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KAIRIN 予備校 2018夏期講習 石橋数学 数学 B 特別講義 平面ベクトル 導入編 KAIRIN 予備校 石橋校

数学 B 特別講義 平面ベクトル(2)ベクトルの和は、 「移動の足し算」or「平行四辺形の対角線」 + b = ?a ①移動の足し算 ②平行四辺形の対角線

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K A I R I N 予備校

2018夏期講習

石橋数学

数 学 B 特 別 講 義

平面ベクトル導 入 編

KAIRIN予備校 石橋校

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数学 B ベクトル

第1章導入編

1

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§1.ベクトルの基礎基本

1.ベクトルとは・・・・?

→ 、 を持つ量を矢印を使って表現したもの。

使用例)「力」「速度」・・・物理学では超重要なアイテム

①力の合成 ②力の分解

3 N

重力 6 N 30°90° 4 N

2.数学における「ベクトル」の考え方

→ を表す矢印(物理では「変位」と表現)

B

AB・・・点 Aから点 Bへの移動

どれくらいの距離?・・・ベクトルの長さ

どんな方向?・・・・・・ベクトルの向き

AAを , Bを という。

(1)「逆ベクトル」とは・・・?

→ 逆の移動 =

Q PQ と QP は互いに逆ベクトルである。

PQ

QP

Pまた、 とすると、

2PQ = a

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(2)ベクトルの実数倍とは・・・・?

図で,AB=BC=CDとする D

図において、

C

AD の移動は ABと比べて、「向きが同じで距離が3倍」

B

A また、AC = b と表すと、

AB= , AD = , DB = , BA =

3.ベクトルの性質

(1)「大きさ」と「向き」が等しいベクトル

は「同じベクトル」とする。

※始点・終点・経路によらず、

「大きさ」「向き」が等しければ

それらのベクトルは「等しい」

例)①図1において、

AB と同じベクトルは・・?

② AF= b とすると、

b= ,

また、BE=

③ AB= a とすると、

FC = , DE = , CF =

3

図1

A ・ ・F

B ・ ・EG

C ・ ・D

↑正六角形のつもりです。

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(2)ベクトルの和は、

「移動の足し算」or「平行四辺形の対角線」

+ b = ?a

①移動の足し算 ②平行四辺形の対角線

B

A C b

b O

a

B a

A

例題1)図2において、

次の式によって表されるベクトルを

図中に記入せよ。

① p = AB + AF

② q = AB+ BC

③ r = AB + CD + CG + GD

④ s = GD - GE

例題2)図3において、

AB= a , AF= b とするとき、

次のベクトルを a , b の和で表せ。

⑤ BC =

⑥ AE =

⑦ AD =

図2

A ・ ・F

B ・ ・EG

C ・ ・D

↑正六角形のつもりです。

図3

A ・ b ・F

a

B ・ ・EG

C ・ ・D

↑正六角形のつもりです。4

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(3)ベクトルの差は、

「逆ベクトルの和」or「引かれる方を向くベクトル」

- b = ?a

①逆ベクトルの和 ②引かれる方を向くベクトル

b ba

b

a a

4.ベクトルの「和」・「差」の考え方

(1)まわり道の原理

右の図で、ABを点Pを中継地点として、

2つのベクトルに分けると、 B

AB=( )

同様に、CDについて、

A ・P

点Pを中継地点として、2つに分けると、

CD=( )

点Qと点Rを通るように、3つに分けると、

・ D

CD=( )Q

・R

★重要★A

Aを始点とするベクトル APを,

Oを始点とするベクトルにしたい・・・

O・

OP =( ) P 5

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(2)右-左の法則 B

右の図で、ABの始点をOに変えたい・・・

・S

AB=( ) O・

同様に、ABの始点を点Sに変えたい・・、

AB=( )

Point

ベクトルの始点を変える → 「まわり道の原理」「右-左の法則」

例題3)右の図の長方形 ABCDで、点 E,Fはそれぞれ AD,BCの中点である。

次の①~④のベクトルを E

ABとAEを用いた式で表せ。 A D

① ACG

B C

② AGF

③ BG

④ EC

6

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5.ベクトルの成分表示

→ ベクトルの「大きさ」と「向き」を2つの数字で表したもの

「ABは、どんなベクトルですか・・?」(大きさは?、向きは?)B

B

30°A A

y

B

a a

A 0 x

(1)ベクトルの和と差の成分表示

A3

B1

0 1 2 x

(2)ベクトルの実数倍の成分表示

P4

2A

0 3 6 x

7

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例題4)

1. a =(2,3), b =(1,-4)のとき、次のベクトルを成分で表せ。

(1) a + b (2) a - 2b (3) 4b - 3a

2.次の2式を同時にみたすベクトル a , b の成分を求めよ。

(1) 2a + b =( 1,4) (2) 2a - 3b =(5,8)

a + b =(-2,8) 3a - 2b =(0,7)

6.ベクトルの絶対値

→ ベクトルの「大きさ」のみを計ったもの

y y

A(2,3)

B(-4,3)

0 x 0 x

8

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例題5)

