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ユーザーズマニュアル RCX340 ヤマハ4軸ロボットコントローラ Ver. 1.20 JUR8165120 J133

RCX340 U/M Japanese EMC対策例 S-29 保証 お読みになる前に はじめに i マニュアルの構成について i 本書について ii ... [22] ハードウェア的な重度アラーム

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ユーザーズマニュアルRCX340ヤマハ4軸ロボットコントローラ

Ver. 1.20JUR8165120

J133

CONTENTS RCX340ユーザーズマニュアル

T-1

安全の手引き

1. 安全について S-1

2. 本書での安全表記 S-2

3. 警告ラベル S-3

3.1 警告ラベル S-3

3.1.1 本体(ロボット、コントローラ)上の警告表示内容 S-3

3.1.2 付属の警告ラベルについて S-8

3.2 警告マーク S-9

4. ロボットライフサイクル各段階の重要な注意事項 S-10

4.1 ロボットとコントローラ全般の注意 S-10

4.2 リニアコンベアモジュールで特に重要な注意事項 S-10

4.3 設計 S-11

4.3.1 ロボットに関する注意 S-11

4.3.2 ロボットコントローラに関する注意 S-12

4.4 運搬・設置 S-12

4.4.1 ロボット本体に関する注意 S-12

4.4.2 ロボットコントローラに関する注意 S-13

4.5 安全対策 S-15

4.5.1 安全対策 S-15

4.5.2 安全防護柵の設置 S-16

4.6 運転 S-17

4.6.1 試運転 S-17

4.6.2 自動運転 S-19

4.6.3 運転時の注意 S-19

4.7 点検・保守 S-21

4.7.1 作業の前に S-21

4.7.2 作業上の注意 S-22

4.8 廃棄 S-23

5. ロボットに人が挟まれた場合の対処方法 S-24

6. 強磁界に関する注意 S-24

7. 安全にご使用いただくために S-25

7.1 可動範囲について S-25

CONTENTS RCX340ユーザーズマニュアル

T-3T-2

7.2 ロボットの保護機能 S-26

7.3 残留リスクについて S-27

7.4 産業用ロボット作業者への特別教育 S-27

7.5 ロボットの設置 ・使用に関する主な法令 ・規格 S-28

7.6 KCマーキングについて S-29

7.6.1 EMC規格 S-29

7.6.2 EMC対策例 S-29

保証

お読みになる前に

はじめに i

マニュアルの構成について i

本書について ii

RCX340 の機能概要 iii

コントローラをご使用になる前に(必ずお読みください) iv

第 1 章 安全にご使用いただくために

1. ロボットに人が挟まれた場合の対処方法 1-1

2. 非常停止 1-3

2.1 非常停止の解除およびアラームリセット 1-3

3. 電源投入(オン)の手順 1-5

4. 使用環境 1-6

第 2 章 システムの概要

1. 入出力インターフェースの概要 2-1

1.1 主なシステム構成 2-1

1.2 RCX340の軸構成 2-2

2. 各部の名称とコントロールシステム 2-3

2.1 RCX340の外観 2-3

2.2 コントロールシステム 2-4

3. 主なオプション機器 2-5

CONTENTS RCX340ユーザーズマニュアル

T-3T-2

3.1 プログラミングボックス 2-5

3.2 キー操作の概要 2-5

3.3 I/O拡張 2-5

4. 設置から運転までの基本使用手順 2-6

第 3 章 据え付け

1. 運搬、開梱 3-1

2. コントローラの設置 3-1

2.1 設置条件 3-1

2.2 設置方法 3-2

3. 電源接続 3-3

3.1 電源端子とアース端子 3-3

3.2 電源コネクタの結線方法 3-4

3.3 電源容量と発熱量の目安 3-5

3.4 外付漏電遮断器の設置 3-6

3.4.1 選定条件 3-6

3.5 サーキットプロテクタの設置 3-7

3.6 電磁接触器の設置 3-7

3.7 ノイズフィルタの設置 3-7

3.8 サージアブソーバの設置 3-7

4. アブソバッテリの接続 3-8

5. ロボットの接続 3-9

5.1 ロボット接続ケーブルの接続 3-9

5.2 ノイズ対策 3-10

6. プログラミングボックスの接続 3-10

7. I/O の接続 3-11

8. 回生ショートコネクタの接続 3-11

9. ブレーキ電源の接続 3-12

10. ケーブル取り回し、および設置上の注意 3-12

10.1 配線方法 3-12

CONTENTS RCX340ユーザーズマニュアル

T-5T-4

10.2 誤動作防止対策 3-13

11. コントローラの動作確認 3-14

11.1 コントローラの配線 3-14

11.2 動作確認のための非常停止回路の配線例 3-15

11.3 動作確認 3-15

第 4 章 入出力インターフェース

1. 入出力インターフェースの概要 4-1

1.1 IDの設定 4-2

1.2 使用電源 4-2

1.3 電源コネクタの結線作業 4-3

1.4 コネクタの入出力信号表 4-4

1.4.1 標準仕様入出力コネクタの信号表 4-4

1.4.2 拡張仕様入出力コネクタの信号表 4-5

1.5 コネクタのピン配列表 4-6

1.5.1 標準仕様入出力コネクタ 4-6

1.5.2 拡張仕様入出力コネクタ 4-6

1.6 コネクタ端子番号 4-7

1.7 入力信号の接続例 4-7

1.8 出力信号の接続例 4-8

1.9 専用入力信号の意味 4-9

1.10 専用出力信号の意味 4-11

1.11 専用入出力信号のタイミングチャート 4-12

1.11.1 コントローラの電源投入からサーボ ON 4-12

1.11.2 コントローラの非常停止とサーボオン復帰 4-13

1.11.3 原点復帰 4-14

1.11.4 プログラムリセットとプログラム実行 4-15

1.11.5 プログラムのストップによる停止 4-16

1.12 汎用入出力信号 4-17

1.12.1 汎用入力信号 4-17

1.12.2 汎用出力信号 4-17

1.12.3 汎用出力信号のリセット (オフ ) 4-17

2. 定格 4-18

2.1 入力 4-18

2.2 出力 4-18

CONTENTS RCX340ユーザーズマニュアル

T-5T-4

3. 注意事項 4-18

第 5 章 SAFETY入出力インターフェース

1. SAFETY 入出力インターフェースの概要 5-1

1.1 使用電源 5-1

1.2 コネクタの入出力信号表 5-1

1.3 プログラミングボックスと外部非常停止回路を組み合わせた接続例 5-2

1.3.1 ノーマル仕様コントローラと PBXの接続例 5-2

1.3.2 CE仕様コントローラと PBX-Eの接続例 5-3

1.4 専用入力信号の接続例 5-4

1.4.1 非常停止入力(E-STOP RDY*、E-STOP COM*) 5-4

1.4.2 自動モード入力(AUTO*+、AUTO COM*) 5-4

1.5 専用出力信号の接続例 5-5

1.5.1 非常停止スイッチ接点出力(E-STOP*1、E-STOP*2) 5-5

1.5.2 イネーブルスイッチ接点出力 (ENABLE*1、ENABLE*2) 5-5

1.5.3 モータ電源レディ出力 (MP RDY*+、MP RDY*-) 5-6

第 6 章 外部通信インターフェース

1. 概要 6-1

1.1 通信の概要 6-1

1.2 オンラインとオフライン 6-2

1.3 キャラクタコード 6-3

2. RS-232C 6-4

2.1 コネクタ・ケーブル 6-4

2.2 通信仕様 6-5

2.3 接続 6-5

2.4 通信パラメータ設定 6-6

2.5 通信のフロー制御 6-7

2.5.1 送信時のフロー制御 6-7

2.5.2 受信時のフロー制御 6-7

2.6 その他の注意事項 6-7

3. Ethernet 6-8

3.1 コネクタ・ケーブル 6-9

3.2 通信仕様 6-11

3.3 接続 6-12

CONTENTS RCX340ユーザーズマニュアル

T-7T-6

3.4 コントローラ側 (サーバ )のパラメータ設定 6-13

3.4.1 通信モード・通信パラメータの設定方法 6-14

3.4.2 通信パラメータの初期化 6-14

3.5 PC側 (クライアント )のシステム設定 6-15

3.5.1 TCP/IPプロトコルの設定 6-15

3.6 Pingによる接続確認 6-16

3.7 TELNET.EXEによる通信例 6-16

3.8 補足 6-17

3.8.1 ネットワークシステムの構成例 6-17

3.8.2 用語解説 6-20

4. 汎用イーサネットポート (GEP) 6-22

4.1 汎用イーサネットポート (GEP)のパラメータ設定 6-22

4.2 汎用イーサネットポート (GEP)パラメータの設定方法 6-23

4.3 通信パラメータの初期化 6-24

第 7 章 コントローラのシステム設定

1. 概要 7-1

2. 履歴 7-1

3. 診断 7-2

4. プロパティ 7-2

4.1 ロボット情報 7-2

4.2 オプション情報 7-3

4.3 時計 7-3

4.4 バージョン表示 7-3

4.5 コンフィグ 7-4

5. USB メモリ操作 7-4

5.1 データの保存 7-4

5.2 データの復元 7-5

6. アクセスレベル 7-6

6.1 アクセスレベルの変更 7-6

7. セーフティ設定 7-7

8. 初期処理 7-8

CONTENTS RCX340ユーザーズマニュアル

T-7T-6

8.1 データの初期化 7-8

8.2 時計の設定 7-9

9. ジェネレーション 7-10

10. パラメータ 7-10

10.1 パラメータ設定条件 7-10

10.2 パラメータの設定 7-10

10.3 パラメータ一覧 7-12

10.4 コントローラパラメータ 7-15

10.5 ロボットパラメータ 7-17

10.6 軸パラメータ 7-20

10.7 I/Oパラメータ 7-27

10.8 オプションボードに関するパラメータ 7-29

第 8 章 メンテナンス

1. 作業を始める前に 8-1

2. 保守部品 8-1

3. 定期点検 8-1

3.1 日常点検 8-1

3.2 3ヶ月点検 8-2

4. アブソバッテリの交換 8-2

5. メモリバッテリの交換 8-3

第 9 章 仕様

1. コントローラ 9-1

1.1 仕様 9-1

1.2 基本機能 9-2

1.3 外観図 9-3

2. プログラミングボックス 9-4

2.1 仕様 9-4

2.2 外観図 9-4

トラブルシューティング

CONTENTS RCX340ユーザーズマニュアル

T-8

1. アラームメッセージ A-1

1.1 コントローラに関するアラームメッセージ A-1

1.1.1 アラームグループ番号表 A-3

1.1.2 アラーム分類番号表 A-4

1.1.3 ワーニング番号表 A-4

[ 0] 操作メッセージ A-4

[ 1]システムイベント A-5

[ 2] ロボットの動作範囲に関するアラーム A-7

[ 3] プログラムファイルの操作に関するアラーム A-13

[ 4] データの入力 /編集 に関する操作アラーム A-15

[ 5] ロボット言語の文法(コンパイル)に関する操作アラーム A-16

[ 6] ロボット言語の実行に関するアラーム A-23

[ 9] メモリに関するアラーム A-33

[10] 環境、ハード全般に関するアラーム A-37

[12] オプションボードに関するアラーム A-39

[14] 通信に関するアラーム A-46

[17] モータ制御に関するアラーム A-49

[19] YC-Link/E に関するアラーム A-55

[20] iVY2システムに関するエラー A-58

[21] ソフトウェア的な重度アラーム A-65

[22] ハードウェア的な重度アラーム A-66

[26] グリッパに関するアラーム A-68

[28] ドライバ I/Fに関するアラーム A-72

[C] 警告 A-73

1.2 プログラミングボックスに関するアラームメッセージ A-75

2. トラブルシューティング A-76

2.1 不具合が発生したとき A-76

2.2 アラーム情報の取得方法 A-77

2.2.1 アラーム発生状態の診断 A-77

2.2.2 アラーム履歴の確認 A-77

2.3 不具合症状からの対策 A-78

2.3.1 設置と電源供給 A-78

2.3.2 ロボット動作 A-79

2.3.3 IO関係 A-80

サービス依頼票

目次

1. 安全について S-1

2. 本書での安全表記 S-2

3. 警告ラベル S-3

3.1 警告ラベル S-3

3.1.1 本体(ロボット、コントローラ)上の警告表示内容 S-3

3.1.2 付属の警告ラベルについて S-8

3.2 警告マーク S-9

4. ロボットライフサイクル各段階の重要な注意事項 S-10

4.1 ロボットとコントローラ全般の注意 S-10

4.2 リニアコンベアモジュールで特に重要な注意事項 S-10

4.3 設計 S-11

4.3.1 ロボットに関する注意 S-11

4.3.2 ロボットコントローラに関する注意 S-12

4.4 運搬・設置 S-12

4.4.1 ロボット本体に関する注意 S-12

4.4.2 ロボットコントローラに関する注意 S-13

4.5 安全対策 S-15

4.5.1 安全対策 S-15

4.5.2 安全防護柵の設置 S-16

4.6 運転 S-17

4.6.1 試運転 S-17

4.6.2 自動運転 S-19

4.6.3 運転時の注意 S-19

4.7 点検・保守 S-21

4.7.1 作業の前に S-21

4.7.2 作業上の注意 S-22

4.8 廃棄 S-23

5. ロボットに人が挟まれた場合の対処方法 S-24

6. 強磁界に関する注意 S-24

7. 安全にご使用いただくために S-25

7.1 可動範囲について S-25

7.2 ロボットの保護機能 S-26

安全の手引き

7.3 残留リスクについて S-27

7.4 産業用ロボット作業者への特別教育 S-27

7.5 ロボットの設置 ・ 使用に関する主な法令 ・ 規格 S-28

7.6 KC マーキングについて S-29

7.6.1 EMC 規格 S-29

7.6.2 EMC 対策例 S-29

S-1

安全の手引き

1. 安全について

産業用ロボットは、高度にプログラミング可能な機械であり、動作上の大きな自由度をもっています。

ヤマハロボットおよびコントローラ※を安全に正しくご使用いただくために、この「安全の手引き」に載せられ

た安全に関する指示や注意に必ず従ってください。もし必要な安全対策を怠ったり、誤った取り扱いをした場

合は、ロボットおよびコントローラの故障や損傷を招くばかりでなく、使用者(据付者、運転者、または調整 ・

点検者など)のケガや死亡も含む重大な事故につながりかねません。

※ 本書で示すコントローラに関する記載は、ロボットドライバに対する内容を含みます。

本製品のご使用に際しては、本書および関連するマニュアルをお読みいただくと共に、安全に対して充分注意

をはらって、正しく取り扱いをしていただくようにお願いいたします。

本書で示す注意事項は、本製品に関するものについて記載したものです。お客様がヤマハロボットを組み込ん

だ最終製品としての安全上のご注意に関しては、お客様にてご考慮頂きますようお願いいたします。

ヤマハロボットおよびコントローラを安全に正しくご使用いただくために、安全性に関する規則、指示に必ず

従ってください。

● ロボットの設置・使用に関する基本的な法令・規格については「安全の手引き」の「7.5 ロボットの設置・

使用に関する主な法令・規格」を参照してください。

● 本ロボットの警告ラベルは日本語、英語、中国語、韓国語に対応しています。マニュアルは日本語、英語

(一部中国語)に対応しています。作業者がこれらの言語を読解できない場合は、ロボットを取り扱わないで

ください。

● EU 加盟国公用語対応に関する注意

本製品のマニュアル群、警告ラベル、操作画面、組込み宣言書で使用される言語は、EU の公用語では英語の

みとなります。

なお、警告ラベルに警告文が表記される場合は、英語の他に日本語等が併記される場合があります。

このマニュアルにすべての安全に関する項目を記述することは困難です。したがって、使用者自身の安全に対

する正しい知識と的確な判断が非常に大切な要素となりますことをご留意ください。

ヤマハロボットおよびコントローラの設置、操作および調整にあたっては以下のいずれかの方法を必ず

取り、各マニュアルを速やかに閲覧できるようにしてください。

1. 書籍版マニュアル(有償)を手元に置いて設置・操作・調整を行う。

2. ディスク版マニュアルの内容をパソコンで表示させながら設置・操作・調整を行う。

3. 必要と思われる箇所を事前にディスク版マニュアルから抜粋し、プリントアウトした物を手元

に置いて設置・操作・調整を行う。

S-2

安全の手引き

2. 本書での安全表記

本書では、安全のためにお守りいただきたいことや取り扱い上の注意・禁止・指示などを下記のマークを付け

て説明しています。表示マークの内容をよく理解してから本文をお読みください。

w 危 険

取り扱いを誤った場合、死亡または重傷に至る危険が差し迫って生じると想定される場合。

w 警 告

取り扱いを誤った場合、死亡または重傷に至る可能性が想定される場合。

c 注 意

取り扱いを誤った場合、傷害に至る可能性または物的損害の発生が想定される場合。

n 要 点

ロボットの操作手順の要点を説明しています。

S-3

安全の手引き

3. 警告ラベル

ロボット本体、コントローラには警告ラベルが貼られています。正しく安全にご使用していただくため、この

警告表示の内容を遵守してください。

3.1 警告ラベル

w 警 告

警告ラベルが除去されたり、見えにくいと注意が払われなくなり事故が起こる恐れがあります。

・ ロボット本体の警告ラベルの除去、改変、および汚損はしないでください。

・ ユーザ側でロボットに取り付けた機器によって警告ラベルが隠れないようにしてください。

・ 警告ラベルの絵記号、文字が安全防護柵の外から十分見える照明を確保してください。

3.1.1 本体(ロボット、コントローラ)上の警告表示内容

危険文、警告文、注意文は、各ラベルの内容を要約したものです。

具体的な内容および指示については、警告ラベル図の右欄に示す「本ラベルに関する指示」に従ってください。

可動範囲については、「安全の手引き」の「7.1 可動範囲について」を参照してください。

■ 警告ラベル1(スカラロボット、直交ロボット)

w 危 険

動作中のロボットに接触すると重傷を負うことがあります。

 ・自動運転中は、ロボットの安全防護柵内に入らないでください。  ・安全防護柵内に入るときは非常停止ボタンを押してください。

本ラベルに関する指示

・ 作業者がロボットの可動範囲内に立ち入り、ロボットの可動部に接触してけがをするのを防止するため、必ず安全防護柵を設けてください。

・ 入り口には開けると非常停止がかかるインターロック装置を設けてください。

・ インターロック装置の付いた入り口以外から入れないようにしてください。

・ 同梱されている警告ラベルを入り口の見やすい所に貼り付けてください

人体に影響する危険 動作中のロボットに接触すると重傷を負うことがあります。

危険回避の方法・自動運転中は、ロボットの安全防護柵内に入らないでください。

・安全防護柵内に入るときは非常停止ボタンを押してください。

90K41-001470

■ 警告ラベル 2(スカラロボット、直交ロボット、単軸ロボット※)

※単軸小型ロボットは、貼らずに製品と同梱の場合があります。

w 警 告

はさんでケガをする恐れがあります。

ロボットの可動部に手などを近付けないでください。

本ラベルに関する指示

ロボットの運搬、ティーチング時などにロボットの可動

部に手などをはさまれないよう注意してください。

人体に影響する危険 はさんでケガをする恐れがあります。

危険回避の方法 ロボットの可動部に手などを近付けないでください。

90K41-001460

S-4

安全の手引き

■ 警告ラベル 3(スカラロボット、直交ロボット、コントローラ※)

※一部機種

w 警 告

誤ったロボットの据付け、操作等をすると重傷を負うことがあります。

据付け、操作の前に必ずマニュアルと警告ラベルを読んで内容を理解してください。

本ラベルに関する指示

・ ロボットの据え付け前に、マニュアルと警告ラベルを必ず読んで内容を完全に理解してからロボットの据付、操作等を行なってください。

・ 読んだ後も、操作等を行う前に関連するマニュアルの部分および「安全の手引き」をもう一度お読みください。

・ マニュアルに書いていない据付、調整、点検、保守、操作等は行わないでください。

人体に影響する危険 誤ったロボットの据付け、操作等をすると重傷を負うことがあります。

危険回避の方法 据付け、操作の前に必ずマニュアルと警告ラベルを読んで内容を理解してください。

90K41-001290

■ 警告ラベル 4(スカラロボット※)

※スカラロボット全方位タイプには、本ラベルはありません。

c 注 意

警告ラベル 4 の貼られている部品を外さないでください。

ボールネジが破損します。

本ラベルに関する指示

Z 軸スプラインに付いている上昇端メカストッパを外し

たり、移動させますと Z 軸ボールネジが破損しますので、

絶対に行わないでください。

90K41-001520

■ 警告ラベル 5(直交ロボット※、単軸ロボット※)

※一部機種

w 警 告

感電防止のため、接地工事を行なってください。

接地用端子はこのカバー内にあります。

詳細はマニュアルを読んでください。

本ラベルに関する指示

・ 内部に高電圧部があります。

・ アース端子を用いて、感電防止のためロボットを必ず接地してください。

人体に影響する危険 感電する恐れがあります。

危険回避の方法 接地工事を行なってください。

90K41-001480

S-5

安全の手引き

■ 警告ラベル 6(ロボットドライバ RDV-X/RDV-P)

w 警 告

・ ロボットドライバの外側の端子、接続コネクタに触れる場合は、感電防止のため電源を遮断後 10 分以上放置してから作業を行なってください。

やけどや感電の恐れがあります。

・ ロボットドライバを使用する前に、必ずマニュアルを熟読してください。

・ アース端子を必ず接地してください。

・ 取り付け壁面の材質は不燃性の金属板としてください。

本ラベルに関する指示

・ 高い電圧を取り扱っていることを示します。コネクタ接続部に触れると、感電の恐れがあります。

・ 知っておかなければならない内容がマニュアルに記載

されていることを示します。

ロボットドライバを使用する前に、必ずマニュアルを

熟読してください。

・ アース端子を必ず接地してください。

接地しないと、感電の恐れがあります。

・ 取り付け壁面の材質は不燃性の金属板としてください。火災の恐れがあります。

人体に影響する危険 危険回避の方法

感電する恐れがあります。 電源遮断後 10分間は端子部に触れないでください。

誤ったロボットの据付け、操作等をすると重傷

を負うことがあります。

据付け、操作の前に必ずマニュアルと警告ラベルを読んで内容を理解して

ください。

感電する恐れがあります。 アース端子を必ず接地してください。

3T034156-1/NE63012

■ 警告ラベル 7(コントローラ TS-X/TS-P)

w 警 告

・ コントローラの外側の端子、接続コネクタに触れる場合は、感電防止のため電源を遮断後 10 分以上放置してから作業を行なってください。

やけどや感電の恐れがあります。

・ モータ、ヒートシンクは高温になりますので触らないでください。

c 注 意

・ コントローラを使用する前に、必ずマニュアルを熟読してください。

・ アース端子を必ず接地してください。

本ラベルに関する指示

・ 高い電圧を取り扱っていることを示します。コネクタ接続部に触れると、感電の恐れがあります。

・ 高温になる可能性があることを示します。モータ、ヒートシンクは高温になります。触れないでください。火傷の恐れがあります。

・ 知っておかなければならない内容がマニュアルに記載

されていることを示します。

コントローラを使用する前に、必ずマニュアルを熟読

してください。

特に、外部安全回路の構築や電源の接続はマニュアル

を熟読し、確認の上、作業を行なってください。

・ アース端子を必ず接地してください。接地しないと、

感電の恐れがあります。

人体に影響する危険 危険回避の方法

感電する恐れがあります。 電源遮断後 10分間は端子部に触れないでください。

火傷の恐れがあります。 通電中はモータ、ヒートシンクに触れないでください。

誤ったロボットの据付け、操作等をすると重傷

を負うことがあります。

据付け、操作の前に必ずマニュアルと警告ラベルを読んで内容を理解して

ください。

感電する恐れがあります。 アース端子を必ず接地してください。

90K41-000950

S-6

安全の手引き

■ 警告ラベル 8(コントローラ RCX240、コントローラ RCX340)

w 警 告

弊社サービスマンへの注意事項です。

お客様は、絶対にカバーを開けないでください。

w 警 告

電源を遮断して 100 秒以上経った後にカバーを開けてください。

本ラベルに関する指示

・ 電源を遮断して 100 秒以上経った後にカバーを開けてください(※)。

・ 電源遮断後もコントローラ内部に高電圧が残っており、触れると感電する恐れがあります。

人体に影響する危険 感電する恐れがあります。

危険回避の方法 電源を遮断して 100 秒以上経った後にカバーを開けてください(※)。

※弊社サービスマンへの注意事項です。お客様は、絶対にカバーを開けないでください。

90K41-001390

■ 警告ラベル 9(リニアモータ単軸ロボット)

c 注 意

このカバーの内側に磁気スケールがあります。磁石を近づけると故障の原因となります。

本ラベルに関する指示

・ 磁気スケールが故障し、ロボットが正常に動作しなくなることを防止するため、カバーに強力な磁石を近づけないでください。

・ 磁気スケールに工具などを近づけないでください。

90K41-001510

■ 警告ラベル 10(リニアモータ単軸ロボット)

c 注 意

ロボット内部に強力磁石が入っています。

ケガをする恐れがあるため分解しないでください。

磁気で誤動作する機器は近づけないでください。

本ラベルに関する指示

「安全の手引き」の「6.強磁界に関する注意」を必ず読

んで内容を完全に理解してからロボットの操作等を行

なってください。

人体に影響する危険 場合によっては死亡またはケガの原因になります。

危険回避の方法 強磁界に関する注意事項を必ず理解してください。

90K41-001500

S-7

安全の手引き

■ 警告ラベル 11(コントローラ※)

※このラベルは、フロントパネルに貼り付けてあります。

c 注 意

マニュアルを参照してください。

取扱説明書参照

READ INSTRUCTIONMANUAL

本ラベルに関する指示

知っておかなければならない内容がマニュアルに記述さ

れていることを示します。

コントローラを使用する前に、必ずマニュアルを熟読し

てください。

特に、外部安全回路の構築や電源の接続はマニュアルを

熟読し、確認の上、作業を行なってください。

また、コネクタの接続には方向があります。接続方向に

は注意してください。

91005-X0-00

■ 警告ラベル 12(単軸ロボット、直交ロボット※)

※一部機種

w 警 告

モータカバーに負荷が加わると破損する恐れがあります。

据付時にロボットが落下し、ケガをする恐れがあります。

本ラベルに関する指示

・ モータカバーを持って運搬しないでください。

人体に影響する危険 ケガをする恐れがあります。

危険回避の方法 モータカバーを持たないこと。

90K41-001850

S-8

安全の手引き

3.1.2 付属の警告ラベルについて

ロボット出荷時に製品と同梱されている付属の警告ラベルがあります。この警告ラベルは、見やすい所に貼り

付けてください。

●貼付.......ロボット本体に貼ってあります。

○同梱 1...同梱されています。安全防護柵入り口の見やすい所に貼り付けてください。

◎同梱 2...同梱されています。見やすい所に貼り付けてください。

スカラ 直交 単軸

警告ラベル 1

●※ 1

○ ○

警告ラベル 2 ●※ 1 ● ●※ 2

警告ラベル 3 ●※ 1 ● ◎

※ 1貼付位置は各スカラマニュアル「各部の名称」の項を参照してください。

※ 2小型のロボットは同梱の場合があります。

S-9

安全の手引き

3.2 警告マーク

作業者に注意を促すために下記のようなマークがロボット本体とコントローラに付いています。ヤマハロボッ

トを安全に正しくご使用いただくために、マークの指示や注意には、必ず従ってください。

1. 感電注意マーク

w 警 告

端子台、コネクタ接続部に触れると、感電する恐れがありますので注意してください。

本マークに関する指示

高い電圧を取り扱っていることを示します。端子台、コネクタ接続部に触れると、感電の恐れがあります。

91006-X0-00

2. 高温注意マーク

w 警 告

モータ、ヒートシンク、回生ユニットは高温になりますので触らないでください。

本マークに関する指示

高温になる可能性があることを示します。モータ、ヒートシンク、回生ユニットは高温になります。触れないでください。火傷の恐れがあります。

91008-X0-00

3. 注意マーク

c 注 意

コントローラを使用する前に、必ずマニュアルを熟読してください。

!

本マークに関する指示

知っておかなければならない内容がマニュアルに記載されていることを示します。コントローラを使用する前に、必ずマニュアルを熟読してください。特に、外部安全回路の構築や電源の接続はマニュアルを熟読し、確認の上、作業を行なってください。また、コネクタの接続には方向があります。接続方向には注意してください。

91007-X0-00

S-10

安全の手引き

4. ロボットライフサイクル各段階の重要な注意事項

ここでは、ロボットおよびコントローラの全般にわたる特に重要な注意事項を示します。注意マークが表示さ

れていない記載も全て重要な事項となっていますので、必ず内容を熟読して理解した上で取り扱ってください。

4.1 ロボットとコントローラ全般の注意

ロボットおよびコントローラの取り扱い全般にわたる注意事項を示します。

1. 使用できない用途

ロボットコントローラおよびロボットは、一般産業機器用に製造されております。以下の用途では使用できません。

w 危 険

ロボットコントローラおよびロボットは、一般産業機器用に製造されております。以下の用途では使用できません。

 ・人命に関わる医療機器などの装置         ・人の移動や搬送を目的とする装置

 ・社会的、公共的に重大な影響を及ぼす装置     ・車載、船舶など振動が加わる環境でのご使用

2. 作業者の資格

産業用ロボットの関係業務(ティーチング、プログラミング、動作の確認、点検、調整、修理など)を行う作業者は、適

切な訓練を受けていること、およびその仕事を安全に行う能力を持っている必要があります。

法規・法令・規格に定められた有資格者が、安全や操作に関する講習を受けたうえで行なってください。また、必ずマニュ

アルを読み、理解したうえで作業を行なってください。

産業用ロボットの関係業務を海外で行う場合は、業務を行う国の法規・法令・規格に定められた有資格者が、必ずマニュ

アルを読み、理解したうえで行なってください。

w 警 告

・ 上記「作業者の資格」を保有しない者が産業用ロボットの関係業務を行うことは非常に危険です。

・ 特にカバーを外しての調整、保守については、必ず上記「作業者の資格」を保有する者が行なってください。保有しない者が行うと重大

な障害を負ったり、死亡する恐れがあります。

4.2 リニアコンベアモジュールで特に重要な注意事項

リニアコンベアモジュールはヤマハロボットに含まれるものであり、他のロボットと同様に安全対策を行う必

要があります。

本項は、リニアコンベアモジュールの取り扱い全般にわたる特に重要な注意事項をまとめたものです。次項以

降に、ロボットのライフサイクル各段階についての注意事項を記載していますので、必ず本「安全の手引き」

全体をお読みください。

1. スライダの排出

w 危 険

リニアコンベアモジュールから高速で排出されるスライダやワーク等が人員に衝突し、重大な障害を負ったり、死亡する恐れがあります。

以下の事項を守ってください。

・ リニアコンベアのガイドレールの延長線上(排出方向だけではなく、挿入方向も含む)には立ち入ったり、手や顔を出さないでください。

・ リニアコンベアでスライダを排出する場合、適切な排出機構(排出されたスライダを受け止める機構)をお客様にて設置してください。

・ スライダを挿入する側にもスライダを受け止める機構、構造物をお客様にて設置してください。

・ リニアコンベアの可動範囲の外に必ず安全防護柵を設置してください。安全防護柵はリニアコンベアからスライダやワークなどが柵外に

放出されることのないように設計してください。

2. 感電の防止

w 危 険

リニアコンベアモジュールを据え付け、運転、点検等するときは本書に記載されている指示を必ず守ってください。人員が感電し、重大な

障害を負ったり、死亡する恐れがあります。以下の事項を守ってください。

・ 据え付けは必ず本書の指示に従って、接地、終端モジュールの取り付けを行なってください。

・ 電源オン時はリニアコンベアモジュールのモータ部分にはできるだけ触れないでください。

・ 保守、点検時は本書の指示に従って、電源を遮断して行なってください。

・ モータの樹脂部が欠けていたり、破損しているのを発見した場合は直ちに使用を中止してください。

S-11

安全の手引き

3. 強力磁場

w 警 告

リニアコンベアモジュールは強力な永久磁石、及び電磁石を使用しており、強力な磁場を発生しています。リニアコンベアモジュールを使

用するときは必ず本書の注意事項を守ってください。特にペースメーカー/補聴器などの医療用電子機器を装着した人は、重大な障害を負っ

たり、死亡する恐れがあります。

・ スライダをリニアコンベアモジュールのガイドレールから外して取扱い・運搬・保管する場合は、必ず付属の磁石保護カバーを取り付け

てください。

・ 電源オン時はリニアコンベアモジュールのモータに近づかないでください(100mm 以上離れてください)。

・ リニアコンベアモジュール(周辺のカバー類も含む)を分解しないでください。

・ スライダの磁石、および電源オン時のリニアコンベアのモータに工具を近づけないでください。

4. 高温注意

w 警 告

リニアコンベアモジュールではモータがモジュール上に配置されており、容易に触れることができます。

運転により発生するモータの熱を逃がすため、モジュールは金属などの熱伝導性の良い架台に据え付けてください。

運転中および運転後のモータは高温になっている場合があり、触れるとやけどの恐れがあります。

触れる場合にはコントローラの電源を切り、時間をおいて温度が下がったのを確認してから触れてください。

4.3 設計

4.3.1 ロボットに関する注意

1. ロボットの動作速度の制限

w 警 告

ロボットの動作速度の制限機能は安全関連機能ではありません。

お客様のリスクアセスメントの結果に応じて、ロボットと作業者の衝突のリスクを低減するために、イネーブル装置等の必要な保護方策を

実施してください。

2. ロボット可動範囲の制限

可動範囲については、「安全の手引き」の「7.1可動範囲について」を参照してください。

w 警 告

ソフトリミット機能は人体の保護を目的とした安全関連機能ではありません。

人体の保護を目的としたロボットの可動範囲の制限は、ロボットに備えられている(またはオプションの)メカストッパで行なってください。

c 注 意

ロボットに備えられている(またはオプションの)メカストッパに高速でロボットが衝突した場合はロボットが故障する可能性があります。

3. エンドエフェクタ(把持部など)の安全対策

w 警 告

・ エンドエフェクタは、動力(電力、空気圧など)の消失や変動によって危険(たとえばワークの放出)が生じないよう設計、製作してく

ださい。

・ エンドエフェクタが把持した物の飛来または落下の危険がある場合は、その大きさ、重量、温度、化学的性質を勘案して適切な安全措置

を取ってください。

4. 照度の確保

作業を安全に行うために必要な照度を確保してください。

5. 運転状態表示灯の設置

w 警 告

ロボットの停止状態(一時停止、非常停止、異常により停止、など)が作業者に分かるように、見やすい位置に表示灯を設置してください。

S-12

安全の手引き

4.3.2 ロボットコントローラに関する注意

1. 非常停止用入力端子

w 危 険

ロボットコントローラを非常停止状態にする非常停止入力端子が用意されています。この端子を使用し、ロボットコントローラを含めたシ

ステムが安全側に働くように、安全回路を構築してください。

非常停止入力端子のないロボットドライバに対しても、外部回路で非常停止機能を含めた安全回路を構築してください。

2. クリアランスの確保

c 注 意

制御線や通信ケーブルは、主電源回路や動力線などと束線したり、近接したりしないでください。100mm 以上を目安として離してください。

束線したり、近接したりすると、ノイズによる誤動作の原因となります。

4.4 運搬・設置

4.4.1 ロボット本体に関する注意

■ 設置環境

1. 強力な磁場のある場所での使用禁止

w 警 告

強力な磁力を発生させる装置のそばや場所でロボットを使用しないでください。ロボットの故障、誤動作の要因となります。

2. 電磁妨害などの恐れがある場所での使用禁止

w 警 告

電磁妨害、静電気放電、無線周波妨害の恐れがある場所でロボットを使用しないでください。ロボットが誤動作する恐れがあり危険です。

3. 可燃性ガスなどの雰囲気での使用禁止

w 警 告

・ 本ロボットは防爆仕様ではありません。

・ 爆発や引火の恐れのある可燃性ガスや可燃性粉塵、ガソリンおよび溶剤等の引火性液体などにさらされる場所では、ロボットを使用しな

いでください。これを守らないと、けがや死亡も含む重大な事故、または火災の恐れがあります。

■ 運搬

1. 手などの挟み込み注意

w 警 告

挟んでケガをする恐れがあります。

ロボットの可動部に手などを近付けないでください。

警告ラベル 2 の内容に従って、ロボットの運搬時などにロボットの可動部に手などを挟まれないよう注意してください。

警告ラベルについては、「安全の手引き」の「3.警告ラベル」を参照してください。

2. 運搬時の安全対策

アーム長 500mm 以上のスカラロボットでは、安全保護のためにロボットに付属しているアイボルトを利用してください。

詳細については、必ずロボットのマニュアルを参照してください。

また、その他のロボットもマニュアルに記載されている運搬方法にしたがって運搬してください。

3. ロボット落下対策

ロボットをホイスト、クレーンなどで吊り上げて運搬する場合、運搬に関わる作業者は個人保護具を着用し、かつ必要以

上の高さで運搬しないように注意してください。

また、運搬する経路の周囲に他の人がいないことを確認してください。

w 警告

高所から落下したロボットが下にいる作業者にぶつかると死亡あるいは重傷を負う恐れがあります。

運搬時は、作業に関わる人はヘルメットなどの個人保護具を着用し、また周辺に他の人がいないことを確認してください。

S-13

安全の手引き

■ 設置

1. 電気配線・油空圧配管の保護

電気配線・油空圧配管が、損傷を受ける恐れのある場合は、覆い等を設け保護してください。

■ 配線

1. 感電保護対策

w 警 告

感電防止のため、必ずロボットの接地を行なってください。

■ 調整

1. カバーを外す調整

w 警 告

カバーを外しての調整については、専門的知識と技術が必要であり、これらを保有しない者が作業を行うと、危険を伴う場合があります。

必ず「安全の手引き」4.1 項「2. 作業者の資格」を読んだ上で、「作業者の資格」を保有する者が行なってください。

4.4.2 ロボットコントローラに関する注意

■ 設置環境

1. 設置環境

w 警 告

本ロボットは防爆仕様ではありません。爆発や引火の恐れのある可燃性ガスや可燃性粉塵、ガソリンおよび溶剤等の引火性液体などにさら

される場所では、ロボットを使用しないでください。これを守らないと、けがや死亡も含む重大な事故、または火災の恐れがあります。

w 警 告

・ ロボットコントローラは、マニュアル記載の環境仕様で使用してください。環境仕様の範囲外で使用すると、感電・火災・誤動作・製品

損傷あるいは劣化の原因になります。

・ ロボットコントローラおよびプログラミングボックスの設置場所は、ロボットの安全防護柵の外でかつロボットの動作が見渡せて操作し

やすい場所に設置してください。

・ 作業(ティーチング、点検など)を安全に行えるスペースがある場所に設置してください。スペースがない場合、作業がしにくいだけで

なく、けがなどの原因になります。

・ ロボットコントローラは、安定した水平な場所に設置し、確実に固定してください。ロボットコントローラを上下逆に取り付けたり、斜

めに取り付けることは避けてください

・ 周囲に十分空間を取り、通風の良い場所に設置してください。通風が悪いと、誤動作、故障、火災の原因になります。

■ 設置

ロボットコントローラは、マニュアル記載の設置条件、設置方法に従ってください。

1. 据え付け

w 警 告

ロボットコントローラの取り付け用ネジは、確実に固定してください。確実に固定しないと、コントローラの落下の原因になります。

2. 接続

w 警 告

・ 取り付けや配線作業などは、必ず電源を外部にて全相遮断してから行なってください。全相遮断しないと、感電・製品損傷の恐れがあり

ます。

・ ロボットコントローラの外部に露出したコネクタやロータリスイッチ、ディップスイッチ以外の導電部分や電子部品には、直接触らない

でください。感電または故障の原因になります。

・ 各接続ケーブルのコネクタは装着部に確実に装着してください。確実に装着しないと、接続不良による誤動作の原因になります。

S-14

安全の手引き

■ 配線

1. ロボットとコントローラの接続

出荷時には、ロボットに合わせたパラメータがコントローラに設定されています。ロボットとコントローラの指定された

組み合わせをご確認の上、ロボットとコントローラを接続してください。

モータの過負荷(オーバーロード)等の異常検出はソフトウェアで行なっていますので、コントローラのパラメータは接

続されているモータの機種に正しく設定されている必要があります。

2. 配線上の注意

w 警 告

取り付けや配線作業などは、必ず電源を外部にて全相遮断してから行なってください。全相遮断しないと、感電・製品損傷の恐れがあります。

c 注 意

・ ロボットコントローラ内に、切り粉や配線屑などの異物が入らないように注意してください。異物が入ると、誤動作、故障、火災などの

原因になります。

・ ケーブル接続の際にコネクタに衝撃や負荷を与えないでください。コネクタピンが変形したり、内部の基板が損傷したりする場合があり

ます。

・ ノイズ対策用フェライトコアを使用する場合、必ずノイズ対策用フェライトコアをケーブルのなるべくコントローラに近い場所もしくは

ロボットに近い場所に装着してください。ノイズによる誤動作の原因になります。

3. 配線方法

w 警 告

コネクタの配線接続はメーカ指定の工具で正しく圧着、圧接またはハンダ付けし、コネクタは確実に取り付けてください。

c 注 意

ロボットコントローラに接続されたケーブルを取り外すときは、ケーブル部分を手に持って引っ張らないでください。固定されているコネ

クタは、固定している部分を緩めてから取り外してください。固定されたままでケーブルを引っ張ると、コネクタやケーブルの破損、ケー

ブルの接触不良による誤動作の原因になります。

4. ケーブル取り回し上の注意

c 注 意

・ ロボットコントローラに接続するケーブルは、必ずダクトに収めるか、またはクランプによる固定処理を行なってください。ダクトに収

めなかったり、クランプによる固定処理をしていなかったりすると、ケーブルのぶらつきや移動、不注意の引っ張りなどによりコネクタ

やケーブルの破損、ケーブルの接触不良による誤動作の原因となります。

・ ケーブルを加工したり、重いものを載せたり、ケーブルが傷つくような扱いはしないでください。ケーブルが傷つくと、誤動作や感電の

原因になります。

・ ロボットコントローラに接続するケーブルが、損傷を受ける恐れがある場合は、覆い等の保護処置を行なってください。

・ 制御線や通信ケーブルは、主電源回路や動力線などとの間隔が十分確保されているかを確認してください。束線したり、近接していると、

ノイズによる誤動作の原因となります。

5. 感電保護対策

w 警 告

ロボットおよびコントローラのアース端子を必ず接地してください。接地しないと、感電の恐れがあります。

S-15

安全の手引き

4.5 安全対策

4.5.1 安全対策

1. 警告ラベルとマニュアルの参照について

w 警 告

・ 据え付け、操作の前には必ず警告ラベルとマニュアルを読み、内容を遵守してください。

・ マニュアルに書かれていない修理、部品の交換、改造などは絶対に行わないでください。これらは専門的知識が必要であり、危険を伴

う場合があります。弊社までご連絡ください。

n 要 点

警告ラベルについては、「安全の手引き」の「3. 警告ラベル」を参照してください。

2. 「作業規定」の作成と徹底

w 警 告

立ち上げ・保守作業などのために、ロボットの安全防護柵内で作業を行う場合は「作業規定」を定め、作業者に徹底を図ってください。

ティーチングや保守点検などのために、ロボットの安全防護柵内で作業を行う場合は以下の事項について「作業規定」を

定め、作業者に徹底を図ってください。

1.起動方法・スイッチの取扱方法等の作業において必要となるロボットの操作の手順

2.ティーチングなどの作業を行う場合のロボットの速度

3.複数の作業者に作業を行わせる場合の合図の方法

4.異常時に作業者がとるべき異常の内容に応じた措置

5.非常停止装置等が作動しロボットの運転が停止したあと、これを再起動させるために必要な異常事態の解除の確認・安

全の確認等の措置

6.上記以外に、ロボットの不意の作動による危険または、ロボットの誤操作による危険を防止するために必要な次に掲げ

る措置

・操作盤への表示

・安全防護柵内で作業を行う作業者の安全確保

・作業位置・姿勢の徹底

 ロボットの動きが常時確認でき、かつ異常時にすぐ退避できる位置および姿勢

・ノイズ防止対策の実施

・関連機器の操作者との合図の方法

・異常の種類および判別方法

「作業規定」はロボットの種類・設置場所・作業内容に応じた適切なものとしてください。

「作業規定」の作成にあたっては、関係作業者・設備メーカの技術者・労働安全コンサルタント等の意見を取り入れるよ

うに努めてください。

3. 安全措置を講じる

w 危 険

・ ロボットの運転中および主電源が入っているときには、ロボットの可動範囲内に絶対に入らないでください。けがや死亡を含む重大な事

故につながる恐れがあります。ロボット可動範囲に容易に近づけないよう安全防護柵やエリアセンサによるゲートインターロック等の措

置を講じてください。

・ ティーチングや保守点検等のため、やむを得ずロボットの可動範囲内で運転を伴う作業を行う場合は、異常時にただちにロボットの運転

を停止することができるようにプログラミングボックスを携帯させてください。また、必要に応じて外部安全回路にてイネーブル装置を

構築してください。また、ロボットの動作速度は 3% 以下にしてください。けがや死亡を含む重大な事故につながる恐れがあります。

可動範囲については、「安全の手引き」の「7.1可動範囲について」を参照してください。

w 警 告

・ 立ち上げ・保守作業中は、作業者以外の者が起動スイッチや切替スイッチを不用意に操作することを防止するため、プログラミングボッ

クスや操作盤などに、作業中である旨がわかる表示をするか、操作盤のカバーに施錠をするなどの措置を講じてください。

・ ロボットとロボットコントローラは必ず正しい組み合わせで接続してください。不適切な組み合わせで使用すると、火災や故障の原因と

なります。

S-16

安全の手引き

4. システムの構築

ロボットを組み込んだ自動システムを構築する場合は、ロボット単体よりもシステム化に起因する危険性が多くなります。

従って、システム製造者側での個々のシステムに合わせた安全対策が求められます。

システムの安全対策、操作や保守などに関しては、システム製造者側で適切なマニュアルを作成してください。

w 警 告

ロボットコントローラの状態については、本書および関連するマニュアルを参照し、確認してください。また、ロボットコントローラを含

めたシステムが安全側に働くようにシステムを構築してください。

5. 操作にあたっての注意事項

w 警 告

・ 端子に触れないでください。感電・製品の損傷・誤動作の原因になります。

・ 濡れた手でロボットコントローラやプログラミングボックスに触れたり、操作したりしないでください。濡れた手で触れたり操作したり

すると、感電または故障の原因になります。

6. 分解、改造の禁止

w 警 告

ロボット、コントローラおよびプログラミングボックスの分解や改造は絶対にしないでください。また、内部を開けたりしないでください。

感電・故障・誤動作・けが・火災の原因になります。

4.5.2 安全防護柵の設置

運転者や他の作業者がロボットの可動部に接触してケガをするのを防止するため、ロボットの可動範囲内に立

ち入らないように安全防護柵を必ず設けてください。

可動範囲については、「安全の手引き」の「7.1 可動範囲について」を参照してください。

w 危 険

動作中のロボットに接触すると重傷を負うことがあります。

 ・自動運転中は、ロボットの安全防護柵内に入らないでください。   ・安全防護柵内に入るときは非常停止ボタンを押してください。

w 警 告

・ 安全防護柵の入り口には、開けると非常停止がかかるインターロック装置を設けてください。

・ 安全防護柵は、インターロック装置の付いた入り口以外から入れないようにしてください。

・ 同梱されている警告ラベル 1(「安全の手引き」の「3. 警告ラベル」を参照してください。)を安全防護柵の入り口の見やすい所に貼り

付けてください。

S-17

安全の手引き

4.6 運転

ロボットを運転する上で、安全対策や確認を怠ると重大な事故につながりかねません。運転にあたっては、以

下に示す安全のための措置や確認を必ず行なってください。

w 危 険

ロボットを運転させるときは、以下のことを確認してください。

・ロボットの安全防護柵内に人がいないこと

・プログラミングボックスが所定の位置にあること

・ロボットおよび関連機器が異常状態でないこと

4.6.1 試運転

ロボットの据え付け、調整、点検、保守、修理などを行った後は、以下の事項を確認、遵守したうえで試運転

を行なってください。

1. 据え付け直後で安全防護柵が準備されていない場合

ロープまたは鎖を可動範囲の外側に張り、安全防護柵の代わりとし、次の事項を守ってください。

可動範囲については、「安全の手引き」の「7.1可動範囲について」を参照してください。

w 危 険

見やすい位置に「運転中立入禁止」の表示を行い、作業者を可動範囲内に立ち入らせないでください。

w 警 告

・ 支柱は容易に動かないようにしてください。

・ ロープまたは鎖は、周囲から容易に識別できるものを使用してください。

2. コントローラの電源を入れる前の確認

コントローラの電源を入れる前に以下の確認をしてください。

・ロボットが適正に取り付けてあるか。

・電気的に適正に取り付けてあるか。

・エアなどとの接続が適切であるか。

・周辺機器との接続が適切であるか。

・安全防護対策(安全防護柵など)を施してあるか。

・設置環境が指定内か。

3. コントローラの電源を入れた後の確認

コントローラの電源を入れた後、以下を安全防護柵の外から確認してください。

・始動、停止、モード選択などが意図したとおりできるか。

・各軸が意図した通り動き、ソフトリミットで制限されているか。

・エンドエフェクタが意図したとおり動くか。

・エンドエフェクタ、周辺機器との信号のやりとりは正常か。

・非常停止が働くか。

・ティーチングおよびプレーバックの機能が正常か。

・安全防護柵およびインターロックが意図したとおりに機能しているか。

S-18

安全の手引き

4. 安全防護柵の中での作業

安全防護柵内での作業は、まず柵外で各保護機能が正常に働くことを確認してから(前項 2. 3. 参照)行なってください。

w 危 険

安全防護柵の中では、ロボットの可動範囲内に絶対入らないでください。

可動範囲については、「安全の手引き」の「7.1可動範囲について」を参照してください。

w 警 告

安全防護柵の中で作業を行う場合は、他の作業者がコントローラの電源スイッチや操作盤などを操作しないよう、「作業中」のサイン表示

をしてください。

w 警 告

安全防護柵の中で作業を行う場合は、以下の例外を除いて必ずコントローラの電源を切ってください。

例外

電源オンだが、非常停止をかけて行う作業

原点の設定 スカラロボット 「原点の調整」の注意事項、手順に従ってください。

基準座標の設定 スカラロボット 「基準座標の設定」の注意事項、手順に従ってください。

ソフトリミットの設定

スカラロボット 「ソフトリミットの設定」の注意事項、手順に従ってください。

直交ロボット

単軸ロボット

各コントローラマニュアルの「ソフトリミット」項の注意事項、手順に従っ

てください。

電源オンで行う作業

ティーチング

スカラロボット

直交ロボット

単軸ロボット

下記「5.安全防護柵の中でのティーチング」を参照してください。

5. 安全防護柵の中でのティーチング

ティーチングを安全防護柵内で行う必要がある場合は、安全防護柵内に入る前にまず安全防護柵の外から以下を確認また

は行なってください。

w 危 険

安全防護柵の中では、ロボットの可動範囲内に絶対入らないでください。

可動範囲については、「安全の手引き」の「7.1可動範囲について」を参照してください。

w 警 告

・ 安全防護柵内に危険はないか目視で確認してください。

・ プログラミングボックス/ハンディターミナルは正常に動作するか確認してください。

・ ロボットに故障はないか確認してください。

・ 非常停止装置が正常に機能するか確認してください。

・ ティーチングモードにし自動運転を禁止してください。

S-19

安全の手引き

4.6.2 自動運転

自動運転を行う際は、以下の事項を確認してください。自動運転時および異常発生時には、本項の記載に従っ

てください。なお、ここでの自動運転は自動モードのすべての運転を含みます。

1. 自動運転を行う前の確認

自動運転を行う前に次の事項を確認してください。

w 危 険

・ 安全防護柵内に人がいないことを確認してください。

・ 安全防護柵が設置され、インターロックなどが機能していることを確認してください。

w 警 告

・ プログラミングボックス/ハンディターミナル、工具などが所定の位置にあることを確認してください。

・ ロボットまたは周辺機器の異常を示す、システムに付けられたシグナルタワーなどの表示がないことを確認してください。

2. 自動運転時および異常発生時

自動運転開始後、運転状態、表示灯によって自動運転中であることを確認してください。

自動運転で適正に作動するかを確認してください。

w 危 険

自動運転中は、安全防護柵内へ絶対に入らないでください。

w 警 告

ロボットまたは周辺機器に異常が発生した場合などで、安全防護柵内に入るときは、入る前に以下の手順をとってください。

1)非常停止ボタンを押して、ロボットに非常停止をかける。

2)起動スイッチなどに作業中である旨を表示し、応急措置などを行う作業員以外がロボットを操作することを防止する措置をとる。

4.6.3 運転時の注意

1. ロボットの損傷および異常時の対応

w 警 告

・ 使用中に異常な臭いや音がしたり、煙が出たりした場合は、直ぐに電源を切ってください。感電や火災、または故障の恐れがあります。

使用を中止して、弊社までご連絡ください。

・ ロボットが以下の損傷および異常を起こした場合、そのまま使用することは危険です。直ちに使用を中止して、弊社に連絡してください。

損傷 ・ 異常内容 危険の種類

マシンハーネス、ロボットケーブルの損傷 感電、ロボットの誤動作

ロボット外装の損傷 ロボット動作時の損傷部品の飛来

ロボット動作の異常(位置ずれ、振動など) ロボットの誤動作

Z 軸(上下軸)ブレーキの動作不良 軸の落下

2. 高温注意

w 警 告

・ 運転中のロボットコントローラやロボットに触れないでください。運転中のロボットコントローラやロボット本体は高温になっている場

合があり、触れるとやけどをする恐れがあります。

・ 自動運転後のモータ及び減速機ケーシングは高温となっており、触れるとやけどの恐れがあります。点検等で触れる場合には、コントロー

ラの電源を切り、時間をおいて温度が下がったのを確認してから触れてください。

3. 垂直仕様ロボット(上下軸)のブレーキ解除時の注意

w 警 告

ブレーキを解除すると上下軸が落下し危険です。重量、形状等を考慮して、十分な安全対策のうえで行なってください。

・ 非常停止ボタンを押した後ブレーキを解除する前に、上下軸を台で支えるなどして、落下しないよう注意してください。

・ ブレーキを解除して作業(ダイレクトティーチングなど)を行う場合は、上下軸と架台などの間に身体がはさまれないよう注意してくだ

さい。

S-20

安全の手引き

4. コントローラ電源遮断および非常停止時の Z 軸の働き(Z 軸エア仕様)

w 警 告

コントローラ電源遮断、PLC 電源遮断、プログラムリセット時、非常停止時、および、Z 軸エアシリンダ用電磁弁へのエア供給を始めると

Z 軸が上昇します。

・ Z 軸可動部に手等をはさまれないよう注意してください。

・ Z 軸上昇途中に干渉物がある場合には、緊急時以外にはロボットの位置を考慮してください。

5. Z 軸の周辺機器との干渉時の注意(Z 軸エア仕様)

w 警 告

Z 軸が周辺機器と干渉し停止した場合、干渉を除去したとき Z 軸が急に動き出し手等をはさまれる恐れがあります。

・ コントローラの電源を切り、エア供給圧を落としてから干渉を除いてください。

・ このとき、Z 軸が自重で落ちるのでエア供給圧を落とす前に台等で支えてください。

6. エア供給圧を落した時の Z 軸の動き(Z 軸エア仕様)

w 警 告

Z 軸エアシリンダ用電磁弁へのエア供給圧を落すと Z 軸が落下し危険です。

コントローラの電源を切り、エア供給圧を落す前に Z 軸を台等で支えてください。

7. パラメータの設定の注意

c 注 意

許容慣性モーメント、先端質量および慣性モーメントに応じた適切な加速度係数を守ってロボットを運転してください。守らなかった場合、

駆動部の早期寿命低下、破損および位置決め時の残留振動をまねきます。

8. X 軸、Y 軸、R 軸の動作角度が小さい場合

c 注 意

X 軸、Y 軸、または、R 軸の動作角度が 5°以下と小さくいつも同じところを動作する場合、関節支持ベアリングの油膜が形成されにくく、

ベアリングが破損する場合もあります。このような動作の場合には、1日5回程度は関節を 90°以上動作させるような動きを入れるように

してください。

S-21

安全の手引き

4.7 点検・保守

日常点検および定期的な点検は必ず実施し、作業の前にロボットおよび関連機器に異常が無いことを確認して

ください。異常を認めた場合はただちに補修その他必要な措置を講じてください。

定期的な点検または補修等を行なったときは、その内容を記録し、3 年以上保存してください。

4.7.1 作業の前に

1. マニュアルに書かれていない作業の禁止

マニュアルに書かれていない作業は絶対に行わないでください。

異常時には必ず弊社までご連絡ください。弊社のサービスマンが対応します。

w 警 告

マニュアルに書かれていない点検、保守、修理、部品の交換などは絶対に行わないでください。これらは専門的知識が必要であり、危険を

伴う場合があります。必ず弊社までご連絡ください。

2. 修理、交換時の注意事項

w 警 告

やむを得ず、ロボットやコントローラの部品を交換したり修理したりする場合は、必ず弊社までご連絡のうえ、弊社からの指示に従ってく

ださい。適切な知識や指導を受けていない者がコントローラやロボットを点検・保守することは非常に危険です。

調整、保守、交換などの作業は、専門的知識が必要であり、危険を伴う場合があります。これらの作業は弊社または代理

店が実施するロボット講習会の受講者のみが必ず行なってください。

w 警 告

カバーを外しての調整、保守については、専門的知識と技術が必要であり、これらを保有しない者が作業を行うと、危険を伴う場合があり

ます。

必ず「安全の手引き」4.1 項「2. 作業者の資格」を読んだ上で、「作業者の資格」を保有する者が行なってください。

3. 全相遮断

w 警 告

清掃や端子ネジの増締めは、必ず電源を外部にて全相遮断してから行なってください。全相遮断しないと、感電・製品の損傷・誤動作の原

因になります。

4. 電源遮断後の放置時間の確保(温度および電圧低下時間の確保)

w 警 告

・ 弊社からの指示のもとロボットコントローラへの保守作業や点検を行う場合は、電源を遮断後、各コントローラで規定された時間以上(※)

放置してから作業を行なってください。ロボットコントローラに高温状態の箇所や高い電圧が残っている箇所が存在し、やけどや感電の

恐れがあります。

・ 自動運転後のモータおよび減速機ケーシングは高温となっており、触れるとやけどの恐れがあります。

点検などで触れる場合には、コントローラの電源を切り、時間をおいて温度が下がったのを確認してから触れてください。

※電源遮断後の放置時間については、各コントローラのマニュアルを参照してください。

5. コントローラの点検時の注意

w 警 告

・ コントローラの点検などでコントローラの外側の端子、接続コネクタに触れる場合は、感電防止のためコントローラの電源を切り、供給

電源も遮断してください。

・ コントローラを分解しないでください。また内部に絶対触れないでください。

故障、誤動作、けが、火災の原因になります。

S-22

安全の手引き

4.7.2 作業上の注意

1. モータ取り外し時の注意(直交・単軸ロボットの垂直仕様)

w 警 告

モータを外すと上下軸が落下し危険です。

・ コントローラの電源を切り、取り外す前に上下軸を台などで支えてください。

・ 上下軸の駆動部および上下軸と架台などの間に身体がはさまれないよう注意してください。

2. Z 軸モータ取り外し時の注意(スカラロボット)

w 警 告

Z 軸モータを取り外すと Z 軸が落下し危険です。

・ コントローラの電源を切り、取り外す前に Z 軸を台等で支えてください。

・ Z 軸の駆動部および Z 軸と架台等の間に身体がはさまれないよう注意してください。

3. Z 軸上昇端メカストッパの取り外し禁止

c 注 意

スカラロボットに警告ラベル 4 が貼ってあります。(「安全の手引き」「3. 警告ラベル」を参照してください。)Z 軸スプラインに付いている

上昇端メカストッパを外したり、移動すると Z 軸ボールネジが破損しますので、絶対に行わないでください。

4. ロボット内部の強力磁石に対する注意

w 警 告

ロボット内部に強力磁石が入っています。ケガをする恐れがあるため、分解しないでください。磁気で誤作動する機器は近づけないでくだ

さい。

強磁界についての詳細は、「安全の手引き」の「6.強磁界に関する注意」を参照してください。

5. エア機器の分解と交換時の注意

w 警 告

エアが供給された状態でエア機器を分解、または交換すると部品およびエアが飛び出す恐れがあります。

・ コントローラの電源を切り、エア供給圧を落としてエア機器の残圧を抜いてから作業してください。

・ Z 軸(2 軸 Z 軸エア仕様)は自重で落ちるので、エア供給圧を落とす前に台等で支えてください。

6. コントローラの空冷用ファンとの接触注意

w 警 告

・ 回転しているファンに接触するとケガをする恐れがあります。

・ ファンのカバーを外す場合には、コントローラの電源を切り、ファンが止まったのを確認してから外してください。

7. ロボットコントローラに関する注意

c 注 意

・ ロボットコントローラ内部のデータは、外部記憶装置に保存してください。ロボットコントローラ内部のデータ(プログラム、ポイントデー

タなど)は予期せぬ理由により消失することもあり得ます。必ずバックアップを取るようにしてください。

・ プログラミングボックスの表面の汚れを拭く場合、シンナーやベンジン、アルコールなどを使用しないでください。表面のシートや印刷

が剥げたり、故障の原因になります。お手入れは、柔らかい布で乾拭きしてください。

・ 固い物や先の尖った物でプログラミングボックスのキー操作をしないでください。キーが傷つくと誤動作や故障の原因となります。キー

操作は指先で行うようにしてください。

S-23

安全の手引き

4.8 廃棄

製品を廃棄するときは、産業廃棄物として扱ってください。法令で定められた方法、または専門の廃棄物処理

会社に委託して廃棄してください。

1. リチウムバッテリの処分

リチウムバッテリの処分は、法令で定められた方法、または専門の処理会社に委託して行なってください。弊社による回

収は行なっておりません。

2. 梱包材の廃棄

製品を梱包している梱包材の廃棄は、定められた方法で行なってください。弊社による回収は行なっておりません。

3. 強力磁石

w 警 告

ロボットの内部には強力な永久磁石が取り付けられているため、廃棄時には十分注意してください。

強磁界についての詳細は、「安全の手引き」の「6.強磁界に関する注意」を参照してください。

S-24

安全の手引き

5. ロボットに人が挟まれた場合の対処方法

人が、ロボットと架台等の機械部分の間に挟まれた場合は、軸を解放してください。

■ 対処方法

ロボットコントローラ各マニュアルの、以下の部分を参照して軸の解放を行なってください。

コントローラ 参照先

RCX2401章「1. ロボットに人が挟まれた場合の対処方法」

RCX340

n 要 点

参照先のページをプリントアウトし、コントローラ付近の見やすい場所に貼ってください。

6. 強磁界に関する注意

一部のロボットにおいては強磁界を発生する部分があり、死亡、ケガまたは故障の原因になります。

必ず以下の項目をお守りください。

・ペースメーカー/補聴器などの医療用電子機器を装着した人はリニア単軸ロボット、リニアコンベアに近づか

ないこと。(100mm を目安としてください。)

