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エンタープライズ エディション コンプライアンス © 2005-2008 by Agilent Technologies Global_EQP_LC_J06 5989-7450JAJP Page 1/36 Equipment Qualification Plan (EQP) 機器適格性評価計画 Enterprise Edition Compliance Services LC システムの適格性評価 Agilent 1200 (HPLC&RRLC), 1120, and 1100 Series LC グローバルEQP文書名: Global_EQP_LC_01.60 (ハードウェア部分) Global_EQP_SW_01.60 (ソフトウェア部分)

Equipment Qualification Plan (EQP)本 EQP (Equipment Qualification Plan:機器適格性評価計画) を承認すると、以下の内容を承認することになりま す。

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Equipment Qualification Plan (EQP) 機器適格性評価計画

Enterprise Edition Compliance Services

LC システムの適格性評価

Agilent 1200 (HPLC&RRLC), 1120, and 1100 Series LC

グローバルEQP文書名: Global_EQP_LC_01.60 (ハードウェア部分) Global_EQP_SW_01.60 (ソフトウェア部分)

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1 承認

エンタープライズ エディション(EE: Enterprise Edition)コンプライアンスでは、EQP (Equipment Qualification Plan:

機器適格性評価計画)のお客様の署名による事前承認は必須ではありません。本章はお客様の社内システムにお

いて、EQP の事前承認が必要な場合にご利用ください。Agilent は下表のお客様のご署名の有無に関わらず、お

客様が EE コンプライアンスの作業実施を承知されている場合、作業を実施することができます。

本 EQP (Equipment Qualification Plan:機器適格性評価計画) を承認すると、以下の内容を承認することになりま

す。

Agilent EE の推奨検査、推奨設定値、および推奨基準値。

標準以外の追加検査の有無(あり/なし)

「あり」の場合、追加する検査の章番号を記録する1

Agilent 推奨設定値と推奨基準値の使用(使用する/(一部)使用しない)

「使用しない」場合、設定値/基準値を変更する検査の章番号を記録する2

作業に Agilent Compliance Engine (ACE) を使用すること、および CD ディスクで PDF 形式の適格性評価レ

ポート(EQR: Equipment Qualification Report)が提供されること。

有効な校正証明書が添付されている、推奨校正器材 (デジタル温度計、流量計、A/D コンバータなど) を使用

すること。

本 EQP のレビューおよび承認は、紙への手書き署名または Acrobat 電子署名技術を用いた電子承認として別途

保管するか、あるいは電子文書管理システム(ECM: Enterprise Contents Manager)を使用することが可能です。

本 EQP のオリジナル電子記録には、手書きの署名は表示されません。

お客様氏名 お客様所属 お客様手書き署名 日付

1 「なし」の場合は「N/A」を記入する

2 「使用する」場合は「N/A」を記入する

エンタープライズ エディション コンプライアンス

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2 目次

1 承認 ............................................................................. 2

2 目次 ............................................................................. 3

3 エンタープライズ エディション コンプライアンス ............. 4

4 対象機器 ...................................................................... 4

5 EQP .............................................................................. 5

6 設計時適格性評価(DQ) .............................................. 7

7 据付時適格性評価(IQ) ソフトウェア ............................ 8

8 運転時適格性評価(OQ) ソフトウェア ........................... 9

9 据付時適格性評価(IQ) ハードウェア ......................... 11

10 運転時適格性評価(OQ) ハードウェア ..................... 12

11 修理後の再適格性評価(RQ) ................................... 32

12 逸脱発生時の対応 ................................................... 33

13 EQR ......................................................................... 33

14 器材 ......................................................................... 34

15 改訂履歴 .................................................................. 35

エンタープライズ エディション コンプライアンス

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3 エンタープライズ エディション コンプライアンス

GLP/GMP および ISO/IEC-17025 等の規制に対応するためには、バリデーションの全てのステップを計画・実行し、

その結果を文書化する必要があります。エンタープライズ エディション コンプライアンス(EE: Enterprise Edition

compliance)は、分析機器適格性評価(AIQ: Analytical Instrument Qualification)の据付時適格性評価(IQ:

Installation Qualification)、運転時適格性評価(OQ: Operational Qualification)を提供します。

EE の作業は、ACE(Agilent Compliance Engine)というソフトウェアを用いて行われます。

本文書において、EE に対して紙ベースの適格性評価作業を CE(Classic Edition compliance)と標記します。

4 対象機器

ACE A.01.60 以上では下表の LC 機器のコンプライアンス作業をサポートしています。

分類 シリーズ名称 備考

LC 1100 対象外: 分取、キャピラリ システム

LC 1200/1200 SL 対象外: 分取、キャピラリ システム

LC 1120

データ システム LC ChemStation ChemStation A.09.01 (英語/日本語)以上

データ システム ChemStore ChemStore B.02.01 SR2/SR3 (英語/日本語)以上

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5 EQP 5.1 EQP とプロトコールの定義

EE ではまず初めに、EQP(Equipment Qualification Plan:機器適格性評価計画)を用いて適格性評価の検査

内容を計画します。

クラシック エディション(CE: Classic Edition)のプロトコールは、手順書兼、報告書であったため、お客様の機器

構成に合わせて内容を作成しました。EQP は作業内容を確認するための計画書であり、サポートされる全て

の機器構成の情報を含んだ文書です。

5.2 グローバル EQP

標準で選択可能な全ての検査項目を含む EQP はグローバル EQP と呼ばれ、LC 用、LC/MS 用、および

GC 用、GC/MS 用の 4 種類が用意されています。最新のグローバル EQP は Agilent ホームページから

PDF ファイルとしてダウンロードできます。

5.3 作業内容の計画と確認

通常、お客様担当営業がグローバル EQP を準備して、推奨検査項目、推奨設定値、推奨基準値をお客様と

確認します。お客様のご希望により追加検査が必要な場合は、お客様担当営業が必要なオプションを手配しま

す。

グローバル EQP は作業内容を確認するための計画書であるため、クラシック エディション(CE: Classic

Edition)のプロトコールのようにお客様の機器構成に合わせて変更・準備する必要はありません。

5.4 EQP の承認

EE では、EQP の事前承認は必須ではありません。お客様の社内システムにおいて、事前承認が必要な場合

は、「承認」の表を EQP 承認のための署名欄として用いることができます。

EQP の承認は以下の3つの方法で署名することが出来ます。

・ 直接 ECM(Enterprise Contents Manager: 電子データベース管理システム)にチェックインする

・ PDF ファイルを Acrobat 7 以降で直接電子署名する

・ 印刷された EQP を手書きで署名する

電子署名を利用するには、お客様が ECM 等による電子署名システムを所有・運用されていて、署名の方法

に精通している必要があります。

5.5 EQP の記載範囲

EQP は対象機種別のハードウェア OQ、ハードウェア IQ、ソフトウェア IQ、およびソフトウェア OQ の検査内

容について記載されています。本 EQP を確認することで、Agilent が提供する EE のこれらの検査内容を確

認されたことになります。

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5.6 一冊の EQP でラボ全体の機器の適格性評価を計画

