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連載 第3回 実践 ノンテクニカルスキルの 院内教育 研修に使える資料をWebに掲載中! 今回のお役立ちアイテムは,院内研修のコンテンツをつくる時 の「スライドデザインの考え方」のスライドです。コンテンツづくり のステップ4「分かりやすくつくる」についてより詳しく学ぶことができま すので,ぜひ参考にしてスライドをつくってみてください。 スライド スライドデザインの考え方 (PDF) ※ダウンロードの手順はP.2参照 http://www.nissoken.com/ps/ ダウンロードしてご利用ください。 前回(本誌Vol.1,No.3)は,医療現場のさまざまな場面で必要になる 「考えるチカラ」「伝えるチカラ」「決めるチカラ」「動かすチカラ」の4つ の実践的ノンテクニカルスキルについて,ケースを通じて体感的に理解し ていただきました。 今回は,実際にノンテクニカルスキル院内研修を企画していく中で,「コ ンテンツ(学ぶ内容)」をどのようにしてつくっていけばよいかについて 考えていきます。ここからはすべてがケースになっていますので,主人公 になったつもりで読んでみてください。 病棟師長からの ノンテクニカルスキル院内研修の依頼 「病棟看護師を対象に,今話題のノンテクニカルスキルについて研修を してくれない?」 突然,病棟師長から医療安全管理者であるあなたに依頼がありました。 どうも最近,些細な伝達ミスによって患者さんへの配薬忘れがあったこと と,同様のインシデントが以前から続いていることが背景にあるようで す。あなたは雑誌『病院安全教育』の連載「実践! ノンテクニカルスキ ル院内教育」を読んでいたこともあり,お役立ちアイテムを使ってノンテ クニカルスキルの概念や考え方を研修で教えることは何とかできそうで す。しかし,病棟師長の話ぶりから,概念や考え方だけではなく,現場で 即実践できるような研修を求めていることも分かりました。 「さあ,どうしたものか…」 あなたは少し不安になりましたが,ちょうど最新号に書いてあった「ノ ンテクニカルスキル院内研修のコンテンツのつくり方」を参考に,今回行 うべき院内研修のコンテンツをつくってみることにしました。 コンテンツづくりのステップ そこには,コンテンツづくりのステップが示されていました(図1)。 このステップは,「コンテンツをつくる行為も学習そのものである」とい うことからコルブの経験学習モデル(図2)という,きちんとした理論を 病棟師長からの ノンテクニカルスキル院内研修の依頼 コンテンツづくりのステップ 医療教育団体 MEDIPRO! 創業者 代表  佐藤和弘 Kazuhiro_SATO 臨床工学技士として複数の医療 機関で約10年間,透析医療に従 事。患者さんとかかわる中でテ クニカルスキル以外にも医療に 必要なスキルがあることを実感 し,グロービス経営大学院に進 学,MBAを取得。そこで出会っ た経営学やケースメソッドなど のノンテクニカルスキル教育に 感銘を受け,当時従事していた 医療機関で事故対策委員長とし てノンテクニカルスキル教育を 導入し,医療安全の質の向上に 貢献。その実感から,非営利医 療教育団体MEDIPRO!を創業, 代表に就任し,ノンテクニカルス キルの普及に努める。これまで, 院内研修やスクールなどを通じ て約1,100人の医療者にノンテ クニカルスキル教育を提供。 85 病院安全教育 Vol.1 No.4

ノンテクニカルスキルの 院内教育 コンテンツ院内 …...てノンテクニカルスキル教育を 導入し,医療安全の質の向上に 貢献。その実感から,非営利医

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Page 1: ノンテクニカルスキルの 院内教育 コンテンツ院内 …...てノンテクニカルスキル教育を 導入し,医療安全の質の向上に 貢献。その実感から,非営利医

連載 第3回

実践!ノンテクニカルスキルの

院内教育

研修に使える資料をWebに掲載中!