OA=(2,0)、OB=(1,2)として、

次の①~④のベクトルを作図し、また、その絶対値を求めよ。

① OC=3 OA+2 OB ② OD=-2 OA+3 OB ③ OE=-2 OA- OB

④ OF=2 OA- OB ⑤ OG=5 OA-2 OB ⑥ OH= OB-3 OA

y

x

9

O A

B

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7.平行なベクトルのきまり

(1)平行ならば実数倍 a // b ( a と b が平行)

0 x

a // b

(2)平行ならば成分比が等しい

a = (x1 , y1) b = (x2 , y2)とするとき、

a // b

例題6)

a =(-2,1), b =(1,1), c =(3,2)のとき、

( a + tb ) // ( b - c ) となる実数tを求めよ。

10

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(3)一直線上なら「1点共有かつ平行」

A B P

右図において、OPは ・ ・ ・

OP=tOA+3OB

で表されるベクトルである。

3点、A,B,Pが同一直線上にあるとき、 ・

tの値を求めよ。 O

8.「内積」とは・・・・?

ベクトルの積・・・・・a

とb

のかけ算?

大きさに注目した積 →

*物理では「仕事量」を表す。

*仕事の量はどのくらい?

向きに注目した積 →

*物理では「力のモーメント」「ローレンツ力」を表す。

*2本ベクトルにともに垂直なベクトルはどっち向き?

例)A子さんが、質量 20kgの荷物にひもを付けて50 Nの力で引っ張ったところ、

荷物は床に沿って 20m移動した。このときの A子さんの仕事量Wを求めよ。

50N30°

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(1)内積は「大きさ、大きさ、コサインなす角」

B | OA |=20, | OB |=50, ∠ AOB=30°

のとき、

O OA・OB=| OA|| OB| cos30°A

例題7)右の1辺の長さが2の正六角形において、次の内積を求めよ。

①AB・AO A

B F

②AB・AF

③AO・BF

C E

④OA・OD

(2)内積は「エックスエックス+ワイワイ」

B(x2,y2)

A(x1,y1)

0 x

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例題8)次の2つのベクトルのなす角をθとするとき、cosθを求めよ。

①OA=(3,4)、OB=(2,1)

②OC=(2,-3)、OD=(4,-6)

9.内積の計算法則 ~文字式とほとんど同じ~

*注:内積は「かけ算」ではないので、

①「×」の記号は使わない。

②「・」の記号を付け忘れない。

③ベクトルは2乗できない(そもそも数字ではないので・・)

13

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例題9) 次の問に答えよ。

(1)|OA|=2、|OB|=3、|OA-3OB|= のとき、

OA・OBを求めよ。

(2)|OA|=2 、|OB|=1、|2OA+OB|= のとき、

OAとOBのなす角を求めよ。

(3)

14

 の内積を求めよ。 と 

  のとき、    

OBOA

OCOBOAOCOBOA 02,4||,3||,3||

13

31

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例題10)次の問に答えよ。

(1)

|OA|=2,|OB|=3, (OA-OB) ⊥ (6OA+OB)のとき、

① OAとOBのなす角を求めよ。

②|3OA-2OB|を求めよ。

(2)

a =(3,1), b =(1,2), c = a + tb とするとき、

│c│ の最小値とそのときのtの値を求めよ。

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10.単位ベクトルは大きさで割れ!

(1)OA=(3,2)と同じ方向の単位ベクトル e を作れ。

(2)OB=(2,-4)に平行で、大きさが3のベクトル x を作れ。

11.三角形の面積

θ

O B

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例題11)

(1)次の2つのベクトルで作られる△OABの面積を求めよ。

①OA=(3,2)、OB=(6,-1)

②OC=(-5,-4)、OD=(2、0)

(2)3点A(1,-1)、B(2,1),C(-1,2)で作られる△ABCの面積を

求めよ。

17

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§2.位置ベクトル

1.位置ベクトルとは・・・・?

「1次独立」・・・・2本のベクトルが「平行でない」「ともに0でない」とき、

この2本のベクトルの関係を「1次独立である」という。

「位置ベクトル」・・平面上の点の位置を表すときに、

基準となる点(観測点)=始点を決めて、そこからの方向・距離を

2本の1次独立なベクトルを用いて表現したもの。

*基準なる2本のベクトルのことを「基底ベクトル」という。

例) P

左図で、2本の1次独立なベクトル

Q OA,OBを使うと、

点 P、Qの位置は、

B OP=2 OA+3 OB

OQ=- OA+2 OB

と表すことができる。

O A

例題1)

右の正六角形において、P、Q、R A

は各辺の中点である。

AB、AFを基底ベクトルとして B F

次のベクトルを表せ。

① AD ② AC ③ AP ④ AR

⑤ PQ P O

C E

Q R

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2.位置ベクトルの本当の意味

例題2)

OA=(2,0)、OB=(1,2)として、

次の①~④のベクトルを作図し、また、その絶対値を求めよ。

① OC=3 OA+2 OB ② OD=-2 OA+3 OB ③ OE=-2 OA- OB

④ OF=2 OA- OB ⑤ OG=5 OA-2 OB ⑥ OH= OB-3 OA

y

x

★位置ベクトルは座標と同じ OC=3 OA+2 OBは C(3,2)と何も変わらない

19

O A

B

O A

B

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例題3)

