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1 東京都立駒込病院外科系臨床研修プログラム (令和 2 年度採用)

東京都立駒込病院外科系臨床研修プログラム (令和 …6疾病・病態のうち急性上気道炎、肺炎、急性胃腸炎、気管支喘息(4疾病・ 病態)を有する患者の診療にあたる。

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東京都立駒込病院外科系臨床研修プログラム

(令和 2 年度採用)

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目次

第1 研修プログラムの名称

第2 研修プログラムの目的及び特色

第3 プログラム責任者の氏名

第4 実務研修の方略

第5 指導体制

第6 到達目標の達成度評価

第7 プログラムの修了認定

第8 プログラム修了後の進路

第9 研修医の募集と選考

第10 研修医の処遇

第11 アルバイトに関する事項

第12 2年間の代表的なスケジュール

3

第1 研修プログラムの名称

東京都立駒込病院外科系臨床研修プログラム

第2 研修プログラムの目的及び特色

1 目的

臨床研修医にとって必須の初期診療を含む基本的診断・治療の技能を修

得する。併せて、患者や医療スタッフへの適切な対応や問題対応の思考や生

涯学習の習慣を身につける。

2 特色

基幹型臨床研修病院である当院は、プライマリ・ケアから内科専門各科又

は外科に至るまでの、幅広い研修を駒込病院で行うとともにほかの都立病

院と連携して研修を行っている。(小児科は、都立広尾病院・都立大塚病院・

都立墨東病院・都立小児医療総合センター、産婦人科は、都立大塚病院、精

神科は都立松沢病院、救急は都立墨東病院・都立広尾病院・都立多摩総合医

療センター。)

