携のも

と、手帳を活用した活動を様々な場面で展開し、県民運動的に子どもの元気を創造

「出前こどもとしょかん事業」

学校等に、子ども読書支援センターの職員が出向き、県立山口図書館の児童書・

絵本を展示・貸出するとともに、おはなし会などのイベントや講師を招いてのミニ

講演会も実施

41

Page 39: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

13 社会教育施設等における教育の充実

【教育目標実現に向けた取組方針】

● 他者とのつながりを大事にしながらたくましく生き抜く「やまぐちっ子」を育むため、

特色ある体験活動を推進するとともに、専門的な知識や技能を身につけた体験活動指導者

の養成に取り組む。また、図書館や博物館等において多様な学習機会を提供する。

【主な取組】

※「心の冒険・サマースクール」

野外活動とカウンセリングを組み合わせ、個人や集団の成長を図る野外教育活動。世界的な冒険教育機関である

OBS(Outward Bound School)の教育手法を取り入れ、小学生5~6年生、中高生を対象とした8泊9日のプログラムや県内

各地の自然を生かした年間3回のプログラム等を実施

※「AFPY(アフピー:Adventure Friendship Program in Yamaguchi)」

他者と関わりあう活動を通して、個人の成長を図り、心豊かな人間関係を築くための考え方や行動の在り方を学びあう、

山口県独自の体験学習法

※「AFPYアドバイザー」

AFPY指導者のうち、高い指導力を持った者や研修会講師としての活動をめざす者をアドバイザーとして登録する制

度。指導力の向上をめざし専門的な「AFPYアドバイザー研修会」を実施

【主な推進指標】

指標名 現状値 H25 年度末

目標値

AFPYアドバイザーの登録者数(累計) H25 からの

取組 20 人

主な取組と内容 実施主体

■ 青少年教育施設や地域における体験活動の充実

○ 「心の冒険・サマースクール※」やAFPY※など、青少年教育施設等や

地域との連携による特色ある体験活動の実施

・ 「心の冒険・サマースクール」の実施

・ 「AFPYの手引き」の充実

○ サマースクール、AFPYの核となる指導者や地域で活動する指導者の

養成と活用

・ 山口県野外教育活動指導者研修会の実施

・ AFPY指導者研修会やAFPYアドバイザー※研修会の実施

■ 図書館、博物館等における教育の充実

○ 図書館や文書館、埋蔵文化財センターでの館蔵資料や専門性を生かした

展示の充実

・ 郷土文学や歴史史料、埋蔵文化財に関する企画展等の実施

○ 博物館と学校、地域の連携による学習支援

・ 小中学校や子ども会等への出前授業、館内授業、博物館ガイドブック、

学習教材、メルマガ配信等の実施

県・学校

○ 博物館による企画展の開催や館蔵資料や専門性を生かした講座等の充

・ 企画展「山口県の産業の宝物をみつけよう!」の開催

開催期間:7月12日~8月25日

・ 各種講座、講演会、実験・体験教室等の実施

42

Page 40: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

◆社会教育施設等における体験活動の充実

(担当:社会教育・文化財課)

1 基本的な考え方

体験活動は、子どもたちの豊かな心を育むための大きな役割を担っていることから、

青少年教育施設や地域等と連携し、山口県の特色ある体験活動の充実を図るとともに、

継続的かつ計画的な指導者養成や指導力の向上に取り組む。

2 具体的な取組

<詳しく知りたい>

◇社会教育・文化財課ウェブページ→「心の冒険・サマースクール」「AFPYの推進」

【重点取組】 ○心の冒険・サマースクールにおける各プログラムのブラッシュアップ ○「AFPYの手引き」の実践事例の充実 ○AFPY指導者研修会や、より専門的なAFPYアドバイザー研修会の開催