EE の EQP は CE のプロトコールのようにお客様の機器構成に合わせて変更する必要がないため、一冊の

EQP (例えば LC 用グローバル EQP)でお客様のラボの検査対象となる全ての機器(例えば 様々な機器構

成の Agilent 1100 LC と 1200 LC)の計画をすることができます。承認が必要な場合でも、一冊の EQP に署

名をするだけです。

また、翌年以降も検査内容に大きな変更がなければ(EQP の改訂がなければ)、前年度の EQP をそのまま使

用するため、改めて EQP を作成したり、確認したりする必要はありません。

5.7 作業の詳細な手順について

CE では作業の詳細な手順をプロトコールに記載してお渡しし、お客様にて管理をお願いしておりました。EE

では作業の詳細な手順は Agilent Compliance Engine (ACE) ソフトウェアに組み込まれており、Agilent の製

品開発/品質保証システム(Product Lifecycle)にて管理されておりますので、お客様による管理は必要ござい

ません。お客様には作業後に EQR の添付書類の一部として、ACE の適格性評価証明書をご提供しますの

で、作業詳細につきましては安心して弊社にお任せください。万が一、特定の検査項目について詳細な手順が

必要な場合は、弊社カストマ サポート部門にお問い合わせください(秘密保持契約が必要になります)。

5.8 EQP の保管

確認された EQP はお客様にて保管をお願いします。作業実施時、担当エンジニアがお客様と EQP をレビ

ューして、作業内容の確認をさせていただきますのでご協力をお願いします。

5.9 EQP レビュー バインダー

分析機器購入と一緒に EE 作業が手配される場合、作業内容が確定し、EE 作業がオーダーされると、作業

日までに EQP レビュー バインダーがお客様に配送されます。お客様は確認した EQP をバインダーに保管

することができます。

レビュー バインダーには EQP だけでなく、EQR の CD や EQR に添付するその他の添付書類も保管され

ます。

作業日程をご連絡する際、レビュー バインダーの到着、EQP の確認、作業実施の可否、および 作業時の

EQR 印刷の有無について、お電話にて確認させていただきます。作業日程によっては、レビュー バインダー

が作業後に届く場合もありますので、あらかじめご了承ください。バインダーがなくても作業実施に支障はあり

ません(IQ の確認項目ではありません)。

5.10 グローバル EQP で選択できない設定値や基準値

グローバル EQP で選択できない設定値や基準値を希望される場合、担当営業が特注作業として手配します

(別途有償)。通常、希望された設定値や基準値はグローバル EQP に手書きで追記されます。担当エンジニ

アが ACE 上で作業するためには、希望された設定値や基準値を特別に追加したカスタム EQP を使用する

必要があります。カスタム EQP は作業時に担当エンジニアが持参し、作業後に EQR の CD に保存します。

カスタム EQP はアクティブ EQP とも呼ばれています。

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6 設計時適格性評価(DQ)

