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FUJITSU Storage ETERNUS Multipath Driver 3.1 ユーザーズガイド P2S0-0063-04Z0 Oracle Solaris 版)

FUJITSU Storage ETERNUS Multipath Driver 3.1 …...する「ETERNUS Multipath Driver」(以降、マルチパスドライバと表記します)ソフトウェアの説明書 です。マルチパスドライバの機能、インストール、運用方法、および保守について説明しています。

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FUJITSU StorageETERNUS Multipath Driver 3.1ユーザーズガイド

P2S0-0063-04Z0

(Oracle Solaris 版)

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はじめに

本書は、FUJITSU Storage ETERNUS ディスクストレージシステム , ETERNUS オールフラッシュア

レイ(以降、特に区別のない限り、ストレージシステムと表記します)のパス制御や接続状態を管理する「ETERNUS Multipath Driver」(以降、マルチパスドライバと表記します)ソフトウェアの説明書

です。

マルチパスドライバの機能、インストール、運用方法、および保守について説明しています。本書は、ストレージシステムを接続する Oracle Solaris のシステム管理者を対象に書かれています。

また、本製品がサポートするストレージシステムについては、以下の URL のサポート情報をご覧くだ

さい。

http://www.fujitsu.com/jp/products/computing/storage/software/eternus-mpd/

第 4 版

2018 年 7 月

本書の内容と構成

本書は、以下に示す 6 章と付録から構成されています。

● 第 1 章 マルチパスドライバとは

マルチパスドライバの特長、機能、および接続形態について説明します。

● 第 2 章 インストールと環境設定

マルチパスドライバのインストールおよび環境設定について説明します。

● 第 3 章 マルチパス制御コマンド

マルチパスを制御するコマンドについて説明します。

● 第 4 章 ハードの増設・減設方法

ストレージシステムおよび論理ユニット、サーバ/ストレージシステム間のパスを増設・減設する方法について説明します。

● 第 5 章 ハード交換時の対応方法

ハード交換時の対応方法について説明します。

● 第 6 章 よくあるお問い合わせ

よくあるお問い合わせについて説明します。

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はじめに

付録として、以下について記載しています。

• エラーメッセージ

• 補足情報

関連マニュアルについて

本書の関連マニュアルについては、以下の URL から各ストレージシステムのマニュアルを参照してく

ださい。

http://www.fujitsu.com/jp/products/computing/storage/manual/

商標について

• Oracle と Java は、Oracle Corporation およびその子会社、関連会社の米国およびその他の国にお

ける登録商標です。

• Microsoft Corporation のガイドラインに従って画面写真を使用しています。

本書の表記について

■ 製品名の表記

Oracle Solaris は Solaris, Solaris Operating System, Solaris OS と表記することがあります。

■ 本文中の表記

• Host Bus Adapter とは、ストレージシステムを接続するために Solaris サーバに搭載する Fibre Channel カードです。本書では、「HBA」と表記しています。

• ストレージシステムの Channel Adapter を「CA」と表記しています。

• Oracle VM Server for SPARC を「OVM」と表記しています。

■ 本文中の記号

本文中のマークについて、以下に示します。

お使いになるときに注意していただきたいことを記述しています。注意が守られない場合、当製品や利用者のデータ破壊などの損害が起こる危険性があります。必ずお読みください。

操作や説明に関する補足事項を記述しています。必要に応じてお読みください。

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はじめに

高度な安全性が要求される用途への使用について

本製品は、一般事務用、パーソナル用、家庭用、通常の産業用等の一般的用途を想定して設計・製造されているものであり、原子力施設における核反応制御、航空機自動飛行制御、航空交通管制、大量輸送システムにおける運行制御、生命維持のための医療用機器、兵器システムにおけるミサイル発射制御など、極めて高度な安全性が要求され、仮に当該安全性が確保されない場合、直接生命・身体に対する重大な危険性を伴う用途(以下「ハイセイフティ用途」という)に使用されるよう設計・製造されたものではございません。お客様は、当該ハイセイフティ用途に要する安全性を確保する措置を施すことなく、本製品を使用しないでください。ハイセイフティ用途に使用される場合は、弊社の担当営業までご相談ください。

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リリース情報

更新履歴

以下に、マルチパスドライバの各版数における変更内容を示します。

                                       (1/3)

マルチパスドライバの 新情報(サポート機種・OS や留意事項)については、以下の URL の『FUJITSU Storage ETERNUS Multipath Driver(Oracle Solaris 版)サポート情報』をご覧ください。

http://www.fujitsu.com/jp/products/computing/storage/software/eternus-mpd/

版数 変更内容

3.0.0(2008 年 6 月)

初版

3.0.1(2009 年 9 月)

• 以下の装置をサポート

- ETERNUS DX60

- ETERNUS DX80

- ETERNUS DX90

• 以下の HBA ドライバをサポート

- LPFC 6.30g

3.0.2(2009 年 11 月)

• 以下の装置をサポート

- ETERNUS DX400 series

- ETERNUS DX8000 series

3.0.3(2011 年 6 月)

• 以下の装置をサポート

- ETERNUS DX80 S2

- ETERNUS DX90 S2

- ETERNUS DX400 S2 series

3.0.4(2011 年 8 月)

• Oracle Solaris 10 8/11、カーネルパッチ 144500-19 をサポート

• 以下の装置をサポート

- ETERNUS DX60 S2

- ETERNUS DX8000 S2 series

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リリース情報

                                       (2/3)

版数 変更内容

3.1.0(2014 年 4 月)

• Oracle Solaris 11 をサポート

• 以下の HBA をサポート

- SP1X5FAR2F

- SP1X5FAS2F

- SP1X5FBR2F

- SP1X5FBS2F

- SP1X5FAA2F

- SP1X5FBA2F

- SP1X7FAA2F

- SP1X7FBA2F

- SP1X7FAB2F

- SP1X7FA2F

- SP1X7FAR2F

- SP1X7FAS2F

- SP1X7FBR2F

- SP1X7FBS2F

- SE0X7F31F

- SE0X7F32F

- SE0X7F21F

- SE0X7F22F

• TPG Referrals 機能をサポート。詳細は『ETERNUS Web GUI ユーザーズガイド(設

定編) FUJITSU Storage ETERNUS DX100 S3/DX200 S3, ETERNUS DX500 S3/DX600 S3 ストレージシステム , ETERNUS DX200F オールフラッシュアレイ用』を

参照

• 以下の装置をサポート

- ETERNUS DX100 S3

- ETERNUS DX200 S3

- ETERNUS DX500 S3

- ETERNUS DX600 S3

- ETERNUS DX200F

3.1.1(2014 年 10 月)

• Oracle VM ゲストドメインをサポート

• Storage Cluster をサポート

• 以下の HBA をサポート

- SE0X7F11F

- SE0X7F12F

3.1.2(2015 年 7 月)

• ETERNUS DX8700 S3/DX8900 S3 をサポート

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リリース情報

                                       (3/3)

版数 変更内容

3.1.3(2018 年 7 月)

• Oracle VM の SR-IOV 仮想化機能を使用した構成をサポート

• ssd パスサポート

• 以下の装置をサポート

- ETERNUS DX60 S4

- ETERNUS DX100 S4

- ETERNUS DX200 S4

- ETERNUS DX500 S4

- ETERNUS DX600 S4

- ETERNUS AF250 S2/AF250

- ETERNUS AF650 S2/AF250

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リリース情報

非互換情報

本製品の非互換情報について説明します。

■ 3.1.0 での変更点

● 非互換の概要

マルチパスドライバ 3.0.4 までサポートされていた HBA が使用できません。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細以下の HBA がサポートされなくなりました。

• GP7B8FC1

• PW008FC2

• PW008FC3

• SE0X7F11F(*1)

• SE0X7F12F(*1)*1: マルチパスドライバ 3.1.1 でサポートします。詳細は、「B.10 SE0X7F11F, SE0X7F12F について」

(P.119) を参照してください。

- 非互換による影響

• マルチパスドライバ 3.1.0 でサポートされなくなった HBA と、マルチパスドライバ 3.1.0 以

降でサポートされた HBA を、同時にマルチパスドライバで制御することはできません。

• マルチパスドライバ 3.0.4 以前からマルチパスドライバ 3.1.0 にアップデートインストール

はできません。

• マルチパスドライバ 3.0.4 以前とマルチパスドライバ 3.1.0 を同時に使用することはできま

せん。

● 非互換の概要

エラーメッセージが変更されました。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細詳細は、「第 A 章 エラーメッセージ」(P.89) を参照してください。

- 非互換による影響エラー時のメッセージ形式や出力が異なる場合があります。

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リリース情報

● 非互換の概要

マルチパス構築コマンド grmpdautoconf の機能が変更されました。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細

- 非互換による影響新規構築時および増設時の手順が変更になります。

● 非互換の概要

mpdinfo コマンドは未サポートになりました。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細コマンドは含まれません。

- 非互換による影響mplb デバイス、および sar または iostat で表示されるデバイスは、iompadm info コマンドで対

応を確認できます。

■ 3.1.1 での変更点

ありません。

■ 3.1.2 での変更点

● 非互換の概要

サーバ起動時にパスが offline の場合、以下のパス制御関連のエラーメッセージが出力されることが

あります。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細エラーメッセージの詳細は、「付録 A エラーメッセージ」(P.89) を参照してください。ただし、

活性ファーム交換の冗長性がある場合は、「付録 A エラーメッセージ」(P.89) の対処は不要です。

活性ファーム交換を行う場合は、パスを online に戻してから実施してください。

版数 非互換の内容

3.0.4 以前 grmpdautoconf コマンドにより、HBA の設定からマルチパスの設定まで行いま

す。

3.1.0 grmpdautoconf コマンドは、マルチパスの設定のみです。HBA の設定や物理デバ

イスパスの ssd は事前に行っておく必要があります。

WARNING: ストレージシステム名(例:ETERNUS_DX400- 10017C) (mplb*): Device configuration is without redundancy.NOTICE: mplb*: There is no redundancy of ETERNUS concurrent firmware loading. All paths connect to (%s).

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リリース情報

- 非互換による影響エラーメッセージの出力条件を変更しました。

● 非互換の概要

grmpdautoconf コマンドで boot-archive を自動で更新します。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細

- 非互換による影響boot-archive が自動で更新されます。自動で更新させたくない場合は、grmpdautoconf コマンド

に -n オプションを指定してください。

■ 3.1.3 での変更点

● 非互換の概要

I/O の正常応答に 8 秒以上かかった場合にメッセージを出力します。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細エラーメッセージの詳細は、「付録 A エラーメッセージ」(P.89) を参照してください。

- 非互換による影響エラーメッセージが追加されました。

版数 非互換の内容

3.1.1 以前 boot-archive は更新されません。

3.1.2 boot-archive は更新されます。

WARNING: mplb*: ディスクパス名(例:/pc i@1d,4000 / f ib re -channe l@0/ fp@0,0 /ssd@w2149000b5d6a0299,0) IO delay detected.

版数 非互換の内容

3.1.2 以前 I/O が 8 秒以上で正常応答した場合に、エラーメッセージを出力しないでパスス

テータスを warning に遷移します。

3.1.3 I/O が 8 秒以上で正常応答した場合に、エラーメッセージを出力してパスステー

タスを warning に遷移します。

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リリース情報

● 非互換の概要

パス forcible fail 遷移の仕様を変更しました。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細

- 非互換による影響全パス閉塞を防ぐように変更しました。

● 非互換の概要

クラスタ自動リソース登録でマルチパスを構築した場合、boot-archive を自動で更新します。

- 非互換の対象マルチパスドライバ

- 非互換内容の詳細

- 非互換による影響クラスタ自動リソース登録でマルチパスを構築した場合、boot-archive が自動で更新されます。

版数 非互換の内容

3.1.2 以前 他パスに online パスがなくても、パスステータスを forcible fail に遷移します。

3.1.3 他パスに online パスがない場合は、パスステータスを forcible fail に遷移しませ

ん。

版数 非互換の内容

3.1.2 以前 boot-archive は更新されません。

3.1.3 boot-archive は更新されます。

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目次

第 1 章 マルチパスドライバとは 18

1.1 マルチパスドライバの特長 ..................................................................................... 18

1.2 接続形態 .................................................................................................................. 181.2.1 通常環境の接続形態 ........................................................................................................................... 18

1.2.2 OVM ゲストドメイン環境の接続形態 ................................................................................................ 20

1.2.3 Oracle VM の SR-IOV 仮想化機能を使用した接続形態 ..................................................................... 22

1.3 マルチパスドライバの機能 ..................................................................................... 23

1.4 パスの管理 ............................................................................................................... 241.4.1 パスの状態 ......................................................................................................................................... 24

1.4.2 パスの状態遷移 .................................................................................................................................. 26

1.4.3 診断と状態遷移 .................................................................................................................................. 27

1.5 ロードバランス制御/フェイルオーバの動作 ......................................................... 291.5.1 通常環境でのパス制御 ....................................................................................................................... 29

1.5.2 OVM ゲストドメイン環境でのパス制御 ............................................................................................ 34

第 2 章 インストールと環境設定 41

2.1 動作条件とインストール手順 .................................................................................. 41

2.2 環境設定 .................................................................................................................. 412.2.1 環境設定概要 ...................................................................................................................................... 42

2.2.2 マルチパスドライバの環境設定 ......................................................................................................... 44

2.3 ディスクの定義 ....................................................................................................... 462.3.1 パーティション構成の変更 ................................................................................................................ 46

2.3.2 ファイルシステムの作成 .................................................................................................................... 46

2.3.3 /etc/vfstab への登録/変更 ................................................................................................................. 46

2.4 仮想ディスクの割り当て ......................................................................................... 47

第 3 章 マルチパス制御コマンド 48

3.1 マルチパスの状態を表示するコマンド ................................................................... 493.1.1 status コマンド ................................................................................................................................... 49

3.1.2 info コマンド ...................................................................................................................................... 51

3.2 マルチパスを構成するハードウェアを交換する際のコマンド ............................... 533.2.1 change コマンド ................................................................................................................................ 53

3.2.2 restart コマンド .................................................................................................................................. 54

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目次

3.3 マルチパスの構成を作成/変更する際のコマンド ................................................. 553.3.1 grmpdautoconf コマンド .................................................................................................................... 55

第 4 章 ハードの増設・減設方法 57

4.1 論理ユニット(LU)の増設方法 ............................................................................. 57

4.2 パスの増設方法 ....................................................................................................... 58

4.3 ストレージシステムの増設方法 .............................................................................. 59

4.4 論理ユニット(LU)の減設方法 ............................................................................. 594.4.1 アプリケーションの停止 .................................................................................................................... 60

4.4.2 ストレージシステム側の論理ユニット減設作業 ................................................................................ 60

4.4.3 grmpdautoconf コマンドの実行 ......................................................................................................... 60

4.4.4 OVM ゲストドメイン環境 .................................................................................................................. 61

4.5 パスの減設方法 ....................................................................................................... 624.5.1 サーバとストレージシステム間のパスの減設 ................................................................................... 62

4.5.2 grmpdautoconf コマンドの実行 ......................................................................................................... 62

4.6 ストレージシステムの減設方法 .............................................................................. 644.6.1 アプリケーションの停止 .................................................................................................................... 64

4.6.2 サーバとストレージシステムの切断 .................................................................................................. 64

4.6.3 grmpdautoconf コマンドの実行 ......................................................................................................... 65

4.6.4 OVM ゲストドメイン環境 .................................................................................................................. 66

第 5 章 ハード交換時の対応方法 67

5.1 HBA またはサーバ接続ケーブルの交換 .................................................................. 675.1.1 交換対象と片寄せ時の指定方法 ......................................................................................................... 67

5.1.2 HBA の活性交換手順 .......................................................................................................................... 69

5.1.3 HBA の非活性交換手順 ...................................................................................................................... 69

5.1.4 サーバ接続ケーブルの活性交換手順 .................................................................................................. 70

5.2 ストレージシステム・スイッチ間ケーブル交換 ..................................................... 715.2.1 交換対象と片寄せ時の指定方法 ......................................................................................................... 71

5.2.2 ストレージシステム・スイッチ間ケーブルの活性交換手順 .............................................................. 73

5.3 CA 交換 .................................................................................................................... 745.3.1 交換対象と片寄せ時の指定方法 ......................................................................................................... 74

5.3.2 CA の活性交換手順 ............................................................................................................................ 75

5.4 CM 交換 ................................................................................................................... 765.4.1 交換対象と片寄せ時の指定方法 ......................................................................................................... 76

5.4.2 CM の活性交換手順 ............................................................................................................................ 78

5.5 ストレージシステム本体(筐体)の交換 ................................................................ 78

5.6 サーバのシステムボードの交換 .............................................................................. 81

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目次

5.6.1 システムボードの活性交換手順 ......................................................................................................... 81

5.6.2 システムボードの非活性交換手順 ..................................................................................................... 82

5.7 ファイバチャネルスイッチまたは SFP の交換 ....................................................... 835.7.1 ファイバチャネルスイッチまたは SFP の活性交換手順 ................................................................... 83

5.7.2 ファイバチャネルスイッチまたは SFP の非活性交換手順 ................................................................ 84

5.8 ストレージシステムのディスクの交換 ................................................................... 84

第 6 章 よくあるお問い合わせ 85

付録 A エラーメッセージ 89

A.1 通知・縮退・警告メッセージ ................................................................................... 89A.1.1 伝送路系のメッセージ ....................................................................................................................... 89

A.1.2 SCSI センス系のメッセージ .............................................................................................................. 90

A.2 パス制御関連のエラーメッセージ............................................................................ 92

A.3 iompadm コマンドのエラーメッセージ ................................................................... 95

A.4 クラスタ関連エラーメッセージ ............................................................................... 99

A.5 DR 連携スクリプトのエラーメッセージ ................................................................ 102

A.6 grmpdautoconf コマンドのエラーメッセージ ........................................................ 103

付録 B 補足情報 104

B.1 mplb インスタンス番号の変更方法について.......................................................... 104

B.2 ETERNUS 活性ファーム交換の冗長性について .................................................... 106B.2.1 活性ファーム交換の冗長性について ................................................................................................ 106

B.3 LUN マッピング、ホストアフィニティの変更....................................................... 108

B.4 トラブルシューティング ........................................................................................ 110

B.5 クラスタシステムについて .................................................................................... 111

B.6 クラスタシステムでのローカルリソースの増設について...................................... 112

B.7 mplb 特殊ファイルを Non-global ゾーンで add device する手順........................... 113

B.8 PCI Hot Plug について............................................................................................ 114

B.9 OVM ゲストドメイン対応について........................................................................ 116

B.10 SE0X7F11F, SE0X7F12F について ....................................................................... 119

B.11 Storage Cluster について ....................................................................................... 119

B.12 ssd パス名について ................................................................................................ 120

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目次

用語集 121

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図目次

図 1.1 ファイバチャネル接続例(異なる CM の CA に接続(ファイバチャネルスイッチなし))................. 19図 1.2 ファイバチャネル接続例(異なる CM の CA に接続(ファイバチャネルスイッチあり))................. 19図 1.3 I/O ドメインがマルチパス構成の接続例(I/O ドメイン単位で異なる CM の CA に接続).................. 20図 1.4 I/O ドメインがシングルパス構成の接続例(各 I/O ドメインで異なる CM の CA に接続)................. 21図 1.5 接続例(各 I/O ルートドメインで異なる CM の CA に接続).............................................................. 22図 1.6 パスの状態遷移.................................................................................................................................... 26図 1.7 ロードバランス制御(担当 CM 型の機種(2 パス))........................................................................... 30図 1.8 ロードバランス制御(担当 CM 型の機種(4 パス以上))................................................................... 30図 1.9 ロードバランス制御(非担当 CM 型の機種(4 パス以上))................................................................ 31図 1.10 フェイルオーバ(担当 CM 型の機種(2 パス)).................................................................................. 32図 1.11 フェイルオーバ(担当 CM 型の機種(4 パス以上)例 1).................................................................. 33図 1.12 フェイルオーバ(担当 CM 型の機種(4 パス以上)例 2).................................................................. 33図 1.13 フェイルオーバ(非担当 CM 型の機種).............................................................................................. 34図 1.14 OVM ゲストドメイン環境のロードバランス制御

(担当 CM 型の機種(I/O ドメインがマルチパス構成))...................................................................... 35図 1.15 OVM ゲストドメイン環境のロードバランス制御

(担当 CM 型の機種(I/O ドメインがシングルパス構成)).................................................................. 36図 1.16 OVM ゲストドメイン環境のロードバランス制御

(非担当 CM 型の機種(I/O ドメインがマルチパス構成)).................................................................. 37図 1.17 OVM ゲストドメイン環境のロードバランス制御

(非担当 CM 型の機種(I/O ドメインがシングルパス構成))............................................................... 38図 1.18 フェイルオーバ(I/O ドメインがマルチパス構成)............................................................................. 39図 1.19 フェイルオーバ(I/O ドメインがシングルパス構成).......................................................................... 40図 5.1 故障箇所(HBA またはサーバ接続ケーブル)...................................................................................... 67図 5.2 故障箇所(ストレージシステム・スイッチ間ケーブル)..................................................................... 71図 5.3 故障箇所(CA)と交換範囲 ................................................................................................................ 74図 5.4 故障箇所(CM)と交換範囲................................................................................................................ 76図 B.1 ETERNUS DX600 S3 の例 ................................................................................................................ 106