・ID カード/財布/時計など身に付けたままリニア単軸ロボット、リニアコンベアに近づかないこと。

・リニア単軸ロボット、リニアコンベア(周辺のカバー類も含む)を分解しないこと。

・ロボット内部、および、リニアコンベアの磁石に工具を近づけないこと。

・リニアコンベアのスライダをモジュールから取り外して取扱い・運搬・保管する場合は、必ず付属の磁石保護

カバーを取り付けること。

S-25

安全の手引き

7. 安全にご使用いただくために

7.1 可動範囲について

ロボットの先端軸にツール、ワーク等が付いている場合には、ロボット自体の可動範囲 ( 図 A) よりも先端軸に

付いたツール、ワーク等の分だけ実際の可動範囲 ( 図 B) が広がります。

特に、先端軸からツール、ワーク等がオフセットしている場合には、実際の可動範囲が大きく広がります。

当社での可動範囲の定義は、先端軸に付いたツール、ワーク等、アーム等に付いた電磁弁等、ロボットアーム

自体、すべてロボットが動作することによって可動する範囲を含みます。

以下の図はわかりやすくするために、ツール取付部、ツール、ワーク等の部分の可動範囲のみを示しています。

実際にはロボットアーム部等の可動するすべての領域が可動範囲になるので注意してください。

可動範囲

図 A ロボット自体の可動範囲 図 B 先端軸にツール、ワーク等が付いた場合の可動範囲

91009-X0-00

c 注 意

上図はわかりやすくするために、ツール取付部、ツール、ワーク等の部分の可動範囲のみを示しています。

実際にはロボットアーム部等の可動するすべての領域が可動範囲になるので注意してください。

S-26

安全の手引き

7.2 ロボットの保護機能

ロボットに設けられている保護機能を説明します。

1. オーバーロード検出

モータの過負荷を検出し、サーボオフします。

オーバーロードのエラーが発生したときは、エラー回避のために、以下の対策を取ってください。

1.プログラム中にタイマを入れる。

2.加速度を落とす。

2. オーバーヒート検出

コントローラのドライバの温度の異常上昇を検出し、サーボオフします。

オーバーヒートのエラーが発生したときは、エラー回避のために、以下の対策を取ってください。

1.プログラム中にタイマを入れる。

2.加速度を落とす。

3. ソフトリミット

各軸ともソフトリミットを設定することで、原点復帰後の手動運転(ジョグ操作)や自動運転時の動作範囲を制限するこ

とができます。

なお、ソフトリミットによって制限された領域を動作範囲と呼びます。

w 警 告

ソフトリミット機能は人体の保護を目的とした安全関連機能ではありません。

人体の保護を目的としたロボットの可動範囲の制限は、ロボットに備えられている(またはオプションの)メカストッパで行なってください。

4. メカストッパ

ロボットの移動中に非常停止操作や保護機能などによりサーボオフした場合、軸が可動範囲を越えるのを防ぎます。なお、

メカストッパによって制限された領域を可動範囲と呼びます。

スカラロボット

・X・Y軸は最大可動範囲にメカストッパがあります。標準で可動範囲を制限する可変ストッパを持つ機種も

ありますが、一部の機種ではオプション部品で可動範囲を制限できるようになります。

・Z軸は可動範囲の上昇端、下降端にメカストッパがあり、オプション部品でストッパ位置を変えられます。

・R軸にはメカストッパはありません。

YK-TWシリーズは、全方位動作の製品特性上、人体の保護を目的としたメカストッパはありません。

安全上、アーム旋回角度を規制する必要がある場合は、別途ストッパを設置してください。

単軸、直交ロボット・直動軸はいずれも最大可動範囲の両端にメカストッパがあり、位置を変えることはできません。

・回転軸にはメカストッパはありません。

w 警 告

軸移動時には、非常停止操作や保護機能などによりサーボオフしても軸はすぐには停止しませんので注意してください。

c 注 意

ロボットに備えられている(またはオプションの)メカストッパに高速でロボットが衝突した場合はロボットが故障する恐れがあります。

w 危 険

リニアコンベアモジュールでスライダを挿入・排出する場合はその構造上、モジュール本体にメカストッパを取り付けることができません。

モジュールから高速で排出されるスライダを受け止める機構を装置の中で用意し、必要な安全対策を実施してください。

5. 垂直仕様(上下軸)ブレーキ

垂直仕様(上下軸)には、サーボオフした時に上下軸の落下を防ぐための電磁ブレーキが付いています。コントローラ電

源オフのとき、およびコントローラ電源オンで上下軸サーボオフのときはブレーキがかかっています。

上下軸ブレーキはコントローラ電源オン時、プログラミングボックス/ハンディターミナルおよびプログラム中で解除す

ることができます。

w 警 告

ブレーキを解除すると上下軸が落下し危険です。重量、形状等を考慮して、十分な安全対策のうえで行なってください。

・ 非常停止ボタンを押してから、ブレーキを解除する前に上下軸を台で支えるなどして、落下しないよう注意してください。

・ ブレーキを解除して作業(ダイレクトティーチングなど)を行う場合には、上下軸と架台などの間に身体がはさまれないよう注意してく

ださい。

S-27

安全の手引き

7.3 残留リスクについて

ヤマハロボットおよびコントローラを安全に正しくご使用いただくために、システム構築者及び / あるいは使

用者は ISO12100 または JIS9700-1/2 を規範とした機械類の安全設計を実施してください。

ヤマハロボットおよびコントローラの残留リスクについては、各章各項目に危険文または警告文としてまとめ

てあります。ご参照ください。

7.4 産業用ロボット作業者への特別教育

ロボットのティーチング、プログラミング、動作の確認、点検、調整、修理などを行う作業者は適切な訓練を

受けていること、およびその仕事を安全に行う能力を持っている必要があります。必ずマニュアルを読み、理

解したうえで作業を行なってください。

また、産業用ロボットの関係業務(ティーチング、プログラミング、動作の確認、点検、調整、修理など)は

各国の法規・法令・規格に定められた有資格者が実施してください。

日本において、ヤマハロボットは、労働安全衛生規則の定める産業用ロボットに該当します。ロボットを使用

する事業者は、労働安全衛生法第 59 条および関係省令などの定めるところにより、産業用ロボットの関係業務

に従事する作業者に産業用ロボットの特別教育を実施してください。

S-28

安全の手引き

7.5 ロボットの設置 ・ 使用に関する主な法令 ・ 規格

以下に載せた法令や規格は日本国内での使用を対象とした代表的なものです。設計 ・ 製造するシステムや用途

に応じて適用すべき他の法令や規格があればそれらも守ってください。

通商産業省関連の法令類

電気事業法(昭和 39 年法律第 170 号改正 : 昭和 59 年法律第 23 号)

電気用品取締法(昭和 36 年法律第 234 号改正 : 昭和 59 年法律第 23 号)

電気用品取締法施行令(昭和 37 年政令第 324 号改正 : 昭和 62 年政令第 407 号)

厚生労働省関連の法令類

労働安全衛生法(昭和 47 年法律第 57 号改正 : 昭和 55 年法律第 78 号)

労働安全衛生法施行令(昭和 47 年政令第 318 号改正 : 昭和 55 年政令第 297 号)

労働安全衛生規則(昭和 47 年厚生労働省令第 32 号改正 : 昭和 58 年厚生労働省令第 18 号)

第 36 条の 31 号 産業用ロボットの教示業務

第 36 条の 32 号 産業用ロボットの検査 ・ 調整 ・ 確認業務

第 150 条の 3 1.作業規定作成

2.直ちに停止できるための措置

3.操作盤上のスイッチに対する誤操作防止対策

第 150 条の 4 運転中の危険防止(柵 ・ 囲いの設置など)

第 150 条の 5 教示 ・ 検査時における操作盤上のスイッチの管理、直ちに停止できる対策

第 151 条 教示 ・ 検査など作業前の点検と補修

産業用ロボットの使用等の安全基準に関する技術上の指針(昭和 58 年技術上の指針公示第 13 号)

安全衛生特別教育規定(昭和 58 年厚生労働省告示第 49 号)

教示 ・ 検査などの特別教育の内容

小型ロボットの適用除外規定(昭和 58 年厚生労働省告示第 51 号)

通達(基発第 340 号)

※上記の法令、規格の例は内容を要約して記載しています。詳しくは、各々の原文を参照してください。

日本工業規格 (JIS)

JISB8433(ISO10218)「 産業用マニピュレーティングロボット-安全性 」

JISB8433-1(ISO10218-1)「 産業用ロボット-安全要求事項-第 1 部:ロボット 」

本書で使用している用語の JIS、ISO 対照表

本書 JIS B8433-1 ISO 10218-1 備 考

最大可動範囲 最大空間 maximum space メカストッパにより制限された領域

可動範囲 制限空間 restricted space 可変のメカストッパにより制限された領域

動作範囲 運転空間 operational space ソフトリミットにより制限された領域

安全防護柵内、安全防護柵の中 安全防護空間 safeguarded space

可動範囲については、「安全の手引き」の「7.1可動範囲について」を参照してください。

S-29

安全の手引き

7.6 KC マーキングについて

KC は韓国電波法に基づく制度です。この制度で指定された機械は適合認証、あるいは適合登録を行い、規定の

表示をする必要があります。

対象機器は、韓国国立電波研究院(NRRA)の告示により規定されています。

7.6.1 EMC 規格

■ KC マーキング適合に関する注意事項

ヤマハのロボットシリーズはお客様の装置に組み込んで使用する部品(組み込み用装置)であり、弊社では、ヤマハロボッ

ト単体(コントローラ、ロボット、周辺機器)にてモデルを決定し、EMC の関連規格に適合させています。

したがって、ヤマハのロボットシリーズ単体の使用は EMC 規格に対する適合を保証するものではありません。お客様が

ヤマハロボットを組み込んだ装置を完成させ最終製品として韓国内へ出荷または韓国内で使用する場合、必ずお客様自身

で EMC 規格への適合を確認してください。

■ KC マークについて

ヤマハロボット(ロボットとコントローラ)は、韓国国立電波研究院(NRRA)に自己試験適合登録されており、KC マー

クがロボットとコントローラに表示されています。

■ 関連規格

・電磁波適合性(EMC)

■ 適合性評価情報

・登録番号一覧

製品 機種名 登録番号

コントローラ ERCD MSIP-REM-Y3M-ERCD

TS-S2 MSIP-REM-Y3M-TSS

TS-SD MSIP-REM-Y3M-TSSD

TS-SH MSIP-REM-Y3M-TSSH

TS-X MSIP-REM-Y3M-TSX

TS-P MSIP-REM-Y3M-TSP

RDV-X MSIP-REM-Y3M-RDVX

RDV-P MSIP-REM-Y3M-RDVP

RCX240(S) MSIP-REM-Y3M-X240

RCX340 MSIP-REM-Y3M-X340

LCC140 MSIP-REM-Y3M-C140

ロボット TRANSERVO series MSIP-REM-Y3M-TR

FLIP-X series MSIP-REM-Y3M-FX

PHASER series MSIP-REM-Y3M-PH

XY-X series MSIP-REM-Y3M-XY

YK series MSIP-REM-Y3M-YK

リニアコンベア Linear Conveyor Module MSIP-REM-Y3M-M100

・申請者および製造者 : YAMAHAMOTORCO.,LTD.

・機器名称 : FACTORYAUTOMATIONEQUIPMENT

7.6.2 EMC 対策例

ヤマハロボット単体に対する EMC 対策例は、CE マーキング対応と同一となります。

TS シリーズおよび TS-SD は、ユーザーズマニュアル内の「EMC 対策例」をご参照ください。

TS シリーズ以外のコントローラは、「安全規格対応リファレンスマニュアル」内の「EMC 対策例」をご参照く

ださい。

さらに、お客様の最終製品(装置全体)を EMC 規格に適合させるために、適当な EMC 対策を実施してください。

ヤマハ発動機株式会社 IM事業部

本書の内容の一部もしくは、全てを無断で複写・転写することを禁じます。

安全の手引き2015年9月

Version 1.30

改訂履歴

改訂日付 改訂内容

2012年4月 Ver.1.00 初版

2012年6月 Ver.1.01 「ロボットに人が挟まれた場合の対処方法」追加、安全防護柵内での作業順序変更、誤記修正、他

2012年10月 Ver.1.02 警告ラベル追加、「ソフトリミット」「メカストッパ」、垂直仕様ブレーキを解除して行う作業に関する記載変更。残留リスク表示の追加。

2012年12月 Ver.1.03 ロボットの動作速度の制限に関する警告文追加、表記言語に関する記載の変更、他

2013年6月 Ver.1.04 「可動範囲について」追加、他

2013年8月 Ver.1.05 リニアコンベアモジュールに関する記載の追加

2014年4月 Ver.1.06 警告ラベル追加、「作業者の資格」記載内容の変更、他

2014年12月 Ver.1.10 警告ラベル追加、他

2015年2月 Ver.1.20 「メカストッパ」に関する記載追加、他

2015年9月 Ver.1.30 「KCマーキングについて」追加、誤記修正、他

保証

保証

お買い上げいただきましたヤマハ発動機株式会社(以下弊社)のロボット及び関連機器に万一不都合が生じた

場合は、以下のように保証いたします。

1. 保証の内容

お買い上げいただきました弊社製造のロボット製品(以降、本製品という)を構成する純正部品が弊社の設計あるいは製

作上の責任にて故障や不具合を生じた場合、下記に示す保証期間と条件により、無償で修理いたします。

(以後これを保証修理と呼びます。)

2. 保証期間

保証期間は以下のいずれかに該当した場合に終了します。

保証期間 保証修理対象部品

出荷後 18 ヶ月ただし下記を除く

・据付後 12 ヶ月を経過したもの

製品を構成する全部品ただし下記を除く

・消耗部品および油脂液類

3. 保証の除外事項

◆ 次に示す事項は保証修理いたしません。

1) マニュアル群が指示する点検・保守・運用方法に対して怠慢・不備・間違いに起因する不具合

例:定期点検の未実施や不備、純正および指定以外の部品やグリスの使用や異なる供給電源、

間違った入出力接続など

2) マニュアル群に規定された範囲外の保管・稼働環境条件に起因する不具合

例:温度、湿度、雰囲気中の塵・埃・オイルミストなど

3) マニュアル群に記載された仕様・性能の限度を超える使用に起因する不具合

例:実際と異なるパラメータ設定(可搬質量・加速度など)、仕様を超える速度設定、部品寿命など

4) 経時変化による劣化・不具合

例:塗装・メッキの退色あるいは発錆、変質、その他の類似する事由

5) 品質・機能上に影響の無い音や振動などの感覚的現象(異常な音や振動などは除外)

例:コントローラの動作音、モータの回転音など

6) お客様による改造・仕様変更に起因する不具合

7) 地震・津波・落雷・風水害などの天災、火災に起因する不具合

8) 製品到着後の公害・塩害・結露・異常電圧、移動・移設時の衝突・転倒・落下などの事故に起因する不具合

9) 弊社または弊社が指定する業者以外による修理・整備に起因する不具合

10) 前記以外で弊社の責に帰すことの出来ない原因により生じた故障や不具合

11) 保証修理以外の依頼

例:保証修理以外の使用説明、修理、点検・調整、清掃など

◆ 次に示すものは保証対象としません。

1) 製造シリアルまたは製造年月が確認できない製品

2) お客様が作成および変更されたプログラム、ポイントなどの内部データ

3) 弊社にて再現できないあるいは原因特定できない製品

4) 保証修理作業に危険があると弊社が判断した製品

例:放射線設備や生体検査設備などに使用し、修理上の安全が十分に確保されていないと弊社が判断した場合

4. 保証の適用について

1)この保証は、日本国内で販売し使用される本製品に適用されます。したがって、海外に設置や移動した本製品は、保証

修理の対象となりません。(例外:弊社 WPA 海外保証プラン加入対象製品を除く。)

2)この保証は、本製品単体の保証とします。したがって、本製品の故障や不具合に起因する付随的損害(本製品の施工、

修理、撤去に要した諸費用、他の機器の故障および損傷、本製品使用によって得るであろう利益の喪失、精神的な損害

など)の保証には応じません。

3)保証修理として交換した部品は、すべて弊社の所有となります。理由無くこの部品が 30 日以内に弊社が指定する場所

に返却されない場合は、保証修理は適用されません。

4)この保証は、カタログに記載される標準仕様の製品に適用されます。特殊仕様および特記事項を含む特注仕様の内容は

保証範囲外とし、特注仕様書または特注仕様図の取り交わし時に別途定めるものとします。

保証

Ver.1.01_201403

製品について

■本製品を使用して製造した製品に関し、第三者から特許権・知的財産権・その他の権利に対する侵害を理由とし

て損害賠償等の請求を受けたとしても、弊社はその補償には応じません。

■本製品は、一般産業機器に使用されることを意図しています。特別に高い品質・信頼性が要求され、その故障や

誤動作が直接人命・財産を脅かしたり、人体に危害を及ぼす恐れのある機器(原子力制御機器、航空宇宙機器、

輸送機器、交通信号機器、燃焼制御、生命維持のための医療機器、各種安全装置など)に使用すること(以下、

特定用途という)は意図されておりませんし、また保証もされていません。本製品を特定用途に使用することは、

お客様の責任でなされることとなります。

■本書によって、工業所有権その他の権利の実施に対する保証、または実施権を許諾するものではありません。

また、本書の掲載内容の使用により起因する工業所有権上の諸問題については、当方は一切その責任を負うこと

は出来ません。

お読みになる前に

はじめに iマニュアルの構成について i

本書について ii

RCX340 の機能概要 iii

コントローラをご使用になる前に(必ずお読みください) iv

お読みになる前に

i

はじめに

このたびは、ヤマハロボットコントローラをお買い上げいただきまして誠にありがとうございます。

本ヤマハロボットコントローラのご使用に際しては、本書および関連するマニュアルをお読みいただくと共に、

安全に対して充分注意をはらって、正しく取り扱いをしていただくようにお願いいたします。

マニュアルの構成について

下記にマニュアルの構成と内容を示します。

■ マニュアルの構成

コントローラ

オペレーションマニュアル

ロボットの操作、および標準パラメータについて説明します。

ユーザーズマニュアル(本書)

コントローラの設置、配線、および設定方法について説明します。

プログラミングマニュアル

ロボットプログラム言語について説明します。

ロボット

設置マニュアル

ロボットの設置、および配線方法について説明します。

メンテナンスマニュアル

ロボットのメンテナンス方法について説明します。

ユーザーズマニュアル

ロボットの設置、配線方法、およびロボットのメンテナンス方法について説明します。

ネットワーク

ユーザーズマニュアル

ネットワークの配線、および設定方法について説明します。

サポートソフト

ユーザーズマニュアル

サポートソフトの操作方法について説明します。

ヤマハロボットおよびコントローラの設置、操作および調整にあたっては以下のいずれかの方法を必ず取り、

各マニュアルを速やかに閲覧できるようにしてください。

1. 書籍版マニュアル(有償)を手元に置いて設置・操作・調整を行う。

2. ディスク版マニュアルの内容をパソコンで表示させながら設置・操作・調整を行う。

3. 必要と思われる箇所を事前にディスク版マニュアルから抜粋し、プリントアウトした物を手元に置いて

設置・操作・調整を行う。

お読みになる前に

ii

本書について

本書で示す注意事項は、本製品に関するものについて記載したものです。

お客様がヤマハロボットを組み込んだ最終製品としての安全上のご注意に関しては、お客様にてご考慮頂きます

ようお願いいたします。

産業用ロボットは、高度にプログラミング可能な機械であり、動作上の大きな自由度をもっています。

ヤマハロボットおよびコントローラを安全に正しくご使用いただくために、本書に載せられた安全に関する指示

や注意に必ず従ってください。

もし必要な安全対策を怠ったり、誤った取り扱いをした場合は、ロボットおよびコントローラの故障や損傷を招

くばかりでなく、使用者 (据付者、運転者、または調整 ・ 点検者など )のケガや死亡も含む重大な事故につなが

りかねません。各章の注意事項も厳守してください。

ヤマハロボットおよびコントローラを安全に正しくご使用いただくために、本マニュアルの「安全の手引き」を

ご覧になり、安全性に関する規則、指示に必ず従ってください。

マニュアルにすべての安全に関する項目を記述することは困難です。

したがって、使用者自身の安全に対する正しい知識と的確な判断が非常に大切な要素となりますことをご留意く

ださい。

お読みになる前に

iii

RCX340 の機能概要

ヤマハロボットコントローラ RCX340 は、弊社の長年の実績をベースに開発された、ロボット専用コントローラ

です。

RCX340 はコンパクトな外形ながら、豊富な機能を搭載した多軸コントローラです。

主な機能は次のとおりです。

1. マルチタスク機能

最大 16タスク *を優先順位を指定して同時に実行できます。ただし、優先順位の高いタスクの実行中は、優先順位が低い

タスクは停止します。

プログラムの並列処理を行うことで、様々な動作を効率よく行えます。周辺装置を含めたロボットのトータルシステムの

稼働効率が飛躍的に向上します。

(*タスクについては、プログラミングマニュアルのマルチタスクを参照してください。)

2. ロボット言語

JIS B 8439(産業用ロボット-プログラム言語 SLIM*)に準拠した BASICライクな高級ロボット言語を使用しています。

マルチタスク等の複雑な動作も簡単にプログラムできます。

(*SLIMとは、Standard Language for Industrial Manipulatorsの略です。)

3. ロボット制御

最大4台のロボットまで制御可能です。

多彩なモーション機能を搭載し、かつ、それらを複数のロボットで実行できます。

4. 対象ロボット

ソフトウェアサーボにより、ユニットの標準化を実現しました。

ほぼ全てのヤマハロボットに接続可能です。

5. CE マーキング

ヤマハロボットシリーズとして機械指令、EMC指令に対応しました。

CEマーキング対応については、安全規格対応マニュアルを参照してください。また、システムとして CE対応する場合は、

RCX340 CE仕様を選定してください。

コントローラを正しく、また効果的にご使用いただくために、本書は、取り扱い、操作、入出力インターフェース

について記載しています。コントローラの据え付け、ご使用の前に必ずよくお読みください。

また、別冊のプログラミングマニュアルおよびご使用になるロボット本体のマニュアルも必要に応じて参照して

ください。

お読みになる前に

iv

コントローラをご使用になる前に(必ずお読みください)

コントローラをご使用になる場合、はじめに下記の作業が必要になります。

下記作業を行わなかった場合、電源投入時に、毎回原点位置設定のための原点復帰が必要になったり、ロボット

の異常動作 ( 振動、騒音 ) が発生する可能性がありますので十分注意してください。

[1] コントローラを電源接続する場合

コントローラのノイズ等による誤動作防止と安全のために、アース端子は必ず接続してください。

参考

詳細については、3 章「3.1 電源端子とアース端子」を参照してください。

[2] コントローラとバッテリケーブルを接続する場合

製品出荷時、放電を防ぐためアブソバッテリのコネクタはコントローラに接続されていません。コントローラを設置後、

必ず、ロボット接続ケーブルを接続する前に、3章「4. アブソバッテリの接続」を参照して、アブソバッテリのコネクタ

を接続してください。

アブソバッテリの接続を行わないで使用した場合、コントローラの電源投入時に、必ず、エラーが発生し、原点未了状態

になります。この場合、接続しているロボットをアブソ仕様としてご使用できません。

[3] コントローラとロボット接続ケーブルを接続する場合

ロボット接続ケーブルと電源接続線、または他の機器の動力線とは必ず離してください。誤動作、異常動作の原因となり

ます。

参考

コントローラとロボット接続ケーブルを接続し、最初に電源投入した場合、必ず「原点復帰」が必要となります。オペレー

ションマニュアルを参照して原点復帰を行なってください。

また、コントローラとロボット接続ケーブルを一旦切断し、再接続した場合も原点復帰が必要となります。

[4] 最高速度の設定

ボールネジ駆動のロボットにおいて、動作ストロークが長くなるとボールネジの自由長が長くなり、共振周波数が下がり

ます。その為、モータの回転速度によってはボールネジが共振し激しい振動が発生する場合があります。(共振が発生する

時の速度を危険速度と呼びます。)

この共振を防ぐ為、機種によっては動作ストロークが長くなる場合、最高速度の設定を下げる必要があります。

最高速度の設定値はカタログを参照ください。

c 注意 ボールネジが共振をおこした状態で使用を続けると、ボールネジが早期に磨耗する場合があります。

[5] デューティ

ロボットの寿命を長持ちさせるため、ロボットの運転はデューティ 50%以内で使用してください。

デューティ(%)=運転時間

運転時間 + 休止時間×100

ロボットのデューティが高いと“オーバーロード”、“オーバーヒート”などのエラーが発生します。

そのような場合は休止時間を増やして、デューティを下げてください。

第 1章 安全にご使用いただくために

1. ロボットに人が挟まれた場合の対処方法 1-1

2. 非常停止 1-32.1 非常停止の解除およびアラームリセット 1-3

3. 電源投入(オン)の手順 1-5

4. 使用環境 1-6

1-1

1

安全にご使用いただくために

1. ロボットに人が挟まれた場合の対処方法人員がロボットと架台等の機械部分の間に挟まれる、あるいは捕捉された場合、以下の方法で人員を解放してく

ださい。

1. ブレーキのない軸の場合

非常停止状態にすることでロボットの動力が遮断されます。手で軸を押すなどして軸を動かしてください。

2. ブレーキ付きの軸の場合

非常停止状態にすることでロボットの動力が遮断されますが、ブレーキが作動するため軸を動かすことはできません。

以下の手順によりブレーキを解除してから、手で軸を押すなどして軸を動かしてください。

w 警告

垂直仕様ロボット(上下軸)のブレーキを解除すると上下軸が落下し危険です。

・ブレーキを解除する前に、必ず上下軸を台などで支えてください。

・ブレーキを解除した時は上下軸と台などの間に身体がはさまれないよう注意してください。

1 プログラミングボックスの を押し

て、クイックメニューを表示します。

クイックメニューStep 1

2 カーソルキー( / )で[サー

ボ操作]を選択し、 を押します。

“サーボ操作(一括)”画面に切り替わります。

“サーボ操作(一括)”画面Step 2

3“サーボ操作(一括)”画面で、 (個

別)を押します。

“サーボ操作(個別)”画面に切り替わります。

4“サーボ操作(個別)”画面でブレー

キを解除する軸、または全軸の

[FREE]をカーソルキー( / /

/ )で選択し、 を押します。

ブレーキ解除の確認画面が表示されます。

"サーボ操作(個別)"画面Step 4

1-2

1

安全にご使用いただくために

5 カーソルキー( / )で[OK]

を選択し、 を押してブレーキを

解除します。

上下軸の場合、ブレーキを解除すると上下軸が落

下するため、必ず台などで上下軸を支えてあるこ

とを確認してからブレーキを解除してください。

再びブレーキをかける場合は、サーボ操作画面で

[OFF]を選択します。

ブレーキ解除確認画面Step 5

1-3

1

安全にご使用いただくために

2. 非常停止動作中のロボットを緊急停止したいとき、プログラミングボックスの非常停止ボタンを押します。

非常停止ボタンが押されると、コントローラはロボットへのモータ電源供給を切断します。

c 注意 上記の非常停止ボタンの他に、SAFETY コネクタに外部専用入力(非常停止)が用意されています。 詳細は、5 章「SAFETY 入出力インターフェース」を参照してください。

非常停止ボタン

プログラミングボックス

2.1 非常停止の解除およびアラームリセット

非常停止の状態からロボットの操作が可能な状態に戻るには、非常停止ボタンの解除およびアラームリセットを

してください。

n 要点

・SAFETY 入出力インターフェースの非常停止入力により、非常停止させることもできます。この場合の解除方法につい

ては、5 章「SAFETY 入出力インターフェース」を参照してください。

・非常停止しても原点復帰完了状態は保持されます。したがって、非常停止解除後の原点復帰操作の必要はありません。

1-4

1

安全にご使用いただくために

1 非常停止ボタンを時計方向に回して非常停止を解除します。

2 アラームを解除します。

クイックメニュー画面Step 2

プログラミングボックスの を押してくださ

い。クイックメニューが表示されます。

カーソルキー( / )で[アラームリセット]

を選択して、 を押してください。確認画面

が表示されます。

カーソルキー( / )で[YES]を選択して

を押してください。

アラーム状態が解除されます。

アラームリセット確認画面Step 2

n 要点

重度のアラームの場合、アラームリセットはできませ

ん。コントローラの電源再投入が必要です。

モータ電源をオンにするには、続けて次の操作をし

ます。

3“サーボ操作(一括)”画面にします。

プログラミングボックスの を押してくださ

い。クイックメニューが表示されます。

カーソルキー( / )で[サーボ操作]を選択

し、 を押してください。

“クイックメニュー”画面Step 3

4 モータ電源およびサーボをオンします。

カーソルキー( / )で[ON]を選択し、

を押して、サーボオンしてください。

n 要点

「サーボ操作 ( 一括 )」画面の [ON] をカーソルキーで

選択し、ENTER キーを押すと、コントローラに設定

しているすべてのロボットの軸がサーボオンします。

すべての軸をサーボオンしたくない場合はカーソル

キーで [POWER] を選択し、ENTER キーを押して

モータ電源をオンします。その後、「F1 個別」を押し

て「サーボ操作 ( 個別 )」の画面にします。「サーボ操

作 ( 個別 )」の画面でサーボオンする軸、または全軸の

[ON] をカーソルキーで選択し、ENTER キーを押し

てサーボオンしてください。サーボオンの操作の詳細

については、RCX340 のオペレーションマニュアルを

参照してください。

“サーボ操作(一括)”画面Step 4

5 を押して初期画面に戻ります。

1-5

1

安全にご使用いただくために

3. 電源投入(オン)の手順ここでは、コントローラの電源投入からロボットの原点復帰までの手順を示します。

c 注意 プログラミングボックスとコントローラの接続は、プログラミングボックスに付属している専用ケーブルおよびコネクタ

を必ず使用してください。ケーブルの加工や、中継器の接続は行わないでください。

n 要点

・ コントローラの電源をオフした後で、再びオンする場合は、5 秒以上経過してから行なってください。電源のオフから

オンへのタイミングが早いと、正常に立ち上がらない場合があります。

・ プログラムの実行中に電源をオフしないでください。システム内部のデータに矛盾が発生し、電源を再投入したとき、

正常にプログラムを再スタートできない場合があります。

電源をオフするときは必ずプログラムを終了または停止させてからにしてください。

・“電源オン時のサーボオン”パラメータが、“0: 無効”に設定されている場合、シリアル I/O 設定に関係なく、電源投入時、

常にサーボオフ状態で起動します。詳細は、4 章「1.11.1 コントローラの電源投入からサーボ ON」を参照してください。

1 必要な設備の接続を確認します。

ユーザーズマニュアルの指示に従って、必要な設備または装置の配線が正しく行われている事を確認し

てください。

2 非常停止状態にします。

プログラミングボックスの非常停止ボタンを押して、非常停止状態にしてください。

3 電源を投入します。

コントローラ前面の電源端子から電源供給します。“PWR”LED と 7 セグ LED が点灯し、プログラミン

グボックスに初期画面が表示されます。(“PWR”LED の点灯からコントローラが正常に起動するまで最

大 7 秒かかります。)

4 非常停止状態を解除します。

プログラミングボックスの非常停止ボタンを時計方向に回して、非常停止状態を解除してください。

5 サーボオンします。

サーボオン操作は RCX340オペレーションマニュアルを参照してください。

6 原点復帰します。

原点復帰の詳細については、RCX340オペレーションマニュアルを参照してください。

n 要点

電源投入中に“C50 : メモリ保存バッテリー電圧低下”のワーニングメッセージが表示されたときは、コントローラ内の

メモリバッテリ(約 4 年間有効)を交換してください。 メモリバッテリの交換の詳細は、8 章「5. メモリバッテリの交換」

を参照してください。

1-6

1

安全にご使用いただくために

4. 使用環境動作周囲温度

動作周囲温度 0℃~ 40℃

コントローラの仕様に適合し、連続動作が保証される周囲温度は、0~ 40℃です。

狭い場所に据え付けた場合、コントローラ自体や外部機器の発熱により周囲温度が上昇し、熱による暴走や誤動作、また、

仕様部品の劣化の原因になることがあります。

したがって、できるだけ自然対流の得られる場所に据え付けてください。また、自然対流が不十分な場合は、強制空冷を

行なってください。

保存温度

保存温度 -10℃~ 65℃

コントローラを使用しない場合は、- 10~ 65℃の周囲温度で保管してください。

また、高温での長期間の保管は、電気部品の劣化やメモリのバックアップ時間の低下の原因になりますので避けてください。

動作周囲湿度

動作周囲湿度 35%~ 85%RH(結露なきこと)

コントローラの仕様に適合し、連続動作が保証される周囲湿度は、35%~ 85%RH(ただし、結露が無いこと)です。

周囲湿度が高い場合や、結露する場合は、クーリングユニット *1付きボックスへ格納することをお勧めします。

(*1:クーリングユニット=冷却装置)

保存湿度

保存湿度 95%RH以下(結露なきこと)

コントローラを使用しない場合は、95%RH以下(ただし、結露がないこと)の相対湿度で保管してください。また、多湿

での長期間の保管は、コントローラ内部の部品に錆が発生する原因になりますので避けてください。

振動、衝撃

コントローラに強い衝撃を与えないでください。また、大きな振動や衝撃か伝わる場所には設置をしないでください。大

きな振動や衝撃が伝わると誤動作、故障の原因となります。

雰囲気

コントローラは、防爆、防塵、防滴などの仕様になっていませんので次のような場所に設置することはできません。部品

の腐食や設置不良、発火の原因になります。

1) 可燃性ガス、可燃性粉塵、引火性液体などの雰囲気

2) 金属加工の削りクズなどの導電性物質が飛散している雰囲気

3) 水、切削水、油、塵、金属粉、有機溶剤などが飛散している雰囲気

4) 酸・アルカリなどの腐食性ガス、腐食性物質の雰囲気

5) 切削液、研削液などのミスト雰囲気

6) 電気接点の接点不良を引き起こす、シリコーンガスなどが含まれる雰囲気

また、粉塵、ガスが発生する恐れのある場合は、クーリングユニット付きボックスへ格納することをお勧めします。

設置場所

室内のみで使用してください。

高度は、平均海抜 2000m以下で使用してください。

コントローラは、水・油・カーボン・粉塵などが入り込まないような構造の制御盤に設置してください。

次のような場所に設置をしないでください。

1) 大型インバータ、大出力の高周波発生器、大型コンタクタ、溶接機などの電気ノイズ源の近傍

2) 静電気などによりノイズが発生する場所

3) 無線周波妨害の恐れがある場所

4) 放射能に被爆する可能性がある場所

5) 発火物、引火物、爆発物などの危険物が存在する場所

6) 可燃物の近傍

7) 直射日光などにさらされる環境

8) 作業(ティーチング、点検など)を安全に行えるスペースが確保できない場所

第 2章 システムの概要

1. 入出力インターフェースの概要 2-11.1 主なシステム構成 2-1

1.2 RCX340 の軸構成 2-2

2. 各部の名称とコントロールシステム 2-32.1 RCX340 の外観 2-3

2.2 コントロールシステム 2-4

3. 主なオプション機器 2-53.1 プログラミングボックス 2-5

3.2 キー操作の概要 2-5

3.3 I/O 拡張 2-5

4. 設置から運転までの基本使用手順 2-6

2

システムの概要

2-1

1. 入出力インターフェースの概要

1.1 主なシステム構成

■ 構成 1 1台ロボット設定

例: YK500XGのみ

ロボットコントローラの軸すべてをロボット 1の軸とします。

ヤマハロボット

回生ショートコネクタ

パーソナルコンピュータ

外部制御(PLCなど)

プログラミングボックス

■ 構成 2 複数台ロボット設定

例: ロボット 1:MXYx

ロボット 2:MF30ダブルキャリア

ロボットコントローラの 1~ 2軸をロボット1の軸とし、3~ 4軸をロボット 2の軸とします。

ヤマハロボット

(ダブルキャリア)

パーソナルコンピュータ

外部制御(PLCなど)

プログラミングボックス

回生ショートコネクタ

2

システムの概要

2-2

1.2 RCX340 の軸構成

ロボットコントローラ RCX340の軸構成は、以下のようになります。

コントローラ ロボット [1]

ロボット [4]

通常軸

通常軸

付加軸

付加軸

・・・

ロボット (1 ~4) 1台のロボットを構成する軸の集合体です。最大 4台まで制御できます。

通常軸 1台のロボットを構成する軸です。この軸はロボット言語の“MOVE”命令で移動します。

付加軸 この軸はロボット言語の“MOVE”命令では移動しません。“DRIVE”命令で移動します。

例 1 4軸スカラロボット1台

ロボット番号 ロボット種類 M1 M2 M3 M4

1 スカラロボット X Y Z R

例 2 XYロボット2台の場合

ロボット番号 ロボット種類 M1 M2 S1 S2

1 XYロボット 1 X Y

2 XYロボット 2 X Y

2

システムの概要

2-3

2. 各部の名称とコントロールシステム

RCX340 の外観、およびコントロールシステムの基本ブロック図を示します。

2.1 RCX340 の外観

16

14

19 9 9 9 151 1 1 3 8 8

13 8 842 2

5

6

7

11 10

12

パネル表記(名前) 機能

1 M1/M2/M3/M4 サーボモータ駆動用のコネクタ

2 ROB I/O[1-2/3-4] サーボモータの位置信号および原点センサ信号・ブレーキ制御のためのコネクタ

3 SAFETY 非常停止などの安全用の入出力コネクタ

4 PB プログラミングボックス用のコネクタ

5 COM RS-232Cインターフェース用のコネクタ

6 EN イーサネット用コネクタ

7 USB USB用コネクタ

8 (OP.)1/2/3/4 オプションボードを最大 4枚まで装着できるポート

9 BAT[1/2/3/4] アブソバックアップ用電池のコネクタ

10 AC IN[L/N/L1/N1] 制御電源、主電源(モータ駆動用電源)入力用コネクタ

11 (PE) アース端子。D種接地工事が必要

12 “PWR” LED 電源がオンの時に点灯

13 7SEG LED コントローラ、またはロボットの状態を示す。

14 FANコントローラの内部温度を一定に保つファン。コントローラを設置する際に左側面から 50mm以上空け

て、ファン開口部をふさがない。

15 BK24V 2軸以上ブレーキ使用時のブレーキ用外部 24V入力電源コネクタ

16 RGEN 拡張用回生抵抗コネクタ。拡張用回生抵抗の未接続時は回生ショートコネクタを取付

2

システムの概要

2-4

2.2 コントロールシステム

■ 基本ブロック図

RO

BO

I/O1-

2

RO

BO

I/O3-

4

BA

T1

BA

T2

BA

T3

BA

T4

SA

FE

TY

PB

BK

24V

CO

M

US

B

EN

DRIVER1

DR

IVE

R2

AX

IS2

DR

IVE

R2

AX

IS3

DR

IVE

R2

AX

IS4

DRIVER POWER

CP

U B

OA

RDF

AN

RE

GIS

TO

R

OP

.1O

P.2

OP

.3O

P.4

LNL1N1

AC IN

RGEN M1 M3M2 M4

DR

IVE

R2

AX

IS1

2

システムの概要

2-5

3. 主なオプション機器

3.1 プログラミングボックス

ロボットの手動操作、プログラムの入力や編集、ティーチング、およびパラメータ設定などができます。

非常停止ボタン

PBコネクタ

手動固定スイッチ

イネーブルスイッチ(PBX-Eのみ)

USBコネクタ

3.2 キー操作の概要

三行表記のキーは 3種類の入力が可能です。

AlphaNumSym

AlphaNumSym

キーを押すと入力する文字タイプが変わります。また、キー状態を示す LEDの表示も変わります。

■ LED の表示(Alpha 選択時)

キー操作の詳細については、オペレーションマニュアルを参照してください。

3.3 I/O 拡張

コントローラの I/O拡張ボードは、1枚当たり汎用入力 24点、汎用出力 16点です。

n 要点

I/O 拡張ボードの詳細は、4 章「入出力インターフェース」を参照してください。

Alpha :アルファベット入力

Num :ナンバー入力

Sym :シンボル入力

2

システムの概要

2-6

4. 設置から運転までの基本使用手順

ジョグ移動でソフトリミットの位置を決める場合、あらかじめ原点復帰完了状態であること。

コントローラの設置

・接地工事・各ケーブル、コネクタの接続・非常停止回路の作成

本運転を行う

非常停止等の安全装置が正常に作動するか確認

ステップ運転等で試運転し、運転調整を行う

各配線および電源電圧を確認し、電源を投入

電源投入後にアラームが発生していないか確認する(動作確認)

ロボット型式確認

コントローラに設定してあるロボット型式と、実際に接続されているロボットが一致しているか確認

パラメータ設定 使用条件に合わせ、パラメータを設定

原点復帰 原点復帰を行い、原点位置を教示する

プログラム作成 運転内容に合わせ、プログラムを作成

ポイントデータ作成 運転内容に合わせ、ポイントデータを作成

パラメータ初期設定

ロボット運転の最適化のため、以下のパラメータを設定 ・ 先端質量(ワーク質量+ツール質量)

MULTI型ロボットおよび付加軸設定になっている軸の 場合は、“軸先端質量”を設定

※ 新規使用時に必ず設定してください。その後は、必要に 応じて設定してください。

シリアルI/Oボード付きの場合

局番、通信速度等の設定(シリアルI/Oの種類により異なる)

※ オンラインコマンドによる運転などプログラムを使わない 場合は作成不要

3. 電源投入(オン)の手順 11.コントローラの動作確認

コントローラのシステム設定

コントローラのシステム設定

4. 自動運転

2. プログラム編集プログラム言語については、プログラミングマニュアルをご覧ください

1. ポイント編集

5. 原点復帰

4. 自動運転

設置、接続・配線

設置、接続・配線

電源投入

電源投入

初期作業

初期作業

データ設定

データ設定

試運転

試運転

本運転

本運転

各シリアルI/Oのマニュアルをご覧ください

1. 梱包、運搬、開梱

10. ケーブル取り回しおよび 設置上の注意

3章

… オペレーションマニュアル

4章 入出力インターフェース5章 SAFETY入出力インターフェース

1章

3章

7章

7章

3章

3章OP

OP

4章OP

3章OP

OP

4章OP

 ・ ソフトリミット(移動可能範囲)

基本手順 参照箇所

※ 新規使用時には、必ず行なってください。

その後は、以下の場合に行なってください。 ・ インクリ軸の場合:電源を投入してロボットの運転を開始する前

および原点が不定(原点未了)になった場合 ・ アブソ軸の場合:原点が不定(原点未了)になった場合

10.5 ロボットパラメータ ・ 先端質量/ WEIGHT10.6 軸パラメータ ・ +ソフトリミット/ PLMT+ ・ -ソフトリミット/ PLMT- ・ 軸先端質量/ AXSTIP

第 3章 据え付け

1. 運搬、開梱 3-1

2. コントローラの設置 3-12.1 設置条件 3-1

2.2 設置方法 3-2

3. 電源接続 3-33.1 電源端子とアース端子 3-3

3.2 電源コネクタの結線方法 3-4

3.3 電源容量と発熱量の目安 3-5

3.4 外付漏電遮断器の設置 3-6

3.4.1 選定条件 3-6

3.5 サーキットプロテクタの設置 3-7

3.6 電磁接触器の設置 3-7

3.7 ノイズフィルタの設置 3-7

3.8 サージアブソーバの設置 3-7

4. アブソバッテリの接続 3-8

5. ロボットの接続 3-95.1 ロボット接続ケーブルの接続 3-9

5.2 ノイズ対策 3-10

6. プログラミングボックスの接続 3-10

7. I/O の接続 3-11

8. 回生ショートコネクタの接続 3-11

9. ブレーキ電源の接続 3-12

10. ケーブル取り回し、および設置上の注意 3-1210.1 配線方法 3-12

10.2 誤動作防止対策 3-13

11. コントローラの動作確認 3-1411.1 コントローラの配線 3-14

11.2 動作確認のための非常停止回路の配線例 3-15

11.3 動作確認 3-15

3

据え付け

3-1

1. 運搬、開梱本装置は精密機器のため、梱包には十分注意しております。

万一、梱包箱に大きな傷やヘコミなどがある場合は、開梱する前にご連絡ください。

運搬するときは、落下による損傷を防ぐために台車などで静かに運搬してください。

開梱するときは、衝撃を与えないよう十分注意してください。開梱後、付属品を確認してください。

c 注意

運搬や開梱するときに落下させたり振動を加えたりしないでください。ロボットやコントローラはかなりの重量があり、ケガをしたり機器

を損傷する恐れがあります。取り扱いには十分注意してください。

付属品

標準

電源コネクタ 1ヶ

SAFETYコネクタ 1ヶ

PBターミネータ 1ヶ

回生ショートコネクタ 1ヶ

COMコネクタ用カバー 1ヶ

イーサネットコネクタ用カバー 1ヶ

USBコネクタ用カバー 1ヶ

メディア版マニュアル 1ヶ

オプション

プログラミングボックス 1ヶ

アブソバッテリ 1~ 4ヶ

I/Oコネクタ ( 選択された I/Oオプション専用のコネクタが付属

されます)1式

通信ケーブル 1ヶ

ブレーキ用外部 24V 電源コネクタ 1ヶ

サポートソフトインストール CD-ROM 1ヶ

※選択されたオプションにより上記以外の付属品が追加されます。

2. コントローラの設置

2.1 設置条件

コントローラを設置する際は、次の点に留意してください。

■ 設置場所コントローラは制御盤内の取付け板に、水平な状態でねじ止めしてください。 また、取付け板は金属製のものを使用してください。

■ 使用温度・湿度コントローラの使用周囲温度・湿度は、必ず次の条件を守ってください。 ・周囲温度:0~ 40℃ ・周囲湿度:35~ 85%RH(結露なきこと)

■ 避けるべき使用環境コントローラを正常な状態で動作させるため、以下の環境での使用は避けてください。

・ 可燃性ガス、引火性液体等の雰囲気・ 金属加工の削りクズ等導電性物質が飛散している雰囲気・ 酸、アルカリ等の腐食性ガスの雰囲気・ 切削液、研削液等のミスト雰囲気・ 大型のインバータ、大出力の高周波発信器、大型のコンタクタ、溶接機などの電気ノイズ源の近傍・ 油や水のかかる環境 やむを得ず、油や水のかかる場所で使用するときはコントローラを防水型制御ボックス(クーリングユニット付き) などに格納してください。

・ 振動の多い環境・ 禁止されている設置方向に設置された環境・ コントローラのコネクタやケーブル類に、衝撃や負荷が加わる環境

3

据え付け

3-2

■ 周囲空間

コントローラの周囲に十分空間を取り、通風の良いところに設置してください。

50mm以上

50mm以上

50mm以上

50mm以上(100mm以上を推奨します)

c 注意 指定の設置条件以外では使用しないでください。劣化や故障の原因となります。 底面の空間は、バッテリ交換の作業性を考慮してください。(100mm 以上を推奨します。)

2.2 設置方法

制御盤内の取付け板に、水平な状態にねじ止めしてください。固定には M5ねじを 6本使用します。(下図参照)

また、取付け板は金属製のものを使用してください。

3

据え付け

3-3

3. 電源接続

電源コードに AC 電源コネクタを接続し、コントローラ前面の「AC IN」コネクタに接続します。

3.1 電源端子とアース端子

c 注意 コントローラの電源仕様を確認し、電源電圧を間違えないようにしてください。

■ 電源端子

入力端子 配線 名称 推奨条件

L ライブ 200~ 230V主電源

(モータ駆動用電源)2.0sq*以上

N ニュートラル 200~ 230V

L1 ライブ 200~ 230V制御電源 1.25sq*以上

N1 ニュートラル 200~ 230V

■ アース端子

端子記号 名称 推奨条件

(PE) アース端子(D種接地工事) 配線材料:2.0sq*以上  締付トルク:1.4Nm   接地抵抗:100Ω以下

*sq(スケア )とは、より線の断面積を表す単位で 1sqは約 1平方ミリメートルです。

w 警告

・ 感電に対する保護とノイズ等による誤動作防止のためにアース(保護導体)端子 は必ず接続してください。・ 接地は D 種接地工事を行ってください。

・ 電源供給時に、電源端子に触れると感電する恐れがあります。

■ 接続例

L

N

L1

N1

漏電遮断器

ノイズフィルタ

サーキットプロテクタ

サーキットプロテクタ

電磁接触器

RCX340単相AC200V

3.5項参照3.4項参照 3.7項参照 3.6項参照

3.8項参照

サージアブソーバ

c 注意 端子接続箇所を間違えないでください。故障の原因になります。

3

据え付け

3-4

■ 電源端子およびアース端子

3.2 電源コネクタの結線方法

■ 用意するもの

電源コネクタを結線するにあたって、以下のものを用意してください。

コネクタ(付属) 電線結線レバー(付属)または

マイナスドライバ

■ 結線方法

電線の被覆を 8~ 9mmむいてください。

電線の芯線部を電源コネクタの開口部に下図いずれかの方法で挿入し、電線が抜けないことを確認してください。

被覆を8~9mmむく

8~9mm

結線レバー

付属の結線レバーを用いる場合 マイナスドライバを用いる場合

コネクタ上部のスロットからマイナスドライバでスプリングを押し下げながら、電線を挿入することもできます。

c 注意 一つの電線口には原則として一本の電線のみ結線してください。

3

据え付け

3-5

3.3 電源容量と発熱量の目安

必要な電源容量と発熱量は、ロボット機種および軸数によって異なります。

c 注意 電源電圧は仕様に対して常に± 10% の範囲内であることが必要です。 電圧が低下するとコントローラが電圧低下異常を検出し、ロボットが非常停止する場合があります。 また、逆に仕様を超えて高い電圧で使用するとコントローラを破壊したりモータ電源電圧の過電圧検出によりロボットが

非常停止する場合があります。

以下の表を目安として電源の準備および制御盤の大きさ、コントローラの配置、冷却の方法をご検討ください。

対象コントローラ:RCX340

1. スカラ型ロボット接続時

ロボット機種電源容量

(VA)

発熱量

(W)標準タイプ クリーンタイプ 防塵・防滴タイプ 天吊り

壁取付け・

インバースタイプ

YK120XG, YK150XG 300 58

YK180XG, YK180X

YK220XYK180XC, YK220XC 500 63

YK250XG, YK350XG

YK400XG, YK500XGL

YK600XGL, YK400XR

YK250XCH

YK350XCH

YK400XCH

YK250XGC

YK350XGC

YK400XGC

YK500XGLC

YK600XGLC

YK250XGP

YK350XGP

YK400XGP

YK500XGLP

YK600XGLP

YK300XGS

YK400XGS1000 75

YK500XC, YK600XC 1500 88

YK500XG, YK600XG

YK700XGL

YK500XGP

YK600XGP

YK500XGS

YK600XGS1700 93

YK700XC, YK800XC

YK1000XC2000 100

YK600XGH, YK700XG

YK800XG, YK900XG

YK1000XG, YK1200X

YK600XGHP

YK700XGP

YK800XGP

YK900XGP

YK1000XGP

YK350TW

YK500TW

YK700XGS

YK800XGS

YK900XGS

YK1000XGS

2500 113

2. 直交型およびマルチ型で 2 軸接続時

軸電流センサ値電源容量 (VA)

発熱量

(W)M1 M2

05 05 600 65

10 05 800 70

20 05 1100 78

10 10 1000 75

20 10 1300 83

20 20 1700 93

3

据え付け

3-6

3. 直交型およびマルチ型で 3 軸接続時

軸電流センサ値電源容量 (VA)

発熱量

(W)M1 M2 M3

05 05 05 700 68

10 05 05 900 73

20 05 05 1200 80

10 10 05 1000 75

20 10 05 1300 83

20 20 05 1600 90

10 10 10 1200 80

20 10 10 1500 88

20 20 10 1800 95

20 20 20 2000 100

4. 直交型およびマルチ型で 4 軸接続時

軸電流センサ値電源容量 (VA)

発熱量

(W)M1 M2 M3 M4

05 05 05 05 800 70

10 05 05 05 1000 75

20 05 05 05 1200 80

10 10 05 05 1100 78

20 10 05 05 1400 85

20 20 05 05 1600 90

10 10 10 05 1300 83

20 10 10 05 1500 88

20 20 10 05 1800 95

20 20 20 05 2100 103

10 10 10 10 1400 85

20 10 10 10 1700 93

20 20 10 10 2000 100

20 20 20 10 2200 105

20 20 20 20 2500 113

※ 各軸の軸電流センサ値は、入れ替わっていても問題ありません。

3.4 外付漏電遮断器の設置

ロボットコントローラには高周波の漏洩電流が流れます。安全のため、必ず漏電遮断機を電源接続部に設置して

ください。定格感度電流(I△ n)の選定に注意してください。

(漏電遮断器メーカの資料を参考の上、インバータ対応のもの等を使用してください。)

3.4.1 選定条件

漏洩電流の値は、制御電源と主電源の合計で 2.7mA(MAX)となります。

値はリークテスタ(日置電機製 3283)によるローパスフィルタ ON (100Hz)における測定値です。

c 注意

1. コントローラを複数台設置する場合は、コントローラ 1 台あたりの漏洩電流を加算していきます。

2. 接地は必ず実施し、確実に行なってください

3. ケーブルの設置状況によっては、ケーブルと FG 間の浮遊容量が変化し、漏洩電流が変動します。

3

据え付け

3-7

3.5 サーキットプロテクタの設置

ロボットコントローラの電源接続部には、安全のためサーキットプロテクタを必ず設置してください。

ロボットコントローラの電源投入時やモータの始動時には、定格電流の数倍から 10 数倍の突入電流が流れます。

サーキットプロテクタは、中速形や低速形のイナーシャディレイ付等のものを選定してください

参考例

定格電流 動作特性

RCX340 制御電源(L1、N1) 5A低速形イナーシャディレイ付き

RCX340 主電源(L、N) 15A

3.6 電磁接触器の設置

ロボットコントローラの電源投入および遮断を PLC等の外部装置から制御する場合は、コントローラの AC電

源供給ラインに電磁接触器を設置してください。

お客様の要求される安全カテゴリに応じた製品を選定し、安全カテゴリに応じた回路で開閉を制御してください。

その場合、主電源と制御電源の経路を分離し主電源側に電磁接触器を設置してください。

非常停止等で制御する場合は、主電源の投入および遮断で行なってください。

3.7 ノイズフィルタの設置

電源ラインのノイズを抑制するために設置することを推奨します。

■ 推奨品ノイズフィルタ外形図

メーカ : TDK ラムダ

型式 : RSHN-2016

52±

1

115±0.5

10±

1

43±

0.5

13±

113

±1

127±1

35±1

6-M4

2-φ4.5

3.8 サージアブソーバの設置

落雷により発生するサージノイズの耐性を高めるために設置することを推奨します。

■ 推奨品サージアブソーバ外形寸法図

メーカ :双信電機株式会社

型式 :LT-C12G801WS

動作表示

緑:正常赤:故障

φ4.3

+0.3

-0.1

25 ±1

.04

33.5

±1.0

19 ±1.0

4 ±0.5

22.5 ±1.0

250 +25

-028

±1.0

3

据え付け

3-8

4. アブソバッテリの接続

製品出荷時、放電を防ぐためアブソバッテリのコネクタはコントローラに接続されていません。コントローラの

設置後、ロボット接続ケーブルを接続する前にアブソバッテリを接続してください。

アブソバッテリは、アブソ仕様として使用する軸に対応する BAT コネクタに接続してください。

■ アブソバッテリの取り付け方法

1 底面のつまみを緩めます。底面カバーを取り外します。

2 各アブソバッテリを底面のバッテリケースに + 極を左向きにしてはめ込み、装着します。

3 各アブソバッテリのコネクタを BAT コネクタに差し込みます。

※アブソバッテリの交換も同様の手順です。

2

3

1

3

アブソバッテリ

c 注意 加工や延長を行わないでください。異常動作や故障の原因となります。

n 要点

・ 電源オフ中にアブソバッテリを BAT コネクタから外すと原点復帰未了状態になります。

製品出荷時、放電を防ぐためアブソバッテリのコネクタはコントローラに接続されていないため、最初の電源投入時に原

点復帰未了状態を示すアラームメッセージが必ず表示されます。このアラームメッセージ表示はコントローラおよびロ

ボットの異常を示すものではありません。

・ バックアップ保持時間を越えてコントローラの電源をオフしていた場合はバッテリの交換が必要です。

・ コントローラを長期保管する場合は、アブソバッテリの消耗を抑えるためアブソバッテリを BAT コネクタから外してく

ださい。

3

据え付け

3-9

5. ロボットの接続

5.1 ロボット接続ケーブルの接続

ロボット接続ケーブルはコントローラ前面の「M1」「M2」「M3」「M4」、および「ROB I/O 1-2」「ROB I/O 3-4」

コネクタに接続します。

「M1」「M2」コネクタ、および「ROB I/O 1-2」コネクタが 1、2軸用、また、「M3」「M4」コネクタ、および「ROB

I/O 3-4」コネクタが 3、4軸用です。

1、2軸用 3、4軸用

ロボット接続ケーブルの仕様はロボットにより異なります。詳細はロボットのマニュアルを参照してください。

w 警告 ロボット接続ケーブルは、必ずコントローラの電源オフ状態で接続してください。

「M1」と「M3」コネクタ、「M2」と「M4」コネクタ、また ROB I/O コネクタ(1-2/3-4)は、それぞれ同じ形状です。誤

接続しないよう注意してください。誤接続すると、ロボットの誤動作の原因になります。 ロボット接続ケーブルを電源ケーブルや他の動力線の近くに配線しないでください。ロボットの誤動作の原因になります。

c 注意 ロボット接続ケーブルは確実に接続してください。コネクタの接続不良およびコネクタピンの接触不良は、ロボットの誤

動作の原因になります。コントローラの電源を投入する前に、コネクタが確実に接続されていることを再度確認してくだ

さい。また、ロボットの接地は確実に実施してください。接地方法の詳細については、ロボットのマニュアルを参照して

ください。

n 要点

接続する前にコネクタピンの曲りや折れ、および、ケーブルの損傷がないことを確認してください。

3

据え付け

3-10

5.2 ノイズ対策

「M1」「M2」「M3」「M4」コネクタに接続するケーブルはモータ動力用のモータケーブルです。モータケーブルは、モータ制御によるスイッチングノイズを発生するため、モータケーブルの近くにセンサ等を設置すると誤動作する場合があります。その場合は、以下のノイズ対策をしてください。

1.モータケーブルから離れた場所にセンサ等を設置する。

2.センサ等の配線にシールド線を使用し、シールドを接地する。

3.コントローラとロボット接続ケーブルの間にノイズフィルタを接続する。

■ ノイズフィルタ

型番 KBG-M6563-00 (M1、M3 用) 型番 KBG-M6563-10 (M2、M4 用)

