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NPO 法人ピルコン Press Release 1 関係者各位 2018 年 12 月 13 日 「生きづらさを抱える女の子たちの心と身体を守るには? 性の健康の課題を語ろう!」院内勉強会を開催しました NPO 法人ピルコン(東京都)は、虐待や貧困等で生きづらさを抱える女の子たちが抱える課題や背景、 そして性の健康の課題について、当事者・関係者の声を聞き、女の子の心と身体を守るために必要な施策 について考える院内勉強会を 12 月 7 日に開催。国会議員の他、医療従事者、教育関係者、NPO・NGO 職 員、学生、報道関係者など、問題に関心を持つ方およそ 170 名が参加しました。 当日は自民党より野田聖子前総務大臣、上川陽子前法務大臣、木村弥生衆議院議員、石田昌宏参議院議 員、とかしきなおみ衆議院議員、宮地拓馬衆議院議員、立憲民主党より大河原雅子衆議院議員、川田龍平 参議院議員、山本わか子衆議院議員といった与野党より9名の国会議員にご参加・ご発言いただきました。

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NPO 法人ピルコン

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関係者各位

2018 年12 月 13 日

「生きづらさを抱える女の子たちの心と身体を守るには?

性の健康の課題を語ろう!」院内勉強会を開催しました

NPO 法人ピルコン(東京都)は、虐待や貧困等で生きづらさを抱える女の子たちが抱える課題や背景、

そして性の健康の課題について、当事者・関係者の声を聞き、女の子の心と身体を守るために必要な施策

について考える院内勉強会を 12 月 7 日に開催。国会議員の他、医療従事者、教育関係者、NPO・NGO 職

員、学生、報道関係者など、問題に関心を持つ方およそ 170 名が参加しました。

当日は自民党より野田聖子前総務大臣、上川陽子前法務大臣、木村弥生衆議院議員、石田昌宏参議院議

員、とかしきなおみ衆議院議員、宮地拓馬衆議院議員、立憲民主党より大河原雅子衆議院議員、川田龍平

参議院議員、山本わか子衆議院議員といった与野党より 9 名の国会議員にご参加・ご発言いただきました。

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■様々な困難を抱える女の子に、より実態に応じたケア・自立支援の機会の充実と相談窓口の改善を

本会では、支援の現場より若草プロジェクト理事村木太郎氏から、困難を抱えた女の子のための相談や

シェルターハウス運営等の支援を福祉や民間企業と連携しながら推進する若草プロジェクトの事業を紹介。

劣悪な生育環境や性虐待・性被害、貧困、精神疾患、知的・発達障害等、女の子たちの抱える困難は複合

的な要因が重なっている一方で、立ち直りや自立支援のための仕組みが乏しく、福祉と若年女性の実態の

ずれを指摘されました。性被害者に対する保護及び自立支援を進める包括的な対策の必要性、また、保護・

自立支援の機能を区分し、当事者を中心においた“寄り添う”支援の必要性を述べられました。

メールや LINE、電話、面接などで女の子たちからの相談事業を行うボンドプロジェクト代表橘ジュン氏

からは、家や学校から行き場のない女の子たちが、虐待や性被害等「被害者」と認められるハードルが高

く、公的支援や相談窓口につながれていない現状についてお話がありました。その結果、女の子たちが SNS

を利用して居場所を求めたり、街中で会った人についていき、犯罪に巻きこまれたり性被害につながって

いると指摘。困難を抱える若年女性のケアの充実、支援・相談にあたる公的機関で若年女性の問題に特化

した担当者の配置や地域単位での相談窓口の設置、そして若年女性のための居場所づくりの提言がありま

した。

■若者が正しい知識を得るための性教育、避妊法の選択肢・アクセス、相談サービスに海外と大きな差

続いて当事者の声として、ピルコン代表染矢明日香より性の健康啓発事業の紹介と共に、若者が性知識

に乏しく若年妊娠・中絶、性感染症や性被害など様々な性に関するトラブルが起こる背景として、インタ

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ーネット等の不確かな性情報が氾濫している一方で、学校における性教育が充実していない状況、そして

