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シミュレーション医療学習の テクノロジーとその応用

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シミュレーション医療学習のテクノロジーとその応用

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コンテンツ

• Simulated Learning Environments (SLE)

• 学習を効果的・効率的・魅力的にするテクノロジー

• インストラクショナル・テクノロジー

• パフォーマンス・テクノロジー

• テクノロジーの使い方

• テクノロジーの学び方

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テクノロジー

• 問題解決のサイエンス(考え方と方法論)

• ハードなテクノロジー:自動車産業

• ソフトなテクノロジー:教育、業務、人材育成

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サイエンス

• 自然科学

• 医学、物理学

• 自然の法則を解明する(証明する、説明する、記述する)

• 人工(人が作ったシステム、人の目的を達する)科学

• 2020東京オリンピック、教育・学習・発達

• 未来を作る(処方する、デザインする、役に立つ)

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シミュレーション医療学習という学問

• 医療を安全・確実に行なえる人材・チームを養成する

• 人工科学

• 教育・学習・発達を科学的にデザインする

• 評価する(以前と比べる・対照群は不要)

• 学会・論文で発表できる

• 他施設でも応用できる

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コンテンツ

• Simulated Learning Environments (SLE)

• 学習を効果的・効率的・魅力的にするテクノロジー

• インストラクショナル・テクノロジー

• パフォーマンス・テクノロジー

• テクノロジーの使い方

• テクノロジーの学び方

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いいたいこと

• Simulated learningは医療職の教育・研修・パフォーマンス向上の方法論として定着した

• しかし、現状はゴールではない

• 次の課題はサイエンスとして発展させること

• インストラクショナル・テクノロジー、パフォーマンス・テクノロジーを応用する

• 実践研究、モデル開発

• 新しい医療文化を創造する

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シミュレーション医療学習

• Simulated learning environments (SLE)

• Simulated learning

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シミュレーション医療学習

• Problem-based learning

• ペーパーペイシェント

• 模擬患者

• ロールプレイ

• モデル&シミュレーター

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シミュレーション医療学習

• Problem-based learning

• ペーパーペイシェント

• 模擬患者

• ロールプレイ

• モデル&シミュレーター

• 事例に基づいた学習

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シミュレーション医療学習の目的

• エキスパートのように、問題解決ができるようになること

• できること、知っていること、分かったことを(組合わせ)応用することで、問題解決ができるようになること

• 学習した問題解決行動を、現場で活用できるようになること

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エキスパートの問題解決・認知構造

• 頭の中の整理棚に問題解決法が収納されている

• 新しい問題に遭遇したら整理棚を検索する

• 使えそうな問題解決法を取り出してくる(複数)

• 遭遇した問題を解決する方法を創出し解決する

• 問題解決の経験を整理棚に収納する(拡大)

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エキスパートの問題解決を学習する

• 頭の中の整理棚に問題解決法が収納されている

• 新しい問題に遭遇したら整理棚を検索する

• 使えそうな問題解決法を取り出してくる(複数)

• 遭遇した問題を解決する方法を創出し解決する

• 問題解決の経験を整理棚に収納する(拡大)

「収納する」 「引き出す」 その方法を学ぶ

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問題解決のスキーマ

!問題解決

学習成果問題解決能力

現実の問題応用 創出 問題解決

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エキスパートの問題解決能力

!問題解決

学習成果

問題解決能力

現実の問題応用 創出 問題解決

!問題解決

学習成果現実の問題応用 創出 問題解決

応用

応用

現実の問題 創出 問題解決現実の問題 創出 問題解決現実の問題 創出 問題解決

現実の問題 創出 問題解決

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問題解決ができる頭の組立て方

• 既に持っている知識構造を知る

• 既有知識・スキーマに紐づけながら、新しい知識・スキーマを導入する

• 新しい知識・スキーマを利用できるように、収納の工夫をさせる(小さな練習)