ヤマハロボット本体へ接続

ノイズフィルタ

6. プログラミングボックスの接続

プログラミングボックスをコントローラ前面の PB

コネクタに接続します。

c 注意 PB コネクタの接続には向きがあります。誤っ

た向きでの接続はプログラミングボックスの

故障の原因となります。

プログラミングボックス

プログラミングボックスを接続しないときは、付属のターミネータを接続してください。

c 注意 プログラミングボックスにはB接点タイプの非常停止ボタンが装備されているため、プログラミングボックスをコントローラ

から切り離すと非常停止機能が働きます。この非常停止を回避するために、ターミネータを接続します。

3

据え付け

3-11

7. I/O の接続

各種入出力用の周辺装置を接続します。各入出力(I/O)には番号が設定されており、その番号により使用する I/O

コネクタが異なります。

入出力の詳細は、4 章「入出力インターフェース」および 5 章「SAFETY 入出力インターフェース」を参照して

ください。

マニュアルに記述されている下記の語句についての定義をします。

■ NPN 仕様

NPN仕様とは、トランジスタおよびフォトカプラを使用した入出力ポートに対して、NPNオープンコレクタトランジスタ

を DO出力方式とし、DI入力もそれに対応した入力方式となる仕様を示します。したがって、出力方式は sink型、入力方

式は source型となります。(下図参照)

電流

電流DO出力(sink型)

DI入力(source型)

N.COM

NPN

P.COM

■ PNP 仕様

PNP仕様とは、トランジスタおよびフォトカプラを使用した入出力ポートに対して、PNPオープンコレクタトランジスタ

を DO出力方式とし、DI入力もそれに対応した入力方式となる仕様を示します。したがって、出力方式は source型、入力

方式は sink型となります。(下図参照)

電流

電流

DO出力(source型)

DI入力(sink型)

N.COM

PNP

P.COM

8. 回生ショートコネクタの接続

回生装置は内蔵されています。

拡張用回生抵抗の温度異常監視を無効にするため、ショート

コネクタを接続します。

3

据え付け

3-12

9. ブレーキ電源の接続

ブレーキ軸が2軸以上ある場合は、外部よりブレーキ電源供給が必要となります。1 軸あたり 24V10W の電源を

ご用意ください。

n 要点

ブレーキ電源は、パラレル I/O ボードに供給する駆動電源と共用(兼用)です。

詳細は 4 章「1.2 使用電源」と「1.3 電源コネクタの結線作業」を参照してください。

10. ケーブル取り回し、および設置上の注意

10.1 配線方法

コントローラにケーブルを配線する際は、ノイズによる誤動作を防止するために下記の注意点を守ってください。

c 注意

「出来る限り離して設置する」とは、100mm 以上を目安としてください。

1. 外部機器接続ケーブル、ロボット接続ケーブル、および電源ケーブル、他システムの動力線とは 100mm 以上を目安に

出来る限り離して設置する。決して、一緒に束ねない。

2. 電磁接触器、誘導電動機、電磁弁、ブレーキソレノイドなどの配線と、外部機器接続ケーブルおよびロボット接続ケー

ブルとは、決して、同一ダクトに通したり束ねたりしない。

3. アース線は短く配線する。

各ケーブル名は下図を参照してください。

ロボット接続ケーブル

電源ケーブル

外部機器接続ケーブル

※ 外部機器:DIO、SAFFTY、COM、Ethernet等

3

据え付け

3-13

10.2 誤動作防止対策

ノイズによる誤動作を防止するために次の点に留意してください。

1. ノイズフィルタやフェライトコアは、コントローラ近くに配置する。

ノイズフィルタの一次配線と二次配線とを束ねない。

■ ノイズフィルタ設置

悪い例

ノイズフィルタ

コントローラ一次配線 L1

N1

L

N

アース線

ノイズフィルタに対する一次側と二次側とを束ねている

アース線を一次配線と束ねている

二次配線

2. コントローラ近くの誘導負荷(誘導電動機、電磁弁、ブレーキソレノイド、リレー等)のコイルには、サージ

吸収回路を必ず取り付けてください。

■ サージ吸収回路の実施例

誘導電動機の場合

A

A

A : サージキラー

単相モータ

3相モータ

電磁弁、ソレノイドの場合

B : ダイオード、バリスタ、CR素子

直流タイプ

C : バリスタ、CR素子

交流タイプ

B C

3

据え付け

3-14

11. コントローラの動作確認

コントローラ、ロボット、および付属のコネクタを使用した動作確認方法を示します。

11.1 コントローラの配線

コントローラへ以下の接続を行なってください。

・ 電源接続(ただし、動作確認を実行するときまで、電源供給をしないでください。)

・ ロボット接続ケーブルの接続

・ プログラミングボックスの接続

・ アブソバッテリの接続(アブソ仕様時のみ)

・ 付属の回生ショートコネクタの接続

・ 付属の SAFETYコネクタの接続

付属の SAFETYコネクタは以下のピン同士を短絡接続します。

SAFETY コネクタ

A1- A2

A3- A4

A5- A6

B1- B2

B3- B4

B5- B6

付属の回生ショートコネクタ

プログラミングボックス

付属のSAFETYコネクタ

ヤマハロボット本体へ接続

3

据え付け

3-15

11.2 動作確認のための非常停止回路の配線例

PB

非常停止

13141516

PBE-STOP11 13

141516

E-STOP12E-STOP21E-STOP22

E-STOP11

E-STOP1+E-STOP2+

E-STOP21

内部電源+24V

E-STOP2-E-STOP1-

E-STOP12

E-STOP22E-STOP RDY1

E-STOP RDY2

NL

E-STOP COM1

E-STOP COM2

A1

A2

B2

B1

B5

B6A6

A5

A3

B3A4

B4

内部電源GND

コントローラ主電源回路へ

主電源投入制御

非常停止状態検知

SAFETY

ACIN

3.3kΩ

3.3kΩ

プログラミングボックスの非常停止ボタンの接点は、PBコネクタを経由して SAFETYコネクタの A2、A3、B2、

B3ピンから出力されます。

11.3 動作確認

コントローラ、ロボットおよび付属のコネクタを接続した後、コントローラに電源供給を行います。

n 要点

オプションボードが配線されずに装着されている場合、エラー発生や非常停止が解除できないなど、異常状態になります。

動作確認の際は、一時的にオプションボードを無効に設定してください。詳細は7章「11.8 オプションボードに関するパ

ラメータ」を参照してください。

正常状態の場合

・コントローラ前面の“PWR”LEDが点灯し、7セグ LEDが次のように表示されます。

 (サーボ OFF、原点未了、非常停止解除 )

SRV|ORG|E-STOP

異常状態の場合

・コントローラ前面の“PWR”が点灯し、7セグ表示にアラームコードが表示されます。

・プログラミングボックスのアラームメッセージを確認し、トラブルシューティングに従って対策を行なってください。

(例 ) アラーム発生時の表示

“E+アラームグループ番号”と“アラーム分類番号”を交互に表示します。

※各アラームコードが示すアラーム内容は 「 トラブルシューティング 」 を参照してください。

第 4章 入出力インターフェース

1. 入出力インターフェースの概要 4-11.1 ID の設定 4-2

1.2 使用電源 4-2

1.3 電源コネクタの結線作業 4-3

1.4 コネクタの入出力信号表 4-4

1.4.1 標準仕様入出力コネクタの信号表 4-4

1.4.2 拡張仕様入出力コネクタの信号表 4-5

1.5 コネクタのピン配列表 4-6

1.5.1 標準仕様入出力コネクタ 4-6

1.5.2 拡張仕様入出力コネクタ 4-6

1.6 コネクタ端子番号 4-7

1.7 入力信号の接続例 4-7

1.8 出力信号の接続例 4-8

1.9 専用入力信号の意味 4-9

1.10 専用出力信号の意味 4-11

1.11 専用入出力信号のタイミングチャート 4-12

1.11.1 コントローラの電源投入からサーボ ON 4-12

1.11.2 コントローラの非常停止とサーボオン復帰 4-13

1.11.3 原点復帰 4-14

1.11.4 プログラムリセットとプログラム実行 4-15

1.11.5 プログラムのストップによる停止 4-16

1.12 汎用入出力信号 4-17

1.12.1 汎用入力信号 4-17

1.12.2 汎用出力信号 4-17

1.12.3 汎用出力信号のリセット (オフ ) 4-17

2. 定格 4-182.1 入力 4-18

2.2 出力 4-18

3. 注意事項 4-18

4

入出力インターフェース

4-1

1. 入出力インターフェースの概要

お客様のシステムに対応するため、コントローラには専用または汎用の入出力インターフェースを選択できます。

入出力インターフェースを使用するには、オプションのパラレル I/Oボードをコントローラに追加します。

パラレル I/Oボードは、専用入出力を含む標準仕様と、汎用入出力のみの拡張仕様を選択できます。また、最大

4枚まで装着できます。

パラレル I/Oボードの標準仕様 /拡張仕様、および、PNP仕様 / NPN仕様は出荷時に決定されます。

なお、シリアル I/O(CC-Link、DeviceNet等)を選択した場合、パラレル I/Oボードの専用入力は DI06(ストッ

プ)以外は無効になります。

NPN仕様、および PNP仕様の定義については、3章「7. I/Oの接続」を参照してください。また、以降は入力

信号を DI、出力信号を DOと表記します。

n 要点

ロボットの手動操作時は、安全のため専用入力の使用に制限が加えられます。

仕様 コネクタ名称 コネクタ型番 配線材

標準

入力

専用 8点

STD.DIO シェル:10350-52A0-008

プラグ:10150-3000PE

メーカー:住友スリーエム

AWG30~ 24

汎用 16点

出力

専用 9点

汎用 8点

拡張

入力 24 点(最大 96点)EXP.DIO

出力 16 点(最大 64点)

■ パラレル I/O ボード

パラレルI/Oコネクタ

電源コネクタ

4

入出力インターフェース

4-2

1.1 ID の設定

パラレル I/Oボードの ID(1~ 4)はボードの接続位置により自動割り当てされます (オプションスロット番号順 )。

オプションスロット番号は“左上→左下→右上→右下”の順に、コントローラ本体のオプションスロットに表記

されています。

また、パラレル I/Oボードの IDはパラメータで設定することができます。ただし、ボードが標準仕様の場合は、

IDは常に 1になります。

ID 汎用入出力 専用入出力

1標準仕様 DI20-DI37 / DO20-DO27 有り※ 1

拡張仕様 DI10-DI37 / DO10-DO27 無し

2 DI40-DI67 / DO30-DO47 無し

3 DI70-DI117 / DO50-DO67 無し

4 DI120-DI147 / DO70-DO107 無し

※ 1 専用入力を有効にするためには、I/Oの CHK1(ピン番号 4)と CHK2(ピン番号 40)を短絡する必要があります。

n 要点

・ 標準仕様 / 拡張仕様は出荷時に決まります。

・ 標準仕様のボードは 1 枚のみ使用できます。

・ ID を変更した場合は、コントローラの電源の再投入が必要です。

・ ID の設定に不整合があった場合は、全てのパラレル I/O ボードの ID が初期化されます。

1.2 使用電源

入出力インターフェースを使用する場合、外部 24V 電源の接続が必要となります。

パラレル I/Oボードの電源コネクタに結線をして、24V電源を接続してください。

■ 電源コネクタ

端子1

端子2

c 注意 電源コネクタを差し込む際、必ず向きを確認してください。

コネクタ型番 734-102 ワゴジャパン株式会社製

端子 入力 使用電線

1 DC24V AWG22~18

2 GND AWG22~18

c 注意 コントローラ本体の電源がオフの状態の時にパラレル入出力インターフェースへ外部 DC24V 電源を供給しないでくださ

い。外部 DC24V 電源を供給し続けると、コントローラが故障する場合があります。

4

入出力インターフェース

4-3

1.3 電源コネクタの結線作業

■ 電線のむきだし

電線の被覆を 7mmむいてください。

7mm

下図に従って作業してください。

■ 指操作用レバーを使用する場合

上部の操作用スロットに取り付けた指操作用レバーを指で押しスプリングを押し下げます。

1. 操作レバーを押したまま、電線を挿入口から突き当たるまで差し込みます。

2. 操作レバーを放します。確認のため、電線を軽く引っ張ってください。

3.

■ ドライバを使用する場合(フロントエントリー)

ドライバを操作用スロット(角穴)に差し込みます。正しく差し込めばドライバは保持されます。

正しくむき出した電線を電線口(丸穴)に突き当たるまで差し込みます。

2. ドライバを抜きます。確認のため、電線を軽く引っ張ってください。

3.1.

4

入出力インターフェース

4-4

1.4 コネクタの入出力信号表

1.4.1 標準仕様入出力コネクタの信号表

n 要点

・ CHK1、CHK2 は標準仕様入出力コネクタの接続確認用の入力です。ID を 1 に設定した場合は必ず短絡してください。

・ コントローラの シリアル I/O が有効になっている場合、DIO オプションの専用入力は無効になります。

Pin I/O No. 名称 備考

1 DI 01 専用入力 サーボオン入力

2 DI 10 専用入力 シーケンスコントロール

3 DI 03 予備 使用禁止

4 CHK 1 確認信号 1 CHK2と短絡すること

5 DI 05 予備 使用禁止

6 DI 06 専用入力 ストップ

7 DI 07 予備 使用禁止

8 DI 20 汎用入力 20

9 DI 21 汎用入力 21

10 DI 22 汎用入力 22

11 DI 23 汎用入力 23

12 DI 24 汎用入力 24

13 DI 25 汎用入力 25

14 DI 26 汎用入力 26

15 DI 27 汎用入力 27

16 DO 00 予備 使用禁止

17 DO 01 専用出力 CPU OK

18 DO 10 専用出力 自動モード出力

19 DO 11 専用出力 原点復帰完了

20 DO 12 専用出力 シーケンスプログラム実行中

21 DO 13 専用出力 ロボットプログラム運転中

22 DO 14 専用出力 プログラムリセット状態出力

23 DO 15 専用出力 ワーニング出力

24 DO 16 予備 使用禁止

25 DO 17 予備 使用禁止

26 DI 12 専用入力 自動運転スタート

27 DI 13 予備 使用禁止

28 DI 14 専用入力 原点復帰 (INC軸用 )

29 DI 15 専用入力 プログラムリセット入力

30 DI 16 専用入力 アラームリセット入力

31 DI 17 専用入力 原点復帰 (ABS軸用 )

32 DI 30 汎用入力 30

33 DI 31 汎用入力 31

34 DI 32 汎用入力 32

35 DI 33 汎用入力 33

36 DI 34 汎用入力 34

37 DI 35 汎用入力 35

38 DI 36 汎用入力 36

39 DI 37 汎用入力 37

40 CHK 2 確認信号 2 CHK1と短絡すること

41 DO 02 専用出力 サーボオン出力

42 DO 03 専用出力 アラーム出力

43 DO 20 汎用出力 20

44 DO 21 汎用出力 21

45 DO 22 汎用出力 22

46 DO 23 汎用出力 23

47 DO 24 汎用出力 24

48 DO 25 汎用出力 25

49 DO 26 汎用出力 26

50 DO 27 汎用出力 27

4

入出力インターフェース

4-5

1.4.2 拡張仕様入出力コネクタの信号表

IDはパラメータにより設定されます。

Pin I/O No. (ID=1) I/O No. (ID=2) I/O No. (ID=3) I/O No. (ID=4) 名称

1 --- --- --- --- 予約

2 DI 10 DI 40 DI 70 DI 120 汎用入力 10,40,70,120

3 --- --- --- --- 予約

4 DI 11 DI 41 DI 71 DI 121 汎用入力 11,41,71,121

5 --- --- --- --- 予約

6 --- --- --- --- 予約

7 --- --- --- --- 予約

8 DI 20 DI 50 DI 100 DI 130 汎用入力 20,50,100,130

9 DI 21 DI 51 DI 101 DI 131 汎用入力 21,51,101,131

10 DI 22 DI 52 DI 102 DI 132 汎用入力 22,52,102,132

11 DI 23 DI 53 DI 103 DI 133 汎用入力 23,53,103,133

12 DI 24 DI 54 DI 104 DI 134 汎用入力 24,54,104,134

13 DI 25 DI 55 DI 105 DI 135 汎用入力 25,55,105,135

14 DI 26 DI 56 DI 106 DI 136 汎用入力 26,56,106,136

15 DI 27 DI 57 DI 107 DI 137 汎用入力 27,57,107,137

16 --- --- --- --- 予約

17 --- --- --- --- 予約

18 DO 10 DO 30 DO 50 DO 70 汎用出力 10,30,50,70

19 DO 11 DO 31 DO 51 DO 71 汎用出力 11,31,51,71

20 DO 12 DO 32 DO 52 DO 72 汎用出力 12,32,52,72

21 DO 13 DO 33 DO 53 DO 73 汎用出力 13,33,53,73

22 DO 14 DO 34 DO 54 DO 74 汎用出力 14,34,54,74

23 DO 15 DO 35 DO 55 DO 75 汎用出力 15,35,55,75

24 DO 16 DO 36 DO 56 DO 76 汎用出力 16,36,56,76

25 DO 17 DO 37 DO 57 DO 77 汎用出力 17,37,57,77

26 DI 12 DI 42 DI 72 DI 122 汎用入力 12,42,72,122

27 DI 13 DI 43 DI 73 DI 123 汎用入力 13,43,73,123

28 DI 14 DI 44 DI 74 DI 124 汎用入力 14,44,74,124

29 DI 15 DI 45 DI 75 DI 125 汎用入力 15,45,75,125

30 DI 16 DI 46 DI 76 DI 126 汎用入力 16,46,76,126

31 DI 17 DI 47 DI 77 DI 127 汎用入力 17,47,77,127

32 DI 30 DI 60 DI 110 DI 140 汎用入力 30,60,110,140

33 DI 31 DI 61 DI 111 DI 141 汎用入力 31,61,111,141

34 DI 32 DI 62 DI 112 DI 142 汎用入力 32,62,112,142

35 DI 33 DI 63 DI 113 DI 143 汎用入力 33,63,113,143

36 DI 34 DI 64 DI 114 DI 144 汎用入力 34,64,114,144

37 DI 35 DI 65 DI 115 DI 145 汎用入力 35,65,115,145

38 DI 36 DI 66 DI 116 DI 146 汎用入力 36,66,116,146

39 DI 37 DI 67 DI 117 DI 147 汎用入力 37,67,117,147

40 --- --- --- --- 予約

41 --- --- --- --- 予約

42 --- --- --- --- 予約

43 DO 20 DO 40 DO 60 DO 100 汎用出力 20,40,60,100

44 DO 21 DO 41 DO 61 DO 101 汎用出力 21,41,61,101

45 DO 22 DO 42 DO 62 DO 102 汎用出力 22,42,62,102

46 DO 23 DO 43 DO 63 DO 103 汎用出力 23,43,63,103

47 DO 24 DO 44 DO 64 DO 104 汎用出力 24,44,64,104

48 DO 25 DO 45 DO 65 DO 105 汎用出力 25,45,65,105

49 DO 26 DO 46 DO 66 DO 106 汎用出力 26,46,66,106

50 DO 27 DO 47 DO 67 DO 107 汎用出力 27,47,67,107

NPN仕様、および PNP仕様の定義については、3章「7. I/Oの接続」を参照してください。

4

入出力インターフェース

4-6

1.5 コネクタのピン配列表

1.5.1 標準仕様入出力コネクタ

1 DI01 サーボオン 26 DI12 RUN2 DI10 SEQ許可 27 DI13 (予備)

3 DI03 (予備) 28 DI14 ORIGIN (INC軸用 )

4 CHK1 確認入力 1 29 DI15 RESET5 DI05 (予備) 30 DI16 ALMRST

6 DI06 STOP 31 DI17 ORIGIN (ABS軸用 )

7 DI07 (予備) 32 DI30 汎用入力

8 DI20 汎用入力 33 DI31 汎用入力

9 DI21 汎用入力 34 DI32 汎用入力

10 DI22 汎用入力 35 DI33 汎用入力

11 DI23 汎用入力 36 DI34 汎用入力

12 DI24 汎用入力 37 DI35 汎用入力

13 DI25 汎用入力 38 DI36 汎用入力

14 DI26 汎用入力 39 DI37 汎用入力

15 DI27 汎用入力 40 CHK2 確認入力 2

16 DO00 (予備) 41 DO02 SERVO17 DO01 CPUOK 42 DO03 ALARM

18 DO10 AUTO 43 DO20 汎用出力19 DO11 ORGOK 44 DO21 汎用出力

20 DO12 SEQRUN 45 DO22 汎用出力21 DO13 RUN 46 DO23 汎用出力

22 DO14 RESET 47 DO24 汎用出力23 DO15 WARNING 48 DO25 汎用出力

24 DO16 (予備) 49 DO26 汎用出力25 DO17 (予備) 50 DO27 汎用出力

1.5.2 拡張仕様入出力コネクタ

下記に ID=2の場合の拡張仕様入出力コネクタのピン配列表を示します。

ID=2以外のピン配列については、入出力信号表を参照してください。

1 - 使用禁止 26 DI42 汎用入力

2 DI40 汎用入力 27 DI43 汎用入力3 - 使用禁止 28 DI44 汎用入力

4 DI41 汎用入力 29 DI45 汎用入力5 - 使用禁止 30 DI46 汎用入力

6 - 使用禁止 31 DI47 汎用入力7 - 使用禁止 32 DI60 汎用入力

8 DI50 汎用入力 33 DI61 汎用入力9 DI51 汎用入力 34 DI62 汎用入力

10 DI52 汎用入力 35 DI63 汎用入力11 DI53 汎用入力 36 DI64 汎用入力

12 DI54 汎用入力 37 DI65 汎用入力13 DI55 汎用入力 38 DI66 汎用入力

14 DI56 汎用入力 39 DI67 汎用入力15 DI57 汎用入力 40 - 使用禁止

16 - 使用禁止 41 - 使用禁止17 - 使用禁止 42 - 使用禁止

18 DO30 汎用出力 43 DO40 汎用出力19 DO31 汎用出力 44 DO41 汎用出力

20 DO32 汎用出力 45 DO42 汎用出力

21 DO33 汎用出力 46 DO43 汎用出力22 DO34 汎用出力 47 DO44 汎用出力

23 DO35 汎用出力 48 DO45 汎用出力24 DO36 汎用出力 49 DO46 汎用出力

25 DO37 汎用出力 50 DO47 汎用出力

4

入出力インターフェース

4-7

1.6 コネクタ端子番号

■ ケーブル側コネクタのハンダ付け方向側から見た図

26

28

30

32

34

36

38

40

42

44

46

48

50

27

29

31

33

35

37

39

41

43

45

47

4924

22

20

18

16

14

10

8

6

4

21

3

5

7

9

1112

13

15

17

19

21

23

25

12

34

56

78

910

1112

1314

1516

1718

1920

2122

2324

25

2627

2829

3031

3233

3435

3637

3839

4041

4243

4445

4647

4849

50

コネクタシェル型番 10350-52A0-008 住友スリーエム

コネクタプラグ型番 10150-3000PE 住友スリーエム

1.7 入力信号の接続例

NPN仕様、および PNP仕様の定義については、3章「7. I/Oの接続」を参照してください。

■ NPN 仕様

外部電源DC24V

内部回路

DC24V

DI

DI

DI

GND

4.7kΩ

CHK1

CHK2

ロジック回路

4

入出力インターフェース

4-8

■ PNP 仕様

外部電源DC24V

内部回路

DC24V

DI

DI

DI

GND

3.6kΩ

750Ω

CHK1

CHK2

ロジック回路

1.8 出力信号の接続例

NPN仕様および PNP仕様の定義については、3章「7. I/Oの接続」を参照してください。

■ NPN 仕様

内部回路

外部電源DC24V

DC24V

GND

DO

DO

DO

負荷

負荷

負荷

ロジック回路

c 注意

・ 誘導性負荷(ソレノイド、リレー等)を接続する場合は、サージキラーとしてダイオードを負荷と並列に接続してください。・ NPN 仕様の場合、DO と DC24V を短絡しないでください。短絡すると回路を破損します。

■ PNP 仕様

内部回路

外部電源DC24V

DC24V

GND

DO

DO

DO

負荷

負荷

負荷

ロジック回路

c 注意 PNP 仕様の場合、DO と GND を短絡しないでください。短絡すると回路を破損します。

4

入出力インターフェース

4-9

1.9 専用入力信号の意味

n 要点

・ 専用入力は複数同時に入力しないでください。連続して入力する場合は、入力間隔を 100ms 以上とってください。

・ パルス入力信号のパルス幅は 100ms 以上とってください。

・ 専用入力はコントローラが自動モードでかつ制御権をリリースしているとき、有効になります。

1. DI01 サーボオン入力(パルス入力信号)

非常停止の状態を解除し、サーボオンさせるときに使用します。

DI01の接点を閉じる (ON)と、信号の立ち上がりでサーボオンします。

n 要点

・ この機能を使用するにはアラームが未発生かつ、非常停止入力の接点が閉じている必要があります。

・ PHASER シリーズのロボットをご使用の場合、電源投入後の最初のサーボオンでは、サーボオン動作途中に 0.5 ~ 2 秒

間程度音が発生し、その後サーボオン状態となります。これは、サーボ制御上必要な情報を得るためにロボットを微少移

動させているからであり、ロボットの異常を表すものではありません。

2. DI06 ストップ

プログラム実行中、またはロボットの手動移動操作中に、プログラムまたはロボットの動作を一時的に停止させるときに

使用します。

DI06の接点を開く (OFF)と、プログラムとロボットの動作は停止します。また、DI06の接点を開いている状態では、プ

ログラム実行およびロボットの手動移動操作はできません。

w 警告

ストップは安全入力ではありません。安全目的で使用しないでください。

ストップをかけてもサーボオフしません。

3. DI10 シーケンスコントロール

シーケンスプログラムを実行させるときに使用します。

DI10の接点が閉じている (ON)と、シーケンスプログラムが実行されます。

シーケンスプログラムが実行されていると、DO12(シーケンスプログラム運転中 )が出力されます。

n 要点

パラレル I/O ボードに外部 24V 電源を供給していない状態では、必ずストップ状態となります。パラレル I/O ボードの

設定を無効にするとストップ状態は解除されます。

4. DI12 自動運転スタート

プログラムの実行を開始するときに使用します。

自動モードで、DI12の接点を閉じる (ON)と信号の立ち上がりで、ロボットプログラムの実行が開始されます。

ロボットプログラムの実行が開始されると、DO13(ロボットプログラム運動中 )が出力されます。

c 注意 DI06( ストップ ) などにより、プログラム実行が途中停止した場合、プログラムは停止した命令を再実行します。

5. DI14 原点復帰(INC 軸 )

インクリ仕様の軸とセミアブソ仕様の軸を原点復帰します。インクリ仕様の軸の場合、原点復帰を実行すると原点復帰動

作します。セミアブソ仕様の軸の場合は、原点復帰を実行するとアブソサーチ動作します。

DI14の接点を閉じる (ON)と、信号の立ち上がりで、パラメータの原点復帰順序に従い各軸の原点復帰を行ないます。

インクリ仕様の軸およびセミアブソ仕様の軸が存在しない場合、“6.309:インクリメンタルモータ接続なし”のアラーム

が発生します。

原点復帰方式がセンサ方式または突き当て方式に設定された軸だけが対象となります。

4

入出力インターフェース

4-10

6. DI15 プログラムリセット入力

プログラムをリセットするときに使用します。

プログラムの実行が停止状態のときに、DI15 へ入力すると、ロボットプログラムがリセットされます。

このとき、すべての汎用出力と動的変数(詳細はプログラミングマニュアルを参照)がリセットされます。

正常にプログラムリセットが実行されると、DO14(プログラムリセット状態出力 )が出力されます。

7. DI16 アラームリセット入力

アラームを解除するときに使用します。

アラームが発生した場合、その原因を取り除き、この命令を実行するとアラーム状態をリセットします。

※ 発生するアラームによっては、リセットできないものがあります。この場合は、制御電源を遮断してリセットしてくだ

さい。

8. DI17 原点復帰 (ABS 軸用 )

I/Oパラメータ“DI17 モード”の設定によって、動作が変わります。

1. “DI17 モード”パラメータを“ABS”に設定した場合

DI17は、アブソ仕様の軸の原点復帰専用になります。

アブソ仕様の軸を原点復帰します。DI17接点を閉じる (ON)と、信号の立ち上がりでパラメータの原点復帰順序に従い各

軸の原点復帰を行ないます。

アブソ仕様の軸が存在しない場合、“6.310:アブソリュートモータ接続なし”のアラームが発生します。原点復帰方式が

センサ、突き当て、ZR突き当てのいずれかに設定された軸だけが対象となります。原点復帰方式がマークに設定されてい

る軸が原点未了の場合、アブソリセットを行うことはできません。

2. “DI17モード”パラメータを“ABS/ORG”に設定した場合

DI17は、アブソ仕様の軸、およびインクリ仕様の軸の原点復帰の兼用となります。

アブソ仕様の軸、およびインクリ仕様の軸の原点復帰を実行する場合に使用します。

1. アブソ仕様軸の場合

動作の詳細については、上記“1.“DI17モード”パラメータを“ABS”に設定した場合”を参照してください。

2. インクリ仕様軸の場合

動作の詳細については、本章「1.9 専用入力信号の意味」内 “5.DI14原点復帰 (INC軸用 )”を参照してください。

アブソ仕様軸とインクリ仕様軸が混在している場合には、アブソ仕様軸の原点復帰実行後、インクリ仕様軸の原点復帰

を行ないます。

c 注意 通常は、この設定では使用しないでください。DI17 により原点復帰を行う場合のみこの設定で使用してください。

n 要点

原点復帰 (INC 軸用 ) 入力、原点復帰 (ABS 軸用 ) 入力は、マーク方式の軸に対してアブソリセットを実行しません。

c 注意 ロボットプログラムの実行中は、DI01、 DI12、 DI14、 DI15、 DI16、DI17 の入力が無効となります。ロボットプログラムの実

行を停止させてから入力してください。

4

入出力インターフェース

4-11

1.10 専用出力信号の意味

1. DO01 CPU_OK

コントローラが正常に動作しているとき、オンしています。

下記に示す状態の場合はオフとなります。

・ 重大な異常があったとき

・ 電源電圧が規定以下になったとき

この信号がオフした場合は、電源を再投入してください。

2. DO02 サーボオン出力

ロボットのすべての軸がサーボオンしているとき、オンします。

3. DO03 アラーム

以下の状態のとき、オンします。

1) サーボオン状態で非常停止入力の接点が開いたとき

2) ドライバユニットがオーバーロード等重度の異常を検出したとき

3) その他、重度の異常によってホスト CPU が停止したとき

4) バッテリが未接続のとき

アラームがオンしたときは同時にコントローラ前面の 7セグ LEDにアラーム番号が表示されます。

また、それぞれの場合について以下のようにしてアラームをオフします。

1)の場合

非常停止入力の接点を閉じた後、入出力インターフェースの DI16(アラームリセット入力 )をオンする。

また、電源の再投入でも解除可能です。

2) の場合

入出力インターフェースのDI16(アラームリセット入力 )をオンすると、アラームがオフされます。またプログラミングボッ

クスからアラーム解除するとアラームがオフされます。

※ 発生するアラームによっては、リセットできないものがあります。この場合は、制御電源を遮断してリセットしてください。

3) の場合

CPUが停止しているため電源を再投入するまでアラームはオフとなりません。

再投入してもアラームがオンする場合は、コントローラの交換が必要です。

4) の場合

バッテリの異常を検出した場合電源を再投入するまでアラームはオフとなりません。

電源を再投入してもアラームがオンする場合はバッテリの接続のチェックまたはバッテリの交換が必要です。

4. DO10 自動モード出力

自動モードでかつプログラミングボックスが制御権をリリースしているとき、オンしています。

5. DO11 原点復帰完了

ロボットのすべての軸が原点復帰完了状態にあるとき、オンしています。

6. DO12 シーケンスプログラム運転中

シーケンスプログラムが実行中のとき、オンしています。

7. DO13 ロボットプログラム運転中

ロボットプログラムが実行中または、プログラム命令コマンドが単独で実行中のときに、オンしています。

8. DO14 プログラムリセット状態出力

ロボットプログラムがリセットされた状態であるときに、オンしています。

ロボットプログラムが実行されるとオフします。

9. DO15 ワーニング出力

コントローラがバッテリの電圧低下を検出したときなどワーニング発生時に、オンします。

n 要点

すべてのワーニングが対象です。ワーニングの詳細については、「トラブルシューティング」の “[C] 警告” を参照してく

ださい。

4

入出力インターフェース

4-12

1.11 専用入出力信号のタイミングチャート

1.11.1 コントローラの電源投入からサーボ ON

■ コントローラの電源投入からサーボ ON

CPU _OKDO01

制御電源

サーボオン出力DO02

アラーム出力DO03

非常停止

アラームリセット入力DI16

MP RDY※(SAFETY コネクタ)

主電源

on

off

on

off

a) b) b’) c) d) e) f)

約3秒

※ MP RDY信号に関しては、5章“SAFETY入出力インターフェース”を参照してください。

サーボオン入力DI01

条件:自動モード

on

off

on

off

on

off

on

off

on

off

c 注意 コントローラへの電源投入から CPU_OK 出力状態が確定されるまで、3 秒程度かかります。

電源投入後、最初のサーボオン処理

a) 制御電源 ON

b) MP RDY 出力の ON(MP RDY 出力が ON 後、主電源供給 )

b') CPU_OK 出力の ON

c) 非常停止入力の ON

d) サーボオン入力の ON

e) サーボオン出力の ON

f) サーボオン出力の ONを確認後、サーボオン入力の OFF

※ 専用入力で処理を行う場合、入出力信号を使用しハンドシェイク処理を行なってください。ハンドシェイク処理ができ

ない場合、最低でも 100ms以上、信号を入力してください。

※ MP RDY がオンすると主電源が供給されるように外部回路が構築されているものとします。

4

入出力インターフェース

4-13

1.11.2 コントローラの非常停止とサーボオン復帰

■ サーボオン状態から非常停止とサーボ復帰

CPU _OKDO01

制御電源

サーボオン出力DO02

アラーム出力DO03

非常停止

アラームリセット入力DI16

MP RDY※(SAFETY コネクタ)

主電源

on

off

on

off

on

off

on

off

on

off

on

off

on

off

a) b) c) d) e) f) g) h) i)

サーボオン入力DI01

条件:自動モード

j) k)

非常停止処理

a) 非常停止入力の OFF

b) アラーム出力の ON、サーボオン出力の OFF

非常停止状態からのサーボオン処理

c) 非常停止入力の ON

d) アラームリセット入力の ON

e) アラーム出力の OFF

f) アラーム出力の OFFを確認後、アラームリセット入力の OFF

g) サーボオン入力の ON

h) サーボオン出力の ON

i) サーボオン出力の ONを確認後、サーボオン入力の OFF

※ 専用入力で処理を行う場合、入出力信号を使用しハンドシェイク処理を行なってください。ハンドシェイク処理ができ

ない場合、最低でも 100ms以上、信号を入力してください。

重度アラーム発生時

j) アラーム出力の ON、サーボオン出力、MP RDYのOFF

k) 制御電源OFF

※ 重度アラーム (アラーム分類 900番台 )が発生した場合はアラームリセットはできません。

※ MP RDYがオフすると主電源が遮断されるように外部回路が構築されているものとします。

4

入出力インターフェース

4-14

1.11.3 原点復帰

■ 原点復帰

条件:サーボオン状態、自動モード

移動状態

停止状態

CPU_OKDO01a

サーボオン出力DO02a

原点復帰完了DO11

ストップDI06

原点復帰DI14/DI17

ロボットの軸状態

a) b) c)d) e) f) g) h) i)

100ms以上

on

off

on

off

on

off

on

off

on

off

原点復帰処理

a) 原点復帰入力の ON (パルス幅:100ms 以上 )

b) ロボットの軸が原点位置への移動開始

c) ロボットの軸が原点位置への移動終了

セミアブソ仕様の軸の場合は、現在位置を確定し移動終了

d) 原点復帰完了出力の ON

原点復帰処理中のストップ

e) 原点復帰入力の ON(パルス幅:100ms以上 )、原点復帰完了出力の OFF

f) ロボットの軸が原点位置への移動開始

g) ストップ入力の OFF

h) ロボットの軸が移動途中停止

i) ストップ入力の ON

※ 原点復帰完了出力が ON のとき、原点復帰を行う必要はありません。

※ 原点復帰完了出力は、原点復帰が必要な状態になるまで ON 状態を維持します。

※ 原点復帰は、サーボオン状態でなければ実行できません。

※ 原点復帰入力を ON すると、原点復帰完了出力が OFF します。

※ インクリ仕様の軸が含まれる場合、コントローラへの電源投入時に原点復帰未了状態となるため、原点復帰完了出力は

OFFとなります。

※ ロボットがアブソ仕様の軸のみで構成されている場合、コントローラへの電源投入時に位置情報のアラームが無ければ、

原点復帰完了出力が ON の状態で起動します。

※ “DI17 モード”パラメータを“ABS/ORG”に設定した場合、DI17でも原点復帰を行うことができます。DI14、DI17 に

ついては本章「1.9 専用入力信号の意味」を参照してください。

4

入出力インターフェース

4-15

1.11.4 プログラムリセットとプログラム実行

■ プログラムリセットとプログラム実行

条件:自動モード

原点復帰完了DO11

ロボットプログラム運転中DO13

プログラムリセット状態出力DO14

ストップDI06

自動運転スタートDI12

プログラムリセット入力DI15

a) b) c) d) e) f)

100ms以上

on

off

on

off

on

off

on

off

on

off

on

off

プログラムリセット処理

a) プログラムリセット入力の ON

b) プログラムリセット状態出力の ON

c) プログラムリセット状態出力の ON を確認後、プログラムリセット入力の OFF

プログラム実行処理

d) 自動運転スタート入力の ON

e) プログラムリセット状態出力の OFF、ロボットプログラム運転中出力の ON

f) ロボットプログラム運転中出力の ONを確認後、自動運転スタート入力の OFF

※ 非常停止入力状態およびストップ入力が OFFの場合、プログラムは実行できません。

※ SAFETYコネクタの自動モード入力は CE仕様コントローラのみの機能です。

4

入出力インターフェース

4-16

1.11.5 プログラムのストップによる停止

■ プログラムのストップによる停止

a) b) c) d) e) f ) g) h) i )

原点復帰完了DO11

ロボットプログラム運転中DO13

ストップDI06

自動運転スタートDI12

100ms以上

条件:自動モード

on

off

on

off

on

off

on

off

プログラム実行処理

a) 自動運転スタート入力の ON

b) ロボットプログラム運転中出力の ON

c) ロボットプログラム運転中出力の ONを確認後、自動運転スタート入力の OFF

ストップ入力によるプログラム停止処理

d) ストップ入力の OFF

e) ロボットプログラム運転中出力の OFF

ストップ入力によるプログラム停止後のプログラム実行処理

f) ストップ入力の ON

g) 自動運転スタート入力の ON

h) ロボットプログラム運転中出力の ON

i) ロボットプログラム運転中出力の ONを確認後、自動運転スタート入力の OFF

※ 非常停止状態への遷移によっても、プログラムは停止します。このとき、アラーム出力は ONし、サーボオン出力は

OFFします。再度、プログラム実行を行う場合は、サーボオン処理が必要になります。

w 警告

ストップは安全入力ではありません。安全目的で使用しないでください。

ストップをかけてもサーボはオフしません。

c 注意 ストップ入力などにより、プログラム実行が途中停止した場合、プログラムは停止した命令から再実行されます。 ロボットの移動途中で停止した場合、プログラムの再実行によりロボットが移動を開始します。プログラムの再実行時に

は注意してください。

4

入出力インターフェース

4-17

1.12 汎用入出力信号

1.12.1 汎用入力信号

標準仕様の場合、DI20~ DI27,DI30~ DI37の計 16点、拡張仕様の場合、DI10~ DI17、DI20~ DI27,DI30

~ DI37の計 24点です。

汎用入力は、すべてユーザーにて任意に使用することができます。押しボタンスイッチ、各種センサなどと接続

して、ロボットプログラムまたはシーケンスプログラムの中でそれらの入力状態を読み取ることができます。

c 注意 入力信号は、6ms 以上のオンまたはオフ信号を入力してください。

1.12.2 汎用出力信号

標準仕様の場合、DO20~ DO27の計 8点、拡張仕様の場合、DO10~ DO17、DO20~ DO27の計 16点です。

汎用出力は、すべてユーザーにて任意に使用することができます。ロボットプログラムまたはシーケンスプログ

ラムの中で出力状態を変更することができます。

出力状態は電源投入時に全て初期化されてオフします。

また、汎用出力には領域判定出力を割り当てることができます。

1.12.3 汎用出力信号のリセット ( オフ )下記のいずれかの場合、汎用出力信号はすべてリセット (オフ )します。

■ “自動運転”画面で“全リセット”を実行したとき

■ 自動モードで、プログラム停止中に専用入力信号 DI15(プログラムリセット入力 )を ON したとき。

(本章 「1.9 専用入力信号の意味 」 参照 )

■ “初期処理”画面 (システム→初期処理 )で下記のどちらかを初期処理したとき。

1. ALL:全データ

2. PGM:プログラムデータ

■ オンライン命令 @RESET、@INIT PGM、@INIT MEM、@INIT ALLを実行したとき。

■ プログラム中で、HALTALL文を実行したとき。

4

入出力インターフェース

4-18

2. 定格

NPN 仕様、および PNP 仕様の定義については、3 章「7. I/O の接続」を参照してください。

2.1 入力

NPN 仕様 PNP 仕様

形式DC入力(プラスコモンタイプ)

フォトカプラ絶縁方式

DC入力(マイナスモンタイプ)

フォトカプラ絶縁方式

入力電源 DC24V± 10% 5.1mA/1点 DC24V± 10% 5.5mA/1点

負荷

ON電圧 4.0Vmax (4.2mA) 11.6Vmin (2.7mA)

OFF電圧 9.9Vmin (3.0mA) 4.6Vmax (1.1mA)

応答時間 2ms以上または 4ms ※ 1 以上

2.2 出力

NPN 仕様 PNP 仕様

形式NPNオープンコレクタ(マイナスコモンタイプ)

フォトカプラ絶縁方式

PNPオープンコレクタ(プラスコモンタイプ)

フォトカプラ絶縁方式

負荷 DC24V± 10% 50mA/1点 (抵抗負荷 )

残留電圧 1.0V

応答時間 2ms以上または 4ms ※ 1 以上

※ 1 入出力インターフェースのオプション基板が 3枚以上装着された場合。

3. 注意事項

1. 入力信号に 2 線式近接センサを使用する場合は、センサの出力信号の電気的仕様がコントローラの入力信号

仕様の範囲内かを確認してください。例えば、オン / オフ時に残留電圧の大きなものがある場合、誤動作の原

因になります。

2. 出力負荷としてソレノイドバルブなどの誘導負荷を使用する場合は、ノイズ対策の処理をしてください。

例えば、負荷の両端にサージキラーとして並列にダイオード(高速タイプ)などを接続します。

3. 負荷の短絡もしくは過大な電流負荷により過電流保護回路が働き、インターフェース回路を遮断します。

この回路が働くと、復旧するために部品交換が必要な場合があります。また、必ず定格負荷内で使用してく

ださい。定格負荷を超えて使用すると、発熱し焼損に至る場合があります。

4. ノイズ対策のため、他の機械の動力線と分離したり、またシールド処理を行なってください。

5. コントローラ本体の電源がオフの状態の時に入出力インターフェースへ外部 DC24V 電源を供給し続けないで

ください。外部 DC24V 電源を供給し続けると、コントローラの故障の原因となる場合があります。

第 5章 SAFETY入出力インターフェース

1. SAFETY 入出力インターフェースの概要 5-11.1 使用電源 5-1

1.2 コネクタの入出力信号表 5-1

1.3 プログラミングボックスと外部非常停止回路を組み合わせた接続例 5-2

1.3.1 ノーマル仕様コントローラと PBXの接続例 5-2

1.3.2 CE仕様コントローラと PBX-Eの接続例 5-3

1.4 専用入力信号の接続例 5-4

1.4.1 非常停止入力(E-STOP RDY*、E-STOP COM*) 5-4

1.4.2 自動モード入力(AUTO*+、AUTO COM*) 5-4

1.5 専用出力信号の接続例 5-5

1.5.1 非常停止スイッチ接点出力(E-STOP*1、E-STOP*2) 5-5

1.5.2 イネーブルスイッチ接点出力 (ENABLE*1、ENABLE*2) 5-5

1.5.3 モータ電源レディ出力 (MP RDY*+、MP RDY*-) 5-6

5

SAFETY入出力インターフェース

5-1

1. SAFETY 入出力インターフェースの概要

ロボットの安全回路を構築するための SAFETY 入出力インターフェースが用意されています。この端子を使用し、

コントローラを含めたシステムが安全側に働くように、安全回路を構築してください。また、入出力端子は正しく

有効に接続し、安全回路の動作を十分確認の上、ご使用ください。

コネクタ名称 コネクタ型番 配線材

SAFETY DFMC 1,5/12-ST-3,5-LR BK 2BDフェニックス AWG24-16

1.1 使用電源

非常停止入力は、コントローラ内部の非常停止入力用電源、または、外部 24V電源のいずれかを使用してください。

また、自動モード入力(CE仕様のみ有効)は外部 24V電源を使用します。

1.2 コネクタの入出力信号表

A1

A12

B1

B12

リリースロック

PIN I/O No. PIN I/O No. 名称 備考

B1 E-STOP2+ A1 E-STOP1+ 非常停止用内部電源 +

B2 E-STOP21 A2 E-STOP11非常停止接点出力

B3 E-STOP22 A3 E-STOP12

B4 E-STOP RDY2 A4 E-STOP RDY1非常停止レディ入力 +24V/45mA

B5 E-STOP COM2 A5 E-STOP COM1

B6 E-STOP2- A6 E-STOP1- 非常停止用内部電源 -

B7 ENABLE2+ A7 ENABLE1+イネーブルスイッチ接点出力

1A/30Vmax

PBX-E接続時のみ有効B8 ENABLE2- A8 ENABLE1-

B9 AUTO2+ A9 AUTO1+自動モード入力

7mA at24V

CE仕様のみ有効B10 AUTO COM2 A10 AUTO COM1

B11 MP RDY2+ A11 MP RDY1+モータパワーレディ出力

DC30V/300mAmax

(MOS FET接点)B12 MP RDY2- A12 MP RDY1-

入出力信号はコネクタの A列、および B列の 2系統あります。

c 注意

・ ロボットコントローラを含めたシステムが安全側に働くように、物理的な非常停止回路を構築してください。

・ 非常停止用内部電源E-STOP+/- には外部電源を接続しないでください。 また、非常停止以外の用途には使用しないでください。

NPN仕様および PNP仕様の定義については、3章「7. I/Oの接続」を参照してください。

5

SAFETY入出力インターフェース

5-2

1.3 プログラミングボックスと外部非常停止回路を組み合わせた接続例

c 注意

・ コントローラを含めたシステム全体で非常停止機能が確実に働くように外部非常停止回路を構築してください。

・ E-STOPRDY*は、リレー、およびフォトカプラのドライブ電流として各 45mA 以上が必要になります。

1.3.1 ノーマル仕様コントローラと PBX の接続例

17

1918

ENABLE11ENABLE12ENABLE21

PBX

非常停止

13141516

PBE-STOP11 13

141516

E-STOP12E-STOP21E-STOP22

E-STOP11

17

1918ENABLE1-

20 ENABLE22 20

ENABLE1+

ENABLE2+ENABLE2-

E-STOP1+E-STOP2+

E-STOP21

内部電源+24V

E-STOP2-E-STOP1-

E-STOP12

E-STOP22E-STOP RDY1

E-STOP RDY2

NL

MP RDY2-

MP RDY2+ MP RDY1-

MP RDY1+

E-STOP COM1

E-STOP COM2

手動固定

AUTO1+

AUTO COM1AUTO2+

AUTO COM2

2221

232223

21

A1

A2

B2

A7

B1

B7

B10

B9A10

A9

A8

B8

B5

B6A6

A5

A3

B3A4

B4

A11

B11A12

B12

内部電源GND

内部電源GND

内部電源+24V

コントローラ主電源回路へ

主電源投入制御

非常停止状態検知

手動固定スイッチ状態検知自動モード

切替検知

外部機器へ接続

未使用

ACIN

SAFETY

OFF ONEXTERNALE-STOP

モータパワーレディ出力

■ 動作説明

・ 非常停止用の内部電源を使用します。E-STOP COM* と E-STOP*-を短絡します。

・ 接続例ではプログラミングボックスの非常停止ボタンと外部非常停止ボタンが直列に接続されます。

a. 通常の運転状態では、E-STOP*+より各非常停止ボタンおよび SAFETY コネクタを通じて E-STOPRDY* に接続され、

コントローラ内部のモータ電源用リレーがオンしています。

b. 非常停止状態では SAFETY コネクタの E-STOP RDY* へ電流が流れず、かつ、モータ電源がオフします。

・ プログラミングボックス、および SAFETYコネクタを外した場合は、非常停止状態になります。

・ コントローラに付属の PBターミネータは、PBコネクタの下記のピンが短絡されており、自動運転が可能な状態になっ

ています。

PB コネクタ

13 ピン- 14 ピン

15 ピン- 16 ピン

17 ピン- 18 ピン

19 ピン- 20 ピン

21 ピン- 22 ピン

5

SAFETY入出力インターフェース

5-3

1.3.2 CE 仕様コントローラと PBX-E の接続例

17

1918

ENABLE11ENABLE12ENABLE21

PBX-E

非常停止 イネーブル

13141516

E-STOP11 13141516

E-STOP12E-STOP21E-STOP22

E-STOP11

17

1918ENABLE1-

20 ENABLE22 20

ENABLE1+

ENABLE2+ENABLE2-

E-STOP1+E-STOP2+

E-STOP21

内部電源+24V

E-STOP2-E-STOP1-

E-STOP12

E-STOP22

NL

手動固定

AUTO1+

AUTO COM1AUTO2+

AUTO COM2

22

21

232223

21

A1

A2

B2

A7

B1

B7

B10

B9A10

A9

A8

B8

B5

B6A6

A5

A3

B3A4

B4

A11

B11A12

B12

内部電源GND

コントローラCE仕様

主電源回路へ

主電源投入制御

非常停止状態検知

手動固定スイッチ状態検知

自動モード切替検知

T2

T3IN4

IN5O2

O3

IN6

IN7

SAFETYCONTROLLER

NL

100mA*2

O1

IN10T0

O0

IN8

IN9

DOOR

O5

O4AUTO MODE

SWITCH

ACIN

PB

外部電源+24V

OFF ON

VG

T2

T3IN0

IN1

IN2

IN3

EXTERNALE-STOP

IN12

IN13

内部電源+24V

モータパワーレディ出力

SAFETY

MP RDY2+

MP RDY2-

内部電源GND

E-STOP RDY1

E-STOP RDY2

E-STOP COM2

E-STOP COM1

■ 動作説明

・ この例では非常停止用の内部電源は使用しません。外部電源を使用し、E-STOP*+および E-STOP*-は未接続にします。

・ セーフティコントローラが 2系統の非常停止、イネーブルスイッチ状態を監視し、いずれかの接点が開かれた場合、外

部コンタクタにて主電源を遮断し非常停止状態になります。

・ セーフティコントローラは 2系統の安全防護扉の開閉状態、自動モードスイッチ、MP RDY* 信号の状態に応じて外部主

電源の操作をおこないます。また、E-STOP RDY* および AUTO*+を判定し、それらの信号をコントローラへ出力します。

・ コントローラの外部主電源を再起動するには、セーフティコントローラへの RESET入力が必要です。

・ プログラミングボックス、または、SAFETYコネクタを外した場合、コントローラは非常停止状態になります。

・ コントローラに付属の PBターミネータは、PBコネクタの下記のピンが短絡されており、自動運転が可能な状態になっ

ています。

PB コネクタ

13 ピン- 14 ピン

15 ピン- 16 ピン

17 ピン- 18 ピン

19 ピン- 20 ピン

21 ピン- 22 ピン

※ CE仕様の詳細については、安全規格対応マニュアルを参照してください。

5

SAFETY入出力インターフェース

5-4

1.4 専用入力信号の接続例

1.4.1 非常停止入力(E-STOP RDY*、E-STOP COM*)

E-STOP RDY1 3.3kΩ 7mA

DC24V

E-STOP COM1

E-STOP RDY2 3.3kΩ 7mA

E-STOP COM1

LN

45mA

45mA

主電源回路へ

主電源投入制御

非常停止入力は、コントローラを含めたシステム全体の安全保護機能として、物理的な非常停止回路を構築する

ために使用します。ロボットを動作させるためには、非常停止入力の接点が閉じている必要があります。接続例

については、「1.3.1 ノーマル仕様コントローラと PBXの接続例」を参照してください。

非常停止入力の接点が閉じている(ON)とサーボ電源をオンすることができます。非常停止入力のいずれかの

接点が開いている(OFF)と、サーボ電源はオンできません。

並列に接続されている内部電源リレーの駆動のため、E-STOP RDY*/E-STOP COM* は各 45mAの電流が必要で

す。

1.4.2 自動モード入力(AUTO*+、AUTO COM*)

AUTO1+3.3kΩ

7mA

DC24V

AUTO COM1

AUTO2+3.3kΩ

7mA

AUTO COM2

自動モード入力は CE仕様のコントローラのみ有効です。

自動モード入力は、コントローラに外部安全回路が自動モードに切り替えられ、かつ、自動運転可能な状態であ

ることを知らせます。自動モード入力のいずれかが OFFすると、コントローラは手動モードに切り替ります。

自動モード入力は CE仕様のコントローラのみ有効です。標準仕様のコントローラの場合、運転モードはプログ

ラミングボックスの手動固定スイッチからのみ切り替えることができます。

5

SAFETY入出力インターフェース

5-5

1.5 専用出力信号の接続例

1.5.1 非常停止スイッチ接点出力(E-STOP*1、E-STOP*2)

E-STOP11

E-STOP12

E-STOP21

E-STOP22

PBX-E

非常停止

コントローラ

非常停止スイッチ接点出力は、コントローラを含めたシステムの安全保護機能として、物理的な非常停止回路を

構築するために使用します。ロボットを動作させるためには、接点が閉じている必要があります。接続については、

本章「1.3.1 ノーマル仕様コントローラと PBXの接続例」を参照してください。

非常停止スイッチ接点出力は、プログラミングボックスの非常停止スイッチの接点に接続されています。

1.5.2 イネーブルスイッチ接点出力 (ENABLE*1、ENABLE*2)

PBX-E コントローラ

ENABLE11

ENABLE12

ENABLE21

ENABLE22

イネーブル

イネーブルスイッチ接点出力は、プログラミングボックスのイネーブルスイッチの接点に接続されており、コン

トローラを含めたシステムの安全保護機能として、3ポジションイネーブルスイッチの状態を外部システムに知

らせます。

外部システムは、手動モード時イネーブルスイッチの状態(常にオンであること)を監視し、コントローラへの

主電源供給を許可するよう構成してください。

5

SAFETY入出力インターフェース

5-6

1.5.3 モータ電源レディ出力 (MP RDY*+、MP RDY*-)

300mAmax

DC30Vmax

負荷300mAmax

DC30Vmax

DC24V

負荷

MP RDY1+

MP RDY1-

MP RDY2+

MP RDY2-

コントローラが外部からの主電源供給を受け付けることが可能な状態となった時点でオンしている信号です。こ

の信号がオンしていることは、主電源の供給およびサーボオン入力信号の操作によるサーボオン動作が可能な状

態であることを示します。

アラーム解除に電源再投入が必要となる重度アラーム (アラーム分類番号 900番台 )が発生した場合にオフしま

す。PLCや外部機器に接続して、主電源の ON/OFF 条件判定に使用できます。

出力電流は、300mAまでです。

第 6章 外部通信インターフェース

1. 概要 6-11.1 通信の概要 6-1

1.2 オンラインとオフライン 6-2

1.3 キャラクタコード 6-3

2. RS-232C 6-42.1 コネクタ・ケーブル 6-4

2.2 通信仕様 6-5

2.3 接続 6-5

2.4 通信パラメータ設定 6-6

2.5 通信のフロー制御 6-7

2.5.1 送信時のフロー制御 6-7

2.5.2 受信時のフロー制御 6-7

2.6 その他の注意事項 6-7

3. Ethernet 6-83.1 コネクタ・ケーブル 6-9

3.2 通信仕様 6-11

3.3 接続 6-12

3.4 コントローラ側 ( サーバ ) のパラメータ設定 6-13

3.4.1 通信モード・通信パラメータの設定方法 6-14

3.4.2 通信パラメータの初期化 6-14

3.5 PC 側 ( クライアント ) のシステム設定 6-15

3.5.1 TCP/IPプロトコルの設定 6-15

3.6 Ping による接続確認 6-16

3.7 TELNET.EXE による通信例 6-16

3.8 補足 6-17

3.8.1 ネットワークシステムの構成例 6-17

3.8.2 用語解説 6-20

4. 汎用イーサネットポート (GEP) 6-224.1 汎用イーサネットポート (GEP) のパラメータ設定 6-22

4.2 汎用イーサネットポート (GEP) パラメータの設定方法 6-23

4.3 通信パラメータの初期化 6-24

6

外部通信インターフェース

6-1

1. 概要

1.1 通信の概要

コントローラと外部機器との通信は、通信ポート(RS-232C インターフェースまたは Ethernet インターフェー

ス)を使用して、ロボット言語の通信命令(SEND 命令)、および通信ポートを通じて命令を直接送ることで行

います。

これらを単独で、または併用して使用することにより、外部通信を利用したアプリケーションに対応できます。

1. ロボット言語の通信命令(SEND 命令)を使用する。

例) SEND A TO CMU … 変数 A の値を RS-232C ポートから外部機器に送信します。

SEND CMU TO P100 … ポイントデータ P100 を RS-232C ポートより受信します。

SEND ETH TO ALL … 全システムのメモリを Ethernet ポートより受信します。

コントローラは、これらの命令に対応してデータの送受信を行います。

※ RS-232C ポートを使用する場合は“CMU”、Ethernet ポートを使用する場合は“ETH”とします。

2. 外部機器より通信ポートを通じてさまざまな命令を直接送る。

これをオンライン命令と呼びます。

この機能を使うと、コントローラ操作の一部を外部機器から行うことができます。

例) @RUN … プログラムを実行します。

@READ PNT … 全ポイントデータを読み出します。

@MOVE P,P123,SPEED=30 … ロボット 1 がポイント 123 へ速度 30% で移動します。

n 要点

コントローラが自動モードでかつ制御権が外部に開放されている場合のみ、全てのオンラインコマンドを使用することが

できます。

自動モードでない場合、「@MOVE」など実行不可能なオンライン命令があります。

6

外部通信インターフェース

6-2

1.2 オンラインとオフライン

コントローラにはオンラインモードとオフラインモードの通信モードがあります。

1. オフラインモード

オフラインモードはロボットと外部装置の通信をロボットプログラム中の SEND命令によって行ないます。

RS-232C ポートを使用する場合は”CMU”、Ethernet ポートを使用する場合は”ETH”を指定します。

・ SEND 命令(ロボット→外部装置)

SEND <読み出しファイル> TO CMU

SEND <読み出しファイル> TO ETH

・ SEND 命令(外部装置→ロボット)

SEND CMU TO <書き込みファイル>

SEND ETH TO <書き込みファイル>

2. オンラインモード

オンラインモードは外部装置からロボットに命令を直接送ることができます。

外部装置から直接送られる命令をオンライン命令と呼びます。

オンラインモードでもロボットプログラム中の SEND命令は有効です。

オンラインモードの設定は、通信パラメータを“オンライン”を選択します。また、プログラム内の ONLINE文によって

もオンラインモードに設定できます。

・ オンライン命令形式

@[_]<オンライン命令>[<_命令オプション>]<ターミネーションコード>

[ ]は、省略可能であることを示します。

@・・・・・・・・・・・・・・ 開始コード (=40h)

_ ・・・・・・・・・・・・・・ ブランク

<オンライン命令 > ・・・・・・ プログラミングマニュアルを参照してください。

<命令オプション > ・・・・・ プログラミングマニュアルを参照してください。

<ターミネーションコード > ・・CRLF(= 0Dh + 0Ah)コード

■ ロボット制御用コマンドは、開始コード“@"(=40h)で始まり、行の最後がターミネーションコード CRLF(= 0Dh +

0Ah)コード )で終わる 1文をコントローラに送信することで実行されます。例外として、制御コード "^C"や“^V"な

どは開始コードおよびターミネーションコードを必要としません。

■ 1行はターミネーションコード (CRLF(= 0Dh + 0Ah)コード )を除いて、255文字以内でなければなりません。

■ 通信コマンドは、<オンライン命令 >部と <命令オプション >部からなります。コマンドにより <命令オプション >

部は存在しない場合や、複数存在する場合があります。

■ 使用している文字コードは JIS8単位系コード (ASCIIコードにカタカナ文字を追加したもの )です。キャラクターコー

ド表は、本章 「1.3キャラクターコード 」 を参照してください。

■ <オンライン命令 >部と <命令オプション >部の間には、1つ以上のスペースを入力する必要があります。

■ <命令オプション >部はユーザ側が指定する項目です。各通信コマンドの詳細を確認し、適切なデータを入力してく

ださい。

n 要点

・ オフラインモードは、外部からのオンライン命令を受け付けません。

・ オンライン命令を使用する際は必ずオンラインモードに設定してください。

・ オフラインモードでは、PC サポートソフト「RCX-Studio Pro」からコントローラに接続することができません。

したがって、サポートソフトにてコントローラ接続を行う際は必ずオンラインモードに設定してください。

6

外部通信インターフェース

6-3

1.3 キャラクタコード

HEX. 0- 1- 2- 3- 4- 5- 6- 7- 8- 9- A- B- C- D- E- F-

-0 SP 0 @ P p ー タ ミ

-1 XON ! 1 A Q a q 。 ア チ ム

-2 " 2 B R b r 「 イ ツ メ

-3 STOP XOFF # 3 C S c s 」 ウ テ モ

-4 $ 4 D T d t 、 エ ト ヤ

-5 % 5 E U e u . オ ナ ユ

-6 & 6 F V f v ヲ カ ニ ヨ

-7 ' 7 G W g w ァ キ ヌ ラ

-8 BS ( 8 H X h x ィ ク ネ リ

-9 TAB ) 9 I Y i y ゥ ケ ノ ル

-A LF EOF * : J Z j z ェ コ ハ レ

-B + ; K [ k { ォ サ ヒ ロ

-C , < L ¥ ll l

ヤ シ フ ワ

-D CR - = M ] m } ユ ス ヘ ン

-E . > N ^ n ~ ヨ セ ホ "