市販のラボ分析機器の設計時適格性評価(DQ: Design Qualification)を実施することは、全てではありませんが一

部のガイダンスやバリデーション手順で推奨されています。DQ の定義(実施すべき項目)は各国のガイダンスやバ

リデーション手順により様々な解釈があります。一部のガイダンスでは、分析システムが規定された品質標準に従っ

て、設計および製造されたことを示す書類を機器製造会社から入手して記録することと定義しています。他のガイダ

ンスでは、IQ や OQ の検査項目/基準値と整合性のあるユーザー要求仕様書(URS: User Requirement

Specification)を開発することだと定義しています。また他には、ベンダー選定活動の一環であると位置づけているガ

イダンスもあります。

DQ に関する Agilent からの情報として、以下の文章をご参照ください。

1. 適格性評価サービスを実施するために使用される ACE ソフトウェアを含む、全ての Agilent 社製 LC、LCMS、

GC、GCMS ハードウェアおよびソフトウェア製品は、Agilent が規定した品質ライフサイクル開発システム

(Quality Life-Cycle Development Procedures)に従って、設計、製造、およびテストされています。

2. 各種標準に対する Agilent の検査、バリデーション、および適合性に関する証明書は、Agilent 機器の納入時

に添付されています。また、同様の証明書は、ACE ソフトウェアにも準備されており、これらの証明書は、EE IQ

作業時に確認および記録されます。

3. Agilent は、国際的なソフトウェア品質のガイドラインで要求されている、製品の製造および問題発生時の対応

に関する情報を管理しています。

4. EQP 内の OQ に関する情報は、ユーザーが URS を準備するために使用できます。EQP 内の OQ の仕様

は、規制当局が認める技術的要件(バリデーション文書にある一般的な要求)を満たしており、据付時およびそ

の後の定期 OQ に適切なものです。これらの仕様は、Agilent クラシック OQ/PV プロトコールおよびほとんど

のユーザー仕様を満たす内容となっています。

5. Agilent Technologies は据付作業、修理サービス、定期点検、定期適格性評価、修理後の再適格性評価、およ

びトレーニング サービスを全世界で提供しています。

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7 据付時適格性評価(IQ) ソフトウェア

ソフトウェアの IQ 検査の作業内容は、システム構成に依存しない標準的な内容になります。

以下に検査項目と検査の概要を示します。

検査名 検査概要

装置の詳細 据付をする装置の詳細を記録する。

注文書の詳細 適格性評価の対象システムが注文書の詳細に一致していることを記録

する(確認は顧客が実施する)。

準備とインストールの詳細 適切に据付をするのに必要な据付関連文書のリストを作成する。

機器付属文書 ユーザ マニュアル等の機器付属文書のリストを作成する。

製品品質保証詳細 製品が製造会社の社内基準に従って開発および製造されたことを示す

「Declaration of System Validation」文書等を確認する。

機器の動作確認 据え付けた機器が正しく起動することを確認する。

インストールされたソフトウェアの確認 ソフトウェア製品のすべてのファイルが正しくインストールされているこ

とを確認する。確認はソフトウェア付属の確認用バッチファイル、または

IQT(Installation Qualification Tool)と呼ばれるツールを使用して行わ

れ、ソフトウェアを構成しているファイル類が既知のリファレンスと一致

することを確認する。

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8 運転時適格性評価(OQ) ソフトウェア

ソフトウェアの OQ の全作業内容を以下に示します。インストールされているソフトウェアにより、検査の種類と項目

が決定されます。

検査名 項目 検査概要

セキュリティ ソフトウェアへのアクセス(基本機能) 有効なユーザ名とパスワードでのみ

ソフトウェアや管理ユーティリティへ

のアクセスが可能であることを確認

する。

ソフトウェアへのアクセス(拡張機能) パスワード ポリシーの機能が有効

であることを確認する。

ユーザー インターフェースのロック機能 設定および/または時間によるユー

ザー インターフェースのロック機能

を確認する。

レポート機能および計算機能 セルフテスト アプリケーションの計算機能のセル

フテストを実施する。

レポート 既知データのレポート結果を確認す

る。

積分と定量分析 既知データの積分および定量計算

結果を確認する。

トレーサビリティ ユーザー関連の監査証跡 ソフトウェアが適切なログを記録する

ことを確認する。

データの監査証跡 データに関連したメソッドの変更が適

切に管理されることを確認する。

完全性 データ データを保存、検索、転送してデータ

の完全性を評価する。また、許可さ

れたユーザーのみが実施できること

を確認する。

通信 機器 1~機器 4 接続されている各モジュールとの通

信を確認する。

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ソフトウェア製品固有の検査

8.1 質量検出器ソフトウェア

検査名 項目 検査概要

スペクトル ライブラリ スペクトル ライブラリの評価 ライブラリの作成、化合物の追加、および

化合物の検索/同定について確認す

る。

8.2 クライアント/サーバ ソフトウェア

検査名 項目 検査概要

クライアント サーバーの操作 既定の手順に従い、クライアントとサーバ

間の接続を確認する。

サーバ クライアントの操作 サーバの評価に使用したクライアントの

サーバへの接続を確認する。

アーカイブとリストア 適切にアーカイブとリストアが出来ること

を確認する。

ロード テスト 複数のクライアントから同時にデータを転

送して、転送後にシステムからデータを

正常に取り出せることを確認する。

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9 据付時適格性評価(IQ) ハードウェア

ハードウェアの IQ 検査の作業内容は、システム構成に依存しない標準的な内容になります。

以下に検査項目と検査の概要を示します。

検査名 検査概要

装置の詳細 据付をする装置の詳細を記録する。

注文書の詳細 適格性評価の対象システムが注文書の詳細に一致していることを記録

する(確認は顧客が実施する)。

準備とインストールの詳細 適切に据付をするのに必要な据付関連文書のリストを作成する。

機器付属文書 ユーザ マニュアル等の機器付属文書のリストを作成する。

製品品質保証詳細 製品が製造会社の社内基準に従って開発および製造されたことを示す

「Declaration of Conformity」文書等を確認する。

機器の動作確認 据え付けた機器が正しく起動することを確認する。また、適切に接続・

配管されていることを確認するためにクロマトの確認等を実施する。IQ

の直後に OQ が実施される場合、ここでのクロマトの確認は不要なた

め、スキップできる。

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10 運転時適格性評価(OQ) ハードウェア

10.1 ポンプ流量真度および精度

対象 標準/追加 アップフロント SAP/Option SIEBEL

LC(ポンプ)3 標準 6Jx4 R1898A R-26J-5015

検査の必要性

流量の真度は、システムと転送メソッドの整合性にとって重要です。流量精度は、ピーク高さおよび面積の繰り

返し性にとって重要です。

検査の概要と手順

校正済みデジタル流量計を、ガードカラムにより得られる背圧で純水を流すシステムの廃液ラインに設置しま

す。流量真度および精度を測定するために、各設定値で 6 回の測定値が収集されます。流量真度は、設定値

に対する 6 回の流量測定値の平均の絶対差 (%) として計算されます。精度は 6 回の流量測定値

の %RSD として計算されます。標準検査では、2 点の設定値 (0.5 mL/min および 5.0 mL/min) で評価され

ます。

項目 選択可能な検査項目 EE 選択可能な設定値 EE 選択可能な基準値

真度 ポンプ 1, ポンプ 2,

ポンプ 3, ポンプ 4

0.100, 0.200, 0.300, 0.400, 0.500,

0.600, 0.700, 0.800, 0.900, 1.000,

1.500, 2.000, 2.500, 3.000, 5.000

mL/min

≦ 1.00, 2.00, 3.00, 4.00, 5.00, 6.00,

7.00, 8.00, 9.00, 10.00 %

精度 同上 同上 ≦ 0.30, 0.40, 0.50, 0.60, 0.70, 0.80,

0.90, 1.00 % RSD

3 バイナリ ポンプは A/B 両チャンネルを検査します。

4 SYS-LC-1200/1120 (-E) のオプションとして手配します。

5 LC ポンプのオプションとして手配します。

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項目 EE 推奨項目 EE 推奨設定値 EE 推奨基準値 CE 設定値 CE 基準値

流量 1 –

真度

(ポンプ種類による) 0.500 mL/min ≦ 5.00 % RSD 2.000 mL/min ≦ 5.000 % RSD

流量 1 –

精度

(ポンプ種類による) 0.500 mL/min ≦ 0.50 % RSD 2.000 mL/min ≦ 0.50000 %

RSD

流量 2 –

真度

(ポンプ種類による) 5.000 mL/min ≦ 5.00 % RSD 1.000 mL/min ≦ 5.000 % RSD

流量 2 –

精度

(ポンプ種類による) 5.000 mL/min ≦ 0.50 % RSD 1.000 mL/min ≦ 0.50000 %

RSD

補足説明

アイソクラティックまたはクォータナリ ポンプではポンプ 1 のみを検査します。バイナリ ポンプではポンプ 1

および 2 を検査します。

CE の LCMS では従来、0.500 mL/min と 0.800 mL/min の2ポイントで、LC システムでは、1.000 mL/min

と 2.000 mL/min の2ポイントで測定していました。EE では昨今のセミミクロ アプリケーションや RRLC アプ

リケーションによる流量範囲の広がりを考慮して、0.500 mL/min と 5.000 mL/min の2ポイントを LC および

LCMS システムに共通の推奨設定値としています。基準値に変更はありません。

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10.2 カラム温度真度と安定性

対象 標準/追加 アップフロント SAP/Option SIEBEL

LC (TCC) 標準 6Jx6 R1898A R-26J-5017

検査の必要性

サーモスタット真度は、システムと転送メソッドの整合性にとって重要です。カラム温度安定性は、ピーク高さお

よび面積の繰り返し性にとって重要です。

検査の概要と手順

この検査では、流れている溶出物の温度を測定するために、校正済みデジタル温度計および独自のプローブ

が使用されます。T 字型継手を使用することで、温度プローブは加熱した溶出物に接触するように設置されま

す。標準的なカラムコンパートメントの使用温度範囲が検査されます。範囲の上限で、安定化後、温度真度は

測定値と設定値の絶対差として計算されます。

この測定を行った後、範囲の下限で、4 分ごとに 6 回の測定値が収集され、温度安定性が最高と最低の測定

温度の絶対差として計算されます。温度真度は、設定値と比較された 6 回の測定値の平均として計算されま

す。すへての測定値は摂氏でレポートされます。

項目 EE 選択可能な設定値 EE 選択可能な基準値

設定温度 1 – 真度 20.0, 25.0, 30.0, 35.0, 40.0, 45.0, 50.0, 55.0,

60.0, 65.0, 70.0, 75.0, 80.0, 85.0, 90.0,

95.0 ℃

≦ 1.0, 2.0, 3.0, 4.0, 5.0 ℃

設定温度 2 – 真度 同上 ≦ 1.0, 2.0, 3.0, 4.0, 5.0 ℃

設定温度 2 – 安定性 設定温度 2 の真度と同じ設定値を使用 ≦ 0.3, 0.5, 1.0, 2.0, 3.0 ℃

6 SYS-LC-1200/1120 (-E) のオプションとして手配します。

7 LC ポンプのオプションとして手配します。

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機種 項目 EE 推奨設定値 EE 推奨基準値 CE 設定値 CE 基準値

