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ベストプラクティスガイド VirtualBoot Technology 2011128日版

ShadowProtect VirtualBoot Technology - StorageCraft...ShadowProtect ShadowProtect のカスタムインストールからVirtualBoot に必要なコンポーネントをインストールしま

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ベストプラクティスガイド

VirtualBoot

Technology 2011年12月8日版

2011/BP000001:7

目次

VirtualBoot機能とは? ...................................................................................................... 3

確認すべきこと ............................................................................................................... 3

ハードウェア必要条件 ..................................................................................................... 3

オペレーティングシステム必要条件 ............................................................................... 4

ディスク・サブシステムの構成 ....................................................................................... 4

Oracle VM VirtualBox ...................................................................................................... 5

旧バージョンからのアップグレード ....................................................................... 5

仮想マシンのバッファの構成 ................................................................................. 5

ShadowProtect ................................................................................................................ 7

VirtualBootの実行 ........................................................................................................... 7

はじめに:最適な環境の設定 ................................................................................. 7

実行 ...................................................................................................................... 18

最終処理 ............................................................................................................... 19

参考 ............................................................................................................................... 20

関連のある StorageCraft 製品 ............................................................................... 20

関連のあるプラットフォーム ............................................................................... 20

追加資料 ............................................................................................................... 20

お問い合わせ ................................................................................................................. 20

VirtualBoot機能とは?

VirtualBoot 機能とは、ShadowProtect で作成したバックアップファイルを一時的にフェールオーバー

させることで、迅速にデータへのアクセスを可能にし、また実際にバックアップがリカバリ可能な

状態であることを簡単に検証することができる非常に画期的な機能です。

VirtualBootの使用には、Oracle VM VirtualBoxが必要です。Oracle VM VirtualBoxは、正しく設定す

れば、ディスクへの負荷をあまりかけずに運用可能な仮想化プラットフォームです。

確認すべきこと

VirtualBootを開始する前に、次のことを確認してください。

仮想化できないサーバ:

仮想ホスト-Microsoft Hyper-V サーバ、Citrix Xen Server、などを含む仮想ホスト。仮想

ホストは物理環境上で直に動作する必要があります。

32ビット版ホスト上で 64ビット版ゲスト OSを動作させることはできません。

Oracle VM VirtualBox に関する確認事項:

仮想ゲスト上に VirtualBox をインストールしないでください。物理ホスト上にのみインス

トール可能です。

Hyper-V の役割がインストールされた Windows Server 2008/Windows Server 2008 R2 ホスト

には、VirtualBox をインストールしないでください。この場合、VirtualBox のゲストを起動

することはできません。

ハードウェア必要条件

次の必要条件は、64 ビット版 (x64) の仮想 OS に必要なハードウェア条件です。32 ビット版 (x86)