-F / ? O o ツ ソ マ 。

注 1) キャラクタコードは 16進数で表記されています。

注 2) SPはスペースを示します。

注 3) ロボット言語で使用できる英文字は大文字のみです。

小文字やカタカナは、プログラムのコメント等に使用できます。

ただし、プログラミングボックスからは入力できません。

注 4) BSは受信バッファ中の直前の 1文字を削除します。

注 5) TABは 1つのスペースに置き換えられます。

6

外部通信インターフェース

6-4

2. RS-232C

2.1 コネクタ・ケーブル

コントローラ装着の RS-232Cインターフェースは、下記の位置にあります。

RS-232C インターフェース

ピン番号

9876

ピン番号54321

n 要点

コントローラ装着コネクタは、D-SUB9 ピンのメス型です。接続用ケーブルは、D-SUB9 ピンのオス型をご使用ください。

■ 接続用ケーブルの結線

a. ハードウェアビジー制御を行うケーブル

NC

RXD

TXD

NC

GND

NC

RTS

CTS

NC

1

2

3

4

5

6

7

8

9

コントローラ側

DCD

RXD

TXD

DTR

GND

DSR

RTS

CTS

外部装置側

b. 制御線を使用しないケーブル

NC

RXD

TXD

NC

GND

NC

RTS

CTS

NC

1

2

3

4

5

6

7

8

9

コントローラ側

DCD

RXD

TXD

DTR

GND

DSR

RTS

CTS

外部装置側

※ 外部装置側の信号線配置は、外部装置側のマニュアルを参照してください。

ピン番号 名称 意味 方向

1 NC 未使用

2 RXD 受信データ 入力

3 TXD 送信データ 出力

4 NC 未使用

5 GND GND

6 NC 未使用

7 RTS 送信要求 出力

8 CTS 送信可能 入力

9 NC 未使用

6

外部通信インターフェース

6-5

2.2 通信仕様

伝送方式 全 2重

同期方式 調歩同期式

ボーレート[bps] 9600, [19200], 38400, 57600, 115200

キャラクタ長[bit] 7, [8]

ストップビット長[bit] [1], 2

パリティ なし , [奇数 ], 偶数

ターミネーションコード CR, [CRLF]

フロー制御 なし , [XON/XOFF], RTC/CTS

受信バッファ 1024バイト

送信バッファ 1024バイト

[ ]内が初期設定です。

n 要点

1) ターミネーションコードについて

・ ロボット送信時

CRLFを選択した場合 :データ送信時、行の最後に CR(0x0D)、LF(0x0A)を付加して送信します。

CRを選択した場合 :データ送信時、行の最後に CR(0x0D)を付加して送信します。

・ ロボット受信時

データの受信時は、ターミネーションコードの選択に関わらず、常に CR までを 1 行として扱い、LF は無視します。

2) システムパラメータで日本語表示を選択した場合、キャラクタ長を 8 ビットに設定してください。7 ビットの場合は、

カタカナのメッセージが正常に通信ポートから出力されません。

2.3 接続

弊社の通信ケーブルを使用する場合のコンピュータとの接続例を下記に示します。

1. PC の COM ポートを使用する場合

COM ポート

パソコンRCX340

9ピン 9ピン

※ 通信ケーブルはオプションです。

2. PC の USB ポートを使用する場合

USB ポート

パソコンRCX340

9ピン USBポート

通信ケーブル

通信ケーブル 長さ ケーブル型番

9ピン 9ピン 5m KAS-M538F-10

通信ケーブル 長さ ケーブル型番

9ピン USBポート 5m KBG-M538F-00

6

外部通信インターフェース

6-6

2.4 通信パラメータ設定

RS-232Cインターフェースを使用した通信に関するパラメータと通信モードを設定します。

通信パラメータは次の 7項目あります。

通信パラメータの設定値

項目名 設定値 初期値 備考

1 LINE ONLINE、OFFLINE ONLINE

コンピュータとの通信モード (オンライン /オフライン )を設

定します。

オンラインモードのときのみ、オンライン命令は実行可能とな

ります。

2 Baud Rate 9600、19200、38400、

57600、11520019200

通信速度を設定します。

通信速度を高速にした場合、通信エラーが発生しやすくなります。

通信エラーが多く発生する場合は、通信速度を低速に設定して

ください。

3 Length 7、8 8

データビット長を設定します。

データビット長を 7 ビットに設定した場合、カタカナ文字は

送信できません。

4 Stop Bits 1、2 1ストップビット長を設定します。

通信エラーが多く発生する場合、2 ビットに設定してください。

5 Parity 0:なし 1:奇数 2:偶数 1パリティチェックを設定します。

パリティチェックは、可能な限り使用してください。

6 Flow

0:なし 

1:Xon/Xoff 

2:RTS/CTS

1

XON/XOFF コードまたは RTS/CTS信号を使用したデータフ

ロー制御を行うかどうかを設定します。

データフロー制御を行なわない場合、データの欠落を起こす可

能性があります。

可能な限り設定してください。

7 Eof 0:CRLF 1:CR 0 改行コードを設定します。

■ 通信モード・通信パラメータの設定方法

1 初期画面から「システム」-「通信

設定」 を選択します。

RS-232C通信モード・通信パラメータの設定Step 1

2 通信モードを設定します。

"RS-232C"画面で F2キー (ONLINE)または F3キー

(OFFLINE)を押して [ONLINE]/[OFFLINE]を変更

してください。

3 通信パラメータを設定します。

カーソルキーで編集する設定値を選択し、数値を

入力してエンターキーを押してください。

編集を決定するには [BaudRate]の数値がカーソル

で選択されるまでエンターキーを押してください。

※ 途中で ESCキーを押した場合は、編集した内

容がキャンセルされます。

※ F4キー (INIT) を押すと、通信パラメータを初

期化します。

4 ESC キーを押して編集を終了します。

通信パラメータ初期化

n 要点

オンライン命令の使用時や、サポートソフトにてコントローラ接続を行う際は必ずオンラインモードに設定してください。

6

外部通信インターフェース

6-7

2.5 通信のフロー制御

ソフトフロー制御(XON/XOFF)とハードフロー制御(RTS/CTS)を設定することができます。

2.5.1 送信時のフロー制御

フロー制御 内容

0:なし XON(11H)、XOFF(13H)は受信しても送信に影響を与えない。CTSが OFFしている間、送信を停止する。

1:XON/XOFF 相手から XOFFが送られてきたら送信を一時停止する。XONが送られて来たら再開する。

2:RTS/CTS CTSが OFFしている間、送信を停止する。

n 要点

1) XON/XOFF、RTS/CTS によるフロー制御のうち、いずれか一つでも送信不可の状態になったとき、送信を停止します。

2) CTS はフロー制御の設定にかかわらず、送信時は ON である必要があります。したがって、RTS/CTS を無しに設定

した場合は、CTS を常に ON にしてください。CTS が相手側の RTS につながっている場合、相手側の仕様によって

は常時 ON にならないため送信できなくなる可能性があります。

2.5.2 受信時のフロー制御

受信データの取りこぼしを防ぐため、XON/XOFF、RTSを使って相手側に受信可/不可を通知します。

フロー制御 内容

0:なし XON、XOFFは送信しない。受信した XON、XOFFは無視する。RTSは常に ON。

1:XON/XOFF 受信バッファの空きが一定の容量を下回ったら XOFFを送信する。受信バッファが空いたら XONを送信する。

2:RTS/CTS 受信バッファの空きが一定の容量を下回ったら RTSを OFFする。受信バッファが空いたら RTSを ONする。

n 要点

XON/XOFF、および RTS/CTS はそれぞれが独立に作用します。例えばすべてのフロー制御を有りに設定しているとき、

受信バッファの空きが少なくなったら、XOFF を送信し、RTS をオフします。その後、受信バッファの空きが回復したら、

XON を送信し、RTS をオンします。

2.6 その他の注意事項

1) コントローラは受信バッファに余裕がある限り、常にデータ受信を許可します。

次の場合は、受信バッファはクリアされます。

・ コントローラの電源を遮断し、再投入したとき。

・ プログラムをリセットしたとき。

・ ロボット言語により ONLINE CMU文、OFFLINE CMU文を実行したとき。

・ 通信パラメータを変更したとき、または初期処理を実行したとき。

2) 外部装置は電源オン時に不正なデータを送信する場合があります。コントローラは電源オンと同時に、データ

受信が可能になります。したがって、外部装置より先にコントローラの電源がオンされているときは、この不

正データが受信バッファ内にためられて、通信エラーを起こすことがあります。

このような場合はバッファをクリアしてください。

3) 外部装置がフロー制御をサポートしていない場合は、通信速度に対して、処理速度が遅れるため、通信エラー

が発生することがあります。その場合、通信速度(ボーレート)を遅くする等の対策が必要です。

4) 通信速度を早く設定している場合、外部ノイズ等により通信エラーが発生することがあります。

その場合、通信速度を遅くする等の対策が必要です。

5) ポイントトレース実行中など、外部装置から送信されたコマンドが実行できない場合、”0.5: アクセス中”の

アラームが発生します。実行終了後、再度外部装置からコマンドを送信してください。

6) 外部装置の仕様およびその使用条件によっては、感電を引き起こしたり、コントローラや外部装置の誤動作、

故障したりすることがあります。

外部装置を接続する際は、下記の点を守ってください。

1. アース線のある外部装置を接続するときは、必ずアース線を接地してください。

2. アース線のない外部装置を使用するときは、アース(保護接地)はないが外部装置が感電保護構造になっているか確認

してください。必ず感電保護構造になっている外部装置を使用するようにしてください。

6

外部通信インターフェース

6-8

故障に至る接続例

外部装置 RCX340

コネクタ金属部

通信ケーブル

FG

電位

アース線未接地、またはアース線なし

アース線がない場合、電位が生じる場合があります。

アース線接地が不十分な場合、コネクタ金属部で感電する場合があります。

コネクタ接続時、または接続中に誤動作や故障する可能性があります。

※ 外部装置

   例)ACアダプタを使用したノートパソコン、など

AC100~200V

3. Ethernet

■ Ethernet の特長

RCX340コントローラは TCP/IPプロトコルを採用しています。したがって、TCP/IPプロトコルが組み込まれている機器

とデータのやりとりが可能です。

c 注意 RCX340 のイーサネットポートは他のコントローラや PC との接続にのみ使用してください。一般公衆回線とは接続しな

いでください。

■ 100BASE-TX 仕様を採用していますので、使用するケーブルは UTP ケーブル(シールド無しツイストペアケーブル)も

しくは STP ケーブル(シールド付きツイストペアケーブル)です。

■ 同一のネットワークに複数台のコントローラを接続する事ができ、特定の PCから一括して情報管理する事ができます。

■ ロボットコントローラは TELNET(ソケット)サーバとして動作しますので、PC等の TELNET 端末から簡単にロボット

コントローラにアクセスできます。(PCの TELNET のインストール方法など、詳細についてはその製品のマニュアルを

参照してください。)

なお、PC側のネットワーク設定など、他の機器についての詳細は、その製品のマニュアルを参照してください。また、ロ

ボットプログラミングに関してはプログラミングマニュアルを参照してください。

※ Ethernet は米国 Xerox社の登録商標です。

■ 交信のしくみ

TCP/IPは、ネットワークに接続されている各機器に対し IPアドレスという各機器固有の番号を割り振ることによって、各

機器を一意的に識別できるようになっています。

したがって、まず交信したいロボットコントローラの IP アドレスを指定して接続処理を行い、データのやりとりを行った

後、接続を切断するという手順になります。

なお、コントローラはサーバとして動作し、クライアント(PC等の相手側機器)からの接続要求を監視し、クライアント

からの要求に従って所定の動作を行います。

6

外部通信インターフェース

6-9

サーバ

クライアント クライアント クライアント

IPアドレス 192.168.0.3

192.168.0.5

192.168.0.10 192.168.0.11 192.168.0.12

RCX シリーズロボットコントローラ

(1)(2)

サーバとして動作します。クライアントからの要求により所定の動作を行います。

パソコン等の機器がクライアントとなり、サーバに接続して指示を行い、所定の動作を行わせます。

Ethernet

(1) 交信したいロボットコントローラの IP アドレスを指定して接続します。

(上記は 192.168.0.10 のクライアントが、192.168.0.5 のロボットコントローラを指定して接続した場合の例です。)

(2) 接続完了後、ロボットコントローラはクライアントの指示により所定の動作を行います。

n 要点

クライアントがマルチタスクで動作する場合、1 台のクライアントより同時に複数のロボットコントローラに接続できます。

ただし、1 台のロボットコントローラに同時に接続できるクライアントの数は 1 です。

IP アドレスやサブネットマスク等の設定はプログラミングボックスより行います。

3.1 コネクタ・ケーブル

Ethernetインターフェースは、下記の位置にあります。

Ethernet インターフェース モジュラコネクタ

12345678Link/Activity

Speed

Ethernet のケーブルは ANSI/TIA/EIA568A にて規格化されています。誤配線や誤動作をさけるため、なるべく

この規格に準拠したケーブルを使用してください。

なお、100BASE-TX ではカテゴリ 5 以上の伝送特性が必要です。

ピン番号 信号名称

1 TD+

2 TD-

3 RD+

4 not use

5 not use

6 RD-

7 not use

8 not use

※ 4、5、7、8ピンは未使用ピンです。

6

外部通信インターフェース

6-10

■ ストレートケーブル

ハブに、ロボットコントローラや相手側機器を接続するときに使用します。

Auto MDI/MDI-Xに対応している機器の場合、コントローラと相手側機器とを直接接続する際もストレートケー

ブルを使用することができます。

T-568A 配列 T-568A 配列

信号名称 配線色 ピン番号 ピン番号 配線色 信号名称

TD+ 緑 /白 1 1 緑 /白 TD+

TD- 緑 2 2 緑 TD-

RD+ 橙 /白 3 3 橙 /白 RD+

Not use 青 4 4 青 not use

Not use 青 /白 5 5 青 /白 not use

RD- 橙 6 6 橙 RD-

Not use 茶 /白 7 7 茶 /白 Not use

Not use 茶 8 8 茶 Not use

※ 100BASE-TXでは 4、5、7、8ピンの配線は使用しません。

※ T-568B配列同士で結線されたストレートケーブルも存在します。

■ クロスケーブル

ロボットコントローラと相手側機器とを直接接続するときに使用します。またハブがカスケードポートを持って

いない場合には、ハブのカスケード接続にも使用します。

T-568A 配列 T-568A 配列

信号名称 配線色 ピン番号 ピン番号 配線色 信号名称

TD+ 緑 /白 1 1 橙 /白 TD+

TD- 緑 2 2 橙 TD-

RD+ 橙 /白 3 3 緑 /白 RD+

Not use 青 4 4 青 not use

Not use 青 /白 5 5 青 /白 not use

RD- 橙 6 6 緑 RD-

Not use 茶 /白 7 7 茶 /白 Not use

Not use 茶 8 8 茶 Not use

※ 100BASE-TXでは 4、5、7、8ピンの配線は使用しません。

6

外部通信インターフェース

6-11

3.2 通信仕様

仕様項目 形式 Ethernet 対応ユニット

ネットワーク仕様 Ethernet(IEEE802.3)準拠

通信速度 100Mbps(100BASE-TX)

コネクタ仕様 RJ-45コネクタ(8個モジュラコネクタ)

ケーブル仕様カテゴリ 5以上に対応した UTPケーブル(シールド無しツイストペアケーブル)

もしくは STPケーブル(シールド付きツイストペアケーブル)

最長ケーブル長 100m(ハブ -コントローラ間)

通信モード Full Duplex(全二重)

ネットワークプロトコル

アプリケーション層 :TELNET

トランスポート層 :TCP

ネットワーク層 :IP、ICMP、ARP

データリンク層 :CSMA/CD

物理層 :100BASE-TX

同時ログイン数 1

IPアドレスの設定 プログラミングボックスまたは PCサポートソフト「RCX-Studio Pro」より設定

モニタ用 LED Link/Activity, Speed

IPアドレス初期値 192.168.0.2

サブネットマスク初期値 255.255.255.0

デフォルトゲートウェイ初期値 192.168.0.254

c 注意 弊社では FL HUB(フェニックス・コンタクト製)を推奨します。民生用のハブは工場等での使用は想定されておらず、

対ノイズ耐性の低いものがあります。必ず対ノイズ耐性が高いものを使用してください。

n 要点

サポートソフト「RCX-Studio Pro」からの IP アドレスの設定方法の詳細は、RCX-Studio Pro のマニュアルを参照して

ください。

6

外部通信インターフェース

6-12

3.3 接続

ケーブルは、カテゴリ 5 以上に対応した UTP ケーブル(シールド無しツイストペアケーブル)もしくは STP ケー

ブル(シールド付きツイストペアケーブル)を使用します。配線タイプはストレート仕様を使用します。

接続方法はケーブルのモジュラジャック部分を、カチッと音がするまでコントローラのモジュラコネクタ部に差

し込みます。ハブのモジュラコネクタ部へも同様に差し込んでください。

ハブ

1 2 3 4 5 6 7 8

UTP(STP)ストレートケーブル

c 注意 弊社での動作確認には FL HUB(フェニックス・コンタクト製)を使用して行なっております。システムを組まれる場合、

このハブの使用を推奨します。 一般に民生用のハブは工場等での使用は想定されておりませんので、対ノイズ耐性の低いものがあります。したがって上

記以外のハブに関しては、動作保証はいたしかねますので予めご了承願います。 コントローラを接続するハブには、必ず対ノイズ耐性が高いものを使用してください。

c 注意 ハブ - コントローラ間のケーブル長の上限は 100m です。 接続の際は、PC 等の相手側機器およびハブ等周辺機器のマニュアルも必ず参照してください。 ハブの通信モードが手動で設定できる場合には 100Mbps/Full Duplex(全二重)に設定してください。

n 要点

相手側機器との接続は、ハブを介してストレートケーブルにて接続することを推奨します。ハブを介さずにクロスケーブ

ルにて直接相手側機器と接続することも可能ですが、この場合、相手側機器の LAN アダプタによっては通信できない場

合があります。

6

外部通信インターフェース

6-13

3.4 コントローラ側 ( サーバ ) のパラメータ設定

コントローラには、IP アドレス、サブネットマスク、ゲートウェイ、ポート番号の設定が必要です。これらの設

定はプログラミングボックスより行います。

コントローラ側(サーバ)通信パラメータの設定値

項目名 初期値 備考

1 LINE ONLINE

設定値 : ONLINE(オンライン )、 OFFLINE(オフライン )

コンピュータとの通信モード(オンライン/オフライン)を設定します。

オンラインモードのときのみ、オンライン命令は実行可能となります。

2 IP Address 192.168.0.2

IP アドレスを設定します。

IP アドレスとはネットワークにつながっている複数の機器を識別するため

付けられる各機器固有の番号のことです。したがって、IP アドレスは他の

機器の IP アドレスと重複しないように設定、管理する必要があります。

3 Subnet Mask 255.255.255.0サブネットマスクを選択します。

サブネットマスクは、ネットワークを細かく分割するために使用されます。

4 Default Gateway 192.168.0.254

ゲートウェイを設定します。具体的にはルータの IP アドレスを指定します。

ルータとは、ネットワークが複数ある場合に、あるネットワークから別の

ネットワークへ情報を中継する装置のことです。

5 PORT ※ 23(TELNETポート )

コントローラの TCP ポート番号を設定します。

クライアントがロボットコントローラに接続するときに、ここで設定した

ポート番号を IPアドレスと共に指定します。

※ TELNET ポート(23)以外の設定をした場合、TELNET プロトコルによるネゴシエーションを試みません。(単純なソケット通信と

なります。)

※ ポートの変更を行う場合には、Well-Known Port(0 ~ 1023)以外のポート番号を使用することをお勧めします。

c 注意 既存のネットワークにロボットコントローラを接続する場合には、IP アドレス、サブネットマスクゲートウェイ等の設定

について、必ずネットワークの管理者に確認してください。

n 要点

IP アドレスは、ネットワークアドレス部分とホストアドレス部分に機能的に分離されます。IP アドレスをサブネットマス

クで AND 処理を行うことにより、ネットワークアドレス部が取り出せます。残りの部分がホストアドレス部となります。

同一のネットワークに属する機器は全て同じネットワークアドレスになるよう設定する必要があります。また、ホストア

ドレスは機器ごとに別々とし、重複しないように設定します。なお、ホストアドレスに関し、最初の番号と最後の番号は

システムで予約されており使用できないため、機器の IP アドレスとして設定しないようにします。

例えば、ある機器の IP アドレスが 192.168.0.10 でサブネットマスクが 255.255.255.0 だった場合、IP アドレスをサブネッ

トマスクで AND 処理を行うことにより、この機器のネットワークアドレス部は 192.168.0、ホストアドレス部は 10 と

求められます。この場合、このネットワークに属しているその他の機器のネットワークアドレス部も、全て 192.168.0 と

なっていなければなりません。逆に、ホストアドレス部は重複してはいけないため、その他の機器は 10 以外に設定して

いなければなりません。この時、0 と 255 は予約されているため除外しなければなりません。

したがって、あるネットワークに、IP アドレスが 192.168.0.10 でサブネットマスクが 255.255.255.0 の機器が属してい

る場合、そのネットワークに別の機器を追加しようとするならば、192.168.0.1~192.168.0.9 および

192.168.0.11~192.168.0.254 の中から IP アドレスを割り振ることになります。

n 要点

RCX340 は、DHCP や BOOTP 等の IP アドレスの自動取得機能には対応していません。したがって、必ず手動で IP ア

ドレスを設定する必要があります。

6

外部通信インターフェース

6-14

3.4.1 通信モード・通信パラメータの設定方法

1“Ethernet”画面にします。

初期画面から「システム」-「通信設定」を選択し、

F1キー (Ethernet)を押してください。

Ethernet通信モード・通信パラメータの設定Step 1

2 通信モードを設定します。

“Ethernet”画面で F2キー (ONLINE)または F3キー

(OFFLINE)を押して [ONLINE]/[OFFLINE]を変更

してください。

3 通信パラメータを設定します。

カーソルキーで編集する設定値を選択し、数値を

入力してエンターキーを押してください。

編集を決定するには [IP Address]の数値がカーソル

で選択されるまでエンターキーを押してください。

※ 途中で ESCキーを押した場合は、編集した内

容がキャンセルされます。

※ F4キー (INIT) を押すと、通信パラメータを初

期化します。

詳細については、本章「3.4.2 通信パラメータの

初期化」を参照してください。

4 ESC キーを押して編集を終了します。

n 要点

・ オフラインモードは、外部からのオンライン命令を

受け付けません。

・ オンライン命令を使用する際は必ずオンラインモー

ドに設定してください。

・ オフラインモードでは、PC サポートソフト

「RCX-Studio Pro」からコントローラに接続するこ

とができません。

したがって、サポートソフトにてコントローラ接続を

行う際は必ずオンラインモードに設定してください。

3.4.2 通信パラメータの初期化

"Ethernet"画面で F4キー(INIT)を押すと、ポップアップ画面が表示されます。

カーソルキーで[OK]を選択し、エンターキーを押すと Ethernetの全てのパラメータを初期値に戻します。

ESCキーを押すか[CANCEL]を選択してエンターキーを押すと、初期化をせずに前の画面に戻ります。

■ パラメータの初期化

6

外部通信インターフェース

6-15

3.5 PC 側 ( クライアント ) のシステム設定

Windows7 を例にして、基本的な設定方法を示します。他の OS や機器に関してはそれぞれの製品のマニュアル

を参照してください。

なお、設定方法の詳細については、Windows7 に付属のファーストステップガイドを参照してください。

また、IPアドレスなどの設定値に関しては、お客様のネットワーク環境に合わせ適時変更が必要です。

※ Windows7 は米国 Microsoft社の登録商標です。

3.5.1 TCP/IP プロトコルの設定

1 コントロールパネルを開きます。

2 [ コントロールパネル ] 内の [ ネット

ワークと共有センター ] アイコンを

クリックします。

ネットワークと共有センターStep 2

3 [ ネットワークと共有センター ] 内の

[ アダプタの設定の変更 ] をクリック

します。

アダプタの設定の変更Step 3

4 [ ローカルエリア接続 ] アイコンを右

クリックし、[ プロパティ ] を開きま

す。

ローカルエリア接続Step 4

5 [ ネットワーク ] タブ内に [Microsoft

ネットワーク用クライアント ] およ

び [ インターネットプロトコルバー

ジョン 4(TCP/IPv4)] があること

を確認します。

ローカルエリア接続のプロパティStep 5

6 [ インターネットプロトコルバー

ジョン 4(TCP/IPv4)] を選択し、[ プ

ロパティ ] ボタンを押します。

7 [ インターネットプロトコルバー

ジョン 4(TCP/IPv4)のプロパティ ]

で使用状況に合わせて、PC 側の IP

アドレス、サブネットマスク、ゲー

トウェイを入力します。

DNSサーバは使用状況に合わせ、設定してくださ

い。

パソコン側のIP アドレス等入力Step 7

8 [OK] ボタンをクリックし、設定画面

を閉じてください。

6

外部通信インターフェース

6-16

3.6 Ping による接続確認

ネットワークの設定後、正常に交信できるか ping を使用してチェックしてください。ping とは OS に標準に組

み込まれているネットワークの診断ツールです。

以下に、Windows7 に組み込まれている ping の使用方法を示します。他の OS や機器に関しては各マニュアル

を参照してください。

1 [ スタート ] ボタンから [ すべてのプ

ログラム ] > [ アクセサリ ] > [ コマ

ンドプロンプト ] を選択して、コマ

ンドプロンプト画面を表示します。

コマンドプロンプトStep 1

2 ping を実行します。

>の後に ping xxx.xxx.xxx.xxx と入力し、最後に

エンターキーを押します。なお、xxx.xxx.xxx.xxx

の部分にはコントローラの IP アドレスを入力して

ください。

pingの実行Step 2

3 ping の結果を確認します。

正常に通信できた場合は、

Reply from xxx.xxx.xxx.xxx: bytes=32 time<1ms

TTL=64

が表示されます。(図 (1)参照)

正常に通信できなかった場合は、

Request timed out.

が表示されます。(図 (2)参照)

この場合は、ネットワーク機器やコントローラの

設定、および配線を見直し、問題を解決してくだ

さい。

(1) 正常に通信できた場合

(2) 正常に通信できなかった場合

Step 3

3.7 TELNET.EXE による通信例

TELNET.EXE を使用した接続を説明します。PCの TELNET のインストール方法など、詳細についてはその製品

のマニュアルを参照してください。前提として、ロボットコントローラの IP アドレスは 192.168.0.2、ポート番

号は 23に設定されているものとします。

1 [ スタート ] ボタンから [ アクセサリ ]

> [ ファイル名を指定して実行 ] を

選択して、ファイル名の入力画面を

表示します。

ファイル名入力 Step 2

2 名前欄に telnet と入力した後、[OK]

ボタンを押して、telenet 画面を起動

します。

6

外部通信インターフェース

6-17

telnet画面 (1)Step 33 >の後に open xxx.xxx.xxx.xxx と入

力し、最後にエンターキーを押しま

す。

xxx.xxx.xxx.xxx の部分にはコントローラの IP ア

ドレスを入力してください。コントローラに接続

され、「Welcome to RCX340」と表示されます。

telnet画面 (2)Step 44 コントローラとの接続を解除する場

合は、“LOGOUT” もしくは“BYE”

と入力し、エンターキーを押します。

5 メッセージが表示され、接続が解除

されます。

何かキーを押すと、Step3に戻ります。

telnet画面 (3)Step 5

6 telnet を終了するには、“quit” と入

力し、エンターキーを押します。

telnet画面 (4)Step 6

n 要点

複数のロボットコントローラを同時に制御したい場合

には、TELNET.EXE を複数起動してください。

3.8 補足

3.8.1 ネットワークシステムの構成例

c 注意 ネットワークシステムの構成方法はユーザ側のネットワークの規模等により異なります。詳細は必ずネットワーク管理者にご相談ください。

■ 構成例 11台の PCで 1台のコントローラを制御する場合

PCRCX340

イーサネットケーブル(カテゴリ5以上)

クロスケーブル

システム設定例

IP アドレス サブネットマスク ゲートウェイ

PC 192.168.0.2 255.255.255.0 192.168.0.1

コントローラ 1 192.168.0.3 255.255.255.0 192.168.0.1

6

外部通信インターフェース

6-18

■ 構成例 2

ハブのカスケード接続を行い、多数のコントローラを制御する場合

パソコン

ハブ

1 2 3 4 5 6 7 8X

カスケードポート付きハブ

カスケードポート(UPLINKポート、MDIポート)

1 2 3 4 5 6 7 8

ハブ

1 2 3 4 5 6 7 8

クロスケーブル

ストレートケーブル

RCX340

※ スタッカブルハブを使用してハブ同士をスタック接続することでも、同様なネットワークを構成できます。この場合、

スタック接続された複数のハブは、ネットワークからは単一の大きなハブとして認識されるため、カスケード接続のよ

うな接続台数の制限はありません。

※ カテゴリ 5以上のイーサネットケーブルを使用してください。

システム設定例

IP アドレス サブネットマスク ゲートウェイ

PC 192.168.0.2 255.255.255.0 192.168.0.1

コントローラ 1 192.168.0.3 255.255.255.0 192.168.0.1

コントローラ 2 192.168.0.4 255.255.255.0 192.168.0.1

    :    :    :    :

コントローラ 9 192.168.0.11 255.255.255.0 192.168.0.1

コントローラ 10 192.168.0.12 255.255.255.0 192.168.0.1

6

外部通信インターフェース

6-19

■ 構成例 3

パソコン

ハブ

1 2 3 4 5 6 7 8

インターネット

ルータハブ

1 2 3 4 5 6 7 8

ルータ

工場2

工場1

コントローラ

本社

セキュリティ確保のため、ファイアウォール(不正侵入に対する防御機構)の構築をお勧めします。

システム設定例

IP アドレス サブネットマスク ゲートウェイ

本社側ルータ 133.215.0.2 255.255.255.0

PC 133.215.0.3 255.255.255.0 133.215.0.1

工場 1側ルータ 133.215.1.1 255.255.255.0

コントローラ 1 133.215.1.2 255.255.255.0 133.215.1.1

工場 2側ルータ 133.215.2.1 255.255.255.0

コントローラ 1 133.215.2.2 255.255.255.0 133.215.2.1

※ 適切にルータの設定を行う必要があります。

※ インターネットに接続するには、IPアドレスにグローバルアドレスを設定する必要があります。

※ アドレスの重複は許されませんので、上記設定例のアドレスをお客様が 使用する事はできません。必ずお客様独自のア

ドレスを使用してください。なお、アドレスの割り当ておよびその管理は NIC (日本は JPNIC)が行なっています。

6

外部通信インターフェース

6-20

3.8.2 用語解説

■ TCP/IP

インターネット上で通信を行うための標準プロトコルで、TCPおよび IPプロトコルを中心とする、複数のプロトコル群の

総称です。インターネットにアクセス可能なコンピュータや PCは全て TCP/IPプロトコルを利用しています。

RCX340では TCP/IPプロトコルのうち、TCP、IP、ICMP、ARP、TELNETプロトコルを実装しています。

■ Ethernet( イーサネット )

ネットワークに関するハードウェア部分の規格の 1つです。

Ethernetは 1970年代初頭に米 Xerox社により発明されたネットワークで、現在は IEE802.3として国際標準規格化されて

います。伝送ケーブルの種類により 100BASE-T2、100BASE-T5、100BASE-TX等に使用が区別され、それぞれ最大ケー

ブル長や最大接続数が異なります。

RCX340では 100BASE-TX仕様を採用しています。

Ethernet上で一般的に使用されるプロトコルとしては、TCP/IPプロトコルの他、NetBEUI、IPX/SPX などがあります。

データ伝送方式に CSMA/CD 方式を採用している点も Ethernet の特徴です。

■ CSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access with Collision Detection)

CSMA/CDとは CSMAというデータ送信方式と CDという送信異常時の対処方式が組み合わさった信号伝送方式です。

CSMAとは、1本の伝送ケーブルをネットワークに接続された多数の機器で共用するために、データ送信の際に予めネッ

トワークの使用状態をチェックし、送信可能な事を確認してからデータを送信する方式です。

CDとは、ネットワーク上でデータの衝突(コリジョン)が発生した場合に、ランダムに決められた時間待った後、再度送

信をやり直す方式です。

このため、CSMA/CD方式を採用している Ethernetは多数の機器を接続できますが、送信待ちや再送が発生するためリア

ルタイム性が保証されません。

■ IP アドレス

IPアドレスとはネットワーク上の各機器を識別するために、重複がないように各機器に割り振る番号のことです。(1台の

PCに複数のネットワークインターフェイスを取り付ける場合もあるため、正確にいうと IPアドレスは各ネットワークイ

ンターフェイスごとに割り振ります。)TCP/IPプロトコルでは、データの発信元や通信先をこの IPアドレスで指定します。

IPアドレスは 32bit(4byte)の数値で、通常は 1byteずつ .(ドット)で区切って 10進数で表現します。例えば

0xC0A80002という IPアドレスは 192.168.0.2と表現します。

IPアドレスは 2つのアドレス部から構成されています。1つはネットワークアドレス部でネットワーク自体のアドレスです。

もう 1つはホストアドレス部でネットワーク内での各機器識別用のアドレスです。

IPアドレスの先頭から Nビットまでをネットワークアドレス、N+1ビット目から 32ビット目までをホストアドレスとし

て使用します。(Nの値はサブネットマスクにより決定されます。)

ホストアドレス部ネットワークアドレス部IPアドレス

1 N N+1 32

例えば 192.168.0.2という IPアドレスの場合、Nの値(ネットワーク長)が 24ビットの場合、ネットワークアドレス部

は 192.168.0であり、ホストアドレス部は 2となります。一般にネットワークアドレスの表記は、ホストアドレス部を 0

にし、アドレスの後ろに /とネットワーク長を記述します。上記の例では 192.168.0.0/24と表記します。

1つのネットワークにはホストアドレスで識別できるだけ機器を接続できます。ただし、ホストアドレスのビットが全て 0

の場合と全て 1のアドレスは予約されているため設定することができません。したがって上記の例の場合、ホストアドレ

スは 256台分の機器を識別できますが 0と 255が使用できないため、実際に接続できる機器の上限は 254台となります。

192.168.0.0/24

192.168.0.1

192.168.0.100

192.168.0.254

最大254 台

ホストアドレスは各企業(組織)が自由に設定可能ですが、ネットワークをインターネットへ接続する場合は、ネットワー

クアドレスを NIC(日本では JPNIC)に申請し取得する必要があります。なお、インターネットに接続しない環境ではホ

ストアドレスと同様、ネットワークアドレスも各企業(組織)が自由に設定可能です。

6

外部通信インターフェース

6-21

インターネットに接続しない環境では、以下のアドレスを自由に使用することが許可されています。

これをプライベートアドレスといいます。

10.0.0.0~10.255.255.255 (1個のクラス A)

172.16.0.0~172.31.255.255 (16個のクラス B)

192.168.0.0~192.168.255.255 (256個のクラス C)

一方、NICに申請して取得したアドレスはグローバルアドレスといいます。

■ サブネットマスク

サブネットマスクとは IPアドレスをネットワークアドレス部とホストアドレス部に分けるために使用されます。ネットワー

クアドレス部のビットを 1にし、ホストアドレス部のビットを 0にします。

サブネットマスクも IPアドレスと同様、32bit(4byte)の数値を 1byteずつ .(ドット)で区切って 10進数で表現します。

したがって、サブネットマスクが 255.255.255.0となっていたらネットワークアドレス部は 24ビットとなります。

一般に NICに IPアドレスを申請すると、各企業(組織)には 1つのネットワークアドレスしか割り当てられません。これ

は各企業(組織)の規模により、クラス Aからクラス Cのどれかとなります。例えば、クラス Bではネットワーク長が

16ビットなので、65533台まで機器を接続できる 1つのネットワークが割り当てられますが、このまま使用すると、管理

や処理上の効率が良くありません。そのため通常は適切にサブネットマスクを設定し複数のネットワークに分割します。

例えばクラス Bのネットワークに対し、サブネットマスクを 255.255.255.0とすると 254台まで機器が接続できるネット

ワークを 256個設定できます。

■ MAC アドレス(Media Access Control Address)

MACアドレスとは別名 Ethernetアドレスとも呼ばれ、各ネットワークインターフェイスごとに設定されているハードウェ

ア的な識別番号(6byte数値)のことです。MACアドレスは製造段階で各機器に設定されますので、ユーザが設定する必

要はありません。

Ethernetシステムではこの MACアドレスにより、接続されている機器を識別します。つまり、TCP/IPプロトコルで通信

が行われる際も、IPアドレスは自動的に MACアドレスに変換されて通信が行われています。

■ ハブ (HUB)

ハブとは PC等の各機器をお互いに接続するために使用される装置です。ハブはモジュラジャックを接続するためのポート

が複数用意されており、このポートにそれぞれの機器をモジュラジャックが付いたツイストペアケーブルにて接続します。

■ ルータ(Router)

ルータとは複数のネットワークをお互いに接続するために使用される装置です。ルータは内部ネットワークから発信され

た外部宛データを外部のネットワークへ、また、外部ネットワークから送られてきたデータを内部のネットワークに送り

ます。また、フィルタリング処理によって特定のデータを破棄し、ネットワークの安全を保ちます。

ルータの IPアドレスは、ゲートウェイアドレスとして、ネットワークの各機器に設定します。この設定を行うことにより、

各機器は正常にネットワーク間のデータ送受信が可能になります。

6

外部通信インターフェース

6-22

4. 汎用イーサネットポート (GEP)

■ 汎用イーサネットポート (GEP) の特徴

RCX340のイーサネットポートに最大 8つの IPアドレス、またはポートを割り当てて、複数の機器と同時に通信することができます。また、RCX340の Ethernet機能と以下の違いがあります。・ 汎用イーサネットポート (GEP)はオフラインモードでも使用することができます。・ コントローラを、クライアントまたはサーバのいずれかに設定することができます。(Ethernet機能はサーバ動作のみ)

クライアント クライアント クライアント

192.168.0.5

192.168.0.10 192.168.0.11 192.168.0.12

RCX シリーズロボットコントローラ

サーバとして動作します。クライアントからの要求により所定の動作を行います。

GEP0 の設定 MODE:0(サーバ) PORT:23

サーバとして動作し、クライアントとポート23で通信します。

GEP1 の設定 MODE:1(クライアント) PORT:12345

クライアントとして動作し、サーバとポート12345で通信します。

Ethernet

クライアント クライアント サーバ

192.168.0.5

192.168.0.10 192.168.0.11 192.168.0.12

RCX シリーズロボットコントローラ

Ethernet

ポート23 ポート12345

� Ethernet 機能: サーバ機能のみ � 汎用イーサネットポート(GEP)機能:

サーバ、およびクライアント機能の両方に対応

その他、イーサネットポートの仕様、接続方法については Ethernet機能と同じです。詳細については、本章「3.1 コネクタ・ケーブル」、「3.2 通信仕様」、および「3.3 接続」を参照してください。

c 注意 RCX340 のイーサネットポートは開発用 PC との接続、または他のコントローラや PC との接続にのみ使用してください。 一般公衆回線とは接続しないでください。

4.1 汎用イーサネットポート (GEP) のパラメータ設定

初期画面から「編集」ー「GEP設定」を選択すると "GEP設定 "画面が表示されます。汎用イーサネットポート (GEP)パラメータは次の 5項目あります。

汎用イーサネットポート (GEP) パラメータの設定値

項目名 設定値 初期値 備考

1 MODE 0:サーバー 1:クライアント 0 コントローラをサーバまたはクライアントに設定します。

2 IPADRS0.0.0.0 ~

255.255.255.255192.168.0.2

IP アドレスを設定します。IP アドレスとはネットワークにつながっている複数の機器を識別するため付けられる各機器固有の番号のことです。したがって、IP アドレスは他の機器の IP アドレスと重複しないように設定、管理する必要があります。

3 PORT 1 ~ 65535 40コントローラの TCP ポート番号を設定します。サーバ、またはクライアントがロボットコントローラに接続するときに、ここで設定したポート番号を IP アドレスと共に指定します。

4 EOL 0:CRLF 1:CR 0 改行コードを設定します。

5 TYPE 0:TCP 0 ポートタイプを指定します。必ず「0」に設定してください。

n 要点

・ ポート番号は、Well-Known Port(0 ~ 1023)以外の使用をお勧めします。 ・ 汎用イーサネットポート (GEP) を設定する際に、他の汎用イーサネットポート (GEP) の設定や Ethernet 機能と IP アドレスとポート番号の両方が重複しないように注意してください。(以下を参照)

例: GEP0 と GEP1 に通信パラメータを設定する場合

GEP0 IP アドレス 192.168.0.3 ポート番号:23 を設定 IP アドレスが同じでポート番号が異なる: 設定可 GEP1 IP アドレス 192.168.0.3 ポート番号:2345 を設定

GEP0 IP アドレス 192.168.0.3 ポート番号:23 を設定 ポート番号が同じで IP アドレスが異なる: 設定可 GEP1 IP アドレス 192.168.0.7 ポート番号:23 を設定

GEP0 IP アドレス 192.168.0.3 ポート番号:23 を設定 IP アドレス、およびポート番号の両方が同じ: 設定不可 GEP1 IP アドレス 192.168.0.3 ポート番号:23 を設定

・ MODE を「0:サーバ」に設定する場合は、IP アドレスを Ethernet 機能の IP アドレスと同じ値、かつポート番号は異

なる値に設定してください。

・ ポートタイプには「0」以外は入力しないでください。

6

外部通信インターフェース

6-23

4.2 汎用イーサネットポート (GEP) パラメータの設定方法

1 カーソルキーで汎用イーサネット

ポート (GEP) 番号を選択します。

F2キー (INIT) を押すと、すべての汎用イーサネッ

トポート (GEP)の通信パラメータを初期化しま

す。

詳細については、本章「4.3 通信パラメータの初

期化」を参照してください。

GEP番号の選択Step 1

2 F1 キー(編集)を押して、汎用イー

サネットポート (GEP) の編集画面に

します。

GEPの編集Step 2

3 パラメータを設定します。

新規で汎用イーサネットポート (GEP)のパラメー

タを設定する場合、F1キー (新規作成 )を押しま

す。F1キー (新規作成 )を押すと、パラメータを

新規作成するポップアップ画面が表示されます。

設定する TCPポート番号を入力して [OK]を押す

と、汎用イーサネットポート (GEP)のパラメータ

が新規作成されます。

カーソルキーで編集する設定項目を選択し、設定

値を入力してエンターキーを押してください。

n 要点

・既に設定されている汎用イーサネットポート(GEP)のパ

ラメータを編集する場合、パラメータを新規作成す

る必要はありません。

・途中で ESC キーを押した場合は、編集した内容が

キャンセルされます。

GEPの新規作成Step 34 ESC キーを押して編集を終了します。

6

外部通信インターフェース

6-24

4.3 通信パラメータの初期化

1 ポップアップ画面の表示

"GEP 設定 " 画面で F2 キー(初期化)を押します。ポップアップ画面が表示されます。

2 通信パラメータの初期化

カーソルキーで[OK]を選択し、エンターキーを押します。すべての汎用イーサネットポート (GEP)

の通信パラメータが初期化されます。

■ パラメータの初期化

n 要点

ESC キーを押すか[CANCEL]を選択してエンターキーを押すと、初期化をせずに前の画面に戻ります。

第 7章 コントローラのシステム設定

1. 概要 7-1

2. 履歴 7-1

3. 診断 7-2

4. プロパティ 7-24.1 ロボット情報 7-2

4.2 オプション情報 7-3

4.3 時計 7-3

4.4 バージョン表示 7-3

4.5 コンフィグ 7-4

5. USB メモリ操作 7-45.1 データの保存 7-4

5.2 データの復元 7-5

6. アクセスレベル 7-66.1 アクセスレベルの変更 7-6

7. セーフティ設定 7-7

8. 初期処理 7-88.1 データの初期化 7-8

8.2 時計の設定 7-9

9. ジェネレーション 7-10

10. パラメータ 7-1010.1 パラメータ設定条件 7-10

10.2 パラメータの設定 7-10

10.3 パラメータ一覧 7-12

10.4 コントローラパラメータ 7-15

10.5 ロボットパラメータ 7-17

10.6 軸パラメータ 7-20

10.7 I/O パラメータ 7-27

10.8 オプションボードに関するパラメータ 7-29

7

コントローラのシステム設定

7-1

1. 概要ロボットの運転を行うため、お客様の使用方法に応じて各種設定等を行う必要があります。

本章では、コントローラの各種の設定や情報の表示をする方法を説明します。

また、ロボット運転の設定以外のシステム設定についても説明します。

項目 内容

2 履歴 アラーム履歴の表示を行います。

3 診断 コントローラにアラームが発生しているかチェックします。

4 プロパティ コントローラが管理している情報の表示などを行います。

5 USBメモリ操作 USBメモリを使用して各種データの保存や復元を行います。

6 アクセスレベル 操作レベル(操作可能な範囲)を設定します。

7 セーフティ設定 セーフティパラメータの設定を行います。

8 初期処理 各種データの初期設定を行います。

9 ジェネレーション 接続するロボットや軸の仕様に合わせた設定を行います。

10 パラメータ パラメータの設定を行います。

2. 履歴

初期画面で「システム」-「履歴」を選択すると、“履

歴”画面が表示されます。

“履歴”画面では、過去のアラーム履歴を新しいもの

から順に 5 件表示します。アラーム履歴は最大 500 件

保存されます。

アラームの表示形式は、以下のとおりです。

番号アラーム発生日時

アラーム番号 :アラーム発生箇所

カーソルキーで 1行ずつスクロールします。“SCROLL

ON”キーを押してスクロール機能を ONすると、カー

ソルキーで 1画面ずつスクロールします。

■“履歴”画面

c 注意 アラーム履歴は、ロボットのトラブル対応において重要な情報となります。

n 要点

・アラーム履歴件数が 500 を超えると、最も古い履歴が消去されます。

・直前のアラームと同一のアラーム、かつアラーム発生箇所が同じ場合、記録されません。

・アラーム分類番号が 0 ~ 99 番のアラームが発生した場合、記録されません。

・オンラインコマンド、リモートコマンドでアラーム分類番号が 200 ~ 399 番のアラームが発生した場合、記録されません。

7

コントローラのシステム設定

7-2

3. 診断

初期画面から「システム」-「診断」を選択すると、

“診断”画面が表示されます。

コントローラの診断が行われ、異常が検出された場

合は、アラーム情報が表示されます。

■“診断”画面

n 要点

また、オプション DIO に対して DC24V 電源が供給されていない場合も、必ずアラーム情報が表示されます。

4. プロパティ初期画面から「システム」-「プロパティ」を選択すると、プロパティ画面が表示されます。

プロパティ画面ではロボット情報、オプション情報、時計、バージョンを表示することができます。

4.1 ロボット情報

コントローラに接続しているロボットの名称を表示します。

“ロボット情報”画面を表示させるには、「メニュー」→「システム」→「プロパティ」を選択する、または、他

のプロパティ画面で F1キー ( ロボット )を押してください。

カーソルキー   でロボット(“Robot1” ~ “Robot4”)を選択し、選択したロボットに接続されている軸

の名称を表示した画面になります。

■ ロボット名称画面 ■ ロボット軸名称画面

7

コントローラのシステム設定

7-3

4.2 オプション情報

F2キー ( オプション )を押すと、オプションスロットに接続されているオプションボードの種類とバージョンを表示します。

表示 ユニット名称

DIO_Nm オプションDIO のNPN 仕様が装着されていることを示します。 mは仕様を示します。( S : 標準 DIO , 1-4 : 拡張 DIO2 )

DIO_Pm オプションDIO のPNP 仕様が装着されていることを示します。 mは仕様を示します。( S : 標準 DIO , 1-4 : 拡張 DIO2 )

CCLnk CC-Link ユニット

D_Net DeviceNet ユニット

ENet_IP EtherNet/IP ユニット

Profi_B PROFIBUS ユニット

Profi_N PROFINET ユニット

YCLnkE_

MYC-Link/E マスターユニット

YCLnkE_S YC-Link/E スレーブユニット

iVY2 iVY2(VISION) ユニット

iVY2_L iVY2(VISION 照明付 ) ユニット

Gripper 電動グリッパ

Tracking トラッキング ユニット

■“オプション情報”画面

4.3 時計

F3キー (時計 )を押すと、コントローラ内蔵の時計

を表示します。

■“時計”画面

4.4 バージョン表示

F4キー ( バージョン )を押すと、コントローラ内の各

種バージョンやプログラミングボックスのバージョ

ンを表示します。

■“バージョン”画面

7

コントローラのシステム設定

7-4

4.5 コンフィグ

F5キー ( コンフィグ ) を押すと、各コントローラの設

定を表示します。

※ F5は KEYTYPEキーにて切り替えます。

項目 内容

Typeコントローラタイプを示します。(RCX340は “340”

になります )

Methodコントローラの仕様を示します。(Global:CE仕様 ,

Local:ノーマル仕様 )

NodeYC-Link/Eの設定を示します。(空白:マスタ ,

1-99:スレーブの局番 )

Memory コントローラのメモリサイズを示します。

Brakeブレーキ電源の設定を示します。(Internal:内部

電源 , External:外部電源 )

MAC Ethernetポートの MACアドレスを示します。

■“コンフィグ”画面

5. USB メモリ操作

USB メモリ にコントローラ内部データの各種デー

タを保存できます。また、USB メモリ に保存され

た各種データはコントローラに復元することができ

ます。

初期画面から「システム」-「USB メモリ操作」を

選択すると、“USBメモリ操作” 画面が表示されます。

n 要点

ロボットコントローラの設定が完了した際、内部

データを保存することをお勧めします。

■“USB メモリ操作”画面

c 注意

・ USB メモリ、および保存されているデータに障害(破損、エラー等)が発生した場合、データの復元ができません。必ず、パソコンなどの外部記憶装置にもデータを保存してください。

・ データを保存または復元中に電源が遮断されるなど異常処理が起こった場合、そのデータは保証されません。

5.1 データの保存

コントローラの内部データを、USBメモリに保存します。

データは、USBメモリ直下の“YAMAHA”フォルダに保存されます。

1 初期画面から「システム」-「USB

メモリ操作」-「SAVE」と選択し、

保存するデータの種類を選択します。

保存するデータの種類を、カーソルキーで選択し

て、F1キー (CHOOSE)を押してください。

保存ファイル一覧が表示されます。

保存データ種類選択Step 1

7

コントローラのシステム設定

7-5

2 保存するファイルを選択します。

新規保存する場合:F1キー (CHOOSE) を押してください。次のステップでファイル名を入力します。

上書き保存する場合:保存するファイルをカーソルキーで選択して、F1キー (CHOOSE) を押すか、エンターキーを

押してください。

保存されているファイルの数が多い場合:F2 キー (NEXT) を押してファイルの一覧の続きを表示してください。

3 ファイルを保存します。

保存するファイルのファイル名を入力します。

新規ファイルに保存する場合、新しいファイル名を入力してください。

既存ファイルを上書きする場合、既存のファイル名を入力してください。

エンターキーを押すと、USBメモリ にファイルを保存します。

ESCキーを押すと、保存をキャンセルします。

保存中は“Now Saving”のメッセージが表示されます。

5.2 データの復元

USBメモリに保存されているデータを、コントローラの内部メモリに復元します。

データは、USBメモリ直下の“YAMAHA”フォルダに保存されている必要があります。

1 初期画面から「システム」-「USB

メモリ操作」-「LOAD」と選択し、

復元するデータの種類を選択します。

ロードするデータの種類をカーソルキーで選択し

て、F1キー (CHOOSE)を押してください。

復元可能なファイルが表示されます。

読出しデータ種類選択Step 1

2 復元するファイルを選択します。

ロードするファイルをカーソルキーで選択して、

F1キー (CHOOSE)を押してください。

確認メッセージが表示されます。

保存されているファイルの数が多い場合、F2キー

(NEXT)を押してファイルの一覧の続きを表示して

ください。

3 データを復元します。

エンターキーを押すと、ファイルからデータを復元します。

ESCキーを押すと、復元をキャンセルします。復元中は“Now Loading”のメッセージが表示されます。

c 注意

ALL ファイルおよびパラメータファイルとしてデータを復元する場合は、コントローラがサーボオフ状態でなければな

りません。また、データの復元後は、原点復帰未了状態になります。

7

コントローラのシステム設定

7-6

6. アクセスレベル

コントローラではプログラムやポイントデータの変更などの操作を下記アクセスレベル設定により制限することができます。

アクセスレベル 内容

レベル 0

(メンテナ /メンテナ

ンスレベル)

全ての操作が可能。

ただし、このレベルにするにはパスワードが必要。

レベル 1

(オペレータレベル)

手動操作、自動運転のみ可能。

Hidden(隠し )属性のプログラムは読み出し不可。

n 要点

下記のいずれかの場合、アクセスレベルは強制的にレベル 0 に設定されます。

1. 全データの初期処理を実行したとき(本章「8. 初期処理」を参照してください。)

2. “9.723:コントローラ状態データ異常”が発生したとき

6.1 アクセスレベルの変更

アクセスレベルを変更する方法を以下に示します。

1“アクセスレベル”画面にします。

初期画面においてカーソルキーで「システム」を選択してエンターキーを押し、次に「アクセスレベル」を選択して

エンターキーを押してください。“アクセスレベル”画面が表示されます。

2 設定するアクセスレベルを入力します。

アクセスレベルを入力してエンターキーを押し、

「SET」を選択してエンターキーを押してください。

1(オペレータレベル)に設定する場合

もう一度エンターキーを押してください。設定を

確定します。

0(メンテナレベル)に設定する場合

Step3を行ってください。

アクセスレベルの設定Step 2

パスワードを入力

3 パスワードを入力します。

パスワード入力欄にパスワードを入力して、エン

ターキーを押してください。

※ 誤ったパスワードが入力された場合は、“6.235:

パスワードエラー”のアラームが発生します。

■ パスワードの変更方法

1“アクセスレベル”画面で F1 キー ( パス変更 ) を押します。

“パスワード変更”画面が表示されます。

2 新しいパスワードを設定します。

[Pass]に現在のパスワードを入力してエンター

キーを押してください。

次に 2箇所の [New Pass]に新しいパスワードを

入力してエンターキーを押してください。

現在のパスワードを入力

新しいパスワードを入力(2箇所)

パスワードの変更Step 2

7

コントローラのシステム設定

7-7

7. セーフティ設定ロボットの可動範囲内(安全防護柵内)でプログラミングボックスによる作業を安全に行うため、セーフティパ

ラメータを設定します。

w 警告 ・ セーフティ設定の設定を初期値から変更した場合、ロボット動作に関わる操作を行う作業者に対する危険要因が増す ことが予想されます。お客様の責任で設定変更することは可能ですが、安全に対する十分な配慮のもと行なってください。

・ セーフティ設定を有効にするために、制御権をゲットすることが必要です。

“セーフティ設定”画面では以下の 5項目を設定します。

項目名 設定 備考

1自動運転時の

Hold to Run有効/無効

プログラミングボックスからの操作でキーを押し続けている間のみロボット動作(プロ

グラムの実行を含む)が実行されます。

2 減速制御 有効/無効 ロボット最高動作速度を 3%に制限します。

3 専用入力 有効/無効入出力インターフェースの専用入力の有効、無効を設定します。

※「無効」に設定されている場合でも、汎用入出力は使用可能です。

4 RS-232C 有効/無効 RS-232Cインターフェースの有効、無効を設定します。

5 Ethernet 有効/無効 Ethernetインターフェースの有効、無効を設定します。

■ 設定方法

1 初期画面から「システム」-「セー

フティ設定」を選択します。

警告画面が表示されるので同意の上、エンター

キーを押してください。

警告画面Step 1

2 [ 有効 ] / [ 無効 ] を設定します。

カーソルキーで設定する項目の [有効 ]/ [無効 ]

を選択してエンターキーを押してください。

電源遮断後も設定を有効にする場合は Step3を行

います。

セーフティパラメータの設定Step 2

3 設定を保存します。

“セーフティ設定”画面で F1キー (SAVE)を押すと、

設定の保存の確認画面が表示されます。

[OK]を選択してエンターキーを押すと、設定を保

存します。

[Cancel]を選択すると設定は保存されません。

設定は電源再投入後有効になります。

セーフティパラメータの保存Step 3

7

コントローラのシステム設定

7-8

8. 初期処理初期画面から「システム」-「初期処理」を選択すると、“初期処理”画面が表示されます。

コントローラが管理するデータの初期処理を行えます。初期処理する項目を、F1キー (全データ )から F11キー (時計 )

で選択します。

■“初期処理”画面

“初期処理”画面で有効なキーとサブメニューの内容は、以下の通りです。

有効キー メニュー 機能

全データ 全データを初期化します。

PGM プログラムデータを消去します。

PNT ポイントデータを消去します。

PNM ポイントネームデータを消去します。

SFT シフト座標データを消去します。

HND ハンド定義データを消去します。

PRM パラメータデータを初期化します。

PLT パレット定義データを消去します。

ION IOネームデータを消去します。

LOG アラーム履歴を消去します。

時計 時計の設定を行います。

8.1 データの初期化

プログラム、ポイントデータ、ポイントネーム、シフト座標、ハンド定義、パラメータ、パレット定義、IOネー

ム、およびアラーム履歴を初期化、または消去します。

初期処理を実行する前に、現在入力されているデータが不必要なものか十分に確認してください。

n 要点

・ メモリの初期化を行うと、復旧するためには外部からデータ入力しなければなりません。

・ 何らかの原因でメモリが破壊された場合は、メモリの初期化が必要となります。

7

コントローラのシステム設定

7-9

初期処理画面で有効なキーとサブメニューの内容は、以下の通りです。

有効キー メニュー 機能

全データ 全データを初期化します。

PGM プログラムデータを消去します。

PNT ポイントデータを消去します。

PNM ポイントネームデータを消去します。

SFT シフト座標データを消去します。

HND ハンド定義データを消去します。

PRM パラメータデータを初期化します。

PLT パレット定義データを消去します。

ION IOネームデータを消去します。

LOG アラーム履歴を消去します。

1 ファンクションキーで初期処理する

項目を選択します。

F1キー (全データ )から F10 キー (LOG)で、初期

化処理する項目を選択してください。

初期化の実行の確認画面が表示されます。

初期化の実行の確認Step 1

2 初期処理を実行します。

[OK]ボタンを選択してエンターキーを押すと、

初期処理を実行します。

[CANCEL]ボタンを選択してエンターキーを押

すと、初期処理をキャンセルします。

8.2 時計の設定

コントローラには時計機能が装備されており、日付と時刻を設定することができます。

c 注意 内部で使用している時計は実際の時間に対して誤差が生じる場合があります。 誤差が生じた場合は、再設定してください。

1“初期処理”画面で F11 キー ( 時計 ) を押します。

現在の日付と時間が表示されます。

2 日付を入力します。

カーソルキーで日付 (年 /月 /日 )を選択し、0 ~

9キーで値を入力して、エンターキーを押してく

ださい。

続けて、カーソルキーで[SET]を選択し、エンター

キーを押してください。コントローラに日付が設

定されます。

3 時刻を入力します。

カーソルキーで時刻 (時 :分 :秒 )を選択し、

0 ~ 9キーで値を入力して、エンターキーを押してください。

続けて、カーソルキーで[SET]を選択し、エンターキーを押してください。コントローラに時刻が設定されます。

7

コントローラのシステム設定

7-10

9. ジェネレーション

コントローラのシステムジェネレーションは、接続するロボットおよび軸の仕様に合わせて出荷時に設定されて

います。お客様によるシステムジェネレーション設定は必要ありません。 重大な障害によりシステムジェネレーションに関するメモリが破壊された場合や、コントローラに接続するロ

ボットや軸を変更する場合はシステムジェネレーションの設定が必要となります。 システムジェネレーションの操作方法については、弊社までお問い合わせください。

c 注意

・ 誤ってシステムジェネレーションを変更した場合、ロボット動作に極めて重大な悪影響を与えたり、作業者に危険をお

よぼす可能性があります。変更が必要な場合は、弊社にご相談ください。

・ 弊社に相談なくシステムジェネレーションを変更され、その結果何らかの不具合が発生した場合、弊社としては責任を

負いかねます。

10. パラメータ

パラメータは、コントローラの設定に関するパラメータ、ロボットの動作に関するパラメータ、軸に関するパラメータ、

ドライバに関するパラメータ、I/O に関するパラメータ、オプションボードに関するパラメータの 6 種類があります。

初期画面から「編集」-「パラメータ」を選択すると、“パラメータ”画面が表示されます。

10.1 パラメータ設定条件

以下の場合パラメータの設定を行います。

・ システムジェネレーションを実施したとき

・ 工場出荷状態のロボットを据付けて使用するとき

・ ロボットや軸の移動範囲を変更するとき

・ ロボットや軸の搬送条件を変更するとき

c 注意

・ パラメータは、ロボットとコントローラとの仕様を合致させる大切なデータです。誤った設定をするとエラー発生や故障の原因になります。確実な設定を実施してください。

・ 設定前と設定後の RCX340 内部に保存されているデータファイル ( プログラム、ポイント、ポイントコメント、パラメータ、シフト、ハンド、パレットなど ) は、必ず、パソコンなどの外部記憶装置に保存してください。

