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TOKAI VISION(2017追補版)のポイント 2014年3月にTOKAI VISION(以下、本ビジョン)が策定され、本ビジョン に示された対応策を具体的に行動に移していくため、「アクションプラン」を作成 し、自治体、経済界、国が連携し、それぞれの役割を果たしながら着実に実施し、 フォローアップを行ってきたところである。 昨年度は、本ビジョンの策定後の経済・社会情勢の変化を捉え、「IT・ロボット 技術の開発・利活用促進」と「TPP等を契機とした更なる海外展開支援や国際化」 を本ビジョンの追補版にて「ブースト機能」として盛り込んできたところである。 第4次産業革命が急速に進展する中、企業が独自で新たな領域に挑戦する取組が活発で なく、大学や企業に偏在する多くの優れた技術シーズが地域発のイノベーション創出 につながっていない現状にある。また、製造業のみならずサービス業等の非製造業を 含む幅広い事業の地域未来投資を促進することで地域の「稼ぐ力」の好循環を促すこ となど、既存戦略を補完・強化し、スピードアップを図ることが必要となっている。 構成要素 以下の2点を2017追補版の構成要素とする。 イノベーションの強化 「産学官連携を活用したイノベーション創出環境の整備」 地域未来投資の促進 「地域未来投資促進法」を活用した地域経済の振興 1 参考2

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Page 1: TOKAIVISION(2017追補版)のポイント · ロボット介護機器開発 健康管理サポートサービス 専⾨職の専修学校整備 担い⼿として 地域の中核企業が

TOKAI VISION(2017追補版)のポイント

2014年3月にTOKAI VISION(以下、本ビジョン)が策定され、本ビジョンに示された対応策を具体的に行動に移していくため、「アクションプラン」を作成し、自治体、経済界、国が連携し、それぞれの役割を果たしながら着実に実施し、フォローアップを行ってきたところである。

昨年度は、本ビジョンの策定後の経済・社会情勢の変化を捉え、「IT・ロボット技術の開発・利活用促進」と「TPP等を契機とした更なる海外展開支援や国際化」を本ビジョンの追補版にて「ブースト機能」として盛り込んできたところである。

課 題

背 景

第4次産業革命が急速に進展する中、企業が独自で新たな領域に挑戦する取組が活発でなく、大学や企業に偏在する多くの優れた技術シーズが地域発のイノベーション創出につながっていない現状にある。また、製造業のみならずサービス業等の非製造業を含む幅広い事業の地域未来投資を促進することで地域の「稼ぐ力」の好循環を促すことなど、既存戦略を補完・強化し、スピードアップを図ることが必要となっている。

構成要素 以下の2点を2017追補版の構成要素とする。

Ⅰ イノベーションの強化 「産学官連携を活用したイノベーション創出環境の整備」

Ⅱ 地域未来投資の促進 「地域未来投資促進法」を活用した地域経済の振興

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参考2

Page 2: TOKAIVISION(2017追補版)のポイント · ロボット介護機器開発 健康管理サポートサービス 専⾨職の専修学校整備 担い⼿として 地域の中核企業が

世界屈指の⾃動⾞関連産業が集積し、製造品出荷額が全国の25%を占める我が国随⼀の「ものづくり圏」

戦略産業の強化

サポート

環境の整備

事業環境の整備〔IT・ロボット技術の開発・利活用先進地域の実現〕

国際化戦略〔更なる海外展開支援や国際化〕

環境産業ヘルスケア

産業航空機産業

自動車関連産業

ものづくりマザー機能※中小企業等の持つ高い技術力・人材力など、地域の競争力あるものづくりを支えている機能

〔ものづくり産業におけるIT・ロボット技術の利活用促進〕

戦略産業強化の下⽀え

東海地域の地域資源を発掘・活⽤し、地域経済を活性化

地域資源の活用

地域資源の発掘・磨き上げとビジネス化⽀援

各機関の枠を超えて連携し、相乗効果を発揮

(地域未来投資の促進)(地域発イノベーションの創出)

⾚字:今回の改訂 2

TOKAI VISION アクションプラン2017の概要

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<社会の変化>

狩猟社会

農耕社会 工業社会 情報社会

Society 5.0超スマート社会

<技術の変化>

第1次産業革命動力を取得(蒸気機関)

第3次産業革命自動化が進む(コンピューター)

第2次産業革命動力が革新

(電力・モーター)

第4次産業革命自律的な最適化が可能に大量の情報を基に人工知能が自ら考えて最適な行動をとる

Connected Industries・様々なつながりによる新たな付加価値の創出・従来、独立・対立関係にあったものが融合し、変化

→新たなビジネスモデルが誕生

もの×もの人間×機械・システム

企業×企業人間×人間

(知識や技能の継承)生産×消費

日本の現場力×デジタル多様な協働

個々の産業ごとに発展

<産業の在り方の変化>

総理発言(第5回「未来投資に向けた官民対話」(2016年4月12日))

我が国の大学は、生まれ変わる。産学連携の体制を強化し、企業から大学・研究開発法人への投資を、今後10年

間で3倍に増やすことを目指す。

イノベーション推進産学官対話会議

経産省 文科省

産業界大学・研発

産学官連携による共同研究強化のためのガイドライン

の策定(2016年11月)

産学官連携を活⽤したイノベーション創出環境の整備

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「地域未来投資促進法」を活⽤した地域経済の振興

<「地域未来投資」の特徴>(1)将来の市場規模拡⼤が⾒込まれる成⻑分野への投資(2)地域におけるリーダーシップと地元の産官学⾦との連携(3)明確なビジネス戦略とスピード感のある経営資源の集中投⼊

成⻑ものづくり

観光・スポーツ・⽂化・まちづくり

第4次産業⾰命関連

ヘルスケア・教育サービス

医療機器 航空機部品 バイオ・新素材

⺠間のノウハウを活⽤したスタジアム・アリーナ整備

訪⽇観光客の消費喚起 ⽂化財の活⽤

IoT、AI、ビッグデータを活⽤ IT産業の集積を地⽅に構築 データ利活⽤による課題解決・⾼収益化

ロボット介護機器開発 健康管理サポートサービス 専⾨職の専修学校整備

担い⼿として地域の中核企業が重要な存在

航空機市場の成⻑予測:国内⽣産額1.8兆円(2015年)⇒ 3兆円超(2030年)

スポーツ国内市場の成⻑予測:5.5兆円(2015年) ⇒ 15兆円(2025年)

健康医療関連国内市場の成⻑予測:16兆円(2015年) ⇒ 26兆円(2020年)

第4次産業⾰命関連の成⻑予測:付加価値額 30兆円(2020年)

農林⽔産・地域商社

農林⽔産品の海外市場獲得 地域産品のブランド化

6次産業化市場の成⻑予測:10兆円(2020年)

環境・エネルギー 環境ビジネス 省エネルギー 再⽣可能エネルギー

環境・エネルギーの成⻑予測:エネルギー関連投資:28兆円(2030年)

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