OSの場合は、より低い必要条件となりますが、本書では説明は省略します。

デュアル コア CPU (ただし、Intel Platinum Dクラスのプロセッサではないもの ) は、Intel

Xeon かそれ以降(または AMD 同等)が必要です。またプロセッサは、ハードウェア ア

クセラレータによる仮想化に対応している必要があります。

BIOS は VT-X、または AMD-V に対応しており、有効化されている必要があります。こう

いったハードウェアの仮想化機能に対応しているワークステーションやサーバの多くは、

デフォルトで BIOS内で無効に設定されています。

ホスト OS用メモリ 4GBと仮想マシンに必要なメモリを用意します。

特に 2 台以上のゲストを仮想化する場合、ディスクサブシステムはできるだけ高速なもの

をお勧めします。ゲストを VirtualBoot 処理する際、ShadowProtect の.spf または .spi ファイ

ルを読み取り、.VDI ファイルに書き戻しているため、ディスク I/O に大きな負荷がかかり

ます。正しく設定することで、この負荷は最小限に抑えることができます。

できる限りディスク I/O の負荷をおさえるため、ホスト OS 用にディスクサブシステムを 1

台、ShadowProtect バックアップ用に別のディスクサブシステムを 1台用意してください。

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オペレーティングシステム必要条件

ハードウェア必要条件と同様に、次の必要条件は、64 ビット版 (x64) での使用に必要な OS 条件で

す。

Windows Server 2008 R2 (推奨) か Windows 7 (最低) 64ビット版。Windows 7は、バックア

ップの検証には向いていますが、ネットワーク接続は 10 台しか対応していないため、BCP

としての使用には制限があります。つまり、Windows 7 では最大で 10 ユーザーしか仮想ゲ

ストにアクセスできません。

64 ビット版のゲストを仮想化するには、64 ビット版のホストが必要です。メモリ制限やメ

モリ管理があまり効率的でないため、32ビット版のホストは避けてください。

ディスク・サブシステムの構成

ディスク I/O の問題を避けるため、ディスクサブシステムの構成には、注意が必要です。一番理想

的な構成としては、2つの RAIDセットを用意します。1つは OSや仮想マシンのバッファを管理す

るため、もう1つは ShadowProtect で作成したバックアップイメージの管理に使います。

図 1: ディスク・サブシステムの構成

RAID セット構成 パーティション 1 サイズ フォーマット メモ

RAID-1

(2x 500GB SATA)