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第 1 章

マルチパスドライバとは

本章では、マルチパスドライバの特長、機能、および動作環境について説明します。

1.1 マルチパスドライバの特長

ETERNUS ストレージシステムは、ドライブに障害が発生してもデータ消失や業務の停止を防ぎ、高

速、大容量で信頼性の高いシステムを構築するストレージシステムです。ストレージシステムの導入によって、ディスク障害時のデータ消失や業務停止といった事態を回避できます。さらに、マルチパスドライバを導入することによって、ディスク障害発生時だけではなく、パスの障害による業務停止を防ぎ、システムを安心してご利用いただけます。

マルチパスドライバは、パス(HBA、ケーブル、CA など)を多重化したハードウェア構成において、

1 つのパスに障害が起きても、ほかのパスに切り替えて運用継続を可能とします。

マルチパスドライバは、ストレージシステムと Solaris OS サーバを接続するドライバ、パスの状態診

断機能、マルチパスドライバを操作するコマンドを含んでいます。

また、OVM のゲストドメインにインストールすることで、複数の I/O ドメインから割り当てられた仮

想ディスクでマルチパスを構築できます。

1.2 接続形態

1.2.1 通常環境の接続形態

マルチパスドライバは、サーバの HBA、ストレージシステムの CA をそれぞれ複数枚ずつ実装し、そ

の間を複数のケーブルで接続した構成で使用します。スイッチを使用した接続構成でも使用可能です。

HBA は同じ種類のものを使用してください。

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.2 接続形態

■ ファイバチャネル接続例(ファイバチャネルスイッチなし)

異なる CM の CA に接続します。

図 1.1 ファイバチャネル接続例(異なる CM の CA に接続(ファイバチャネルスイッチなし))

■ ファイバチャネル接続例(ファイバチャネルスイッチあり)

異なるファイバチャネルスイッチを経由して、異なる CM の CA に接続します。

図 1.2 ファイバチャネル接続例(異なる CM の CA に接続(ファイバチャネルスイッチあり))

本製品がサポートするストレージシステムの構成については、以下の URL のサポート情報をご覧くだ

さい。

http://www.fujitsu.com/jp/products/computing/storage/software/eternus-mpd/

HBA

CM CA CA CM

HBA

ストレージシステムへのすべてのパスを同一の CM の各 CA に接続した場合、冗長性は確保できま

せん。

HBA

CM CA CA CM

HBA

FC SwitchFC Switch

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.2 接続形態

1.2.2 OVM ゲストドメイン環境の接続形態

ゲストドメインのマルチパスドライバは、複数の I/O ドメインから割り当てられた仮想ディスクを使用

してマルチパスを構築します。

I/O ドメインの HBA とストレージシステムの CA をそれぞれ複数枚ずつ実装し、その間を複数のケー

ブルで接続した構成で、I/O ドメイン単位でマルチパスを構築(以降、マルチパス構成と表記します)

します。これを仮想ディスクとしてゲストドメインに割り当てます。

また、ゲストドメインのみでマルチパスドライバを使用する場合は、I/O ドメインとストレージシステ

ムのパスが 1 パスの構成(以降、シングルパス構成と表記します)をサポートします。

いずれも、スイッチを使用した接続構成でも使用可能です。

■ I/O ドメインがマルチパス構成の接続例

I/O ドメイン単位で、異なる CM の CA に接続します。スイッチを使用した接続構成でも使用可能です。

図 1.3 I/O ドメインがマルチパス構成の接続例(I/O ドメイン単位で異なる CM の CA に接続)

• HBA の種類は同一のものをご使用ください。

• I/O ドメインのマルチパス構成は、通常環境と同じ接続形態となります。

• I/O ドメインのシングルパス構成は、I/O ドメインごとで異なる CM の CA に接続するようにして

ください。すべての I/O ドメインで同一の CM の CA に接続した場合、冗長性は確保できません。

• I/O ドメインでマルチパスデバイスを使用する場合は、シングルパス構成はサポートしません。

• 1 つの I/O ドメイン内に、シングルパス構成およびマルチパス構成のマルチパスが混在する構成

はサポートしません。

• ゲストドメインで、シングルパス構成の I/O ドメインの仮想ディスク、およびマルチパス構成の

I/O ドメインの仮想ディスクが混在する構成はサポートしません。

CM

CA CA

CM

CA CA

HBA HBA

I/O 1

HBA HBA

I/O 2

1OVM

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.2 接続形態

■ I/O ドメインがシングルパス構成の接続例

各 I/O ドメインで、異なる CM の CA に接続します。スイッチを使用した接続構成でも使用可能です。

図 1.4 I/O ドメインがシングルパス構成の接続例(各 I/O ドメインで異なる CM の CA に接続)

本製品がサポートするストレージシステムの構成については、以下の URL のサポート情報を ご覧くだ

さい。

http://www.fujitsu.com/jp/products/computing/storage/software/eternus-mpd/

CM

CA

CM

CA

HBA

I/O 1

HBA

I/O 2

1OVM

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.2 接続形態

1.2.3 Oracle VM の SR-IOV 仮想化機能を使用した接続形態

マルチパスドライバ 3.1.3 から、Oracle VM で 単一の PCI カードを複数の仮想化された PCI カードと

して利用する、SR-IOV(Single Root I/O Virtualization)機能を使用したマルチパス構成をサポートし

ます。

ロードバランス制御・マルチパス構築・管理手順は、通常環境に準じます。

• SR-IOV 仮想化機能のサポート条件は、以下の URL のサポート情報をご覧ください。http://www.fujitsu.com/jp/products/computing/storage/software/eternus-mpd/

• SR-IOV 仮想化機能の詳細は Solaris OS のマニュアルを参照してください。

図 1.5 接続例(各 I/O ルートドメインで異なる CM の CA に接続)

CM

CA

CM

CA

HBA

I/O1

HBA

I/O2

I/OOVM SR-IOV

VFVF

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.3 マルチパスドライバの機能

1.3 マルチパスドライバの機能

マルチパスドライバの機能を以下に示します。

● マルチパスの自動構築

ストレージシステムを接続した状態で、マルチパスドライバをサーバにインストールし、grmpdautoconf コマンドを実行することにより、マルチパスドライバが自動的にパスの接続状況を

確認して、マルチパスドライバの構成設定を作成します。

● パスのロードバランス制御

使用可能なパスすべてを使って、ロードバランス制御(負荷分散)を行い、アクセス性能を向上させます。なお、ストレージシステムの機種によりロードバランス制御の動作が異なります。詳細は、「1.5ロードバランス制御/フェイルオーバの動作」(P.29) を参照してください。

● パスのフェイルオーバ

使用中のパスのうちいずれかが使用不可能になった場合、ほかの正常なパスに自動的に切り替えて、ストレージシステムにアクセスします。これによってホストアプリケーションの停止が回避できます。なお、ストレージシステムの機種によりフェイルオーバの動作が異なります。詳細は、「1.5 ロード

バランス制御/フェイルオーバの動作」(P.29) を参照してください。

● 自動パス診断

アプリケーションからのアクセスがないパスや待機パス(standby パス)を定期的に診断し、使用

不可能なパスを検出した場合はパスを使用停止にし、コンソールメッセージで報告します。アプリケーションからの要求より先に不良パスを発見することで信頼性を高めます。

● 自動パス復旧

異常を検出して使用停止にしたパスに対して定期的に診断を行い、回復したと判断した場合は、このパスを自動的に復旧させます。間欠的な障害に陥っているパスを自動的に復旧することで、パスの冗長度を確保し、信頼性を高めます。また、診断結果が正常となったり、異常となったりする不安定なパスを自動パス復旧対象から外す機能があります。

● パスの使用停止

指定したパスを強制的に offline(使用停止)にすることができます。

パスの予防保守作業のために、保守対象のパスに対して I/O を発行しないようにします。

保守作業完了後は、パスを online(使用可能)にできます。

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.4 パスの管理

1.4 パスの管理

1.4.1 パスの状態

パスの状態として、全部で 6 種類の状態を定義しています。

ユーザーからの I/O 要求処理に使用する「オンライン」と、使用しない「オフライン」の 2 つのグルー

プに分かれます。パスの状態は、iompadm コマンドで確認できます。コマンドの使用方法は、「3.1 マルチパスの状態を

表示するコマンド」(P.49) を参照してください。

「オンライン」は、さらに以下の 3 つの状態に分類されます。

オンライン 説明

active

• 正常で運用状態にあるパスです。

• active パスが複数ある場合、active パス間でロードバランス制御を実施します。

• 表示例

standby

• 正常です。非担当 CM に接続されているため、待機状態にあるパスです。

• active パスにエラーが発生した場合、代わって active パスになります。

担当 CM に接続されたパスが active 状態に復旧すると、当パスは standby 状態に戻りま

す。

• 表示例

warning

• パス入出力異常を検出し、使用できるか否かを診断中の状態です。

• warning パスの診断は 1 分間隔で行います。

• 異常要因に応じた回数の診断の結果、使用可能と判断できれば active/standby パスに、

そうでなければ fail 状態に遷移します。

• active パスか standby パスがあれば、warning パスはアクセスに使用しません。

• active パスも standby パスもなくなってしまった場合は、warning パスを使用してアク

セスを行います。

• 表示例

/dev/rdsk/c11t500000E0D4017C80d0s2 online active block "good status [ETERNUS_DX400- 10017C-CM10-CA40-PORT00] (ssd83)"

/dev/rdsk/c12t500000E0D4017C90d0s2 online standby block "good status [ETERNUS_DX400- 10017C-CM11-CA41-PORT02] (ssd50)"

/dev/rdsk/c11t500000E0D4017C80d0s2 online active block "warning status [ETERNUS_DX400- 10017C-CM10-CA40-PORT00] (ssd83)

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.4 パスの管理

「オフライン」は、さらに以下の 3 つの状態に分類されます。

オフライン 説明

fail

• パスの入出力異常を検出し、診断の結果、使用不可と判断された状態です。

• fail パスの診断は、故障箇所交換に備えて 10 分間隔で行います。

• 診断で問題がなければ、warning 状態に遷移します。

• 故障箇所交換後、速やかにオンライン状態にするには、マルチパス制御コマンドで

active/standby 状態へ復旧させます。

• 表示例

forcible fail

• 診断結果が正常となったり異常となったりする不安定な状態が続き、適切な診断が行えないと判断された状態です。

• forcible fail パスの診断は行いません。

• 故障箇所交換後に、マルチパス制御コマンドまたはサーバの再起動で、active/standbyパスへ復旧させることができます。

• 表示例

stop

• マルチパス制御コマンドによりパスを使用停止にした状態です。

• stop パスの診断は行いません。

• マルチパス制御コマンドでのみ active/standby 状態へ復旧させることができます。

• 通常は stop パスを使ってアクセスすることはありません。しかし、active パスも

standby パスもなくなってしまった場合は、stop 状態から active 状態に戻してアクセス

に使用します(注:全パス stop 状態の場合を除く)。

• 表示例

/dev/rdsk/c11t500000E0D4017C80d0s2 offline fail block "fail status [ETERNUS_DX400- 10017C-CM10-CA40-PORT00] (ssd83)

/dev/rdsk/c11t500000E0D4017C80d0s2 offline fail block "forcible fail status [ETERNUS_DX400- 10017C-CM10-CA40-PORT00] (ssd83)

/dev/rdsk/c11t500000E0D4017C80d0s2 offline stop block "stop status [ETERNUS_DX400- 10017C-CM10-CA40-PORT00] (ssd83)

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.4 パスの管理

1.4.2 パスの状態遷移

以下にパスの状態遷移図を示します。

図 1.6 パスの状態遷移

(1) 初期化→ active/standby

- grmpdautoconf コマンド実行によりマルチパスを自動構築します。担当 CM 側に接続されるパ

スを active、非担当 CM 側に接続されるパスを standby に設定します。

(2) standby ←→ active

- active パスに入出力異常が発生した、または active パスが stop に遷移した場合、ほかに activeパスが存在しなくなると、standby パスは active パスに遷移します。

- 担当 CM に接続されたパスが active に復帰すると、非担当 CM に接続されたパスは active から

standby に戻ります。

(3) active/standby ←→ warning

- active/standby パスに、通常の I/O 処理または診断で入出力異常が発生した場合、warning に遷

移します。

- 診断の結果、パスが使用できると判断された場合、active/standby に遷移します。

- マルチパス制御コマンドによりパス使用再開した場合、active/standby 状態に遷移します。

(4) warning ←→ fail

- warning 時に、診断の結果パスが使用できないと判断した場合、fail に遷移します。

- fail 時に、診断の結果が正常ならば、warning に遷移します。

(5) warning → forcible fail

- active/standby 状態と warning 状態の間を頻繁に遷移する場合、正確な診断が行えていないと

判断し、診断対象としない forcible fail 状態にします。

(6) forcible fail ←→ active/standby

- マルチパス制御コマンドによりパス使用再開した場合、active/standby 状態に遷移します。

- active/standby 状態と warning 状態の間を頻繁に遷移する場合、正確な診断が行えていないと

判断し、診断対象としない forcible fail 状態にします。

active

standby

forcible fail

(1) (2)(3) (4)

(7)

fail

stop

warning

(6)

(5)(8)

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.4 パスの管理

(7) active/standby ←→ stop

- マルチパス制御コマンドによりパス使用停止した場合、stop に遷移します。

- マルチパス制御コマンドによりパス使用再開した場合、active/standby 状態に遷移します。

(8) active/standby ←→ fail

- 通常の I/O 処理や active/standby 診断で重い障害が発生した場合、fail 状態にします。

- マルチパス制御コマンドによりパス使用再開した場合、active/standby 状態に遷移します。

active/standby に遷移するとき、担当 CM に接続されたパスは active になります。非担当 CM に接続

されたパスは standby になります。ただし、担当 CM 側に接続されたパスに active がない場合は activeになります。

1.4.3 診断と状態遷移

診断には、以下に示す 3 種類があります。

warning 状態ではエラーカウンターによって、ほかの状態への遷移を決定します。

■ active/standby 診断

active/standby 時には 10 分間隔で診断が行われます。

診断で異常が検出されると warning または fail に遷移します。異常の要因によってエラーカウンターを

決定します。通常の I/O 処理で異常が起きた場合も、同様に遷移します。fail に遷移すると、遷移したことを示す

メッセージが出力されます。メッセージについては、「A.2 パス制御関連のエラーメッセージ」(P.92)を参照してください。

■ warning 診断

warning 時には 1 分間隔で診断が行われます。

診断で異常が検出されるとエラーカウンターを 10 加算します。正常の場合は 10 減算します。

更新後のエラーカウンターが 0 になると active/standby になります。200 になると fail になります。failに遷移すると、遷移したことを示すメッセージが出力されます。メッセージについては、「A.2 パス制

御関連のエラーメッセージ」(P.92) を参照してください。また、active/standby に遷移する場合、メッ

セージは出力されません。

対象パス状態 診断間隔 診断後のパス状態 遷移条件

active/standby 10 分 active/standby 診断正常。

warning 診断異常。エラーカウンター ==50 または 100

fail 診断異常。エラーカウンター ==200

warning 1 分 active/standby 診断正常。エラーカウンター ==0

warning 診断の結果、0 <エラーカウンター< 200

fail 診断異常。エラーカウンター ==200

fail 10 分 warning 診断正常。エラーカウンター ==100

fail 診断異常。エラーカウンター ==200

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.4 パスの管理

■ fail 診断

fail 時には 10 分間隔で診断が行われます。

診断で異常が検出された場合、状態は変わりません。正常の場合は、エラーカウンターを 100 として

warning 状態になり、パスが復旧したことを示すメッセージが出力されます。メッセージについては、

「A.2 パス制御関連のエラーメッセージ」(P.92) を参照してください。

● 例 1

active パスの通常 I/O 処理でエラーが検出され、エラーが継続する場合の動作。

● 例 2

fail パスを保守交換した場合の自動復旧動作。

時間 パス 1 状態 パス 2 状態 動作説明

- active standby -

0 warning (50) active 通常 I/O 処理でパス 1 エラー。パス 1 は warning となり

エラーカウンターはエラー要因によってセットされる(この例では 50 とする)。

I/O 処理はパス 2 を active にしてリトライ。

1 分後 warning (60) active 診断でエラー。10 加算。

: : : :

10 分後 warning (150) active 診断でエラー。10 加算。

: : : :

14 分後 warning (190) active 診断でエラー。10 加算。

15 分後 fail active 診断でエラー。10 加算の結果 200 となり fail へ。

コンソールにパス縮退メッセージ。

時間 パス 1 状態 パス 2 状態 動作説明

- standby active 保守交換終了。

0 ~ 10 分 warning (100) active 10 分間隔の診断を保守終了後 10 分以内に実施。

保守交換によって診断は正常となるので、warning とな

りエラーカウンターは 100 にセットされる。

+ 1 分後 warning (90) active 診断で正常。10 減算。

: : : :

+ 5 分後 warning (50) active 診断で正常。10 減算。

: : : :

+ 9 分後 warning (10) active 診断で正常。10 減算。

+ 10 分後 active standby 診断で正常。10 減算。結果 0 となり active へ。

パス 2 は standby へ。

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.5 ロードバランス制御/フェイルオーバの動作

■ forcible fail 遷移

以下の場合、正確な診断が行えていないと判断し、該当パスを診断対象としない forcible fail 状態に遷

移します。コンソールに「forcible path degrade.」のメッセージが表示されます。

• warning 状態が 1 時間続いた場合

• 前回 active/standby から warning 状態へ遷移してから 1 時間以内に、同様の遷移が 10 回発生した

場合ただし、他パスに online パスがない場合、 終パスは forcible fail に遷移しません。

1.5 ロードバランス制御/フェイルオーバの動作

1.5.1 通常環境でのパス制御

ストレージシステムの機種には、各論理ユニット(LU)に対する通常のアクセスパスが一方のコント

ローラーに固定されている機種(以降、担当 CM 型の機種と表記します)と固定されていない機種(以

降、非担当 CM 型の機種と表記します)があります。

担当 CM 型の機種では、通常アクセスに使用するコントローラーに接続されたパスが active 状態とな

り、一方のコントローラーに接続されたパスは standby 状態となります。

非担当 CM 型の機種では、すべてのパスが active 状態となり、アクセスに使用されます。

ロードバランス制御/フェイルオーバの動作は、機種(担当 CM 型/非担当 CM 型)や接続パス数に

より異なります。本製品がサポートする担当 CM 型/非担当 CM 型の機種については、以下の URL のサポート情報をご

覧ください。

http://www.fujitsu.com/jp/products/computing/storage/software/eternus-mpd/

■ ロードバランス制御

マルチパスドライバは、active 状態であるパスすべてを使用して、負荷の分散(ロードバランス制御)

を行い、アクセス性能を向上させます。

● 担当 CM 型の機種(2 パス)の場合

担当 CM 型の機種(2 パス)の接続では、2 台のコントローラーにそれぞれパスを 1 本接続し、

大パス数は 2 です。

2本のパスのうち、担当CMに接続されたパスはactive状態、非担当CMに接続されたパスは standby状態になります。active パスは 1 本のみであり、ロードバランス制御は実行されません。

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.5 ロードバランス制御/フェイルオーバの動作

図 1.7 ロードバランス制御(担当 CM 型の機種(2 パス))

● 担当 CM 型の機種(4 パス以上)の場合

担当 CM 型の機種で 4 パス構成の場合、各 CM から 2 本、計 4 本のパスで接続されます。担当 CMに接続された 2 本のパスが active になり、この 2 本のパスでロードバランス制御が実行されます。

また、8 パス構成の場合、各 CM から 4 本、計 8 本のパスで接続されます。担当 CM に接続された

4 本のパスが active になり、この 4 本のパスでロードバランス制御が実行されます。

図 1.8 ロードバランス制御(担当 CM 型の機種(4 パス以上))

ロードバランス制御による性能向上は、非担当 CM 型の機種において 適化されています。

マルチパスドライバ

LUN0

I/O要求

LUN1

CM #0 CM #1

CM 2

HBA #0 HBA #1

Solaris OS

LUN0

I/O

LUN1

CM 4

HBA #0 HBA #1 HBA #2 HBA #3

CM #0 CM #1

LUN0 LUN1

Solaris OS

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.5 ロードバランス制御/フェイルオーバの動作

● 非担当 CM 型の機種の場合

非担当 CM 型の機種の場合、担当 CM の概念がないため、接続されたパスはすべて active 状態とな

り、すべてのパスにわたってロードバランス制御が実行されます。マルチパスドライバが制御できるパス数は 大 8 本です。

図 1.9 ロードバランス制御(非担当 CM 型の機種(4 パス以上))

LUN0

I/O

LUN1

CM

HBA #3HBA #0 HBA #1

CM #0

HBA #2

CM #1

LUN0/1

Solaris OS

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.5 ロードバランス制御/フェイルオーバの動作

■ フェイルオーバ

マルチパスドライバは active パスのいずれかで異常を検出し使用不可能となった場合、残った正常な

パスに切り替え、I/O 要求処理を正常に実行し、ホストアプリケーションの停止を回避します。

● 担当 CM 型の機種(2 パス)の場合

active パスが使用不可能になると、standby パスに切り替えて、処理を続行します。

図 1.10 フェイルオーバ(担当 CM 型の機種(2 パス))