43

Page 41: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

14 生徒指導・相談体制の充実

【教育目標実現に向けた取組方針】

● 豊かな心をもち、多様な他者と関わりながらたくましく生き抜く児童生徒の育成に向け、

心の教育の取組の基盤となる開発的生徒指導を推進し、暴力行為、いじめなどの問題行動

や、不登校の未然防止の取組を強化する。

● 迅速・的確かつ組織的な対応により生徒指導・教育相談体制を強化し、生徒指導上の諸

課題の早期解決をめざす。

● 学校等が課題を抱え込むことなく、早い段階からの関係機関との連携を一層進めること

により、児童生徒や家庭、学校への専門的な相談・支援機能を充実させる。

【主な取組】

主な取組と内容 実施主体

■ 心の教育の取組の基盤となる開発的生徒指導の充実

○ 「心の教育推進の手引き」「子どもたちの規範意識を育むために」等の

活用による取組の促進

・ 心の教育実践事例集の作成・活用による普及啓発

・ 各種会議や研修会等での啓発

学校・県・市町

○ 「いじめ根絶運動」など、児童会・生徒会等の主体的取組の促進

・ 「いじめ防止・根絶強調月間」(10月)における取組の充実 学校・県・市町

○ AFPY等を活用した授業や特別活動による好ましい人間関係づくり

の促進

・ 各種会議や研修会等での啓発

学校・県・市町

■ 問題行動や不登校の早期発見・早期対応等に向けた取組の充実

○ 問題行動や不登校等の対策に係る校種間の連携強化

・ 入学後の円滑な適応に資する情報共有等の実施

・ 学校警察連絡協議会の実施

学校・市町・県

○ Fit等諸調査の積極的活用による児童生徒理解及び支援の促進

・ 各種会議や研修会等での啓発 学校・県・市町

○ 不登校児童生徒への教室復帰に向けた支援

・ 教育支援センター(適応指導教室)を中心としたサポート体制の構築

県・市町・

学校(小中)

○ 専門家の派遣等による課題解決に向けた児童生徒、家庭、学校等への支

援の充実

・ 専門家(エリアSV、市配置のスクールソーシャルワーカー、FRア

ドバイザー等)の派遣体制の整備

・ 重篤ないじめ問題等の解決に向けたいじめ問題等調査委員会(委員5

人)の設置及び支援体制の整備

県・市町・学校

■ 学校・家庭・地域が連携した体制づくり

○ スクールカウンセラーの全中学校への配置

・ 小中連携推進校の拡充(小学校100校、中学校80校)

・ 休みはじめの児童生徒に対する早期の緊急支援

県・市町・学校

○ 地域と連携した少年リーダーズ活動等の取組による全県的な規範意識

の育成

・ 各種会議や研修会等での啓発

・ 規範意識の育成に資する家庭向けリーフレットの作成・配付

学校・県・市町

44

Page 42: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

※Fit

中高校生対象の学校生活等への適応感を測定するためのアンケート調査(山口大学と連携して平成24年に完成)

※エリアSV(エリア・スーパーバイザー)

やまぐち総合教育支援センター配置の3名のスクールソーシャルワーカーの呼称。それぞれが県内の東部、県央部、西部の

3エリアを分担し、困難な問題を抱える児童生徒への環境への働きかけや関係機関との連携・調整を図るとともに、市配置の

スクールソーシャルワーカーへの専門的助言・支援を行う

※FRアドバイザー(ファミリー・リレイションシップ・アドバイザー)

家庭への支援を行う各分野の専門家(弁護士、医師、警察官OBなど)の呼称。エリアSVが行う家庭への働きかけに関し

て、ケースに応じて、より専門的な支援が必要な場合に、エリアSVと連携して支援を行う

【主な推進指標】

指標名 現状値 H25 年度末

目標値

1000 人当たりの不登校児童生徒数(公立小・中学校) 9.7 人

(H23) 減少させる

「いじめはどんな理由があってもいけないことだ」と思っている

児童生徒の割合(公立小・中学校)

小 77.8%

中 73.0%

(H24)

