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・山地 … 中央:奥羽山脈 = 脊梁山脈,火山列・太平洋側:北上,阿武隈 … 古・中生代の陸塊,隆起準平原・日本海側:白神, 森吉, 朝日, 越後, 会津
・丘陵 … 山地の前縁で侵食・開析が進んだ緩傾斜地・台地 … 隆起した平地や段丘(洪積台地)。・低地 … 河川中・下流部(盆地,沖積低地),海岸平野
東北地方の
地形地域
地形地形地形地形 ………… 自然景観の骨格
1)形状(起伏): 東北地方↓→
・地形の分類
2)規模(スケール):日本付近↓
・巨大地形 … 数千km … 大陸,列島,大山脈,海溝
・大地形 … 数100km … 山脈,大平野,断層
・中地形 … 数10km … 盆地,平野,扇状地,台地
・小地形 … 数km … 扇状地,
・微地形 … 数100m … 自然堤防,旧河道,浜堤
… … … … 仙台仙台仙台仙台中心部付近の地形分類と活断層
『仙台市史 特別編Ⅰ』,(中田,1976)
・広瀬川の段丘面段丘面段丘面段丘面を利用して開かれた城下町が起源
・段丘面段丘面段丘面段丘面の南東側を活断層活断層活断層活断層「長町・利府線」が走り,その東方に海岸平野の低地帯が広がる。
・この地形分布は,産業産業産業産業の配置に影響している。
小小小小地形地形地形地形
微微微微地形地形地形地形
仙台平野
『仙台市史 特別編Ⅰ』松本(1991)
・微微微微地形は,地形学的には近年の氾濫,崩壊,海面昇降などより形成。
⇒人間の土地利用土地利用土地利用土地利用や集落立地集落立地集落立地集落立地,そして災害災害災害災害
危険性危険性危険性危険性とも密接に関連
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地形の成因と分布システム
・侵食(浸食) … 地形の多様な起伏に着目したDavis(1889)は,侵食を主営力とする形成プロセスを着想し,「地形輪廻」と呼んだ。侵食だけに着目しており「侵食輪廻」とも呼ばれる。↓
・地殻変動 … 地下構造との関係から,大規模な地殻変動が地形の形成因と考えられた↓
世界の大地形・楯状地 … 数億年の侵食で,先カンブリア代の岩盤が露出。・卓状地 … 数億年の侵食で岩盤が露出。緩やかな隆起で,縁が急崖。・古期造山帯 … 古生代中・後期の造山運動。・新期造山帯 … 主に新生代以降の造山運動。今も継続。
・分布状況が明らかになっても,形成メカニズムの統一的な解明は,1960・70年代の「プレートテクトニクス」の解明を待つことに。
大陸移動説
・1912年,ドイツの地球物理学者Alfred Wegenerが提唱。※彼はケッペンの娘婿(右写真)
・当初は,荒唐無稽とされたが,各大陸の地質や化石調査から,次第に支持を広げる。 ・海底地形が,そ
の営力源を示唆。
+局地的な営力が地形を形成… 川による浸食,運搬,堆積
地殻変動(隆起,沈降,火山)etc
プレート・テクプレート・テクプレート・テクプレート・テクトニクストニクストニクストニクス
・1960年代,マントル対流を営力とする岩盤移動のメカニズムが,明らかに。
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日本周辺の日本周辺の日本周辺の日本周辺のプレートプレートプレートプレート構造構造構造構造
大断層帯大断層帯大断層帯大断層帯
http://www.jma-net.go.jp/sapporo/knowledge/jikazanknowledge/jikazanknowledge1_2.html
地体構造
・中央:脊梁山脈・東西:山地列・間:断層盆地
・日本海 … 中新世初期(2400万年前)、阿武隈・北上の西側が開裂して海が侵入して日本海に。・グリーンタフグリーンタフグリーンタフグリーンタフ … 中新世(2200万年前)、日本海で火山活動が活発になり、海中に堆積した噴出物が薄緑色の凝灰岩(green tuff)に⇒図1
図1 図2
・阿武隈・北上山地 … 大陸の縁に堆積した古生代シルル紀(4.5億年前)の堆積層が,中生代ジュラ(2〜1.5億年前)〜白亜紀(1.45憶〜6600万年前)の造山運動で陸化し,大陸の東縁を形成。・新生代古第三紀(6600-2400万年前),双葉断層を境に南北にずれて分離し,阿武隈・北上に。
・奥羽山脈 … 中新世中期(1500〜1200万年前)、火山活動を伴いながら隆起に転じて、800万年前には今の奥羽山脈に
・出羽山地 … 鮮新世前期(500〜400万年前),日本海の一部が隆起に転じて山地化。・盆地・低地列 …更新世(200万年前)までに, 出羽山地,奥羽山脈,北上・阿武隈山地の間に盆地・低地が列状に生成。⇒図2・この時期からプレート運動の影響が東西圧縮に変わり、逆断層を伴いながら山地が隆起
・最終氷期(1.5万年前)以後=完新世(縄文時代,沖積世),海面が数10m上昇して今の海水準に。・沖積平野 … その過程で海が内陸に入り込む。その浅い海を川が埋めて平野を形成 ⇒図4
図3
図4
・氷河期 (更新世,洪積世;200万〜1.5万年前),海面が今より低下。 後に隆起して台地(洪積台地)となる平坦面がつくられる⇒図3
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地形と生活文化
・地形の形成プロセスをめぐる議論は,地理学を離れて,地形学,地質学,地球物理へと専門分化。
・地理学の関心テーマは,地形を含む土地条件土地条件土地条件土地条件と,その上で育まれてきた生活様式や環境知識へと移る。
遠山郷(長野県)の木こりの地形認知(八田,1999)
磐城地方の地形面の伝統的利用
(高木,1967)
北上川氾濫原の北上川氾濫原の北上川氾濫原の北上川氾濫原の「水山「水山「水山「水山」」」」
旧豊里町,高橋照喜さん宅に残る水山と板倉
・蔵が建つのは明治以降。農地開発の一方での,水害の頻発による。 ・1927奥羽大水害・氾濫原の微地形に対応した「災害文化」
河北新報(2004.5.02)
・旧豊里,米山,桃生町の北上川低地では,標高4,5m程度の自然堤防に集落が立地し,各戸の敷地にはさらに2,3m盛土し,その上に蔵を建てる家が多かった。これを「水山水山水山水山」と呼称。
・戦後,北上川5大ダムの完工で水害はなくなり,「水山」も無用に。・今(2004年)は全部で100余棟,うち豊里町に43棟
・大地形や中地形の場合も,文化領域や生物地理学的領域の形成と結び付けてとらえるのが「地理学的」といえる。
・アフリカの民族領域も,実は大地形に対応↓
自然地理学者・高谷好一が提唱する「世界単位」は,大地形の領域に一致
高谷好一,1997,「多文明世界の構図」,中公新書
御堂龍児『地理風水』光人社,1992
「住みやすい地勢」の読み方風水思想
… 「気」の通り道が重要
「龍脈」=気の通り道
「穴」=気の集積点
「砂」=気を滞留させる
気を保護する
気を保護する
四神相応の地・京都