今回のお役立ちアイテムは,院内研修のコンテンツをつくる時の「スライドデザインの考え方」のスライドです。コンテンツづくり

のステップ4「分かりやすくつくる」についてより詳しく学ぶことができますので,ぜひ参考にしてスライドをつくってみてください。

スライドデータ スライドデザインの考え方(PDF)

※ダウンロードの手順はP.2参照

http://www.nissoken.com/ps/ダウンロードしてご利用ください。

 前回(本誌Vol.1,No.3)は,医療現場のさまざまな場面で必要になる

「考えるチカラ」「伝えるチカラ」「決めるチカラ」「動かすチカラ」の4つ

の実践的ノンテクニカルスキルについて,ケースを通じて体感的に理解し

ていただきました。

 今回は,実際にノンテクニカルスキル院内研修を企画していく中で,「コ

ンテンツ(学ぶ内容)」をどのようにしてつくっていけばよいかについて

考えていきます。ここからはすべてがケースになっていますので,主人公

になったつもりで読んでみてください。

病棟師長からのノンテクニカルスキル院内研修の依頼 「病棟看護師を対象に,今話題のノンテクニカルスキルについて研修を

してくれない?」

 突然,病棟師長から医療安全管理者であるあなたに依頼がありました。

どうも最近,些細な伝達ミスによって患者さんへの配薬忘れがあったこと

と,同様のインシデントが以前から続いていることが背景にあるようで

す。あなたは雑誌『病院安全教育』の連載「実践! ノンテクニカルスキ

ル院内教育」を読んでいたこともあり,お役立ちアイテムを使ってノンテ

クニカルスキルの概念や考え方を研修で教えることは何とかできそうで

す。しかし,病棟師長の話ぶりから,概念や考え方だけではなく,現場で

即実践できるような研修を求めていることも分かりました。

 「さあ,どうしたものか…」

 あなたは少し不安になりましたが,ちょうど最新号に書いてあった「ノ

ンテクニカルスキル院内研修のコンテンツのつくり方」を参考に,今回行

うべき院内研修のコンテンツをつくってみることにしました。

コンテンツづくりのステップ そこには,コンテンツづくりのステップが示されていました(図1)。

このステップは,「コンテンツをつくる行為も学習そのものである」とい

うことからコルブの経験学習モデル(図2)という,きちんとした理論を

病棟師長からのノンテクニカルスキル院内研修の依頼

コンテンツづくりのステップ

ノンテクニカルスキル

院内研修の

コンテンツのつくり方

医療教育団体MEDIPRO! 創業者

代表 佐藤和弘Kazuhiro_SATO̶̶̶̶̶̶臨床工学技士として複数の医療機関で約10年間,透析医療に従事。患者さんとかかわる中でテクニカルスキル以外にも医療に必要なスキルがあることを実感し,グロービス経営大学院に進学,MBAを取得。そこで出会った経営学やケースメソッドなどのノンテクニカルスキル教育に感銘を受け,当時従事していた医療機関で事故対策委員長としてノンテクニカルスキル教育を導入し,医療安全の質の向上に貢献。その実感から,非営利医療教育団体MEDIPRO!を創業,代表に就任し,ノンテクニカルスキルの普及に努める。これまで,院内研修やスクールなどを通じて約1,100人の医療者にノンテクニカルスキル教育を提供。