・ 誤ったパラメータ設定に変更したり、本書に説明のないパラメータを変更したりすると、ロボット動作上極めて重大な悪影響を与えたり、作業者に危険をおよぼす恐れがあります。変更が必要な場合は、弊社にご相談ください。

・ パラメータの変更に伴い、アブソリセットまたは原点復帰が必要になる場合があります。・ パラメータの中には電源再投入後、値の変更が有効になるものがあります。

10.2 パラメータの設定

ロボットの動作、およびコントローラの設定に関す

るパラメータを設定します。

1 F1 キー ( コントローラ ) から F10 キー ( トラ

ッキング ) を押して、パラメータのカテ

ゴリを選択します。

選択したカテゴリのパラメータ画面が表示されます。

“パラメータ”画面Step 1

“パラメータ”画面で有効なキーとサブメニューの内容は、以下の通りです。

有効キー メニュー 機能

コントローラ コントローラの設定に関するパラメータを設定します。

ロボット ロボットの動作に関するパラメータを設定します。

軸 軸に関するパラメータを設定します。

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コントローラのシステム設定

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有効キー メニュー 機能

ドライバ ドライバに関するパラメータを設定します。(変更は弊社にご相談ください)

IO I/Oに関するパラメータを設定します。

オプション オプションボードに関するパラメータを設定します。

グリッパ グリッパに関するパラメータを設定します。※

カメラ iVY2カメラに関するパラメータを設定します。※

照明 iVY2照明に関するパラメータを設定します。※

トラッキング トラッキングに関するパラメータを設定します。※

前の画面に戻ります。

※詳細は別マニュアルを参照してください。

2 パラメータを選択します。

カーソルキーでパラメータを選択してください。または、F2キー (番号指定 )を押すと表示されるポップアップ画面

でパラメータ番号を入力して選択することもできます。

編集パラメータ上で、F1キー (編集 )を押して選択ください。

“パラメータ>コントローラ”画面 “パラメータ>ロボット”画面 “パラメータ>軸”画面

“パラメータ>ドライバ”画面 “パラメータ> IO”画面 “パラメータ>オプション”画面

※画面の設定は使用するロボット、オプションにより変わります。

n 要点

ドライバパラメータは選択はできますが、変更するとロボットの制御に影響があります。変更は弊社にご相談ください。

上記画面で有効なキーとサブメニューの内容は、以下の通りです。

有効キー メニュー 機能

/ カーソルを上下に移動します。

編集 パラメータを編集します。

番号指定 指定した番号のパラメータへカーソルを移動します。

スクロール機能のオン/オフを切り替えます。

前の画面に戻ります。

3 ESC キーを押してパラメータの編集を終了します。

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コントローラのシステム設定

7-12

10.3 パラメータ一覧

■ コントローラパラメータ

パラメータの詳細については、本章「10.4 コントローラパラメータ」を参照してください。

名前 識別子 設定範囲 初期値 単位

インクリメンタルモード制御 INCMOD 0:無効 , 1:有効 0 -

MOVEI/DRIVEI開始位置 MOVIMD 0:保持する ,1:リセット 0 -

MOVET開始位置 MOVTMD 0:保持する ,1:リセット 0 -

電源オン時のサーボオン SRVOON 0:無効 ,1:有効 0 -

シーケンスフラグ ※ 1 SEQFLG0:無効 ,1:有効 ,3:有効かつ

リセット許可0 -

安全モード設定フラグ ※ 1 SAFEMODE-2147483648~

2147483647-1 -

原点未了時のプログラム実行 RUNINOIC 0:無効 ,1:有効 0 -

起動時のプログラム リセット RSTATBOT 0:無効 ,1:有効 0 -

プログラムスタート時のプログラムリセット RSTATRUN 0:無効 ,1:有効 0 -

カレント プログラム番号 CRNTPG 0 ~ 100 0 -

メイン プログラム番号 MAINPG 0 ~ 100 0 -

INPUT/PRINT使用中チャネル STDPRN 1:PB, 2:CMU, 3:ETH,5:IVY 1 -

サーボ制動時間 (非常停止時 ) ※ 1※ 2 EMGTIM 0 ~ 2000 1000 ms

サーボ制動時間 (電源電圧低下時 ) ※ 1※ 2 EMGTIM2 0 ~ 2000 300 ms

デバッグ時の START動作モード DBGSTAMD 0: LOAD, 1: START 0 -

ブレーク ポイントでの停止モード BRKSTPMD 0: HOLD, 1: HOLDALL 1 -

領域判定出力へのシフト適応 SFTONACO 0:しない , 1:する 1 -

※ 1 編集すると、ロボットの制御に影響があります。変更が必要な場合は弊社にご相談ください。

※ 2 電源再投入後、値の変更が有効になります。

■ ロボットパラメータ

パラメータの詳細については、本章「10.5 ロボットパラメータ」を参照してください。

名前 識別子 設定範囲 初期値 単位

先端質量※ 1 WEIGHT 0 ~ 500 機種別 kg

原点復帰順序 ORIGIN 0 ~ 654321 312456 -

R軸方向保持※ 2 RORIEN 0:保持する ,1:保持しない 0 -

リセット時の手系※ 2 ARMTYP 0:なし ,1:右手系 ,2:左手系 0 -

スカラ MOVE L加速度係数 CPACRAT 1~ 100 100 %

スカラ R軸慣性モーメント※ 2 SCRINR 0~ 32767 0 10-4kgm2

スカラ MOVE L 最高速度※ 2※ 3 CPVMAX 1~ 32767 750 mm/s

スカラ MOVE L 加速度※ 2※ 3 CPACCL 1~ 32767 500 mm/s2

スカラ MOVE L 圧縮カーブ※ 2※ 3 CPCMPCRV 0~ 255 0 -

スカラ MOVE L 圧縮基準速度※ 2※ 3 CPCMPVL 1~ 32767 500 mm/s

スカラ ゾーン制御※ 2※ 3 ZONCTRL 0:無効 , 1:有効 0 -

スカラ XY軸 加速度比率※ 2※ 3 SCRACC 1~ 500 100 %

スカラ XY軸 速度比率※ 2※ 3 SCRVEL 1~ 500 100 %

スカラ 内側円最小半径※ 2※ 3 MINRAD 10~ 100000 5000 0.001mm

スカラ 速度制限半径 1 ※ 2※ 3 CERAD1 10~ 100000 30000 0.001mm

スカラ 速度制限半径 2 ※ 2※ 3 CERAD2 10~ 100000 5000 0.001mm

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コントローラのシステム設定

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名前 識別子 設定範囲 初期値 単位

スカラ 制限速度 1 ※ 2※ 3 SPLMT1 1~ 100 10 %

スカラ 制限速度 2 ※ 2※ 3 SPLMT2 1~ 100 1 %

カスタムロボット設定※ 3 CSTMRBT 0:無効 , 1:有効 0 -

※ 1 マルチ型ロボット場合、このパラメータは入力できません。また、付加軸設定された軸に対する先端質量 の

設定は、軸パラメータの軸先端質量で設定します。

※ 2 スカラ型ロボットに対してのみ有効です。

※ 3 編集すると、ロボットの制御に影響があります。変更が必要な場合は弊社にご相談ください。

■ 軸パラメータ

パラメータの詳細については、本章「10.6 軸パラメータ」を参照してください。

名前 識別子 設定範囲 初期値 単位

+ソフトリミット PLMT+ -9999999 ~ 9999999 機種別 pulse

-ソフトリミット PLMT- -9999999 ~ 9999999 機種別 pulse

加速度係数 ACCEL 1 ~ 100 100 %

減速比率 DECRAT 1 ~ 100 100 %

軸先端質量 AXSTIP 0 ~機種別 機種別 kg

公差 TOLE 1 ~機種別 80 pulse

アウト有効位置 OUTPOS 1 ~ 9999999 2000 pulse

CONT パルス CONTPLS 0 ~ 9999999 0 pulse

アーチパルス 1 ARCHP1 0 ~ 9999999 9999999 pulse

アーチパルス 2 ARCHP2 0 ~ 9999999 9999999 pulse

押付速度比率 PSHSPD 1 ~ 100 10 %

押付力 PSHFRC -1000 ~ 1000 100 %

押付時間 PSHTIME 1 ~ 32767 1000 ms

押付判定速度閾値 PSHJGSP 0 ~ 100 0 %

押付方式 PSHMTD 0: 標準 , 1: リセット 0 -

手動加速度 MANACC 1 ~ 100 100 %

原点復帰速度 1 ORGVEL1 1 ~ 1000 200 pls/10ms

原点復帰速度 2 ORGVEL2 1 ~ 100 50 pls/10ms

原点復帰後移動速度 ORGMVS 1 ~ 100 20 %

原点復帰後移動位置 ORGMVP -9999999 ~ 9999999 0 pulse

原点シフト ORGSFT -9999999 ~ 9999999 0 pulse

デュアルオフセット DOFSET -9999999 ~ 9999999 0 pulse

原点復帰方式 ORGMTD

0: マーク , 1: センサ ,

2: 突き当て , 3:ZR 突き当

機種別 -

原点復帰方向 ORGDIR 0: マイナス , 1: プラス 0 -

モータ軸極性 MOTDIR 0:CW 1:CCW 機種別 -

セミアブソサーチモード SABSRCH

0: 標準 , 1: 標準 (MOVE),

2: 距離優先 , 3: 距離優先

(MOVE), 4: 方向優先 , 5: 方向

優先 (MOVE),

6: 検査 , 7: 検査(MOVE)

0 -

アーム長さ ARMLEN 0 ~ 9999999 00.001mm, 0.001deg

オフセットパルス OFFSET -9999999 ~ 9999999 0 pulse

マルチ型ロボット、または付加軸の場合:

・ 軸ごとに先端質量のパラメータの設定が必要になります。(第 1 軸の先端質量、第 2 軸の先端質量と軸ごとに設定

します。)

7

コントローラのシステム設定

7-14

・ 軸パラメータの「軸先端質量」パラメータを設定します。

・ ロボットパラメータの「先端質量」を変更しても加速度は変わりません。

直交型、スカラ型、ピック&プレイス型ロボットの場合:

・ ロボットが先端に持っているワークの質量をロボットパラメータの「先端質量」に設定します。

・ パラメータ「アーム長さ」の値も加速度に影響します。「アーム長さ」に各軸の有効ストローク値が入力されている

必要があります。

■ I/O パラメータ

パラメータの詳細については、本章「10.7 I/Oパラメータ」を参照してください。

名前 識別子 設定範囲 初期値

非常停止時の DO出力 EMGCDO 0:リセット , 1:保持 1

エラー出力ポート(DO & SO)※ ERPORT 0~ 0277(8進数) 0

バッテリーアラーム出力(DO & SO)※ BTALRM 0~ 0277(8進数) 0

DIOノイズキャンセル回数 DIOCAN 0 ~ 7 1

プログラムリセット時の DO出力 RESCDO 0:リセット , 1:保持 0

リモートコマンド有効/無効 RMTCMD 0:無効 , 1:有効 1

DI17モード DI17MD 0:ABS, 1:ABS/ORG 0

軸別原点復帰有効/無効 IOORGMD 0:無効 , 1:有効 0

原点復帰軸指定入力ポート (DI & SI) IOORGIN 2~ 027(8進数) 2

軸別原点復帰完了出力ポート (DO & SO) ※ IOORGOUT 0~ 027(8進数) 0

サーボ状態出力ポート (DO & SO) ※ IOSRVOUT 0~ 027(8進数) 0

原点復帰グリッパ指定入力ポート (DI & SI) ※ GRPORGIN 0~ 027(8進数) 0

※ 電源再投入後、値の変更が有効になります。

■ オプションパラメータ

パラメータの詳細については、本章「10.8 オプションパラメータ」を参照してください。

名前 識別子 設定範囲 初期値別マニュ

アル有無

オプション ボード有効※ OPTENBL 0:無効 , 1:有効 1

パラレル入出力 ID ※ DIOID 1234~ 4321 1234

CC-Link局番 CCLADD 1 ~ 61 1 有

CC-Linkボーレート CCLCOM

0:156k, 1:625k,

2:2.5M, 3:5M,

4:10M

0 有

CC-Linkバージョン CCLVER0:Ver.1.10

1:Ver.2.000 有

PROFIBUS ステーションアドレス※ PBUSADD 1~ 125 125 有

非常停止時のグリッパサーボ GEMGMD 0:OFF, 1:ON 1 有

原点復帰時のグリッパ動作 GORGMD 0:NO, 1:YES 1 有

手動のグリッパ把持動作 GMHLMD 0:無効 , 1:有効 1 有

グリッパ原点復帰順序 GORGORD 1234~ 4321 1234 有

グリッパ原点復帰優先度 GORGPRI 0:後 , 1:前 0 有

DeviceNet局番 DEVADD 0 ~63 0 有

DeviceNetボーレート DEVCOM0:125K, 1:250K, 2:500K,

3:AUTO0 有

DeviceNet I/Oサイズ DEVTYP0:ノーマル ,

1:コンパクト0 有

EtherNet/IP IPアドレス EIPADD0.0.0.0 ~

255.255.255.2550.0.0.0 有

EtherNet/IP サブネットマスク EIPSUB0.0.0.0 ~

255.255.255.2550.0.0.0 有

EtherNet/IP デフォルトゲートウェイ EIPDEF0.0.0.0 ~

255.255.255.2550.0.0.0 有

7

コントローラのシステム設定

7-15

名前 識別子 設定範囲 初期値別マニュ

アル有無

EtherNet/IP DHCP設定 EIPDHCP 0:無効 , 1:有効 0 有

iVY2ユニット有効※ IVYENBL 0:無効 , 1:有効 1 有

iVY2モニタモード DISPMODE 0, 1, 2, 3 0 有

iVY2モニタチャンネル 1 DISPCH1 0~ 16 0 有

iVY2モニタチャンネル 2 DISPCH2 0~ 16 0 有

※ 電源再投入後、値の変更が有効になります。

10.4 コントローラパラメータ

■ インクリメンタルモード制御 ‹INCMOD›

本コントローラが起動する際に、必ず原点未了状態にするか否かを設定します。

マーク方式の原点復帰方式を選択している軸がある場合は、「0:無効」に設定するようにしてください。

パラメータを初期化した場合は、「0:無効」が設定されます。

設定 内容

0:無効 電源遮断時もアブソ仕様の軸の原点位置情報を保持します。

1:有効 電源投入時に全ての軸が原点未了状態となります。

n 要点

・ このパラメータを有効にした場合は、コントローラへの電源投入時に必ず原点復帰未了状態となります。

・ アブソバッテリを装着しない状態でアブソ仕様の軸を使用する場合は、このパラメータを有効にしてください。

■ MOVEI / DRIVEI 開始位置 ‹MOVIMD›

相対移動命令を実行中にインターロックや非常停止等で停止した後、再度、相対移動命令を実行した場合の動作を設定し

ます。パラメータを初期化した場合は、「0:保持する」が設定されます。

設定 内容

0:保持する先の移動の続きを実行します。再実行前と目標位置は変わりません。

原点復帰、またはアブソリセットを実行すると、相対移動の中断後の目標位置がリセットされます。

1:リセット現在位置から新たに相対移動を行います。

再実行前と目標位置が変わります。

■ MOVET 開始位置 ‹MOVTMD›

MOVET命令を実行中にインターロックや非常停止等で停止した後、再度、相対移動命令を実行した場合の動作を設定しま

す。パラメータを初期化した場合は、「0:保持する」が設定されます。

設定 意味

0:保持する相対移動の中断後、再実行すると、先の移動の続きを実行します。再実行前と目標位置は変わりません。

原点復帰、またはアブソリセットを実行すると、相対移動の中断後の目標位置がリセットされます。

1:リセット相対移動の中断後、再実行すると、現在位置から新たに相対移動を行います。

再実行前と目標位置が変わります。

■ 電源オン時のサーボオン ‹SRVOON›

コントローラの起動時に、サーボオン状態で起動するか、サーボオフ状態で起動するかを設定します。

パラメータを初期化した場合、「0:無効」が設定されます。

設定 意味

0:無効 常にサーボオフ状態で起動します。

1:有効サーボオン状態で起動します。ただし、制御権が開放されていない、あるいはシリアル I/O 設定が有効となっ

ている場合は、サーボオフ状態で起動します。

7

コントローラのシステム設定

7-16

■ シーケンスフラグ ‹SEQFLG›

シーケンスプログラム実行を許可するか否かを設定します。

パラメータを初期化した場合は、「0:無効」が設定されます。

設定 意味

0:無効 シーケンスプログラムの実行を許可しない。

1:有効 シーケンスプログラムの実行を許可します。

3:有効かつリセットを許可 シーケンスプログラムの実行を許可、かつプログラムリセットおよび非常停止時のリセットを許可します。

■ 安全モード設定フラグ ‹SAFEMODE›

本章「7.セーフティ設定」で保存される設定が格納されるパラメータです。ロボットの制御に影響を与えるため、値を変

更しないでください。

■ 原点未了時のプログラム実行 ‹RUNINOIC›

原点復帰未了状態でプログラムの実行を許可するか否かを設定します。

パラメータを初期化した場合は、「0:無効」が設定されます。

設定 意味

0:無効 プログラムを実行する事が出来ません。

1:有効 プログラムを実行する事が出来ます。

■ 起動時のプログラムリセット ‹RSTATBOT›

コントローラ起動時にプログラムリセットを行うか否かを設定します。

パラメータを初期化した場合は、「0:無効」が設定されます。

設定 意味

0:無効 プログラムリセットをしません。

1:有効 プログラムリセットを行います。

■ プログラムスタート時のプログラムリセット ‹RSTATRUN›

プログラムの開始時にプログラムリセットを行うか否かを設定します。

パラメータを初期化した場合は、「0:無効」が設定されます。

設定 意味

0:無効 プログラムリセットをしません。

1:有効 プログラムリセットを行います。

■ カレントプログラム番号 ‹CRNTPG›

タスク 1で最終実行したプログラムの番号を設定します。パラメータを初期化した場合は、「0」が設定されます。

n 要点

カレントプログラムとは、タスク 1 で最終実行したプログラムです。番号を設定することで、任意のプログラムを登録で

きます。メインプログラム番号が 0 の場合には、プログラムリセット時にタスク 1 に登録されます。

■ メインプログラム番号 ‹MAINPG›

プログラムリセット時に最優先でタスク 1に登録されるプログラム番号を設定します。パラメータを初期化した場合は、「0」

が設定されます。

n 要点

メインプログラムとは、プログラムリセット時に最優先でタスク 1 に登録されるプログラムです。

メインプログラム番号が 0 の場合には、カレントプログラムがプログラムリセット時にタスク 1 に登録されます。

7

コントローラのシステム設定

7-17

■ INPUT/PRINT 使用チャネル ‹STDPRN›

PRINT文の出力先チャネル、INPUT文の入力元チャネルを設定します。

パラメータを初期化した場合は、「1:PB」が設定されます。

設定 意味

1:PB プログラミングボックス

2:CMU RS232Cポート

3:ETH イーサネットポート

5:IVY iVY2ボードにあるイーサネットポート

■ サーボ制動時間(非常停止時)‹EMGTIM›

非常停止時のサーボ制動最長時間です。ロボットの制御に影響を与えるため、値を変更しないでください。

■ サーボ制動時間(電源電圧低下時)‹EMGTIM2›

電源遮断時のサーボ制動最長時間です。ロボットの制御に影響を与えるため、値を変更しないでください。

■ デバッグ時の START 動作モード ‹DBGSTAMD›

デバッグ時(プログラムステップ実行)に START文が実行された際、スタートされたプログラムを実行するか、停止させ

て置くかを設定します。パラメータを初期化した場合は、「0:LOAD」が設定されます。

設定 意味

0:LOAD スタートされたプログラムは 1行目で停止した状態になります。

1:START スタートされたプログラムは実行状態になります。

■ ブレークポイントでの停止モード ‹BRKSTPMD›

ブレークポイントにてプログラムが停止する際、該当プログラムだけが停止するか、全てのプログラムを停止させるかを

設定します。パラメータを初期化した場合は、「1:HOLDALL」が設定されます。

設定 意味

0:HOLD ブレークポイントのあるプログラムだけが停止します。

1:HOLDALL 全てのプログラムが停止します。

10.5 ロボットパラメータ

■ 先端質量 ‹WEIGHT›

ロボットの先端質量 (ワーク質量 + ツール質量 )を kg 単位で設定します。このパラメータの値に合わせて加速度などが最

適な値に設定されます。設定されているロボットが YK120XG、YK150XG、YK180XG、YK220X の場合は、0.1kg 単位で

設定します。

最大値は、設定されているロボット機種によって決められています。

パラメータを初期化した場合は、最大値が設定されます。

このパラメータの値に合わせて加速度などが最適な値に設定されます。

c 注意 実際の先端質量よりも低い値を設定した場合、ロボット本体に悪影響をおよぼす恐れがあります。適正な値を入力してください。

n 要点

・ マルチ型ロボットの場合、このパラメータの入力はできません。

・ 付加軸設定された軸に対する先端質量の設定は、軸パラメータの軸先端質量で設定します。

・ 電動グリッパ YRG シリーズを使用する場合、ツール質量にグリッパ本体の質量を加算してください。詳細は、電動グリッ

パ YRG シリーズマニュアルを参照してください。

7

コントローラのシステム設定

7-18

■ 原点復帰順序 ‹ORGORD›

原点復帰動作の順序を軸番号(1~ 6)で設定します。パラメータを初期化した場合は、「312456」が設定されます。

左端の軸番号順に、原点復帰動作を行います。設定されていない軸は、最後に全て同時に原点復帰動作を行います。

c 注意 原点復帰方式が突き当て方式の軸を 3 軸以上同時に原点復帰動作させると、非常停止する場合があります。 この場合は、突き当て方式の原点復帰動作を 2 軸同時に変更するか、各軸ごとの原点復帰動作に変更してください。

n 要点

・周辺装置に干渉する恐れのある軸から原点復帰動作を行うようにしてください。

・ロボット軸と付加軸を含めた順序となります。

1つのロボットに位置検出方式の異なる (アブソ仕様またはインクリ仕様 )軸が混在する場合、原点復帰の操作

方法によって、原点復帰動作の順序が異なります。

例:

ロボットの軸構成:第 1軸、第 2軸、第 3軸、第 4軸

原点復帰順序の設定:312456

各軸の位置検出方式:第 1軸、第 2軸⇒インクリ仕様 第 3軸 ,第 4軸⇒アブソ仕様

1. アブソ仕様軸の原点復帰操作のみを行う場合

原点復帰順序の設定の左端から順に、アブソ仕様の軸のみ原点復帰動作を行います。

3 → 1 → 2 → 4 → 5 → 6

第 3軸動作 第 1軸キャンセル 第 2軸キャンセル 第 4軸動作 第 5軸キャンセル 第 6軸キャンセル

2. インクリ仕様軸の原点復帰操作のみ行う場合

原点復帰順序の設定の左端から順に、インクリ仕様の軸のみ原点復帰動作を行います。

3 → 1 → 2 → 4 → 5 → 6

第 3軸キャンセル 第 1軸動作 第 2軸動作 第 4軸キャンセル 第 5軸キャンセル 第 6軸キャンセル

3. アブソ仕様軸とインクリ仕様軸の原点復帰操作を両方行う場合

最初に原点復帰順序の設定の左端から順に、アブソ仕様の軸のみ原点復帰動作を行います。

続けて同様にインクリ仕様の軸のみ原点復帰動作を行います。

3 → 1 → 2 → 4 → 5 → 6

第 3軸動作 第 1軸キャンセル 第 2軸キャンセル 第 4軸動作 第 5軸キャンセル 第 6軸キャンセル

3 → 1 → 2 → 4 → 5 → 6

第 3軸キャンセル 第 1軸動作 第 2軸動作 第 4軸キャンセル 第 5軸キャンセル 第 6軸キャンセル

n 要点

PHASER シリーズのセミアブソ仕様はインクリ仕様に含まれます。

原点復帰操作の具体例を以下に示します。

プログラミングボックス操作 PGM 実行 IO 操作

キー操作 コマンド※ 1 入力ポート DI17 モード※ 2

アブソ仕様のみ 不可 (1軸ずつは可能 ) ORIGIN 0,2 DI17 ABS

インクリ仕様のみ 不可 (1軸ずつは可能 ) ORIGIN 0,1 DI14 ABS

両方同時 「ALL」 ORIGIN 0,0 DI17 ABS/ORG

※ 1 ORIGINコマンドに関する詳細は、プログラミングマニュアルを参照してください。

※ 2 「コントローラパラメータ」の DI17 モードの設定です。

7

コントローラのシステム設定

7-19

■ R 軸方向保持 ‹RORIEN›

スカラ型ロボットにおいて、直交座標でジョグ移動を行う場合に、R 軸の方向 (姿勢 )を保持する/しないを設定します。

パラメータを初期化した場合は、「0:保持する」が設定されます。

方向を保持する場合は、XY座標でジョグ移動を行なった場合に、R 軸が現在の方向を保持するように自動的に回転します。

スカラ型ロボット以外では無効です。

設定 意味

0:保持する R軸の方向(姿勢)を保持します。

1:保持しない R軸の方向(姿勢)を保持しません。

n 要点

R 軸が付加軸設定の場合は、無効となります。

■ リセット時の手系 ‹ARMTYP›

このパラメータは、プログラムリセットの際に選択される手系を設定します。

初期化した場合は、「0:指定なし」が設定されます。

スカラ型ロボットにおいて直交座標で移動する場合、または、ポイントデータの座標変換 (パルス座標⇔直交座標 )を行う

場合、手系の設定が重要となります。

スカラ型ロボット以外では無効です。

設定 意味

0:指定なし プログラムリセット前の手系を継続します。

1:右手系 右手系にします。

2:左手系 左手系にします。

■ スカラ MOVE L 加速度係数 ‹CPACRAT›

スカラロボットの直線補間移動時、円弧補間移動時、PATH移動時の加減速度を1~100%の範囲内で設定します。

初期化した場合は「100」が設定されます。

先端質量とスカラ R軸慣性モーメントの設定に対して100%の設定値で最適な性能が得られるような係数です。

c 注意 加速度係数を下げると、STOP キーやストップ信号による停止命令に対して、停止までの距離と時間が長くなります。

n 要点

ロボット移動加減速時に先端が揺れるような場合には、この値を下げることにより揺れを抑えることができます。

■ スカラ R 軸慣性モーメント ‹SCRINR›

このパラメータは、スカラロボットの R軸に対する慣性モーメントを設定します。

単位は、kgm2× 10-4です。

パラメータを初期化した場合は、「0」が設定されます。

スカラ型ロボット以外では無効です。

7

コントローラのシステム設定

7-20

10.6 軸パラメータ

■ +ソフトリミット ‹PLMT+› -ソフトリミット ‹PLMT-›

軸が移動できる範囲を上限値 (+ソフトリミット )と下限値 (-ソフトリミット )で設定します。 初期化した場合は、機種による固有値が設定されます。 ポイントティーチングや自動運転を行う場合、指定されたポイントデータがソフトリミット範囲内であるかを確認します。

値は、設定されているロボット機種によって決められています。機種による固有値が設定されます。

w 警告 ソフトリミットは必ず軸の機械的な動作範囲 ( メカストッパ ) の内側に設定してください。

c 注意

・ ロボットの可動範囲を決定する重要なパラメータなので、正確な値を設定してください。

・ スカラ型ロボットの X、Y 軸において、+ソフトリミットとーソフトリミットの絶対値合計が、360 度を超えないように

設定してください。360 度を超えて設定した場合、座標変換の結果に誤りが出る可能性があります。

・ 原点復帰未了状態の場合、ソフトリミットは無効となります。ジョグ移動を行う際には注意してください。

n 要点

ソフトリミット値は 0 ~9 キー 、“.”キー 、“-”キー で入力します。

キー入力された値が実数 ( ピリオドがある数値 ) の場合は、自動的にパルス値へに単位変換されます。

■ 加速度係数 ‹ACCEL›

ロボット移動時の加減速を 1 ~ 100% の範囲内で設定します。 初期化した場合は「100」が設定されます。

c 注意 加速度係数を下げた場合は、STOP キーやストップ信号による停止命令に対して、停止までの時間が長くなります。加速

度係数を極端に下げて使用する場合には、十分に注意してください。

n 要点

ロボット移動加減速時に先端が揺れるような場合には、この値を下げることにより揺れを抑えることができます。

■ 減速比率 ‹DECRAT›

ロボット移動時の減速比率を 1 ~ 100% の範囲内で設定します。減速度を加速度に対する減速側の比率で設定します。 パラメータを初期化した場合は、機種による固有値が設定されます。

c 注意 減速比率を下げた場合は、STOP キーやストップ信号による停止命令に対して、停止までの時間が長くなります。減速比

率を極端に下げて使用する場合には、十分に注意してください。

n 要点

・ 加速度を落とさずに減速度のみ変更したい場合に設定します。

・ ロボット移動減速時に先端が揺れるような場合には、この値を下げることにより揺れを抑えることができます。

■ 軸先端質量 ‹AXSTIP›

ロボット設定がマルチ型ロボットおよび付加軸設定の場合、各軸の先端質量 (ワーク質量 + ツール質量 )を kg単位で設定します。この値によって加速度などに最適な値が自動的に設定されます。 パラメータを初期化した場合は、機種による固有値(最大値)が設定されます。

c 注意 実際の先端質量よりも低い値を設定した場合、ロボット本体に悪影響をおよぼす恐れがあります。適正な値を入力してください。

n 要点

マルチ型ロボットおよび付加軸以外の場合は、このパラメータは入力できません。

7

コントローラのシステム設定

7-21

■ 公差 ‹TOLE›ロボットが移動を行う際、目標位置に対する位置決め完了範囲を設定します。 パラメータを初期化した場合は、機種による固有値が設定されます。 ロボットの現在位置が設定された範囲に入ると、位置決め完了と判断されます。

n 要点

公差値は 0 ~9 キー 、“.”キー 、“-”キーで入力します。

キー入力された値が実数 ( ピリオドがある数値 ) の場合は mm/ ゜単位と判断して、自動的にパルス値へ単位変換されます。

公差の範囲

現在位置 目標位置

公差範囲

c 注意

・ 公差の値を小さくした場合、ロボットの位置決め時間にバラツキが発生する恐れがあります。

■ アウト有効位置 ‹OUTPOS›PTP動作命令が実行される際の、目標位置に対する実行完了範囲を設定します。ただし、PTP 動作のみが対象となります。 パラメータを初期化した場合は、機種による固有値が設定されます。 ロボットの現在位置が指定された範囲に入ると、移動命令の実行完了と判断されます。ただし、目標位置まで移動は継続されます。この値が大きいほど次の命令を実行するまでの時間を短縮することができます。 連続して移動命令を行う場合、前の移動命令実行が完了しても、位置決めが完了するまでは、次の移動命令を実行することができません。

n 要点

アウト 有効位置は 0 ~9 キー 、“.”キー 、“-”キーで入力し、キー入力された値が実数 ( ピリオドがある数値 ) の場合は、

パルス値に単位変換されます。

OUT有効位置の範囲

現在位置

アウト有効位置範囲

目標位置

公差範囲

c 注意 公差の値がアウト有効位置の値よりも大きい場合は、アウト有効位置範囲内となった時点で命令実行完了と共に位置決め

完了となります。

■ CONT パルス ‹CONTPLS›プログラム中で CONTオプション指定された移動命令が実行される際の、目標位置に対する実行完了範囲を設定します。

ただし、PTP 動作のみが対象となります。

パラメータを初期化した場合は、機種による固有値が設定されます。

ロボットの現在位置が指定された範囲に入ると、移動命令の実行完了と判断されます。ただし、目標位置まで移動は継続

されます。この値が大きいほど次の命令を実行するまでの時間を短縮することができます。

連続して移動命令を行う場合、前の移動命令実行が完了しても、位置決めが完了するまでは、次の移動命令を実行するこ

とができません。

c 注意 CONT パルスの値が 0 の場合はアウト有効位置の値により移動命令の実行完了が判断されます。 公差の値がアウト有効位置の値よりも大きい場合は、アウト 有効位置範囲内となった時点で命令実行完了と共に位置決め

完了となります。

n 要点

アウト有効位置は 0 ~ 9 キー 、“.”キー 、“-”キーで入力し、キー入力された値が実数 ( ピリオドがある数値 ) の場合は、

パルス値に単位変換されます。

7

コントローラのシステム設定

7-22

■ アーチパルス 1‹ARCHP1› アーチパルス 2‹ARCHP2›

PTP動作のオプションであるアーチ動作を実行する際のアーチ指定軸とその他の軸の移動のオーバーラップ領域を設定し

ます。パラメータを初期化すると「9999999」が設定されます。

この値が小さいほど、軸動作のオーバーラップ領域が大きくなり、移動の実行時間を短縮することができます。

選択されている軸の設定値を単位変換した値を表示します。

n 要点

アーチパルス 1、アーチパルス 2 は 0 ~9 キー 、“.”キー 、“-”キーで入力し、キー入力された値が実数 ( ピリオドがあ

る数値 ) の場合は、パルス値に単位変換されます。

アーチパルス

アーチ指定軸=0

現在位置 目標位置

オーバーラップ領域

2.その他の軸移動

3.アーチ指定軸移動

アーチパルス1 アーチパルス2

1.アーチ指定軸移動

1. アーチ指定された軸をオプション指定された位置に移動開始。(上図の 1)

2. アーチ指定された軸がアーチパルス 1以上移動すると、その他の軸が目標位置に移動。(上図の 2)

3. アーチ指定された軸が、その他の軸が移動を終了する時点で、残り移動距離がアーチパルス 2になる様に目標位置に移動。

(上図の 3)

4. 全ての軸がアウト有効位置範囲以内に入ると命令を終了。

c 注意

・ アーチ動作の軌跡は移動速度により異なります。実際にロボットを動作する速度で、干渉確認の作業を行なってください。

■ 押付速度比率 ‹PSHSPD›

PUSH文実行時の移動速度の比率を 1~ 100[%]の範囲で設定します。

・PUSH文に S,DSオプション指定が無い場合

ロボットの最高速度(mm/秒または度 /秒)×押付速度比率(%)×自動移動速度(%)

・PUSH文に Sオプション指定がある場合

ロボットの最高速度(mm/秒または度 /秒)×押付速度比率(%)×自動移動速度(%)×プログラム移動速度(%)

・PUSH文に DSオプション指定がある場合

ロボットの最高速度(mm/秒または度 /秒)×押付速度比率(%)×軸の移動速度(%)

パラメータを初期化すると「10」が設定されます。

■ 押付力 ‹PSHFRC›

PUSH文実行時の押付力を -1000~ 1000[%]の範囲で設定します。実際の押付力は以下の様になります。

・定格推力× <押付力値 > / 100

パラメータを初期化すると「100」が設定されます。

■ 押付時間 ‹PSHTIME›

PUSH文実行時に対象を押し続ける時間を 1~ 32767[ms]の範囲で設定します。

押付時間のカウントは以下の状態で行われます。

・押付力が指定値に到達している

・軸の移動速度が押付判定速度閾値を下回っている

パラメータを初期化すると「1000」が設定されます。

■ 押付検出速度閾値 ‹PSHJGSP›

PUSH文実行時に軸の現在移動速度が指令移動速度に対して、押付判定速度閾値で指定した比率を下回った場合に押付時

間のカウントを開始します。

押付判定速度閾値に 0を設定した場合、判定は無効になります。

パラメータを初期化すると「0」が設定されます。

7

コントローラのシステム設定

7-23

■ 押付方式 ‹PSHMTD›

PUSH 文実行時の押付制御終了判定方式を設定します。設定内容は以下の様になります。

0:押付力が指定値に達した時間を積算して押付制御終了判定を行います。

1: 押付力が連続して指定値に達した場合のみ押付制御終了判定を行います。押付力が指定値を下回った場合、押付時間の

カウントは 0 にリセットされます。

パラメータを初期化すると「0:標準」が設定されます。

■ 手動加速度 ‹MANACC›

ジョグ操作によるロボット移動時の加速度係数を 1 ~ 100% の範囲内で設定します。

パラメータを初期化した場合は、「100」が設定されます。

c 注意 手動加速度を下げた場合は、STOP キーやストップ信号による停止命令に対して、停止までの時間が長くなります。手動

加速度を極端に下げて使用する場合には、十分注意してください。

n 要点

ジョグ移動の加速時に先端が揺れるような場合には、この値を下げることにより揺れを抑えることができます。

■ 原点復帰速度 1‹ORGVEL1›

原点復帰動作を行うときの移動速度を設定します。

パラメータを初期化した場合、機種による固有値が設定されます。

セミアブソ仕様の軸の場合は、20 パルス /ms(= 20mm/s)が設定されます。

■ 原点復帰速度 2‹ORGVEL2›

原点復帰動作を行うときの停止速度を設定します。

パラメータを初期化した場合は、機種による固有値が設定されます。

■ 原点復帰後移動速度 ‹ORGMVS›

後述の原点復帰後移動位置への移動速度を1~100%の範囲内で設定します。

パラメータを初期化した場合は、機種による固有値が設定されます。

c 注意 実際の移動速度は最大速度指令 [rpm(リニアは mm/s)] ×自動運転速度 [% ] ×原点復帰後移動速度 [% ] となります。

■ 原点復帰後移動位置 ‹ORGMVP›

原点復帰動作を行った後の移動位置を設定します。

パラメータを初期化した場合は、機種による固有値が設定されます。

c 注意 原点復帰方式をマーク方式に設定している場合、サーボオン状態でのアブソリセット実行後に原点復帰後移動位置に移動

します。サーボオフ状態でのアブソリセット実行後は原点復帰後移動を行いません。 セミアブソのリニアロボットで、後出のセミアブソサーチモード ‹SABSRCH› パラメータを「0/ 2/ 4/ 6」に設定して

いる場合、原点復帰後移動を行いません。

■ 原点シフト ‹ORGSFT›

このパラメータの値が原点復動作直後の現在位置となります。モータ交換や衝撃により作業位置がずれた場合に、各軸の

ずれ量を補正するために使用します。パラメータを初期化した場合は「0」が設定されます。

例:

位置ずれ前の作業位置に移動したとき A パルスであった位置へ、位置ずれ後に移動したときの現在位置が B パルスを示す

場合、A - B の値を入力します。

c 注意

・ ロボットの位置を決定する重要なパラメータです。

・ このパラメータを変更すると、原点復帰未了状態になります。

・ このパラメータは、アブソリセット後または原点復帰後から有効になります。

・ 不適切な値を設定すると、ロボットが衝突する恐れがあります。

7

コントローラのシステム設定

7-24

■ デュアルオフセット ‹DOFSET›

デュアルオフセットとは完全に同一の機種である2つの駆動軸をひとつの駆動軸で制御し、主軸の原点位置に対する従軸

の原点位置を調整する機能です。

詳細は RCX340オペレーションマニュアルを参照ください。

パラメータを初期化した場合は「0」が設定されます。

c 注意

このパラメータはあらかじめデュアルオフセットを使用するため用意したロボットのみ使用できる機能です。

■ 原点復帰方式 ‹ORGMTD›

ロボットが原点復帰動作を行う場合の方式を設定します。

パラメータを初期化した場合は、機種による固有値が設定されます。

0 : マーク方式 …… 合いマークなどの原点位置をユーザーが設定する方式

1 : センサ方式 …… センサ入力による原点位置検出方式

2 : 突き当て方式 … ロボットのストローク端による原点位置検出方式

3 : ZR突き当て方式…特定ロボットの原点位置検出方式

Z軸と R軸の原点復帰動作を組み合わせて原点位置を検出します。

c 注意

・弊社に相談なく設定を変更された場合、その結果により何らかの不具合が発生したとしても弊社としては責任を負いか

ねます。設定変更が必要な場合は弊社へご相談ください。

・このパラメータを変更すると、原点復帰未了状態になります。

■ 原点復帰方向 ‹ORGDIR›

ロボットが原点復帰動作を行う際の移動方向を設定します。 パラメータを初期化した場合は、機種による固有値が設定されます。 0 : マイナス … モータ位置の-方向が原点復帰動作の移動方向 1 : プラス … モータ位置の+方向が原点復帰動作の移動方向

c 注意

・以下の条件に該当する場合は、出荷時の設定から変更しないでください。

条件 設定変更時の問題

機種が F14H リード 5mm である 反モータ側で突き当て方式の原点復帰動作を行うと、原点位置が安定しない。

iVY2 システムを使用している カメラキャリブレーションが正しく実行されない。

設定変更が必要な場合は弊社までご連絡ください。

・弊社に相談なく設定を変更された場合、その結果により何らかの不具合が発生したとしても弊社としては責任を負いかね

ます。

・このパラメータを変更すると、原点復帰未了状態になります。

■ モータ軸極性 ‹MOTDIR›

ロボットが移動する方向を設定します。 パラメータを初期化した場合は、機種によって固有の方向が設定されます。

0 : CW … モータの CW (時計周り)方向が軸の-方向 1 : CCW … モータの CCW (反時計周り)方向が軸の-方向

このパラメータはサーボオン状態では変更できません。変更する場合はサーボオフ状態にしてください。モータ軸極性が 0の場合、ー方向に JOG移動した際のロボットの動作方向については、本章「ロボット動作方向一覧表」を参照してください。

c 注意

・以下の条件に該当する場合は、出荷時の設定から変更しないでください。

条件 設定変更時の問題

機種が F14H リード 5mm である 反モータ側で突き当て方式の原点復帰動作を行うと、原点位置が安定しない。

iVY2 システムを使用している カメラキャリブレーションが正しく実行されない。

設定変更が必要な場合は弊社までご連絡ください。

・弊社に相談なく設定を変更された場合、その結果により何らかの不具合が発生したとしても弊社としては責任を負いかね

ます。

・このパラメータを変更すると、原点復帰未了状態になります。

7

コントローラのシステム設定

7-25

■ セミアブソサーチモード ‹SABSRCH›

セミアブソのリニアロボットのセミアブソサーチモードを設定します。

パラメータを初期化した場合は、機種による固有値が設定されます。

設定 意味

0:標準モード 標準のモード

1:標準モード(MOVE) 標準のモード 原点復帰後移動は行わない

2:距離優先モード 移動距離が短くなるように動作するモード

3:距離優先モード(MOVE) 移動距離が短くなるように動作するモード 原点復帰後移動は行わない

4:方向優先モード 一定方向に動作するモード

5:方向優先モード(MOVE) 一定方向に動作するモード 原点復帰後移動は行わない

6:検査モード 検査モード

7:検査モード(MOVE) 検査モード 原点復帰後移動は行わない

c 注意 動作方向は、原点復帰方向とモータ軸極性に影響されます。

メカのストローク端検出、もしくは原点センサ検出による動作方向反転後は、標準モードと同様の動作になります。

セミアブソサーチモードは、セミアブソのリニアロボットでない場合は無効です。

■ アーム長さ ‹ARMLEN›

スカラ型ロボットの場合は、X、Y アームの長さ設定します。

直交型ロボットの場合は、各軸の有効ストローク長さを設定します。アーム長さの設定により各軸の軸質量が自動的に設

定されます。

パラメータを初期化した場合は機種による固有値が設定されます。

また、基準座標設定を行った場合は自動的に設定されます。

0の場合は当該機種の最長ストロークの軸質量が設定されます。(当該機種が乗っている軸の加速度が低く抑えられます。)

■ オフセットパルス ‹OFFSET›

スカラ型ロボットの X、Y、R 軸モータ位置が 0 パルス

である状態でのアーム姿勢や基準座標軸に対する角度

を設定します。

パラメータを初期化した場合は、「0」 が設定されます。

・ X 軸のオフセットパルス …

基準座標の+ X 軸方向と X 軸アームとの成す角度

(単位 : パルス )

・ Y 軸のオフセットパルス …

X 軸アームと Y 軸アームとの成す角度 (単位 : パルス )

・ R 軸のオフセットパルス …

基準座標の+ X 軸方向と R 軸先端ツールとの成す

角度 (単位 : パルス )また、基準座標設定を行った

場合は、自動的に設定されます。

Y

X軸オフセットパルス

Y軸オフセットパルスR軸オフセットパルス

X

Xアーム長

Yアーム長

Xアーム

Yアーム

先端ツール

“オフセットパルス”の設定

c 注意

・スカラ型ロボットの場合、アーム長とオフセットパルスを使用して直交座標への座標変換を行います。 オフセットパルスは、正確な値を設定してください。

・このパラメータでデータ入力 ( 入力カーソルが表示された状態でを押す ) が行われた場合、基準座標が設定されたことに

なります。

7

コントローラのシステム設定

7-26

ロボット動作方向一覧表

シリーズ名称 分類 機種名 モータの-方向

FLIP-XFLIP-XC

小型 Tタイプ小型クリーン

T4H,T5H,T6 C4H,C5H,C6

モータ側へ移動する方向

小型 Fタイプ小型クリーン

F8,F8L,F8LHC8,C8L,C8LH

反モータ側へ移動する方向

中型 Tタイプ中、大型 Fタイプ中、大型クリーン

T9,T9HF10,F14,F14H,F17,F17L,F20C10,C14,C14H,C17,C17L,C20

モータ側へ移動する方向

ナット回転 F20N モータ取り付けと反対側へ移動する方向

ナット回転(中空モータ) N15,N18ケーブルベアを手前に見て左側へ移動する方向

ベルト駆動

B10,B14,B14H

 モータ取り付け R方向 モータ側へ移動する方向

 モータ取り付け L方向 反モータ側へ移動する方向

回転軸 R5,R10,R20シャフトの反対側から見て反時計回りの方向

PHASER

MR タイプ

MR タイプ (セミアブソ仕様 )

MF タイプ

MF タイプ (セミアブソ仕様 )

MR12 MR12A MF7,MF15,MF20,MF30,MF50,MF75 MF7A,MF15A,MF20A,MF30A,MF50A,MF75A

ケーブルベアを手前に見て左側へ移動する方向

XY-X

XY軸

PXYX 

 1軸 モータ側への移動方向

FXYX

 1軸 モータ側への移動方向

 2軸 モータ側への移動方向

FXYBX

 1軸

  アームバリエーション A1 , A2 反モータ側へ移動

  アームバリエーション A3 , A4 モータ側へ移動

 2軸

  アームバリエーション A1 , A4 モータ側へ移動

  アームバリエーション A2 , A3 反モータ側へ移動

ZR軸

ZRS

 3軸 シャフトが突き出る方向

 4軸シャフトの反対側から見て反時計回りの方向

YP-X

2軸

YP220BX

 1軸 シャフトが突き出る方向

 3軸 上方向

YP320X

 X軸 シャフトが引き込む方向

 Z軸 上方向

3軸

YP220BXR

 1軸 シャフトが突き出る方向

 3軸 上方向

 4軸 シャフトの反対側から見て時計回りの方向

YP330X

 1軸 シャフトが引き込む方向

 2軸 ロボット正面から見て左側

 3軸 上方向

4軸

YP340X

 1軸 シャフトが引き込む方向

 2軸 ロボット正面から見て左側

 3軸 上方向

 4軸 シャフトの反対側から見て時計回りの方向

※アームバリエーションについては「ヤマハロボットカタログ」を参照してください。

7

コントローラのシステム設定

7-27

10.7 I/O パラメータ

■ 非常停止時の DO 出力 ‹EMGCDO›

非常停止が入力された場合に DO/MO/LO/TO/SOポート状態のリセット/ホールドを設定します。

パラメータを初期化した場合は、「1」が設定されます。

設定 意味

0:リセット 非常停止時、DO/MO/LO/TO/SOポートをオフします。

1:ホールド 非常停止時、DO/MO/LO/TO/SOポートの状態を保持します。

■ エラー出力ポート(DO & SO)‹ERPORT›

コントローラにエラーが発生した場合の汎用出力信号へのエラー出力を設定します。

パラメータを初期化した場合は、「0」が設定されます。

エラー出力ポートとして使用できるポートは、0~ 0277(8進数)です。

電源再投入後、値の変更が有効になります。

n 要点

・ 発生したアラームの種類がメッセージ(アラーム分類番号 0 ~ 199)の場合は除外されます。

・ オンラインコマンドまたはリモートコマンドで発生したアラームの種類が運転異常 ( アラーム分類番号 200 ~ 399) の

場合は除外されます。

・ オプションボードに CC-Link 等のシリアルボードを追加した場合、DO と同一番号の SO も出力されます。

設定 意味

0 エラー出力を行いません。

1~ 0277(8進数) DOおよび SOの指定したポートからエラー出力を行います。

下記のいずれかの場合、エラー出力で使用している汎用出力はオフになります。

1. サーボオンしたとき。 2. プログラムリセットを行なったとき。 3. ステップ実行、スキップ、ネクスト実行を開始したとき。 4. 原点復帰を開始したとき。 5. リモートコマンドを受け付けたとき。 6. 手動モードでプログラミングボックスによる手動移動を開始したとき。 7. オンライン命令を実行したとき。

■ バッテリー警告出力(DO & SO)‹BTALRM›

コントローラにメモリバッテリおよびアブソバッテリにアラームが発生した場合の、汎用出力ポートへのアラーム出力を

設定します。

パラメータを初期化した場合は、「0」が設定されます。

アラーム出力ポートとして使用できるのは、0~ 0277(8進数)です。

電源再投入後、値の変更が有効になります。

設定 意味

0 バッテリアラーム出力を行いません。

1~ 0277(8進数) DOおよび SOの指定したポートからバッテリアラーム出力を行います。

■ DIO ノイズキャンセル回数 ‹DIOCAN›

短いパルス状の外部からの入力信号(専用入力信号、汎用入力信号)をキャンセルします。ノイズなど意図しない入力信

号を防ぎます。

指定された回数× 0.25msに満たない長さの信号をノイズとみなし、キャンセルします。

※入力信号は 6ms以上のオン、またはオフ信号を入力してください。

パラメータを初期化した場合は、「1」が設定されます。

7

コントローラのシステム設定

7-28

■ プログラムリセット時の DO 出力 ‹RESCDO›

プログラム全リセット時、または HALTALL文の実行時などに、DO/MO/LO/TO/SOポート出力をリセット/ホールドを設

定します。パラメータを初期化した場合、「0」が設定されます。

設定 意味

0:リセット

下記のいずれかを実行した時、DO/MO/LO/TO/SO のポート出力がリセットされます。 ・自動運転で全リセット(RESETALL)を行なったとき。 ・プログラム停止中に専用入力信号 DI15または SI15(プログラムリセット入力)を ONしたとき。 ・[システム ]→ [初期処理 ]で下記のどちらかを初期処理したとき。

ALL:全データ

PGM:プログラムデータ ・オンライン命令@RESET、@INIT PGM、@INIT ALL、@INIT MEM、@SWIを実行したとき。 ・プログラム中で HALTALLを実行したとき。

1:ホールド 上記のいずれかを実行しても、DO/MO/LO/TO/SO のポート出力はリセットされません。

■ リモートコマンド有効/無効 ‹RMTCMD›

リモートコマンドの有効/無効を設定します。

DeviceNetでは、オプションパラメータの「DeviceNet I/Oサイズ」がコンパクトに設定されている場合、有効に設定し

てもリモートコマンドは使用できません。

パラメータを初期化した場合は、「1」が設定されます。

設定 意味

0:無効 リモートコマンドを使用できません。

1:有効 リモートコマンドを使用できます。

■ DI17 モード ‹DI17MD›

専用入力 DI17/SI17 の動作を設定します。

パラメータを初期化した場合は、「0」が設定されます。

設定 意味

0:ABSDI17/SI17信号が入力されると、アブソ仕様の軸の原点復帰を行います。

※インクリ仕様の軸に対しては、DI14/SI14 の入力により原点復帰を行います。

1:ABS/ORG DI17/SI17信号が入力されると、アブソ仕様、およびインクリ仕様の軸の原点復帰を行います。

■ 軸別原点復帰有効/無効 ‹IOORGMD›

原点復帰入力(DI14 INC軸用 /DI17 ABS軸用)にて全軸を原点復帰するか、指定軸のみ原点復帰するかを設定します。

パラメータを初期化した場合は、「0」が設定されます。

設定 意味

0:無効 全ての軸の原点復帰を行います。

1:有効I/Oパラメータ「原点復帰軸指定入力ボード(DI&SI)」、「原点復帰軸グリッパ指定入力ボード(DI&SI)」で指定

した軸やグリッパのみの原点復帰を行います。

■ 原点復帰軸指定入力ポート(DI & SI)‹IOORGIN›

「軸別原点復帰有効 /無効」パラメータが有効時に原点復帰させる軸を指定するポートを設定します。

ロボット 1の 1軸が指定したポートの 0ビットとなり、以降前詰めに設定軸が割り当てられます。

軸数が 8軸を越える場合は次のポートが使用され、最大 16軸を指定します。

パラメータを初期化した場合は「2」が設定されます。

■ 軸別原点復帰完了出力ポート(DO & SO)‹IOORGOUT›

軸別の原点復帰完了状態を出力するポートを設定します。

軸数が 8軸を越える場合は次のポートが使用され、最大 16軸の状態が出力されます。

パラメータを初期化した場合は「0」が設定されます。

「0」が設定された場合は、原点復帰完了状態は出力されなくなります。

電源再投入後、値の変更が有効になります。

7

コントローラのシステム設定

7-29

■ サーボ状態出力ポート(DO & SO)‹IOSRVOUT›軸別のサーボ状態を出力するポートを設定します。

軸数が 8軸を越える場合は次のポートが使用され、最大 16軸の状態が出力されます。

パラメータを初期化した場合は 0 が設定されます。

「0」が設定された場合は、サーボ状態は出力されなくなります。

電源再投入後、値の変更が有効になります。

■ 原点復帰グリッパ指定入力ポート(DI & SI)‹GRPORGIN›

「軸別原点復帰有効 /無効」パラメータで原点復帰させるグリッパを指定するポートを設定します。

パラメータを初期化した場合は「0」が設定されます。

「0」が設定された場合は、グリッパ別の原点復帰は行われなくなります。

電源再投入後、値の変更が有効になります。

10.8 オプションボードに関するパラメータ

■ オプションボード有効 ‹OPTENBL›

オプションボードの有効 / 無効を設定します。

パラメータを初期化した場合は、「1:有効」が設定されます。

電源再投入後、値の変更が有効になります。

設定 意味

0 オプションボードを無効にします。

1 オプションボードを有効にします。

■ パラレル入出力 ID‹DIOID›

パラレル入出力ボードが複数枚あった場合の DIOへの割り当て順を数値で設定します。

パラメータを初期化した場合は「1234」が設定されます。

1~ 4は、それぞれオプションポート番号順に、挿入されたパラレル入出力ボードの ID(n枚目)に対応します。

左から順に、数字に対応したボードから、DIOに割り当てられます。

標準入出力ボードの場合は、設定に関わらず常に IDが 1になります。

電源再投入後、値の変更が有効になります。

例:

オプションボード構成

1:専用パラレル入出力ボード

2:汎用パラレル入出力ボード 1

4:汎用パラレル入出力ボード 2

パラレル入出力 IDの設定 3214

DI0~ DI3、DO0~ DO2 専用パラレル入出力ボード

DI4~ DI7、DO3~ DO5 汎用パラレル入出力ボード 2

DI8~ DI11、DO6~ DO8 汎用パラレル入出力ボード 1

■ CC-Link 局番 ‹CCLADD›

CC-Linkの局番の設定を行います。

パラメータを初期化した場合は、「1」が設定されます。

■ CC-Link ボーレート ‹CCLCOM›

CC-Linkのボーレート(通信速度)の設定を行います。

パラメータを初期化した場合は、「0」が設定されます。

設定 意味

0 156kbps

1 625kbps

2 2.5Mbps

3 5Mbps

4 10Mbps

7

コントローラのシステム設定

7-30

■ CC-Link バージョン ‹CCLVER›

CC-Linkのバージョンの設定を行います。

パラメータを初期化した場合は、「0」が設定されます。

設定 意味

0 Ver.1.10

1 Ver.2.00

■ PROFIBUS ステーションアドレス ‹PBUSADD›

PROFIBUS対応ユニットのステーションアドレス(PROFIBUSの各ノードに割り当てられる識別値)の設定を行います。

パラメータを初期化した場合は、「125」が設定されます。

電源再投入後、値の変更が有効になります

■ 非常停止時のグリッパサーボ ‹GEMGMD›

非常停止ボタンを押した時の、グリッパのサーボ状態を設定します。

パラメータを初期化した場合は、「1」が設定されます。

設定 意味

0:OFF リモートコマンドを使用できません。

1:ON非常停止ボタンを押した時、グリッパのサーボを OFF しません。

非常停止ボタンを押してもサーボオフしないので、グリッパはワークを把持し続けます。

■ 原点復帰時のグリッパ動作 ‹GORGMD›

ロボット全体の原点復帰動作に、グリッパも含めるか否かを設定します。

パラメータを初期化した場合は、「1」が設定されます。

このパラメータは以下の動作で有効となります。

・ DI14 または DI17 による原点復帰

・ ロボット言語(ORIGIN)による原点復帰

・ リモートコマンドの原点復帰コマンドによる原点復帰

設定 意味

0:NOロボット全体の原点復帰の対象軸に、グリッパは含まれません。

※グリッパの原点復帰は、オンラインコマンド @GORIGINを使用して行います。

1:YES ロボット全体の原点復帰の対象軸に、グリッパは含まれます。

■ 手動のグリッパ把持動作 ‹GMHLMD›

ジョグ移動のオンラインコマンド (@GJOG、@GJOGXY)で、ワークを把持するか否かを設定します。

パラメータを初期化した場合は、「1」が設定されます。

設定 意味

0:無効手動移動のオンラインコマンド (@GJOG、@GJOGXY)で、把持動作は無効です。ワークを把持すると、“26.801:

