「5θθ 保健の科学 第 59巻 第 8号 2017年 ∞18-3342/17/¥250/論 文/JCOPY I
ヽ 、ミ
看護:介諄領域におけるロボ
'卜
との協―ロボットに期待するここと看護師や介護者の領分=
上別府圭子
1.看護・介護領域でロボットは活躍するのが
囲琴ゃ、棋?世界で:本工矢F能 (ハI)と の勝負が真剣に行々れていたりする昨今そある。東京大学では,企業と共同で2o15年から,がん研究に関連する約2,000万 件の論文をAIの「ヮトソィ」に学習させ,診断に役立てる臨床研究を行っていたところ,2015年 8月 ,診断が難しい60歳代の女性墨者の自血病をlo分はどで見抜いて,
東京大学匡科学研究所附属病院に適切な治療法を助言,女性の回復に貢献したとぃぅ。また,手術支援ロボジト「ダヴィンチ」が活躍する領域も増
ぅてきている。このように,診断や外科的手術治
琴の領域で,ハIや ロボツトがますます活躍していくだろうことは想像に難くない.
二‐々,看蓄や介護の領域ではどぅだろう.岩護
や介蓄では,従来,傍にいて見守ることや,話 し相テ||なる|と ,体に触4てヶァすることなどが車琴視されてきた。ゎが東京大学医学部附属瑞院?着護11,甲 琴は,「夕て,触れて,考える」看護である1等著自身|ま ,晦本心翠十として精神療法等の弩験奮積んだ後,看護師の資格を得て,現在は不族看護を専門としている。家族員が相互に
影響し合うシステムであるところの家族 (が, また家族外の医療システムと影響し合うところの全
体システム)を アセスメントして,最適な医療が
患者のもとへ届くよぅにケアする。それはAIやロボットにはできない分野だと思うが,いかがなものであろうか。
2.ロボットに期待すること。しないこと
= ロボツトと聞いて素人のわれわれが連想するのは
,ル 固い,冷たい1車い,正確,力持ち,速 く動l ξくこ|ができる,(繰 り返し同じこと―をしてユて― も)隼 きない;仕事を嫌がらない,例外がなぃ,
福・1呉ξ撃鮮 機
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うか…・ しかし本特集を読めばi自分の認識はず
いぶん古かったことがゎかる。長所と意あれた驀徴はさらに若きをかけられ,短所と思われた特徴は科学技術の進歩によらて改善を加えられてきているようである。柔らかく軽ぃ温かみのある素材
塩I二:二″警ζ合懲[12λ虐こf垢]:Lを
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看護の仕事の中で:抗がん剤をはじめスタッフ
筆者 :かみべっぷ きよこ隻「
杏賃脊学
踏辱守委質究科健康科学・看護学専攻家族看護学分野,東京大学大学院医学系研究科附属グローバルナ‐シングリサーチセンタ_ヘルスクオリテイアウトカムリサーチ分野)
保建0科学 =第 59巻 第8号 2017年
交■ビうであろうか,例えば,腹部の触診はどうであろうか。ゃはり「みて,触れて」の部分は;
人間の看護師が行う看護の本質であるようだ:
‐配薬や薬の時間の管理はお手の物だろう,飲み
づらい薬の飲み合わせ (混ぜてはいけないもの)
の管理も任せられる,子どもの気分に合わせで,|
今日はどのようにして飲ませようかという工夫
!ま,看護師 (や子どもの家族介護者である母親)
の方が得意かもしれない。配膳はロボジトにお願ぃできるとして,哺乳や食事介助にういては,ア
ッストの技術は開発可能″もヽしれないが,基本的
!1人間の看護師や介護者が行うべき事項であろう:「食」は「愛情」
`の通う領域である.|
介護の仕事の中で,体位変換,移動支援:彦乗‐
=援,入浴支援の技術はかなり進んでぃるようだ。
排泄支援の質もよくなつているようだ:これは特
,こ家族介護者の満足度がとても高いと聞く。しが
レールをじか年見て観察し,背中を流 したり:肌
に保湿クリームを塗ったりすることは,人間の着
講師や介護者が行う事項だろう。入浴介助で背中
を洗う看護師に (事情があって会うことのできな
かった)家族イメージを投影して,「幸せだな―あ』|しみ,みと語り,その翌1動に静かに|く なられた食道がんの紳士の事例が忘れられない。.
'1感覚器に障がいのある方の場合を合あて,情報提供やガィダンスなど,患者の認知の領域に働き
,、ι才る仕事の大きな部分は,ロボットにお願v)で
|き るかもし4ない.しかし,啓情あ領域tま ならたそう。未知の体験をする煎の漠然|した不安や
:
この先どうなっていくかわからないことへみ恐
竹1人間の気持ちは常に揺れ動き定まらない。そ
ういう人間が複数集まって,上位システムを形成
している.「パロ」にどこまでの癒しや共感・蘭係の修復を期待:で きるのだろうか.
|.看護師`介護者の領分 | : ‐
1霞市TI↑露東肇暑雰え曇渠[1晟稽言「警誓
.:[基漁5賃二i'9全異1,1檜11貨
`劣
薯亀町・介護者の領分であろう。今やロボ
'卜
は,人FFlの声のヽ ■ンや
=情
を読み取ってくれると蘭いてぃる。感情の機微を読み取らてくれる技術も開
発さ4る かもしれない, しかし:開発可能としヽうことと,(こ ういう言い方があるなら)ロ ボット
恣Iム2絣鋸準↑育ソ誌電際的な議論のたゅのAI開発ガイドライン案」を合む FAIネ ットラータ社会推進会議報告書2017
(案‐)Jを堅りまとゅ,パテウツケ|メ ントを募集●ている:「人間I AI(ロ ボッ‐卜).と の役割分担」
も貿章事項の1っ として報告されている.ま た,
このがイドラインの自:的の1つは,‐ 研究開発や利
活用に関する多様なステ‐クホルダ=を含む議論の加速化である.と されてぃる, この看護・介護領
域であれば,プロバィダーとなる着護師や介護者とエンドユーザ‐となる市民に加えて,倫理や哲
学・宗教学者らの叡智を借り,人間の領分の議論
を始ゅ琴めておく必要があるだろう.■の領域の研究と技術開発は,危機感を感じるほど進歩して
きている.
文 献 1‐
雌慰憾ξ不藝薦傑「マ箭勇(3)'2-6,2001.
菱
辱
壌華〓毒導毒