1200/1100

シリーズ LC

システム

設定温度 1 – 真度 80 ℃ ≦ 3.0 ℃8 NA NA

設定温度 2 – 真度 40 ℃ ≦ 2.0 ℃ 40 ℃ ≦ 2.0 ℃

設定温度 2 – 安定性 40 ℃ ≦ 1.0 ℃9 40 ℃ ≦ 0.50 ℃

その他の LC

システム

設定温度 1 – 真度 60 ℃ ≦ 2.0 ℃ NA NA

設定温度 2 – 真度 40 ℃ ≦ 2.0 ℃ 40 ℃ ≦ 2.0 ℃

設定温度 2 – 安定性 40 ℃ ≦ 1.0 ℃10 40 ℃ ≦ 0.50 ℃

補足説明

設定温度 1 は設定温度 2 よりも高い温度を設定します。

CE では 40 ℃のみで真度を測定していましたが、最近では高温に設定するアプリケーションも増えてきている

ため、1200 および 1100 シリーズ LC システムでは 40, 80 ℃ の 2 点で、その他の LC システムでは 40,

60 ℃ の 2 点で真度を測定することにしました。

また安定性に関しては、CE では内蔵の温度センサを用いてヒートブロックの温度を測定していたため、より安

定した結果が得られました。EE では流路内に温度センサを 1 個取り付けて、移動相(溶媒)の温度を直接測

定する方法に変更になりました。このため、より現実に即した測定が可能になりましたが、安定性の基準値は

0.50 ℃以下から 1.0 ℃以下に変更が必要になっております。これは測定対象が変更になったためです。

8 設定温度 1 が 60 ℃以下の場合は、基準値を≦ 2.0 ℃ に設定できる。

9 安定性の基準値は変更しない。

10 安定性の基準値は変更しない。

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10.3 波長真度

対象 標準/追加 アップフロント SAP/Option SIEBEL

LC (検出器) 標準 6Jx11 R1898A R-26J-50112

検査の必要性

波長真度は、定量および定性分析の正確さにとって不可欠です。波長真度は、システムと転送メソッドの整合

性にとっても重要です。

検査の概要と手順

UV 吸光度検出器 (UV、VWD、DAD、PDA など):波長真度を測定するためにトレーサビリティを有するカフェ

イン標準試料が使用されます。特定モデルでは、1 つの手順でカフェインがフローセルにトラップされ、波長極

大値 (205 および 273 nm) と極小値 (245 nm) を測定するためにプログラム可能なタイムテーブルが使用さ

れます。

DAD および PDA などの他のモデルでは、 カフェイン注入が行われ、スペクトルが取り込まれます。スキャン

またはスキャン結果の表から、スペクトル最大値および最小値が直接測定されます。波長真度は、測定波長と

設定波長の絶対差として測定されます。

蛍光検出器:検出器セルは純水で満たされます。プログラム可能なタイムテーブルを用いて、励起波長 (350

nm) およびラマンバンドの蛍光波長 (397 nm) が測定されます。波長真度は、ラマン散乱光の測定ピークと理

論上ピークの絶対差 (単位 nm) として測定されます。

EE 検査項目 EE 選択可能な設定値 (1) EE 選択可能な設定値 (2) EE 選択可能な基準値

波長 1 – 真度 205, 241, 242, 243, 272, 278,

279, 350 nm

極大値、極小値 1, 2, 3, 4, 5, 6 nm

波長 2 – 真度 245, 273, 287, 288, 361, 362,

397 nm

(同上) (同上)

波長 3 – 真度 272, 273, 416, 417, 451, 452

nm

(同上) (同上)

波長 4 – 真度 273, 485, 536, 537 nm (同上) (同上)

11 SYS-LC-1200/1120 (-E) のオプションとして手配します。

12 LC ポンプのオプションとして手配します。

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機器構成 項目 EE 推奨

設定値 (1)

EE 推奨

設定値 (2)

EE 推奨

基準値

CE 設定

値 (1)

CE 設定

値 (2)

CE 基準

Agilent

1100/1200 -

UV13

波長 1 –

真度

205 nm 極大値 ≦ 2 nm 205.0 nm 極大値 ≦ 2.0 nm

波長 2 –

真度

245 nm 極小値 ≦ 2 nm 245.0 nm 極小値 ≦ 2.0 nm

波長 3 –

真度

273 nm 極大値 ≦ 2 nm 273.0 nm 極大値 ≦ 2.0 nm

Agilent

1100/1200 -

FLD

波長 1 –

真度

350 nm 極大値 ≦ 3 nm 350 nm 極大値 ≦ 3.0 nm

波長 2 –

真度

397 nm 極大値 ≦ 3 nm 397 nm 極大値 ≦ 3.0 nm

補足説明

EE 波長真度の検査では推奨設定値が整数表記になっています。これは波長真度の測定方法が変更になっ

たためです。波長真度を ACE で計算させる際は、波長 201 nm 時のシグナル値、202 nm 時のシグナル値、

203 nm 時のシグナル値、…のように階段状にシグナル値を測定して、極大、および極小の波長を決定します。

このため小数点以下のない整数値が報告されます。基本的な設定値や基準値は CE と変更はありません。

13 UV 検出器は、VWD, MWD, DAD 等を意味します。

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10.4 シグナルのノイズとドリフト

対象 標準/追加 アップフロント SAP/Option SIEBEL

LC (検出器) 標準 6Jx14 R1898A R-26J-50115

検査の必要性

LC 分析にとって検出器感度およびその安定性は重要です。

検査の概要と手順

UV 吸光度検出器および示差屈折率検出器:1 mL/min で水を送液し、20 分間にわたり特定波長でのシグナ

ルがモニタリングされます。シグナルノイズは、ASTM E685-93 に基づき、多くのシグナルセグメントのノイズ

(Peak-to-Peak) の平均として計算されます。ドリフトは、シグナルの直線回帰の傾斜として計算されます。

項目 EE 選択可能な設定値 EE 選択可能な基準値

ノイズ 254 nm, 適用しない 0.00003, 0.00004, 0.00005, 0.00010, 0.00020, 0.00030, 0.00200,

0.00300, 0.00500, 0.010, 0.020, 0.030, 0.040, 0.050, 0.100, 0.200,

0.300, 2.000, 2.500, 3.000, 4.000, 5.000, 10.000, 20.000, 30.000,

50.000, 100.000, 200.000, 300.000, 2000.000, 3000.000, 5000.000,

10000.000, 20000.000 units

ドリフト (同上) 0.0005, 0.0030, 0.0050, 0.0100, 0.0150, 0.0200, 0.1000, 0.2000,

0.3000, 0.4000, 0.500, 3.000, 4.000, 5.000, 6.000, 10.000, 15.000,

20.000, 100.000, 200.000, 300.000, 400.000, 500.000, 3000.000,

5000.000, 10000.000, 15000.000, 20000.000, 100000.000, 200000.000,

300000.000, 400000.000, 500000.000 units/hour

14 SYS-LC-1200/1120 (-E) のオプションとして手配します。

15 LC ポンプのオプションとして手配します。

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機器構成 項目 EE 推奨

設定値

EE 推奨基準値 CE 設定値 CE 基準値

UV16 ノイズ 254 nm ≦ 0.040 mAU (VWD)

≦ 0.050 mAU

(MWD/DAD)

254 nm ≦ 0.040 mAU (VWD)

≦ 0.050 mAU

(MWD/DAD)

ドリフト 254 nm ≦ 0.500 mAU/hour

(VWD)

≦ 5.000 mAU/hour

(MWD/DAD)

254 nm ≦ 0.500 mAU/hour

(VWD)

≦ 5.000 mAU/hour

(MWD/DAD)