LUN0

I/O

CM #0

HBA #0

CM #1

HBA #1

Solaris OS

active standby

CM 2

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.5 ロードバランス制御/フェイルオーバの動作

● 担当 CM 型の機種(4 パス以上)の場合

• 例 1複数の active パスのうち、1 本が使用不可能になった場合は、残った 1 本の active パスで処理を続

行します。standby パスへの切り替えは行いません。

図 1.11 フェイルオーバ(担当 CM 型の機種(4 パス以上)例 1)

• 例 2active パスがすべて使用不可能となった場合は、standby パスに切り替えて処理を続行します。

standby パスが複数ある場合は、ロードバランス制御を実行します。

図 1.12 フェイルオーバ(担当 CM 型の機種(4 パス以上)例 2)

active

LUN0

I/O

HBA #0 HBA #1 HBA #2

CM #0 CM #1

HBA #3

Solaris OS

active

CM 4

LUN0

I/O

HBA #0 HBA #1 HBA #2 HBA #3

CM #0 CM #1

Solaris OS

active

standbyactive standby

CM 4

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.5 ロードバランス制御/フェイルオーバの動作

● 非担当 CM 型の機種の場合

active パスが使用不可能になった場合、残った active パスで縮退してロードバランス制御を続行し

ます。

図 1.13 フェイルオーバ(非担当 CM 型の機種)

1.5.2 OVM ゲストドメイン環境でのパス制御

OVM ゲストドメイン環境では通常環境と動作が異なります。

また、I/O ドメインとゲストドメインそれぞれにマルチパスが動作するため、構成によってそれぞれ動

作が異なります。

■ ロードバランス制御

マルチパスドライバは、active 状態であるパスすべてを使用して、負荷の分散(ロードバランス制御)

を行い、アクセス性能を向上させます。

● 担当 CM 型の機種(I/O ドメインがマルチパス構成)の場合

担当 CM 型の機種(I/O ドメインがマルチパス構成)の接続では、各 I/O ドメインは active パスが

1 本のみのため、ロードバランス制御は実行されません。

ゲストドメインは active パスが 2 本あるため、ロードバランス制御が実行されます。

ゲストドメインから発行された I/O は、 終的に各 I/O ドメインに 1 本ずつある active パスの 2 パ

スでロードバランス制御が実行されます。

なお、各 I/O ドメインが 4 パス構成で active パスが 2 本ずつある場合は、各 I/O ドメインでもロー

ドバランス制御が実行されます。その場合、ゲストドメインから発行された I/O は、 終的に各 I/O ドメインに 2 本ずつある active パスの 4 パスでロードバランス制御が実行されます。

LUN0

I/O

LUN1

HBA #3HBA #0 HBA #1

CM #0

HBA #2

CM #1

LUN0/1

Solaris OS

active activeactiveactive

CM

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.5 ロードバランス制御/フェイルオーバの動作

図 1.14 OVM ゲストドメイン環境のロードバランス制御(担当 CM 型の機種(I/O ドメインがマ

ルチパス構成))

CM #0

HBA #0 HBA #1

I/O #0

HBA #0 HBA #1

I/O #1

#0OVM

CM #1

vdc #1vdc #0

active standby active standby

active active

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.5 ロードバランス制御/フェイルオーバの動作

● 担当 CM 型の機種(I/O ドメインがシングルパス構成)の場合

担当 CM 型の機種(I/O ドメインがシングルパス構成)の接続では、各 I/O ドメインで異なる CM に

接続します。そのため、I/O ドメイン #0 は active パス、I/O ドメイン #1 は standby パスとなり、各

I/O ドメインでロードバランス制御は実行されません。

また、ゲストドメインも active パスが 1 本のみのため、ロードバランス制御は実行されません。

図 1.15 OVM ゲストドメイン環境のロードバランス制御(担当 CM 型の機種(I/O ドメインがシ

ングルパス構成))

CM #0

HBA #0

I/O #0

HBA #0

I/O #1

#0OVM

CM #1

vdc #1vdc #0

active standby

active standby

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.5 ロードバランス制御/フェイルオーバの動作

● 非担当 CM 型の機種(I/O ドメインがマルチパス構成)の場合

非担当 CM 型の機種(I/O ドメインがマルチパス構成)の接続では、各 I/O ドメインおよびゲスト

ドメインとも、active パスが 2 本あるため、ロードバランス制御が実行されます。

ゲストドメインから発行された I/O は、 終的に各 I/O ドメインに 2 本ずつある active パスの 4 パ

スでロードバランス制御が実行されます。

図 1.16 OVM ゲストドメイン環境のロードバランス制御(非担当 CM 型の機種(I/O ドメインが

マルチパス構成))

CM #0

HBA #0 HBA #1

I/O #0

HBA #0 HBA #1

I/O #1

#0OVM

CM #1

vdc #1vdc #0

I/O #0 I/O #1

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.5 ロードバランス制御/フェイルオーバの動作

● 非担当 CM 型の機種(I/O ドメインがシングルパス構成)の場合

非担当 CM 型の機種(I/O ドメインがシングルパス構成)の接続では、各 I/O ドメインで異なる CMに接続します。そのため、I/O ドメイン #0 および I/O ドメイン #1 とも、active パスが 1 本のみの

ため、各 I/O ドメインではロードバランス制御は実行されません。

ゲストドメインは active パスが 2 本あるため、ロードバランス制御が実行されます。

ゲストドメインから発行された I/O は、 終的に各 IO ドメインに 1 本ずつある active パスの 2 パ

スでロードバランス制御が実行されます。

図 1.17 OVM ゲストドメイン環境のロードバランス制御(非担当 CM 型の機種(I/O ドメインが

シングルパス構成))

CM #0

HBA #0

I/O #0

HBA #0

I/O #1

#0OVM

CM #1

vdc #1vdc #0

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.5 ロードバランス制御/フェイルオーバの動作

■ フェイルオーバ

マルチパスドライバは active パスのいずれかで異常を検出し使用不可能となった場合、残った正常な

パスに切り替え、I/O 要求処理を正常に実行し、ホストアプリケーションの停止を回避します。I/O ド

メインのパス構成によってフェイルオーバを行う場所が異なります。

● I/O ドメインがマルチパス構成の場合

active パスが使用不可能になると、I/O ドメインのマルチパスドライバが standby パスに切り替えて

処理を続行します。ゲストドメインは正常に応答するため、ゲストドメインのマルチパスドライバでパスの切り替えは行いません。

図 1.18 フェイルオーバ(I/O ドメインがマルチパス構成)

担当 CM 型の機種では、I/O ドメインがマルチパス構成で担当 CM 側がすべて閉塞した場合でも、

ゲストドメインでは active パスとして使用されます。

CM #0

HBA #0

I/O #0

HBA #0 HBA #1

I/O #1

#0OVM

vdc #1vdc #0

active

HBA #1

CM #1

standby active standby

active active

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第 1 章 マルチパスドライバとは

1.5 ロードバランス制御/フェイルオーバの動作

● I/O ドメインがシングルパス構成の場合

active パスが使用不可能になると、I/O ドメインは 1 パス構成のため、ゲストドメインに I/O エラー

応答が行われます。I/O エラー応答が行われたあと、ゲストドメインのマルチパスドライバが standby パスに切り替え

て処理を続行します。

図 1.19 フェイルオーバ(I/O ドメインがシングルパス構成)

CM #0

HBA #0

I/O #0

HBA #0

I/O #1

#0OVM

CM #1

vdc #1vdc #0

active standby

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第 2 章

インストールと環境設定

ここでは、マルチパスドライバをインストールし、環境設定する手順について説明します。

2.1 動作条件とインストール手順

動作条件とインストール手順については、本ソフトウェアに添付された『ソフトウェア説明書

FUJITSU Storage ETERNUS Multipath Driver 3.1』を参照してください。

2.2 環境設定

ここでは、マルチパスドライバの環境設定について説明します。

• 環境設定を行う前に、ストレージシステムの設定が正しく行われ、電源が投入されている必要があります。

• 環境設定を行う前に、HBA の設定が行われている必要があります。

• 環境設定を行う前に、ssd でストレージシステムが認識されている必要があります。

SAN Boot を構築する場合は、各サーバの「SAN Boot 環境構築ガイド」の手順に従って作業を

行ってください。

• ゲストドメインにインストールする場合は、環境設定を行う前に I/O ドメイン上でマルチパスを

構築し、各 I/O ドメインから仮想ディスクが割り当てられている必要があります。

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

2.2.1 環境設定概要

2.2.1.1 全体の流れ

マルチパスドライバの環境設定は、grmpdautoconf コマンドで行います。

ただし、grmpdautoconf コマンドは、HBA ドライバおよび ssd ドライバの設定は行いません。『FUJITSUStorage ETERNUS DX, ETERNUS AF 構築ガイド (サーバ接続編) ファイバチャネル /Oracle Solaris用』などを参照し、事前に設定してください。以下に全体の流れを示します。

作業の流れ

インストール終了後に以下の問い合わせが行われます。

クラスタシステム以外の場合 クラスタシステムの場合

HBA が設定済みで、

ETERNUS を ssd で

認識している場合(ゲストドメインの場合は、

各 I/O ドメインから

仮想ディスクが割り当てられている状態)

HBA の設定が未設定の場

合、ETERNUS を ssd で認

識していない場合、またはマルチパス設定をあとで行

いたい場合(ゲストドメインの場合は、

各 I/O ドメインから

仮想ディスクが割り当てられていない状態)

問い合わせに 'y' で応答

します。

問い合わせに 'n' で応答

します。

問い合わせに 'n' で応答

します。

*** Installation of MPD was successful. ***Do you want to make a multipath configuration now ? [y,n,?,q]

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

『FUJITSU Storage ETERNUS DX, ETERNUS AF 構築ガイド (サーバ接続

編) ファイバチャネル /Oracle Solaris 用』などを参

照して、HBA を設定し、

ssd で ETERNUS を認識さ

せます。

『FUJITSU Storage ETERNUS DX, ETERNUS AF 構築ガイド (サーバ接続

編) ファイバチャネル /Oracle Solaris 用』などを参

照して、HBA を設定し、

ssd で ETERNUS を認識さ

せます。

grmpdautoconf コマン

ドを実行します。

クラスタの自動リソース登録でマルチパスを構築してください。

-「B.5 クラスタシステ

ムについて」(P.111)

マルチパスドライバの環境を設定します。

マルチパスドライバの環境設定ファイル、マルチパス管理特殊ファイルを作成します。1.マルチパスドライバの構築と構成定義作成2.ディスクラベルのチェックと書き込み

-「2.2.2 マルチパスドライバの環境設定」(P.44)

ディスクを定義します。

必要に応じて、論理ユニット単位で以下の設定を追加してください。1.パーティション構成の変更2.ファイルシステムの作成3. /etc/vfstab への登録/変更

-「2.3 ディスクの定義」(P.46)

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

2.2.2 マルチパスドライバの環境設定

2.2.2.1 マルチパスドライバの構築と構成定義作成

マルチパスを構築します。

● 例

I/O ドメインの場合は、マルチパスデバイスをゲストドメインに割り当てます。

-「2.4 仮想ディスクの割り当て」(P.47)

パス : 処理 : 構成パス : LUN : 装置情報mplb0 : new : c11t500000E0D4017C80d0s2 c12t500000E0D4017C90d0s2 : 0 : ETERNUS_DX400- 10017Cmplb1 : new : c11t500000E0D4017C80d1s2 c12t500000E0D4017C90d1s2 : 1 : ETERNUS_DX400- 10017Cmplb2 : new : c11t500000E0D4017C80d2s2 c12t500000E0D4017C90d2s2 : 2 : ETERNUS_DX400- 10017Cmplb3 : new : c11t500000E0D4017C80d3s2 c12t500000E0D4017C90d3s2 : 3 : ETERNUS_DX400- 10017C=== マルチパス構成案 === 既存インスタンス : 0 新規インスタンス : 4 パス追加 : 0 (インスタンス ) : 0 (追加パス ) パス削除 : 0 (インスタンス ) : 0 (削除パス )

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第 2 章 インストールと環境設定

2.2 環境設定

マルチパスドライバの構成定義ファイル設定を行います。設定開始前に以下のメッセージが表示されます。

● 例

2.2.2.2 ディスクラベルのチェックと書き込み

アクセスできるようになった LU にディスクラベルがなかった場合、自動的にディスクラベルを作成し

ます。作成時には以下のメッセージが表示されます。

● 例

• 本手順を実行すると、実行端末やコンソールに以下のメッセージが表示されることがありますが、問題ありません。メッセージについては、「第 6 章 よくあるお問い合わせ」(P.85) を参照してください。

• サーバとストレージシステムとの接続構成が、ストレージシステムの活性ファーム交換実行に対して冗長性がない構成の場合、マルチパスドライバの環境設定処理は正常に終了しますが、以下の警告のメッセージがコンソールに出力されます。

この場合、ストレージシステムのファームウェアを活性で交換できる環境にするために、サーバとストレージシステムとの接続構成を変更する必要があります。活性ファーム交換の冗長性については、「B.2 ETERNUS 活性ファーム交換の冗長性について」

(P.106) を参照してください。

マルチパスドライバの設定を更新中です。しばらくお待ちください。!!!!この処理は非常に長い時間がかかります!!!!

[ 実行端末 ]Cannot unload module: mplbWill be unloaded upon reboot.Forcing update of mplb.conf.

[ コンソール ]WARNING: Duplicate instance 4095 of node "mplb" ignored.

[ コンソール ]WARNING: ストレージシステム名 ( 例:ETERNUS_DX400- 10017C) (mplb*): Device configuration is without redundancy.

ディスクラベルを書き込んでいます。しばらくお待ちください。!!!!この処理は非常に長い時間がかかります!!!!

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第 2 章 インストールと環境設定

2.3 ディスクの定義

2.3 ディスクの定義

「2.2 環境設定」(P.41) までの設定で、Solaris OS 環境から /dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s* 特殊ファイ

ルにアクセスすることで、マルチパス機能を利用しながらストレージシステムの LU が参照できるよう

になっています。必要に応じて、論理ユニット単位に以下の設定を追加してください。以下の設定は、内蔵ディスクの場合と同じです。詳細は、『Solaris のシステム管理(基本編)』または

『Solaris のシステム管理(デバイスとファイルシステム)』を参照してください。

2.3.1 パーティション構成の変更

新規論理ユニットのパーティション構成をデフォルトから変更する場合に実施します。

2.3.2 ファイルシステムの作成

新規論理ユニットにファイルシステムを作成する場合に実施します。

2.3.3 /etc/vfstab への登録/変更

新規論理ユニットにファイルシステムを作成した場合、/etc/vfstab に登録して自動マウントできるよう

にします。シングルパス構成からマルチパス構成に変更した場合は、/etc/vfstab に登録されている特殊ファイル名

を変更する必要があります。

ディスクのラベル情報がない場合、コンソールに以下のメッセージが出力されることがありますが、問題ありません。

[ コンソール ]WARNING: corrupt label wrong magic number

format コマンドは、以下のようにパス名を引数として指定してください。

# format /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb*s2

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第 2 章 インストールと環境設定

2.4 仮想ディスクの割り当て

2.4 仮想ディスクの割り当て

ゲストドメインでマルチパスを構築する場合は、I/O ドメインで作成したマルチパスを仮想ディスクと

してゲストドメインに割り当てます。

以下は、仮想ディスクバックエンドをサービスドメインからエクスポートする場合のパス指定の例です。

手順およびコマンドの詳細は、『Oracle VM Server for SPARC 管理ガイド』を参照してください。

# ldm add-vdsdev /dev/FJSVmplb/dsk/mplb0s2 vol0@ldom3-vds0

• ゲストドメインのマルチパスドライバがサポートする仮想ディスクは、I/O ドメインでマルチパ

スデバイスをフルディスクとして割り当てた仮想ディスクのみです。マルチパスドライバ以外(ssd、MPxIO、または PRIMECLUSTER GDS/PRIMECLUSTER GD のデバイス)を割り当てた

仮想ディスク、およびスライスとして割り当てた仮想ディスクはサポートしません。

• 多重ホストディスク制御操作 mhd はサポートしません。

• 仮想ディスクの注意事項および制限は、OVM に準拠します。詳細は、『Oracle VM Server for SPARC 管理ガイド』を参照してください。

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第 3 章

マルチパス制御コマンド

本章ではマルチパスを制御するコマンドについて説明します。以下の制御を行うことができます。

• マルチパスの状態を表示する。

• マルチパスを構成するハードウェアを交換する。

• マルチパスの構成を変更する。

コマンドの多くは、iompadm コマンドのサブコマンドとして実装されています。以下に iompadm コ

マンドの共通仕様を説明します。

【コマンド形式】

(以降の iompadm コマンドの説明では、相対パス名で記載します)

【引数の説明】

• サブコマンドには以下のいずれか 1 つを指定します。

- status コマンド

- info コマンド

- change コマンド

- restart コマンド

• -c クラス名 : 本製品使用時は mplb を指定してください。

• -p: デバイスノード名を表示する際に、"/devices" 側のデバイスノード名も同時に表示します。

• サブコマンドの change, restart を、a/adapter 以外の交換単位を指定して実行した場合、クラスタ

構成であればクラスタノード間で通信を行います。詳細は、「3.2.1 change コマンド」(P.53) を参

照してください。ほかのサブコマンドは、他ノードで自動的に実行されることはありません。

• パス名として指定できるものには以下の 3 種類があります。

- インスタンス管理デバイスノード (/dev/FJSVmplb/fiomp/adm*)マルチパス作成時に生成されるマルチパス制御用のデバイスノードです。

- ユーザーアクセスデバイスノード(=アクセス特殊フィル)(/dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s*)マルチパス作成時に生成されるマルチパスデータ転送用のデバイスノードです。アプリケーションなどからアクセスする際に使用します。

- 物理デバイスノード (/dev/[r]dsk/c*t*d*s2,/devices/…)マルチパスを構成するドライブのデバイスノードです。

/usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm [-c mplb] [-p] サブコマンド [パス名 ]

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.1 マルチパスの状態を表示するコマンド

3.1 マルチパスの状態を表示するコマンド

マルチパスの状態を表示するコマンドについて説明します。

3.1.1 status コマンド

【コマンド形式】

【機能概要】

指定されたインスタンス管理デバイスノードに対応するマルチパスの状態を表示します。物理デバイスノードを指定すると、その物理デバイスノードの状態のみ表示します。

【用途】

mplb ドライバのエラーメッセージが表示された場合などに、マルチパスの状態確認に使用します。

【使用例】

以下のようにコマンドを入力します。

status、info コマンドで出力される情報は、マルチパスドライバが内部管理しているパス情報になり

ます。本コマンドを実行した時点でパスの接続性をチェックし、その状態を表示しているわけではありません。例えば、正常な状態のパスのケーブルを抜き、そのあとに本コマンドを実行しても、マルチパスドライバが管理しているパスの状態が変更されない限り、online で表示されます。

I/O がエラーになった場合、または診断機能によりパス異常を検知した場合に、マルチパスドライバ

で管理しているパスの状態が変更されます。よって、そのあとに本コマンドを実行すると、状態遷移後のパス情報を取得できます。

iompadm -c mplb [-p] status インスタンス管理デバイスノード [物理デバイスノード ]

# iompadm -c mplb status /dev/FJSVmplb/fiomp/adm0/dev/rdsk/c11t500000E0D4017C80d0s2 online active block "good sta-tus [ETERNUS_DX400- 10017C-CM10-CA40-PORT00] (ssd83)"

/dev/rdsk/c12t500000E0D4017C90d0s2 online standby block "good sta-tus [ETERNUS_DX400- 10017C-CM11-CA41-PORT02] (ssd50)"

# iompadm -c mplb -p status /dev/FJSVmplb/fiomp/adm0 /dev/rdsk/c12t500000E0D4017C90d0s2/dev/rdsk/c12t500000E0D4017C90d0s2 online standby block "good sta-tus [ETERNUS_DX400- 10017C-CM11-CA41-PORT02] (ssd50)"-> /devices/pci@0,600000/pci@0/pci@8/pci@0,1/fibre-channel@1/fp@0,0/ssd@w500000e0d4017c90,0:c,raw

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.1 マルチパスの状態を表示するコマンド

【出力結果形式】

【出力結果の説明】

続けて、ストレージシステム コントローラー識別子について説明します。

接続されているストレージシステムからチャネルアダプター(コントローラー)のポート位置までを一意に判別するための文字列です。" 装置名 "-" 装置識別番号 "-" グループ番号 "-" 交換単位番号 "-" アダプターポート番号 " の形式で出力されます。各項目について説明します。

ストレージシステム コントローラー識別子と物理位置との関係については、以下の URL のサポー

ト情報をご覧ください。

http://www.fujitsu.com/jp/products/computing/storage/software/eternus-mpd/

物理デバイスノード 状態 1 状態 2 状態 3 " メッセージ

[ ストレージシステム コントローラー識別子 ] (ssd インスタンス )"[-> デバイスパス ]