グリッパ オーバーロード” になりワークを把持することはできません。

1:有効 手動移動のオンラインコマンド (@GJOG、@GJOGXY)で、把持動作は有効です。

■ グリッパ原点復帰順序 ‹GORGORD›

グリッパがモータ位置の確定を行う原点復帰動作順序を数値で設定します。

パラメータを初期化した場合は、1234 が設定されます。

1、2、3、4 は、それぞれグリッパ番号に対応します。

左端から順に、数字に対応したグリッパ番号のグリッパが原点復帰動作を行います。

設定されていない軸は、最後に全て同時に原点復帰動作を行います。

7

コントローラのシステム設定

7-31

■ グリッパ原点復帰優先度 ‹GORGPRI›

グリッパの原点復帰を、ロボットの原点復帰前に実行するか、後で実行するかを設定します。

パラメータを初期化した場合は、「0」が設定されます。

設定 意味

0:後 全てのロボットの原点復帰完了後に、グリッパの原点復帰が実行されます。

1:前 グリッパの原点復帰完了後に、全てのロボットの原点復帰が実行されます。

■ DeviceNet 局番 ‹DEVADD›

DeviceNetの局番の設定を行います。

パラメータを初期化した場合は、「0」が設定されます。

■ DeviceNet ボーレート ‹DEVCOM›

DeviceNetのボーレートの設定を行います。

パラメータを初期化した場合は、「0」が設定されます。

設定 意味

0 125kbps

1 250kbps

2 500kbps

3 Auto

■ DeviceNet I/O サイズ ‹DEVTYP›

DeviceNetが占有するチャネル数を「ノーマル」、「コンパクト」から選択します。

ノーマルの場合、入力/出力は 24CH(ワードデータを含む入出力)ずつ占有します。

コンパクトの場合、入力/出力は 2CH(専用 /汎用入出力)ずつ占有します。

パラメータを初期化した場合は、「0」が設定されます。

設定 意味

0 ノーマル

1 コンパクト

■ EtherNet/IP IP アドレス ‹EIPADD›

IP アドレスの設定を行います。

パラメータを初期化した場合は、「0.0.0.0」が設定されます。

■ EtherNet/IP サブネットマスク ‹EIPSUB›

サブネットマスクの設定を行います。

パラメータを初期化した場合は、「0.0.0.0」が設定されます。

■ EtherNet/IP デフォルトゲートウェイ ‹EIPDEF›

ゲートウェイの設定を行います。

パラメータを初期化した場合は、「0.0.0.0」が設定されます。

7

コントローラのシステム設定

7-32

■ EtherNet/IP DHCP 設定 ‹EIPDHCP›

DHCP機能の有効 /無効を設定します。

上位機器から IPアドレス等を割り付ける場合は有効にします。

パラメータを初期化した場合は、「0」が設定されます。

設定 意味

0 無効

1 有効

※ DHCP機能が有効の場合は IPアドレス、サブネットマスク、ゲートウェイの設定値は「0.0.0.0」になります。

■ iVY2 ユニット有効 ‹IVYENBL›

iVY2ユニットの有効 / 無効を設定します。

パラメータを初期化した場合は、「1」が設定されます。

電源再投入後、値の変更が有効になります。

設定 意味

0 無効

1 有効

■ iVY2 モニタモード ‹DISPMODE›

iVY2モニタモードの設定を行います。

パラメータを初期化した場合は「0」が設定されます。

設定 意味

0 最新画像 1枚

1 2チャンネル設定

2 最新+ 1つ前

3 最新+最新の NG

■ iVY2 モニタチャンネル 1‹DISPCH1›

iVY2モニタモードで「1:2チャンネル設定」にした時、

チャンネル 1にモニタ表示するカメラチャンネル番号を設定します。

0を設定した場合は、モニタ表示なしとなります。

パラメータを初期化した場合は「0」が設定されます。

■ iVY2 モニタチャンネル 2‹DISPCH2›

iVY2モニタモードで「1:2チャンネル設定」にした時、

チャンネル 2にモニタ表示するカメラチャンネル番号を設定します。

0を設定した場合は、モニタ表示なしとなります。

パラメータを初期化した場合は「0」が設定されます。

第 8章 メンテナンス

1. 作業を始める前に 8-1

2. 保守部品 8-1

3. 定期点検 8-13.1 日常点検 8-1

3.2 3ヶ月点検 8-2

4. アブソバッテリの交換 8-2

5. メモリバッテリの交換 8-3

8

メンテナンス

8-1

1. 作業を始める前に

ロボットシステムを安全に、より効率よく稼動させるために、定期点検や保守を行なってください。

ここではコントローラの定期点検について説明します。

作業を行う前に、本章、および、1 章「安全にご使用いただくために」を読み、その指示に必ず従ってください。

2. 保守部品

■ 消耗部品

部品名称 部品番号 備考

ファンフィルタ KCX-M427G-00 5枚 /袋

アブソバッテリ KCA-M53G0-01 3.6V 2750mAh

メモリバッテリ KAS-M53G0-01 3.0V 850mAh

3. 定期点検

3.1 日常点検

毎日のロボットの稼動前・稼動後に行う点検です。

1. コントローラの電源を切って行う点検

w 警告

・ コントローラの電源を切ってください。

・ 他の作業者がコントローラの電源を操作しないように「作業中」の表示をしてください。

以下の内容を点検します。

点検箇所 点検内容

アース端子 端子の緩みがないか。あれば増締めをする。

電源コネクタ電源コネクタの緩みがないか。

緩んでいる場合は、確実に接続してください。

電源ケーブル電源ケーブルは電源コネクタに確実に接続されているか。

抜けかけている場合は、確実に接続してください。

ロボットケーブルロボットケーブルはコントローラに確実に接続されているか。

抜けかけている場合は、確実に接続してください。

ケーブル類 傷、無理な曲げ、コネクタの緩みがないか。

8

メンテナンス

8-2

2. コントローラの電源を入れて行う点検

w 警告

・ ロボットの可動範囲内に人がいないのを確認してから、コントローラの電源を入れてください。

・ 他の作業者がコントローラ、プログラミングボックス、操作盤を操作しないように「作業中」の表示をしてください。

安全防護柵の外から以下の内容を点検します。

点検箇所 点検内容

安全防護柵所定の位置にあるか。

扉を開けると非常停止するか。

非常停止装置 装置を動作させると、非常停止するか。

モード切り替え装置 装置を動作させると、モードが確実に切り替わるか。

ロボットの動作 異常な動作あるいは振動や音がないか。

3.2 3ヶ月点検

コントローラ背面のファンフィルタに、汚れや破損がないか確認します。

w 警告 制御盤内のコントローラの電源、または、一次側の電源を切ってから作業を行なってください。

1 フィルタカバーを取り外します。

フィルタカバーは 4箇所のツメでコントローラに

固定されています。

フィルタカバーの上 2箇所の角に指をかけ、手前

に引いてください。

フィルタカバーの取り外しStep 1

手前に引く手前に引く2 ファンフィルタに汚れや破損がない

か確認します。

ファンフィルタが汚れたり破損している場合は、

ファンフィルタを交換してください。

3 フィルタカバーを取り付けます。

取り付けた後、フィルタカバーの 4箇所のツメが

しっかりとはまっていることを確認してください。

c 注意

フィルタカバーを固定しているネジを緩めないでください。故障の原因となります。

4. アブソバッテリの交換

アブソバッテリは消耗品です。バッテリ低下表示(アラーム)が出た場合は、寿命と判断してアブソバッテリの交換をしてください。 交換の目安は、使用条件にもよりますがコントローラに接続した後、電源を投入しないでおいた時間の累計がおよそ8,000 時間(約1年間)です。

w 警告 コントローラの周辺機器についても、感電の恐れがないことを確認し作業してください。 サーボオン状態でのアブソバッテリの交換は危険ですので行わないでください。 感電やロボットの異常動作したり、コン

トローラが故障したりする恐れがあります。

n 要点

交換方法については 3 章「4. アブソバッテリの接続」を参照してください。

8

メンテナンス

8-3

5. メモリバッテリの交換

メモリバッテリは消耗品です。バックアップデータの保持に支障が発生した場合は、寿命と判断し、メモリバッ

テリの交換をしてください。

交換の目安は、使用条件にもよりますが電源を投入しないで置いた時間の累計がおよそ 4 年です。

c 注意

・メモリバッテリを取り外すとコントローラ内部に保存されているデータファイル(プログラム、ポイント、ポイントコメ

ント、パラメータ、シフト、ハンド、パレット等)が失われます。必ず外部記憶装置にデータを保存してから交換作業を

行なってください。

・交換作業終了後、外部記憶装置に保存したデータをコントローラに復元してください。

・メモリバッテリの交換作業により原点未了状態となります。交換作業終了後、原点復帰を行なってください。

■ メモリバッテリの交換方法

1 底面のつまみを緩めます。

2 メモリバッテリが固定してある底面

カバーを取り外します。

Step 2Step 1

1

22

3 メモリバッテリのコネクタをコント

ローラ本体から取り外します。

4 メモリバッテリを底面カバーから外

し、交換します。

Step 4

4

5 取り外しと逆の順序で取り付けます。

第 9章 仕様

1. コントローラ 9-11.1 仕様 9-1

1.2 基本機能 9-2

1.3 外観図 9-3

2. プログラミングボックス 9-42.1 仕様 9-4

2.2 外観図 9-4

9

仕様

9-1

1. コントローラ

1.1 仕様

基本仕様

接続モータ容量 4 軸合計 1600W以下

電源容量 2500VA

外形寸法 W355× H195× D130mm(本体のみ)

重量 6.2kg(本体のみ)

使用電源電圧 単相 AC200V ~ 230V± 10% 以内、50/60Hz

軸制御

制御軸数最大 4軸(同時制御:6軸)

コントローラリンクにより最大 16軸(4ロボット)まで拡張可能

駆動方式 AC フルデジタルサーボ

位置検出方式 レゾルバ、磁気式リニアスケール

制御方式 PTP 動作(Point to Point)、アーチモーション、直線補間、円弧補間

座標系 関節座標、直交座標

位置表示単位 パルス、ミリメートル(1/1000単位)、度(1/1000単位)

速度設定 0.01 ~ 100%(1%未満は、プログラムでの変更可能)

加減速度設定

ロボット型式および先端質量パラメータによる最適化

加速度および減速率パラメータによる設定(1%単位設定)

※プログラムでの変更可能

ゾーン制御 (スカラ型ロボットのみ、アーム姿勢に応じた最適化)

プログラミング

プログラム言語 ヤマハ BASICⅡ(JIS B8439(SLIM 言語)準拠)

マルチタスク 最大 16タスク

シーケンスプログラム 1プログラム

メモリ容量2.1MB(プログラムとポイントの合計容量)

(最大ポイント数使用時のプログラム使用可能容量は、300KB)

プログラム100プログラム(最大プログラム数)

9999行(1プログラム最大行数)

ポイント 30000ポイント(最大ポイント数)

ポイント教示方式MDI(座標値入力)、ダイレクトティーチ、ティーチングプレーバック、

オフラインティーチ(外部からのデータ入力)

システムバックアップ

(内部メモリバックアップ)リチウム電池(0~ 40℃で約 4年間有効)

内部フラッシュメモリ 512KB

外部入出力

SAFETY

入力非常停止入力 2系統

自動モード入力 2系統(CE仕様のみ有効)

出力

非常停止接点出力 2系統

イネーブル接点出力 2系統(PBX-E使用時のみ有効)

モータパワーレディ出力 2系統

ブレーキ出力 トランジスタ出力 (PNPオープンコレクタ )

原点センサ入力 DC24V B接点センサ接続

外部通信

RS-232C : 1CH(D-SUB 9ピン(メス))

Ethernet : 1CH(IEEE802.3u/IEEE802.3準拠)

100Mbps/10Mbps(100BASE-TX/10BASE-T)

Auto Negotiation対応

RS-422 : 1CH(PBX専用)

9

仕様

9-2

一般仕様

使用温度 0℃~ 40℃

保存温度 - 10℃~ 65℃

使用湿度 35%~ 85%RH (結露なきこと)

ノイズ耐量 IEC61000-4-4 レベル 3

保護構造 IP20

保護クラス クラスⅠ

オプション

オプションボード

パラレル I/O

ボード

標準仕様

専用入力 8点  専用出力 9点

汎用入力 16点 汎用出力 8点

(最大 1ボード、NPN/PNP仕様選択)

拡張仕様汎用入力 24点 汎用出力 16点

(最大 4ボード、NPN/PNP仕様選択)

CC-Linkボード

Ver1.1/2.0

リモート I/O 専用入出力:各 16点

汎用入出力:各 96点

リモートレジスタ 入出力:各 16ワード

DeviceNetボード

Ethernet I/Pボード

PROFIBUSボード

PROFINETボード

YC-Link/Eボード

(マスタ / スレーブ)

通信周期 :1ms、制御周期 :最小 1ms /最大 8ms、最大ロボット台数 :4台

最大制御軸数:全 16軸(マスタコントローラ 4軸を含む)スレーブのみで最大 12軸

YRG(グリッパ)ボード

位置検出方式:光学式ロータリエンコーダ、最小設定距離:0.01mm

速度設定:パラメータ最高速度に対し 20 ~ 100% にて設定、グリッパ接続台数:最大 4台

駆動電源:DC 24V± 10% 1.0A Max

トラッキングボードエンコーダ接続台数:最大 2台、対象エンコーダ:26LS31/26C31 相当ラインドライバ (RS422 準拠 )

エンコーダ電源:DC5V(2 カウンタ (ch) 合計 500mA 未満 )( コントローラより供給 )

iVY2ユニットカメラ画素数:最大 200万画素、品種設定数:254 品種、カメラ接続台数:最大 2台

電源:DC24V ± 10% 1.5A Max

プログラミングボックス PBX、PBX-E

アブソバッテリ 3.6V 2750mAH /軸 バックアップ保持期間:約 1年

パソコン用ソフト RCX-Studio Pro

※オプションボードの取付可能スロット数は 4スロットです。

1.2 基本機能

機能 説明

動作モード自動モード(主な処理:プログラム作成,プログラム実行,ステップ実行,etc)

手動モード(主な処理:ジョグ移動,ポイントティーチング,パラメータ編集、etc)

命令

配列宣言命令(DIM文)

代入命令(数値代入文,文字列代入文,ポイント定義文,etc)

移動関連命令(MOVE 文,DRIVE 文,PMOVE 文,etc)

条件分岐命令(IF 文,FOR 文,WHILE 文,etc)

外部出力命令(DO 文,MO 文,LO 文,TO 文,SO 文)

パラメータ命令(ACCEL 文,OUTPOS 文,TOLE 文,etc)

条件待ち命令(WAIT 文)

タスク関連命令(START 文,SUSPEND 文,CUT 文,etc)            等

関数

算術関数(SIN 関数,COS 関数,TAN 関数,etc)

文字列関数(STR$ 関数,LEFT$ 関数,MID$ 関数,RIGHT$ 関数,etc)

ポイント関数(WHERE 関数,JTOXY 関数,XYTOJ 関数,etc)

パラメータ関数(ACCEL 文,OUTPOS 文,TOLE 文,etc)            等

変数

単純変数(整数型変数,実数型変数,文字列型変数)

配列変数(整数型変数,実数型変数,文字列型変数)

ポイント変数

シフト変数

入出力変数                                  等

演算

算術演算子(+,-,*,/,MOD)

論理演算子(AND,OR,XOR)

比較演算子(=,<,>,<>,<=,>=)

9

仕様

9-3

モニタ 入出力信号等の監視(200ms インターバル)

オンライン命令

プログラム操作命令(RUN,STOP, RESET,STEP,etc)

ユーティリティ命令(COPY,ERA,INIT,etc)

データハンドリング命令(READ,WRITE,etc)

ロボット言語命令(単独実行可能な命令)

データファイル

プログラム,ポイント,パラメータ,シフト,ハンド,オール,

アラーム履歴

                               等

内部タイマ タイマカウント変数(TCOUNTER),1ms インターバル

プログラムブレークポイント 最大32点

1.3 外観図

■ RCX340 外観図

130

3-φ5.535510.5

213

225

195

22.5 155 1555.5

9

仕様

9-4

2. プログラミングボックス

2.1 仕様

■ プログラミングボックス基本仕様

項目 PBX PBX-E

表示画面 カラー液晶 320× 240dot

非常停止ボタン ノーマルクローズ接点(ロック機能付き)

イネーブルスイッチ なし 3ポジション式

手動固定セレクタスイッチ 90° 2ノッチ

電源 DC+12V

環境

使用周囲温度 :0~ 40℃

保存周囲温度 :- 10~ 60℃

湿度 :35~ 80%RH(結露なきこと)

外形寸法(mm) W141× H245× D45(突起部含まず)

ケーブル長 5mまたは 12m(どちらか選択)

重量 440g (ケーブル別 ) 460g (ケーブル別 )

2.2 外観図

17 84 45

141

245

135

イネーブルスイッチ※PBX-Eのみ

トラブルシューティング

1. アラームメッセージ A-11.1 コントローラに関するアラームメッセージ A-1

1.1.1 アラームグループ番号表 A-3

1.1.2 アラーム分類番号表 A-4

1.1.3 ワーニング番号表 A-4

[ 0] 操作メッセージ A-4

[ 1]システムイベント A-5

[ 2] ロボットの動作範囲に関するアラーム A-7

[ 3] プログラムファイルの操作に関するアラーム A-13

[ 4] データの入力 /編集 に関する操作アラーム A-15

[ 5] ロボット言語の文法(コンパイル)に関する操作アラーム A-16

[ 6] ロボット言語の実行に関するアラーム A-23

[ 9] メモリに関するアラーム A-33

[10] 環境、ハード全般に関するアラーム A-37

[12] オプションボードに関するアラーム A-39

[14] 通信に関するアラーム A-46

[17] モータ制御に関するアラーム A-49

[19] YC-Link/E に関するアラーム A-55

[20] iVY2システムに関するエラー A-58

[21] ソフトウェア的な重度アラーム A-65

[22] ハードウェア的な重度アラーム A-66

[26] グリッパに関するアラーム A-68

[28] ドライバ I/Fに関するアラーム A-72

[C] 警告 A-73

1.2 プログラミングボックスに関するアラームメッセージ A-75

2. トラブルシューティング A-762.1 不具合が発生したとき A-76

2.2 アラーム情報の取得方法 A-77

2.2.1 アラーム発生状態の診断 A-77

2.2.2 アラーム履歴の確認 A-77

2.3 不具合症状からの対策 A-78

2.3.1 設置と電源供給 A-78

2.3.2 ロボット動作 A-79

2.3.3 IO関係 A-80

A-1

A

トラブルシューティング

1. アラームメッセージ

1.1 コントローラに関するアラームメッセージ

アラームが発生すると、コントローラ前面部の 7セグ LEDにアラームコードが、プログラミングボックスの画

面上にはアラームコードとアラームメッセージが表示されます。

アラームコードは“グループ”と“分類”の 2つの要素から構成されます。それぞれのコードは次のように分類

されています。

XX . YYY

グループ番号・・・アラームの内容により[0]~[30]のグループに分類されます。

分類番号・・・アラーム発生時の軸動作、または解除方法等により分類されます。

【一覧表の見方】

12.600 : 非常停止ON (Emergency stop on)

意味/原因

対策

アラームの意味および発生原因を表記します。

アラームを解除、回避するための対策を表記します。

*********************************

*********************************

コード : **** アラームをグループ番号、分類番号をそれぞれ             16進数で表します。

グループ番号

分類番号

アラームメッセージ和文表記(英文表記)

アラームコード

※ プログラミングボックスからアラーム発生状態とアラーム履歴を確認することができます。

アラームコードの後ろにアラームが発生した箇所(軸、オプションユニット等)の情報が追加される場合があります。

■ アラーム発生状態の確認

  「システム」ー「診断」

発生箇所アラームコード

A-2

A

トラブルシューティング

アラームの発生箇所一覧

T*タスク

*…タスク番号

SYS 起動時、メモリチェック、ジェネレーション

ONL オンラインコマンド

RMT リモートコマンド

SEQ シーケンスプログラム

SIN 標準入力

C*コントローラ

*…コントローラ番号

C*O*オプションボード

*…コントローラ番号、オプションスロット番号

R*/R*A*ロボット、軸

*…ロボット番号、軸番号

M*/C*M*物理モータ

*…コントローラ番号、モータ番号

例えば、“17.403:M1”と表示されている場合には、位置リセット位置異常がモータ 1に発生していることを表

します。

同様に“14.400:T02”と表示されている場合には、通信切断エラーがタスク 2で発生していることを表します。

A-3

A

トラブルシューティング

1.1.1 アラームグループ番号表

アラームメッセージは、アラームの内容により [0]~ [30]のグループに分類されます。

各グループの内容は次の通りです。

グループ番号 内容

[ 0 ] 操作メッセージ

[ 1 ] システムイベント

[ 2 ] ロボットの動作範囲に関するアラーム

[ 3 ] プログラムファイルの操作に関するアラーム

[ 4 ] データ入力に関するアラーム

[ 5 ] ロボット言語の文法(コンパイル)に関する操作アラーム

[ 6 ] ロボット言語の実行に関するアラーム

[ 7 ] (未使用)

[ 8 ] (未使用)

[ 9 ] メモリに関するアラーム

[10] 環境、ハード全般に関するアラーム

[11] (未使用)

[12] オプションボードに関するアラーム

[13] (未使用)

[14] 通信に関するアラーム

[15] (未使用)

[16] (未使用)

[17] モータ制御に関するアラーム

[18] (未使用)

[19] YC-Link / Eに関するアラーム

[20] iVY2システムに関するアラーム

[21] ソフトウェア的な重度アラーム

[22] ハードウェア的な重度アラーム

[23] (未使用)

[24] (未使用)

[25] (未使用)

[26] グリッパに関するアラーム

[27] (未使用)

[28] ドライバ I/Fに関するアラーム

[29] (未使用)

[30] (未使用)

A-4

A

トラブルシューティング

1.1.2 アラーム分類番号表

分類番号 種類 異常時の軸動作 履歴 LED 表示 解除方法 例

0 正常

--

×

- -

1 ~ 99メッセージ 運転再開

HALT、HOLD、ブレーク

ポイント、キー離し

100 ~ 199

保存

CPUスタート

200 ~ 399運転異常

単一動作停止対応操作再開

ポイント無し

400 ~ 499

動作停止

する

インターロック

500 ~ 599外部異常

リセットコマンド

PIO24Vオフ、SIOリン

クエラー

600 ~ 699 サーボ制動 非常停止、主電源オフ

700 ~ 799

内部異常

動作停止 ファン異常

800 ~ 899 サーボ制動 オーバーロード

900 ~ 999 直ちにサーボ OFF システム再起動オーバーカレント、ドラ

イバ通信不良

1.1.3 ワーニング番号表

ワーニング番号 種類 異常時の軸動作 履歴 LED 表示 解除方法 例

c1 ~ c99 警告一般 - - 警告⇔状態 警告要因がなくなる 過負荷警告

[ 0] 操作メッセージ

0.0 : OK (OK)コード : &H0000 &H0000

意味/原因 正常状態です。アラームは発生していません。

対策 −−−

0.2 : 運転中 (Running)コード : &H0000 &H0002

意味/原因 プログラム /命令の実行中です。

対策 −−−

0.5 : アクセス中 (Busy)コード : &H0000 &H0005

意味/原因 データを保存しています。

対策 −−−

0.8 : 再操作してください (Try again)コード : &H0000 &H0008

意味/原因 操作の実行に失敗しました。

対策 再操作します。

A-5

A

トラブルシューティング

0.19 : 編集不可 (Can't edit)コード : &H0000 &H0013

意味/原因 読み出し専用ファイルに書き込もうとしています。

対策 ファイル属性を変更します。

0.20 : 実行不能モード (Illegal command in this mode)コード : &H0000 &H0014

意味/原因 現在のモードでは指定のオンライン命令は実行できません。

対策 モードを変更します。

0.21 : 制御権なし (No control right)コード : &H0000 &H0015

意味/原因 制御権がないので操作を実行できません。

対策 プログラミングボックスで制御権を適切に設定してください。

0.22 : セーフティ設定により実行不可 (Not be execute by the safety setting)コード : &H0000 &H0016

意味/原因 セーフティ設定が無効になっているため、実行できません。

対策 セーフティ設定で対象項目の設定を有効にしてください。

0.23 : PRINT/INPUT 使用権なし (No right of PRINT/INPUT)コード : &H0000 &H0017

意味/原因 PRINT/INPUT使用権がない状態で PRINT文 /INPUT文を実行しました。

対策 コントローラのパラメータの“INPUT/PRINT使用中チャネル”の設定を変更してください。

[ 1] システムイベント

1.1 : CUT による終了 (Program terminated by "CUT")コード : &H0001 &H0001

意味/原因 “CUT”命令により、プログラム実行が終了しました。

対策 ---

1.2 : EXIT TASK による終了 (Program terminated by "EXIT TASK")コード : &H0001 &H0002

意味/原因 “EXIT TASK”命令により、プログラムの実行が終了しました。

対策 ---

1.3 : HALTALL による終了 (Program terminated by "HALTALL")コード : &H0001 &H0003

意味/原因 “HALTALL”命令により、プログラムの実行が終了しました。

対策 ---

A-6

A

トラブルシューティング

1.4 : HALTALL による完了 (Program ended by "HALTALL")コード : &H0001 &H0004

意味/原因 “HALTALL”命令により、プログラムの実行を完了しました。

対策 ---

1.5 : HALT による完了 (Program ended by "HALT")コード : &H0001 &H0005

意味/原因 “HALT”命令により、プログラムの実行が完了しました。

対策 ---

1.6 : HOLDALL による停止 (Program stopped by "HOLDALL")コード : &H0001 &H0006

意味/原因 “HOLDALL”命令により、プログラムの実行を中断しました。

対策 RUNキーを押すと中断が解除され、次の命令からプログラムの実行を開始します。

1.7 : HOLD による停止 (Program stopped by "HOLD")コード : &H0001 &H0007

意味/原因 “HOLD”命令により、プログラムの実行を中断しました。

対策 RUNキーを押すと中断が解除され、次の命令からプログラムの実行を開始します。

1.8 : 実行停止 (Stop executed)コード : &H0001 &H0008

意味/原因 外部からの停止命令により、プログラム /コマンドの実行を中断しました。

対策 ---

1.9 : デバッグ停止 (Arrived at debug)コード : &H0001 &H0009

意味/原因

・ 実行中のプログラムがブレークポイントに到達し停止しました。

・ RUN TO コマンドで実行されたプログラムが指定行に到達し停止しました。

・ STEP/NEXTコマンドでプログラムが 1行実行され停止しました。

対策 ---

1.10 : 制御権移動による停止 (Changed control right)コード : &H0001 &H000A

意味/原因 制御権が移動したため動作を停止しました。

対策 プログラミングボックスから制御権をリリースしてください。

1.11 : 他のタスクのアラームによる停止 (Stop other task alarm)コード : &H0001 &H000B

意味/原因 他のタスクでアラームが発生したためプログラムの実行を停止しました。

対策 アラームの原因を取り除いてください。

A-7

A

トラブルシューティング

1.12 : Hold To Run のキー離しによる停止 (Program stopped by key release)コード : &H0001 &H000C

意味/原因 Hold To Run有効状態で Runキーを離しました。

対策 ---

1.13 : PRINT/INPUT 使用権移動による停止 (Changed PRINT/INPUT right)コード : &H0001 &H000D

意味/原因 PRINT/INPUT使用権が移動したため動作を停止しました。

対策 コントローラパラメータの "INPUT/PRINT使用中チャネル " の設定を変更してください。

1.100 : CPU ノーマルスタート (CPU normal start)コード : &H0001 &H0064

意味/原因 起動時の各種状態チェックおよび初期化処理が終わり、正常に動作開始しました。

対策 ---

[ 2] ロボットの動作範囲に関するアラーム

2.300 : 基準座標なし (Std. coord. doesn't exist)コード : &H0002 &H012C

意味/原因 基準座標が設定されていません。

対策・ 基準座標を設定します。

・ 軸パラメータのアーム長とオフセットパルスを設定します。

2.301 : 座標計算不能 (Coordinate cal. failed)コード : &H0002 &H012D

意味/原因a. 基準座標の設定が不適切です。

b. 動作位置が動作可能範囲を超えました。

対策a. 基準座標を正しく設定します。

b. 動作位置を動作範囲内に変更します。

2.303 : シフト計算不能 (Shiht cal. failed)コード : &H0002 &H012F

意味/原因 シフト座標の設定において、設定計算が不可能でした。

対策 シフト座標を正しく設定します。

2.304 : ハンド計算不能 (Hand cal. failed)コード : &H0002 &H0130

意味/原因a. ハンド定義の設定において、設定計算が不可能でした。

b. ハンド R指定時に、同一座標属性の軸を複数軸同時に動作させました。

対策a. ハンド定義を正しく設定します。

b. ハンド R指定時の移動命令の指定軸を正しく設定します。

2.305 : パレット座標設定異常 (Illegal Pallet parameter)コード : &H0002 &H0131

意味/原因 パレット定義の設定において、設定計算が不可能でした。

対策 パレット定義を正しく設定します。

A-8

A

トラブルシューティング

2.306 : 移動可能範囲計算不能 (Movable range cal. failed)コード : &H0002 &H0132

意味/原因a. 移動経路の計算が不可能でした。

b. 現在位置が移動可能範囲外にあります。

対策a. 正しい移動ポイントに変更します。

b. 現在位置を移動可能範囲内に変更します。

2.307 : ソフトリミットオーバーラップ (Overlap soft limit)コード : &H0002 &H0133

意味/原因スカラ型ロボットにおいて、X軸および Y軸のプラスソフトリミットの絶対値とマイナスソフトリ

ミットの絶対値の合計が、アームを 1 回転以上移動できる値になっています。

対策 アームの移動可能範囲が 1 回転以下になるように、ソフトリミット値を設定します。

2.308 : X シフト座標範囲オーバー (X exceeded shift coord. range)コード : &H0002 &H0134

意味/原因 X軸にてシフト座標範囲を超えました。

対策・ 動作位置をシフト座標範囲内に変更します。

・ シフト座標範囲を変更します。

2.309 : Y シフト座標範囲オーバー (Y exceeded shift coord. range)コード : &H0002 &H0135

意味/原因 Y軸にてシフト座標範囲を超えました。

対策・ 動作位置をシフト座標範囲内に変更します。

・ シフト座標範囲を変更します。

2.310 : Z シフト座標範囲オーバー (Z exceeded shift coord. range)コード : &H0002 &H0136

意味/原因 Z軸にてシフト座標範囲を超えました。

対策・ 動作位置をシフト座標範囲内に変更します。

・ シフト座標範囲を変更します。

2.311 : R シフト座標範囲オーバー (R exceeded shift coord. range)コード : &H0002 &H0137

意味/原因 R軸にてシフト座標範囲を超えました。

対策・ 動作位置をシフト座標範囲内に変更します。

・ シフト座標範囲を変更します。

2.314 : アーチ条件不良 (Arch condition bad)コード : &H0002 &H013A

意味/原因スカラ型ロボットの X軸 Y軸に対するアーチモーション命令で、アーチ位置、アーチオプションの

アーチ距離が mm 単位で設定されています。

対策 アーチ位置、アーチオプションのアーチ距離をパルスで設定してください。

2.318 : アーム長 0 状態 (Arm length is 0)コード : &H0002 &H013E

意味/原因 スカラ型ロボットにおいて、アーム長設定が 0 になっています。

対策・ 基準座標を設定します。

・ 軸パラメータのアーム長を設定します。

A-9

A

トラブルシューティング

2.319 : 移動不能(右手系から左手系) (Cannot move(RIGHTY to LEFTY))コード : &H0002 &H013F

意味/原因スカラ型ロボットで右手系の設定状態から、左手系に設定されているポイントに補間移動しようと

しました。

対策 現在の手系およびポイントデータの手系フラグの手系を確認します。

2.320 : 移動不能(左手系から右手系) (Cannot move(LEFTY to RIGHTY))コード : &H0002 &H0140

意味/原因スカラ型ロボットで左手系の設定状態から、右手系に設定されているポイントに補間移動しようと

しました。

対策 現在の手系およびポイントデータの手系フラグの手系を確認します。

2.321 : ツール座標使用不能 (Cannot use TOOL coord.)コード : &H0002 &H0141

意味/原因 ハンドデータが設定されていません。

対策 ハンドデータを設定します。

2.326 : 指定速度オーバー (Exeeded velocity)コード : &H0002 &H0146

意味/原因 補間動作の指定速度がオーバーしています。

対策 指定速度を変更します。

2.327 : 円弧計算不能 (Circular arc cal. failed)コード : &H0002 &H0147

意味/原因 円弧補間移動のポイントが不適切です。

対策

・ ポイントデータを正しく設定します。

・ 円弧補間動作の円弧平面オプションを正しく指定します。

・ 円弧補間動作の指定軸を正しく設定します。

2.328 : 円弧再スタート不能 (Circular arc restart failed)コード : &H0002 &H0148

意味/原因 “MOVE C”命令の中断位置と再スタート位置が異なっています。

対策 中断位置と再スタート位置を同じにします。

2.329 : 同じポイントあり (Same point exists)コード : &H0002 &H0149

意味/原因・ “MOVE C”命令の 3 点のうちに、同一点が存在します。

・ PATH 移動の経路で同じポイントが連続しています。

対策 適切なポイントに設定します。

2.330 : 3 ポイント直列 (3 points on line)コード : &H0002 &H014A

意味/原因 “MOVE C”命令の 3 点が直線上に並んでいます。

対策 3 点が同一直線上にない“MOVE C”命令に変更します。

A-10

A

トラブルシューティング

2.331 : 円弧半径不足 (Circular arc radius too small)コード : &H0002 &H014B

意味/原因 “MOVE C”命令の半径が 0.1mm 未満です。

対策 円弧の半径が 0.1mm 以上の“MOVE C”命令に変更します。

2.332 : 円弧半径超過 (Circular arc radius too large)コード : &H0002 &H014C

意味/原因 “MOVE C”命令の半径が 5000mm を超えています。

対策 円弧の半径が 5000mm 以下の“MOVE C”命令に変更します。

2.333 : 速度指定不良 (Too low speed)コード : &H0002 &H014D

意味/原因 指定された移動速度が低すぎるため、移動時間が 60分を超えました。

対策 移動時間が 60分以内となるように速度を上げるか、目的位置まで距離を短縮します。

2.334 : ソフトリミットオーバー (Over soft limit)コード : &H0002 &H014E

意味/原因 目標位置がパラメータで設定されている「ソフトリミット」値を超えました。

対策・ 動作位置を「ソフトリミット」内に変更します。

・ 「ソフトリミット」値を変更します。

2.335 : 移動可能範囲オーバー (Over movable range)コード : &H0002 &H014F

意味/原因 移動経路上に移動可能範囲外のエリアが存在します。

対策 移動経路が移動可能範囲内になるよう指定します。

2.336 : ZR 軸突き当て原点復帰異常 (ZR Torque origin failed)コード : &H0002 &H0150

意味/原因 ZR軸突き当て原点復帰が正常終了しませんでした。

対策 R軸のドグ長さを変更します。

2.337 : DRIVE XY 指定軸不良 (Illegal DRIVE XY axes)コード : &H0002 &H0151

意味/原因 “DRIVE”命令の XY指定オプションを使用する際に、X軸又は Y軸のポイント指定がされていません。

対策 “DRIVE”命令で XY指定オプションを使用する場合は、X軸、Y軸のポイント指定を行なってください。

2.338 : PATH 実行不能 (PATH execute error)コード : &H0002 &H0152

意味/原因

a. PATH 移動ができません。

b. 加減速域区間が短すぎます。

c. 方向が変わる位置での速度指定が高すぎます。

対策

a. 速度指定を下げます。

b. 加減速を含む区間の直線または円弧が長くなるようにします。

c. 直線と直線の接続部分の方向が大きく変わらないようにします。

A-11

A

トラブルシューティング

2.339 : 他タスクによる開始位置変化 (Start position changed by other task)コード : &H0002&H0153

意味/原因 他タスクにより、開始位置が変化しました。

対策 対象タスクの開始位置を確認し、必要に応じて開始位置を変更してください。

2.340 : 他タスクによる目標位置変化 (Target position changed by other task)コード : &H0002&H0154

意味/原因 他タスクにより、目標位置が変化しました。

対策 対象タスクの目標位置を確認し、必要に応じて目標位置を変更してください。

2.341 : R シフト座標指定軸不良 (Illegal axes (R axis shift exist))コード : &H0002&H0155

意味/原因 R座標を回転するシフト座標選択中に、X軸もしくは Y軸のみを指定して動作を実行しました。

対策 X軸と Y軸両方を指定して動作を実行するようにプログラムを変更します。

2.342 : ハンドタイプ 実行不可 (Illegal hand type)コード : &H0002&H0156

意味/原因 R 軸が装着されていないロボットに対し、R 軸装着のハンド定義を使用しようとしました。

対策・ Y 軸装着のハンド定義に変更します。

・ ハンド定義を使用しません。

2.343 : R 指定ハンド指定軸不良 (Illegal axes (R selected hand))コード : &H0002&H0157

意味/原因a. 付加軸に対してツール座標ジョグ動作を実行しました。

b. R軸方向保持無効状態でツール座標ジョグ動作を実行しました。

対策a. 付加軸はツール座標ジョグ動作できません。

b. ロボットパラメータの”R軸方向保持”を有効にします。

2.344 : 移動不能 ( 異なる回転数 )(Can't move(Different rotation))コード : &H0002&H0158

意味/原因天吊スカラロボット YK-TWシリーズで、開始位置のアーム回転数情報と目標位置のアーム回転数

情報が異なる補間移動を実行しています。

対策 始点のアーム回転数情報とポイントデータのアーム回転数情報を確認します。

2.345 : ソフトリミット設定異常 (Illegal soft limit)コード : &H0002&H0159

意味/原因天吊スカラロボット YK-TWシリーズにおいて、X 軸または Y 軸のプラスソフトリミットの絶対値

とマイナスソフトリミットの絶対値の合計が、アームの移動可能範囲を超える値になっています。

対策 アームの移動可能範囲になるようにソフトリミット値を設定します。

2.346 : トラッキング指定軸不良 (Illegal axes (tracking))コード : &H0002&H015A

意味/原因

a. トラッキングができない軸構成です。

b. Z軸がないロボットに対して“CTDRIVE”、もしくは Z軸動作を指定した“CTMOVE”を実行し

ました。

対策

a. ロボットの軸構成を確認します。

b. Z軸がないロボットに対しては、“CTDRIVE”、もしくは Z軸動作を指定した“CTMOVE”を実

行しないようにプログラムを変更します。

A-12

A

トラブルシューティング

2.347 : 非トラッキング状態 (Not tracking status)コード : &H0002&H015B

意味/原因 コンベアに追従していないロボットに対して、“CTDRIVE”を実行しました。

対策 “CTMOVE”でコンベアに追従させてから“CTDRIVE”を実行するようにプログラムを変更してください。

2.348 : トラッキング作業エリアオーバー (Over tracking area)コード : &H0002&H015C

意味/原因・ “CTMOVE”で指定した位置監視キュー要素が作業エリア外となるため動作できませんでした。

・ 追従中の位置監視キュー要素が作業エリア外まで移動しました。

対策

・ “CTMOVE”で指定する位置監視キュー要素が作業エリア内となるようにプログラムを見直してく

ださい。

・ トラッキングパラメータのトラッキングの開始マージンの設定値を大きくするか、終了マージン

の設定値を小さくしてください。

・ 作業エリア外まで移動する前に次の動作命令もしくは“CTSTOP”を実行するようにプログラムを

変更してください。

2.349 : CTMOVE 実行不可 (Can't execute CTMOVE)コード : &H0002&H015D

意味/原因 セーフティー設定の減速制御が有効のため“CTMOVE”を実行できませんでした。

対策 手動モード中は“CTMOVE”は実行できません。

2.700 : システムエラー (EXCEPTION)(System error (EXCEPTION))コード : &H0002&H02BC

意味/原因 ソフトウエアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

2.701 : システムエラー ( ロボットタイプ )(System error (Robot Type))コード : &H0002&H02BD

意味/原因 ソフトウエアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

2.702 : システムエラー ( ロボット番号 )(System error (Robot No))コード : &H0002&H02BE

意味/原因 ソフトウエアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

2.703 : システムエラー ( 軸番号 )(System error (Axis No))コード : &H0002&H02BF

意味/原因 ソフトウエアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

2.704 : システムエラー ( アームタイプ )(System error (Arm Type))コード : &H0002&H02C0

意味/原因 ソフトウエアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

A-13

A

トラブルシューティング

2.705 : システムエラー ( オプション )(System error (Option))コード : &H0002&H02C1

意味/原因 ソフトウエアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

2.706 : システムエラー (PATH)(System error (PATH))コード : &H0002&H02C2

意味/原因 ソフトウエアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

2.707 : 軸質量超過 (AXSWEI over)コード : &H0002&H02C3

意味/原因 入力範囲を越えた軸質量を設定しようとしています。

対策 入力範囲内で軸質量を設定してください。

2.708 : システムエラー ( トラッキング )(System error (Tracking))コード : &H0002&H02C4

意味/原因 ソフトウエアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

[ 3] プログラムファイルの操作に関するアラーム

3.201 : プログラム数オーバー (Too many programs)コード : &H0003 &H00C9

意味/原因 100 個を超えて、新規プログラムを作成しようとしました。

対策不要なプログラムを削除してから(必要ならば、バックアップを取ります)、新規プログラムを作

成します。

3.202 : プログラムあり (Program already exists)コード : &H0003 &H00CA

意味/原因 登録済みプログラム名と同名のプログラムを新規作成、コピー、またはリネームしようとしました。

対策 未登録のプログラム名で登録します。

3.203 : プログラムなし (Program doesn't exist)コード : &H0003 &H00CB

意味/原因 該当する登録プログラム名がありません。

対策 登録済みプログラム名を正しく入力します。

3.204 : 編集禁止 (Writing prohibited)コード : &H0003 &H00CC

意味/原因 該当するプログラムは書き込み禁止です。

対策 該当するプログラムを書き込み可能にします。

A-14

A

トラブルシューティング

3.206 : ブレークポイントオーバー (Too many breakpoints)コード : &H0003 &H00CE

意味/原因 32 個を超えてブレークポイントを設定しようとしました。

対策不要なブレークポイントを削除してから、新しいブレークポイントを設定します。

(ブレークポイントは 32個まで設定できます。)

3.207 : ブレークポイントなし (Breakpoint doesn't exist)コード : &H0003 &H00CF

意味/原因 ブレークポイントの検索で、ブレークポイントが見つかりませんでした。

対策 必要があれば、ブレークポイントを設定します。

3.208 : カレントプログラム無し (Current program doesn't exist)コード : &H0003 &H00D0

意味/原因 カレントプログラムが登録されていません。

対策 コントローラパラメータの "カレントプログラム番号 " でカレントプログラムを設定します。

3.218 : 多重ブレークポイント (Duplicated Breakpoint)コード : &H0003 &H00DA

意味/原因 ブレークポイントが設定済みの行に対して、さらにブレークポイントを設定しようとしました。

対策 ---

3.219 : プログラム番号エラー (Illegal program no)コード : &H0003 &H00DB

意味/原因 プログラム 1~ 100の範囲外のプログラム番号を指定しました。

対策 1~ 100の間のプログラム番号を指定します。

3.220 : プログラム ステップなし (Program step doesn't exist)コード : &H0003 &H00DC

意味/原因 プログラムに登録されている行数以上を指定して操作しようとしました。

対策 プログラムに登録されている行に対して操作します。

3.221 : 読み出し禁止 (Reading prohibited)コード : &H0003 &H00DD

意味/原因 隠し属性が付与されたプログラムを閲覧しようとしました。

対策 該当するプログラムを読み出し可能にします。

3.237 : 指定プログラムはロードされています (Program has been already loaded) コード : &H0003 &H00ED

意味/原因 既に実行準備状態のプログラムをロードしようとしました。

対策 ---

A-15

A

トラブルシューティング

3.238 : 指定プログラムは実行中です (Program is already running) コード : &H0003 &H00EE

意味/原因 既に実行中のプログラムを起動しようとしました。

対策 ---

3.239 : シーケンスプログラムは実行中です (Sequence program is already running)コード : &H0003 &H00EF

意味/原因 実行中のシーケンス プログラムを改編、または削除しようとしました。

対策 シーケンス プログラムを停止させてください。

[ 4] データの入力 / 編集 に関する操作アラーム

4.201 : ポイント番号エラー (Point number error)コード : &H0004 &H00C9

意味/原因 P29999を超えてポイント番号が入力されました。

対策 正しいポイント番号を入力します。

4.202 : 入力形式異常 (Input format error)コード : &H0004 &H00CA

意味/原因 入力されたデータの形式に誤りがあります。

対策 正しいデータ形式で入力します。

4.204 : ロボット型式番号未定義 (Undefined robot number)コード : &H0004 &H00CC

意味/原因 指定した番号のロボットは存在しません。

対策 正しいロボット番号を入力します。

4.205 : 軸型式番号未定義 (Undefined axis number)コード : &H0004 &H00CD

意味/原因 指定した番号の軸は存在しません。

対策 正しい軸番号を入力します。

4.206 : 入力された番号は無効です (Invalid input number)コード : &H0004 &H00CE

意味/原因a. 無効なデータが入力されました。

b. 領域判定出力の領域判定出力ポート番号に無効なデータが入力されました。

対策 使用可能なポート番号を入力します。

4.208 : パラメータ入力範囲エラー (Parameter range error)コード : &H0004 &H00D0

意味/原因 入力可能な範囲を超えてパラメータを設定しようとしました。

対策 入力可能な範囲でパラメータを設定してください。

A-16

A

トラブルシューティング

4.209 : ポイントネームなし (Point name doesn't exist)コード : &H0004 &H00D1

意味/原因 指定したポイントネームは存在しません。

対策・ 使用可能なポイントネームを入力します。

・ ポイントネームを新たに登録します。

4.210 : ポイントネーム誤り (Illegal point name)コード : &H0004 &H00D2

意味/原因 指定したポイントネームに誤りがあります。

対策・ 使用可能なポイントネームを入力します。

・ ポイントネームを新たに保存します。

4.211 : 入出力ポート誤り (Illegal I/O port)コード : &H0004 &H00D3

意味/原因 指定したポート番号に誤りがあります。

対策 正しいポート番号を入力します。

4.212 : データなしエラー (Data not enough)コード : &H0004 &H00D4

意味/原因 指定したデータは存在しません。

対策・ 使用可能なデータを指定します。

・ 新しくデータ作成し保存します。

4.213 : コントローラ型式番号未定義 (Undefined controller number)コード : &H0004 &H00D5

意味/原因 指定した番号のコントローラは存在しません。

対策 正しいコントローラ番号を入力します。

4.214 : モータ型式番号未定義 (Undefined motor number)コード : &H0004 &H00D6

意味/原因 指定した番号のモータは存在しません。

対策 正しいモータ番号を入力します。

[ 5] ロボット言語の文法(コンパイル)に関する操作アラーム

5.201 : シンタックスエラー (Syntax error)コード : &H0005 &H00C9

意味/原因 プログラムの文法に誤りがあります。

対策 正しい文法に変更します。

5.202 : データエラー (Data error)コード : &H0005 &H00CA

意味/原因 入力データの形式に誤りがあります。

対策 正しいデータ形式に変更します。

A-17

A

トラブルシューティング

5.203 : ナンバーエラー (Number error)コード : &H0005 &H00CB

意味/原因a. 入力番号に誤りがあります。

b. 式の値に誤りがあります。

対策a. 正しい番号に変更します。

b. 正しい値に変更します。

5.204 : ビットナンバーエラー (Bit number error)コード : &H0005 &H00CC

意味/原因 ビット番号の指定が 0 ~ 7 以外になっています。

対策 正しいビット番号に変更します。

5.206 : 桁数エラー (Digit number error)コード : &H0005 &H00CE

意味/原因

a. 2 進数の桁数が、8 桁を超えています。

b. 8 進数の桁数が、6 桁を超えています。

c. 10 進数の桁数が、指定範囲を超えています。

d. 16 進数の桁数が、8 桁を超えています。

e. 直交座標系のポイントデータの値が、小数点以下 4桁以上になっています。

対策・ 正しい桁数に変更します。

・ 直交座標系のポイントデータの値を小数点以下 3 桁までで指定します。

5.207 : 軸名称エラー (Illegal axis name)コード : &H0005 &H00CF

意味/原因 ロボットの軸名称に誤りがあります。

対策 正しい軸名称に変更します。

5.208 : 順序誤り (Illegal order)コード : &H0005 &H00D0

意味/原因 入力 / 出力ポートへのビット指定順序に誤りがあります。

対策 左から降順に変更します。

5.212 : スタックオーバーフロー (Stack overflow)コード : &H0005 &H00D4

意味/原因 実行用のスタック領域がオーバーフローしました。

対策

・ 式を(分割する等して)短くします。

・ GOSUB 文,CALL 文,FOR ~ NEXT 文のネスティングを小さくします。

・ CALL 文の引数を小さくします。

5.213 : 変数異常 (Illegal variable)コード : &H0005 &H00D5

意味/原因 “SEND”、“@READ” 、“@WRITE”命令でグローバル変数以外の変数を使用しました。

対策 グローバル変数に変更します。

A-18

A

トラブルシューティング

5.214 : データタイプ不一致 (Type mismatch)コード : &H0005 &H00D6

意味/原因a. 式の両辺の型が一致していません。

b. 誤った型の定数、変数、または式を使用しました。

対策a 式の両辺の型が一致するように変更します。

b 正しい型の定数、変数、または式を使用します。

5.215 : FOR 変数エラー (FOR variable error)コード : &H0005 &H00D7

意味/原因 FOR 文に対応する NEXT 文の変数名が一致していません。

対策 変数名が一致するように変更します。

5.216 : WHILE のない WEND (WEND without WHILE)コード : &H0005 &H00D8

意味/原因 WEND 文に対応する WHILE 文がありません。

対策・ WEND 文を削除します。

・ WEND 文に対応する WHILE 文を追加します。

5.217 : WEND のない WHILE (WHILE without WEND)コード : &H0005 &H00D9

意味/原因 WHILE 文に対応する WEND 文がありません。

対策・ WHILE 文を削除します。

・ WHILE 文に対応する WEND 文を追加します。

5.218 : FOR のない NEXT (NEXT without FOR)コード : &H0005 &H00DA

意味/原因a. NEXT 文に対応する FOR 文がありません。

b. “FOR”命令を実行していないのに、“NEXT”命令が実行されました。

対策

a-1. NEXT 文を削除します。

a-2. NEXT 文に対応する FOR 文を追加します。

b. “FOR”命令の実行を確認します。

5.219 : NEXT のない FOR (FOR without NEXT)コード : &H0005 &H00DB

意味/原因 FOR 文に対応する NEXT 文がありません。

対策・ FOR 文を削除します。

・ FOR 文に対応する NEXT 文を追加します。

5.220 : IF のない ENDIF (ENDIF without IF)コード : &H0005 &H00DC

意味/原因 ENDIF 文に対応する IF 文がありません。

対策・ ENDIF 文を削除します。

・ ENDIF 文に対応する IF 文を追加します。

5.221 : IF のない ELSE (ELSE without IF)コード : &H0005 &H00DDD

意味/原因 ELSE 文に対応する IF 文がありません。

対策・ ELSE 文を削除します。

・ ELSE 文に対応する IF 文を追加します。

A-19

A

トラブルシューティング

5.222 : ENDIF のない IF (IF without ENDIF)コード : &H0005 &H00DE

意味/原因 IF 文に対応する ENDIF 文がありません。

対策・ IF 文を削除します。

・ IF 文に対応する ENDIF 文を追加します。

5.223 : ENDIF のない ELSE (ELSE without ENDIF)コード : &H0005 &H00DF

意味/原因 ELSE 文に対応する ENDIF 文がありません。

対策・ ELSE 文を削除します。

・ ELSE 文に対応する ENDIF 文を追加します。

5.224 : SUB のない END SUB (END SUB without SUB)コード : &H0005 &H00E0

意味/原因a. END SUB 文に対応している SUB 文がありません。

b. “SUB”命令を実行していないのに、“END SUB”命令が実行されました。

対策

a-1. END SUB 文を削除します。

a-2.b-1. END SUB 文に対応する SUB 文を追加します。

b-2. “SUB”命令の実行を確認します。

5.225 : END SUB のない SUB (SUB without END SUB)コード : &H0005 &H00E1

意味/原因 SUB 文に対応する END SUB 文がありません。

対策・ SUB 文を削除します。

・ SUB 文に対応する END SUB 文を追加します。

5.226 : 変数多重定義 (Duplicated variable)コード :&H0005 &H00E2

意味/原因 変数を同じ名前で 2 個以上定義しました。

対策 同じ変数の定義文を削除するか、別の変数を定義します。

5.227 : 識別子多重定義 (Duplicated identifier)コード : &H0005 &H00E3

意味/原因 識別子を同じ名前で定義しました。

対策 別の名前で識別子を定義します。

5.228 : ラベル多重定義 (Duplicated label)コード : &H0005 &H00E4

意味/原因 ラベルを同じ名前で定義しました。

対策 別の名前でラベルを定義します。

5.229 : 配列未定義 (Undefined array)コード : &H0005 &H00E5

意味/原因 未宣言配列に代入、または参照しました。

対策 配列を宣言します。

A-20

A

トラブルシューティング

5.230 : 識別子未定義 (Undefined identifier)コード : &H0005 &H00E6

意味/原因 未定義識別子を使用しました。

対策 未定義の識別子を定義します。

5.231 : ラベル未定義 (Undefined label)コード : &H0005 &H00E7

意味/原因 未定義ラベルを参照しました。

対策 未定義のラベルを定義します。

5.232 : ユーザー関数未定義 (Undefined user function)コード : &H0005 &H00E8

意味/原因 未定義関数を呼び出しました。

対策 未定義の関数を定義します。

5.233 : ハンド未定義 (Undefined HAND)コード : &H0005 &H00E9

意味/原因 指定のハンド定義がありません。

対策・ 指定ハンドを変更します。

・ ハンドを定義します。

5.234 : 配列次元数オーバー (Too many dimensions)コード : &H0005 &H00EA

意味/原因 3 次元を超えた配列を宣言しました。

対策 3 次元以内の配列に変更します。

5.235 : 配列次元数不一致 (Dimension mismatch)コード : &H0005 &H00EB

意味/原因 配列の次元数が宣言時の次元数と一致していません。

対策 宣言時の配列の次元数と、使用時の配列の次元数を一致させます。

5.236 : 引数不一致 (Argument mismatch)コード : &H0005 &H00EC

意味/原因 CALL 文と対応する SUB 文の引数の数が一致していません。

対策 引数の数を一致させます。

5.238 : オプション誤り (Illegal option)コード : &H0005 &H00EE

意味/原因 命令のオプションに誤りがあります。

対策 正しいオプションを記述します。

A-21

A

トラブルシューティング

5.239 : 識別子誤り (Illegal identifier)コード : &H0005 &H00EF

意味/原因 予約語を識別子として使用しました。

対策 予約語以外の名称に変更します。(プログラミングマニュアルの予約語一覧参照)

5.240 : プロシージャー / 関数内 実行不能 (Illegal command in procedure)コード : &H0005 &H00F0

意味/原因 プロシージャ(SUB 文から END SUB 文の間)内では実行不可能な命令です。

対策 対象の命令を削除します。

5.241 : プロシージャー外 実行不能 (Illegal command outside proce.)コード : &H0005 &H00F1

意味/原因 プロシージャ(SUB 文から END SUB 文の間)外では実行不可能な命令です。

対策 対象の命令を削除します。

5.242 : IF 文内 実行不能 (Illegal command inside IF.)コード : &H0005 &H00F2

意味/原因 単純 IF文では実行不可能な命令です。

対策・ 単純 IF文で実行可能な命令に変更します。

・ ブロック IF文に変更します。

5.243 : 単独実行不能 (Illegal direct)コード : &H0005 &H00F3

意味/原因 単独実行不可能な命令です。

対策・ プログラムによる実行に変更します。

・ 単独実行可能な命令に変更します。

5.244 : 外部ラベル使用不可 (Cannot use external label)コード : &H0005 &H00F4

意味/原因 外部ラベルを使用できない命令です。

対策・ 内部ラベルに変更します。

・ 実行命令を変更します。

5.245 : プログラム名誤り (Illegal program name)コード : &H0005 &H00F5

意味/原因

a. “SEND”命令でプログラムファイルを送信するとき、プログラムデータの先頭行に NAME 文が

定義されていません。

b. プログラム名に英数字と‘_’以外の文字が使われています。

c. プログラム名が 32 文字を超えています。

対策

a. プログラムデータの先頭行に NAME 文を定義します。

b. プログラム名を英数字と‘_’のみにします。

c. プログラム名を 32 文字以下にします。

5.246 : 識別子オーバー (Too many identifiers)コード : &H0005 &H00F6

意味/原因 識別子の数が多すぎます。

対策識別子の数を減らしてください。

(配列変数や文字列変数は、数値変数より多くのメモリを消費します )