85病院安全教育 Vol.1 No.4

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参考にしていると書いてあるので,とりあえ

ず信用して利用することにしました。

●ステップ1:現場を観察する コンテンツづくりの初めのステップは,実

際にノンテクニカルスキルが現場でどのよう

に必要なのかを観察することのようです。実

は,これは研修を企画する際によく見過ごし

がちなポイントとのこと。そもそも参加して

もらう人たちがどのような人たちで,実際

に,いつ,どのような現場のどのような場面

においてノンテクニカルスキルが必要になる

のかを把握しなければならないようです。で

は,どうやって把握するのかというと,それ

は簡単で,「現場を見にいく」ことだという

のです。

 また,いざ現場を見る上で肝心なのは,「業

務の流れ」に着目すること(バリューチェー

ンと言うらしい)。「医療現場の業務」と一言

で言っても,部署や職種によって業務の流れ

が異なり,業務の流れが異なれば価値観や考

え方,習慣や文化,大事にしていることも変

わります。ですので,現場の人たちの声を聞

くのはもちろん,その「行動」に注目し,本

当に現場に意味のあるノンテクニカルスキル

は何なのかを,前回示した「考えるチカラ」

「伝えるチカラ」「決めるチカラ」「動かすチ

カラ」に照らし合わせてしっかりと把握する

必要があると書かれています。

 この教訓を生かして,あなたは病棟へ出向

き,参加者となる看護師たちの業務の流れを

見たり,役職者にインタビューをしてみたり

しました。すると,ホウレンソウ(報告・連

絡・相談)の方法がバラバラで統一されてお

らず,伝える内容にヌケ・モレがあり非効率

であることから,業務に支障が出てインシデ

ントが発生していることが分かりました。ど

うも,これを解決するためにノンテクニカル

スキル(考えるチカラや伝えるチカラ)を学

ぶことは意味がありそうです。

●ステップ2:資料を探す 現場を観察することで,「非効率なホウレ

ンソウを解決すると現場がよくなる」という

仮説はできましたが,具体的にどのようなコ

ンテンツをつくればよいかはまだ分かりませ

ん。そこで,最新号で書かれている次のス

テップを見てみると,コンテンツをつくる資

料を探す必要があるようです。つまり,同じ

ような問題を解決するための理論やフレーム

ワークを見つけ,それを参考にしようという

ことのようです。ノンテクニカルスキルにつ

いては,ビジネスや経営学の分野にたくさん

参考になるアイデアがあるため,ビジネス書

や経営書を参考にするよう勧めています。

図1 コンテンツをつくる手順

使えるコンテンツを考える

現場を観察する

カイゼンサイクル

分かりやすくつくる

資料を探す

現場の状況や問題を把握する

問題を解決するコンセプトを探す

現場で使えるシンプルなコンテンツをつくる

シンプルにスライドをデザインする

図2 コルブの経験学習モデル

具体的経験

内省的観察

抽象的概念化

能動的実験

86 病院安全教育 Vol.1 No.4

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 そこであなたは本屋へ出向き,今回の件に

関係がありそうな,思考系の本やリーダー

シップ系,コミュニケーション系の本を数冊

見つけ,病院に買ってもらってそれらを流し

読みしました。すると,ピラミッドストラク

チャーなる考え方に目が止まりました。これ

は,説得力のあるメッセージをつくるため

に,結論を明確にし,それを複数の根拠で下

支えするように論理的に組み立てるというも

のです。そういえば,病棟でもホウレンソウ

をしている時に,「だから結局何が言いたい

の!?」と新人が叱られていたことにあなた

は気づきました。「これだ!」と思ったあな

たは,今回のノンテクニカルスキルの研修の

コンセプトにすることに決めました。

●ステップ3:使えるコンテンツを考える ここからあなたは,このピラミッドストラ

クチャーというコンセプトを基に,どのよう

なコンテンツにしていくかを考えていきまし

た。何せ初めてのことですから,見よう見ま

ねで本に書かれてあったことを資料にまとめ

(というかそのまま書き写し),病棟師長に少

し自慢げに見せにいきました(図3)。する

と,開口一番こう言われてしまいます。

 「こんなの難しすぎるわ。忙しい中でもス

タッフみんなが簡単に使えるようなものじゃ

ないと,現場ではいらないのよ。悪いけど,

もっと分かりやすくしてくれる?」

 自信満々のあなたは打ちのめされましたが,

ストレートに「現場が必要なこと」を教えて

くれたことに感謝しながら,最新号に書いて

あったことを思い出しました。

 「コンテンツはできるだけシンプルにしなけ

れば現場では使えない!」

 「小学生にでも分かるくらいシンプルに!」

 ハッとしたあなたは,このピラミッドスト

ラクチャーで本当に重要な部分だけを,誰で

も理解できるくらいシンプルな言葉で書き直

してみました(図4)。すると,現場でこれを

使ってホウレンソウが行われている姿が「動

画イメージ」で浮かんできたのです。

 「これならいけるぞ!」

 ですが,実は最新号にはこのステップでも

う一つ押さえておくべきことが書かれていま

した。それは「気づきをつくろう!」という

ことでした。

 いくらシンプルで分かりやすいコンセプト

であっても,それを単に覚えるだけでは学び

の経験価値は高まらないというのです。確か

にあなたも,「とても大切なことを言っている

バーバラ・ミント著,山崎康司訳:考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則,ダイヤモンド社,1999.を参考に作成