C: 60 GiB NTFS オペレーティングシステム

D: ~428

GiB

NTFS 仮想マシン バッファ

D:\Virtual Machines フォルダを作成し、VirtualBox

がこのフォルダを参照するように設定します。

RAID-5

(3x 1TB SATA)2

F: ~1953

GiB

NTFS ShadowProtect バックアップイメージ

F:\Backupsフォルダを作成します。

オペレーティングシステム

仮想マシン バッファ

ShadowProtect バックアップイメージ

メモ 1:CD-ROM や DVD-ROMドライブには Eドライブレターが割り当てられると仮定しています。

メモ 2: 上記の構成案は一例です。ご使用のハードウェアや環境に適切なサイズを設定するように

してください。

Oracle VM VirtualBox

Oracle VM VirtualBox は、 http://www.virtualbox.org/からダウンロードできます。 ShadowProtect

4.0.5.7906で使用する VirtualBoxのバージョンは、3.2.12です。

VirtualBoot は、VirtualBox バージョン 3.1.0 から 3.2.12 で使用できます。VirtualBox の新しいバージ

ョンは次々とリリースされますが、当社では検証していないため、サポートしません。

旧バージョンの ShadowProtectをご使用の場合、対応している VirtualBoxのバージョンが変わってき

ます。例えば、ShadowProtect 4.0.1.6921では、VirtualBox3.1.0から 3.2.6にしか対応していません。

メモ: ShadowProtect の最新版をご使用の場合は、同梱されている Readme を参照し、対応してい

る VirtualBoxのバージョンを確認してください。

旧バージョンからのアップグレード

VirtualBox をアップグレードする場合、正しい ShadowProtect プラグインがインストールされている

必要があります。必要な ShadowProtect プラグインがインストールされていない場合、VirtualBoot

は自動的にインストールを開始します。

そのため、VirtualBoxをアップグレードする前に、以下のファイルを削除してください。

C:\Program Files\Oracle\VirtualBox\sbimageapi.dll

C:\Program Files\Oracle\VirtualBox\sbimageapi.dll.conf

C:\Program Files\Oracle\VirtualBox\VBoxHDDXSP.dll

古いバージョンの VirtualBoxの場合は、以下のフォルダに含まれている可能性があります。

C:\Program Files\Sun\VirtualBox\

初めて ShadowProtect のイメージセットを VirtualBoot する場合、上記 3つのプラグインを

インストールするためのプロンプトが表示されますので、「はい」をクリックしてください。一度

インストールされると、次回からはこのプロンプトは表示されなくなります。

仮想マシン バッファの構成

VirtualBoot は、ShadowProtect イメージが仮想ゲスト上で動作する際、書き込みに Oracle VirtualBox

ネイティブの.VDI 拡張子を使用します。デフォルトで仮想マシンのバッファは、システムボリュ

ーム上に存在しますが、これを D:\Virtual Machines に変更してください。VirtualBox のファ

イル > 環境設定から変更できます。

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図 2: 仮想マシンのバッファの構成

ShadowProtect

ShadowProtectのカスタムインストールから VirtualBootに必要なコンポーネントをインストールしま

す。ShadowProtect 4.0.5 かそれ以降のインストーラでは、セットアップタイプからカスタムを選択

し、Mount Tools > VirtualBootを選びます。

図 3: ShadowProtect カスタムインストール

VirtualBootの実行

以下の方法は、どのようなサーバを VirtualBoot させる場合にも使用できます。検証に使用する場合

と事業継続として使用する場合の唯一の違いは、ネットワーク設定にあります。またドメインコン

トローラの場合は、追加作業が必要になります。ドメインコントローラ専用の設定は、それぞれ必

要な段階で説明してあります。

はじめに:最適な環境の設定

リカバリしたいシステムボリュームイメージを右クリックし、VirtualBoot を選び、次へをクリック

します。

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図 4:ボリュームの追加

必要なボリュームを全て追加します。

図 5: オプションの指定

イメージのオペレーティングシステムを設定します。「新しい仮想マシンを作成した後、自動的に

開始する」オプションのチェックを外します。

仮想マシンの名前を指定します。

メモリを最低でも 1024 MBに設定します。ここでどのくらいの割り当てられるかは、ホストのメモ

リ量により変わってきます。Windows Server 2003や Windows Server 2003 R2を使用していて、4 GB

以上のメモリを必要とする場合の設定は、後ほど説明します。

図 6: ウィザード完了

ウィザードを完了します。

VirtualBoxを起動します。

作成した仮想マシンの設定を変更します。

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図 7: 基本設定

OS のバージョンが元のホストの OS バージョンと一致することを確認してください。元のホストが

Windows Server 2008 R2の場合、Windows 7に変更されてしまいますが、Windows Server 2008 R2に

戻してください。

図 8:マザーボード設定

メモリ設定を確認します。元のホストが Windows Server 2003 や Windows Server 2003 R2 であり、

4GB 以上のメモリを必要とし、またホストのプロセッサが VT-x や AMD-V に対応していない場合、

ゲストは起動しません。

元のホストにフロッピードライブがない場合は、ブートオーダーオプションのフロッピーのチェッ

クを外します。

ゲストに CPUを 2つ以上割り当てる場合、 IO APIC を有効化オプションをチェックします。

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図 9: プロセッサ設定

PAE/NX を有効化設定を確認します。物理アドレス拡張 (PAE) とは、32ビット CPUで 4GB以上の

メモリを扱う技術です。元のホストが Windows Server 2003 や Windows Server 2003 R2 で、かつ、

4GB 以上のメモリを割り当てるよう指定している場合、元のホストの BOOT.INI で PAE オプショ

ンが有効になっていたなら、このオプションを選びます。

イメージが Windows Server 2008 か、それ以降の場合は、チェックを外します。

図 10:加速設定

VT-x/AMD-V を有効化オプションは、ホスト CPU の仮想化機能が存在していて、BOIS 設定で有効

になっている場合、ホスト CPU仮想化機能をゲスト側からも認識できるようになります。

ネステッドページングを有効化オプションについては、AMD ホワイトペーパーに以下の説明が記

載されています。

a. オペレーティングシステムは、処理に使用するアドレス空間を確保するためと、物理メモリを

効率的に使用するために、プロセッサ ページングを使用します。ページングとは、特定のプ