出力結果 説明

物理デバイスノード マルチパスを構成する論理ユニットのデバイス名 (/dev/rdsk/c*t*d*s*) を表示します。デバイス名のコントローラー番号 (c*) は、

OS によって自動的に割り当てられるため、変更することはできま

せん。ゲストドメインの場合は、仮想ディスクのデバイス名 (/dev/rdsk/c*t*s*) を表示します。

状態 1 online, offline, unconfigured を表示します。

• online: 稼働状態のパスであることを示します。

• offline: 停止状態のパスであることを示します。

• unconfigured: マルチパスの管理から切り離されているパスであ

ることを示します。

状態 2 active, standby, stop, fail, disconnected を表示します。

• active: 正常に動作しているパスであることを示します。

• standby: 正常に待機しているパスであることを示します。

• stop: 指示を受け、一時的に停止している正常なパスであること

を示します。

• fail: 何らかの異常が発生しているパスであることを示します。

• disconnected:Dynamic Reconfiguration 機能により、マルチパス

の管理から一時的に切り離されているパスであることを示します。

状態 3 物理デバイスノードの外部直接アクセス禁止 (block) /許可状態

(unblock) を表示します。

メッセージ 一時停止状態 (warning)、または自動診断しない状態 (forcible fail)を示します。

• warning: online のアクセスパスが一時停止状態であることを表

します。

• forcible fail: 診断が行われない状態を示します。

ssd インスタンス ssd のインスタンス番号を表示します。

ゲストドメインの場合は、仮想ディスク (vdc) のインスタンス番号

を表示します。

デバイスパス -p オプション指定時に /devices のデバイス名を表示します。

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.1 マルチパスの状態を表示するコマンド

*1: I/O ドメインがマルチパス構成のゲストドメインの場合は、表示されません。

【メッセージ一覧】

メッセージに表示される内容について説明します。

3.1.2 info コマンド

【コマンド形式】

【機能概要】

指定されたインスタンス管理デバイスノードの情報を表示します。インスタンス管理デバイスノードを省略すると、すべてのインスタンス情報が表示されます。

【用途】

インスタンス管理デバイスノード全体の情報表示を行う場合に使用します。

出力結果 説明

装置名 ストレージシステムの型名とマジックコード(装置識別のための番号)を表示します。

装置識別番号 各ストレージシステムに一意に割り付けられた通番(製造番号)を表示します。

グループ番号(*1) グループモジュール交換時には、装置名からグループ番号まで同一の物理デバイスノード(パス)が、交換の影響を受けます。それらのパスに対するアクセスを停止してから交換作業を行います。各ストレージシステムのグループモジュールについては、以下の URL のサポート情報をご覧くだ

さい。http://www.fujitsu.com/jp/products/computing/storage/software/eternus-mpd/

交換単位番号(*1) コントローラー(チャネルアダプター)活性交換時には、装置名から交換単位番号まで同一の物理デバイスノード(パス)が、交換の影響を受けます。それらのパスに対するアクセスを停止してから交換作業を行います。

アダプターポート番号(*1) 実際にケーブルで接続されているストレージシステム側のチャネルアダプターポート番号を表示します。

表示 説明

1 good status online 状態

2 warning status warning 状態

3 forcible fail status forcible fail 状態

4 fail status fail 状態

5 offline status Host affinity や LUN マッピングが変更され、構築時と異なる

LUN が見えています。

6 stop status stop 状態

7 disconnect status Dynamic Reconfiguration や PCI Hot Plug でパスが disconnectの場合に表示されます。

8 no such device or address 起動時 offline 状態

iompadm -c mplb info [インスタンス管理デバイスノード ]

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.1 マルチパスの状態を表示するコマンド

【使用例】

【出力結果の説明】

# iompadm info /dev/FJSVmplb/fiomp/adm0IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm0Element: /dev/rdsk/c11t500000E0D4017C80d0s2 online active block "goodstatus [ETERNUS_DX400- 10017C-CM10-CA40-PORT00] (ssd83)" /dev/rdsk/c12t500000E0D4017C90d0s2 online standby block "goodstatus [ETERNUS_DX400- 10017C-CM11-CA41-PORT02] (ssd50)"Node: /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s1 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s2 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s3 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s4 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s5 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s6 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s7Function: MPmode=true AutoPath=true Block=true NeedSync=false

出力結果 説明

IOMP: インスタンス管理デバイスノード名

Element:パス 0 のステータス

パス 1 のステータス

:パス N のステータス

上記インスタンス管理デバイスノードが管理するマルチパスを構成する各物理デバイスノードとその状態を表示します。各パスの表示内容は、status コマンドの説明を参照してください。

Node:ユーザーアクセスデバイスノード名 1ユーザーアクセスデバイスノード名 2:ユーザーアクセスデバイスノード名 N

上記インスタンス管理デバイスノードが管理するマルチパスへアクセスする全アクセスパス名を表示します。

Function:MPmode=trueAutoPath=trueBlock=trueNeedSync=false

マルチパスドライバでは固定です。

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.2 マルチパスを構成するハードウェアを交換する際の コマンド

3.2 マルチパスを構成するハードウェアを交換する際のコマンド

3.2.1 change コマンド

【コマンド形式】

【機能概要】

ハード活性交換時、交換の前準備をするためのコマンドです。交換単位と対象物理のデバイスノードから決まる交換対象ハードを使用しているすべてのパスをStop し、I/O 処理を停止させます。

対象物理デバイスノードは iompadm info で表示される Element の物理パス名、またはメッセージ

で表示されるパスを指定します。

【使用法】

ハードウェア活性交換手順。

(1) change コマンドで交換対象ハードウェアを使用するパスの I/O 処理を停止させます。

(2) ハードウェアの活性交換をします。

(3) restart コマンドで交換対象ハードウェアを使用するパスの I/O 処理を再開させます。

【使用例】

【交換単位の指定方法】

*1: I/O ドメインがマルチパス構成のゲストドメインの場合はサポートしません。

交換対象のハードウェアを複数のサーバが利用していて、それらがクラスタ構成である場合、a/adapter 以外の交換単位を指定するとクラスタノード間で通信を行います。そして、各ノードか

ら交換対象のハードウェアに接続されているパスの状態も、自動的に遷移させます。

- クラスタ共有ディスクに対して本コマンドを実施する場合、クラスタ内のいずれか 1 つのノー

ドで実施してください。すべてのノードで実施する必要はありません。

iompadm -c mplb change [交換単位 ] 対象物理デバイスノード

# iompadm -c mplb change c /dev/rdsk/c11t500000E0D4017C80d0s2

出力結果 説明

a/adapter HBA-Switch 間のケーブルおよびそのケーブルに接続される SFP の

交換時に使用します。

c/controller(デフォルト)(*1) HBA-CA を直結で接続している場合のケーブル、CA-Switch 間の

ケーブルおよびそのケーブルに接続される SFP の交換時に使用し

ます。クラスタ構成時は別ノードでも必要な処理が行われます。

cu/controllerunit(*1) チャネルアダプター交換時に使用します。クラスタ構成時は別ノードでも必要な処理が行われます。

g/groupmodule(*1) グループモジュール交換時に使用します。クラスタ構成時は別ノードでも必要な処理が行われます。

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.2 マルチパスを構成するハードウェアを交換する際の コマンド

- クラスタ構成であっても、非共有ディスクに対して本コマンドを実施する場合またはゲストドメインの場合、すべてのノードで実施する必要があります。

- シングル構成(非クラスタ構成)の場合、すべてのサーバで実施する必要があります。

交換単位と各ストレージシステムとの関係については、以下の URL のサポート情報をご覧くださ

い。

http://www.fujitsu.com/jp/products/computing/storage/software/eternus-mpd/

【注意】

• 交換単位を指定しなかった場合は、'c' 指定時と同じ処理をします。

• 本コマンドでパスを stop にした状態でサーバを再起動させた場合、stop の状態は解除されます。

通常の再起動と同じで、起動後のパスの状態は、パスの経路が正常な場合は online active/standbyになり、パスの経路に問題がある場合は offline fail になります。

• PRIMECLUSTER を使用している場合、これらの製品が行う定期診断により、stop パスが fail パスに遷移することがあります。この場合、当該パスの接続性に問題がなければ、マルチパスドライバの診断で自動復旧します。これらのパス状態遷移を抑止したい場合、PRIMECLUSTER のマ

ニュアルを参照し、PRIMECLUSTER が行う診断機能を停止させてください。保守作業が完了し

たあとに、診断機能を再開させてください。

• I/O ドメインがマルチパス構成のゲストドメインの場合、a/adapter 以外の交換単位はサポートし

ていません。必ず a/adapter を指定してください。誤って実行すると、全パス閉塞になるおそれが

あります。

• 以下の例のように、全パス閉塞になる状態の場合、I/O 発行中のとき change コマンドはエラー終

了します。change する場合は、I/O を停止してから行ってください。

例)

- 1 パス構成の I/O ドメインで change を行う場合

- 2 パス構成でパスの状態が fail または online の場合に、online パスを change する場合

3.2.2 restart コマンド

【コマンド形式】

【機能概要】

ハードウェア活性交換を実施したあと、後処理をするためのコマンドです。交換単位と対象物理デバイスノードから決まる交換対象ハードウェアを使用しているすべてのパスを復旧させます。また、warning 状態から online 状態に手動で戻すときにも使用できます。

【使用法】

ハードウェア活性交換手順。

(1) change コマンドで交換対象ハードウェアを使用するパスの I/O 処理を停止させます。

(2) ハードウェアの活性交換をします。

(3) restart コマンドで交換対象ハードウェアを使用するパスの I/O 処理を再開させます。

iompadm -c mplb restart [交換単位 ] 対象物理デバイスノード

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.3 マルチパスの構成を作成/変更する際のコマンド

【使用例】

【交換単位の指定方法】

「3.2.1 change コマンド」(P.53) の説明を参照してください。

【注意】

• パスの経路に問題があってコマンドがエラー終了した場合に、パスの状態が offline fail になりま

す。

• fcp ドライバの状態によっては、restart で復旧できない場合があります。その場合、cfgadm -al または devfsadm コマンドを実行してから、再度 restart を行ってください。

• I/O ドメインがマルチパス構成のゲストドメインの場合、a/adapter 以外の交換単位はサポートし

ていません。必ず a/adapter を指定してください。

3.3 マルチパスの構成を作成/変更する際のコマンド

3.3.1 grmpdautoconf コマンド

【コマンド形式】

【機能概要】

マルチパスの構成および解除を行います。

【用途】

以下のような場合に本コマンドが使用できます。

- 初期インストール時のマルチパス作成。

- 増設したパス、および論理ユニット(LU)にマルチパスを作成。

- パス、論理ユニット(LU)、および装置の減設

【引数の説明】

【使用法】

「2.2 環境設定」(P.41) または「第 4 章 ハードの増設・減設方法」(P.57) を参照してください。

# iompadm -c mplb restart c /dev/rdsk/c11t500000E0D4017C80d0s2

/usr/sbin/grmpdautoconf [ -d ] [ -n ] [ログファイル ]

引数 説明

ログファイル名 本コマンドの内部ログの出力先を指定します。省略可能です。省略された場合の出力先は、/var/opt/FJSVmplb/grmpdautoconf.log$ となります($ は 1 または 2 になります)。

-d 減設されたパス、論理ユニット(LU)、および装置を自動認識し、

削除します。

-n 構成変更後に boot-archive の自動更新を行いません。

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第 3 章 マルチパス制御コマンド

3.3 マルチパスの構成を作成/変更する際のコマンド

【注意】

• マルチパス構成前に論理ユニットに記録されているデータは、マルチパスを構成したあとでも使用可能です。マルチパスの構成を変更または解除しても、論理ユニット上のデータは削除されません。

• マルチパスの構成を作成、変更、削除しても、ディスクラベルを破壊することはありません。

• マルチパスの構成を解除しても、ほかのマルチパスのデバイスの番号が変更されることはありません。例えば、mplb0 と mplb1 を構成している環境で mplb0 を解除しても、mplb1 の番号は変更

されません。

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第 4 章

ハードの増設・減設方法

本章では、論理ユニット(LU)、サーバ/ストレージシステム間のパスを増設・減設する方法について

説明します。

4.1 論理ユニット(LU)の増設方法

はじめに、ストレージシステム側で、論理ユニット(LU)を追加します。

論理ユニットの追加方法は、ストレージシステムのマニュアルを参照してください。

ゲストドメインの場合は、各 I/O ドメインから仮想ディスクを割り当てます。仮想ディスクの割り当て

方法は、「2.4 仮想ディスクの割り当て」(P.47) を参照してください。

続いてサーバ側の設定を実施します。cfgadm コマンドを使用し、ssd で LUN を認識させます。grmpdautoconf コマンドを使用して、サーバ

のシャットダウンを行うことなく、増設した論理ユニット(LU)を認識することができます。

cfgadm コマンドを実行します。ゲストドメインの場合は、実行不要です。

• PRIMECLUSTER の共有ディスクとして使用する場合

クラスタで自動リソース登録を実施します。詳細は、クラスタのマニュアルを参照してください。

• PRIMECLUSTER の共有ディスクとして使用しない場合

grmpdautoconf コマンドを実行します。

• 増設処理を行う場合、iompadm info コマンドなどを使用し、既存デバイスの状態が正常であるこ

とを確認してから処理を開始してください。異常な状態で grmpdautoconf コマンドを実行した場合、コマンドがエラー終了する場合がありま

す。

• 増設処理を行う場合、増設した LUN が ssd で認識できないときは、cfgadm -al、disks コマンド、

または devfsadm コマンドなどを使用し、ssd で認識させてから処理を開始してください。

• 減設処理を行う場合、減設対象外のデバイスの状態が正常であることを確認してから処理を開始してください。

# /usr/sbin/cfgadm -al

# /usr/sbin/grmpdautoconf

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.2 パスの増設方法

4.2 パスの増設方法

はじめに、ハードウェアの増設を行ってください。

ゲストドメインの場合は、各 I/O ドメインから仮想ディスクを割り当てます。仮想ディスクの割り当て

方法は、「2.4 仮想ディスクの割り当て」(P.47) を参照してください。

続いてサーバ側の設定を実施します。grmpdautoconf コマンドを使用して、サーバのシャットダウンを行うことなく、増設したパスをマル

チパスに組み込むことができます。

grmpdautoconf コマンドを実行します 。

サーバをシャットダウンせずにアダプターを増設するには、以下の機能が必要になります。

• Dynamic Reconfiguration 機能

• PCI Hot Plug 機能

# /usr/sbin/grmpdautoconf

シングルパス構成の I/O ドメインをパス増設でマルチパス構成にした場合は、ゲストドメインの再

起動と、ゲストドメインで grmpdautoconf コマンドの実施が必要です。

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.3 ストレージシステムの増設方法

4.3 ストレージシステムの増設方法

はじめに、ハードウェアの増設を行ってください。

ゲストドメインの場合は、各 I/O ドメインから仮想ディスクを割り当てます。仮想ディスクの割り当て

方法は、「2.4 仮想ディスクの割り当て」(P.47) を参照してください。

続いてサーバ側の設定を実施します。

• PRIMECLUSTER の共有ディスクとして使用する場合

クラスタで自動リソース登録を実施します。詳細は、クラスタのマニュアルを参照してください。

• PRIMECLUSTER の共有ディスクとして使用しない場合

grmpdautoconf コマンドを実行します 。

4.4 論理ユニット(LU)の減設方法

grmpdautoconf コマンドを使用して、減設する論理ユニット(LU)を自動的に認識し、削除すること

ができます。減設する論理ユニットを指定する必要はありません。コマンドを実行する前に、あらかじめ論理ユニットをサーバから認識できない状態にする必要があります。OVM ゲストドメイン環境の場合は、「4.4.4 OVM ゲストドメイン環境」(P.61) を参照してください。

以下の手順で、論理ユニットの減設を行ってください。

サーバをシャットダウンせずにアダプターを増設するには、以下の機能が必要になります。

• Dynamic Reconfiguration 機能

• PCI Hot Plug 機能

# /usr/sbin/grmpdautoconf

シングルパス構成の I/O ドメインをパス増設でマルチパス構成にした場合は、ゲストドメインの再

起動と、ゲストドメインで grmpdautoconf コマンドの実施が必要です。

• 減設対象を PRIMECLUSTER や PRIMECLUSTER GDS/PRIMECLUSTER GD などのリソースと

して使用している場合、本手順を実施する前にリソース登録を解除してください。

• ゲストドメイン上の論理ユニットを減設する場合は、I/O ドメインが起動している状態で実施し

てください。I/O ドメインが停止している状態では、ゲストドメインで減設はできません。

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.4 論理ユニット(LU)の減設方法

4.4.1 アプリケーションの停止

減設予定の論理ユニットにアクセスするアプリケーションを停止させます。マウントしている場合は、アンマウントしてください。/etc/vfstsb からも登録を削除してください。

ZFS で使用している場合は、zpool export コマンドで切り離し、または zpool destroy コマンドで削除

を行ってください。

4.4.2 ストレージシステム側の論理ユニット減設作業

減設する論理ユニットを、サーバから認識できない状態にします。ストレージシステム側で、論理ユニットを減設してください。論理ユニットの減設方法は、ストレージシステムのマニュアルを参照してください。

4.4.3 grmpdautoconf コマンドの実行

"-d" オプションを指定して、grmpdautoconf コマンドを実行します。

● 例

# grmpdautoconf -dパス :処理 : 減設パス : LUN : 装置情報mplb20 : destroy : c12t2141000B5D6A0299d16s2 c11t2140000B5D6A0299d16s2 : 16 : E4000- 6A0299=== マルチパス減設案 === 減設インスタンス : 1 パス削除 : 0 (インスタンス )

減設を継続しますか?

はい ---> 'y' いいえ ---> 'n' (ここで処理を終了します )

y

この作業終了後も、/dev/[r]dsk/ 配下の特殊ファイル名は残ります。

必要に応じて、Solaris の手順に従って削除してください。

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.4 論理ユニット(LU)の減設方法

4.4.4 OVM ゲストドメイン環境

OVM ゲストドメイン環境では、以下の手順で論理ユニットの減設を行ってください。

1 ゲストドメインで、アプリケーションを停止します。

詳細は、「4.4.1 アプリケーションの停止」(P.60) を参照してください。

2 ストレージシステム側の論理ユニットを減設します。

詳細は、「4.4.2 ストレージシステム側の論理ユニット減設作業」(P.60) を参照してください。

3 ゲストドメインで、grmpdautoconf コマンドを実行します。

詳細は、「4.4.3 grmpdautoconf コマンドの実行」(P.60) を参照してください。

4 I/O ドメインからゲストドメインに提供している仮想ディスクを解除します。

詳細は、『Oracle VM Server for SPARC 管理ガイド』を参照してください。

5 I/O ドメインで、grmpdautoconf コマンドを実行します。

詳細は、「4.4.3 grmpdautoconf コマンドの実行」(P.60) を参照してください。

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.5 パスの減設方法

4.5 パスの減設方法

grmpdautoconf コマンドを使用して、減設するパスを自動的に認識し、削除することができます。減

設するパスを指定する必要はありません。コマンドを実行する前に、あらかじめ減設するパスをサーバから認識できない状態にする必要があります。

以下の手順で、パスの減設を行ってください。

4.5.1 サーバとストレージシステム間のパスの減設

サーバとストレージシステム間のパスを減設します。ゾーニングの設定、または物理的にケーブルを抜くなどの方法で減設してください。その際に、iompadm change コマンドでパスの状態を stop にす

る必要はありません。パス状態が stop であるパスは、減設の対象外となります。

4.5.2 grmpdautoconf コマンドの実行

"-d" オプションを指定して、grmpdautoconf コマンドを実行します。ファイバチャネル接続の場合、パ

ス減設後のファイバチャネルドライバの構成定義ファイル情報が出力されます。

● 例

ゲストドメイン上のパスを減設する場合は、I/O ドメインが起動している状態で実施してください。

I/O ドメインが停止している状態では、ゲストドメインで減設はできません。

# grmpdautoconf -dパス : 処理 : 減設パス : LUN : 装置情報mplb0 : del : c11t2140000B5D6A0299d0s2 : 0 : E4000- 6A0299mplb1 : del : c11t2140000B5D6A0299d1s2 : 1 : E4000- 6A0299mplb2 : del : c11t2140000B5D6A0299d2s2 : 2 : E4000- 6A0299=== マルチパス減設案 === 減設インスタンス : 0 パス削除 : 3 (インスタンス )

減設を継続しますか?

はい ---> 'y' いいえ ---> 'n' (ここで処理を終了します )

y

減設を行うことで、パスの冗長性がなくなる場合、確認メッセージが出力されます。

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.5 パスの減設方法

● 例

# grmpdautoconf -dパス : 処理 : 減設パス : LUN : 装置情報mplb0 : del : c11t2140000B5D6A0299d0s2 : 0 : E4000- 6A0299mplb1 : del : c11t2140000B5D6A0299d1s2 : 1 : E4000- 6A0299mplb2 : del : c11t2140000B5D6A0299d2s2 : 2 : E4000- 6A0299=== マルチパス減設案 === 減設インスタンス : 0 パス削除 : 3 (インスタンス )

mplb0 : 冗長性がない構成です。

mplb1 : 冗長性がない構成です。

mplb2 : 冗長性がない構成です。

減設により冗長性がない構成になりますが、減設を継続しますか?