• 新しい知識・スキーマを問題解決に利用する練習を繰り返す

• 忘れないうちに現場で使わせ、できたことを承認する

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人は問題解決者として成長する

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小さなまとめ

• 問題解決能力を獲得する

• 事例に基づいた学習環境

• 学習をデザインする知識・テクノロジー

• 発達心理学、認知心理学・・・学習科学

• インストラクショナル・テクノロジー

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事例に基づいた学習の 4つのレベル

• 学習に没入できる環境整備(authentic, satisfaction)

• 医療の現場を模した状況で安全・確実な医療行為ができる、問題解決ができる(learning)

• 患者に安全・確実な医療を提供できる、患者の問題解決ができる(behavior)

• 患者のアウトカムにインパクトを与える(outcome)

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シミュレーション医療学習の責任範囲は?

• 学習に没入できる環境を整備できる

• 医療の現場を模した状況で安全・確実な医療行為ができる、問題解決ができる

• 患者に安全・確実な医療を提供できる、患者の問題解決ができる

• 患者のアウトカムにインパクトを与える

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A C L S > V Fシナリオ

• 前提条件

• 用語を知っている

• BLSができる

• 学習目標

• VFのアルゴリズムを選択できる

• アルゴリズムを使ってチーム蘇生ができる

• 評価

• 振り返り

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シミュレーション医療学習の構造

事例 シナリオ

学習目標

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シミュレーション医療学習の構造

事例 シナリオ

学習目標学習目標と教授法

(インストラクション) 知的技能

運動技能

態度技能

メタ認知

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シミュレーション医療学習の構造

事例 シナリオ

学習目標前提条件

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シミュレーション医療学習の構造

事例 シナリオ

学習目標前提条件既有知識

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シミュレーション医療学習の構造

事例 シナリオ

学習目標前提条件既有知識

学習者特性

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教授設計(インストラクショナル・デザイン)の要素

事例 シナリオ

学習目標前提条件既有知識

学習者特性

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学習者が獲得すべき問題解決の知識構造と学習目的

問題解決に用いた知的スキル・手技

問題解決に用いた言語情報

問題解決の経験 経験の取り出し方 応用の仕方

問題

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インストラクショナル・テクノロジー

• 意図的な学習の効果・効率・魅力をデザインする考え方と方法論

• 人はどうやって学ぶかについての理論(記述的理論)を活用し、学ぶことを支援する教授法をデザインする(処方的理論)

• 利用できる理論は何でも利用する・・・折衷主義

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インストラクショナル・テクノロジー

• 原理・ルール

• 経験学習(原理・ルールを実践に応用してみる)

• 実践の言語化・論文化(ナレッジ・ベース)

• 共有

• 利用と改善

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クローズドな

M Y・セオリー

• 経験中心

• 自己流の意味付け・解釈

• 応用問題に対応できない

• 信念・強い思い・誤概念

• 更新困難

• 素朴理論・素人理論

実践共同体の

O U R・セオリー

• 原理・方法論中心

• 応用可能

• 経験学習

• 実験、振り返り

• 言語化・論文化により共有

• 更新・発達容易

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小さなまとめ

• なぜ、テクノロジーか?