A-22

A

トラブルシューティング

5.247 : SELECT のない CASE (CASE without SELECT)コード : &H0005 &H00F7

意味/原因 CASE 文に対応する SELECT 文がありません。

対策・ CASE 文を削除します。

・ CASE文に対応する SELECT文を追加します。

5.248 : SELECT のない END SELECT (END SELECT without SELECT)コード : &H0005 &H00F8

意味/原因 END SELECT 文に対応する SELECT 文がありません。

対策・ END SELECT 文を削除します。

・ ENDSELECT文に対応する SELECT文を追加します。

5.249 : END SELECT のない SELECT (SELECT without END SELECT)コード :&H0005 &H00F9

意味/原因 SELECT 文に対応する END SELECT 文がありません。

対策・ SELECT 文を削除します。

・ SELECT 文に対応する END SELECT 文を追加します。

5.250 : END SELECT のない CASE (CASE without END SELECT)コード : &H0005 &H00FA

意味/原因 CASE 文に対応する END SELECT 文がありません。

対策・ CASE 文を削除します。

・ CASE 文に対応する END SELECT 文を追加します。

5.251 : 命令文位置不正 (Illegal command line)コード : &H0005 &H00FB

意味/原因 SELECT 文と CASE 文の間に命令があり、実行されません。

対策 SELECT 文と CASE 文の間にある命令を削除します。

5.252 : コマンドなし (Command doesn't exist)コード : &H0005 &H00FC

意味/原因 命令のない行があります。

対策・ 命令を追加します。

・ この行を削除します。

5.253 : コンパイル異常 (Compile failure)コード : &H0005 &H00FD

意味/原因 ソフトウェアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

5.254 : IF のない ELSEIF (ELSEIF without IF)コード : &H0005 &H00FE

意味/原因 ELSEIF 文に対応する IF 文がありません。

対策・ ELSEIF 文を削除します。

・ ELSEIF文に対応する IF文を追加します。

A-23

A

トラブルシューティング

5.255 : ENDIF のない ELSEIF (ELSEIF without ENDIF)コード : &H0005 &H00FF

意味/原因 ELSEIF 文に対応する ENDIF 文がありません。

対策・ ELSEIF 文を削除します。

・ ELSEIF 文に対応する ENDIF 文を追加します。

5.256 : 配列添え字不一致 (Subscript mismatch)コード : &H0005 &H0100

意味/原因 宣言された配列と、添え字の数が違います。

対策

・ 添え字の数を宣言に合わせます。

・ 配列宣言の添え字の数を変更します。

・ 他のプログラムに同じ名前で添え字違いの配列が宣言されていないか確認します。

5.300 : 識別子がすでに存在する (Identifier already exists)コード : &H0005 &H012C

意味/原因 識別子が既に存在しています。

対策 存在しない識別子に変更します。

5.301 : FOR のない EXIT FOR (EXIT FOR without FOR)コード : &H0005 &H012D

意味/原因 EXIT FOR文に対する FOR文がありません。

対策・ EXIT FOR 文を削除します。

・ EXIT FOR 文に対応する FOR 文を追加します。

5.302 : SUB のない EXIT SUB (EXIT SUB without SUB)コード : &H0005 &H012E

意味/原因 EXIT SUB文に対する SUB文がありません。

対策・ EXIT SUB 文を削除します。

・ EXITSUB文に対応する SUB文を追加します。

5.303 : 通信ファイルは開けません (Can't open communicate file)コード : &H0005 &H012F

意味/原因 READ/WRITEコマンドで通信ファイルを指定しました。

対策 SEND コマンドを使用してください。

[ 6] ロボット言語の実行に関するアラーム

6.201 : 実行不能 (Illegal command)コード : &H0006 &H00C9

意味/原因 サポートされていない、または実行不可能な命令が実行されました。

対策 実行可能な命令に変更します。

6.202 : 引数誤り (Illegal function call)コード : &H0006 &H00CA

意味/原因 “ON <式> GOTO”、または“ON <式> GOSUB”命令の<式>が負の値になっています。

対策 <式>の値を正の値に変更します。

A-24

A

トラブルシューティング

6.203 : 0 で割り算 (Division by 0)コード : &H0006 &H00CB

意味/原因 0 での除算命令(÷ 0)が実行されました。

対策 0 での除算命令を変更します。

6.204 : ポイントなし (Point doesn't exist)コード : &H0006 &H00CC

意味/原因 未定義のポイントへの代入、移動、または参照が実行されました。

対策 ポイントを定義します。

6.205 : 座標タイプエラー (Coordinate type error)コード : &H0006 &H00CD

意味/原因

a. 関節座標のポイントデータと直交座標のポイントデータとの四則演算が実行されました。

b. “MOVE C”命令内のポイントデータに関節座標系が存在しています。

c. “PMOVE”命令内で使用するポイントデータに関節座標系が存在しています。

対策a. 同一座標系に変更します。

b,c. 直交座標系に変更します。

6.206 : レンジオーバー (Subscript out of range)コード : &H0006 &H00CE

意味/原因 配列変数の添字が、DIM 文で定義した範囲を超えています。

対策 配列変数の添字を定義範囲内に変更します。

6.207 : GOSUB のない RETURN (RETURN without GOSUB)コード : &H0006 &H00CF

意味/原因 “GOSUB”命令を実行していないのに、“RETURN”命令が実行されました。

対策 “GOSUB”命令の実行を確認します。

6.208 : CALL のない END SUB (END SUB without CALL)コード : &H0006 &H00D0

意味/原因 “CALL”命令を実行していないのに、“END SUB”命令が実行されました。

対策 “SUB”命令の実行を確認します。

6.209 : CALL のない EXIT SUB (EXIT SUB without CALL)コード : &H0006 &H00D1

意味/原因 “CALL”命令を実行していないのに、“EXIT SUB”命令が実行されました。

対策 “SUB”命令の実行を確認します。

6.210 : START のない SUSPEND (SUSPEND without START)コード : &H0006 &H00D2

意味/原因 “START”命令を実行していないタスクに対して、“SUSPEND”命令が実行されました。

対策 “START”命令の実行を確認します。

A-25

A

トラブルシューティング

6.211 : START のない CUT (CUT without START)コード : &H0006 &H00D3

意味/原因 “START”命令を実行していないタスクに対して、“CUT”命令が実行されました。

対策 “START”命令の実行を確認します。

6.212 : START のない RESTART (RESTART without START)コード : &H0006 &H00D4

意味/原因 “START”命令を実行していないタスクに対して、“RESTART”命令が実行されました。

対策 “START”命令の実行を確認します。

6.213 : SUSPEND のない RESTART (RESTART without SUSPEND)コード : &H0006 &H00D5

意味/原因 “SUSPEND”命令を実行していないタスクに対して、“RESTART”命令が実行されました。

対策 “SUSPEND”命令の実行を確認します。

6.214 : タスクナンバーエラー (Task number error)コード : &H0006 &H00D6

意味/原因

a. タスク番号が、1 ~ 16以外となっています。

b. “START”、“CUT”、“SUSPEND”、“RESTART”命令がタスク 1(メインタスク)に対して実行

されました。

c. “START”、“CUT”、“SUSPEND”、“RESTART”命令が自分自身のタスクに対して実行されました。

対策

a. 正しいタスク番号に変更します。

b. タスク1に対するタスク命令を削除します。

c. 自分自身のタスクに対するタスク命令を削除します。

6.215 : タスク運転中 (Task running)コード : &H0006 &H00D7

意味/原因 運転状態のタスクに対して“START”命令を実行しました。

対策 “START”命令を削除もしくは修正します。

6.216 : タスク中断中 (Task suspending)コード : &H0006 &H00D8

意味/原因一時停止(サスペンド)状態のタスクに対して、“START”または“SUSPEND”命令が実行されま

した。

対策 “START”命令もしくは“SUSPEND”命令を削除もしくは修正します。

6.217 : エラールーチン内実行不能 (Illegal command in error routine)コード : &H0006 &H00D9

意味/原因 エラー処理ルーチン内で、実行できない命令を実行しました。

対策 対象の命令を削除します。

A-26

A

トラブルシューティング

6.218 : FOR のない EXIT FOR (EXIT FOR without FOR)コード : &H0006 &H00DA

意味/原因 “FOR”命令を実行しないで“EXIT FOR”命令を実行しました。

対策 “FOR”命令の実行を確認します。

6.219 : CALL のない SUB (SUB without CALL)コード : &H0006 &H00DB

意味/原因 “CALL”命令を実行しないで“SUB”命令を実行しました。

対策 “CALL”命令の実行を確認します。

6.220 : CALL 未実行 (Not execute CALL)コード : &H0006 &H00DC

意味/原因 “CALL”命令が実行されていません。

対策 “CALL”命令の実行を確認します。

6.225 : OUT 用メモリ不足 (No sufficient memory for OUT)コード : &H0006 &H00E1

意味/原因 “OUT”命令が 17個以上並列して実行されたためメモリ領域が不足して命令を実行できません。

対策 並列実行可能な“OUT”命令は 16 個までです。

6.226 : PATH SET が必要です (PATH without SET)コード : &H0006 H00E2

意味/原因 PATH SET を実行せずに PATH L、PATH C、PATH END のいずれかが実行されました。

対策 経路の設定を行う場合は、最初に PATH SET を実行します。

6.227 : PATH END が必要です (PATH without END)コード : &H0006 &H00E3

意味/原因 PATH END を実行せずに PATH START が実行されました。

対策 PATH END を実行し、経路の設定を終了してから PATH START を実行します。

6.228 : PATH データがありません (No PATH data)コード : &H0006 &H00E4

意味/原因

a. PATH 移動のための経路が設定されていません。

b. 次の場合、以前に設定した経路は失われます。

・PATH SET を実行した場合

・プログラムを切り替えた場合

・プログラムをリセットした場合

・コントローラの電源をオフした場合

対策 PATH L、PATH C を使って経路を設定してください。

6.229 : PATH データオーバー (Too many PATH data)コード : &H0006 &H00E5

意味/原因 PATH 移動の経路が 1000個を超えました。

対策 PATH 移動の経路は、PATH L、PATH Cの合計で 1000個以下にします。

A-27

A

トラブルシューティング

6.230 : PATH 開始位置ではありません (Not PATH start position)コード : &H0006 &H00E6

意味/原因 ロボットの現在位置が PATH 移動の開始位置ではありません。

対策 PATH SET で指定した開始位置にロボットを位置決めしてから PATH START を実行します。

6.232 : マーク軸が ABS リセット未了です (ABS of MARK incomplete)コード : &H0006 &H00E8

意味/原因原点復帰方式が「マーク」に設定されている軸が原点未了状態になっているときに、ORIGIN文また

は専用入力によるアブソリセットを実行しようとしました。

対策 「マーク」方式の軸のアブソリセットを先に行います。

6.233 : マーク方式はできません (MARK method is not allowed)コード : &H0006 &H00E9

意味/原因インクリ仕様の軸またはセミアブソ仕様の軸に原点復帰方式が「マーク」に設定されている軸がある

ときに、ORIGIN 文または専用入力による原点復帰を実行しようとしました。

対策 原点復帰方式を変更します。

6.234 : ポート番号エラー (Port number error)コード : &H0006 &H00EA

意味/原因

・ DO, DI, MO, SI, SO ポートに対するポート番号が 0 ~ 7、10 ~ 17、20 ~ 27 以外に指定され

ています。

・ LO, TO ポートに対するポート番号の指定が 0 以外に指定されています。

・ DO, MO, SO ポートに対し、ポート 0 もしくはポート 1 への出力が指定されています。

対策 正しいポート番号を指定します。

6.235 : パスワードエラー (Password error)コード : &H0006 &H00EB

意味/原因 パスワードが正しくありません。

対策 パスワードを正しく入力してください。

6.236 : パレット定義なし (Undefined pallet)コード : &H0006 &H00EC

意味/原因 指定のパレット番号にデータが定義されていません。

対策・ 指定パレット番号を変更します。

・ パレットを定義します。

6.237 : 仕様不一致 (Specification mismatch)コード : &H0006 &H00ED

意味/原因 現在のロボット仕様では、実行不可能な命令です。

対策 実行命令を変更します。

6.238 : 指定ポイント数オーバー (Too many point data)コード : &H0006&H00EE

意味/原因 移動コマンドに 32個以上のポイントデータを指定しています。

対策 移動コマンド 1 行に指定するポイントは 32 個以下にしてください。

A-28

A

トラブルシューティング

6.239 : PATH タスク番号不良 (Illegal PATH task no)コード : &H0006 &H00EF

意味/原因 PATH SET を実行したタスクと別のタスクで、PATH L、PATH C、PATH END が実行されました。

対策 PATHSET~ PATHENDは同一タスク内で実行してください。

6.251 : スタックアンダーフロー (Stack underflow)コード : &H0006 &H00FB

意味/原因a. RESUME文がアラーム処理ルーチン外で実行されました。

b. ソフトウェアに異常が発生しました。

対策a. RESUME文を“ON ERROR GOTO”で宣言されるアラーム処理ルーチン内で使用して下さい。

b. 弊社までお問い合せください。

6.252 : 入力範囲エラー (Data out of range)コード : &H0006 &H00FC

意味/原因 入力範囲外の値を設定しようとしました。

対策 入力範囲内の値を設定します。

6.253 : ポイント番号エラー (Illegal point no)コード : &H0006 &H00FD

意味/原因 0 ~ 29999 の範囲外のポイント番号を指定しました。

対策 0~ 29999の範囲内のポイント番号を指定します。

6.254 : シフト番号エラー (Illegal shift no)コード : &H0006 &H00FE

意味/原因 0 ~ 39 の範囲外のシフト番号を指定しました。

対策 0~ 39の範囲内のシフト番号を指定します。

6.255 : ハンド番号エラー (Illegal hand no)コード : &H0006 &H00FF

意味/原因 0 ~ 31 の範囲外のハンド番号を指定しました

対策 0~ 31の範囲内のハンド番号を指定します。

6.256 : パレット番号エラー (Illegal pallet no)コード : &H0006 &H0100

意味/原因 0 ~ 39 の範囲外のパレット番号を指定しました。

対策 0~ 39の範囲内のパレット番号を指定します。

6.257 : 軸番号エラー (Illegal axis no)コード : &H0006 &H0101

意味/原因 1 ~ 6 の範囲外の軸番号を指定しました。

対策 1~ 6の範囲内の軸番号を指定します。

A-29

A

トラブルシューティング

6.258 : ロボット番号エラー (Illegal robot no)コード : &H0006 &H0102

意味/原因 1 ~ 4 の範囲外のロボット番号を指定しました。

対策 1 ~ 4 の間のロボット番号を指定します。

6.259 : タスク番号エラー (Illegal task no)コード : &H0006 &H0103

意味/原因 1 ~ 16 の範囲外のタスク番号を指定しました。

対策 1~ 16の間のタスク番号を指定します。

6.260 : 文字数オーバー (Too many characters)コード : &H0006 &H0104

意味/原因a. 255 文字を超えて、文字列定数を定義しました。

b. 255 文字を超えた、文字列の加算です。

対策a. 255 文字以下の文字列定数に変更します。

b. 255 文字以下の文字列加算に変更します。

6.261 : タスク停止中 (Task stopped)コード : &H0006 &H0105

意味/原因 タスクが停止中です。

対策 RESTART 文でタスクを再起動してください。

6.262 : タスク未実行 (Task doesn't exist)コード : &H0006 &H0106

意味/原因 タスクが未実行です。

対策 START 文でタスクを起動してください。

6.263 : タスク数オーバー (Too many Tasks)コード : &H0006 &H0107

意味/原因 タスクに登録されているプログラム数が上限 (16)を超えています。

対策 EXITTASK 文または CUT 文でタスクへの登録を解除してから、タスクを登録してください。

6.264 : データ型不一致 (Type mismatch)コード : &H0006 &H0108

意味/原因a. 式の両辺の型が一致していません。

b. 許されない型の定数/変数/式を使用しました。

対策a.式の両辺の型が一致するように変更します。

b.正しい型の定数/変数/式を使用します。

6.265 : タイムアウト (Timeout)コード : &H0006 &H0109

意味/原因

a. 軸のサーボオフ /フリーが完了しませんでした。

b. マークセットが完了しませんでした。

c. グリッパのサーボオン /オフが完了しませんでした。

対策

a. 軸の接続を確認します。

b. マーク軸の接続を確認します。

c. グリッパの接続を確認します。

A-30

A

トラブルシューティング

6.266 : 全軸原点復帰完了済み (All axes completed)コード : &H0006 &H010A

意味/原因 全軸原点復帰が完了しています。

対策 原点復帰を行う必要はありません。

6.267 : 現在のアクセスレベルでは実行できません (Access level error)コード : &H0006 &H010B

意味/原因 現在のアクセスレベルでは実行できない操作を行いました。

対策 実行が可能なアクセスレベルに変更します。

6.270 : 計算不能 (Can't calculate)コード : &H0006 &H010E

意味/原因 ウィザード中に計算不可能な位置が教示されています。

対策 正しい位置で教示をやり直してください。

6.271 : ハンド使用中は実行出来ません (Can't be in hand use)コード : &H0006 &H010F

意味/原因 使用中のハンドデータを変更しようとしました。

対策 使用しているロボットから設定を解除し、ハンド設定をやり直してください。

6.272 : シフト使用中は実行出来ません (Can't be in shift use)コード : &H0006 &H0110

意味/原因 使用中のシフトデータを変更しようとしました。

対策 使用しているロボットから設定を解除し、シフト設定をやり直してください。

6.280 : 実行不能操作中 (Illegal command Operating)コード : &H0006 &H0118

意味/原因 データの編集中に、オンライン命令を実行しました。

対策 データ編集を終えてから、オンライン命令を実行します。

6.281 : 実行不能運転中 (Illegal command Running)コード : &H0006 &H0119

意味/原因 プログラム運転中に、実行不可能なオンライン命令を実行しました。

対策 プログラム運転を停止してから、オンライン命令を実行します。

6.282 : 実行不能動作中 (Illegal command Moving)コード : &H0006 &H011A

意味/原因 軸動作中に、実行不可能なオンライン命令を実行しました。

対策 軸動作を停止してから、オンライン命令を実行します。

A-31

A

トラブルシューティング

6.300 : モータ電源 OFF 状態 (Motor power off)コード : &H0006 &H012C

意味/原因 モータ電源オフ状態で移動命令が実行されました。

対策 モータ電源およびサーボをオンの状態にします。

6.301 : サーボ OFF 状態 (Servo off)コード : &H0006 &H012D

意味/原因 サーボオフ状態で移動命令が実行されました。

対策 サーボオンの状態にします。

6.302 : 原点未了 (Origin incomplete)コード : &H0006 &H012E

意味/原因

・ このエラーは原点未了状態で以下の操作を行った時に発生します。

・プログラム、または命令の実行

・ポイントティーチング

・直交座標移動

・ロボットは以下の原因により原点未了状態となります。

・ アブソバッテリがコントローラより取り外されました。もしくはアブソバッテリの電圧低下に

より保持していたロボット位置が不定となりました。

・ ROB I/O ケーブルが切り離されました。

・ 原点復帰動作が途中で中断されました。

・ システムジェネレーションの変更、パラメータの初期処理が行われました。もしくは、原点復

帰方向、または軸極性等、原点位置を決定づけるパラメータが変更されました。

(ALL, PRM ファイルのコントローラへの書き込みも該当します。)

対策 アブソリセット、または原点復帰操作を行い、原点復帰完了状態にします。

6.309 : インクリメンタルモータ接続なし (INC.motor disconnected)コード : &H0006 &H0135

意味/原因 インクリ仕様もしくはセミアブソ仕様の軸が存在しない状態で、原点復帰命令が実行されました。

対策 4章「1.9 専用入出力の意味」内「DI14原点復帰(INC軸用)」を確認してください。

6.310 : アブソリュートモータ接続なし (ABS.motor disconnected)コード : &H0006 &H0136

意味/原因 アブソ仕様の軸が存在しない状態で原点復帰命令が実行されました。

対策 4章「1.9 専用入出力の意味」内「DI14原点復帰(INC軸用)」を確認してください。

6.312 : ABS リセットポジション未了 (ABS.reset position incomplete)コード : &H0006 &H0138

意味/原因 アブソリセット可能位置以外でアブソリセットを実行しました。

対策 アブソリセット可能位置に移動してから、アブソリセットを実行します。

6.313 : マーク軸接続なし (MRK.motor disconnected)コード : &H0006 &H0139

意味/原因マーク仕様の軸が存在しないシステム設定において、マーク仕様軸指定の原点復帰命令が実行され

ました。

対策 システムジェネレーションデータを確認します。

A-32

A

トラブルシューティング

6.314 : 実行不可サーボオン状態 (Can't execute while servo on)コード : &H0006 &H013A

意味/原因 サーボオン中に ALLまたは、PRM ファイルを書き込もうとしました。

対策 サーボオフ状態にしてからファイルを書き込みます。

6.315 : ZR 突き当て原点復帰設定不良 (ZR torque origin incorrect setting)コード : &H0006 &H013B

意味/原因

a. ZR突き当て方式設定時に同時原点復帰を実行しました。

b. R軸のスタックが Z軸に設定されていません。

c. Z軸もしくは R軸の原点復帰方式が ZR突き当て方式に設定されていません。

d. 複数の Z軸 (もしくは R軸 )の原点復帰方式が ZR突き当て方式に設定されています。

対策

a. 原点復帰順序を正しく設定します。(同時原点復帰不可 )

b. R軸のスタックを正しく設定します。

c. Z軸と R軸の原点復帰方式を ZR突き当て方式にします。

d. ZR突き当て方式の Z軸と R軸は 1軸ずつにします。

6.316 : モータ電源 ON 状態では実行できません (Can't execute while servo on)コード : &H0006 &H013C

意味/原因 モータ電源オン状態で書き込みができないパラメータの保存が実行されました。

対策 モータ電源をオフにした後、パラメータの保存を行います。

6.317 : 原点復帰方式不一致 (Illegal origin method)コード : &H0006 &H013D

意味/原因a. 原点復帰方式がマーク方式の軸を原点復帰しようとしました。

b. 原点復帰方式が Z、R軸の片方だけ ZR突き当て方式になっています。

対策a.マーク方式の軸は PBX またはサポートソフトからアブソリセットを実行してください。

b.ZR 突き当て方式は Z、R 軸の両軸に設定してください。

6.319 : ハンドデータ変更不可 (Can't change hand data)コード : &H0006 &H013F

意味/原因a. 別のロボットが使用中のハンドを変更しようとした。

b. R軸を持たないロボットのハンドを R指定に変更しようとした。

対策a. 別のロボットのハンド設定を解除します。

b. 対象パラメータの第 4パラメータを空白にします。

6.321 : オプションスロット番号エラー (Illegal option slot no)コード : &H0006 &H0141

意味/原因 1 ~ 4 の範囲外のオプションスロット番号を指定しました。

対策 1 ~ 4 の間のオプションスロット番号を指定します。

6.322 : キャリブレーション番号エラー (Illegal calibration no)コード : &H0006 &H0142

意味/原因 0 ~ 31 の範囲外のキャリブレーション番号を指定しました。

対策 0 ~ 31 の間のキャリブレーション番号を指定します。

A-33

A

トラブルシューティング

6.399 : 異常発生中実行不可 (Can't execute while alarm)コード : &H0006 &H018F

意味/原因 アラーム発生中の為、プログラムの実行ができません。

対策 アラームの原因を取り除き、必要に応じてアラームリセットまたはコントローラを再起動します。

6.999 : ロボット言語実行時システムエラー (Interpreter runtime system error)コード : &H0006 &H03E7

意味/原因 ソフトウェアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合せください。

[ 9] メモリに関するアラーム

9.300 : メモリフル (Memory full)コード : &H0009 &H012C

意味/原因 プログラム、またはポイントデータ領域に空きがありません。

対策 不要なプログラム、またはポイントを削除します。

9.301 : プログラムサイズオーバー (Program too big)コード : &H0009 &H012D

意味/原因 プログラムのサイズが上限に達しました。

対策 プログラムサイズを小さくします。

9.400 : グリッパ原点データ異常 (Gripper origin data destroyed)コード : &H0009 &H0190

意味/原因 グリッパの原点復帰完了後に保存されるデータの一部/全部が壊れています。

対策 グリッパの原点復帰を実行します。

9.701 : プログラムチェックサムエラー (Program destroyed)コード : &H0009 &H02BD

意味/原因

a. プログラムデータの一部、または全部が壊れています。

b. プログラムデータの書き換え中に、重度のエラー、または電源オフが発生すると表示されるこ

とがあります。

対策a.選択中のプログラムを削除します。

b.プログラムデータの初期処理をします。

9.702 : ポイントチェックサムエラー (Point data destroyed)コード : &H0009 &H02BE

意味/原因

・ ポイントデータの一部、または全部が壊れています。

・ ポイントデータの書き換え中に、重度のエラー、または電源オフが発生すると表示されること

があります。

対策 ポイントデータの初期処理をします。

A-34

A

トラブルシューティング

9.704 : パラメータチェックサムエラー (Parameter destroyed)コード : &H0009 &H02C0

意味/原因 パラメータデータの一部、または全部が壊れています。

対策 パラメータデータの初期処理をします。

9.706 : シフトチェックサムエラー (Shift data destroyed)コード : &H0009 &H02C2

意味/原因 シフトデータの一部、または全部が壊れています。

対策 シフトデータの初期処理をします。

9.707 : ハンドチェックサムエラー (Hand data destroyed)コード : &H0009 &H02C3

意味/原因 ハンドデータの一部、または全部が壊れています。

対策 ハンドデータの初期処理をします。

9.709 : パレットチェックサムエラー (Pallet data destroyed)コード : &H0009 &H02C5

意味/原因 パレット定義データの一部、または全部が壊れています。

対策 パレット定義データの初期処理をします。

9.710 : ブレークポイント異常 (Break point data destroyed)コード : &H0009 &H02C6

意味/原因 ブレークポイントの一部、または全部が壊れています。

対策 ブレークポイントの初期処理をします。

9.711 : 入出力名データ異常 (IO name data destroyed)コード : &H0009 &H02C7

意味/原因 入出力名の一部、または全部が壊れています。

対策 入出力名の初期処理をします。

9.712 : 領域判定出力設定異常 (Area checkout data destroyed)コード : &H0009 &H02C8

意味/原因 領域判定出力の一部、または全部が壊れています。

対策 領域判定出力の初期処理をします。

9.713 : キャリブレーション設定異常 (Calibration data destroyed)コード : &H0009 &H02C9

意味/原因 キャリブレーションの一部、または全部が壊れています。

対策 キャリブレーションの初期処理をします。

A-35

A

トラブルシューティング

9.714 : コンベア設定異常 (Conveyor data destroyed)コード : &H0009 &H02CA

意味/原因 コンベアキャリブレーションデータに異常が発生しています。

対策 コンベアキャリブレーションデータの初期処理をします。

9.715 : アラーム履歴異常 (Alarm log destroyed)コード : &H0009 &H02CB

意味/原因 アラーム履歴の一部、または全部が壊れています。

対策 アラーム履歴の初期処理をします。

9.716 : 変数データ異常 (Variable data destroyed)コード : &H0009 &H02CC

意味/原因 変数データの一部、または全部が壊れています。

対策 コントローラをリセットします。

9.717 : プログラム レジスタ異常 (Program register data destroyed)コード : &H0009 &H02CD

意味/原因 プログラムレジスタの一部、または全部が壊れています。

対策 プログラムリセットをします。

9.718 : 通信設定異常 (Communicate setting destroyed)コード : &H0009 &H02CE

意味/原因 通信設定の一部、または全部が壊れています。

対策 通信設定の初期処理をします。

9.722 : 汎用イーサネット通信設定異常 (Global EtherNet Port setting destroyed)コード : &H0009 &H02D2

意味/原因 汎用イーサネット通信設定の一部、または全部が壊れています。

対策 汎用イーサネット通信設定の初期処理をします。

9.723 : コントローラ状態データ異常 (Controller status data destroyed)コード : &H0009 &H02D3

意味/原因 コントローラ状態データの一部、または全部が壊れています。

対策 コントローラ状態の初期処理をします。

9.724 : ロボット状態データ異常 (Robot status data destroyed)コード : &H0009 &H02D4

意味/原因 ロボット状態データの一部、または全部が壊れています。

対策・ ロボット状態の初期処理をします。

・ スカラロボットの場合、基準座標設定をやり直します。

A-36

A

トラブルシューティング

9.725 : 論理軸状態データ異常 (Axis status data destroyed)コード : &H0009 &H02D5

意味/原因 論理軸状態データの一部、または全部が壊れています。

対策 論理軸状態の初期処理をします。

9.726 : 物理軸状態データ異常 (Motor status data destroyed)コード : &H0009 &H02D6

意味/原因 物理軸状態データの一部、または全部が壊れています。

対策・ 物理軸状態の初期処理をします。

・ 原点復帰をやり直します。

9.727 : 出力状態データ異常 (Out status data destroyed)コード : &H0009 &H02D7

意味/原因 出力状態データの一部、または全部が壊れています。

対策 出力ポートをリセットします。

9.729 : シーケンスオブジェクトチェックサムエラー (Sequence object destroyed)コード : &H0009 &H02D9

意味/原因 シーケンスオブジェクトプログラムの一部、または全部が壊れています。

対策 シーケンスプログラムの再コンパイルをします。

9.730 : グリッパ状態データ異常 (Gripper status data destroyed)コード : &H0009 &H02DA

意味/原因グリッパの動作に必要なデータの一部、または全部が壊れています。グリッパの動作に必要なデー

タが初期処理されました。

対策 グリッパジェネレーションをやり直します。

9.732 : トラッキングカウンタ状態データ異常 (Counter status data destroyed)コード : &H0009 &H02DC

意味/原因トラッキングカウンタ状態データに異常が発生しました。“CCOND”および“CTVISION”で設定

した状態を初期化します。

対策 再度“CCOND”および“CTVISION”を実行してください。

9.900 : システムジェネレーション チェックサムエラー (Sys.generation destroyed)コード : &H0009 &H0384

意味/原因 システムジェネレーションデータの一部、または全部が壊れています。

対策 現在のデータのバックアップ後、対象ロボット・コントローラに適合したデータを転送・復元してください。

9.901 : システムジェネレーション ミスマッチ (Sys.generation mismatch)コード : &H0009 &H0385

意味/原因 システムジェネレーションデータのロボット型、または軸番号の指定に誤りがあります。

対策 現在のデータのバックアップ後、対象ロボット・コントローラに適合したデータを転送・復元してください。

A-37

A

トラブルシューティング

[10] 環境、ハード全般に関するアラーム

10.201 : ロボット接続なし (Robot disconnected)コード : &H000A &H00C9

意味/原因 システムジェネレーションが設定されていません。

対策・ 現在のデータのバックアップ後、対象のロボット・コントローラに適合したデータを転送・復元してください。

・ 弊社までお問い合わせください。

10.205 : ロボットタイプ誤り (Illegal robot type)コード : &H000A &H00CD

意味/原因 ロボットタイプの指定が誤っています。

対策

・ ロボットタイプを確認します。

・ 現在のデータのバックアップ後、対象のロボット・コントローラに適合したデータを転送・復元してください。

・ 弊社までお問い合わせください。

10.208 : 付加軸設定不可 (Cannot set auxiliary axis)コード : &H000A &H00D0

意味/原因

付加軸設定できない軸に対して付加軸設定しようとしました。

付加軸設定不可の軸は、下記の軸です。

・ スカラ型ロボットの軸

・ マルチ型ロボット以外の X、Y 軸

対策・ 付加軸設定しません。

・ 弊社までお問い合わせください。

10.209 : 軸なし設定不可 (Cannot set no axis)コード : &H000A &H00D1

意味/原因

軸なしに設定できない軸に対して軸なし設定しようとしました。

軸なし設定不可の軸は、下記の軸です。

・ マルチ型ロボット以外の X、Y 軸

対策・ 軸なし設定しません。

・ 弊社までお問い合わせください。

10.213 : デュアルドライブ設定不可 (Cannot set Dualdrive)コード : &H000A &H00D5

意味/原因 デュアルドライブに設定できない軸に対してデュアルドライブ設定しようとしました。

対策・ デュアルドライブ設定しません。

・ 弊社までお問い合わせください。

10.214 : 未定義のパラメータ (Undefined parameter found)コード : &H000A &H00D6

意味/原因

a. パラメータ名称が誤っています。

b. コントローラバージョンが異なる他のコントローラデータを使用したため、対応していない未

定義のパラメータを書き込みました。

対策

a-1. 正しいパラメータデータを書き込みます。

a-2. パラメータ名を正しく入力します。

b. PRMスキップパラメータを有効にします。

10.219 : 軸タイプ不正 (Illegal axis type)コード : &H000A &H00DB

意味/原因 設定できない軸タイプです。

対策

・ 軸タイプの設定を確認します。

・ 現在のデータのバックアップ後、対象のロボット・コントローラに適合したデータを転送・復元してください。

・ 弊社までお問い合わせください。

A-38

A

トラブルシューティング

10.223 : 軸接続なし (Axis disconnected)コード : &H000A &H00DF

意味/原因 軸が設定されていません。

対策

・ 軸の設定を確認します。

・ 現在のコントローラデータのバックアップ後、対象のロボット・コントローラに適合したデータを

転送・復元して下さい。

・ 弊社までお問い合わせください。

10.225 : コントローラ接続なし (Controller disconnected)コード : &H000A &H00E1

意味/原因 コントローラが接続されていません。

対策・ システムジェネレーションデータを確認します。

・ システムジェネレーションをやり直します。

10.226 : モータ接続なし (Motor disconnected)コード : &H000A &H00E2

意味/原因 モータが接続されていません。

対策・ システムジェネレーションデータを確認します。

・ システムジェネレーションをやり直します。

10.231 : ドライバ多重登録 (Driver overlap assign)コード : &H000A &H00E7

意味/原因 ドライバを多重登録しようとしました。

対策 多重登録にならないよう、ドライバを登録します。

10.232 : 使用中ドライバ登録解除不可 (Can't release driver-assign by using)コード : &H000A &H00E8

意味/原因 ロボットに設定中のドライバの登録を解除しようとしました。

対策 ロボット設定を削除した後、ドライバの登録を解除します。

10.233 : 不正なロボット構成 (Illegal robot configuration)コード : &H000A &H00E9

意味/原因 不正なロボット構成が設定されています。

対策・ システムジェネレーションデータを確認します。

・ システムジェネレーションをやり直します。

10.700 : 安全モードが不正な設定になっていたため修正しました (Illegal safe mode)コード : &H000A &H02BC

意味/原因 安全モードが不正な設定になっていたため修正しました。

対策 安全モードの設定をやり直します。

10.701 : 現在時間異常 (Real time clock data failed)コード : &H000A &H02BD

意味/原因 現在時間の取得に失敗しました。

対策 現在時間の設定をやり直します。

A-39

A

トラブルシューティング

10.900 : 電源再投入 (Turn on power again)コード : &H000A &H0384

意味/原因

・ ロボット等の変更のため、システムジェネレーションを行いました。

・ 通信によりパラメータを変更しました。

・ システムジェネレーションデータが破壊されました。

・ コントローラに異常が発生しました。

対策 電源を再投入します。

10.901 : ドライバ構成異常 (Illegal driver setting)コード : &H000A &H0385

意味/原因 設定不可能なドライバ構成になっています。

対策・ システムジェネレーションデータを確認します。

・ システムジェネレーションをやり直します。

[12] オプションボードに関するアラーム

12.75 : リモートコマンド誤り (Illegal remote command)コード : &H000C &H004B

意味/原因 リモートコマンド命令もしくはコマンドデータに誤りがあります。

対策 リモートコマンド命令もしくはコマンドデータを確認します。

12.76 : リモートコマンド無効 (Disable remote command)コード : &H000C &H004C

意味/原因 リモートコマンド有効 /無効パラメータが無効になっています。

対策 リモートコマンド有効 /無効パラメータを有効にします。

12.100 : EtherNet/IP DHCP 設定有効 (EtherNet/IP DHCP enabled)コード : &H000C &H0064

意味/原因 通信パラメータの DHCP 設定が無効から有効に変更されました。

対策 ---

12.200 : トラッキング機能無効状態 (Tracking disabled)コード : &H000C &H00C8

意味/原因a. オプションスロットにトラッキングボードが接続されていません。

b. トラッキングボードが無効に設定されています。

対策a. トラッキングボードの接続を確認してください。

b. トラッキングボードを有効に設定してください。

12.201 : トラッキングカウンタ無効状態 (Tracking counter not enabled)コード : &H000C &H00C9

意味/原因a. トラッキングカウンタ状態が無効になっています。

b. キャリブレーション中にカウンタのパルス値が変化しませんでした。

対策a. カウンタ状態を確認し、有効に設定します。

b. カウンタ値が読み取れることを確認してください。

A-40

A

トラブルシューティング

12.202 : トラッキングビジョン無効状態 (Tracking vision not enabled)コード : &H000C &H00CA

意味/原因a. “CADDQUEV”命令を実行したときに、“CTVISION”命令を実行しないタスクおよびカウンタを指定しました。

b. iVY2システムが無効になっています。

対策a. あらかじめタスクおよびカウンタに対して“CTVISION”命令を実行してください。

b. iVY2システムを有効にしてください。

12.203 : トラッキングキャリブレーション未了 (Tracking calibration incomplete)コード : &H000C &H00CB

意味/原因 キャリブレーションされていないロボットおよびカウンタで、トラッキング機能を実行しようとしました。

対策

・ キャリブレーションを実行してください。

・ キャリブレーションデータを書き込んでください。

・ キャリブレーションデータの上流位置と下流位置を、異なる値で設定してください。

12.204 : トラッキングカウンタ番号エラー (Tracking counter number error)コード : &H000C &H00CC

意味/原因 カウンタ番号1、カウンタ番号2以外の値が指定されました。

対策 適切な番号を指定してください。

12.205 : 位置監視キューデータ番号エラー (Tracking queue element number error)コード : &H000C &H00CD

意味/原因 指定可能範囲外の位置監視キュー要素番号が指定されました。キュー要素番号は 0-79番までです。

対策 範囲内の値を指定してください。

12.206 : 位置監視キュー対象データなし (Tracking queue element doesn't exist)コード : &H000C &H00CE

意味/原因 位置監視キューの指定したキュー要素がありません。

対策・ 位置監視キューにキュー要素を追加してください。

・ 指定したキュー要素を確認してください。

12.207 : 位置監視キュー対象データ使用中 (Tracking queue element being used)コード : &H000C &H00CF

意味/原因 トラッキング動作中に“CRMVQUE”命令を実行しようとしました。

対策 トラッキング動作が終了してから実行してください

12.208 : 位置監視キューデータオーバーラン (Tracking queue element over run)コード : &H000C &H00D0

意味/原因 位置監視キューに登録したキュー要素が監視範囲を超えました。

対策・ 使用しないキュー要素は“CRMVQUE”命令で削除してください。

・ 登録するキュー要素を見直してください。

12.300 : 軸別原点復帰設定不良 (Incorrect Indiv. Origin setting)コード : &H000C &H012C

意味/原因

・ “原点復帰軸指定入力ポート(DI & SI)”パラメータで、2軸以上の軸を指定しました。

・ “原点復帰軸指定入力ポート(DI & SI)”パラメータで、軸が指定されていません。

・ “原点復帰軸指定入力ポート(DI & SI)”パラメータで、存在しない軸を指定しました。

対策 1 軸ずつ指定してください。

A-41

A

トラブルシューティング

12.400 : ストップ入力 ON (Standard in stop on)コード : &H000C &H0190

意味/原因

a. ストップ状態のまま、プログラムを実行もしくは軸を動かそうとしました。

b. プログラム実行中もしくは軸移動中にストップ状態となりました。

c. DIO コネクタに I/O 用 24V 電源が供給されていません。

d. DIO コネクタが接続されていません。

対策

a.b. ストップ状態を解除して、プログラムを実行もしくは軸を動かします。

c. I/O 用 24V 電源を供給します。

d. DIO コネクタを接続します。

※ DIOを使用しない場合は、パラメータ「オプションボード有効」の値を無効にします。

12.401 : アームロック ON (Arm locked)コード : &H000C &H0191

意味/原因 アームロック変数 LO がオンの状態のアームを動かそうとしました。

対策 アームロック変数 LO をオフします。

12.500 : 動作モード入力変化 (Changed operation mode input)コード : &H000C &H01F4

意味/原因 動作モードが変更された為、ロボットの動作を停止しました。

対策 状態を確認後、アラームリセットを行い、動作を再開してください。

12.520 : PIO ボード 24V 電源電圧低下 (PIO DC24V low voltage)コード : &H000C &H0208

意味/原因a. PIOボードに 24V電源が供給されていません。

b. PIOボードに供給している電源電圧が低下しています。

対策a. 24V 電源を供給します。

b. 電源容量を超えた他機器が接続されていないか、または電源状態を確認します。

12.521 : PIO ボード 24V 電源過電圧 (PIO DC24V over voltage)コード : &H000C &H0209

意味/原因 PIOボードに 24Vを超える電源が供給されています。

対策 24V で電源を供給します。

12.522 : PIOSTD ボード 24V 電源電圧低下 (PIO STD DC24V low voltage)コード : &H000C &H020A

意味/原因a. PIO STDボードに 24V電源が供給されていません。

b. PIO STDボードに供給している電源電圧が低下しています。

対策a. 24V 電源を供給します。

b. 電源容量を超えた他機器が接続されていないか、または電源状態を確認します。

12.531 : CC-Link 通信エラー (CC-Link communication error)コード : &H000C &H0213

意味/原因

a. CC-Link システムのケーブルに異常が発生しています。

b. CC-Link システムの通信設定が誤っています。

c. PLC(上位機器)の電源が入っていない、動作停止している、もしくは故障しています。

d. CC-Link 対応ユニットが故障しています。

e. イニシャルデータ処理が行われていません。

対策

a. CC-Link ケーブルの断線、未接続、誤配線、短絡が無いか、または仕様(ケーブル長、等)を確認します。

b. 局番、通信速度、および CC-Link のバージョンの設定を確認します。

c. PLC(上位機器)が正常に稼働しているかを確認します。

d. CC-Link 対応ユニットを交換します。

e. イニシャルデータ処理を行います。

A-42

A

トラブルシューティング

12.532 : CC-Link オーバータイムエラー (CC-Link overtime error)コード : &H000C &H0214

意味/原因

a. CC-Link システムにノイズ等により通信異常が発生しています。

b. PLC(上位機器)の電源が遮断もしくは動作が停止しています。

c. ケーブルが断線もしくは未接続です。

対策

a. CC-Link システムのケーブルおよびコントローラに対するノイズ対策を実施します。

b. PLC(上位機器)が正常に稼働しているか確認します。

c. CC-Linkケーブルの接続を確認します。

12.541 : DeviceNet リンクエラー (DeviceNet link error)コード : &H000C &H021D

意味/原因

a. DeviceNet システムのケーブルに異常が発生しています。 b. DeviceNet システムの通信設定が誤っています。 c. 通信用電源が供給されていません。 d. PLC(上位機器)の電源が入っていない、動作停止している、正常に動作していない、もしく は故障しています。 e. DeviceNet 対応ユニットが故障しています。

対策

a. DeviceNet ケーブルの断線、未接続、誤配線が無いか、または仕様(ケーブル長等)を確認します。 b. 通信設定を確認します。 c. 通信用電源が供給されているか確認します。 d. PLC(上位機器)が正常に稼動しているか確認します。 e. DeviceNet 対応ユニットを交換します。

12.542 : DeviceNet オーバータイムエラー (DeviceNet overtime error)コード : &H000C &H021E

意味/原因

a. DeviceNet システムにノイズ等により通信異常が発生しています。

b. PLC(上位機器)の電源が遮断もしくは動作が停止しています。

c. ケーブルが断線もしくは未接続です。

対策

a. DeviceNet システムのケーブルおよびコントローラに対するノイズ対策を実施します。

b. PLC(上位機器)が正常に稼働しているか確認します。

c. DeviceNetケーブルの接続を確認します。

12.551 : EtherNet/IP リンクエラー (EtherNet/IP link error)コード : &H000C &H0227

意味/原因

a. EtherNet/IPシステムのケーブルに異常が発生しています。 b. EtherNet/IPシステムの通信設定が誤っています。 c. PLC(上位機器)の電源が入っていない、動作停止している、もしくは故障しています。 d. EtherNet/IP対応ユニットが故障しています。

対策

a. EtherNet/IPケーブルの断線、未接続、誤配線が無いか、または仕様(ケーブル長、等)を

確認します。

b. 通信設定を確認します。

c. PLC(上位機器)が正常に稼働しているかを確認します。

d. EtherNet/IP対応ユニットを交換します。

12.552 : EtherNet/IP オーバータイムエラー (EtherNet/IP overtime error)コード : &H000C &H0228

意味/原因

a. EtherNet/IP システムにノイズ等により通信異常が発生しています。 b. PLC(上位機器)の電源が遮断もしくは動作が停止しています。 c. ケーブルが断線もしくは未接続です。

対策

a. EtherNet/IP システムのケーブルおよびコントローラに対するノイズ対策を実施します。 b. PLC(上位機器)が正常に稼働しているか確認します。 c. EtherNet/IPケーブルの接続を確認します。

12.561 : PROFIBUS リンクエラー (PROFIBUS link error)コード : &H000C &H0231

意味/原因

a. PROFIBUS システムのケーブルに異常が発生しています。 b. PROFIBUS システムの通信設定が誤っています。 c. PLC(上位機器)の電源が入っていない、動作停止している、もしくは故障しています。 d. PROFIBUS 対応ユニットが故障しています。

対策

a. PROFIBUS ケーブルの断線、未接続、誤配線が無いか、または仕様(ケーブル長、等)を確認します。 b. 通信設定を確認します。 c. PLC(上位機器)が正常に稼働しているかを確認します。 d. PROFIBUS 対応ユニットを交換します。

A-43

A

トラブルシューティング

12.562 : PROFIBUS オーバータイムエラー (PROFIBUS overtime error)コード : &H000C &H0232

意味/原因a. PROFIBUS システムにノイズ等により通信異常が発生しています。 b. PLC(上位機器)の電源が遮断もしくは動作が停止しています。 c. ケーブルが断線もしくは未接続です。

対策a. PROFIBUS システムのケーブルおよびコントローラに対するノイズ対策を実施します。 b. PLC(上位機器)が正常に稼働しているか確認します。 c PROFIBUSケーブルの接続を確認します。

12.571 : PROFINET リンクエラー (PROFINET link error)コード : &H000C &H023B

意味/原因

a. PROFINET システムのケーブルに異常が発生しています。 b. PROFINET システムの通信設定が誤っています。 c. PLC(上位機器)の電源が入っていない、動作停止している、もしくは故障しています。 d. PROFINET 対応ユニットが故障しています。

対策

a. PROFINET ケーブルの断線、未接続、誤配線が無いか、または仕様(ケーブル長、等)を確認します。 b. 通信設定を確認します。 c. PLC(上位機器)が正常に稼働しているかを確認します。 d. PROFINET 対応ユニットを交換します。

12.572 : PROFINET オーバータイムエラー (PROFINET overtime error)コード : &H000C &H023C

意味/原因a. PROFINET システムにノイズ等により通信異常が発生しています。 b. PLC(上位機器)の電源が遮断もしくは動作が停止しています。 c. ケーブルが断線もしくは未接続です。

対策a. PROFINET システムのケーブルおよびコントローラに対するノイズ対策を実施します。 b. PLC(上位機器)が正常に稼働しているか確認します。 c. PROFINET ケーブルの接続を確認します。

12.581 : カウンタ1エンコーダケーブル断線 (Encoder cable break1)コード : &H000C &H0245

意味/原因カウンタ 1が接続されているエンコーダケーブルが断線しています。カウンタ 1が有効になっている場合に断線検知が有効です。

対策・ カウンタ1にエンコーダの接続がない場合はカウンタ状態を無効に設定してください。 ・ カウンタ1のエンコーダケーブルを確認してください。 ・ エンコーダが正常に動作しているか確認してください。

12.582 : カウンタ 2 エンコーダケーブル断線 (Encoder cable break2)コード : &H000C &H0246

意味/原因カウンタ 2が接続されているエンコーダケーブルが断線しています。カウンタ 2が有効になっている場合に断線検知が有効です。

対策・ カウンタ 2にエンコーダの接続がない場合はカウンタ状態を無効に設定してください。 ・ カウンタ 2のエンコーダケーブルを確認してください。 ・ エンコーダが正常に動作しているか確認してください。

12.583 : トラッキングウォッチドッグエラー (Tracking watchdog error)コード : &H000C &H0247

意味/原因 一定時間、ボードからの応答がありませんでした。

対策・ ボードの接続状態を確認してください。 ・ プログラミングボックスでボードの認識を確認してください。 ・ 電源を再投入してください。

12.600 : 非常停止 ON (Emergency stop on)コード : &H000C &H0258

意味/原因

a. プログラミングボックスの非常停止ボタンが押されています。 b. SAFETY コネクタの非常停止端子がオープン(非常停止状態)になっています。 c. PB コネクタへプログラミングボックスもしくはターミネータが接続されていません。 d. SAFETY コネクタが接続されていません。

対策

a. プログラミングボックスの非常停止ボタンを解除します。 b. SAFETY コネクタの非常停止端子をクローズします。 c. PB コネクタへプログラミングボックスもしくはターミネータを接続します。 d SAFETY コネクタを接続します。

A-44

A

トラブルシューティング

12.601 : 動作モード入力異常 (Illegal operation mode input)コード : &H000C &H0259

意味/原因

a. PBコネクタにプログラミングボックスまたはターミネータが接続されていません。

b. CE仕様のコントローラで、プログラミングボックスの MANUAL LOCKとセーフティコネクタの

AUTO MODE の設定が誤っています。

対策a. PBコネクタにプログラミングボックスまたはターミネータを接続します。

b. CE仕様のコントローラの場合、セーフティコネクタの AUTO MODEの接続を確認します。

12.700 : オプション構成変更 (Option board changed)コード : &H000C &H02BC

意味/原因 オプションボードの構成が変更されました。

対策 オプションボード設定の初期処理を実施します。

12.705 : PIO ボード割り当て変更 (Parallel I/O board assign changed)コード : &H000C &H02C1

意味/原因

a. PIOボードが抜かれた、もしくは新しく挿入されました。

b. オプションボード有効 /無効パラメータが変更されました。

c. パラレル入出力 IDパラメータが変更されました。

d. PIOボードが故障しています。

対策

a. 変更された PIOボード構成が正しいことを確認します。

b. 変更されたオプションボード構成が正しいことを確認します。

c. 変更された PIOボード IDが正しいことを確認します。

d. 認識されていない PIOボードがないか確認し、該当する PIOボードを交換します。

12.706 : PIO ボード IO 停止 (PIO Board I/O stop)コード : &H000C &H02C2

意味/原因a. PIO ボードの電源が入っていない、もしくは動作停止しています。

b. PIO ボードが故障しています。

対策a. PIO ボードの電源が正常に供給されているか確認します。

b. PIO ボードを交換します。

12.734 : 領域判定ポイントなし (POS.OUT Point not exist)コード : &H000C &H02DE

意味/原因 比較ポイントデータが存在しません。

対策 比較ポイントデータを正しく設定します。

12.735 : 領域判定ポイント単位不一致 (POS.OUT Point unit error)コード : &H000C &H02DF

意味/原因 比較ポイント番号 1 と 2 の単位系が異なっています。

対策 同一の単位系に変更します。

12.750 : PIO フラッシュエラー (PIO board Flash error)コード : &H000C &H02EE

意味/原因 PIO ボードが故障しています。

対策 PIO ボードを交換します。

A-45

A

トラブルシューティング

12.751 : PIO STD ボード コネクタ未接続 (PIO STD. board connector error)コード : &H000C &H02EF

意味/原因

a. 標準 PIO ボードのケーブルが接続されていません。

b. 標準 PIO ボードのコネクタが抜けかけています。

c. 標準 PIO ボードのコネクタが誤配線です。

対策

a. PIO ボードのケーブルを接続します。

b. PIO ボードのコネクタを挿し直します。

c. PIO ボードの配線を確認します。

12.760 : CC-Link 初期化エラー (CC-Link initialize error)コード : &H000C &H02F8

意味/原因 CC-Linkオプションボードの初期化に失敗しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

12.761 : DeviceNet 初期化エラー (DeviceNet initialize error)コード : &H000C &H02F9

意味/原因 DeviceNetオプションボードの初期化に失敗しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

12.762 : EtherNet/IP 初期化エラー (EtherNet/IP initialize error)コード : &H000C &H02FA

意味/原因 EtherNet/IPオプションボードの初期化に失敗しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

12.763 : EtherNet/IP パラメータ設定不良 (EtherNet/IP parameter mismatch)コード : &H000C &H02FB

意味/原因コントローラ内に設定されているパラメータとオプションボード内に設定されているパラメータが

一致していません。

対策 EtherNet/IPオプションパラメータの初期処理をします。

12.764 : PROFIBUS 初期化エラー (PROFIBUS initialize error)コード : &H000C &H02FC

意味/原因 PROFIBUSオプションボードの初期化に失敗しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

12.765 : PROFINET 初期化エラー (PROFINET initialize error)コード : &H000C &H02FD

意味/原因 PROFINET オプションボードの初期化に失敗しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

12.900 : オプション設定不良 (Incorrect option setting)コード : &H000C &H0384

意味/原因

a. オプションユニットの IDの設定に誤りがあります。

b. 混在できないオプションユニット同士が取り付けられました。

c. 認識できないオプションユニットが取り付けられました。

対策

a. オプションユニットの IDの設定を確認します。

b. 正しいオプションユニットを取り付けます。

c. オプションユニットを交換します。

・ コントローラを交換します。

A-46

A

トラブルシューティング

12.901 : PIO ボード内部通信異常 (PIO internal error)コード : &H000C &H0385

意味/原因

a. PIO ボードのケーブルに異常が発生しています。 b. PIO ボードの電源が入っていない、もしくは動作停止している。 c. PIO ボードが故障しています。

対策

a. PIO ボードのケーブルの断線、未接続、誤配線が無いか、または仕様(ケーブル長、等)を確認します。 b. PIO ボードの電源が正常に供給されているかを確認します。 c. PIO ボードを交換します。

12.903 : PIO ボード オプション設定異常 (PIO option setting error)コード : &H000C &H0387

意味/原因 PIO ボードが正しくない構成で装着されています。

対策・ 正しい構成になるよう PIO ボードを取り外します。 ・ 正しい構成になるよう PIO ボードを無効にします。

12.904 : SIO オプションボード初期化失敗 (SIO option board initialize error)コード :&H000C &H0388

意味/原因 SIOオプションボードの初期化に失敗しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

12.905 : オプションボード重複 (Option board overlapped)コード :&H000C &H0389

意味/原因 重複できないオプションボードが装着されています。

対策 重複できないオプションボードを取り外します。

12.906 : オプションボード未対応 (Undefined option board)コード :&H000C &H038A

意味/原因 未対応のオプションボードが装着されています。

対策 弊社までお問い合わせください。

[14] 通信に関するアラーム

14.201 : 通信エラー (Communication error)コード : &H000E &H00C9

意味/原因a. 外部通信で異常が発生しました。 b. 通信ケーブルで外部装置と接続した状態で、外部装置の電源を ON/OFF しました。

対策

・ ノイズを発生するものに近づけないなど、通信の環境を良好にします。 ・ 通信ケーブルを交換します。 ・ 通信パラメータの設定を確認します。

14.211 : 受信バッファオーバーフロー (Receive buffer overflow)コード : &H000E &H00D3

意味/原因 受信用通信バッファの使用量が上限に達しました。

対策・ 通信パラメータの通信速度(ボーレート)を遅くします。 ・ フロー制御が有効になるように通信パラメータを変更します。

14.212 : 注意 送信停止中 (CMU is not ready)コード : &H000E &H00D4

意味/原因 10 秒以上相手側の受信禁止状態が続き、コントローラよりデータを送信できませんでした。

対策・ 通信ケーブルを交換します。 ・ 相手側のソフト処理でフロー制御が正常に行われているか確認します。

A-47

A

トラブルシューティング

14.220 : コマンド文字数オーバー (Too many Command characters)コード : &H000E &H00DC

意味/原因a. オンライン命令の 1 行文字数が 255文字を超えています。

b. リモートコマンドにより作成された命令文が 255文字を超えています。

対策a. オンライン命令の 1 行文字数を 255文字以下にします。

b. リモートコマンドのコマンドデータを見直します。

14.221 : 終了コード(C/R)なし (No return code(C/R))コード : &H000E &H00DD

意味/原因a. 1 行の文字列長が 255 文字を超えています。

b. 行末として C/R コード(0Dh)が付加されていません。

対策a. 1 行の文字列長を 255 文字までに制限します。

b. 行末には C/R コード(0Dh)を付加します。

14.222 : 開始コード(@)なし (No start code(@))コード : &H000E &H00DE

意味/原因 オンライン命令における 1 行の先頭に開始コード“@”が付加されていません。

対策 オンライン命令の先頭には開始コード“@”を付加します。

14.228 : 通信ポート不定 (Illegal port type)コード : &H000E &H00E4

意味/原因 通信ポートが指定されていません。

対策 弊社までお問い合わせください。

14.229 : タイムアウト (Command stop timeout)コード : &H000E &H00E5

意味/原因 通信ポートの送受信でタイムアウトが発生しました。

対策・ 通信ポートの設定が正しいか確認します。

・ 通信ケーブルの接続を確認します。

14.230 : 指定ポート動作中 (Port is already open)コード : &H000E &H00E6

意味/原因 通信ポートは動作しています。

対策 通信ポートが他で使用していないか確認します。

14.231 : ポートオープン失敗 (Port open failed)コード : &H000E &H00E7

意味/原因 通信ポートのオープンに失敗しました。

対策

・ 通信ポートの設定が正しいか確認します。

・ 通信ケーブルの接続を確認します。

・ 通信ポートを他で使用していないか確認します。

14.233 : パラメータエラー (Parameter error)コード : &H000E &H00E9

意味/原因 入力可能な範囲を超えてパラメータを設定しようとしました。

対策 入力可能な範囲でパラメータを設定してください。

A-48

A

トラブルシューティング

14.400 : 通信切断エラー (Communicate disconnected)コード : &H000E &H0190

意味/原因

a. 外部通信で異常が発生しました。

b. オーバーランエラー、フレーミングエラーが発生しました。

c. 通信ケーブルで外部装置と接続した状態で、外部装置の電源を ON/OFF しました。

対策

・ ノイズを発生するものに近づけないなど、通信の環境を良好にします。

・ 通信ケーブルの接続を確認します。

・ 通信ケーブルを交換します。

・ 通信パラメータの設定を確認します。

14.441 : EtherNet リンクエラー (EtherNet link error)コード : &H000C &H01B9

意味/原因 EtherNet/IP オプションボードでエラーが発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

14.500 : データ送信エラー (Data send error)コード : &H000E &H01F4

意味/原因 RS-232C による外部通信(送信時)で異常が発生しました。

対策 通信パラメータの設定を確認します。

14.501 : データ受信エラー (Data receive error)コード : &H000E &H01F5

意味/原因 RS-232C による外部通信(受信時)で異常が発生しました。

対策 通信パラメータの設定を確認します。

14.502 : フレーミングエラー (Framing error)コード : &H000E &H01F6

意味/原因 RS-232C による外部通信で異常が発生しました。

対策 通信パラメータの設定を確認します。

14.503 : パリティエラー (Parity error)コード : &H000E &H01F7

意味/原因 RS-232C による外部通信で異常が発生しました。

対策 通信パラメータの設定を確認します。

14.504 : オーバーランエラー (Over run error)コード : &H000E &H01F8

意味/原因 RS-232C による外部通信で異常が発生しました。

対策 通信パラメータの設定を確認します。

14.505 : ブレーク検出 (Break)コード : &H000E &H01F9

意味/原因 RS-232C による外部通信で異常が発生しました。

対策 通信パラメータの設定を確認します。

A-49

A

トラブルシューティング

14.700 : 通信パラメータ初期処理不能 (Can't be initialized)コード : &H000E &H02BC

意味/原因 通信ポート初期化に失敗しました。

対策 通信ポートの設定が正しいか確認します。

[17] モータ制御に関するアラーム

17.400 : Z 相不良 (PZ failure)コード : &H0011 &H0190

意味/原因a. モータの不良です。

b. レゾルバ信号線の断線です。

対策a. モータを交換します。

b. ROB I/O ケーブルを交換します。

17.401 : 磁極位置推定異常 (Pole search error)コード : &H0011 &H0191

意味/原因

サーボオン時、モータの磁極検出に失敗しました。

a. モータ線の断線、または誤配線です。

b. 位置センサケーブルの誤配線です。

c. モータ関連の軸パラメータが不良です。

対策

a. モータ線を正しく接続します。

b. 位置センサケーブルの配線をチェックします。

c. パラメータを正しく設定します。

17.402 : アブソ検出異常 (ABS. data error)コード : &H0011 &H0192

意味/原因a. リニアスケール長さの設定が誤っています。

b. Z相を誤検出しました。

対策

a. リニアスケール長さに正しい値を設定します。

b-1. ROB/IOケーブルを交換します。

b-2. ロボットを交換します。

17.403 : 位置リセット位置異常 (Position reset malposition)コード : &H0011 &H0193

意味/原因a. 現在位置のリセットが実行できない位置で ABSINIT 文を実行しました。

b. アブソリセットが実行不可能な位置で、アブソリセットを実行しました。

対策

a. 現在位置のリセットが実行できる位置に移動してから ABSINIT 文を実行します。

b. アブソリセットが実行可能な位置(マシンリファレンスが 44 ~ 56%)へ軸を移動させてから、

アブソリセットを実行します。

17.404 : 移動距離異常 (Moving distance error)コード : &H0011 &H0194

意味/原因 原点復帰での移動距離が規定値を超えました。

対策 システムジェネレーションをやり直します。

17.410 : 電源オフ時のアブソバッテリエラー (ABS. battery error during power off)コード : &H0011 &H019A

意味/原因

コントローラの電源遮断中に検出するアラームです。

a. アブソバッテリのケーブルが断線しています。

b. アブソバッテリが接続されていません。

c. アブソバッテリの電池電圧が低下しています。

対策

アブソリセットが完了するまではコントローラの電源を入れるごとにアラームが発生します

a. アブソバッテリを交換します。

b. アブソバッテリを接続します。

c. インクリモードで使用する場合には、パラメータの“インクリモード制御”を有効にします。

A-50

A

トラブルシューティング

17.411 : 電源オフ時のレゾルバ信号線断線 (Resolver disconnected during power off )コード : &H0011 &H019B

意味/原因

・ コントローラの電源遮断中にレゾルバ信号線が断線しました。(ROB I/O コネクタを外した場

合も同様です。)