RID ノイズ 適用しない ≦ 10.000 nRIU 適用しない ≦ 10.000 nRIU

ドリフト 適用しない ≦ 400.000 nRIU/hour 適用しない ≦ 400.00 nRIU/hour

ELSD ノイズ 適用しない ≦ 2.000 mV NA NA

ドリフト 適用しない ≦ 5.000 mV/hour NA NA

補足説明

A.01.60 からは CE のノイズとドリフトと同じ値が推奨基準値となっています。なお、この値は一般的に大変厳し

い値です。EE ではご使用のアプリケーションや設置環境を考慮してお客様の要求仕様を満たすより現実的な

基準値を設定可能です。

CE で実施していた、うねり(Wander)の評価は EE では実施しません。うねりの計算は Agilent が独自に開発し

た特許アルゴリズム(ケミステーションでのみ計算可能)を使用しているため、データシステムの種類に依存しな

い EE では検査項目から除外されました。ノイズおよびドリフトの 2 項目により十分な検出器シグナルの評価が

可能であり、また、規制関連文書の内容に従っています。

16 UV 検出器は、VWD, MWD, DAD 等を意味します。

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10.5 S/N 比

対象 標準/追加 アップフロント SAP/Option SIEBEL

LC(検出器) 標準 6Jx17 R1898A R-26J-50118

検査の必要性

感度は、定量および定性分析において不可欠な性能特性です。既知濃度の代表化合物の S/N 比の値により、

感度を評価します。この測定値は検出のレベルを規定するために特に不可欠です。

検査の概要と手順

UV 吸光度検出器および示差屈折率検出器:評価用標準試料が注入され、指定範囲にわたりモニタリングされ

た ASTM ノイズで高さを割って計算し、S/N 比を評価します。

蛍光検出器:フローセル内の純水を使用して、水のラマンバンドの放射最大波長でシグナルがモニタリングされ、

その後、タイムテーブルを用いて、ノイズがモニタリングされる放射波長がないように切り換えられます。S/N 比

は、散乱が予想されないスペクトル領域でモニタリングしたノイズでラマンバンドピークの高さを割って計算され

ます。

項目 EE 選択可能な設定値 EE 選択可能な基準値

S/N 比 検出器:UV または UV-Vis、FLD、RID 100, 200, 300, 400, 500, 600, 1200, 1500,

2000, 3000, 4000, 5000

検出器 項目 EE 推奨設定値 EE 推奨基準値 CE 設定値 CE 基準値

UV S/N 比 UV または UV-Vis ≧ 3000 NA NA

FLD S/N 比 FLD ≧ 400 NA NA

RID S/N 比 RID ≧ 2000 NA NA

補足説明

CE では S/N 比の検査はありませんでした。EE から新たに追加された検査です。

17 SYS-LC-1200/1120 (-E) のオプションとして手配します。

18 LC ポンプのオプションとして手配します。

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10.6 注入精度

対象 標準/追加 アップフロント SAP/Option SIEBEL

LC(サンプラ) 標準 6Jx19 R1898A R-26J-50120

検査の必要性

システムの精度は定量分析にとって重要です。サンプラの性能はシステムの精度に大きく影響します。

検査の概要と手順

この検査では短いカラムを使用し、空隙量から評価用標準試料を分離します。トレーサビリティを有する標準試

料を用いて、同じ標準試料から 6 回の注入が行われ、高さ、面積、平均高さ、平均面積、高さの %RSD、面

積の %RSD が測定および計算されます。

機器構成 項目 EE 選択可能な設定値 EE 選択可能な基準値

UV/RID/ELSD 高さ RSD カラムへの注入量: 1, 5, 10, 20, 25, 50,

100, 500, 1000, μL

1.00, 2.00, 3.00, 4.00, 5.00 %

面積 RSD (同上) (同上)

機器構成 項目 EE 推奨設定値 EE 推奨基準値 CE 設定値 CE 基準値

UV/RID 高さ RSD 20 μL

≦ 2.00 % 20 μL

≦ 2.00000 %

面積 RSD ≦ 1.00 % ≦ 1.00000 %

ELSD 高さ RSD 20 μL

≦ 2.00 % NA

NA

面積 RSD ≦ 2.00 % NA

補足説明

注入精度の検査は基本的に CE と変更ありません。対象システムについて、現時点では UV 検出器、 RID、

ELSD を対象としています。FLD はサポートしておりません。なお、ELSD の注入精度はネビュライザーの機能

が評価されるため、その他の検出器があり、すでに注入精度を実施している場合でも再度検査を実施します。

19 SYS-LC-1200/1120 (-E) のオプションとして手配します。

20 LC ポンプのオプションとして手配します。

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10.7 キャリーオーバー

対象 標準/追加 アップフロント SAP/Option SIEBEL

LC(サンプラ) 標準 6Jx21 R1898A R-26J-50122

検査の必要性

直前の注入からのキャリーオーバーが少ないことは、定量の正確さおよび定性分析の信頼性にとって不可欠

です。この検査では、LC システムのインジェクタシステムを詳細に評価します。

検査の概要と手順

6 回の注入精度検査の後、ブランク注入が行われます。キャリーオーバーの結果は、注入精度の 6 回目の

データのピーク面積に対するブランク注入で検出された残留ピークの面積比として計算されます(パーセントで

表されます)。

項目 EE 選択可能な設定値 EE 選択可能な基準値

キャリーオーバー(高さ) カラムへの注入量: 1, 5, 10, 20, 25, 50,

100, 500, 1000, μL

0.20, 0.40, 0.50, 1.00, 2.00 %

キャリーオーバー(面積) (同上) (同上)

項目 EE 推奨設定値 EE 推奨基準値 CE 設定値 CE 基準値

キャリーオーバー(高さ) 20 μL ≦ 0.40 % 20 μL ≦ 0.4000 %

キャリーオーバー(面積) 20 μL ≦ 0.20 % 20 μL ≦ 0.2000 %

補足説明

キャリーオーバーの検査は基本的に CE と変更ありません。対象システムについて、現時点では UV 検出器

と RID だけを対象としています。ELSD および FLD はサポートしておりません。

21 SYS-LC-1200/1120 (-E) のオプションとして手配します。

22 LC ポンプのオプションとして手配します。

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10.8 レスポンスの直線性

対象 標準/追加 アップフロント SAP/Option SIEBEL

LC(検出器) 標準 6Jx23 R1898A R-26J-50124

検査の必要性

検出器の直線性は、信頼性が高く正確な定量結果の実現に不可欠なパラメータで、システムと転送メソッドの

整合性にとって重要です。

検査の概要と手順

標準的な濃度範囲を代表する一連のトレーサビリティを有する標準試料が注入および評価されます。レスポン

スの直線性は、ピーク面積対ピーク濃度の決定係数 (r2) を測定することで計算されます。また、5 回のピーク

のレスポンスファクタの %RSD が計算されます。

項目 EE 選択可能な設定値 EE 選択可能な基準値

決定係数(r2) 検出器:UV または UV-Vis、RID 0.99000, 0.99500, 0.99800, 0.99900,

099950, 0.99990

レスポンスファクタ精度 検出器:UV または UV-Vis、RID 2.00, 5.00, 10.00

面積比 1

(オプション検査)