はい ---> 'y' いいえ ---> 'n' (ここで処理を終了します )

y

マルチパス構成の I/O ドメインで、パスを減設してシングルパス構成にした場合、ゲストドメイン

の再起動と、ゲストドメインで grmpdautoconf コマンドの実施が必要です。

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.6 ストレージシステムの減設方法

4.6 ストレージシステムの減設方法

grmpdautoconf コマンドを使用して、減設する装置を自動的に認識し、削除することができます。減

設する装置を指定する必要はありません。コマンドを実行する前に、あらかじめ減設する装置をサーバから認識できない状態にする必要があります。OVM ゲストドメイン環境の場合は、「4.6.4 OVM ゲストドメイン環境」(P.66) を参照してください。

以下の手順で、装置の減設を行ってください。

4.6.1 アプリケーションの停止

減設予定のストレージシステムにアクセスするアプリケーションを停止させます。マウントしている場合は、アンマウントしてください。/etc/vfstsb からも登録を削除してください。

ZFS で使用している場合は、zpool export コマンドで切り離し、または zpool destroy コマンドで削除

を行ってください。

4.6.2 サーバとストレージシステムの切断

サーバからストレージシステムを切り離します。ゾーニングの設定、または減設する装置からサーバに接続しているすべてのケーブルを抜くなどの方法で減設してください。その際に、iompadm changeコマンドでパスの状態を stop にする必要はありません。パス状態が stop であるパスは、減設の対象外

となります。

• HBA の定義を有効にするために、装置の減設後は必ずサーバの再起動を行ってください。

• 減設対象を PRIMECLUSTER や PRIMECLUSTER GDS/PRIMECLUSTER GD などのリソースと

して使用している場合、本手順を実施する前にリソース登録を解除してください。

• ゲストドメイン上から装置を減設する場合は、I/O ドメインが起動している状態で実施してくだ

さい。I/O ドメインが停止している状態では、ゲストドメインで減設はできません。

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.6 ストレージシステムの減設方法

4.6.3 grmpdautoconf コマンドの実行

"-d" オプションを指定して、grmpdautoconf コマンドを実行します。ファイバチャネル接続の場合、装

置減設後のファイバチャネルドライバの構成定義ファイル情報が出力されます。

● 例

# grmpdautoconf -dパス : 処理 : 減設パス : LUN : 装置情報mplb0 : destroy : c11t2141000B5D6A0299d0s2 c12t2141000B5D6A0299d0s2 : 0 : E4000- 6A0299mplb1 : destroy : c11t2141000B5D6A0299d1s2 c12t2141000B5D6A0299d1s2 : 1 : E4000- 6A0299mplb2 : destroy : c11t2141000B5D6A0299d2s2 c12t2141000B5D6A0299d2s2 : 2 : E4000- 6A0299=== マルチパス減設案 === 減設インスタンス : 3 パス削除 : 0 (インスタンス )

減設を継続しますか?

はい ---> 'y' いいえ ---> 'n' (ここで処理を終了します )

y

この作業終了後も、/dev/[r]dsk/ 配下の特殊ファイル名は残ります。

必要に応じて、Solaris の手順に従って削除してください。

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第 4 章 ハードの増設・減設方法

4.6 ストレージシステムの減設方法

4.6.4 OVM ゲストドメイン環境

OVM ゲストドメイン環境では以下の手順で、ストレージシステムの減設を行ってください。

1 ゲストドメインで、アプリケーションを停止します。

詳細は、「4.6.1 アプリケーションの停止」(P.64) を参照してください。

2 サーバとストレージシステムを切断します。

詳細は、「4.6.2 サーバとストレージシステムの切断」(P.64) を参照してください。

3 ゲストドメインで、grmpdautoconf コマンドを実行します。

詳細は、「4.6.3 grmpdautoconf コマンドの実行」(P.65) を参照してください。

4 I/O ドメインからゲストドメインに提供している仮想ディスクを解除します。

詳細は、『Oracle VM Server for SPARC 管理ガイド』を参照してください。

5 I/O ドメインで、grmpdautoconf コマンドを実行します。

詳細は、「4.6.3 grmpdautoconf コマンドの実行」(P.65) を参照してください。

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第 5 章

ハード交換時の対応方法

本章では、ハード交換時の対応方法について説明します。

ハード交換に先立ってマルチパスドライバ側で、交換部品に関連するパスをオフラインにする「片寄せ処理」を行います。「片寄せ処理」は以下の効果がありますので、実施するようにしてください。

• 冗長性が確保できているか確認する。交換によって使用開始される待機系のパスが、その時点で閉塞していないか確認します。クラスタ構成や予防保守の場合はその必要性が高くなります。

• コンソールエラーメッセージを減らします。

なお、ハードウェアのコンポーネントの交換は、必ず保守員が行います。お客様はコンポーネントの交換はできませんので、保守員に問い合わせてください。

OVM ゲストドメイン環境の場合、「片寄せ処理」は以下で行います。

• I/O ドメインがマルチパス構成の場合は、I/O ドメインで実施します。ゲストドメインでの「片寄

せ処理」は不要です。

• I/O ドメインがシングルパス構成の場合は、ゲストドメインで実施します。

5.1 HBA またはサーバ接続ケーブルの交換

5.1.1 交換対象と片寄せ時の指定方法

ここでは、以下の図に示すサーバの HBA、またはサーバに接続されたケーブルを交換する手順を示し

ます。

図 5.1 故障箇所(HBA またはサーバ接続ケーブル)

HBAHBA

CACA

HBAHBA

CA#1CA#0

#1

CA#3CA#2

#2

SWITCHSWITCH

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.1 HBA またはサーバ接続ケーブルの交換

右図の構成で、コンソールに以下のメッセージが表示された場合、予防のために保守交換する手順を示します。故障した HBA やケーブルを通るパスをオフラインにする必要があります。図の場合では、

CA#0 と CA#2 へ I/O を流すパスをオフラインにします。

【コンソールメッセージ例】

下線の部分がインスタンス名です。

オフラインにするコマンドのフォーマットは以下のとおりです。

物理デバイスノードは、コンソールメッセージの「インスタンス名」(上記下線部分)より求めます。iompadm info の出力結果中に同じ「インスタンス名」を探します。対応するパス名(以下の出

力例の下線部分)を物理デバイスノードとして指定します。

【iompadm info コマンド出力例】

「交換単位」には adapter を指定します。adapter を指定すると、物理デバイスノードで直接指定し

たパスのほかに、指定した物理デバイスノード名に含まれるコントローラー番号と同じ番号を持つパスもオフラインにします。例では、adm0 の /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2 を指定する

と、adm8 の /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d8s2 もオフラインになります。

片寄せを行うコマンドは以下のような形式になります。

/pci@0,600000/pci@0/pci@8/pci@0,1/fibre-channel@1,1/fp@0,0/ssd@w2140000b5d6a0299,0 (ssd53):SCSI transport failed: reason'incomplete': retrying command

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change “ 交換単位 ” “ 物理デバイスノード ”

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm infoIOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm0Element: /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2 online standby block "good status[E4000- 6A0299-CM10-CA40-PORT01] (ssd53)" /dev/rdsk/c12t2141000B5D6A0299d0s2 online active block "good status[E4000- 6A0299-CM11-CA41-PORT03] (ssd2)":

IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm8Element: /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d8s2 online standby block "good status[E4000- 6A0299-CM10-CA40-PORT01] (ssd61)" /dev/rdsk/c12t2141000B5D6A0299d8s2 online active block "good status[E4000- 6A0299-CM11-CA41-PORT03] (ssd10)":

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change a /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.1 HBA またはサーバ接続ケーブルの交換

5.1.2 HBA の活性交換手順

サーバの電源を切断せずに HBA の交換を行う場合は、サーバに以下の機能が必要です。

• Dynamic Reconfiguration 機能

• PCI Hot Plug 機能

これらの機能を使用して活性交換を行う場合は、以下のマニュアルの手順に従って作業を行ってください。

• Dynamic Reconfiguration 機能

『Enhanced Support Facility ユーザーズガイド Dynamic Reconfiguration 編』

『Enhanced Support Facility ユーザーズガイド Dynamic Reconfiguration I/O デバイス編』

• PCI Hot Plug 機能

詳細は、「B.8 PCI Hot Plug について」(P.114) を参照してください。

5.1.3 HBA の非活性交換手順

サーバの電源を切断して、HBA を交換する場合の手順を示します。

1 サーバの電源を切断します。

2 サーバ内の HBA を交換します。

3 ストレージシステム側でホストアフィニティ、FC スイッチ側で WWN ゾーニングを

設定している場合は、新規 HBA の WWN に変更します。

操作は各装置のマニュアルを参照してください。

4 サーバの電源を投入します。

5 以下のコマンドを実施して、すべてのパスが active または standby になっていること

を確認します。

交換後の HBA は、交換前と同一の種類(型名)のものをご使用ください。例えば、型番が

SE0X7F31F の HBA を、型番が SE0X7F21F の HBA に交換することはできません。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.1 HBA またはサーバ接続ケーブルの交換

5.1.4 サーバ接続ケーブルの活性交換手順

サーバの電源を切断せずに、サーバに接続されたケーブルを交換する場合の手順を示します。

1 以下のコマンドを実施して、パスを片寄せします。

2 サーバに接続されたケーブルを交換します。

3 以下のコマンドを実施して、パスの片寄せを解除します。

4 以下のコマンドを実施して、すべてのパスが active または standby になっていること

を確認します。

• 交換後の HBA は、交換前と同一の種類(型名)のものをご使用ください。例えば、型番が

SE0X7F31F の HBA を、型番が SE0X7F21F の HBA に交換することはできません。

• 手順 3 で、ホストアフィニティまたは WWN ゾーニング設定の変更が正しく行われなかった場

合、手順 5 で offline になります。その場合は、ストレージシステムおよびスイッチ側で設定をや

り直し、cfgadm -al を実行し、iompadm restart で復旧させてください。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change a /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb restart a /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.2 ストレージシステム・スイッチ間ケーブル交換

5.2 ストレージシステム・スイッチ間ケーブル交換

5.2.1 交換対象と片寄せ時の指定方法

ここでは、以下の図に示すストレージシステム・スイッチ間ケーブルを交換する手順を示します。

図 5.2 故障箇所(ストレージシステム・スイッチ間ケーブル)

上図の構成で、主系サーバのコンソールに以下のメッセージが表示された場合、予防のために保守交換する手順を示します。故障した CA やケーブルを通るパスをオフラインにする必要があります。

【コンソールメッセージ例】

下線の部分がインスタンス名です。

オフラインにするコマンドのフォーマットは以下のとおりです。

物理デバイスノードは、コンソールメッセージの「インスタンス名」(上記下線部分)より求めます。iompadm info の出力結果中に同じ「インスタンス名」を探します。対応するパス名(以下の出

力例の下線部分)を物理デバイスノードとして指定します。

/pci@0,600000/pci@0/pci@8/pci@0,1/fibre-channel@1,1/fp@0,0/ssd@w2140000b5d6a0299,0 (ssd53):SCSI transport failed: reason'incomplete': retrying command

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change “ 交換単位 ” “ 物理デバイスノード ”

CACA

SWITCHSWITCH

HBAHBA HBAHBA

PRIMECLUSTER

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.2 ストレージシステム・スイッチ間ケーブル交換

【iompadm info コマンド出力例】

「交換単位」には controller を指定します。controller を指定すると、物理デバイスノードで直接指

定したパスのほかに、指定した物理デバイスノードと同じコントローラー識別子を持つパスもオフラインにします。例では、主系サーバ adm2048 の /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2 を指定

すると、従系サーバ adm2048 の /dev/rdsk/c5t2140000B5D6A0299d0s2 もオフラインになります。

片寄せを行うコマンドは以下のような形式になります。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm info (主系サーバ)IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048Element: /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2 online standby block "good status[E4000- 6A0299-CM10-CA40-PORT01] (ssd53)" /dev/rdsk/c12t2141000B5D6A0299d0s2 online active block "good status[E4000- 6A0299-CM11-CA41-PORT03] (ssd2)" :# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm info (従系サーバ)IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048Element: /dev/rdsk/c5t2140000B5D6A0299d0s2 online standby block "good status[E4000- 6A0299-CM10-CA40-PORT01] (ssd10)" /dev/rdsk/c6t2141000B5D6A0299d0s2 online active block "good status[E4000- 6A0299-CM11-CA41-PORT03] (ssd20)" :

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change c /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.2 ストレージシステム・スイッチ間ケーブル交換

5.2.2 ストレージシステム・スイッチ間ケーブルの活性交換手順

サーバ、ストレージシステムの電源を落とさずに、ストレージシステム・スイッチ間ケーブルを交換する場合の手順を示します。

1 以下のコマンドを実施して、パスを片寄せします。

2 ストレージシステム・スイッチ間ケーブルを交換します。

3 以下のコマンドを実施して、パスの片寄せを解除します。

4 以下のコマンドを実施して、すべてのパスが active または standby になっていること

を確認します。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change c /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb restart c /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.3 CA 交換

5.3 CA 交換

5.3.1 交換対象と片寄せ時の指定方法

ここでは、CA を交換する手順を示します。ストレージシステムの種類によっては、CA を交換する場

合に、CM を外してから交換する必要があります。その場合、「5.4 CM 交換」(P.76) を参照してください。

図 5.3 故障箇所(CA)と交換範囲

上図の構成で、主系サーバのコンソールに以下のメッセージが一度だけ表示された場合、予防のために保守交換する手順を示します。故障した CA に接続されたパスをオフラインにする必要があります。

【コンソールメッセージ例】

下線の部分がインスタンス名です。

オフラインにするコマンドのフォーマットは以下のとおりです。

物理デバイスノードは、コンソールメッセージの「インスタンス名」(上記下線部分)より求めます。iompadm info の出力結果中に同じ「インスタンス名」を探します。対応するパス名(以下の出

力例の下線部分)を物理デバイスノードとして指定します。

/pci@0,600000/pci@0/pci@8/pci@0,1/fibre-channel@1,1/fp@0,0/ssd@w2140000b5d6a0299,0 (ssd53):SCSI transport failed: reason'incomplete': retrying command

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change " 交換単位 " " 物理デバイスノード "

SWITCHSWITCH

HBAHBA HBAHBA

PRIMECLUSTER

CM CM

CACA CACA

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.3 CA 交換

【iompadm info コマンド出力例】

「交換単位」には controller unit を指定します。controller unit を指定すると、物理デバイスノードで

直接指定したパスのほかに、指定した物理デバイスノードの「コントローラー識別子中の交換単位番号まで」と同じ値を持つパスもオフラインにします。例では、主系サーバadm2048の /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2 を指定すると、従系サーバ adm2048 の /dev/rdsk/c5t2140000B5D6A0299d0s2 もオフラインになります。

片寄せを行うコマンドは以下のような形式になります。

5.3.2 CA の活性交換手順

サーバ、ストレージシステムの電源を切断せずに、CA を交換する手順を示します。

1 以下のコマンドを実施して、パスを片寄せします。

2 CA を交換します。

3 以下のコマンドを実施して、パスの片寄せを解除します。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm info (主系サーバ)IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048Element: /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2 online standby block "good status[E4000- 6A0299-CM10-CA40-PORT01] (ssd53)" /dev/rdsk/c12t2141000B5D6A0299d0s2 online active block "good status[E4000- 6A0299-CM11-CA41-PORT03] (ssd2)":# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm info (従系サーバ)IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048Element: /dev/rdsk/c5t2140000B5D6A0299d0s2 online standby block "good status[E4000- 6A0299-CM10-CA40-PORT01] (ssd10)" /dev/rdsk/c6t2141000B5D6A0299d0s2 online active block "good status[E4000- 6A0299-CM11-CA41-PORT03] (ssd20)":

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change cu /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change cu /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb restart cu /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.4 CM 交換

4 以下のコマンドを実施して、すべてのパスが active または standby になっていること

を確認します。

5.4 CM 交換

5.4.1 交換対象と片寄せ時の指定方法

ここでは、以下に示す CM を交換する手順を示します。

図 5.4 故障箇所(CM)と交換範囲

上図の構成で、主系サーバのコンソールに以下のメッセージが一度だけ表示された場合、予防のために保守交換する手順を示します。故障した CM に属す CA を通るパスをオフラインにする必要があり

ます。

【コンソールメッセージ例】

下線の部分がインスタンス名です。

オフラインにするコマンドのフォーマットは以下のとおりです。

物理デバイスノードは、コンソールメッセージの「インスタンス名」(上記下線部分)より求めます。iompadm info の出力結果中に同じ「インスタンス名」を探します。対応するパス名(以下の出

力例の下線部分)を物理デバイスノードとして指定します。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

/pci@0,600000/pci@0/pci@8/pci@0,1/fibre-channel@1,1/fp@0,0/ssd@w2140000b5d6a0299,0 (ssd53):SCSI transport failed: reason 'incomplete': retrying command

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change " 交換単位 " " 物理デバイスノード "

SWITCHSWITCH

HBAHBA HBAHBA

PRIMECLUSTER

CM CM

CACA CACA

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.4 CM 交換

【iompadm info コマンド出力例】

「交換単位」には groupmodule を指定します。groupmodule を指定すると、物理デバイスノードで

直接指定したパスのほかに、指定した物理デバイスノードの「コントローラー識別子中のグループ番号まで」と同じ値を持つパスもオフラインにします。例では、主系サーバ adm2048 の /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2 を指定すると、従系サーバ adm2048 の /dev/rdsk/c5t2140000B5D6A0299d0s2 もオフラインになります。

片寄せを行うコマンドは以下のような形式になります。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm info (主系サーバ)IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048Element: /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2 online standby block "good status[E4000- 6A0299-CM10-CA40-PORT01] (ssd53)" /dev/rdsk/c12t2141000B5D6A0299d0s2 online active block "good status[E4000- 6A0299-CM11-CA41-PORT03] (ssd2)" :# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm info (従系サーバ)IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048Element: /dev/rdsk/c5t2140000B5D6A0299d0s2 online standby block "good status[E4000- 6A0299-CM10-CA40-PORT01] (ssd10)" /dev/rdsk/c6t2141000B5D6A0299d0s2 online active block "good status[E4000- 6A0299-CM11-CA41-PORT03] (ssd20)" :

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change g /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.5 ストレージシステム本体(筐体)の交換

5.4.2 CM の活性交換手順

サーバ、ストレージシステムの電源を切断せずに、CM を交換する手順を示します。

1 以下のコマンドを実施して、パスを片寄せします。

2 CM を交換します。

3 以下のコマンドを実施して、パスの片寄せを解除します。

4 以下のコマンドを実施して、すべてのパスが active または standby になっていること

を確認します。

5.5 ストレージシステム本体(筐体)の交換

障害により、ストレージシステム本体(以降、筐体)を交換する場合の手順を以下に示します。

1 サーバの電源を落とします。

2 筐体の交換を行います。

3 サーバをシングルユーザーモードで起動します。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change g /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb restart g /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

筐体交換を行う場合、あらかじめ以下の条件を満たしておく必要があります。

• 交換後ケーブルを接続する際は、必ず交換前の筐体と同じ場所に接続してください。

• 交換後の筐体に作成する LUN は、必ず交換前の筐体と同じ構成としてください。

• シングルユーザーモードで一時的にアクセスできない状態(全パス offline 状態)になります。そ

のため、シングルユーザーモード時は、ほかのアプリケーションなどからアクセスさせないでください。

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.5 ストレージシステム本体(筐体)の交換

4 /var や /opt などシステムファイルを含む領域がマウントされてない場合は、マウント

します。

5 以下のコマンドで、交換先装置の lun を ssd で認識させます。

6 format コマンドなどで、交換先装置の lun がすべて見えていることを確認します。

7 以下のコマンドを実施して、マルチパスを構築します。

8 以下のコマンドを実施して、交換先装置のすべてのパスが active または standby に

なっていることを確認します。また交換元装置はすべてのパスが offline になってい

ることを確認します。

# cfgadm -al

# /usr/sbin/mplbconfig -x*** Phase 1: /dev/rdsk 配下の特殊デバイスファイルのチェック中です ****** Phase 2: マルチパス情報をチェック中です ***========= 筺体交換対象のインスタンス情報 ========= 交換前 交換後 mplb13 : E4000 6A0170 -> E4000 6A0299上記の構成案を実行しますか (y/n) ?y *** Phase 5: 処理は成功しました ***

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info省略IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm13Element: /dev/rdsk/c13t2148000B5D6A0170d12s2 offline fail unblock "nosuch device or address [E4000- 6A0170-CM10-CA40-PORT11] (ssd122)" /dev/rdsk/c14t2149000B5D6A0170d12s2 offline fail unblock "nosuch device or address [E4000- 6A0170-CM11-CA41-PORT13] (ssd115)" /dev/rdsk/c13t2148000B5D6A0299d12s2 online standby block "goodstatus [E4000- 6A0299-CM10-CA40-PORT11] (ssd47)" /dev/rdsk/c14t2149000B5D6A0299d12s2 online active block "goodstatus [E4000- 6A0299-CM11-CA41-PORT13] (ssd53)"Node:省略

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.5 ストレージシステム本体(筐体)の交換

9 以下のコマンドを実施して、交換元装置を減設します。

10 以下のコマンドを実施して、交換先装置のすべてのパスが active または standby に

なっていることを確認します。また交換元装置のパスが表示されないことを確認します。

11 シングルユーザーモードを終了します。

# /usr/sbin/grmpdautoconf -dパス : 処理 : 減設パス : LUN : 装置情報mplb13 : del : c13t2148000B5D6A0170d12s2 c14t2149000B5D6A0170d12s2 : 12 :E3000- 6A0190=== マルチパス減設案 === 減設インスタンス : 0 パス削除 : 1 (インスタンス )

減設を継続しますか?