ロセスに使用するリニアアドレスをシステムの物理アドレスに変換することを言います。プロ

セッサがページングモードの場合(現代の OS はページングモード)、ページングは全てのデ

ータやインストラクションアクセスで使用されています。x86 プロセッサは様々なハードウェ

アファシリティを駆使して、ページングによる負荷を減らします。しかし、仮想化環境の場合、

ゲストが見ている物理メモリとシステムが見ている物理メモリが違うため、ゲストの物理アド

レスをマシンのアドレスに変換するためには、第二段階のアドレストランスレーションが必要

になります。この第二段階のアドレストランスレーションを有効にするには、ハイパーバイザ

ーはプロセッサページングを仮想化する必要があります。シャドウページングなどのソフトウ

ェアベースの仮想ページング技術は、非常に大きな負荷が発生するため、仮想環境のパフォー

マンスが低下し、CPU 使用率とメモリ消費量が増加します。

Intel ベースのプロセッサの場合、このオプションが有効になっているとゲストの処理スピードが遅

くなる場合があるため、このオプションのチェックは外してください。このオプションを使用した

場合と使用しない場合の違いは、プロセッサによって異なるため、ご使用の環境に最適なオプショ

ン設定の検証をお勧めします。

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図 11:ストレージ設定

大容量ストレージコントローラは、デフォルトで IDE コントローラに設定されています。デフォル

トのままで問題ありませんので、ここは変更する必要はありません。

図 12:ネットワーク設定

ネットワークアダプタを有効化が選ばれていることを確認してください。特にドメインコントロー

ラの場合は、非常に重要になります。

以下に割り当てオプションの説明をします。重要なオプションですので、よくお読みください。

未割り当て

ネットワークカードが全く無い状態になります。使わないでください。

仮想ゲスト A 仮想ゲスト B

ネットワーク

物理ホスト

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NAT

この場合、ゲストマシンはインターネットやネットワークへのアクセスは可能ですが、他のホスト

からこのゲストマシンへアクセスすることはできません。

ブリッジ アダプタ

これは一番危険なオプションです。ゲストマシンはネットワーク上に存在することになるため、他

のホストからもこのゲストにアクセス可能になります。つまり、ネットワーク上の物理サーバと同

様の扱いになります。

この設定はドメインコントローラ(またはアプリケーションサーバ)を事業継続目的で使用する場

合にのみ、使用してください。検証目的では、使用しないでください。

ネットワーク

ネットワーク

仮想ゲスト A

仮想ゲスト A

仮想ゲスト B

仮想ゲスト B

物理ホスト

物理ホスト

内部ネットワーク

仮想ゲストマシンは、同一ホスト上の他のゲストマシンとつなぐことはできますが、ホストの外部

へのアクセスはできません。

テスト環境では、この設定を使用してください。

ホストオンリー アダプタ

この場合、仮想ゲストマシンは、ホスト上の他のゲストマシンにつなぐことはできません。

メモ: Windows Server 2003 の場合、アダプタータイプは、Intel PRO/1000 MT Server または

Intel PRO/1000 MT Desktop アダプタのどちらかになります。

ネットワーク

ネットワーク

仮想ゲスト A

仮想ゲスト A

仮想ゲスト A

仮想ゲスト B

仮想ゲスト B

物理ホスト

物理ホスト

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実行

ゲスト構成が完了しましたら、起動してください。

Windows 詳細ブートオプションを開くため、BIOS POST後、すぐに F8 キーを押します。

Windows Server 2008かそれ以降で、ホストが Windows Server 2003 R2 または Windows Server 2003の

場合、セーフモードとネットワークを選びます。

ホストが Windows 2000 Serverでドメインコントローラである場合、ディレクトリサービス復元モー

ドを選んでください。 ログイン画面が表示されるのを待ちます。

ログインしたら、ネットワークカードに正しい IP アドレスを設定する必要があります。もしこれが

ドメインコントローラで、ネットワークセーフモードで稼働している場合、アクティブディレクト

リが動作しているため、この作業は迅速に完了する必要があります。

メモ: Windows Small Business Server 2011 / Windows Small Business Server 2008 / Windows Small

Business Server 2003ホストはドメインコントローラです。

セーフモードで実行してください!

スタート > コントロールパネル > 管理ツール > サービス を実行します。ここで、すべての OEMサ

ービス(HP Networking や BackupEXEC など)を停止してください。これらは実行されませんし、

必要でもありません。これらが無効にされない場合、ログインまで 1 時間以上待たされる場合があ

ります。もはや存在しないハードウェアにアクセスしようとして、CPU パワーを浪費するためです。

メモ: ShadowProtect リカバリ環境を起動してブート構成ユーティリティーでサービスを無

効にすることで、ゲストを立ち上げる前に、このステップを実行することもできます。

(サービスの編集は、次より実行できます: 詳細オプション > 追加ブートツール >

レジストリツールセット グループ)

通常モードで再起動します。

最終処理

Windows Server 2008 サービスパック 2 か、それ以降の OSの場合、最後にもうひとステップ必要で

す。先に設定した IPアドレスは保持されません。

そのため、管理者権限でコマンドプロンプトを実行する必要があります。

図 13: コマンドプロンプト

以下のコマンドを入力します。

netsh interface ipv4 reset "<interface>"

「interface」というのは、接続設定に割り当てられた名前で、特にその名前にスペースが含まれてい

る場合、「 " 」を最初と最後につける必要があります。

IPアドレスを再設定し、再起動します。

メモ: Windows Small Business Server 2008 や Windows Small Business Server 2011では、Windows

SBSコンソール内のインターネットへの接続ウィザードを実行してください。

ログインし、IPアドレスが保持されているかを確認します。

最後に、コントロールパネル > ネットワークと共有センターを開きます。

クライアントを接続できない、アクティブディレクトリが正常に動作しないなどの問題を防ぐため、

ネットワークの場所は、ドメインに設定されている必要があります。

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参考

関連のある StorageCraft 製品

ShadowProtect Server

ShadowProtect Desktop

関連のあるプラットフォーム

Windows Server 2008 (64ビット版)

Windows Server 2008 R2

Windows 7 (64ビット版)

追加資料

Hardware Independent Restoreベストプラクティスガイド

お問い合わせ

ストレージクラフト ジャパン株式会社

103-0026 東京都中央区日本橋兜町 5-1 METLIFE兜町ビル 3階

TEL: 03-5847-7938

URL: www.storagecraft.co.jp

Email: [email protected]