適用しない,

ピーク 2 とピーク 1 の面積比,

ピーク 3 とピーク 1 の面積比,

ピーク 4 とピーク 1 の面積比,

ピーク 5 とピーク 1 の面積比,

ピーク 5 とピーク 2 の面積比,

1.00, 2.00, 3.00, 5.00, 10.00

面積比 2

(オプション検査)

1.00, 1.50, 2.00, 2.50. 3.00, 5.00,

10.00, 15.00

検出器 項目 EE 推奨設定値 EE 推奨基準値 CE 設定値 CE 基準値

UV 決定係数(r2) UV または UV-

Vis

≧ 0.99900 UV または UV-

Vis

≧ 0.99900

レスポンスファクタ精度 UV または UV-

Vis

≦ 5.00 % RSD NA NA

RID 決定係数(r2) RID ≧ 0.99500 RID ≧ 0.99900

レスポンスファクタ精度 RID ≦ 10.00 % RSD NA NA

23 SYS-LC-1200/1120 (-E) のオプションとして手配します。

24 LC ポンプのオプションとして手配します。

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検出器 項目 EE 推奨設定値 EE 推奨基準値 CE 設定値 CE 基準値

UV 面積比 1

(オプション検査)

適用しない

(実施する場合、ピーク 3

とピーク 1 の面積比)

± 5.00 NA NA

面積比 2

(オプション検査)

適用しない

(実施する場合、ピーク 5

とピーク 1 の面積比)

± 10.00 NA NA

補足説明

対象システムについて、現時点では UV 検出器と RID だけを対象としています。ELSD および FLD はサ

ポートしておりません。CE では相関係数(r)でしたが、EE では決定係数(r2)として評価されます。レスポンスフ

ァクタ精度は CE では検査はなく、EE から新たに追加されました。

面積比 1 および 2 の検査はお客様が特別に必要とされる場合のみ実施するオプション検査です。この検査

には別途サンプルが必要ですので、実施を希望される場合には作業日の 2 週間以上前までに弊社へご用命く

ださい。

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10.9 グラジェント組成

対象 標準/追加 アップフロント SAP/Option SIEBEL

LC(ポンプ25+ UV

検出器26)

標準 6Jx27 R1898A R-26J-50128

検査の必要性

溶媒混合の真度および安定性は、一貫性が高く、正確な定量分析にとって不可欠です。グラジエント組成は、

システムと転送メソッドの整合性にとっても重要です。

検査の概要と手順

この検査ではアセトンをトレーサーとして使用し、溶媒グラジェント組成の真度、安定性、および直線性を測定し

ます。この検査では、0% ~ 100% まで、20% ずつ組成変化させることでシステムを厳密に調べます。さらに、

100% から 0% への強制的なリニアグラジェントが行われ、直線性が評価されます。組成の真度、安定性、お

よび直線性は 20、40、60、80% で測定されます。すべての組成真度 (20、40、60、80%) が、各設定値と平均

組成の絶対差として計算されます。安定性は、各組成ステップのノイズとドリフトにより評価されます。。直線性

は、グラジエントの直線部分の 95% ~ 5% を 3 つに区切り、それらの決定係数(r2)で計算されます。

項目 EE 設定値選択肢:

組成 %

EE 基準値選択肢:

真度 組成ノイズ 組成ドリフト

手順 20.00, 40.00, 60.00,

80.00 %

0.50, 1.00, 2.00, 3.00,

5.00 %

0.20, 0.50, 1.00, 1.50,

2.00 %

0.20, 0.50, 1.00, 1.50,

2.00 %

項目 EE 推奨設定値:

組成 %

EE 推奨基準値:

真度 組成ノイズ 組成ドリフト

手順 1 20.00 %(変更不可) ≦ 2.00 % ≦ 2.00 % ≦ 2.00 %

手順 2 40.00 %(変更不可) ≦ 2.00 % ≦ 2.00 % ≦ 2.00 %

手順 3 60.00 %(変更不可) ≦ 2.00 % ≦ 2.00 % ≦ 2.00 %

手順 4 80.00 %(変更不可) ≦ 2.00 % ≦ 2.00 % ≦ 2.00 %

25 CE とは異なり、クォータナリ ポンプでは、A~D の 4 チャンネルを同時に検査します。

26 UV 検出器(VWD、MWD、DAD)のみをサポートします。

27 SYS-LC-1200/1120 (-E) のオプションとして手配します。

28 LC ポンプのオプションとして手配します。

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項目 EE 設定値 EE 基準値選択肢

グラジェントの直線性 グラジェント開始時,組成比 50:50 の時,グラジェン

ト終了時

0.99000, 0.99500, 0.99900,

0.99950, 0.99990

項目 EE 推奨設定値 EE 推奨基準値

グラジェント開始時の直線性 95.00 から 75.00 %(変更不可) 0.99900

組成比 50:50 の時の直線性 75.00 から 25.00 %(変更不可) 0.99900

グラジェント終了時の直線性 25.00 から 5.00 %(変更不可) 0.99900

項目 EE 基準値選択肢

グラジェント ドウェル ボリューム パーセント29 適用しない, 5, 10, 15, 20, 25, 30, 35, 40, 45, 50, 55, 60, 65, 70,

75, 80, 85, 90, 95

項目 EE 推奨基準値

グラジェント パーセント 1 適用しない (実施する場合は、95 %)

グラジェント パーセント 2 適用しない (実施する場合は、50 %)

グラジェント パーセント 3 適用しない (実施する場合は、5 %)

29 グラジェントドウェルボリュームの測定は有償のオプション検査です。

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補足説明

EE のグラジェント組成の検査は CE の検査から大きく変更になりました。一番の変更点は組成プロファイル

の変更です。CE では 55 分間のプロファイルを用いましたが、EE では 20 分程度のプログラムで効率よく、

しかも通常のアプリケーションに必要十分な評価ができるように設計されています。

またクォータナリ ポンプの検査では、CE では A/B チャンネルでのみ検査をしましたが、EE では 4 チャンネ

ル(A、B、C、D)同時に動作させたデータを使用して検査を実施します。

図 10-1 EE のグラジェント組成 プロファイル

図 10-2 CE のグラジェント組成 プロファイル

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10.10 サンプル温度真度

対象 標準/追加 アップフロント SAP/Option SIEBEL

LC(冷却機能付きサ

ンプラ)

標準 6Jx30 R1898A R-26J-50131

検査の必要性

サーモスタット真度は、システムと転送メソッドの整合性にとって重要です。

検査の概要と手順

この検査では、4 本のバイアルを水で満たし、温度設定値で平衡になるのを待ちます。

カラムコンパートメントと同様に、トレーサビリティを有するデジタル温度計および独自のプローブを用いて、水

の温度が測定されます。真度は、測定温度と設定値の差として測定されます。

項目 EE 選択可能な設定値 EE 選択可能な基準値

温度(負の偏差) 4.0, 5.0, 6.0, 7.0, 8.0, 9.0, 10.0, 15.0, 20.0,

25.0, 30.0, 35.0, 40.0 ℃

-1.0, -2.0, -3.0, -4.0, -5.0 ℃

温度(正の偏差) +1.0, +2.0, +3.0, +4.0, +5.0 ℃

項目 EE 推奨設定値 EE 推奨基準値 CE 設定値 CE 基準値

サンプル温度真度(負の

偏差)