はい ---> 'y' いいえ ---> 'n' (ここで処理を終了します )y

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info省略IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm13Element: /dev/rdsk/c13t2148000B5D6A0299d12s2 online standby block "goodstatus [E4000- 6A0299-CM10-CA40-PORT11] (ssd47)" /dev/rdsk/c14t2149000B5D6A0299d12s2 online active block "goodstatus [E4000- 6A0299-CM11-CA41-PORT13] (ssd53)"Node:省略

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.6 サーバのシステムボードの交換

5.6 サーバのシステムボードの交換

5.6.1 システムボードの活性交換手順

サーバの電源を切断せずにシステムボードの交換を行う場合は、サーバに Dynamic Reconfiguration 機

能が必要です。これらの機能を使用して活性交換を行う場合は、以下のマニュアルの手順に従って作業を行ってください。

『Enhanced Support Facility ユーザーズガイド Dynamic Reconfiguration 編』

『Enhanced Support Facility ユーザーズガイド Dynamic Reconfiguration I/O デバイス編』

SPARC Enterprise M4000/M5000/M8000/M9000 において、XSCF 上で制御する DynamicReconfiguration を行う場合、I/O デバイスを停止する必要があることがあります。以下の手順を実施し

てください。

1 マルチパスドライバから切り離します。

iompadm コマンドで、対象システムボード上のパスをマルチパスドライバから切り離します。

例)交換対象のパスが /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2 の場合

iompadm コマンド実行後、切り離したパスのステータスが unconfigured disconnected になって

いることを、iompadm info コマンドから確認してください。

2 Dynamic Reconfiguration を実施し、システムボードを交換します。

3 マルチパスドライバに組み込みます。

iompadm コマンドで、切り離したパスをマルチパスドライバに組み込みます。

iompadm コマンド実行後、組み込んだパスのステータスが online になっていることを、iompadminfo コマンドから確認します。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change adapter_disconnect/dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb restart adapter_connect/dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.6 サーバのシステムボードの交換

5.6.2 システムボードの非活性交換手順

サーバの電源を切断して、システムボードを交換する場合の手順を示します。

1 サーバの電源を切断します。

2 サーバ内のシステムボードを交換します。

操作は各サーバのマニュアルを参照してください。

3 サーバの電源を投入します。

4 以下のコマンドを実施して、すべてのパスが active または standby になっていること

を確認します。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.7 ファイバチャネルスイッチまたは SFP の交換

5.7 ファイバチャネルスイッチまたは SFP の交換

5.7.1 ファイバチャネルスイッチまたは SFP の活性交換手順

サーバ、ストレージシステムの電源を切断せずに、ファイバチャネルスイッチやファイバチャネルスイッチに搭載されている SFP を交換する手順を示します。

1 以下のコマンドを実施して、交換するファイバチャネルスイッチまたは SFP に接続

されていないパスの状態が、online active または online standby であることを確認し

ます。

2 ファイバチャネルスイッチまたは SFP を交換します。その際、マルチパスのコマン

ドを実行する必要はありません。

なお、交換するファイバチャネルスイッチまたは SFP に接続されたパスに対し、エラーメッセー

ジが出力される場合があります。その結果、パスの状態が warning または offline になる場合が

ありますが、正常なパスにフェイルオーバします。以下はエラーメッセージの例になります。

(例 1)

(例 2)

3 以下のコマンドを実施して、すべてのパスの状態が online であることを確認します。

交換したファイバチャネルスイッチまたは SFP に接続されたパスは、状態が offline fail または

online warning と表示される場合があります。その場合は、offline fail または online warning パ

スを指定して、以下のコマンドを実行します。

(例)

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

/pci@0,600000/pci@0/pci@8/pci@0,1/fibre-channel@1,1/fp@0,0/ssd@w2140000b5d6a0299,0 (ssd53):disk not responding to selection

/pci@0,600000/pci@0/pci@8/pci@0,1/fibre-channel@1,1/fp@0,0/ssd@w2140000b5d6a0299,0 (ssd53):SCSI transport failed: reason 'tran_err': giving up

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb restart a "物理デバイスノード "

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb restart a /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2

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第 5 章 ハード交換時の対応方法

5.8 ストレージシステムのディスクの交換

5.7.2 ファイバチャネルスイッチまたは SFP の非活性交換手順

サーバの電源を切断して、ファイバチャネルスイッチやファイバチャネルスイッチに搭載されているSFP を交換する手順を示します。

1 交換するファイバチャネルスイッチまたは SFP に接続している、すべてのサーバの

電源を切断します。

2 ファイバチャネルスイッチまたは SFP を交換します。

3 サーバの電源を投入します。

4 以下のコマンドを実施して、すべてのパスが online active または online standby に

なっていることを確認します。

5.8 ストレージシステムのディスクの交換

障害により、ストレージシステムのディスクを交換する場合の手順を以下に示します。

1 各ストレージシステムのマニュアルを参照し、ディスクを交換します。

2 RAID グループの多重故障などでボリューム内のデータが失われた場合、format コマ

ンドで再度ラベル付けを行います。

format コマンドの詳細は、man page を参照してください。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

# format /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s2

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第 6 章

よくあるお問い合わせ

分類 問い合わせ内容 対応方法

□コマンド操作関連

format コマンドでストレージシステム

の LUN が表示されない。

mplb 特殊ファイル設定時は、format コマンドを実行する場

合に引数として特殊ファイル名を指定する必要があります。以下の例のように実行してください。

# format /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb*s2

LUN のサイズを変更したが、formatコマンドでは変更前のサイズで表示される。

以前のディスクのラベル情報があるためです。以下の手順を実施してください。太字部分が入力箇所です。format の引

数は対象 LUN の特殊ファイル名です。

# format /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb3s2format> typeAVAILABLE DRIVE TYPES: 0. Auto configure : 19. otherSpecify disk type(enter its number)[18]: 0/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb3s2: configured withcapacity of 1.98GB<FUJITSU-ETERNUS_DX400-0000 cyl 254 alt 2 hd64 sec 256>selecting /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb3s2[disk formatted]format> label Ready to label disk, continue? y

また、パーティション構成が変更されるため、データは保障されません。必要なデータは、サイズ変更前にバックアップを行い、サイズ変更してラベル付けを行ったあとにリストアしてください。

□システム構成変更関連

シングルパス構成からマルチパス構成に変更する場合の手順。

「2.2 環境設定」(P.41) の手順とほぼ同じです。ただし、以

下の点に注意してください。「2.3.1 パーティション構成の変更」(P.46)、「2.3.2 ファイル

システムの作成」(P.46) の処理は必要ありません。

ディスクへのアクセスパス名が変わりますので、/etc/vfstabなどのアプリケーションの設定を変更する必要があります。

SCSI コマンドの発行数

(max_throttle)を制限する方法。

SCSI コマンドの発行数を制限する必要がある場合には、

『FUJITSU Storage ETERNUS DX, ETERNUS AF 構築ガイ

ド(サーバ接続編)』に従ってください。

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第 6 章 よくあるお問い合わせ

 

□メッセージ関連

以下のようなメッセージが運用中に出力される。(例)[ID 365881 kern.info]<FUJITSU-GR740-0321 cyl 1954alt 2 hd 64 sec 256>

起動時や format コマンド実行時に、ジオメトリ情報が読ま

れた際に出力されるメッセージであり、異常を示すものではありません。

以下のようなメッセージが運用中に出力される。(例)corrupt label wrong magicnumber

0 シリンダーを含んだ状態での raw アクセスや、物理ディス

クの故障による交換によって、RAID グループやボリューム

を再構築した際には、ディスクのラベル情報がなくなり、左記メッセージが出力される場合があります。以下の手順で復旧させてください。太字部分が入力箇所です。format の引

数は対象 LUN の特殊ファイル名です。

# format /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb3s2format> typeAVAILABLE DRIVE TYPES: 0. Auto configure : 19. otherSpecify disk type(enter its number)[18]: 0/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb3s2: configured withcapacity of 1.98GB<FUJITSU-ETERNUS_DX400-0000 cyl 254 alt 2 hd64 sec 256>selecting /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb3s2[disk formatted]format> label Ready to label disk, continue? y

マルチパスドライバの環境設定時に、以下のようなメッセージが出力される。(例)WARNING:ssd33252:c,raw minor0x40f22 too big for 32-bitapplications

Solaris OS で制御可能なインスタンス数の 大値を超えてい

るため、構成を見直す必要があります。当社技術員にご連絡ください。

□電源投入関連

サーバからストレージシステムが認識できない。

ストレージシステムの電源投入を、サーバよりあとに実行すると、ストレージシステムの認識が行われない場合があります。サーバの電源投入は、必ずストレージシステムの電源投入後実施してください。電源投入直後に iompadm info で情

報を確認して、fail になっていた場合は、サーバの reboot を行ってください。

サーバが起動するのに、非常に時間がかかる場合がある。

サーバよりあとにストレージシステムの電源を投入した場合、またはサーバとストレージシステム間のすべてのケーブルが未接続の状態でサーバを起動した場合、マルチパスデバイスの認識処理に非常に時間がかかるため、サーバが起動するのに時間がかかることがあります。起動するまで待つか、サーバとストレージシステム間の接続を確認し、サーバからディスクを認識できる状態にしてください。また、サーバ起動後、iompadm info コマンドで情報

を確認して fail になっていた場合は、サーバの reboot を行ってください。

分類 問い合わせ内容 対応方法

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第 6 章 よくあるお問い合わせ

 

□クラスタ構成関連

以下のようなメッセージがコンソールに出力される。(例)FJSVcluster:エラー/etc/opt/FSJVcluster/sys/acmaadproc.6212. 指定された構成変更プロシジャ

はすでに登録されています。(/tmp/mplb/reqproc)

クラスタ起動時の初期化処理のタイミングによって出力されるもので、システムの運用には影響はありません。

以下のメッセージがコンソールに出力される。

"mplbcl: error add procedure"

クラスタ初期構成設定を実施後、全クラスタノードの初回の再起動時に本メッセージが出力される場合があります。クラスタノードを再起動させ、本メッセージが出力されない場合、対処の必要はありません。出力される場合、当社技術員にご連絡ください。

iompadm info/status コマンドを実行し

た際に表示される物理デバイスノード(/dev/rdsk/c*t*d*s*) が、クラスタノー

ド間で異なっている。

問題ありません。以下に例を示します。

例:クラスタ構成であるサーバ 1 とサーバ 2 において、

ディスク 0 に対するデバイスノードが、サーバ 1 では c1 と

c2 であり、サーバ 2 では c3 と c4 となっている。

• サーバ 1 での iompadm info コマンドの実行結果# iompadm -c mplb info /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048Element:/dev/rdsk/c1t2141000B5D6A0299d0s2 onlineactive ・・・/dev/rdsk/c2t2140000B5D6A0299d0s2 onlineactive ・・・

Node: /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s0 /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s1 :

• サーバ 2 での iompadm info コマンドの実行結果# iompadm -c mplb info /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048IOMP: /dev/FJSVmplb/fiomp/adm2048Element:/dev/rdsk/c3t2141000B5D6A0299d0s2 onlineactive ・・・/dev/rdsk/c4t2140000B5D6A0299d0s2 onlineactive ・・・Node: /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s0 /dev/FJSVmplb/dsk/mplb2048s1 :

分類 問い合わせ内容 対応方法

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第 6 章 よくあるお問い合わせ

 

□ストレージシステム側の設定変更関連

サーバから認識される LUN と、スト

レージシステム内のボリューム(LUN_V)との対応付け(LUN マッピ

ング、ホストアフィニティ)を、変更または削除したい。

マルチパスの解除や再構築が必要になります。詳細は、「B.3 LUN マッピング、ホストアフィニティの変更」(P.108) を参

照してください。

マルチパスドライバで使用しているRAID グループの「担当 CM」を変更

したい。

設定を変更後、サーバを再起動してください。

□その他

マルチパスドライバで常駐するプロセスはありますか。

mplbstrtrc プロセスが 2 つ常駐します。これは、主に I/O エ

ラーの情報を収集するプロセスになります。以下に ps コマ

ンドの出力例を記載します。

# ps -aef UID PID PPID C STIME TTY TIME CMD :root 62 1 0 13:45:25 ? 0:00 /usr/sbin/mplbstrtrcroot 63 62 0 13:45:25 ? 0:00 /usr/sbin/mplbstrtrc :

ログファイルのサイズと世代数を知りたい。

ログファイルのサイズと保存される世代数は以下になります。

分類 問い合わせ内容 対応方法

ログファイル名 サイズ 世代数

/var/opt/FJSVmplb/multi-path-config.log* 2MB 2

/var/opt/FJSVmplb/mplbtrc.* 1MB 3

/var/opt/FJSVmplb/grmpdautoconf.log* 1MB 2

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付録 A

エラーメッセージ

マルチパスドライバが表示するエラーメッセージについて説明します。

A.1 通知・縮退・警告メッセージ

マルチパスドライバ 3.0.4 以前で出力されていた伝送路系のメッセージおよび SCSI センス系のメッ

セージは、本版数では出力されません。

A.1.1 伝送路系のメッセージ

以下のメッセージは、本版数では出力されません。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

SCSI transport failed: reason'incomplete': retrying command

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

disk not responding to selection

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

SCSI transport failed: reason'tran_err': giving up

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

SCSI transport failed: reason'reset': XXXXXXXX

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

SCSI transport failed: reason'aborted': XXXXXXXX

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

SCSI transport failed: reason 'timeout': XXXXXXXX

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付録 A エラーメッセージ

A.1 通知・縮退・警告メッセージ

A.1.2 SCSI センス系のメッセージ

以下のメッセージは、本版数では出力されません。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

information: giving up

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 3,ASC: 0xB,ASCQ: 0xC,FRU: 0xD

information: Medium error

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 4,ASC: 0xf1,ASCQ: 0xC,FRU: 0xD

information: FRU failed

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 4,ASC: 0xf2,ASCQ: 0xC,FRU: 0xD

information: FRU failed

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 4,ASC: 0xB,ASCQ: 0xC,FRU: 0xD

information: Hardware error

retry count=X,block no: Y

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 6,ASC: 0x11,ASCQ: 0x90,FRU: 0xA

While rebuild processing, fill the broken data into some sectors of disk.

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 6,ASC: 0xf2,ASCQ: 0x88,FRU: 0xA

Finish rebuild processing, but fill the broken data into some sectors of disk.

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 6,ASC: 0xf2,ASCQ: 0x8x,FRU: 0xXX

information: Operating condition changed<Z=0xXX>

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付録 A エラーメッセージ

A.1 通知・縮退・警告メッセージ

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 6, ASC: 0xa9, ASCQ: 0x0, FRU: 0xXX

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

Error for Command: XXXX Error Level: A

Requested Block: B Error Block: C

Vendor: FUJITSU Serial Number: D

Sense Key: Illegal Request

ASC: 0xE(xxxxxx),ASCQ: 0xF,FRU: 0xG

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

Error for Command: XXXX Error Level: A

Requested Block: B ErrorBlock: C

Vendor: FUJITSU Serial Number: D

Sense Key: yyyyyy

ASC: 0xE(xxxxxx),ASCQ: 0xF,FRU: 0xG

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 0xb,ASC: 0xB,ASCQ: 0xC,FRU: 0xD

information: Aborted command

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

device busy

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

queue full

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

unknown scsi status: scsi_status = A

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

SCSI transport failed: reason 'timeout unit attention': giving up

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付録 A エラーメッセージ

A.2 パス制御関連のエラーメッセージ

A.2 パス制御関連のエラーメッセージ

ドライバが表示するパス制御関連のエラーメッセージについて説明します。本メッセージはコンソールに出力され、ロギングは /var/adm/messages に行われます。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

information: can't get sense: giving up

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

FUJITSU XXXXX SK: 6, ASC: 0xfb, ASCQ: 0x8x, FRU: 0xXX

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@1/mplbt@10,0 (mplbt16))

incomplete uscsi cdb=0xXX - giving up

NOTICE: mplb*: I/O path failed.

%s

remaining online path number=%d

原因

物理パスの異常を検出したため、パスを閉塞させました。%s には、"/pci@1f,4000/fibre-channel@0/fp@0,0/ssd@w2149000b5d6a0299,0" などの物理パス名が

表示されます。%d には、使用可能な残りの online 状態パスの数が表示されます。

対処

必要な交換保守を実施してください。

NOTICE: mplb*: I/O Lun degraded.

%s

remaining online path number of this lun =%d

原因

特定の LUN において、物理パスの異常を検出したため、その LUN のみパスを閉塞させました。

%s には、"/pci@1f,4000/fibre-channel@0/fp@0,0/ssd@w2149000b5d6a0299,0" などの物理パス名が

表示されます。%d には、使用可能な残りの online 状態パスの数が表示されます。

対処

必要な交換保守を実施してください。

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付録 A エラーメッセージ

A.2 パス制御関連のエラーメッセージ

WARNING: mplb*: I/O path failed, no more online path.

原因

物理パスの異常を検出したため、パスを閉塞させました。その結果、ほかに online 状態のパスが残っ

ていないため、全パス閉塞となり I/O 処理ができなくなりました。

対処

当社技術員にご連絡ください。

WARNING: mplb*: I/O Lun degraded, no more online path of this lun.

原因

特定の LUN で物理パスの異常を検出したため、その LUN でのみパスを閉塞させました。その結果、

その LUN でほかに online 状態のパスが残っていないため、全パス閉塞となり I/O 処理ができなくな

りました。

対処

当社技術員にご連絡ください。

NOTICE: mplb*: Use of I/O path was restarted.

%s

原因

物理パスの異常が解消されたので、パスを組み込みました。 %s には、"/pci@1f,4000/fibre-channel@0/fp@0,0/ssd@w2149000b5d6a0299,0" などの物理パス名が

表示されます。

NOTICE: mplb*: Use of I/O Lun was restarted.

%s

原因

特定の LUN の物理パスの異常が解消されたので、パスを組み込みました。

%s には、"/pci@1f,4000/fibre-channel@0/fp@0,0/ssd@w2149000b5d6a0299,0" などの物理パス名が

表示されます。

NOTICE: mplb*: Use of I/O path was restarted from STOP status.

%s

原因

STOP 状態にあった %s で示されたパスを、ほかに使用できるパスがなくなったために、STOP 状態

からオンライン状態に戻して、再使用を始めました。%s には、"/pci@1f,4000/fibre-channel@0/fp@0,0/ssd@w2149000b5d6a0299,0" などの物理パス名が

表示されます。

対処

iompadm change コマンドでオフラインにするパスと保守交換するパスが異なっている可能性があり

ます。

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付録 A エラーメッセージ

A.2 パス制御関連のエラーメッセージ

WARNING: ストレージシステム名 ( 例:ETERNUS_DX400- 10017C) (mplb*):

Device configuration is without redundancy.

原因

「ストレージシステム名」で示された定義済みマルチパスデバイスの認識時に、冗長性のないパス構成を検出しました。

• 2 パス以上の構成定義で、1 パスしか検出できなかった。

• 2 パス以上の構成定義で、認識できたパスがすべて同じ CM 上のポートに接続されている。

対処

サーバとストレージシステム間の接続状態を確認してください。

WARNING: mplb*: forcible path degrade.

%s

原因

診断の結果が「正常」となったり「異常」となったりして不安定な状態にあるため、適切な診断が行えないと判断し、%s で示されたパスを診断対象から外しました。

%s には、"/pci@1f,4000/fibre-channel@0/fp@0,0/ssd@w2149000b5d6a0299,0" などの物理パス名が

表示されます。

対処

該当パスは診断によって自動復旧することはありません。保守交換のあとに、iompadm コマンドでオンライン化してください。

NOTICE: mplb*: There is no redundancy of ETERNUS concurrent firmware loading.

All paths connect to (%s).

原因

ストレージシステムの活性ファーム交換の冗長性がない構成です。%s には、接続先の CM の番号が

表示されます。番号とストレージシステムの物理位置との関係については、以下の URL のサポート

情報をご覧ください。http://www.fujitsu.com/jp/products/computing/storage/software/eternus-mpd/

対処

ストレージシステムのファームウェア交換を活性で実施する場合、構成を変更する必要があります。対象装置を減設してください。ケーブルの接続をストレージシステムのファームウェア交換の冗長性がある構成に変更後、grmpdautoconf コマンドでマルチパスを再作成してください。

WARNING: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@0/fp@0,0/ssd@w2149000b5d6a0299,0)

this path was unrecognizable. -> (%s)

原因

サーバの起動時に、「ディスクパス名」で示されたパスを認識することができませんでした。%s には、接続先のストレージシステム コントローラー識別子の情報が表示されます。この情報につ

いては、「3.1.1 status コマンド」(P.49) を参照してください。

対処

当該パスとストレージシステム間の接続状態、およびストレージシステムの状態を確認してください。

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付録 A エラーメッセージ

A.3 iompadm コマンドのエラーメッセージ

A.3 iompadm コマンドのエラーメッセージ

iompadm コマンドのエラーメッセージについて説明します。

WARNING: mplb*: ディスクパス名 ( 例 /pci@1d,4000/fibre-channel@0/fp@0,0/ssd@w2149000b5d6a0299,0)

IO delay detected.