図3 ピラミッド   ストラクチャー

6新たな疑問

S(Situation:状況)=4C(Complication:複雑化)=5Q(Question:疑問)=2

1主部

3述部

ピラミッド最上部の箱を埋める1.主題(伝えたいメインテーマ)は何か?2.主題について読み手のどんな疑問に答えようとし

ているのか?3.答えは何か?答えを導入部に一致させる4.どのような状況か?5.どのような複雑化が生じたか?2.答えは読み手の疑問に合ったものか?キーラインを見つける6.答えから新たにどのような疑問が生じるか?7.演繹的に答えるか? それとも帰納的に答えるか?7.帰納的に答えるとすれば,どのような同一名詞で

事柄をくくることができるか?サポートするポイントを組み立てる8.このレベルでQ&A形式のプロセスを繰り返す

87病院安全教育 Vol.1 No.4

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んだけど,アタマに入ってこない,すぐ忘れ

てしまう」,そんな講演に参加したことが何度

もありました。「気づき」とは簡単に言えば

「へぇ~!」「え~!」「そうか~!」という反

応のことで,自分がそれまで全然考えなかっ

たことに気づいた瞬間,驚きと共に鮮明に記

憶に残るというのです。そして,気づきをつ

くるためには「あるある! ネタ」を用意す

ることが大切だと分かりました。「あるある!

ネタ」とは,業務でよく起こり得る事例を体

感させること。そして,参加者が業務の中で

毎日のように遭遇していて,かつみんなが困っ

ていることであればあるほど,「あるある!」

が高まるようです。

 ここであなたは病棟師長の言葉を思い出し

ました。

 「特に医師からの服薬指示の変更があった

場合に,どんな理由で何から何に変更になっ

たのかの申し送りが分かりにくいことが多い

のよね」

 あなたは,病棟師長がそう感じているなら,

報告する側もその申し送りに苦労しているだ

ろうと考え,その事例を具体的に体感しても

らうケースをつくり,ピラミッドストラク

チャーの説明の前に加えることにしました。

●ステップ4:分かりやすくつくる 何とか,コンテンツをつくっていくステッ

プまで到達しました。実は,あなたはこのス

テップが一番不安に感じていました。院内研

修では教材としてプレゼンテーションスライ

ドを使うことが有効ですが,何せスライドの

つくり方なんて教えてもらったことはありま

せん。「かっこいいデザインにしなきゃいけ

ないのかな? グラフィックやアニメーショ

ンとか言い出したら難しくて無理だ…」と泣

きそうになるあなたですが,最新号にきちん

と助け舟が用意されていました。それは「基

本的なスライドデザインの方法」です(図5,

詳しくはお役立ちアイテムをご覧ください)。

 スライドデザインのポイントはやはり,「で

きるだけシンプルにすること」。よく1枚の

スライドにあれもこれも情報を載せて伝えて

しまうことがありますが,いくら価値のある

情報でも,学ぶ側に理解し覚えてもらえなけ

れば伝えていないことと同じ。ですので,い

かに文字や色,図をシンプルに描くかが重要

になるそうです。

文字をシンプルにする 文字を考えるに当たっては,「1スライ

ド1メッセージ」を心がけます。もし,

プレゼンテーションの時間が1分しかな

かったら何を伝えるべきかを考えるとよ

いでしょう。多い文字は誰も見たがり

ません。もし伝えたいことがもう一つあ

るならば,次のスライドに示すようにし

ます。

図4 現場で使えるようにシンプルにした   ピラミッドストラクチャー

一番伝えたいこと(結論)

理由1 理由3理由2

まず一番伝えたいことを言って

それから理由を言う

図5 基本的なスライドデザインの方法

当院でのインシデントの原因

(件/月)20

10

0

分かりやすいホウレンソウが必要!