内科系と外科系を中心に、ローテート方式をとっている。

地域医療は、文京区医師会または小石川医師会の施設(地域医療を行って

いる病院または診療所)にて実習する。

最初の1ヵ月間はオリエンテーションとして、各レジデント担当のメン

ターの属する科で、患者、患者家族との接遇や点滴などの診察、診療の基本

的なことを学び、また講義を通じて輸液やインスリンなどの使い方、検査所

見の読み方なども指導している。2年間を単位にほぼ隔週で、早期教育講義

を行っており、また CPC も定期的に開催し、研修医にも発表の場を設けて

いる。各種学会・研究会への発表を積極的に指導している。

第3 プログラム責任者の氏名

(プログラム責任者) 副院長 五嶋 孝博

第4 実務研修の方略

医師臨床研修指導ガイドライン2020年度版(以下ガイドライン)には、

到達目標は、医師としてのあらゆる行動を決定づける基本的価値観(プロフェ

ッショナリズム)、医師に求められる具体的な資質・能力、そして研修終了時

にほぼ独立して遂行できる基本的診療業務という3つの領域からなる、と記さ

れている。この到達目標を達成するための本プログラムにおける実務研修の方

略を以下に記載する。

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1 研修期間

研修期間は原則として2年間以上とする。基幹型臨床研修病院での研修

期間は最低80週である。救急部門の4週、地域医療の4週、小児科の4週、

産婦人科の4週の合計16週は協力型臨床研修病院および臨床研修協力施

設で行う。

2 研修分野ごとの研修期間

オリエンテーションを含む外科24週(食道、肝胆膵、胃、大腸、乳腺、

呼吸器外科の3から6科を4ないし8週)、内科24週(消化器、循環器、

呼吸器、腎臓、肝臓、膠原病、糖尿病・内分泌、脳神経、血液、感染症、腫

瘍内科から6科を4週)、救急部門として総合診療科4週、麻酔科4週、ER

4週の合計12週、地域医療4週、小児科4週、産婦人科4週、精神科4週、

一般外来として総合診療科4週、病院で定めた必修科目として麻酔科4週。

自由選択枠の12週を駒込病院の外科、整形外科、骨軟部腫瘍科、脳神経外

科、皮膚腫瘍科、形成再建外科、腎泌尿器外科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科・

頭頸部腫瘍外科、麻酔科等から選択。

3 臨床研修を行う分野・診療科

(1)オリエンテーション

研修開始1週目に3日程度の座学形式のオリエンテーションを行う。

内容はガイドラインに準拠する。研修開始1から4週目を配属された内

科診療科において医療行為関連の理解と実習を中心としたオリエンテー

ション期間として OJT 形式で研修する。さらに研修1から8週目に座学

で1時間×12回程度のレクチャーを行う。

(2)必修分野

① 内科

駒込病院内科11診療科のうち6診療科を4週間ずつ、合計24週の研

修を行う。病棟研修が主体となる。当院内科は臓器別に編成されているため、

研修する疾患が特定の領域に偏らないよう原則として循環器、呼吸器、消化

器、腎臓内科をローテートに含めるようにする。当院内科研修で、経験すべ

き29症候のうち、ショック、体重減少・るい痩、発疹、黄疸、発熱、もの

忘れ、胸痛、心停止、呼吸困難、吐血・喀血、下血・血便、嘔気・嘔吐、腹

痛、便通異常、腰・背部痛、関節痛、排尿障害、興奮・せん妄、抑うつ、終

末期の症候(20症候)に対する研修を行う。

また、経験すべき26疾病・病態のうち、認知症、急性冠症候群、心不全、

大動脈瘤、高血圧、肺癌、肺炎、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、急性胃腸

炎、胃癌、消化性潰瘍、肝炎・肝硬変、胆石症、大腸癌、腎盂腎炎、腎不全

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(17疾病・病態)を有する患者の診療にあたる。

② 外科

駒込病院外科6診療科(食道、肝胆膵、胃、大腸、乳腺、呼吸器)のうち

3から6科を4ないし8週ローテートし合計24週を必須とする。一般診

療において頻繁に関わる外科的疾患への対応、基本的な外科手技の習得、周

術期の全身管理などに対応するため、病棟研修を主体として手術にも参加す

る。2年間のうち数回の鼠径ヘルニアを執刀医として経験する。経験すべき

29症候のうち黄疸、発熱、吐血・喀血、下血・血便の4症候を、経験すべ

き26疾病・病態のうち肺癌、胃癌、胆石症、大腸癌の4疾病・病態を有す

る患者の診療にあたるほか、縫合、中心静脈カテーテル留置等の手技や鼠径

ヘルニアの執刀医を担当する。

③ 小児科

駒込病院、都立広尾病院、都立大塚病院、都立墨東病院、都立小児総合

医療センターのいずれかで4週間の研修を行う。幅広い小児科疾患に対す

る診療を行う病棟研修を主体とする。小児科研修で、経験すべき29症候の

うち発熱、意識障害・失神、けいれん発作、呼吸困難、嘔気・嘔吐、腹痛、

便通異常、成長・発達の障害(9症候)の研修を行う。また、経験すべき2

6疾病・病態のうち急性上気道炎、肺炎、急性胃腸炎、気管支喘息(4疾病・

病態)を有する患者の診療にあたる。

④ 産婦人科

都立大塚病院で4週間の研修を行う。頻繁に遭遇する女性の健康問題へ

の対応等を習得するために病棟研修を主体とする。産婦人科研修で経験す

べき29症候のうち妊娠・出産の研修を行う。

⑤ 精神科

駒込病院、都立松沢病院のいずれかで4週間の研修を行う。精神科リエ

ゾンチームでの研修を主体として精神保健・医療を必要とする患者とその

家族に対して、全人的に対応する能力の向上を目標とする。精神科研修で経

験すべき29症候のうち興奮・せん妄、抑うつ(2症候)の研修を行う。ま

た、経験すべき26疾病・病態のうちうつ病、統合失調症、依存症(3疾病・

病態)を有する患者の診療にあたる。経験できなかった疾病については座学

で代替する。

⑥ 救急

駒込病院総合診療科で4週、麻酔科で4週、ER(都立広尾病院、都立墨

東病院、都立多摩総合医療センターのいずれか)で4週、合計12週の研修

を行う。総合診療科では外来および緊急入院となった患者の病棟研修を行う。

ER では外来での初期救急対応の研修を行う。麻酔科では気管挿管を含む気

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道管理及び呼吸管理、急性期の輸液・輸血療法、並びに血行動態管理法につ