原因

I/O は正常応答しましたが、応答に 8 秒以上かかったため、パスステータスを warning に遷移しまし

た。

対処

I/O の負荷や、当該パスとストレージシステム間の接続状態、およびストレージシステムの状態を確

認してください。

iompadm: cannot initilize library: Permission Denied

原因

コマンドを Super User 以外の権限で使用しようとしたため初期化に失敗しました。

対処

Super User 権限でコマンドを起動してください。

iompadm: cannot initilize library: No Memory

原因

メモリ不足のため初期化に失敗しました。

対処

メモリの不足を解消してからコマンドを起動してください。

iompadm: Too many classes specified: Invalid Arguments

原因

クラス指定が 2 回以上指定されています。

対処

コマンドの書式を確認してください。

iompadm: invalid command: Invalid Arguments

原因

サブコマンド名に誤りがあります。

対処

コマンドの書式を確認してください。

iompadm: -%s: Invalid Arguments

原因

引数に誤りがあります。

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付録 A エラーメッセージ

A.3 iompadm コマンドのエラーメッセージ

対処

コマンドの書式を確認してください。

iompadm: cannot initilize library: Invalid Path

原因

plug-in library が 1 つも発見できませんでした。有効な plug-in library が 1 つもありませんでした。

すべての plug-in library の初期化に失敗しました。

対処

当社技術員にご連絡ください。

iompadm: <subcommand>: Invalid Arguments

原因

サブコマンドの引数に誤りがあります。

対処

サブコマンドの書式を確認してください。

iompadm: <subcommand>: No Memory

原因

サブコマンドを実行中にメモリ不足になりました。

対処

メモリの不足を解消してからコマンドを起動してください。

iompadm: <subcommand>: Invalid Path

原因

引数で指定した device path 中に有効でないものがあります。

対処

有効な device path を指定してください。また、必要に応じて、サーバとストレージシステム間の接

続状態やストレージシステムのハード構成設定などの確認をしてください。

iompadm: <subcommand>: Path Busy

原因

引数で指定した device path の中に、使用中のパスがあります。

または、引数で指定したインスタンスには SCSI の reserve コマンドが発行されたパスが存在します。

対処

device path が使用中でないか確認してください。

または、アプリケーションから引数で指定したインスタンスに対して SCSI の reserve コマンドを発

行していないかどうか確認してください。

iompadm: <subcommand>: Too Many Path

原因

引数で指定した device path 数がその class での設定可能上限を超えました。

対処

device path の数を減らしてください。

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付録 A エラーメッセージ

A.3 iompadm コマンドのエラーメッセージ

iompadm: <subcommand>: Not Implemented

原因

サブコマンドは class で利用できません。

対処

サポートしているサブコマンドを使用してください。

iompadm: <subcommand>: Not Supported

原因

class でサポートされない遷移状態にしようとしました。

対処

状態を確認してください。

iompadm: <subcommand>: IO Error

原因

インスタンスに含まれるパスの中にハード故障が検出されたものがあります。

対処

ハードウェアに異常がないか確認してください。

iompadm: <subcommand>: Invalid Instance

原因

指定されたサブコマンドは、本 plug-in ではサポートしていません。

対処

サポートしているサブコマンドを使用してください。

iompadm: <subcommand>: Internal Error

原因

構成情報に不具合があります。

対処

当社技術員にご連絡ください。

iompadm: <string>: Invalid Instance

原因

文字列は有効なインスタンス名ではありません。文字列は -c で指定した class が管理しているインスタンスではありません。

対処

クラス名に対応する、有効なインスタンス名を指定してください。

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付録 A エラーメッセージ

A.3 iompadm コマンドのエラーメッセージ

iompadm: <string>: Busy

原因

文字列のデバイスは使用中です。または、上記に該当せず、<string> が <change> の場合、活性交換

対象パスを stop させると全パスが閉塞してしまうインスタンスが存在するため、活性交換を実施で

きません。または、引数で指定したインスタンスには SCSI の reserve コマンドが発行されたパスが存在します。

対処

文字列で指定したデバイスを使用中の別プロセスの処理が完了してから、もう一度実行してください。または、change ケースにおいては、活性交換をやめて非活性交換時の対応方法を実施してください。

または、アプリケーションから引数で指定したインスタンスに対して SCSI の reserve コマンドを発

行していないかどうか確認してください。

iompadm: <string>: Class not Found

原因

-c で指定した文字列は、サポートしていません。

対処

正しいクラス名を指定してください。

iompadm: <string>: Invalid Path

原因

文字列は有効な device ではありません。

文字列は class でサポートされている device ではありません。

対処

デバイス名を確認し、class でサポートされている device を指定してください。

iompadm: <string>: No Memory

原因

文字列 device をチェック中にメモリ不足になりました。

対処

メモリの不足を解消してからコマンドを起動してください。

iompadm: <string>: Invalid Arguments

原因

引数文字列が有効ではありません。

対処

コマンドの書式を確認してください。

iompadm: <string>: IO Error

原因

device にハード故障が検出されました。

対処

ハードウェアに故障がないか確認してください。

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付録 A エラーメッセージ

A.4 クラスタ関連エラーメッセージ

A.4 クラスタ関連エラーメッセージ

iompadm: no more online path. continue (yes/no)

原因

iompadm -c mplb change で指定したパスを閉塞させると、online パスがなくなります。

対処

処理を継続する場合は ’yes’ を、中断する場合は ’no’ を入力してください。

IOMPMSG : <string> (<num>-<num>)

原因

ほかのエラーメッセージとともに表示されます。本メッセージは障害調査で使用するメッセージです。

対処

同時に表示されるほかのメッセージの対処を参照してください。

mplbclexec: invalid arg

原因

パラメーターの指定に誤りがあります。

対処

iompadm コマンド実行時に表示された場合は、当社技術員にご連絡ください。

mplbclexec: cannot get self node: %d

原因

自ノード情報が取得できませんでした。PRIMECLUSTER 環境に問題がある可能性があります。

%d には、エラーコードが表示されます。

対処

当社技術員にご連絡ください。

mplbclexec: cannot get all nodes: %d

原因

全構成ノード情報が取得できませんでした。PRIMECLUSTER 環境に問題がある可能性があります。

%d には、エラーコードが表示されます。

対処

当社技術員にご連絡ください。

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付録 A エラーメッセージ

A.4 クラスタ関連エラーメッセージ

mplbclexec: cannot create request: %d

原因

/tmp ディレクトリに空き領域がないか、/tmp/mplb のパスにすでに何か存在しています。

%d には、エラーコードが表示されます。

対処

/tmp ディレクトリ配下を空けるか、/tmp/mplb に存在するものを削除してから、再実行してくださ

い。

mplbclexec: cannot execute other nodes: %d

原因

他ノードへのコマンド実行要求ができませんでした。PRIMECLUSTER 環境に問題がある可能性があります。

%d には、エラーコードが表示されます。

対処

当社技術員にご連絡ください。

mplbclexec: invalid response info: %node

原因

他ノードからのコマンド実行結果応答情報に異常が検出されました。%node には、エラーを検出したノードが表示されます。

対処

当社技術員にご連絡ください。

mplbclexec: detected error: %node

原因

他ノードでのコマンド実行が失敗しました。%node には、コマンド実行に失敗したノードが表示されます。

対処

このメッセージのあとに続く、実行したコマンドのエラーメッセージに従ってください。

mplbclexec: response timeout: %node

原因

時間内に、他ノードからのコマンド実行結果の応答がありませんでした。当該ノードが停止しています。%node には、エラーを検出したノードが表示されます。

対処

ノードが停止している場合で、iompadm コマンドの change/restart 実行時においては特に問題ありま

せん。ノードが稼働している場合は、そのノードのシステムの状態を確認し、必要に応じて当社技術員にご連絡ください。

mplbcl: not add procedure.

原因

クラスタシステムが設定途中状態であるため、MPLB 用プロシジャが登録できませんでした。

対処

クラスタシステム構築中である場合は問題がありません。クラスタシステム構築後にこのメッセージが表示された場合は、当社技術員にご連絡ください。

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付録 A エラーメッセージ

A.4 クラスタ関連エラーメッセージ

mplbcl: cannot add procedure.

原因

クラスタ用の MPLB プロシジャ登録に必要なコマンドまたはプロシジャがないため、登録できません

でした。システムの環境に問題がある可能性があります。

対処

当社技術員にご連絡ください。

mplbcl: error add procedure.

原因

クラスタ用の MPLB プロシジャ登録に失敗しました。PRIMECLUSTER 環境に問題がある可能性が

あります。

対処

クラスタ初期構成設定を実施後、全クラスタノードの初回の再起動時に本メッセージが出力される場合があります。クラスタノードを再起動させ、本メッセージが出力されない場合、対処の必要はありません。出力される場合、当社技術員にご連絡ください。

mplbclproc: cannot get self node: %d

原因

自ノード情報が取得できなかったため、このノードでのリモート実行に失敗しました。PRIMECLUSTER 環境に問題がある可能性があります。%d には、エラーコードが表示されます。

対処

当社技術員にご連絡ください。

mplbclproc: invalid request proc.

原因

ノード間リモート実行要求元からの情報に異常が検出されました。

対処

当社技術員にご連絡ください。

mplbclproc: cannot send response: %d

原因

ノード間リモート実行要求元への実行結果の返信に失敗しました。PRIMECLUSTER 環境に問題がある可能性があります。

%d には、エラーコードが表示されます。

対処

当社技術員にご連絡ください。

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付録 A エラーメッセージ

A.5 DR 連携スクリプトのエラーメッセージ

A.5 DR 連携スクリプトのエラーメッセージ

DR 連携スクリプトのエラーメッセージについて説明します。

DR 連携スクリプトとは、Dynamic Reconfiguration と連携するマルチパスドライバが提供するスクリ

プトです。

MPLB iompadm %s1 command was abnormal end. INSTANCE=%s2 device=%s3

原因

iompadm のサブコマンド (%s1) が異常終了しました。その際の指定パラメーターは、インスタンス

管理デバイスノード : %s2、物理デバイスノード : %s3 です。

対処

インスタンス管理デバイスノードを構成する物理デバイスノードの状態を確認してください。または、各デバイスノードに対する /dev 側のシンボリックリンクファイルが存在するかどうかを確

認してください。

MPLB all path become offline or warning. Do you continue?

原因

切り離しの対象パスは、 終アクセスパスです。

対処

処理を継続する場合は ’yes’ を、中断する場合は ’no’ を入力してください。ただし、’yes’ と回答した

場合は、全アクセスパスが閉塞状態となるため、ストレージシステムへのアクセスが継続できなくなります。

MPLB all path is in same SB. Do you continue?

原因

同一システムボード内でアクセスパスの冗長構成がとられています。

対処

処理を継続する場合は ’yes’ を、中断する場合は ’no’ を入力してください。

ただし、’yes’ と回答した場合は、全アクセスパスが閉塞状態となるため、ストレージシステムへのア

クセスが継続できなくなります。

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付録 A エラーメッセージ

A.6 grmpdautoconf コマンドのエラーメッセージ

A.6 grmpdautoconf コマンドのエラーメッセージ

grmpdautoconf:ERROR:018:The object to be removed is still connected or the path is in the stop status.

At removing the LUN, first of all, please remove the LUN on the disk array device.

At removing the path or removing the device, first of all, please deal as follows.

1. Please change the path status by the restart command when the path is in the stop status.

2. Please remove the path by the methods such as setting the zoning or physically pulling out the cable.

原因

減設対象の論理ユニットやパスが接続されているか、パスが stop 状態です。減設する場合、論理ユ

ニットやパスをサーバから認識できない状態にする必要があります。また、stop パスは減設の対象外

になります。

対処

LUN 減設の場合、ストレージシステム側で論理ユニットを減設してください。

パス減設またはストレージシステムの減設の場合、まず stop パスがあれば restart コマンドによりパ

スの状態を変更してください。その後、ゾーニングの設定、または減設する装置からサーバに接続しているすべてのケーブルを抜くなどの方法で減設してください。

grmpdautoconf:ERROR 023:There is offline path or LUN.

- Please execute it again after making the state online.

- First of all, please execute grmpdautoconf -d if you want to remove.

原因

offline 状態のパスまたは LUN が見つかりました。

対処

すべて online の状態にしてから実行してください。増設と減設を同時に行う場合は、先に減設してく

ださい。

grmpdautoconf:ERROR 904:System command error (mkdir).

原因

( ) 内のユーザーコマンド、またはメンテナンスコマンドに失敗しました。

各コマンドのエラーメッセージが出力されますので、Solaris OS のマニュアルを参照してください。

対処

Solaris OS のマニュアルを参照してください。

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付録 B

補足情報

ここでは、補足情報を記載します。

B.1 mplb インスタンス番号の変更方法について

特殊ファイル名は "/dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s*" の形式で作成され、mplb* が mplb のインスタンス

番号になります。

ここでは、すでに作成した mplb 特殊ファイルのインスタンス番号を、任意の番号に変更する手順を説

明します。変更するには mplbconfig コマンドの -o と -f オプションを使用します。

-o と -f オプションではファイルを指定します。指定するファイルを、ここでは構成ファイルと呼びま

す。構成ファイルを編集することで任意のインスタンス番号に変更できます。変更手順を以下に示します。

1 インスタンス番号を変更する mplb 特殊ファイルにアクセスするアプリケーションを

停止させます。

マウントしている場合は、アンマウントします。/etc/vfstab からも登録を削除します。

2 現在の構成情報を構成ファイルに出力します。-o オプションを指定して mplbconfig

コマンドを実行します。

指定したファイル名で、構成ファイルが作成されます。(例)現在の構成情報を /tmp/mplb_def に出力します。

PRIMECLUSTER にリソース登録した mplb インスタンスに対しては、mplb インスタンス番号を変

更しないでください。変更した場合、PRIMECLUSTER が正常に動作しない場合があります。

# /usr/sbin/mplbconfig -o /tmp/mplb_def*** Phase 1: /dev/rdsk 配下の特殊デバイスファイルのチェック中です ****** Phase 2: マルチパス情報をチェック中です ****** Phase 3: パスの解析中です ***=== マルチパス構成案 === 既存インスタンス : 2 新規インスタンス : 0 パス追加 : 0 ( インスタンス ) : 0 ( 追加パス ) パス削除 : 0 ( インスタンス ) : 0 ( 削除パス )

#

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付録 B 補足情報

B.1 mplb インスタンス番号の変更方法について

3 構成ファイルを編集します。既存のmplbのインスタンス番号を、任意の番号に変更します。

(例)既存の mplb0 と mplb1 を、mplb10 と mplb11 に変更します。構成ファイルの " パス " の列

が mplb のインスタンス番号になりますので、この箇所を編集します。

4 mplb のインスタンス番号を変更します。-f オプションに構成ファイルを指定し、

mplbconfig コマンドを実行します。指定された構成ファイルに従って mplb のインス

タンス番号が変更されます。

(例)構成ファイル /tmp/mplb_def に従って、mplb のインスタンス番号を変更します。

5 iompadm info コマンドを実行し、インスタンス番号が変更されていることを確認し

ます。

# vi /tmp/mplb_def*** mplb config file ***Path : Action : Element path : LUN : Storagemplb0 : exist : c13t2148000B5D6A0299d0s2 c14t2149000B5D6A0299d0s2 : 0 :E4000- 6A0299mplb1 : exist : c13t2148000B5D6A0299d1s2 c14t2149000B5D6A0299d1s2 : 1 :E4000- 6A0299

*** mplb config file ***Path : Action : Element path : LUN : StorageMplb10 : exist : c13t2148000B5D6A0299d0s2 c14t2149000B5D6A0299d0s2 : 0 :E4000- 6A0299mplb11 : exist : c13t2148000B5D6A0299d1s2 c14t2149000B5D6A0299d1s2 : 1 :E4000- 6A0299

# /usr/sbin/mplbconfig -f /tmp/mplb_def*** Phase 1: /dev/rdsk 配下の特殊デバイスファイルのチェック中です ****** Phase 2: マルチパス情報をチェック中です ****** Phase 3: パスの解析中です ****** Phase 3.1: 構成ファイルから読み込んだ情報を反映中です ***mplb10 : exist : c13t2148000B5D6A0299d0s2 c14t2149000B5D6A0299d0s2 : 0 :E4000- 6A0299mplb11 : exist : c13t2148000B5D6A0299d1s2 c14t2149000B5D6A0299d1s2 : 1 :E4000- 6A0299=== マルチパス構成案 === 既存インスタンス : 2 新規インスタンス : 0 パス追加 : 0 ( インスタンス ) : 0 ( 追加パス ) パス削除 : 0 ( インスタンス ) : 0 ( 削除パス )

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb info

mplbconfig コマンドは、mplb インスタンス番号を変更する場合や当社技術員の指示があった場合の

み使用してください。

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付録 B 補足情報

B.2 ETERNUS 活性ファーム交換の冗長性について

B.2 ETERNUS 活性ファーム交換の冗長性について

ここでは、ストレージシステムの活性ファーム交換の冗長性について説明します。

B.2.1 活性ファーム交換の冗長性について

ストレージシステムは以下のような構成になっており、複数の CM が搭載されています。

CM は 2 つのグループに分かれて順番にファームが更新されます。

装置によりグループは次のように分かれます。

図 B.1 ETERNUS DX600 S3 の例

ここでは、グループ番号が奇数の CM をグループ 1、グループ番号が偶数の CM をグループ 2 とします。

活性ファーム交換の内容は以下になります。

(1) グループ 1 に搭載されたファームが更新されます。なお、ファームの更新中はサーバからアクセ

スできない時間帯があります。

(2) グループ 1 のファームの更新が完了後、グループ 2 のファームが更新されます。なお、ファーム

の更新中はサーバからアクセスできない時間帯があります。

装置 グループの別れ方

ETERNUS DX8700 S3/DX8900 S3 グループ番号が「1*」の CM と、グループ番号が「2*」の CM

上記以外 グループ番号が奇数の CM と、グループ番号が偶数の CM

装置の状態によっては、グループ 2 に搭載されたファームが 初に更新される場合があります。そ

のあと、グループ 1 に搭載されたファームが更新されます。

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付録 B 補足情報

B.2 ETERNUS 活性ファーム交換の冗長性について

したがって、マルチパス構成でサーバとストレージシステムを接続する場合、以下の構成では活性ファーム交換の実行時にアプリケーションからのアクセスが停止してしまいます。

• すべてのケーブルをグループ 1 に接続する。

• すべてのケーブルをグループ 2 に接続する。

上記のマルチパス構成では、活性ファーム交換の冗長性がないことになります。この構成でgrmpdautoconf コマンドを使用してマルチパスを構築した場合、「2.2.2.1 マルチパスドライバの構築と

構成定義作成」(P.44) に記載されている警告のメッセージが出力されます。

この場合、サーバとストレージシステム間のケーブルの結線を変更し、活性ファーム交換の冗長性がある構成にする必要があります。すなわち、各グループに少なくとも 1 つはケーブルを接続する必要

があります。「対処方法」(P.107) の対処方法を実施してください。

■ 対処方法

サーバとストレージシステム間のケーブルの結線を変更する必要があります。以下の手順で実施してください。

1 「4.6 ストレージシステムの減設方法」(P.64) を参照し、対象のストレージシステムを

減設します。そのあと、サーバを停止します。

2 サーバとストレージシステム間のケーブル結線を変更し、活性ファーム交換の冗長

性がある構成に変更します。

3 サーバを起動します。

4 grmpdautoconf コマンドを実行し、マルチパスを構築します。

• ストレージシステムのファーム交換を常に非活性で実施する場合、「対処方法」(P.107) の対処方

法は不要です。

• 活性ファーム交換の冗長性がある接続構成については、ストレージシステムの種類ごとに異なります。各種ストレージシステムとの接続については、各ストレージシステムのマニュアルを参照してください。