増加させる

いじめの解消率(公立小・中・高校) 88.4%

(H23) 増加させる

1000 人当たりの暴力行為の発生件数(公立小・中・高校) 4.2 件

(H23) 減少させる

○ いじめ問題等対策協議会や不登校フォーラムの開催等による連携体制

の構築

・ いじめ問題等対策協議会の年3回実施

・ 不登校対策推進会議(年2回)の開催と不登校フォーラムの年2回実施

■ やまぐち総合教育支援センターの相談・支援体制の充実

○ 子どもと親のサポートセンターによる相談支援

・ 総合電話相談と来所相談(専門相談、学校保護者相談)による、きめ

細かな相談・支援

○ 学校サポートチームの派遣

・ 専門家(臨床心理士、スクールソーシャルワーカー、ネットアドバイ

ザー等)で編成された学校サポートチームによる、学校のさまざまな課

題の解決に向けた支援

■ 緊急時等の学校への支援体制の充実

○ 学校メンタルサポート事業等の積極的活用

・ 各種会議や研修会等での周知 学校・県・市町

○ 警察等関係機関との連携

・ やまぐち児童生徒サポートラインや、ネット問題組織的対応システム

等を踏まえた活用の促進

学校・県・市町

45

Page 43: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

◆生徒指導・相談体制の充実

(担当:学校安全・体育課/教職員課)

○開発的・予防的な生徒指導に取り組む中で、自己存在感を高め自己指導能力を育むとともに、

これまで以上に、基本的な生活習慣の確立や、社会的なルールやマナーの指導を通した規範意

識の醸成等を図る必要がある。

○問題行動等に対しては、迅速・的確かつ組織的に対応することが重要であるため、教職員の生

徒指導力・危機対応力を高めるとともに、学校の指導システムの構築を図り、家庭・地域・関

係機関等の緊密な連携のもと、学校全体が組織として対応する力をより向上させる必要がある。

本県の子どもたちの問題行動等の状況

◆近年、児童生徒の問題行動等は、概ね減少傾向にあり、全県的な荒れは見られないものの、

一部の学校で多く見られる暴力行為の状況やいじめの潜在化や深刻化、さらには、中学1年

生から不登校生徒が急増するいわゆる「中1ギャップ」の存在などは、児童生徒の人格の形

成を図る上で大きな課題である。

◆いじめについては、文部科学省の「いじめに関する緊急調査」の結果(平成24年11月22日公

表)から、本県においても認知件数の大幅な増加が見込まれ、さらに、生命又は身体の安全

が脅かされる事案に発展するおそれがあると考えられる事案も報告されている。

・「よりよい生徒指導に向けて」(総論・授業編・特別活動編・部活動編)

・「心の教育推進の手引き」

・「問題行動等対応マニュアル」

・ 教職員のための指導資料「子どもたちの規範意識を育むために」

・「継続性のある生徒指導推進のための小・中連携の充実について(依頼)」

・「Fit(生活アンケート)」

・「心を耕す(いじめを生まないための小学校用指導資料)」

・「不登校の未然防止のために(参考資料)-心をつなぐ1・2・3運動」

・「児童生徒のインターネット利用に関する注意喚起について(通知)」 他

魅力ある学校づくり調査研究事業

・不登校の未然防止に関わって、小・中連携、小・小連携等をとおして、魅力ある

学校づくりを推進(周南市立岐陽中学校区を指定)

◆「よりよい生徒指導に向けて」「心の教育推進の手引き」に基づく実践

◆ 校種間連携の促進

◆ AFPYによる人間関係づくりの推進

◆ 児童生徒の自主的・自発的活動機会の確保

◆ 児童生徒への情報モラル教育(保護者等へのネット問題啓発)の充実

◆ 学校の基本姿勢や児童生徒の状況等に関する情報発信 他

学校の取組充実の視点

取組充実に向けた支援・参考資料等

心の教育の基盤となる開発的生徒指導を推進し、暴力行為、いじめ等の

問題行動や、不登校の未然防止を図る。

46

Page 44: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

◆ 子どもと親のサポートセンター等、相談機関の周知

◆ 家庭・地域との連携強化

◆ やまぐち総合教育支援センター、少年サポートセンター、児童相談所等との積

極的な連携

◆ いじめ問題への的確な対応に向けた警察との連携 他

◆ 校内指導体制の点検(校内情報共有体制及び組織による生徒指導の推進)