1スライド1メッセージ

3Dやアニメーション

はいらない

ムダな目盛りやグラフを追加しない

ほかは同じ色

注目してほしい所を目立つ色で強調

判断ミス 観察ミス 確認ミス 伝達ミス

88 病院安全教育 Vol.1 No.4

Page 5: ノンテクニカルスキルの 院内教育 コンテンツ院内 …...てノンテクニカルスキル教育を 導入し,医療安全の質の向上に 貢献。その実感から,非営利医

色をシンプルにする 色はスライドを見ている人の目線をコ

ントロールします。ですので,そのスラ

イドで一番見てほしい所に目がいくよう,

できるだけそれ以外の場所に色を使わな

いようにして描きます(最大3色まで)。

グラフィックは別にいりません。

図をシンプルにする グラフにしても表にしても,そのスラ

イドで伝えたいこと以外は極力省きます。

これを「シグナル(必要なもの)/ノイ

ズ(不要なもの)比を高める」と言いま

す。もちろん,グラフを3Dにしたり,ドー

ンといったアニメーションはやはりいり

ません。

 「何だ,これならできそうだ!」

 そして,あなたはこのスライドのつくり方

を「マネ」しながら,スライドをつくってい

き,ついに完成までこぎつけたのです。

ステップをグルグル回す いかがでしたでしょうか? 「コンテンツ

をつくる」ことは決して難しいことではあり

ません。現場をきちんと観察して,現場に必

要なことをきちんと把握し,世の中のたくさ

んのチエ(本)を参考にしながら,使えるコ

ンテンツを考え,シンプルに分かりやすくつ

くっていくだけなのです。これならできそう

ですよね?

 最後に図1の中で注目してほしいのが,矢

印がグルグル回っていることです。ステップ

4を経てコンテンツをつくったらそれで終わ

るのではなく,実際につくったコンテンツが

本当に現場で使えるのかを,ステップ1に戻っ

て確かめてみることがとても重要です。そし

て,またステップを繰り返して素早くカイゼ

ンしていきながら,少しずつ質の高いコンテ

ンツに仕上げていくのです。

 次回は,学びの経験価値を高めるもう一つ

の軸として,「プロセス(学び方)」について

学んでいきます。

【参考文献&ポイント学習ガイド】〈効果的な研修を設計するために参考になる資料〉・中原淳編著:職場学習の探求―企業人の成長を考える実証研究,生産性出版,2012.

・マイケル・E.ポーター著,土岐坤訳:競争優位の戦略―いかに高業績を持続させるか,ダイヤモンド社,1985.

・三谷宏治:ハカる考動学―ビジネスの今と未来を「測る」・「量る」・「計る」,ディスカヴァー・トゥエンティワン,2010.

〈魅力的なプレゼンテーションをつくるために参考になる資料〉・バーバラ・ミント著,山崎康司訳:考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則,ダイヤモンド社,1999.

・博報堂研究開発局:気づく仕事,集英社,2012.・ガー・レイノルズ著,熊谷小百合訳:プレゼンテーションZenデザイン―あなたのプレゼンを強化するデザインの原則とテクニック,桐原書店,2010.

・山口周:外資系コンサルのスライド作成術―図解表現23のテクニック,東洋経済新報社,2012.

・ジーン・ゼラズニー著,数江良一他訳:マッキンゼー流プレゼンテーションの技術,東洋経済新報社,2004.

・ガー・レイノルズ著,熊谷小百合訳:プレゼンテーションZen―プレゼンのデザインと伝え方に関するシンプルなアイデア,第2版,桐原書店,2012.

〈素早く改善していくために参考になる資料〉・エリック・リース著,井口耕二訳:リーン・スタートアップ―ムダのない起業プロセスでイノベーションを生みだす,日経BP社,2012.

〈参考ウェブサイト〉 MEDIPRO !:www.medi-pro.org〈参考Facebookページ〉ノンテクニカルスキル:www.facebook.com/non technicalskills

医療ケースメソッド教育:www.facebook.com/case methodeducation

ステップをグルグル回す

今回のポイント

コンテンツは,「現場を観察する」「資料を探す」「使えるコンテンツを考える」「分かりやすくつくる」の4つのステップでつくります。

そのステップのすべてにおいて,常に現場で使うイメージをトコトン考えます。

それぞれのステップをグルグル回しながら,現場で使える学びのためのコンテンツに磨き上げていきます。

89病院安全教育 Vol.1 No.4