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付録 B 補足情報

B.3 LUN マッピング、ホストアフィニティの変更

B.3 LUN マッピング、ホストアフィニティの変更

マルチパスの環境を構築後、すでに認識されている LUN に対するマッピングやホストアフィニティの

設定を変更する場合、マルチパスの解除や再構築が必要になります。ここでは、ETERNUS4000 の

LUN マッピングの変更を例として説明します。例に該当しない場合でも、設定を変更する場合には同

様の手順が必要になります。LUN マッピングやホストアフィニティの変更方法は、各ストレージシス

テムのマニュアルを参照してください。

(例)LUN 番号を LUN0x000 ~ 0x002 から LUN0x003 ~ LUN0x005 に変更する。

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付録 B 補足情報

B.3 LUN マッピング、ホストアフィニティの変更

(例)LUN0x000~ 0x002に対するマッピングを、0x0010~ 0x0012から 0x0020~ 0x0022に変更する。

対象の LUN を減設してから、マルチパスを再構築する必要があります。以下の手順を実施してくださ

い。

1 対象となる LUN マッピング、ホストアフィニティを削除します。

2 「4.4 論理ユニット(LU)の減設方法」(P.59) を参照し、設定を削除した論理ユニッ

トを減設してください。

3 変更後の LUN マッピング、ホストアフィニティを追加します。

4 grmpdautoconf コマンドを実行し、マルチパスを構築します。

減設する前に設定を変更してサーバを再起動すると、設定を変更したパスが offline fail で認識されま

す。作業対象のストレージシステムに接続されたすべてのパスの設定を変更した場合、以下のメッセージが出力されます。

WARNING: ディスクパス名 this path was unrecognizable. -> (%s)

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付録 B 補足情報

B.4 トラブルシューティング

B.4 トラブルシューティング

ここでは、本製品で障害が発生した場合の、トラブル調査情報の採取方法について説明します。

本製品に障害が発生した場合は、調査に必要な情報を収集し、そのあとカスタマーサポート担当者に連絡してください。クラスタシステムの場合、クラスタを構成するすべてのノードで必要な情報を収集してください。収集方法として、以下の 2 種類があります。

• mplbsnap コマンド

• fjsnap コマンド

■ mplbsnap コマンド

マルチパスドライバに関連する資料のみ採取します。以下の手順で資料を採取してください。

1 mplbsnap.sh コマンドを、-a オプション指定で実行します。

採取資料を格納するディレクトリを指定することも可能です。

マルチパスドライバに関連する資料が、mplbsnap.tar.Z のファイル名で生成されます。ディレク

トリを指定しなかった場合、/var/tmp 直下に生成されます。指定した場合、指定ディレクトリに

生成されます。

■ fjsnap コマンド

fjsnap コマンドは Solaris のシステム情報ツールで、FJSVsnap 拡張サポート機能パッケージに付属し

ています。マルチパスドライバ以外の製品に関する資料も採取されます。fjsnap コマンドの詳細につ

いては、FJSVsnap パッケージに含まれているマニュアルを参照してください。

#/opt/FJSVmplb/bin/mplbsnap.sh -a

#/opt/FJSVmplb/bin/mplbsnap.sh -a -d /export/home/

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付録 B 補足情報

B.5 クラスタシステムについて

B.5 クラスタシステムについて

クラスタシステムでマルチパスを使用する場合の全体の流れと、注意事項をまとめています。

作業の流れ

各ノード(ノード A、ノード B)で HBA の設定をし、ssd で LUN が認識された

状態にします。

-「2.2 環境設定」(P.41)

クラスタシステムの自動構成を行います。

マルチパスの設定が完了し、クラスタリソースに登録されます。

必要に応じて、各ノード(ノード A、ノード B)で同時発行 I/O 数の制限を変更

します。

• クラスタシステムの場合、grmpdautoconf コマンドは使用しません。クラスタの自動構成でマル

チパスを設定します。

• 特殊ファイル名のコントローラー番号(c*)は OS によって自動的に割り当てられます。した

がって、クラスタ構成であっても、ノード間で特殊ファイル名が異なる場合があります。これらの番号は、変更できません。PRIMECLUSTER を使用する場合、ノード間で c*t*d*s* の特殊ファ

イル名が異なっていても問題ありません。

• 装置や LUN の減設または変更を行う場合は、クラスタに登録されているリソースを削除してか

ら行ってください。

• クラスタシステムの環境で、誤って grmpdautoconf コマンドを実行した場合、マルチパスが設定

されます。この場合、「4.4 論理ユニット(LU)の減設方法」(P.59) や「4.6 ストレージシステム

の減設方法」(P.64) を参照し、誤って設定したマルチパスを解除してください。そのあと、対象

の論理ユニットをサーバから認識できる状態に設定し、クラスタシステムの自動構成を行います。

• ローカルリソース(共有しないディスク)を増設する場合は、「B.6 クラスタシステムでのローカ

ルリソースの増設について」(P.112) を参照してください。

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付録 B 補足情報

B.6 クラスタシステムでのローカルリソースの増設について

B.6 クラスタシステムでのローカルリソースの増設について

PRIMECLUSTER を使用したクラスタシステムにおいて、各ノードでローカルなデバイスを増設する

場合、増設するローカルなデバイスに対する mplb インスタンス番号を、ノード間で一致させないよう

にする必要があります。通常はクラスタシステムの自動構成で自動的に異なるインスタンス番号で作成されますが、grmpdautoconf コマンドで作成した場合に一致する場合があります。

例えば、以下の構成ではノード A とノード B の両方においてローカルなリソースの mplb0 が存在して

います。

このような構成は未サポートとなります。以下のように、どちらか一方のノードにおいて、mplb0 の

インスタンス番号を変更してください。

手順を以下に示します。

1 「第 4 章 ハードの増設・減設方法」(P.57) の手順に従い、増設します。

2 iompadm info コマンドを各クラスタノードで実行し、各クラスタノードのローカル

リソースの mplb インスタンス番号を確認します。

その番号がクラスタノード間で異なっている場合、作業はここで終了となります。

3 クラスタノード間で mplb インスタンス番号の重複がある場合、「B.1 mplb インスタン

ス番号の変更方法について」(P.104) を参照して、クラスタノード間で一致しないよ

うに、ローカルリソースの mplb インスタンス番号を変更します。

□クラスタノード A □クラスタノード B

mplb2048 ---> LUN_V 0x000 mplb2048 ---> LUN_V 0x000 mplb2049 ---> LUN_V 0x001 mplb2049 ---> LUN_V 0x001 mplb0 ---> LUN_V 0x002 mplb0 ---> LUN_V 0x003

□クラスタノード A □クラスタノード B

mplb2048 ---> LUN_V 0x000 mplb2048 ---> LUN_V 0x000 mplb2049 ---> LUN_V 0x001 mplb2049 ---> LUN_V 0x001 mplb0 ---> LUN_V 0x002 mplb1 ---> LUN_V 0x003

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付録 B 補足情報

B.7 mplb 特殊ファイルを Non-global ゾーンで add device する手順

B.7 mplb 特殊ファイルを Non-global ゾーンで add device す

る手順

手順を以下に示します。

■ Non-global が Solaris10 の場合

1 Non-global ゾーン(例:test-zone)を作成します。

2 Non-global ゾーンの /dev/ 配下に、mplb のディレクトリを作成します。

3 test-zone から参照させたいマルチパスデバイスを選び、そのデバイスの major,minor

番号を調べます。

以下は、mplb0s0 を追加する例です。

下線部が major,minor です。

4 mknod コマンドで、/export/test-zone/dev/FJSVmplb 配下に特殊ファイルを作成しま

す。

5 Non-global ゾーンにログインし、mplb デバイスにアクセスします。

# mkdir /export/test-zone/dev/FJSVmplb# mkdir /export/test-zone/dev/FJSVmplb/dsk# mkdir /export/test-zone/dev/FJSVmplb/rdsk

# ls -l /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0lrwxrwxrwx 1 root root 36 8月 28日 20:28 /dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0 -> ../../../devices/pseudo/mplb@0:a,raw

# ls -l /devices/pseudo/mplb@0:a,rawcrw-r----- 1 root sys 253, 0 8月 30日 04:19 /devices/pseudo/mplb@0:a,raw

# ls -l /devices/pseudo/mplb@0:abrw-r----- 1 root sys 253, 0 8月 30日 04:19 /devices/pseudo/mplb@0:a

# mknod /export/test-zone/dev/FJSVmplb/rdsk/mplb0s0 c 253 0# mknod /export/test-zone/dev/FJSVmplb/dsk/mplb0s0 b 253 0

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付録 B 補足情報

B.8 PCI Hot Plug について

■ Non-global が Solaris11 以降の場合

1 Non-global ゾーン(例:sol11-zone)を作成します。

2 Non-global ゾーンに add device で追加します。

B.8 PCI Hot Plug について

マルチパスドライバで行う必要があるコマンドおよび手順について説明します。

PCI Hot Plug で HBA を交換する手順の詳細は、サーバまたは Oracle Solaris のマニュアルを参照して

ください。

1 マルチパスドライバから切り離します。

iompadm コマンドで、交換対象のパスをマルチパスドライバから切り離します。

例)交換対象のパスが /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2 の場合

iompadm コマンド実行後、交換対象のパスのステータスが unconfigured disconnected になって

いることを、iompadm info コマンドから確認してください。

2 PCI カードを切り離します。

cfgadm コマンドで、PCI カードを切り離します。

cfgadm コマンドの使用方法は、サーバまたは Oracle Solaris のマニュアルを参照してください。

3 PCI カードを交換します。

切り離した PCI カードを、交換部品と交換します。本作業は、当社技術員が行います。

# zonecfg -z sol11-zonezonecfg:sol11-zone> add devicezonecfg:sol11-zone:device> set match=/dev/FJSVmplb/*dsk/mplb0s*zonecfg:sol11-zone:device> end

Non-global ゾーンの uscsi コマンド(ユーザー SCSI コマンドインターフェース)は未サポー

トです。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change adapter_disconnect /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2

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付録 B 補足情報

B.8 PCI Hot Plug について

4 ストレージシステムのホストアフィニティおよびファイバチャネルスイッチのゾー

ンを、交換後の HBA の WWN に必要に応じて変更します。

5 PCI カードを組み込みます。

cfgadm コマンドで、PCI カードを組み込みます。

cfgadm コマンドの使用方法は、サーバまたは Oracle Solaris のマニュアルを参照してください。

6 マルチパスドライバに組み込みます。

iompadm コマンドで、交換したパスをマルチパスドライバに組み込みます。

iompadm コマンド実行後、交換したパスのステータスが online になっていることを、iompadminfo コマンドから確認します。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb restart adapter_connect /dev/rdsk/c11t2140000B5D6A0299d0s2

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付録 B 補足情報

B.9 OVM ゲストドメイン対応について

B.9 OVM ゲストドメイン対応について

OVM ゲストドメイン環境でのマルチパスは、通常環境と動作や仕様が一部異なります。

以下に、注意事項およびマルチパスの仕様について説明します。

■ 構成に関する注意事項

• I/O ドメインおよびゲストドメインの両方で、マルチパスドライバを構築する必要があります。

• I/O ドメインのシングルパス構成は、I/O ドメインごとに異なる CM の CA に接続してください。

すべての I/O ドメインで同一の CM の CA に接続した場合、冗長性は確保できません。

• I/O ドメインでマルチパスデバイスを使用する場合は、シングルパス構成はサポートしません。

• 1 つの I/O ドメイン内に、シングルパス構成とマルチパス構成のマルチパスが混在する構成はサ

ポートしません。

• ゲストドメインで、シングルパス構成の I/O ドメインの仮想ディスクと、マルチパス構成の I/O ド

メインの仮想ディスクが混在する構成はサポートしません。

• ゲストドメインのマルチパスドライバがサポートする仮想ディスクは、I/O ドメインでマルチパス

デバイスをフルディスクとして割り当てた仮想ディスクのみです。マルチパス以外(ssd、MPxIO、または PRIMECLUSTER GDS/PRIMECLUSTER GD のデバイス)を割り当てた仮想ディ

スク、およびスライスとして割り当てた仮想ディスクはサポートしません。

• 多重ホストディスク制御操作 mhd はサポートしません。

• 仮想ディスクの注意事項および制限は、OVM に準拠します。詳細は、『Oracle VM Server for SPARC 管理ガイド』を参照してください。

• I/O ドメインでパスの増設または減設を行い、構成が変更(シングルパス構成→マルチパス構成、

またはマルチパス構成→シングルパス構成)になった場合は、ゲストドメインの再起動が必要です。

• ゲストドメインの I/O は、すべて I/O ドメインで処理されます。I/O ドメインが高負荷となり処理

が遅延したりハングしたりする場合、ゲストドメインの I/O も遅延やハングが発生します。I/O ド

メインは性能に余裕を持たせて設計してください。

• I/O ドメインが停止している状態では、ゲストドメインで減設はできません。

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付録 B 補足情報

B.9 OVM ゲストドメイン対応について

■ ゲストドメイン上の動作一覧

I/O ドメインのシングルパス構成とマルチパス構成では、パス切り替えなどの動作が異なります。また、

ゲストドメインでも動作やサポート機能が一部異なります。

■ Live Migration について

Live Migration をサポートします。

項目I/O ドメインがシングルパス構成 I/O ドメインがマルチパス構成

I/O ドメイン ゲストドメイン I/O ドメイン ゲストドメイン

非担当 CM 型

の機種のパスステータス

Active Active/Active Active/Active Active/Active

担当 CM 型の

機種のパスステータス

Active またはStandby

Active/Standby Active/Standby Active/Active

物理パスの1 パスに障害が

発生した時の動作

ゲストドメインにI/O エラー応答する。

パスのステータスは、warning に変更

される。

パスを切り替える。パスのステータスは、warning に変更

される。

パスを切り替える。切替先で正常応答する。パスのステータスは、warning に変更

される。

正常応答。パスのステータスは、変更されない。

I/O ドメインで

障害が発生した時の動作

- パスを切り替え、ほかの I/O ドメインに

発行する。

- パスを切り替え、ほかの I/O ドメインに

発行する。

iompadm infoおよび statusの表示

通常と同じ。 通常と同じ。 通常と同じ。 CM-CA-PORT 情報

が表示されない。例)[ETERNUS_DXL- 6A0299]

iompadm change/restartの c/cu/g 指定

サポート サポート サポート 未サポート

クラスタ構成で iompadm change/restartの c/cu/g 操作

1 ノードのみで実施

する必要がある。

すべてのノードで実施する必要がある。

1 ノードのみで実施

する必要がある。

-

• Live Migration を行う場合、仮想ディスクの割り当ては移行元と移行先で同じになるようにして

ください。

• Live Migration を行う場合、移行元と移行先で I/O ドメインのマルチパスのパス数を同じにしてく

ださい。

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付録 B 補足情報

B.9 OVM ゲストドメイン対応について

■ SPARC M10-4S の Dynamic Reconfiguration について

SPARC M10-4S の Dynamic Reconfiguration をサポートします。

I/O ドメインが停止している場合と動作している場合では、手順が異なります。

● I/O ドメインが停止している場合

マルチパスドライバの操作は不要です。

● I/O ドメインが動作している場合

• 仮想ディスクを削除する前

1 Dynamic Reconfiguration で交換する SPARC M10-4S に I/O ドメインが含まれる場合、仮想

ディスクを削除する前にゲストドメイン上で仮想ディスクを切り離し可能な状態にします。対象 I/O ドメインを使用しているすべてのゲストドメインで、以下のコマンドを実施します。

例)Dynamic Reconfiguration 交換対象のパスが /dev/rdsk/c2d0s2 の場合

コマンド実行後、対象の I/O ドメインを使用しているパスのステータスが unconfigureddisconnected になっていることを、iompadm info コマンドで確認してください。

• 仮想ディスクを再度割り当てたあと

1 ゲストドメインで以下のコマンドを実施します。

コマンド実行後、対象の I/O ドメインを使用しているパスのステータスが online になってい

ることを、iompadm info コマンドで確認してください。

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb change adapter_disconnect /dev/rdsk/c2d0s2

# /usr/opt/FJSViomp/bin/iompadm -c mplb restart adapter_connect /dev/rdsk/c2d0s2

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付録 B 補足情報

B.10 SE0X7F11F, SE0X7F12F について

B.10 SE0X7F11F, SE0X7F12F について

SE0X7F11F, SE0X7F12F を使用する場合、マルチパスの新規構築時またはハードの増設・減設時にド

ライバの定義を行う必要があります。

手順を以下に示します。

1 HBA のドライバをインストールします。

2 /kernel/drv/fjpfca.conf を設定します。

手順の詳細は、各 HBA のマニュアルを参照してください。

3 /kernel/drv/sd.conf を設定し、sd で lun を認識させます。

手順の詳細は、Oracle Solaris のマニュアルなどを参照してください。

4 grmpdautoconf コマンドを実行し、マルチパスを構築します。

B.11 Storage Cluster について

Storage Cluster 機能を使用し装置が切り替わったタイミングで、パスが warning になる場合がありま

す。I/O は継続して処理されているため問題ありません。warning ステータスは、診断で online に戻り

ます。

• fjpfca.conf は、手動で設定する必要があります。

• sd.conf に手動で定義を追加し、lun を認識させる必要があります。

• 障害時のパスの切り替え時間は、ほかの HBA よりも時間がかかります。

• OVM ゲストドメインはサポートしません。

• SAN Boot はサポートしません。

• Oracle Solaris 11 では、SE0X7F11F, SE0X7F12F を使用できません。

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付録 B 補足情報

B.12 ssd パス名について

B.12 ssd パス名について

ssd パス名 (/dev/[r]dsk/cXt0dXsX) でアクセスすることができます。

■ ssd パス名

• cX未使用の c 番号です。

• t00 固定です。

• dXmplb のインスタンス番号です。

• sXスライス番号です。

以下のコマンドを使用して設定します。

■ コマンド

• mplbconfig -S onssd パス名を有効にします。ssd パス名のシンボリックリンクが作成されます。

• mplbconfig -S offssd パス名を無効にします。ssd パス名のシンボリックリンクが削除されます。

• mplbconfig -S upEFI と SMI ラベルを変更したときに ssd パスを更新します。

• /opt/FJSVmplb/bin/mpdinfo (*1)mplb インスタンスと ssd パス名の対応を表示します。

*1: /opt はインストール時に指定したディレクトリです。

• PRIMECLUSTER では ssd パス名を PCL の除外リストに入れてください。

• PRIMECLUSTER GDS/PRIMECLUSTER GD がインストールされている環境では ssd パス名は

未サポートです。

• SAN Boot のシステムボリュームに ssd パス名は設定できません。

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用語集

C

CA(Channel Adapter)

ストレージシステム側の I/O アダプター。サーバ装置と接続し、データを送受信するための制御

を行います。

CM(Controller Module)

ストレージシステム内のコントローラーモジュール。ストレージシステムの制御を行う中心的なモジュールです。

H

HBA(Host Bus Adapter)

サーバ側に装備する I/O アダプター。ストレージシステムと接続し、データを送受信するための

制御を行います。SCSI HBA、Fibre Channel HBA、SAS HBA などがあります。

L

LU(Logical Unit)

論理ユニット。サーバ側から認識される論理ディスクの単位のことをいいます。

LUN(Logical Unit Number)

論理ユニットに付けられている番号です。

M

MPLB ドライバ

特殊ファイル /dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s* からアクセスします。

P

PRIMECLUSTER

富士通のクラスタシステム製品。マルチパスドライバとの同時使用ができます。複数のノードを専用ネットワークで接続した高可用システムを構築します。ノードダウン時に他ノードへ自動で切り替え処理を行い、業務を引き継ぐことによって高可用性を実現したシステムです。

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用語集

S

SAN(Storage Area Network)

サーバとストレージシステムを結ぶ高速ネットワークです。LAN とは独立しており、大容量のデータが流れた際に LAN の性能劣化を防ぎます。

SFP(Small Form Factor Pluggable)

スイッチのポートに差し込んで使用する入出力モジュールで、ポートをネットワークに接続します。活性交換が可能です。

ssd ドライバ

Solaris OS 標準の SCSI ディスクドライバです。

インスタンス(番号)

ドライバが管理する単位です。例えば、MPLB ドライバは、LU 単位にインスタンスを用意します。

活性増設機能

システム内のコンポーネントを、業務に影響を与えることなく追加することです。

スイッチ(switch)

ファイバチャネルを用いてネットワークを構築する際に必要な中継装置です。複数組のデータ転送を同時に実行できます。

ゾーニング(Zoning)機能

ファイバチャネルスイッチのポート名や WWN(World Wide Name)によってゾーン (zone)分けを行い、あるゾーンから別のゾーンへのアクセスを制限する機能です。

担当 CM

担当 CM 型の機種で、LU の制御を主に行うコントローラーモジュールです。

担当 CM を経由して LU にアクセスする方が高速にできます。

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用語集

デバイスノード

特殊ファイルのことです。以下の種類があります。インスタンス管理デバイスノード

(/dev/FJSVmplb/fiomp/adm*)ユーザーアクセスデバイスノード

(/dev/[r]dsk/c*t*d*s2, /dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s*)物理デバイスノード

(/dev/[r]dsk/c*t*d*s2,/devices/*..)

特殊ファイル

ドライバへアクセスするインターフェースです。/dev/FJSVmplb/[r]dsk/mplb*s*、/dev/[r]dsk/c*t*d*s2、/devices/... などがあります。

非担当 CM

担当 CM 型の機種で、LU の制御を従として行うコントローラーモジュールです。

担当 CM に比べて、LU にアクセスする速度が遅くなります。

ファブリック接続

ファイバチャネルインターフェースを用いた、サーバとストレージ間の接続形態の 1 つです。

ファイバチャネルスイッチを介すことで、複数のノード間通信を同時に実行できます。

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(Oracle Solaris 版)

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発行日 2018 年 7 月

発行責任 富士通株式会社

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