・ コントローラの通電中にレゾルバ信号線が断線し、その後、電源再投入をしました。(ROB I/O

コネクタを外した場合も同様です。)通電中にレゾルバ信号線が断線したことを、電源を遮断し

てもコントローラが記憶しており、その記憶が電源再投入によりエラーとして表示されます。

対策 アブソリセット操作を実行します。

17.412 : アブソカウントエラー (ABS. count error)コード : &H0011 &H019C

意味/原因 コントローラ電源オフ中に、移動させた速度が高すぎます。

対策 アブソリセット操作を実行します。

17.413 : アブソカウンタオーバーフロー (ABS. overflow error)コード : &H0011 &H019D

意味/原因 コントローラの電源遮断中にモータが 4096 回転以上回転し、位置情報を保持できなくなりました。

対策・ コントローラの電源遮断中はモータを必要以上に回転させないようにします。

・ アブソリセット操作を実行します。

17.414 : アブソミキシングエラー 1 (ABS. mixing error 1)コード : &H0011 &H019E

意味/原因 コントローラの電源 OFF中に位置データカウントに不整合が発生しました。

対策 アブソリセット操作を実行します。

17.500 : 原点センサ不良 (Origin sensor failure)コード : &H0011 &H01F4

意味/原因a. 原点センサの不良です。

b. 原点センサの配線が断線しています。

対策a. 原点センサを交換します。

b. ROB I/O ケーブルを交換します。

17.800 : モータ過負荷 (Motor overload)コード : &H0011 &H0320

意味/原因

a. ロボット駆動部のメカロックが起きています。

b. モータへの過負荷により、定格値を超えたモータ電流が流れています。

c. モータの加速度が大きすぎます。

d. システムジェネレーションの設定が誤っています。

e. モータケーブルの誤配線、または断線しています。

f. 垂直軸保持用電磁ブレーキの不良です。

g. 垂直軸保持用電磁ブレーキの配線が断線しています。

h. SAFETY コネクタの使用方法が誤っています。

対策

a. ロボットのメンテナンスを行います。

b. モータへの負荷を減らします。

c. 加速度を落とします。

d. システムジェネレーションをやり直します。

e-1. モータケーブルを正しく配線します。

e-2. モータケーブルを交換します。

f. 垂直軸保持用電磁ブレーキを交換します。

g. ROB I/O ケーブルを交換します。

h. SAFETY コネクタからの 24V を外部負荷の駆動電源として利用しないようにします。

A-51

A

トラブルシューティング

17.801 : ドライバ過負荷 (Driver overload)コード : &H0011 &H0321

意味/原因

a. ロボット駆動部のメカロックが起きています。

b. モータへの過負荷により、定格値を超えたモータ電流が流れています。

c. モータの加速度が大きすぎます。

d. システムジェネレーションの設定が誤っています。

e. モータケーブルの誤配線、または断線しています。

f. 垂直軸保持用電磁ブレーキの不良です。

g. 垂直軸保持用電磁ブレーキの配線が断線しています。

h. SAFETY コネクタの使用方法が誤っています。

対策

a. ロボットのメンテナンスを行います。

b. モータへの負荷を減らします。

c. 加速度を落とします。

d. システムジェネレーションをやり直します。

e-1. モータケーブルを正しく配線します。

e-2. モータケーブルを交換します。

f. 垂直軸保持用電磁ブレーキを交換します。

g. ROB I/O ケーブルを交換します。

h. SAFETY コネクタからの 24V を外部負荷の駆動電源として利用しないようにします。

17.802 : 電流リミット異常 (Current limit error)コード : &H0011 &H0322

意味/原因

a. ロボット駆動部のメカロックが起きています。

b. システムジェネレーションの設定が誤っています。

c. モータケーブルが誤配線/断線しています。

d. 垂直軸保持用電磁ブレーキの不良です。

e. 垂直軸保持用電磁ブレーキの配線が断線しています。

f. SAFETY コネクタの使用方法が誤っています。

対策

a. ロボットのメンテナンスを行います。

b. システムジェネレーションをやり直します。

c-1. モータケーブルを正しく配線します。

c-2. モータケーブルを交換します。

d. 垂直軸保持用電磁ブレーキを交換します。

e. ROB I/O ケーブルを交換します。

f. SAFETY コネクタからの 24V を外部負荷の駆動電源として利用しないようにします。

17.900 : 制御電源電圧低下 (AC power down)コード : &H0011 &H0384

意味/原因a. 制御電源の AC 電源電圧が定格電圧の約 85% 以下に低下しました。

b. 供給電源の容量不足です。

対策

a-1. 電源供給電圧を確認します。

a-2.b-1. ロボット動作中に電源電圧が低下していないか確認します。

b-2. ロボットの動作デューティを下げます。

17.901 : 過電圧 (Over voltage)コード : &H0011 &H0385

意味/原因

a. モータ電源の出力電圧が約 420V 以上になりました。

b. 回生吸収抵抗の温度上昇(約 120℃以上)により回生ユニットの安全機構が働きました。

c. 回生ユニットの不良です。

d. SAFETY コネクタの使用方法が誤っています。

対策

a.b-1. 電源供給電圧を確認します。

b-2.c. ロボットの動作デューティを下げます。

d. SAFETY コネクタに外部から 24V を供給しないようにします。

17.902 : パワーモジュールエラー (IPM error)コード : &H0011 &H0386

意味/原因・ パワーモジュールが過熱しました。

・ パワーモジュール、またはモータに過電流が流れました。

対策 ロボットの負荷を軽くします。

A-52

A

トラブルシューティング

17.905 : レゾルバ信号線断線 (Resolver wire breakage)コード : &H0011 &H0389

意味/原因

a. レゾルバ信号線が断線しました。

b. モータに異常が発生しました。

c. コントローラに異常が発生しました。

対策

a. ROB I/O ケーブルを交換します。

b. モータを交換します。

c. コントローラを交換します。

17.906 : アブソミキシングエラー 2 (ABS. mixing error 2)コード : &H0011 &H038A

意味/原因 コントローラの電源オン中に位置データカウントに不整合が発生しました。

対策・ ROB/IOケーブルを交換します。

・ コントローラを交換します。

17.910 : 位置偏差異常 (Position deviation error)コード : &H0011 &H038E

意味/原因

a. ロボット駆動部のメカロックが起きています。

b. モータの加速度が大きすぎます。

c. システムジェネレーションの設定が誤っています。

d. モータケーブルの誤配線、または断線しています。

e. 垂直軸保持用電磁ブレーキの不良です。

f. 垂直軸保持用電磁ブレーキの配線が断線しています。

g. SAFETY コネクタの使用方法が誤っています。

対策

a. ロボットのメンテナンスを行います。

b. 加速度を落とします。

c. システムジェネレーションをやり直します。

d-1. モータケーブルを正しく配線します。

d-2. モータケーブルを交換します。

e. 垂直軸保持用電磁ブレーキを交換します。

f. ROB I/O ケーブルを交換します。

g. SAFETY コネクタからの 24V を外部負荷の駆動電源として利用しないようにします。

17.911 : 速度偏差異常 (Velocity deviation error)コード : &H0011 &H038F

意味/原因

a. ロボット駆動部のメカロックが起きています。

b. モータの加速度が大きすぎます。

c. システムジェネレーションの設定が誤っています。

d. モータケーブルの誤配線、または断線しています。

e. 垂直軸保持用電磁ブレーキの不良です。

f. 垂直軸保持用電磁ブレーキの配線が断線しています。

対策

a. ロボットのメンテナンスを行います。

b. 加速度を落とします。

c. システムジェネレーションをやり直します。

d-1. モータケーブルを正しく配線します。

d-2. モータケーブルを交換します。

e. 垂直軸保持用電磁ブレーキを交換します。

f. ROB/IOケーブルを交換します。

17.912 : 電流偏差異常 (Current deviation error)コード : &H0011 &H0390

意味/原因a. モータケーブルが断線しました。

b. コントローラの不良です。

対策a. モータケーブルを交換します。

b. コントローラを交換します。

A-53

A

トラブルシューティング

17.913 : デュアル位置偏差異常 (Dual position deviation error)コード : &H0011 &H0391

意味/原因

デュアルドライブ軸で、主軸と従軸の位置の差が大きすぎます。

a. ロボットの駆動部分の摩擦が大きすぎます。

b. モータのブレーキ線が断線しています。

対策a. 駆動部の組み付け、給油状態をチェックし、滑らかに動作するか確認します。

b. モータのブレーキの作動を確認します。

17.914 : 過速度 (Overspeed)コード : &H0011 &H0392

意味/原因a. 外力によりロボット駆動部が押され、規定速度を超えました。

b. システムジェネレーションの設定が誤っています。

対策a. 外力を取り除きます。

b. システムジェネレーションをやり直します。

17.915 : モータ過電流 (Motor over current)コード : &H0011 &H0393

意味/原因

a. ロボット駆動部のメカロックが起きています。

b. モータへの過負荷により、定格値を超えたモータ電流が流れています。

c. モータの加速度が大きすぎます。

d. システムジェネレーションの設定が誤っています。

e. モータケーブルの誤配線、または断線しています。

f. 垂直軸保持用電磁ブレーキの不良です。

g. 垂直軸保持用電磁ブレーキの配線が断線しています。

h. SAFETY コネクタの使用方法が誤っています。

対策

a. ロボットのメンテナンスを行います。

b. モータへの負荷を減らします。

c. 加速度を落とします。

d. システムジェネレーションをやり直します。

e-1. モータケーブルを正しく配線します。

e-2. モータケーブルを交換します。

f. 垂直軸保持用電磁ブレーキを交換します。

g. ROB I/O ケーブルを交換します。

h. SAFETY コネクタからの 24V を外部負荷の駆動電源として利用しないようにします。

17.916 : フィードバックエラー 1 (Feedback error1)コード : &H0011 &H0394

意味/原因 モータケーブルもしくは ROB I/O ケーブルの誤配線です。

対策・ モータケーブルもしくは ROB I/O ケーブルを正しく配線します。

・ モータケーブルもしくは ROB I/O ケーブルを交換します。

17.920 : 非常停止入力異常 (EMG. stop Input error)コード : &H0011 &H0398

意味/原因a. 外部からのノイズによる誤動作がドライバユニットで発生しました。

b. コントローラの不良です。

対策a. 電源を再投入します。

b. 弊社までお問い合わせください。

17.921 : 指令速度異常 (Reference velocity error)コード : &H0011 &H0399

意味/原因a. 外部からのノイズによる誤動作がドライバユニットに発生しました。

b. コントローラの不良です。

対策a. 電源を再投入します。

b.弊社までお問い合わせください。

A-54

A

トラブルシューティング

17.922 : コマンド異常 (Command error)コード : &H0011 &H039A

意味/原因a. 外部からのノイズによる誤動作がドライバユニットに発生しました。

b. コントローラの不良です。

対策a. 電源を再投入します。

b. 弊社までお問い合わせください。

17.923 : パラメータデータ異常 (Parameter data error)コード : &H0011 &H039B

意味/原因a. 外部からのノイズによる誤動作がドライバに発生しました。

b. コントローラの不良です。

対策a. 電源を再投入します。

b. 弊社までお問い合わせください。

17.990 : ウォッチドッグエラー 1 (Watchdog error 1)コード : &H0011 &H03DE

意味/原因a. 外部からのノイズによる誤動作がドライバユニットに発生しました。

b. コントローラの不良です。

対策a. 電源を再投入します。

b. コントローラを交換します。

17.991 : ウォッチドッグエラー 2 (Watchdog error 2)コード : &H0011 &H03DF

意味/原因a. 外部からのノイズによる誤動作がドライバユニットに発生しました。

b. コントローラの不良です。

対策a. 電源を再投入します。

b. コントローラを交換します。

17.992 : システムエラー 1 (System error 1)コード : &H0011 &H03E0

意味/原因 ドライバユニット側のソフトウェアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

17.993 : システムエラー 2 (System error 2)コード : &H0011 &H03E1

意味/原因 ドライバユニット側のソフトウェアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

17.994 : システムエラー 3 (System error 3)コード : &H0011 &H03E2

意味/原因 ドライバユニット側のソフトウェアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

17.995 : システムエラー 4 (System error 4)コード : &H0011 &H03E3

意味/原因 ドライバユニット側のソフトウェアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

A-55

A

トラブルシューティング

17.996 : モード異常 1 (Mode error 1)コード : &H0011 &H03E4

意味/原因 ドライバユニットが異常な制御モード状態になりました。

対策 弊社までお問い合わせください。

17.997 : モード異常 2 (Mode error 2)コード : &H0011 &H03E5

意味/原因 ドライバユニットが異常な制御モード状態になりました。

対策 弊社までお問い合わせください。

17.999 : 未定義 (Undefined)コード : &H0011 &H03E7

意味/原因 未定義のエラーです。

対策 弊社までお問い合わせください。

[19] YC-Link/E に関するアラーム

19.400 : YC-Link スレーブ接続リトライ中 (YC/E slave connecting retry)コード : &H0013 &H0190

意味/原因 YCリンクスレーブにてマスタとの接続確立のリトライをしています。

対策 再接続処理中ですので、しばらくお待ちください。

19.500 : YC-Link マスタポートオープン失敗 (YC/E master port open fail)コード : &H0013 &H01F4

意味/原因 YC リンクマスタボードの通信ポートが一定の時間以内 (おおよそ20 秒以内 )にオープンしませんでした。

対策・ マスタとスレーブがケーブルで接続されていることを確認してください。 ・ スレーブの電源が投入されていることを確認してください。

19.501 : YC-Link 通信初期処理失敗 (YC/E communicate initialize fail)コード : &H0013 &H01F5

意味/原因 YC リンク通信の初期処理が失敗しました。

対策

・ コントローラを再起動してください。 ・ ノイズ対策をしてください。 ・ YC-Link/E スレーブボードを交換してください。

19.502 : YC-Link スレーブポート接続間違い (YC/E slave port wrong)コード : &H0013 &H01F6

意味/原因 YC リンクスレーブの IN ポートと OUT ポートが誤っています。

対策・ 接続ポートを確認してください。 ・ 正しいポートに挿しなおしてください。

19.800 : YC-Link 送信チェックサムエラー (YC/E send data checksum error)コード : &H0013 &H0320

意味/原因 YC リンクのマスタが送信したデータにてチェックサムエラーが発生しました。

対策

・ ケーブルの接続を確認してください。 ・ ケーブルを交換してください。 ・ ノイズ対策をしてください。 ・ コントローラを交換してください。

A-56

A

トラブルシューティング

19.801 : YC-Link 受信チェックサムエラー (YC/E receive data checksum error)コード : &H0013 &H0321

意味/原因 YC リンクのマスタが受信したデータにチェックサムエラーが発生しました。(ホストチェック )

対策

・ ケーブルの接続を確認してください。

・ ケーブルを交換してください。

・ ノイズ対策をしてください。

・ コントローラを交換してください。

19.802 : YC-Link ワーキングカウンタエラー (YC/E working counter error)コード : &H0013 &H0322

意味/原因a. YC リンクのマスタが正しくデータを送信できていません。

b. スレーブが正しく受信できていません。

対策

・ ケーブルの接続を確認してください。

・ ケーブルを交換してください。

・ マスタボード、スレーブボードを交換してください。

19.805 : YC-Link マスタ受信チェックサムエラー (YC/E master receive checksum error)コード : &H0013 &H0325

意味/原因 YC リンクのマスタが受信したデータにチェックサムエラーが発生しました。(マスタチェック )

対策

・ ケーブルの接続を確認してください。

・ ケーブルを交換してください。

・ ノイズ対策をしてください。

・ コントローラを交換してください。

19.900 : YC-Link マスタボードウォッチドッグエラー (YC/E master board watchdog error)コード : &H0013 &H0384

意味/原因 YC リンクのマスタボードから一定時間データが送られてきませんでした。

対策

・ LAN ケーブルが抜けていないか確認してください。

・ ノイズ対策をしてください。

・ マスタボードを交換してください。

19.901 : YC-Link マスタ割り込み失敗 (YC/E master interrupt fail)コード : &H0013 &H0385

意味/原因 YC リンクのマスタボードが HOST CPU からのデータを一定時間受信できませんでした。

対策

・ LAN ケーブルが抜けていないか確認してください。

・ ノイズ対策をしてください。

・ マスタボードを交換してください。

19.902 : YC-Link データ送信失敗 (YC/E master data send fail)コード : &H0013 &H0386

意味/原因 YC リンクのマスタボードが一定時間データを送信できませんでした。

対策

・ LAN ケーブルが抜けていないか確認してください。

・ ノイズ対策をしてください。

・ マスタボードを交換してください。

19.903 : YC-Link データ受信失敗 (YC/E master data receive fail)コード : &H0013 &H0387

意味/原因 YC リンクのマスタボードが送信したデータパケットの戻りを一定時間受信できませんでした。

対策

・ LAN ケーブルが抜けていないか確認してください。

・ ノイズ対策をしてください。

・ マスタボードを交換してください。

A-57

A

トラブルシューティング

19.904 : YC-Link マスタ送信データ破壊 (YC/E master send data destroy)コード : &H0013 &H0388

意味/原因 YC リンクのマスタボードが送信したデータパケットの戻りが送った時の状態と異なっています。

対策・ ノイズ対策をしてください。

・ マスタボードを交換してください。

19.905 : YC-Link マスタ受信データ破壊 (YC/E master receive data destroy)コード : &H0013 &H0389

意味/原因 YC リンクのマスタボードが受信したデータの形式が異常です。

対策・ ノイズ対策をしてください。

・ マスタボードを交換してください。

19.906 : YC-Link 使用できないスレーブあり (YC/E invalid slave exist)コード : &H0013 &H038A

意味/原因 YC リンクのスレーブの中に、使用できないスレーブが存在します。

対策 対応していないスレーブを取り除いてください。

19.907 : YC-Link スレーブモード不一致 (YC/E slave unconformity)コード : &H0013 &H038B

意味/原因 YC リンクのマスタコントローラとスレーブコントローラでコントローラのモード設定が異なります。

対策 コントローラを交換してください。

19.908 : YC-Link スレーブ設定不一致 (YC/E slave config mismatch)コード : &H0013 &H038C

意味/原因YC リンクのマスタに設定してあるコントローラの数と実際に接続されているコントローラの数が

異なります。

対策 パラメータ設定を変更するか、スレーブ数を設定に合わせてから電源を再投入してください。

19.909 : YC-Link スレーブ制御電源低下 (YC/E slave power low)コード : &H0013 &H038D

意味/原因 YC リンクのスレーブの制御電源電圧が低下しました。

対策 スレーブの電源供給を確認して、スレーブ・マスタ共に再起動してください。

19.910 : YC-Link システム電源再投入 (YC/E system power turn on again)コード : &H0013 &H038E

意味/原因 YC リンクのスレーブが正常に通信していません。マスタのみ電源再投入された可能性があります。

対策 YC-Link/Eで接続されているすべてのコントローラの電源を再投入してください。

19.920 : YC-Link マスタ-スレーブ間断線 (YC/E master slave loose connection)コード : &H0013 &H0190

意味/原因 YC リンクのマスタ-スレーブ間が断線しました。

対策

・ ケーブルの接続を確認してください。

・ ケーブルを交換してください。

・ ノイズ対策をしてください。

・ コントローラを交換してください。

A-58

A

トラブルシューティング

19.993 : YC-Link 例外エラー (YC/E master fatal error)コード : &H0013 &H03E1

意味/原因 YC リンクにて想定外のエラーが発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

[20] iVY2 システムに関するエラー

20.100 : Vision カメラ番号範囲エラー (Vision Camera channel out of range)コード : &H0014 &H0064

意味/原因 指定したカメラ番号が範囲外です。

対策 正しいカメラ番号に変更します。

20.101 : Vision 品種番号範囲エラー (Vision Target number out of range)コード : &H0014 &H0065

意味/原因 指定した品種番号が範囲外です。

対策 正しい品種番号に変更します。

20.102 : Vision キャリブレーション番号範囲エラー (Vision Calibration number out of range)コード : &H0014 &H0066

意味/原因 指定したカメラキャリブレーション番号が範囲外です。

対策 正しいカメラキャリブレーション番号に変更します。

20.103 : Vision メモリ番号範囲エラー (Vision Memory number out of range)コード : &H0014 &H0067

意味/原因 指定したメモリ番号が範囲外です。

対策 正しいメモリ番号に変更します。

20.104 : Vision ファイル名文字数エラー (Vision File name number of character)コード : &H0014 &H0068

意味/原因 ファイル名の文字数が範囲外です。

対策 正しいファイル名に変更します。

20.105 : Vision 配列番号範囲エラー (Vision array number out of range)コード : &H0014 &H0069

意味/原因 指定した配列番号が範囲外です。

対策 正しい配列番号に変更します。

20.106 : Vision タスク番号範囲エラー (Vision task number out of range)コード : &H0014 &H006A

意味/原因 指定したタスク番号が範囲外です。

対策 正しいタスク番号に変更します。

A-59

A

トラブルシューティング

20.107 : Vision 照明番号範囲エラー (Vision Light channel out of range)コード : &H0014 &H006B

意味/原因 指定した照明番号が範囲外です。

対策 正しい照明番号に変更します。

20.108 : Vision 入力範囲エラー (Vision data out of range)コード : &H0014 &H006C

意味/原因 指定したデータの値が範囲外です。

対策 正しいデータの値に変更します。

20.120 : Vision キャリブレーションエラー (Vision calibration error)コード : &H0014 &H0078

意味/原因

カメラキャリブレーション中にエラーが発生しました。

a. 基準マークが未検出です。

b. 基準マークがカメラ視野外にあります。

対策

・ 基準マークが登録されていることを確認します。

・ 基準マークが正常に認識されているか確認します。

・ カメラキャリブレーションの設定内容を確認します。

20.121 :Vision キャリブレーションロボットタイプエラー (Vision Calibration Robot type error)コード : &H0014 &H0079

意味/原因 ロボットタイプに対応していないカメラキャリブレーション設定です。

対策 カメラキャリブレーションの設定を変更します。

20.122 : Vision キャリブレーション計算エラー (Vision Calibration Calculate error)コード : &H0014 &H007A

意味/原因 カメラキャリブレーションデータの計算に失敗しました。

対策・ カメラキャリブレーションの動作範囲を変更します

・ カメラキャリブレーションデータ作成用のポイントデータを見直します。

20.123 : Vision キャリブレーション設定エラー (Vision Calibration Setting error)コード : &&H0014 &H007B

意味/原因 指定したカメラキャリブレーション設定が仕様外です。

対策 カメラキャリブレーションの設定を変更します。

20.300 : Vision ユニット未接続 (Vision not installed)コード : &H0014 &H012C

意味/原因

iVY2ユニットが未接続です。

a. iVY2ユニットが接続されていません。

b. iVY2ユニットが無効になっています。

c. iVY2ユニットが故障しています。

対策

a. iVY2ユニットが正常に接続されているか確認します。

b. iVY2ユニットの有効 /無効 パラメータを有効にします。

c. iVY2ユニットを交換します。

A-60

A

トラブルシューティング

20.301 : Vision エディットモード実行不可 (Vision edit mode error)コード : &H0014 &H012D

意味/原因

iVY2ユニットがエディットモード中です。

a. RCX-Studio Proがエディットモードで接続されています。

b. iVY2 Studioがエディットモードで接続されています。

対策・ RCX-Studio Pro、または iVY2 Studioの接続を切断します。

・ RCX-Studio Pro、または iVY2 Studioでの接続をモニタモードに変更します。

20.302 : Vision 準備未了 (Vision not ready)コード : &H0014 &H012E

意味/原因 iVY2ユニットが起動中です。

対策 iVY2ユニットのステータス LED(緑 )が点滅から点灯に変わったのを確認してから操作をします。

20.303 : Vision カメラ未接続 (Vision camera disconnected)コード : &H0014 &H012F

意味/原因

カメラが正常に認識できていません。

a. カメラのケーブルが断線、またはコネクタが外れています。

b. カメラチャネルが割り当てられていません。

c. カメラが故障しています。

対策

a. カメラケーブルの接続を確認します。

b. カメラチャネルを確認します。

c. カメラ、およびケーブルを交換します。

20.304 : Vision 品種未登録 (Vision no pattern data)コード : &H0014 &H0130

意味/原因

指定した品種番号に品種登録がされていません。

a. 品種登録がされていません。

b. 指定する品種番号に誤りがあります。

対策a. 品種登録を行います。

b. 指定する品種番号を変更します。

20.305 : Vision イメージサイズ不一致 (Vision mismatch between image and pattern)コード : &H0014 &H0131

意味/原因 指定したカメラと品種のイメージサイズが異なります。

対策1. 指定する品種を確認します。

2. 指定するカメラの画素数を確認します。

20.306 : Vision キャリブレーションデータ未定義 (Vision calibration not set)コード : &H0014 &H0132

意味/原因 指定したカメラキャリブレーション番号に誤りがあります。

対策・ 指定するカメラキャリブレーション番号を変更します。

・ カメラキャリブレーション設定を行います。

20.307 : Vision メモリ画像なし (Vision memory image doesn't exist)コード : &H0014 &H0133

意味/原因 指定したメモリ番号に画像がありません。

対策・ 指定するメモリ番号に画像を登録します。

・ VCAPTUREコマンド、VSEARCHコマンドを実行します。

A-61

A

トラブルシューティング

20.308 : Vision サーチ結果なし (Vision no result data)コード : &H0014 &H0134

意味/原因

指定した結果配列にデータがありません。

a. 指定する結果配列番号に誤りがあります。

b. サーチが実行されていません。

c. ワークが検出されていません。

対策

a. 指定する結果配列番号を変更します。

b. サーチを実行します。

c. ワークを検出するように品種設定またはカメラ設定を確認します。

20.309 : Vision サーチタイムアウト (Vision search timeout)コード : &H0014 &H0135

意味/原因

サーチがタイムアウトで終了しました。

a. タイムアウト設定が短く設定されています。

b. サーチに時間がかかっています。

対策a. 指定した品種のタイムアウト設定を変更します。

b. 指定した品種の品種設定を変更します。

20.310 : Vision メモリ空き容量不足 (Vision memory full)コード : &H0014 &H0136

意味/原因 iVY2ユニットのメモリ容量に空きがありません。

対策 画像データを読み出し、iVY2ユニット上から不要なデータを削除します。

20.311 : Vision サーチ未実行 (Vision not execute search)コード : &H0014 &H0137

意味/原因 サーチが実行されていません。

対策 サーチコマンド (VSEARCH、VSEARCHS、VSEARCHR、VSEARCHM)を実行します。

20.312 : Vision コマンド実行中 (Vision command running)コード : &H0014 &H0138

意味/原因 ビジョンコマンドが実行中です。

対策 ビジョンコマンドが終了してから、実行します。

20.313 : Vision カメラ画素数不一致 (Vision camera FOV mismatch)コード : &H0014 &H0139

意味/原因 指定したカメラとカメラキャリブレーションデータの画素数が異なります。

対策

・ 指定するカメラ番号を変更します。

・ 指定するカメラキャリブレーション番号を変更します。

・ カメラキャリブレーションデータを修正します。

20.314 : Vision トリガタイムアウト (Vision trigger timeout)コード : &H0014 &H013A

意味/原因

トリガタイムアウトが発生しました。

a. トリガタイムアウトの設定が短く設定されている。

b. カメラ H/Wトリガ入力ケーブルの配線に誤りがある。

c. カメラ H/Wトリガ入力ケーブルが断線している。

対策

a. カメラパラメータの 「 トリガタイムアウト 」 の設定を確認します。

b. カメラ H/Wトリガ入力ケーブルの配線、接続を確認します。

c. カメラ H/Wトリガ入力ケーブルが断線していないか確認します。

A-62

A

トラブルシューティング

20.315 : Vision カメラパラメータ設定エラー (Vision camera parameter set error)コード : &H0014 &H013B

意味/原因 カメラパラメータの設定に失敗しました。

対策・ 指定するパラメータ値を変更します。

・ iVY2ユニットの状態を確認します。

20.316 : Vision 照明パラメータ設定エラー (Vision light parameter set error)コード : &H0014 &H013C

意味/原因 照明パラメータの設定に失敗しました。

対策・ 指定するパラメータ値を変更します。

・ iVY2ユニットの状態を確認します。

20.317 : Vision ユニットバージョン不一致 (Vision unit version mismatch)コード : &H0014 &H013D

意味/原因 iVY2ユニットのバージョンが未対応です。

対策 iVY2ユニットのバージョンを更新します。

20.380 : Vision システムエラー (Vision system error)コード : &H0014 &H017C

意味/原因 iVY2ユニットに異常が発生しました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

20.381 : Vision 取り込みタイムアウト (Vision capture timeout)コード : &H0014 &H017D

意味/原因 画像の取り込みに失敗しました。

対策 カメラケーブルの配線、接続を確認します。

20.382 : Vision システムエラー (Vision system error)コード : &H0014 &H017E

意味/原因 iVY2ユニットに異常が発生しました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

20.383 : Vision システムエラー (Vision system error)コード : &H0014 &H017F

意味/原因 iVY2ユニットに異常が発生しました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

20.384 : Vision システムエラー (Vision system error)コード : &H0014 &H0180

意味/原因 iVY2ユニットに異常が発生しました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

A-63

A

トラブルシューティング

20.385 : Vision システムエラー (Vision system error)コード : &H0014 &H0181

意味/原因 iVY2ユニットに異常が発生しました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

20.386 : Vision システムエラー (Vision system error)コード : &H0014 &H0182

意味/原因 iVY2ユニットに異常が発生しました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

20.387 : Vision システムエラー (Vision system error)コード : &H0014 &H0183

意味/原因 iVY2ユニットに異常が発生しました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

20.399 : Vision システムソフトウェアエラー (Vision system software error)コード : &H0014 &H018F

意味/原因 ソフトウェアに異常が発生しました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

20.400 : Vision EtherNet リンクエラー (Vision EtherNet link error)コード : &H0014 &H0190

意味/原因a. ケーブルが断線、またはコネクタが外れています。

b. iVY2 ユニットへの DC24V が供給されていない、または動作が停止しています。

対策a. ケーブル交換または、コネクタを接続します。

b. iVY2 ユニットを再起動します。

20.401 : Vision EtherNet 通信タイムアウト (Vision EtherNet connection timeout)コード : &H0014 &H0191

意味/原因 iVY2イーサネット通信がタイムアウトしました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

20.402 : Vision EtherNet システムエラー (Vision EtherNet system error)コード : &H0014 &H0192

意味/原因 iVY2イーサネット通信に異常が発生しました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

20.500 : Vision DC24V 未接続 (Vision DC24V disconnected)コード : &H0014 &H01F4

意味/原因

DC24Vが供給されていません。

a. DC24Vが供給されていない。

b. DC24Vの配線に誤りがある。

c. DC24Vケーブルが断線している。

対策

a. DC24Vの状態を確認します。

b. DC24Vの配線を確認します。

c. DC24Vのケーブルが断線していないか確認します。

※ アラームリセットで、iVY2ユニットを再起動します。

A-64

A

トラブルシューティング

20.700 : Vision 初期処理エラー (Vision initialize error)コード : &H0014 &H02BC

意味/原因 iVY2ユニット初期処理中にエラーが発生しました。

対策

・ カメラ、照明などの配線を確認します。

・ iVY2ユニットを再起動します。

※ アラームリセットで、iVY2ユニットを再起動します。

20.701 : Vision パラメータ更新エラー (Vision renew parameter error)コード : &H0014 &H02BD

意味/原因 iVY2ユニットのパラメータとの同期に失敗しました。

対策

・ iVY2ユニットの状態を確認します。

・ iVY2ユニットと再同期します。

※ アラームリセットで、iVY2ユニットと再同期します。

20.702 : Vision カメラパラメータ初期処理エラー (Vision camera parameter init error)コード : &H0014 &H02BE

意味/原因

カメラパラメータの初期設定に失敗しました。

a. 接続するカメラの構成が変更されています。

b. カメラケーブルが断線、またはコネクタが外れています。

c. カメラが故障しています。

対策

a. カメラパラメータの設定を確認します。

b. ケーブルおよびコネクタを接続します。

c. カメラを交換します。

20.703 : Vision 照明パラメータ初期処理エラー (Vision light parameter init error)コード : &H0014 &H02BF

意味/原因 照明パラメータの初期設定に失敗しました。

対策 照明パラメータの設定を確認します。

20.704 : Vision 温度異常エラー (Vision abnormal temperature error)コード : &H0014 &H02C0

意味/原因 iVY2ユニットの温度が約 90℃以上に上昇しました。

対策

・ 設置環境を改善します。

・ 冷却ファンが正常に動作しているか確認します。

・ iVY2ユニットを交換します。

※ アラームリセットで iVY2ユニットを再起動します。

20.705 : Vision システムサーマルシャットダウン (Vision system thermal shutdown)コード : &H0014 &H02C1

意味/原因 iVY2ユニットが温度上昇により、自動停止しました。

対策

・ 設置環境を改善します。

・ 冷却ファンが正常に動作しているか確認します。

・ iVY2ユニットを交換します。

※ アラームリセットで iVY2ユニットを再起動します。

20.706 : Vision ファイル異常 (Vision file error)コード : &H0014 &H02C2

意味/原因 iVY2ユニットのメモリが壊れています。

対策・ iVY2 Studioで接続し、リカバリーモードを実行してください。

・ iVY2ユニットを交換してください。

A-65

A

トラブルシューティング

20.750 : Vision システムステータスエラー (Vision system status error)コード : &H0014 &H02EE

意味/原因 iVY2ユニットにシステムステータス異常が発生しました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

20.751 : Vision システムステータスエラー (Vision system status error)コード : &H0014 &H02EF

意味/原因 iVY2ユニットにシステムステータス異常が発生しました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

20.752 : Vision システムステータスエラー (Vision system status error)コード : &H0014 &H02F0

意味/原因 iVY2ユニットにシステムステータス異常が発生しました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

20.753 : Vision システムステータスエラー (Vision system status error)コード : &H0014 &H02F1

意味/原因 iVY2ユニットにシステムステータス異常が発生しました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

20.754 : Vision システムステータスエラー (Vision system status error)コード : &H0014 &H02F2

意味/原因 iVY2ユニットにシステムステータス異常が発生しました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

20.755 : Vision システムステータスエラー (Vision system status error)コード : &H0014 &H02F3

意味/原因 iVY2ユニットにシステムステータス異常が発生しました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

20.756 : Vision システムステータスエラー (Vision system status error)コード : &H0014 &H02F4

意味/原因 iVY2ユニットにシステムステータス異常が発生しました。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

20.900 : Vision CFast カード未接続 (Vision CFastcard doesn't exist)コード : &H0014 &H0384

意味/原因 CFastカードが接続されていません。

対策 状況を弊社までお問い合わせください。

[21] ソフトウェア的な重度アラーム

A-66

A

トラブルシューティング

21.900 : システムアラーム(CPU 例外) (System error (EXCEPTION))コード : &H0015 &H0384

意味/原因 ソフトウェアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

21.903 : システムアラーム(TaskID) (System error (TaskID))コード : &H0015 &H0387

意味/原因 ソフトウェアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

21.912 : システムアラーム(RTOS) (System error (RTOS))コード : &H0015 &H0390

意味/原因 ソフトウェアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

21.915 : システムアラーム(NULL アクセス) (System error (NULL access))コード : &H0015 &H0393

意味/原因 ソフトウェアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

21.999 : システムアラーム(未定義) (System error (UNDEFINED))コード : &H0015 &H03E7

意味/原因 ソフトウェアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合せください。

[22] ハードウェア的な重度アラーム

22.504 : 電源電圧低下 (Abnormal drop in voltage)コード : &H0016 &H01F8

意味/原因

a. モータ電源の出力電圧が約 140V 以下になりました。

b. 供給電源の容量不足です。

c. 垂直軸保持用電磁ブレーキの不良です。

d. SAFETY コネクタの使用方法が誤っています。

対策

a. 電源供給電圧を確認します。

b-1. ロボット動作中に電源電圧が低下していないか確認します。

b-2. ロボットの動作デューティを下げます。

c. 垂直軸保持用電磁ブレーキを交換します。

d-1. SAFETY コネクタに外部から 24V を供給しないようにします。

d-2. SAFETY コネクタからの 24V を外部負荷の駆動電源として利用しないようにします。

22.507 : ドライバ過熱 (Driver over heat)コード : &H0016 &H01FB

意味/原因 ドライバユニットの温度が約 60℃以上に上昇しました。

対策

・ 設置環境を改善します。

・ 冷却ファンが正常に動作しているか確認します。

・ 冷却ファンのフィルタを交換または清掃します。

・ ロボットの動作デューティを下げ、発熱量を減らします。

・ コントローラを交換します。

A-67

A

トラブルシューティング

22.508 : 回生抵抗過熱 (Regen. over heat)コード : &H0016 &H01FC

意味/原因 回生抵抗が異常発熱しました。

対策

・ 設置環境を改善します。

・ 冷却ファンが正常に動作しているか確認します。

・ 冷却ファンのフィルタを交換または清掃します。

・ ロボットの動作デューティを下げ、発熱量を減らします。

・ コントローラを交換します。

22.509 : 内部電源 24V 異常 (Internal 24V power abnormal)コード : &H0016 &H01FD

意味/原因

内部 24V電源電圧が低下しました。

a. SAFETYコネクタの配線が誤っています。

b. ブレーキケーブルが短絡しました。

c. コントローラが故障しました。

対策

a. SAFETYコネクタを正しく配線します。

b. ロボットケーブルを交換します。

c. コントローラを交換します。

22.511 : ファン停止 (Fan stop error)コード : &H0016 &H01FF

意味/原因

コントローラ冷却用ファンに電源が供給されていません。

a. コントローラ冷却用ファンのケーブルが断線しました。

b. ROB I/O ケーブルが短絡しました。

c. コントローラが故障しました。

d. コントローラ冷却用ファンに異常が発生しました。

e. コントローラ冷却用ファンが故障しました。

対策

a. コントローラ冷却用ファンのケーブルを交換します。

b. ROB I/O ケーブルを交換します。

c. コントローラを交換します。

d.e. コントローラ冷却用ファンを交換します。

22.516 : コントローラ過熱 (Controller over heat)コード : &H0016 &H0204

意味/原因 コントローラの内部環境が約 60℃以上に温度上昇しました。

対策

・ 設置環境を改善します。

・ 冷却ファンが正常に動作しているか確認します。

・ コントローラを交換します。

22.600 : 主電源オフ (Motor power off)コード : &H0016 &H0258

意味/原因 サーボオン時、またはサーボオン中に主電源の電圧低下が発生しました。

対策 主電源が入力されているか確認します。

22.800 : 制御電源オフ (Control power off)コード : &H0016 &H0320

意味/原因a. 制御電源の AC 電源電圧が定格電圧の約 85% 以下に低下しました。

b. 供給電源の容量不足です。

対策

a-1. 電源供給電圧を確認します。

a.-2 ロボット動作中に電源電圧が低下していないか確認します。

b. ロボットの動作デューティを下げます。

c 注意 電源遮断時には必ずこのエラーが発生します。

A-68

A

トラブルシューティング

22.901 : 電流センサ不一致 (CT type mismatch)コード : &H0016 &H0385

意味/原因 設定しているロボットについて、正しい電流センサのコントローラが使用されていません。

対策 正しい電流センサのコントローラに交換します。

22.902 : 位置センサ不一致 (Position sensor type mismatch)

コード : &H0016 &H0386

意味/原因 設定しているロボットについて、コントローラの位置センサが正しく設定されていません。

対策 弊社までお問い合わせください。

22.903 : ドライバユニット未接続 (Driver unit disconnected)コード : &H0016 &H0387

意味/原因 CPU ユニットがドライバユニットを認識できませんでした。

対策 コントローラを交換します。

22.904 : ドライバ 2 ボード未接続 (Driver2 board disconnected)コード : &H0016 &H0388

意味/原因 CPU ユニットがドライバ 2ボードを認識できませんでした。

対策 コントローラを交換します。

22.905 : 過電圧 (Abnormal over voltage)コード : &H0016 &H0389

意味/原因

a. モータ電源の出力電圧が約 420V 以上になりました。

b. 回生吸収抵抗の温度上昇により回生ユニットの安全機構が働きました。

c. 回生ユニットの不良です。

d. SAFETY コネクタの使用方法が誤っています。

対策

・ 電源供給電圧を確認します。

・ ロボットの動作デューティを下げます。

・ SAFETY コネクタに外部から 24V を供給しないようにします。

22.906 : ブレーキ電源 24V 異常 (Break 24V power abnormal)コード : &H0016 &H038A

意味/原因

ブレーキ電源電圧が低下しました。

a. BK24Vに電源が供給されていません。

b. ブレーキケーブルが短絡しました。

c. コントローラが故障しました。

対策

a. ブレーキ電源を供給します。

b. ロボットケーブルを交換します。

c. コントローラを交換します。

[26] グリッパに関するアラーム

26.97 : グリッパ 機種番号未定義 (Undefined gripper type number)コード : &H001A &H0061

意味/原因 指定した機種番号のグリッパは存在しません。

対策 正しいグリッパ番号を入力します。

A-69

A

トラブルシューティング

26.98 : グリッパ 多重登録 (Gripper overlap assign)コード : &H001A &H0062

意味/原因a. ジェネレーション設定済みのオプションスロットに別のグリッ パを登録しようとしています。

b. ジェネレーション設定済みのグリッパに別のオプションスロットを割り当てようとしています。

対策a. オプションスロット番号を変更します。

b. グリッパ設定を中止します。

26.99 : グリッパ 未定義エラー (Gripper undefined error)コード : &H001A &H0063

意味/原因 グリッパ制御ボードにおいて未定義のエラーを検出しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

26.332 : グリッパ ソフト リミット オーバー (Gripper soft limit over)コード : &H001A &H014C

意味/原因 動作位置がパラメータで設定されているソフトリミット値を超えました。

対策

・ 動作位置をソフトリミット内に変更します。

・ ソフトリミット値を変更します。

・ リミット幅を変更します。

26.336 : グリッパ サーボオフ (Gripper servo off)コード : &H001A &H0150

意味/原因 サーボオフ状態で移動命令が実行されました。

対策 サーボオンの状態にします。

26.337 : グリッパ ストップ信号オン (Gripper stop signal on)コード : &H001A &H0151

意味/原因グリッパのストップ信号がオン状態のまま、プログラムを実行もしくはグリッパを動かそうとしま

した。

対策 弊社までお問い合わせください。

26.350 : グリッパ データ エラー (Gripper data error)コード : &H001A &H015E

意味/原因 グリッパ制御ボードに送信する移動コマンドなどのオプションデータが入力範囲を超えています。

対策 弊社までお問い合わせください。

26.351 : グリッパ タイプ未定義エラー (Gripper type error)コード : &H001A &H015F

意味/原因 規定されていない機種番号で、グリッパのジェネレーション設定をしようとしました。

対策 弊社までお問い合わせください。

26.395 : グリッパ 機種未登録(Gripper type isn't assigned)

コード : &H001A &H018B

意味/原因 グリッパ機種番号が登録されていません。

対策 システムジェネレーション設定で、グリッパ機種番号を設定します。

A-70

A

トラブルシューティング

26.396 : グリッパ エラー取得不能(Gripper cannot get error)コード : &H001A &H018C

意味/原因 グリッパ本体で発生したエラーの取得に失敗しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

26.397 : グリッパ 接続なし (Gripper disconnected)コード : &H001A &H018D

意味/原因a. 指定したグリッパが未接続です。

b. 指定したグリッパのジェネレーションが未完了です。

対策a. グリッパを接続します。

b. グリッパ設定を行います。

26.398 : グリッパ 番号エラー (Illegal gripper no)コード : &H001A &H018E

意味/原因 1 ~ 4の範囲外のグリッパ番号を指定しました。

対策 1 ~ 4の間のグリッパ番号を指定します。

26.399 : グリッパ 応答なし (Gripper timeout error)コード : &H001A &H018F

意味/原因 グリッパ制御ボードに送信したコマンド実行が、タイムアウトで終了しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

26.435 : グリッパ 原点未了 (Gripper origin incomplete)コード : &H001A &H01B3

意味/原因 原点復帰操作が行われていません。。

対策 原点復帰操作を行い、原点復帰完了状態にします。

26.604 : グリッパ 24V 電源電圧低下 (Gripper 24V Power supply voltage low)コード : &H001A &H025C

意味/原因 DC24V 電源電圧が定格値の 80%以下になりました。

対策 電源容量の確認を行い、不足している場合、電源電圧を正規の範囲にします。

26.608 : グリッパ 24V 電源オフ (Gripper 24V Power off)コード : &H001A &H0260

意味/原因

a. DC24V 電源の配線がされていません。

b. DC24V 電源が供給されていません。

c. DC24V 電源ケーブルが断線しました。

対策

a. DC24V 電源の配線を確認してください。

b. DC24V 電源を確認してください。

c. DC24V 電源ケーブルを確認してください。

26.612 : グリッパ 電源過電圧 (Gripper over voltage)コード : &H001A &H0264

意味/原因

DC24V電源電圧が定格値の 130%以上になりました。

a. 回生による電源電圧上昇

b. DC24Vの電源電圧が誤っています。

対策a. 機構部のデューティを下げます。

b. DC24V電源電圧の確認を行い、正規の範囲にします。

A-71

A

トラブルシューティング

26.801 : グリッパ オーバー ロード (Gripper over load)コード : &H001A &H0321

意味/原因

モータの過負荷

a. モータの不良

b. パラメータの不良

c. 電源ラインの容量不足

d. 機械部本体の摩擦が大きすぎます。

対策

a. モータを手で動かしたとき異常に重いなどの症状があれば、モータを交換します。

b. パラメータを初期化します。

c. 電源容量の確認を行い、不足している場合、電源電圧を正規の 範囲にします。

d. 機構部の可動部が重くないか確認し、異常に重い場合、再調整します。

26.802 : グリッパ 過電流 (Gripper over current)コード : &H001A &H0322

意味/原因

モータの過電流

a. モータ線の短絡

b. グリッパ制御ボードの不良

c. パラメータの不良

対策

a. モータ線の導通検査を行い、異常があれば、モータを交換します。

b. グリッパ制御ボードを交換します。

c. パラメータを初期化します。

26.803 : グリッパ マシン リファレンス オーバー (Gripper machine reference over)コード : &H001A &H0323

意味/原因

エンコーダ Z 相の位置が、コントローラ内部に記憶されている初期値からずれています。

・ グリッパ本体を交換しました。

・ 原点が閉じ側の設定でフィンガを交換しました。

・ RCX340 コントローラの CPU ボードを交換しました。

・ RCX340 コントローラの CPU ソフトのバージョンが変更されました。

・ 原点復帰の途中で障害物に当たりました。

・ エンコーダ Z 相の断線、故障

・ グリッパ本体駆動部、伝達部が故障しています。

対策

・ 原点復帰を再度実行します。

・ 障害物を取り除き、再度原点復帰を実行します。

・ グリッパ本体を交換します。

26.806 : グリッパ 位置偏差異常 (Gripper position deviation error)コード : &H001A &H0326

意味/原因

a. グリッパ駆動部のメカロックが起きています。

b. モータ線の断線、誤配線

c. パラメータの不良

対策

a. グリッパ駆動部がメカロックしていないか確認します。

b. モータ線、エンコーダ線の接続を確認します。

c. パラメータを初期化します。

26.807 : グリッパ 内部通信異常 (Gripper internal fault)コード : &H001A &H0327

意味/原因 グリッパ制御ボード内部でエラーが発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

26.809 : グリッパ ウォッチドッグエラー (Gripper watchdog error)コード : &H001A &H0329

意味/原因 外部ノイズなどによってソフトウェアが暴走しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

A-72

A

トラブルシューティング

26.810 : グリッパ フィードバックエラー 1(Gripper feedback error 1)コード : &H001A &H032A

意味/原因a. 外力によってフィンガがソフトリミットの外に出ました。

b. 外部ノイズなどによってエンコーダがカウントミスしました。

対策a. 電源を投入し、フィンガに外力が加わっていないことを確認して、原点復帰を行なってください。

b. 弊社までお問い合わせください。

26.811 : グリッパ エンコーダ信号線断線 (Gripper encoder wire breakage)コード : &H001A &H032B

意味/原因a. エンコーダ線が断線しました。

b. ガイドブロックが固定されています。

対策a. エンコーダ線の接続を確認します。

b. ガイドブロックの固定を解除します。

26.814 : グリッパ 電流偏差異常 (Gripper current deviation error)コード : &H001A &H032E

意味/原因 モータ線の断線、誤配線

対策 モータ線の接続を確認します。

26.899 : グリッパ パラメータ送信失敗 (Gripper parameter send fail)コード : &H001A &H0383

意味/原因 グリッパ パラメータのグリッパ制御ボードへの送信処理に失敗しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

[28] ドライバ I/F に関するアラーム

28.900 : ドライババージョン不一致 (Driver version mismatch)コード : &H001C &H0384

意味/原因 ドライバユニットのソフトウェアバージョンが適切ではありません。

対策 ドライバユニットのソフトウェアバージョンを更新します。

28.902 : DMA 転送タイムアウト (DMA transfer timeout)コード : &H001C &H0386

意味/原因 CPUユニットとドライバユニットの通信処理がタイムアウトしました。

対策 弊社までお問い合わせください。

28.903 : ドライバ割り込みタイムアウト (Driver interrupt timeout)コード : &H001C &H0387

意味/原因 CPUユニットとドライバユニットの通信処理がタイムアウトしました。

対策 弊社までお問い合わせください。

28.904 : ドライバインターフェース RTOS 異常 (RTOS fail)コード : &H001C &H0388

意味/原因 ソフトウェアに異常が発生しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

A-73

A

トラブルシューティング

28.905 : 送信チェックサム異常 (Send checksum fail)コード : &H001C &H0389

意味/原因 ドライバユニットが異常なデータを受信しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

28.906 : 受信チェックサム異常 (Receive checksum fail)コード : &H001C &H038A

意味/原因 CPUユニットが異常なデータを受信しました。

対策 弊社までお問い合わせください。

28.999 : ドライバインターフェース未定義エラー (Driver I/F undefined error)コード : &H001C &H03E7

意味/原因 CPU ユニットとドライバユニットの通信処理で未定義のエラーが発生しました

対策 弊社までお問い合わせください。

[C] 警告

c1 : 右手系状態 (Right arm selected)

意味/原因 スカラ型ロボットにおいて、補間移動開始時にアーム状態が右手系となっています。

対策・ 想定外の動作の場合は、直ぐに軸を停止してください。

・ 想定内の動作の場合は、注意して操作してください。

c2 : 左手系状態 (Left arm selected)

意味/原因 スカラ型ロボットにおいて、補間移動開始時にアーム状態が左手系となっています。

対策・ 想定外の動作の場合は、直ぐに軸を停止してください。

・ 想定内の動作の場合は、注意して操作してください。

c20 : CC-Link イニシャルデータ処理異常 (CC-Link initial data fail)

意味/原因 CC-Link イニシャルデータ処理が実施されていません。

対策 CC-Link イニシャルデータ処理を行なってください。

c40 : Vision ユニット温度異常 Vision abnormal temperature

意味/原因 iVY2 ユニットの温度が 80℃以上に上昇しました。

対策

・ i設置環境を改善します。

・ i冷却ファンが正常に動作しているか確認します。

・ iVY2 ユニットを交換します。

c41 : Vision ファン回転数異常 Vision fan error

意味/原因 iVY2 ユニットのファン回転数が 4700rpm 以下に低下しました。

対策

・ 冷却ファンにゴミなどが詰まっていないか確認します。

・ 冷却ファンのコネクタの接続状態を確認します。

・ 冷却ファンを交換します。

c42 : Vision メモリ寿命通知 Vision memory lifewarning

意味/原因 iVY2 ユニットの CFAST カードの寿命が近くなっています。

対策iVY2 ユニットのバックアップと取得した後、CFAST カードを交換します。

CFAST カードを交換後は、バックアップしたデータを復元してください。

A-74

A

トラブルシューティング

c50 : メモリ保存バッテリー電圧低下 (Memory backup battery low)

意味/原因 メモリ保存バッテリーの電圧が低下しました。

対策 メモリ保存バッテリーを交換します。

c70 : モータ過負荷 (Motor overload)

意味/原因 モータに過負荷がかかっています。アラームが発生する可能性があります。

対策 モータの負荷を軽減させてください。

c71 : ドライバ過負荷 (Driver overload)

意味/原因 ドライバに過負荷がかかっています。アラームが発生する可能性があります。

対策 ドライバの負荷を軽減させてください。

c72 : モータ過電流 (Motor over current)

意味/原因 モータに過大な電流が流れました。アラームが発生する可能性があります。

対策 ドライバの負荷を軽減させてください。

c73 : エンコーダ・レゾルバ ABS バッテリ電圧低下 (Absolute battery low voltage)

意味/原因 ABSバッテリ電圧が 3.1V以下です。

対策 ABSバッテリを交換します。

A-75

A

トラブルシューティング

1.2 プログラミングボックスに関するアラームメッセージ

プログラミングボックスにハード、またはソフト的なエラーが発生すると画面にメッセージが表示されます。

NO PANEL DATA

意味/原因 : バージョンアップ時に画面データが正常にダウンロードされませんでした。

対策 : バージョンアップを再度行います。

Receiving Error.

意味/原因 : データの受信中にエラーが発生しました。

指定時間以内に決められた通信がありませんでした。

対策 : 通信ケーブルに異常がないか確認します。

コネクタが正常に挿入されているか確認します。

Sending Error.

意味/原因 : データの送信中にエラーが発生しました。

データ送信時、CTS信号が 5秒間ONとなりませんでした。

対策 : 通信ケーブルに異常がないか確認します。

コネクタが正常に挿入されているか確認します。

Receiving timeout.

意味/原因 : データの受信中にエラーが発生しました。

指定時間以内に決められた通信がありませんでした。

対策 : 通信ケーブルに異常がないか確認します。

コネクタが正常に挿入されているか確認します。

NG=xx.xxx

意味/原因 : コントローラでアラームが発生しています。

対策 : アラーム内容を確認し、アラームリセットを行います。

No breakpoint set.

意味/原因 : プログラムデバッグで Break Pointの設定がありません。

対策 : Break Pointを設定します。

USB IO ERROR

意味/原因 : USBメモリデバイスが非対応です。

対策 : USBメモリデバイスを他のものに交換してください。

USB Not Connect

意味/原因 : USBメモリデバイスが接続されていません。または、USBメモリデバイス以外のデバイスが接

続されています。

対策 : USBメモリデバイスを正しく接続します。

Bad Format

意味/原因 : USBメモリデバイスの FORMATが不正です。

対策 : USBメモリデバイスの FORMATを FAT16または FAT32にします。

Not FAT16 Format

意味/原因 : USBメモリデバイスの FORMATが NTFSです。

対策 : USBメモリデバイスの FORMATを FAT16、または FAT32にします。

A-76

A

トラブルシューティング

2. トラブルシューティング

2.1 不具合が発生したとき

不具合状況を弊社に連絡される場合、下記の項目についてできる限り詳しくご連絡ください。

項目 内容

何が

・ コントローラ名称およびシリアル番号

  例)RCX340

・ 使用ロボット名称およびシリアル番号

  例)YK400XR

・ コントローラバージョン

  例)V1.05 R0018

いつ

・ 購入時期

  例)2014 年 6 月

・ 使用期間

  例)導入後、1 年程度

どのような状態で

・ 使用状況

  例)電源投入時

    プログラム作成時

    手動移動中

    プログラム運転で、特定場所にロボット移動したとき

現在の状況は

・ プログラミングボックスの画面状況

  例)画面には、何も表示されていない

    画面上にアラームメッセージが表示されている

・ ロボットのサーボ状況

  例)サーボがオンしていない

    ロボットの移動中に異音がする

    原点未了状態になる

・ プログラミングボックスの操作状況

  例)キーが効かない

    キーに対する反応が遅い

    非常停止ボタンのみが効く など

頻度

・ 上記の状況の発生頻度

  例)電源投入時に、必ず発生する

    プログラム運転中のある行で発生する

    1 度限りでその後発生していない

n 要点

プログラミングボックスが接続されている場合、画面に表示されているアラームメッセージは対策を行う上で重要な情報

となります。

A-77

A

トラブルシューティング

2.2 アラーム情報の取得方法

コントローラは、内部にアラーム情報を保存しています。現在のコントローラの異常状態の確認と、過去のアラー

ムの履歴の確認をすることができます。

2.2.1 アラーム発生状態の診断

■ プログラミングボックスによるアラームの確認

初期画面から「システム」-「診断」を選択してくだ

さい。

アラーム発生状態の場合は、アラームコードが表示さ

れます。

アラーム発生状態の確認

■ RS-232C、Ethernet からのアラームの確認

1 コントローラとパソコンを接続します。

コントローラとパソコンを RS-232Cケーブル、

またはイーサネットケーブル(カテゴリ 5以上)

で接続し、通信条件を設定して、オンラインコマ

ンドを送信できる状態にしてください。

2 アラーム状態を確認します。

パソコンからコマンド “@READ SCK” を送信し

てください。

アラーム発生状態の場合は、アラームコードを受

信します。

アラーム発生状態でない場合は、アラームコード

は受信されません。

2.2.2 アラーム履歴の確認

■ プログラミングボックスによるアラーム履歴の確認

初期画面から「システム」-「履歴」を選択してくだ

さい。

過去に発生したアラームが表示されます。

最大 500件のアラームを確認することができます。

アラーム履歴の確認

■ RS-232C、Ethernet からのアラームの確認

1 コントローラとパソコンを接続します。

コントローラとパソコンを RS-232Cケーブル、

またはイーサネットケーブル(カテゴリ 5以上)

で接続し、通信条件を設定して、オンラインコマ

ンドを送信できる状態にしてください。

2 アラーム履歴を確認します。

パソコンからコマンド “@READ LOG” を送信して

ください。

アラーム履歴を受信します。

最大 500件のアラームを確認することができます。

A-78

A

トラブルシューティング

2.3 不具合症状からの対策

2.3.1 設置と電源供給

症状 原因 確認項目 対策

1 電源供給してもコントロー

ラの電源がオンしない

・電源が供給されていない

・コントローラ内部電源に異常

がある

・電源入力端子

(L/N/L1/N1)の接続確認

・電源入力端子

(L/N/L1/N1)の電圧確認

・コントローラ前面の PWRラ

ンプの点灯確認

・電源入力端子を正しく接続し

ます

・規定の電源電圧を供給します

・コントローラを交換します

2 コントローラの電源はオ

ンするが、プログラミン

グボックスが表示しない

・プログラミングボックスが接続

されていない

・プログラミングボックスが誤接

続されている

・プログラミングボックスが故障

している

・コントローラ内部電源に異常

がある

・PBコネクタの接続確認

・PBコネクタの誤挿入確認

・プログラミングボックスを交

換して動作確認

・PBコネクタを正しく接続し

ます

・プログラミングボックスを交

換します

・コントローラを交換します

3 コントローラの電源はオ

ンするが、前面の 7セグ

LEDにアラーム番号が表

示される

・非常停止状態である ・プログラミングボックスを接続

し、システムの自己診断でア

ラームを確認

・プログラミングボックスのモニ

タ画面の DO00(非常停止入力

状態出力)確認

・プログラミングボックスの非

常停止ボタンを解除します

・PBコネクタを接続します

・SAFETY コネクタの非常停

止端子の接続を行います

・アラームグループ番号が 17 の

アラームが発生している

・プログラミングボックスを接続

し、システムの診断でアラー

ム情報を確認

・アラーム情報から軸を確認し

ます

・アラーム情報からアラーム要

因を確認します

・アラーム要因を対策します

・アラームグループ番号が 21、

22のアラームが発生している

・プログラミングボックスを接続

し、システムの診断でエラー

情報を確認

・アラーム情報からアラーム要

因を確認します

・アラーム要因を対策します

A-79

A

トラブルシューティング

2.3.2 ロボット動作

症状 原因 確認項目 対策

1 コントローラの電源はオ

ンするが、手動移動およ

びプログラム実行ができ

ない

・ストップ信号が開放状態になっ

ている

・入出力インターフェースコネ

クタのストップ信号および

24V 電源供給の接続確認

・プログラミングボックスのモ

ニタ画面の DI06(ストップ)

確認

・電源入力端子を正しく接続し

ます

・規定の電源電圧を供給します

・コントローラを交換します

・非常停止状態である ・プログラミングボックスを接続

し、システムの診断でアラー

ム情報を確認

・プログラミングボックスのモニ

タ画面の DO00(非常停止入力

状態出力)確認

・プログラミングボックスの非

常停止ボタンを解除します

・PB コネクタを接続します

・SAFETY コネクタの非常停

止端子の接続を行います

・アラームが発生している ・プログラミングボックスを接続し、

システムの診断でアラーム情報を

確認

・コントローラ前面の 7セグ LED表

示の確認

・アラーム情報からアラーム要

因を確認します

・アラーム要因を対策します

2 異音・振動が発生する ・ロボット、または軸タイプの

設定が誤っている

・プログラミングボックスを接

続して、システムの情報でロ

ボット設定確認

・コントローラとロボットの対

応確認

・コントローラのロボット、ま

たは軸タイプ設定を正常に変

更します

・コントローラとロボットの対

応を正常にします

・先端質量、または加速度の設

定が不適切である

・編集のパラメータで先端質量パ

ラメータの設定確認

・システムのパラメータで加速度

パラメータの設定確認

・プログラム言語上での先端質

量、または加速度変更命令の設

定確認

・先端質量パラメータを適正な

値に設定します

・加速度パラメータを適正な値

に設定します

・プログラム言語での設定値を

適正な値に変更します

・機械的に異常を起こしている ・ロボット架台の共振確認

・ロボットのカバーのネジ緩み

を確認

・ガイド、またはボールネジの

破損、変形などの異常確認

・ロボットの架台を強化します

・ロボットのカバーのネジを増

し締めします

・異物の進入の場合、除去します

・ガイド、またはボールネジの破

損、変形の場合、交換します

・コントローラが不良になって

いる

・別のコントローラと交換し動

作確認

・正常に動作した場合、コント

ローラを交換します

3 位置ずれが発生する * ・位置検出装置が不良となって

いる

・ケーブルの不良

・非常停止状態で軸を移動し、

パルスカウントの確認

・正常にカウントしない場合、

モータを交換します

・ケーブルが不良している場

合、ケーブルを交換します

・ノイズにより位置検出不良を起

こしている

・ロボットおよびコントローラ

の接地確認

・ロボット周辺のノイズ源確認

・ROB I/O ケーブル周辺のノイ

ズ源確認

・ロボットおよびコントローラ

を接地します

・ロボット周辺のノイズ源から

遮断します

・ROB I/O ケーブル周辺のノイ

ズ源から遮断します

・機械的に異常を起こしている ・ベルトの張力確認

・ガイド、またはボールネジの

破損、変形などの異常確認

・張力が不適切の場合、張力を

正常にします

・異物の進入の場合、除去します

・ガイド、またはボールネジの破

損、変形の場合、交換します

・コントローラが不良になって

いる

・別のコントローラと交換し動

作確認

・正常に動作した場合、コント

ローラを交換します

* 位置ずれには、大きく 2種類の原因があります。

1.電気的な位置ずれ

2.機械的な位置ずれ

1の場合は、位置ずれ発生後、原点復帰操作で元の位置に移動できますが、2の場合は元の位置へは移動できません

A-80

A

トラブルシューティング

2.3.3 IO 関係

症状 原因 確認項目 対策

1 専用入力信号を入力しても

動作しない

・DC24V電源供給が無い ・入出力インターフェースコネ

クタのストップ信号および

24V 電源供給の接続確認

・プログラミングボックスのモ

ニタ画面の DI06(ストップ)

確認

・24V 電源供給を行います

・信号接続に誤りがある ・入出力インターフェースコネ

クタの配線確認

・入出力インターフェースコネク

タの配線を正常にします

・アラームが発生している ・プログラミングボックスを接続し、

システムの診断でアラーム情報を

確認

・コントローラ前面の 7セグ LED表

示の確認

・アラーム情報からアラーム要

因を確認します

・アラーム要因を対策します

2 専用出力信号が出力しない ・DC24V電源供給が無い ・入出力インターフェースコネ

クタの 24V 電源供給の接続確

・プログラミングボックスのモ

ニタ 画面の DI04 確認

・24V 電源供給を行います

・信号接続に誤りがある ・入出力インターフェースコネ

クタの配線確認

・入出力インターフェースコネク

タの配線を正常にします

・アラームが発生している ・プログラミングボックスを接続し、

システムの診断でアラーム情報を

確認

・コントローラ前面の 7セグ LED表

示の確認

・アラーム情報からアラーム要

因を確認します

・アラーム要因を対策します

3 汎用入出力信号が出力し

ない

・DC24V電源供給が無い ・入出力インターフェースコネ

クタの 24V 電源供給の接続確

・プログラミングボックスのモ

ニタ画面の DI04 確認

・入出力インターフェースの

24V 電源供給の接続確認

・24V 電源供給を行います

・信号接続に誤りがある ・入出力インターフェースコネ

クタの配線確認

・入出力インターフェースコネ

クタの配線を正常にします

・入出力インターフェースの設

定に誤りがある

・入出力インターフェースの ID

設定確認

・入出力インターフェースの ID

設定を正常にします

・アラームが発生している ・プログラミングボックスを接続し、

システムの診断でアラーム情報を

確認

・コントローラ前面の 7セグ LED表

示の確認

・アラーム情報からアラーム要

因を確認します

・アラーム要因を対策します

サービス依頼票

  発行    年  月  日

□ クレーム対応

□ 有償修理

□ 定期点検

□ 修理前見積り

□ 電話して欲しい

□ 出張して欲しい

□ 不具合品を送るので修理して欲しい

□ その他 ……………………………………………

ロボット本体シリアル番号

………………………………………

コントローラシリアル番号

………………………………………

エラーメッセージもしくは不具合の症状:

エラー発生のタイミング: 1. 電源投入直後 2. 動作中ランダムに 3. 動作中ある程度決まった位置で

エラー発生の頻度: 1. 毎回 2. 2~4時間に一度 3. 4時間から24時間に一度

4. 1日に一度 5. それ以上

その他情報:

ロボット型式 ………………………………………

コントローラ型式 ………………………………………

サービス依頼票

…………………………………………………………………………………………………………………………

…………………………………………………………………………………………………………………………

…………………………………………………………………………………………………………………………

…………………………………………………………………………………………………………………………

…………………………………………………………………………………………………………………………

…………………………………………………………………………………………………………………………

…………………………………………………………………………………………………………………………

…………………………………………………………………………………………………………………………

…………………………………………………………………………………………………………………………

…………………………………………………………………………………………………………………………

…………………………………………………………………………………………………………………………

…………………………………………………………………………………………………………………………

会社名

ご担当

ご住所

TEL

FAX

会社名

ご担当

TEL

FAX

ヤマハ発動機(株)IM事業部

ロボットサービス

TEL 053-460-6169

FAX 053-460-6811

担当:         宛

お客様

代理店様

依頼内容

 品

不具合内容

特記事項

改訂履歴

改訂日付 改訂内容

2014年 7月 初版

2016年 1月 Ver. 1.10 6章「3.4.2 通信パラメータの初期化」「4汎用イーサネットポート(GEP)」追加、7章「インフォメーション」を「プロパティ」に、「トラブルシューティング」内[19.YC-Link / Eに関するアラーム][20.iVY2システムに関するアラーム][26.グリッパに関するアラーム]追加その他アラーム変更あり、誤記修正、他

2016年 5月 Ver. 1.20 回生ショートコネクタの仕様変更、誤記修正、他

ヤマハ発動機株式会社 IM事業部

本書の内容の一部もしくは、全てを無断で複写・転写することを禁じます。

ユーザーズマニュアル

4軸ロボットコントローラ

RCX3402016年5月

Version 1.20

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