• 誤概念形成を防ぐ

• 共有・更新可能な合理的なマイ・セオリー(Ourセオリーの自分バージョン)を組立てる

• テクノロジー

• 問題解決の効果・効率を向上する

• シミュレーション医療学習の普及・発達を促進する

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シミュレーション医療学習の本当の目的

• 学習に没入できる環境を整備できる

• 医療の現場を模した状況で安全・確実な医療行為ができる・問題解決ができる

• 患者に安全・確実な医療を提供できる・患者の問題解決ができる

• 患者のアウトカムにインパクトを与える

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シミュレーション医療学習

シミュレーション医療学習の目的

!問題解決

学習成果

現実の問題応用 創出 問題解決

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インプリメンテーション:容易ではない

• 学習に没入できる環境を整備できる

• 医療の現場を模した状況で安全・確実な医療行為ができる・問題解決ができる

• 患者に安全・確実な医療を提供できる・患者の問題解決ができる

• 患者のアウトカムにインパクトを与える

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インプリメンテーション:解決法

• 学習に没入できる環境を整備できる

• 医療の現場を模した状況で安全・確実な医療行為ができる・問題解決ができる

• 患者に安全・確実な医療を提供できる・患者の問題解決ができる

• 患者のアウトカムにインパクトを与える

「コーチング」 「阻害因子排除」 「促進要因導入」 成功体験

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パフォーマンス・テクノロジー

• インストラクショナル・テクノロジーを職場へ拡張

• パフォーマンス:業務として期待される結果を出す

• 職場・業務の工夫(non-learning)

• 個人の能力向上(learning)

• 成長:業務(work)に基づいた学習成果ととらえる

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パフォーマンス・テクノロジー

• インストラクショナル・テクノロジーを職場へ拡張

• パフォーマンス:業務として期待される結果を出す

• 職場・業務の工夫(non-learning)

• 個人の能力向上(learning)

• 成長:業務(work)に基づいた学習成果ととらえる

Work-based learning Workplace learning

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業務を中心とした学習

• Work-based learning・インフォーマル学習というテクノロジー

• ナレッジ・マネジメント

• ジョブ・エイド

• Just-in-timeインストラクション

• デザインはインストラクショナル・テクノロジーを拡張

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シミュレーション医療学習の目的

!問題解決

学習成果

現実の問題応用 創出 問題解決

シミュレーション医療学習の責任範囲

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シミュレーション医療学習+職場内学習のゴール

!問題解決

学習成果

応用 創出 問題解決

シミュレーション医療学習の責任範囲

現実の問題

職場学習の責任範囲

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インストラクショナル・テクノロジー

パフォーマンス・テクノロジー• 学習に没入できる環境を整備できる

• 医療の現場を模した状況で安全・確実な医療行為ができる・問題解決ができる

• 患者に安全・確実な医療を提供できる・患者の問題解決ができる

• 患者のアウトカムにインパクトを与える

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テクノロジーを応用する

• 学習(learning)しただけでは行動変容(behavior)は起こらない

• 学習を行動変容に転移するには

• 学習の精緻化

• 職場学習と連携

• 業務を教材化し(in situ learning)SLを補助的に活用

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テクノロジーを応用する

• 新人看護師・研修医のパフォーマンス診断

• パフォーマンス改善の処方箋(学習プラン)の作成

• パフォーマンス向上

• Non-learning:ジョブ・エイド、サポートシステム

• Learning:ツールの使い方を練習する

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パフォーマンスに必要な認知能力

• 仕事の覚え方

• 予測する、真似る、試す、結果を評価する

• 仕事の出来を分析する

• 診断する、計画する、決断する、因果関係を説明する

• 仕事を終わらせる

• 影響力、交渉力、チームワーク、記録

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小さなまとめ

• 2つのテクノロジーを共通のツールにする

• 研修と業務を連携する

• 独習(eラーニング)、集合研修、職場学習をブレンドする

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テクノロジーの学び方

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ホップ・ステップ・ジャンプ@ J S I S H

• 独習

• 自主勉強、事前学習

• 集中的な集合研修

• 20時間合宿研修

• 発展学習

• 実践と事例研究会

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いいたいこと

• Simulated learningは医療職の教育・研修・パフォーマンス向上の方法論として定着した

• しかし、現状はゴールではない

• 次の課題はサイエンスとして発展させること

• インストラクショナル・テクノロジー、パフォーマンス・テクノロジーを応用する

• 実践研究、モデル開発

• 新しい医療文化を創造する

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• 沖縄県地域医療再生基金事業・最終年度企画

• 「日本におけるシミュレーションのこれからを考える

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• おきなわシミュレーションセンター