◆ 教職員の生徒指導・教育相談能力(いじめの認知力・対応力)の向上

◆ 児童生徒の個別教育相談の充実

◆ 校内相談窓口の児童生徒、保護者等への周知

◆ スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーの有効活用 他

学校の取組充実の視点

・「問題行動等対応マニュアル」「いじめへの対応」 ・「危機対応演習資料」「いじめ対応演習資料(事例検討)」 ・「SSW実践事例集」 他

スクールカウンセラー(SC)活用事業

・ SCを小学校(100 校)、中学校(全校)、高等学校(50 校)及び中等教育学校へ配置 ・ 全ての学校でSCによる支援を受けることのできる体制を構築 ・ 小中連携推進校(小学校 100 校・中学校 80 校)

新 いじめ問題等対策推進体制整備事業

・ やまぐち総合教育支援センター配置SSW(名称をエリアSVに変更) の1名増員

・ 8市へのSSWの配置、FRアドバイザー、いじめ問題等調査委員会 他

取組充実に向けた支援・参考資料等

生徒指導上の諸課題の解決に向けて、迅速・的確かつ組織的な

対応を図る

児童生徒や家庭、学校への専門的な相談・支援体制を活用し、

関係機関等との連携を一層進める。

・「いじめ問題への的確な対応に向けた警察との連携について(通知)」

・「やまぐち児童生徒サポートライン」「学校から警察への連絡ガイドライン」 ・「ネット・ケータイ問題に係る学校と警察の組織的対応システム」

やまぐち総合教育支援センターの活用

・ 子どもと親のサポートセンター(総合電話相談、ネット問題相談等)

・ 学校サポートチーム

学校メンタルサポート事業

・ 学校だけでは解決困難な問題行動や学校内外で発生した重大な事件・事故等へ の緊急対応や継続的な対応のための人的支援

取組充実に向けた支援・参考資料等

学校の取組充実の視点

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Page 45: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

【いじめ問題等対策推進体制整備事業 スキーム図】

<詳しく知りたい>

◇学校安全・体育課ウェブページ→「児童生徒支援関連 サイトマップ」

新 いじめ問題等対策推進体制整備事業

主な取組 ◆いじめ問題等対策協議会(大学教授、エリアSV、市SSW、市町教委指導主事等)の設置 ・いじめ問題等に係る総合対策についての評価・検証等を行い、より実践的な対策を検討する。

◆スクールソーシャルワーカーを中心とした専門家の活用による支援体制の整備 <専門家> ○エリアSV:やまぐち総合教育支援センター配置のスクールソーシャルワーカー ○県内8市配置のスクールソーシャルワーカー ○FRアドバイザー :弁護士、医師、人権擁護委員、精神保健福祉士、警察官OB、民生・児童委員等

・エリアSVや、8市配置のスクールソーシャルワーカーが、問題を抱える家庭へ積極的に介入し、養育環境の改善等に向けた支援を行う。

・事案によっては、より専門性の高いFRアドバイザーと連携して介入支援を行う。

◆いじめ問題等調査委員会の設置 ・いじめ問題等、重篤化したケースに対応するため、個別にいじめ問題等調査委員会を設置し、

専門家による調査・検証等を行い、中立的な立場から解決策を提示する。

いじめや暴力行為等の問題行動や不登校等においては、重篤化して解決が困難となるケースも

あり、その中には、保護者の教育に対する考え方、経済的問題や虐待等、児童生徒の養育環境に

起因するものもみられる。こうした課題に対応するため、家庭へ積極的にかかわることのできる

体制を整備する。

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Page 46: 知・徳・体の調和のとれた教育の推進...(3) インターンシップ推進事業(高) 高校生のキャリア発達の支援に向けたインターンシップの取組

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