下の図で、点C~Fの位置を、OA、 OB を使った位置ベクトルで表せ。

D

F C

B

0 A E

H

G

例題4)

右の正六角形において、P、Q、Rは各辺の中点である。AB、AFを基底ベクトルとして

次のベクトルを表せ。 ① AD ② AC ③ AP ④ AR ⑤ PQ

E D

FC

A B

20

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3.内分点の位置ベクトル

ℓ 直線ℓ上の線分 ABをm:nに内分する点 Pの

B 位置(座標)を2つの基底ベクトル OA,OBで

n 表す。

P

A

・O

【公式】

始点を Aとする

1.2点 P,Qをm:nに内分する点 Rの位置ベクトルは・・・、

2. の式で表される点 D の位置は・・・、

例)

OA=(2,4),OB=(-4,6)として、次の問に答えよ。

①ABを2:1に内分する点 Cの位置ベクトルをOA,OBで表せ。

② ①で求めた点 Cの座標を求めよ。

21

AD=aAC+bAD

a+b

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例題5)

(1)△ABCの内部に点Pがあり、

2PA+PB+PC=2CA ・・・・・・・・・・・①

の関係が成り立つとき、点Pの位置を図示せよ。

A B

(2)平面上に2つのベクトルOA,OBがあり、同じ平面上に点Pがある。

5PO-8PA-9PB=0 のとき、図に点Pを作図し、

点 Pの位置について説明せよ。

O B

22

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(3)

△ABCの内部の点Pが、2 PA + PB + 3 PC = 0 を満たすとき、Pは

どのような位置にあるか。

23

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4.直線上の動点の位置ベクトル(=直線のベクトル方程式)

点A(2,1)と点B(1,3)があるとき、OP =α OA +β OB

で表される点Pの存在範囲は、α、βによってどのように変化するか。

(1)β=0

(2)-1≦α≦2、β=0

2 4

O

A

B

O

A

B

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(3)α+β=1

(4)α+β=1,0≦α, 0≦β

25

O

A

B

O

A

B

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5.何が何でも

OP = △ OA + □ OB △+□=1 の形にする!

(1) 平面上に、△OABがあり、動点Pが

OP = α OA + β OB , 4α+3β=2 を満たして動くとき、

点Pの動く領域を図示せよ。

B

O A

26

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(2)OA =(2,2), OB =(-1,2)を使って、OP を

OP = α OA + β OB , 2α+3β=6, α≧0,β≧0

と定義するとき、点Pの動く領域を図示せよ。

27

O

AB

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§3.ベクトル方程式

1.ベクトル方程式

① 定義

図形の方程式・・・図形上の動点を P(x、y)とし、xとyの関係式を等式で表し

たもの。(例:x+2y-3=0、y=3x2-1,x2+y2=1)

図形のベクトル方程式

・・・図形上の動点 Pの軌跡 (OP)を、位置ベクトル(OA,OB,など)

を用いて表したもの。

② 円のベクトル方程式

・中心が A(1,3)で半径2の円のベクトル方程式

③ 直線のベクトル方程式

ⅰ)傾き で、切片が3の直線

28

12

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ⅱ)点 A(2,-4)を通り、傾き-3の直線

ⅲ)2点 A(1,3),B(3,7)を通る直線

29

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2.直線のベクトル方程式作成

△ ABCの、辺 ABの中点をM、辺 ACを1:2に内分する点を Nとし、

CMと BNの交点を Pとする。C

ⅰ)直線 BNの式(媒介変数はtを使用)

N

P

A M B

ⅱ)直線 CMの式(媒介変数はsを使用)

30

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ⅲ)点 Pの座標(位置ベクトル)

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3.交点の位置ベクトル

例題1)

△OABの辺OAを2:1に内分する点をC,辺OBを3:1に内分する点をD、

辺ADとBCの交点をPとする。

B

O A

32

めよ。   AQ:QBを求

、の交点をQとするとき 直線OPと直線AB

 をもちいて表せ。 と  を  

。とし、次の問に答えよ  

)2()1(

,

baOP

bOBaOA

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例題2)

△ABCの辺ABを2:1に内分する点をMとし、辺ACを3:2に内分する点を

Nとする。CMとBNの交点をPとし、APとBCの交点をQとする。

(1) AP を AB ,AC で表せ。

(2) AQ を AB ,AC で表せ。

C

A B

34

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例題3)(センター試験より)

三角形ABCの辺ABの中点をM、辺ACを1:2に内分する点をNとする。

線分BNと線分CMの交点をEとする。このとき、

である。

線分AEの中点をP、線分BCの中点をQとするとき、

である。

直線AM上に点G、直線AN上に点Hをとり、線分GHの中点をRとする。そして、

とするとき、P、Q、Rが一直線上にあれば

である。

C

A B

36

ANAMAE][][

][][

ANAMPQ][][

][][

ANyAHAMxAG   ,

][][ コケ xy

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石橋高校専門予備校石橋高校( )年 氏名[ ]