4.0 ℃ ≧ -2.0 ℃ 4.0 ℃ ≧ -1.0 ℃

サンプル温度真度(正の

偏差)

4.0 ℃ ≦ +5.0 ℃ 4.0 ℃ ≦ +5.0 ℃

補足説明

冷却機能付きサンプラの標準検査であるサンプル温度真度検査では、負の偏差の推奨基準が CE の基準値

よりも若干変更になっております。CE の検査基準では、エアコンやファンの影響を受けて検査を合格しない

ケースがありました。そのため、通常のアプリケーションで問題のない程度に推奨基準を変更しました。

設定温度が 10 ℃以下のときは、-2.0 ~ +5.0℃とし、10 ℃以上のときは、-3.0 ~ +3.0 ℃とします。

30 SYS-LC-1200/1120 (-E) のオプションとして手配します。

31 LC ポンプのオプションとして手配します。

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10.11 注入の直線性

対象 標準/追加 アップフロント SAP/Option SIEBEL

LC(サンプラ+UV

検出器32)

追加 6Bx33 R1898A#00B R-26B-50134

検査の必要性

注入容量を変更できる LC インジェクタシステムの注入の直線性は通常、定量や定性分析にとって重要では

ありません。大部分の LC 分析メソッドでは注入量は固定で一般的な注入量だけを使用し、1 回の分析内で

容量可変注入は行いません。しかし、直線性が証明されれば、容量可変注入の使用を希望するユーザもいま

す。

検査の概要と手順

同じトレーサビリティを有するカフェイン標準試料の注入量を増やしながら 5 回の注入が行われます。

注入の直線性は、ピーク面積に対する注入量の決定係数 (r2) から計算されます。また、5 回のピークのレス

ポンスファクタの %RSD が計算されます。

項目 EE 選択可能な設定値 EE 選択可能な基準値

決定係数(r2) 標準濃度: 0.5, 1.0, 5.0, 25.0, 50.0 μ

g/mL

0.90, 0.950, 0.990, 0.9950, 0.9990, 0.99950

レスポンスファクタ精度 (同上) 2.00, 5.00, 10.00 % RSD

項目 EE 推奨設定値 EE 推奨基準値 CE 設定値 CE 基準値

決定係数(r2) 5.0 μg/mL ≧ 0.95000 NA NA

レスポンスファクタ精度 5.0 μg/mL ≦ 5.00 % NA NA

補足説明

通常のアプリケーションでは、同一シーケンス内で注入量を変更するケースはないため、CE では実施しない

検査です。UV 検出器だけをサポートしています。

32 UV 検出器(VWD、MWD、DAD)のみをサポートします。

33 SYS-LC-1200/1120 (-E) のオプションとして手配します。

34 LC ポンプのオプションとして手配します。

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10.12 注入量とレスポンス

対象 標準/追加 アップフロント SAP/Option SIEBEL

LC(サンプラ+UV 検出器35) 追加 6Bx36 R1898A#00B R-26B-50137

検査の必要性

注入量の真度は通常、定量や定性分析にとって重要ではありません。

大部分の LC 分析メソッドでは、注入量は固定で一般的な注入量だけを使用し、結果は実際の注入量がある

程度不正確であっても影響を受けません。しかし、システムと転送メソッドの整合性にとって重要かもしれず、正

しい注入シリンジ/ループ/装置が設置されていることを証明する診断として役に立ちます。

検査の概要と手順

既知のトレーサビリティを有するカフェイン標準試料は 6 回注入され (精度検査で)、平均レスポンスが計算さ

れます。注入レスポンスは、サンプル濃度、セル光路長、アッテネーションに対して補正された平均面積の平均

で、許容ウィンドウ内のレスポンスは正しい量が注入されたことを示します。

項目 EE 選択可能な設定値 EE 選択可能な基準値

平均面積(上限値) カラムへの注入量:1, 5, 10, 20, 25, 50, 100,

500, 1000 μL

15000, 30000, 60000, 75000, 150000,

300000, 600000, 1200000, 1500000,

3000000, 6000000, 30000000, 60000000

平均面積(下限値) (同上) 22500, 45000, 90000, 112000, 225000,

450000, 900000, 1800000, 2250000,

4500000, 9000000, 45000000, 90000000

項目 EE 推奨設定値 EE 推奨基準値 CE 設定値 CE 基準値

平均面積(下限値) 20 μL ≧ 1,200,000 カウント NA NA

平均面積(上限値) 20 μL ≦ 1,800,000 カウント NA NA

補足説明

通常のクロマトグラフ アプリケーションでは、注入の絶対量は重要ではないため、CE では実施しない検査で

す。UV 検出器だけをサポートしています。

注入量を推奨値から変更する場合は、推奨の設定値と基準値を参考に、基準値を変更してください。

35 UV 検出器(VWD、MWD、DAD)のみをサポートします。

36 SYS-LC-1200/1120 (-E) のオプションとして手配します。

37 LC ポンプのオプションとして手配します。

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10.13 フラクション コレクション

対象 標準/追加 アップフロント SAP/Option SIEBEL

LC(フラクション コレクタ) 追加 6Bx38 R1898A#00B R-26B-50139

検査の必要性

フラクションコレクタが、ピーク検出または時間に基づきフラクションを収集する能力があることを証明することは

重要です。

検査の概要と手順

この検査では、トレーサビリティを有する標準試料を 2 回注入し、ピークベースまたはタイムベースモードのい

ずれかでフラクションを収集します。収集されたフラクションを再注入して定性検査を行い、収集したフラクション

がトレーサビリティを有する標準試料のフラクションであることを確認します。

補足説明

フラクション コレクタの検査です。フラクション コレクタの数に応じて、追加費用が必要です。設定値や基準値

は特にありません。一連の手順の中で適切に分取できるかどうかを確認します。検査のモードとして、時間ベー

スとピークベースのどちらかを選択します。

38 SYS-LC-1200/1120 (-E) のオプションとして手配します。

39 LC ポンプのオプションとして手配します。

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11 修理後の再適格性評価(RQ)

修理後の再適格性評価(RQ: Re-Qualification after repair)では、定期的に Agilent OQ サービスを実施してい

るシステムを対象に、クロマトグラフィのパラメータに影響を及ぼすような修理の後に、システムの再適格性評価を

実施します。USP 1058 (AIQ: Analytical Instrument Qualification) においても、「大きな修理または変更を機器に

実施した場合、関連のある OQ テストを実施するべきである」と明記されています。

11.1 RQ 実施可能なシステム

以下の全ての条件を満たす必要があります:

• Agilent アドバンテージ シルバーまたはゴールド プランを契約している

• EE OQ および RQ サービスを年間契約している

• 過去 1 年以内に EE OQ サービスを実施している。

• Agilent の認定カストマ エンジニアが修理を実施している。

11.2 RQ の作業項目

RQ で実施する作業内容は、修理箇所およびその内容に準じて決められています。修理内容に応じた OQ 検

査項目の一部を Agilent の認定カストマエンジニアが実施します。

参考に LC の場合の例をいくつか示します。

バイナリ ポンプ(ポンプ メインボードの交換)

• OQ 前の診断テスト(EQR には含まれません): 不要

• OQ 検査項目: 「ポンプ流量真度および精度」、「グラジェント組成」

オートサンプラ(サンプリング ループの交換)