性の課題が貧困・虐待、居場所探しなどを含めて世代間連鎖していることを問題意識として共有しました。

また、2017 年にアフターピル(緊急避妊薬)がパブリックコメントで 9 割以上の賛成があったにも関わ

らず、OTC 化が見送られた件について、「アフターピルは主要先進国 44 カ国にて薬局で販売され、また無

料から数千円で入手できる状況と日本は大きく異なる。日本の刑法上の性的同意年齢は 13 歳。どのよう

に性教育や知識を広げていくか、また性被害を受けている女性の支援につなげていくかも含めて議論を発

展させてほしい」と求めました。

#なんでないの。プロジェクト福田和子氏は、スウェーデンへの留学経験を通して、日本では若者が

Sexual Health(性の健康:病気や妊娠のことだけでなく、性を通じてうまれるからだ・きもち・こころ・

しあわせの状態のこと)を守りやすい環境が整っていないことを実感。若者の立場から日頃からアクセス

しやすく身近な Sexual Health サービスの提供の必要性についてお話しいただきました。スウェーデン

での取り組みとして、若者が身体や人間関係、性について専門家に相談ができるユースクリニックが各地

にあり、医療が身近でつながりやすい環境があることを紹介。また、避妊注射や避妊インプラントなど、

避妊の選択肢も豊富であり、「避妊具を選ぶことから自己決定が始まる。女性が避妊や性感染症の検査に主

体的になることが、自分の人生の舵を握るというエンパワメントに結びついていく」と述べられました。

■知識だけではなく、ライフスキル・生きる力につながる対話や分かち合いをもっと若者に

医療従事者の立場から、産婦人科医で中高生向けの性教育講演を行う遠見才希子氏からは、健康づくり

の考え方として、正確な情報や教育の充実だけでは知識が増えても、ライフスキル・生きる力にはつなが

らないと指摘。健康を育むには、対話や分かち合いが重要であり、もっと気軽に楽しくまじめに性を考え

る場が若者に必要とお話しいただきました。また、避妊の選択肢や、中絶の方法について、日本は国際的

な水準から遅れており、医療従事者の意識についても課題を感じることを共有されました。

最後のリレートークでは、にんしん SOS 東京中島かおり氏、エバンジェリストのマドカ・ジャスミン氏、

筑波大学大学院博士課程の目黒茜氏、助産師の漆原絢子氏にもそれぞれのお立場から若年女性の支援と性

の健康の課題についてお話しいただきました。

「正しい知識を伝えられても、明日死んでもいいような私には届かない」――そんな女の子たちに必要

な支援や社会のあり方について、福祉・医療・教育・行政・民間など、既存の垣根を越えた、連携した取

り組みの必要性を再認識しました。

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本会の最後には木村弥生議員より「今日はたくさんの宿題をいただきました。負の連鎖を断ち切るため

に、今後も定期的に勉強会を続けていきましょう」とご挨拶いただき、閉会となりました。

参加者からは、「まず大人が性教育や生きることに対する勉強が必要だと思った」「性交同意年齢や相談

できる場所・支援、避妊法の選択についてもっと国で考え、意味ある政策を実施してほしい」「自分の立場

から何ができるかこれからも考えていきたい」といった声が寄せられました。今後もピルコンでは、関連

団体や専門家と連携しながら、これからの世代が自分らしく生き、豊かな人間関係を築ける社会の実現を

目指し、学びの場を作ってまいります。

【生きづらさを抱える女の子たちの心と身体を守るには?性の健康の課題を語ろう!院内勉強会 開催概要】

■日時:2018 年 12 月 7 日(金)14 時 30 分~17 時 ■会場:衆議院第一議員会館 大会議室

■対象者:テーマに興味を持つ一般の方、国会議員の方、メディアの方

■主催:NPO 法人ピルコン

アフターピル(緊急避妊薬)を必要とするすべての女性に届けたい!署名キャンペーン中!

ピルコンでは、厚生労働大臣、日本産科婦人科学会理事⾧、日本薬剤師会会⾧に対し、若者・当事者の立場から、ア

フターピルのアクセス改善を求める署名活動を行っています。2018 年 12 月現在、約 1 万 5 千筆が集まっています。

▼オンライン署名サイト HP: https://www.change.org/afterpill

<私たちの要望>

・アフターピルを OTC 化してください。また、諸外国との価格差を無くしてください。

・文部科学省と連携しにはたらきかけ、ピルや避妊についてしっかりした知識をつける性教育を充実させてください。

義務教育である中学校までの教育で取り上げるべきです。

・ネット通販業者がアフターピルやピルを売っている状況は危険です。経過的措置として、オンライン診療でのアフ

ターピル、ピル処方は安全性を担保できるものであり、アフターピル希望時の初診の際に対面での診療を必要しない

ことを明確化してください。

妊娠の不安を抱える全ての人に、適切な情報と支援先を届ける LINE ボット開発

クラウドファンディングによる資金調達が成功!

ピルコンでは、妊娠の不安を抱える全ての人に、避妊や妊

娠検査、支援先などの正しい情報を即座に自動応答で答え

る LINE ボット「ピルコンにんしんカモ相談」を開発中。

クラウドファンディングによる呼びかけを 11 月より始め、

12 月 6 日、目標金額の 50 万円を達成しました。2019

年 1 月リリースを目指し、現在開発を進めています。

▼クラウドファンディングプロジェクト HP:

https://camp-fire.jp/projects/view/107126

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【法人概要】

■名称 NPO 法人ピルコン

■設立 2013 年 10 月

■代表 染矢明日香

■事業内容

・正しい性の知識に関する普及啓発事業

・女性のライフプランニングとキャリア実現に関する支援事業

・性教育教材や性の健康を増進する用品の企画、製造、および販売

・その他目的を達成するために必要な事業

■活動領域 東京・関東圏を中心とする日本全国

■HP: http://pilcon.org/

【取材お問い合わせ先】

NPO 法人ピルコン 担当:染矢明日香 TEL : 090-5179-3449

E-mail : [email protected]