いて研修する。救急研修で経験すべき29症候のうちショック、発熱、頭痛、

めまい、意識障害・失神、けいれん発作、胸痛、心停止、呼吸停止、吐血・

喀血、下血・血便、嘔気・嘔吐、腹痛、便通異常、熱傷・外傷、腰・背部痛、

運動麻痺・筋力低下、排尿障害、興奮・せん妄(20症候)の初期対応を行

う。また、経験すべき26疾病・病態のうち、脳血管障害、急性冠症候群、

心不全、大動脈瘤、肺炎、気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患、急性胃腸炎、消

化性潰瘍、胆石症、腎盂腎炎、尿路結石、腎不全、高エネルギー外傷・骨折

(14疾病・病態)を有する患者の診療にあたる。

⑦ 一般外来

駒込病院総合診療科で4週間のブロック研修を行う。初診患者の診療を

中心に慢性疾患の継続診療も含めて研修を行う。一般外来では経験すべき

29症候を広く経験でき、ひとつの症候から適切な臨床推論プロセスを経て

臨床問題を解決する研修を行う。経験すべき26疾病・病態のうち心不全、

高血圧、糖尿病、脂質異常などの慢性疾患の継続診療を研修する。

⑧ 地域医療

2年次に文京区医師会または小石川医師会に所属する診療所・病院2な

いし3施設で4週間の研修を行う。研修は一般外来に加えて、指導する医師

に同行する訪問診療を含めることにより、患者が営む日常生活や居住する地

域の特性に即した医療について理解し実践する。希望により文京保健所で1

~2日程度の研修も可能である。

⑨ 選択科目:外科

原則として外科および駒込病院の外科系;整形外科、骨軟部腫瘍科、脳

神経外科、皮膚腫瘍科、形成再建外科、腎泌尿器外科、婦人科、眼科、耳鼻

咽喉科・頭頸部腫瘍外科、麻酔科等からプログラム責任者、研修管理委員長、

研修管理副委員長と相談のうえ、1ないし3診療科を選択して合計12週の

研修を行い外科系のさらなる基本的診療業務の習得に努める。

4 プログラム参加施設

(1)基幹型臨床研修病院

ア 名称

東京都立駒込病院

(消化器内科、呼吸器内科、循環器内科、脳神経内科、血液内科、腎

臓内科、肝臓内科、膠原病科、糖尿病・内分泌内科、腫瘍内科、緩和

ケア科、総合診療科・救急科、神経科、小児科、食道外科、肝・胆・

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膵外科、胃外科、大腸外科、乳腺外科、呼吸器外科、整形外科、リハ

ビリテーション科、骨軟部腫瘍科、脳神経外科、皮膚腫瘍科、形成再

建外科、腎泌尿器外科、婦人科、眼科、耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍科、

歯科口腔外科、感染症科、麻酔科、内視鏡科、放射線診療科)