• OQ 前診断テスト(EQR には含まれません): 「圧力テスト」

• OQ 検査項目 : 「注入精度」、「キャリーオーバー」

DAD (D2 ランプ交換)

• OQ 前診断テスト(EQR には含まれません): 「波長キャリブレーション」、「ランプ強度テスト」

• OQ 検査項目: 「波長真度」、「シグナルのノイズとドリフト」、「レスポンスの直線性」

11.3 その他の作業項目について

各修理内容に対する故障診断テストと OQ の組み合わせは、Agilent の知的財産です。RQ 契約を購入され

たお客様には、ご希望により組み合わせの一覧表を提供することができます。契約前に一覧表の提供が必要

な場合には、秘密保持契約書に署名していただく必要がありますので、あらかじめご了承ください。

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12 逸脱発生時の対応

本作業中に逸脱(評価結果が期待される結果から外れるなど)が発生したときは、直ちにお客様にその旨をお知ら

せします。逸脱の程度により、作業担当者が作業の継続または中断を決定します。軽微な逸脱の場合は、そのまま

作業を続行し、適格性評価作業を完了します。「逸脱」に関しては「修正処置」を講じます。作業を中断したときは、逸

脱の修正処置をした後に中断した箇所から作業を再開します。

これらの逸脱および修正処置の内容は記録を作成して報告書に添付します。

13 EQR 作業が終了すると、作業結果の説明後、EQR(Equipment Qualification Report:適格性評価レポート)をお客様に提

出します。EQR の提出により、弊社の作業を完了とさせていただきます。EQR をお客様が最終承認することにより

適格性評価が完了します。最終承認はお客様の社内規定に基づき実施してください。EQR の承認を署名で実施す

る場合以下の「13.2 お客様の署名」を参照します。

EQR は原則として、PDF ファイルを CD-R に記録して提出させていただきます。

13.1 作業担当者の署名

作業担当者の署名は EQR CD への手書き署名が基本となります。

追加の署名方法を希望される場合は、以下の3つから選択してください。EQR CD への手書きによる署名は特

に指示が無くても必ず実施します。

・ Acrobat 7 以降による電子署名

・ 直接 ECM (Enterprise Contents Manager: 電子データベース管理システム)へのチェックイン

・ 紙に印刷した EQR のオペレータの署名ページに手書きで署名

Acrobat による電子署名および ECM へのチェックインを選択される場合、作業担当者にその方法などのご指

示をお願いします。

13.2 お客様の署名

お客様の署名方法を以下の3つから選択してください。

・ 直接 ECM (Enterprise Contents Manager: 電子データベース管理システム)へのチェックイン

・ 紙に印刷した EQR に手書きによる署名

・ Acrobat 7 以降による電子署名

13.3 EQR の紙への印刷

EQR の紙への印刷が必要な場合は、お客様にてお願いします。EQR のファイルをお客様の PC に読み込み、

印刷をしてください。紙に印刷した EQR に手書きによる署名を選択される場合は、表紙と署名の必要なペー

ジだけを印刷します。通常、以下のページを印刷します。

・ 表紙

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・ お客様の署名ページ(2ページ目)

・ 作業担当者の署名ページ(『機器適格性評価レポート:オペレータの署名』)

・ システム適格性評価の証明書

13.4 プリンタと用紙の準備のお願い

EQR を作業当日に紙に印刷する必要がある場合は、作業日程を調整する可能性があるため、あらかじめお

客様担当営業、または作業日程確認時に Agilent 担当者にご連絡ください(将来的には有償のオプションを検

討しております)。

印刷に必要なプリンタおよび A4 のプリンタ用紙(約 200 枚/作業)はお客様ご準備とさせていただきますの

で、あらかじめご了承ください。

14 器材

EE OQ 作業で使用する部品は基本的に本契約に含まれます。お客様で準備していただく器材はバイアルやシリン

ジ等の消耗部品とユーティリティのみとなります。

14.1 LC お客様準備器材

LC の EE OQ 作業に以下の器材を使用させていただきます。下表の器材はお客様にて準備をお願いします。

品名 部品番号 備考

水 NA 約 2 L、HPLC 用

アセトン NA 約 10 mL、特級。グラジェント組成

の検査で使用。

適切なバイアル NA オートサンプラ用

適切なバイアルキャップ NA オートサンプラ用

プリンタ ACE 用 PC (Windows XP SP2 日本

語)が接続可能

EQR を紙に印刷希望の場合

プリンタ用紙 A4、約 200 枚/作業 EQR を紙に印刷希望の場合

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15 改訂履歴

版 改訂理由 改訂日

J01 ACE A.01.50J 用。初版。 17-Sep-2007

J02 日本のお客様からの要求に応えて全面改定。

EQP の定義の明確化

クラシック エディションのプロトコールとの違い

確認と承認

一冊の EQP でラボ全体の機器を計画

OQ 検査概要に詳細なスペックを追記。

CE との違いについても必要に応じて追記。

25-Sep-2007

J03 「承認」の署名欄に Acrobat デジタル署名フィールドを追加。 11-Nov-2007

J04 「承認」、「EQP」、「EQR」に詳細な説明を追加。

「カラム温度真度と安定性」の設定値を 1200 SL とその他の LC システム用に個

別に設定。

「レスポンスの直線性」の推奨基準値の誤記を訂正(項目の上限/下限が反対)。

28-Nov-2007

J05 ACE A.01.60J 用。

重要な用語の変更:

据付時適格性確認 → 据付時適格性評価

稼働性能適格性確認 → 運転時適格性評価

対象機器追加: 1120 LC、ELSD、ChemStation A.09.xx 以上、および対応する

ChemStore

「据付時適格性評価(IQ ソフトウェア)」に、インストールされたソフトウェアの確認項

目を追加。

「運転時適格性評価(OQ) ソフトウェア」の詳細を追加。

アップフロント オプション番号変更。

「カラム温度真度と安定性」の安定性に関する詳細な補足説明を追加。1100 シリー

ズの EE 推奨設定温度 1 を 60℃から 80℃に変更。

「波長真度」の詳細な補足説明を追加。

「シグナルのノイズとドリフト」の設定可能な基準値を追加(データシステムによるシ

グナル単位の自動補正機能に対応)。また、ノイズ、ドリフトの EE 推奨基準値を CE

08-Sep-2008

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と同じ値に変更(ノイズ:≦0.100 units を、≦ 0.040 mAU (VWD)、≦ 0.050 mAU

(MWD/DAD)に、ドリフト:≦10.000 units/hour を、≦ 0.500 mAU/hour (VWD)、≦

5.000 mAU/hour (MWD/DAD))。ELSD 追加。うねりについて補足説明を追加。

「S/N 比」の掲載順序を「注入精度」の前に変更。

「注入精度」に ELSD 追加。また補足説明の内容追加。

「レスポンスの直線性」に面積比を追加。補足説明の内容を追加。

「グラジェント組成」の詳細な補足説明を追加。

「修理後の再適格性評価(RQ)」を追加。

J06 表紙にグローバル EQP 文書名を追加。

「注入精度」の補足説明に複数台検出器がある場合の説明を追加。

「キャリーオーバー」の検査の概要と手順を訂正。

添付ファイル追加。その他誤記訂正。

07-Oct-2008