イ 概要

各診療科の総合基盤を備えた、がんと感染症を重視した病院。臓器

別、疾患別に37の診療科に分かれ、それぞれ先端的専門医療を提

供している。各診療科が協力して重症患者の診療、全人的医療を行

っている。平成19年8月に「エイズ診療中核拠点病院」、平成20

年2月に「都道府県がん診療連携拠点病院」、平成25年10月に「造

血幹細胞移植推進拠点病院」に指定され、全国から多数の患者を集

めている。

(2) 研修協力病院、研修協力施設及び研修実施診療科

ア 東京都立広尾病院: 総合救急診療科/小児科

イ 東京都立大塚病院: 産婦人科/小児科

ウ 東京都立墨東病院:総合救急診療科/小児科

エ 東京都立松沢病院:精神科

オ 東京都立多摩総合医療センター:救急総合診療科

カ 東京都立小児総合医療センター:小児科

キ 地域医療:医療法人社団トータルライフ医療会トータルライフクリ

ニック本郷内科、財団法人慈愛病院、明神下診療所、細部医院、う

すだクリニック、谷口医院、中村クリニック、加藤内科・胃腸科ク

リニック、はとり内科クリニック、医療法人社団靜美会駒込かせだ

クリニック、森こどもクリニック、澤田こどもクリニック、くろだ

医院、誠ウイメンズクリニック、猪狩医院、小石川メンタルクリニ

ック、保坂こどもクリニック、小石川東京病院、山田胃腸科外科医

院、タツノ内科・循環器科、祐ホームクリニック、江戸川橋さくら

クリニック、駒込共立クリニック、谷根千クリニック、藤原クリニ

ック、源一クリニック、白山レディースクリニック、寺本内科・歯

科クリニック、小石川循環器内科クリニック、医療法人社団健永い

ずみ会岩瀬クリニック、ダイナメディカル根津クリニック、本郷内

科クリニック、よしはし耳鼻咽喉科医院、岡皮フ科クリニック、み

らいメディカルクリニック茗荷谷、細部小児科クリニック、大塚診

療所、医療法人社団同友会春日クリニック、春日駅前内科クリニッ

ク、小石川柳町クリニック、千晶こどもクリニック、根津診療所、

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仙頭クリニック、東都文京病院、伝通院クリニック、東京トータル

ライフクリニック、野口皮フ科医院

(3)研修実施責任者および指導医(平成31年4月)

内 科:神澤輝実(院長)、大橋一輝(副院長)、小泉浩一(消化器内科部

長)、菊山正隆(消化器内科部長)、大西知子(消化器内科医長)、岡村樹

(呼吸器内科部長)、細見幸生(呼吸器内科医長)、北原康行(循環器内

科部長)、三浦義治(脳神経内科医長)、土岐典子(血液内科医長)、垣花

和彦(血液内科医長)、小林武(血液内科医長)、名島悠峰(血液内科医

長)、太田哲人(腎臓内科医長)、木村公則(肝臓内科部長)、今村潤(肝

臓内科医長)、瀬戸口京吾(膠原病科医長)、片柳直子(糖尿病・内分泌

内科部長)、小室泰司(腫瘍内科医長)、下山達(腫瘍内科医長)、今村顕

史(感染症科部長)

総合診療科:岡本朋(総合診療科部長)、久保田尚子(総合診療科医長)、

加藤剛(総合診療科医長)

外 科:三浦昭順(医長)、脊山泰治(医長)、長晴彦(部長)、土田知史

(医長)、高橋慶一(部長)、山口達郎(部長)、中野大輔(医長)、有賀

智之(医長)、宮本博美(医長)、本田弥生(医長)、堀尾裕俊(部長)、

原田匡彦(医長)

精神科:秋月伸哉(部長)、須田潔子(神経科医長)、西尾優子(神経科

医長)

小児科:城青衣(医長)、田渕健(医長)

整形外科:穂積高弘(部長)、山川聖史(医長)、杉田守礼(医長)

骨軟部腫瘍科:五嶋孝博(副院長)、大隈知威(医長)

脳神経外科:篠浦伸禎(部長)、山田良治(医長)

皮膚腫瘍科:吉野公二(部長)、上原治朗(医長)

形成再建外科:寺尾保信(部長)、谷口浩一郎(医長)

腎泌尿器外科:鳶巣賢一(顧問)、古賀文隆(部長)、中西泰一(医長)

産婦人科:八杉利治(部長)、喜納奈緒(医長)

眼科:川口龍史(医長)、尾崎憲子(医長)、五嶋摩理(医長)

耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍科:杉本太郎(部長)

麻酔科:佐藤洋(部長)、佐藤和恵(医長)、鈴木尚生子(医長)、霜鳥久

(医長)

放射線診療科:唐澤克之(部長)、高木康伸(部長)、鈴木瑞佳(医長)、

二瓶圭二(医長)

病理科:比島恒和(部長)、元井亨(医長)、堀口慎一郎(医長)

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地域医療:馬渕茂樹(医療法人トータルライフ医療界トータルライフク

リニック本郷内科院長)、吉田勝俊(財団法人慈愛病院院長)、米田衆介

(明神下診療所所長)、細部高英 (細部医院院長)、薄田康広 (うすだ

クリニック院長)、谷口善郎(谷口医院院長)、中村宏(中村クリニック

院長)、加藤裕昭(加藤内科・胃腸科クリニック院長)、羽鳥浩(はとり

内科クリニック院長)、加勢田美恵子(医療法人社団靜美会駒込かせだク

リニック院長)、森蘭子(森こどもクリニック院長)、澤田雅子(澤田こ

どもクリニック院長)、黒田陽久(くろだ医院院長)、鄭智誠(誠ウイメ

ンズクリニック院長)、山道博(猪狩医院院長)、白井麻理(小石川メン

タルクリニック院長)、保坂篤人(保坂こどもクリニック院長)、大川章

裕(小石川東京病院院長)、山田静雄(山田胃腸科外科医院名誉院長)、

龍野勝彦(タツノ内科・循環器科院長)、武藤真祐(祐ホームクリニック

院長)、千葉悦子(江戸川橋さくらクリニック院長)、福内史子(駒込共

立クリニック院長)、林俊之(谷根千クリニック院長)、藤原直之(藤原

クリニック院長)、田中源一(源一クリニック院長)、中村久基(白山レ

ディースクリニック院長)、寺本民生(寺本内科・歯科クリニック内科院

長)、鈴木宏昌(小石川循環器内科クリニック院長)、岩瀬和泉(医療法

人社団健永いずみ会岩瀬クリニック院長)、定形綾香(ダイナメディカル

根津クリニック院長)、山崎 瑞樹(本郷内科クリニック院長)、吉橋秀貴

(よしはし耳鼻咽喉科医院院長)、岡恵子(岡皮フ科クリニック院長)、

松本昌和(みらいメディカルクリニック茗荷谷医師)、細部千晴(細部小

児科クリニック院長)、大塚宜一(大塚診療所院長)、髙谷典秀(法人社

団同友会春日クリニック院長)、立松覚(春日駅前内科クリニック院長)、

近藤 千里(小石川柳町クリニック院長)、中井千晶(千晶こどもクリニ

ック院長)、根岸京田(根津診療所所長)、仙頭正四郎(仙頭クリニック

院長)、杉本充弘(東都文京病院長)、善積秀幸(伝通院クリニック院長)、

馬渕茂樹(東京トータルライフクリニック院長)、野口律子(野口皮フ科

医院院長)

(4) プログラムの管理運営

総合診療科部長を臨床研修管理委員長とし、内科、外科、整形外科、

泌尿器科、婦人科、耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍科、歯科口腔外科、放射線

科、麻酔科、病理科の各科長(部長から医員まで)、外部委員により構成

され、副院長が所管する臨床研修管理委員会が設置されている。年12

回、臨床研修管理委員会を開き、研修プログラムの作成とその評価、研

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修環境など臨床研修に関する事項を協議し、決定する。

第5 指導体制

最初の1か月のオリエンテーションで所属する科のメンター(研修管理委員

会の委員)が1人1人に2年間つき、研修医の相談にのっている。研修医は、メ

ンターに業務内外に問わず様々な内容の相談を行うことができるため、メンタ

ー制度は研修のサポート機能としてある。病棟診療では、指導医(責任部医長)

の指導のもとに受持ち患者の診療にあたり、実地修練を行う。

第6 到達目標の達成度評価

臨床研修に係る研修医の評価は、研修期間中の評価(形成的評価)と研修期間

終了時の評価(総括的評価)から構成される。ガイドラインに基づき、形成的評

価は研修医評価表(Ⅰ~Ⅲ)を、総括的評価は臨床研修の目標の達成度判定票を

用いる。記録はインターネットを用いた評価システム(新 EPOC)を用いて実

施する。

1 研修期間中の評価(形成的評価)

各診療科のローテーション終了時に研修医評価表Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを用いて各診療科

の指導医が形成的評価(フィードバック)を行う。Ⅰ、Ⅱの評価には看護師長の

視点からの評価も1年毎に行う。研修医評価表Ⅲ(基本的診療業務)に関しては

各診療科のローテーション修了ごとに経験すべき29症候、および経験すべき

26疾病・病態にたいする学習の進捗状況を指導医が確認し以後のローテーシ

ョンにたいする提言を実施する。26疾病・病態に関してはカルテに記載された

病歴要約を確認のうえ患者氏名、ID を同定不可能な状態で新 EPOC に記録され

ていることを確認する。

プログラム責任者(あるいは研修管理委員長、副委員長)は3か月ごとに開催

される研修連絡会(プログラム責任者、研修管理委員、研修医から構成される)

毎に研修医評価表を確認し、必要に応じて個別にフィードバックし、研修管理委

員会(毎月開催)で報告する。

2 研修期間終了時の評価(総括的評価)

研修医評価表Ⅰ、Ⅱ、Ⅲを人材担当副院長、プログラム責任者、研修管理委員

長、副委員長で分析、評価して臨床研修の到達目標の達成状況を判定する。判定

にはガイドラインに掲載されている「臨床研修の目標の達成度判定票」を用い、

結果を研修管理委員会に諮ったうえで、判定を行った日時を記載して研修プロ

グラム責任者が署名する。未達の項目があった場合は管理者(病院長)の最終判

断により研修は未修了となり研修の延長・継続を要する。

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第7 プログラムの修了認定

研修修了認定はガイドラインの臨床研修の到達目標を達成したかどうかを

第6で記述した総括的評価に基づき管理者(病院長)が最終判断する。

第8 プログラム修了後の進路

1 専門臨床研修制度(東京医師アカデミー)あり。

目的:高度・専門領域の豊富かつ多様な症例を経験することで、各分野の

専門医資格の取得や総合診療能力を身につけることを目標とする。

募集人員:18名程度

設定コース:外科系コース、内科系コース、泌尿器科コース、皮膚科コー

ス、耳鼻咽喉科・頭頸部腫瘍科コース、産婦人科コース、放射線科コース、

麻酔科コース、病理科コース、総合診療科コース

2 東京都立駒込病院への就職

3 他の東京都の医療機関への就職

4 出身大学の病院での臨床研修への継続・就職

5 大学院への進学

等、様々な進路先がある。

第9 研修医の募集と選考

1 資格

大学の医学部または医科大学を卒業もしくは卒業見込みの者で、同年施行

の医師国家試験を受験する予定の者。かつ、マッチングプログラムに参加・

登録している者。

2 募集定員及び選抜方法等(令和2年度採用予定)

(1) 募集定員 6名

(2) 募集方法 当院ホームページにて公募する

(3) 選抜方法

履歴書(当院書式)、卒業証明書あるいは卒業見込み証明書または在学

証明書、成績証明書の3点を参考とし、面接選考及び口頭試問によって

選抜し、マッチングシステムにおいて合否が決定する。

(4)申込締切 令和1年 7月上旬

(5)選考試験 令和1年 7月下旬

第10 研修医の処遇

12

1 身分 地方公務員法第 17 条に基づく一般職の非常勤職員

2 職名 東京都医員(臨床研修医)

3 給与等 報酬月額 313,800円程度 平成31年4月現在

※常勤職員の給与に応じて、改定になる場合あり

交通費相当支給、賞与なし、手当なし

健康保険、厚生年金、雇用保険、労災・福利厚生あり

4 勤務時間 原則として8:30から17:15とし、12:00~

13:00を休憩時間とする

※時間外勤務なし

5 休暇等 有給休暇、夏季休暇あり

6 当直 2.5回程度/月

7 宿舎 単身者のみあり

8 健康管理 健康診断、B型肝炎抗体検査、HIV検査、婦人科健診等

9 その他 医師賠償責任保険(任意)・研修医室あり・仮眠室あり、

職員食堂・売店あり(共に有料)、学会・研究会等への参加及

び費用負担一部あり

第11 アルバイトに関する事項

医師法第16条の2では、臨床研修を受けている医師は、臨床研修に専念し、

その資質の向上を図るように努めなければならないため、当院研修中にアルバ

イトをすることはできません。

第12 2年間の代表的なスケジュール

外科系ローテーションの一例

1~4週 5~8 9~12 11~16 17~20 21~24 25~28 29~32 33~36 37~40 41~44 45~48 49~52

消化器 呼吸器 循環器 糖尿病 感染症 腎臓 一般外来 救急 救急 救急

内科 内科 内科 内科 内科 内科 ER 麻酔科

外科系選択

調整週:不足領域等の調整

調整週

オリエンテーション

大腸外科

肝胆膵外科

1年目

2年目 麻酔科 産婦人科 精神科 胃外科地域

総合診療科

小児