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UBM TECHWEB ホワイトペーパー 2011 4 マルチベンダー仮想化による ROI の向上 ハイパーバイザ混合環境からビジネス上の メリットを得る方法 発行元

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UBM TECHWEB ホワイトペーパー2011年 4月

マルチベンダー仮想化によるROI の向上

ハイパーバイザ混合環境からビジネス上のメリットを得る方法

発行元

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著者について

Lenny Liebmann は、ビジネスの現場における課題に情報テクノロジーを応用する分野で 30年以上の経験があるライター兼コンサルタントです。

マルチベンダー仮想化によるROI の向上

仮想化には魅力的な価値があります。仮想化を使うと、 IT の処理能力をさまざまな用途のワークロードに柔軟に割り当てることができます。それにより、コストを削減し、パフォーマンスを最適化し、ビジネスニーズの変化に素早く対応できます。

仮想化の採用が進むにしたがって、データセンターマネージャは、画一的なハイパーバイザ環境を固持するべきか、それとも、必要に応じてアプリケーションごとに異なるベンダーの仮想サーバプラットフォームを使用するべきか、という難しい選択を迫られます。

データセンターマネージャの中には、何事もシンプルに維持できる画一的な環境が最良の選択だと考える人もいます。ただし、これには欠点もあります。画一性のためには、そのハイパーバイザのコストが高額であっても、あるいは、特定のアプリケーションに必要な堅牢性が十分に確保できない場合であっても、 IT部門は全面的に同じハイパーバイザを使用するしかありません。また、実際には画一性を厳密に維持することは難しく、さらに、ベンダーロックインの恐れもあります。

一方、混合仮想化環境の場合、データセンターマネージャは、コスト、スキル、および機能に基づいて各アプリケーションに適切なハイパーバイザを組み合わせることができます。残念ながら、混合環境は一般的に管理が非常に複雑であったため、TCO が増加しがちでした。

幸いなことに、混合仮想化環境の管理はかなりシンプルになってきました。そのため、現在では、データセンターマネージャは、「複雑さ」という受け入れがたい犠牲を払わなくても、アプリケーションごとに最適なハイパーバイザを選択できます。

こうした適切に管理されたマルチハイパーバイザ環境を使用すると、 IT部門はさらにコストを削減でき、仮想化の使用範囲を広げ、機敏性を向上し、スタッフがデータセンターの日常業務に費やす時間と労力を削減できます。

従って、仮想化を活用してプライベートクラウドを構築している IT部門は、複数のハイパーバイザの採用と、混合ハイパーバイザ環境の管理をシンプル化するテクノロジーの採用の両方を大いに検討すべきです。

単一ハイパーバイザの意義仮想化に対するデータセンターマネージャの取り組み方はさまざまでした。真っ先に導入したケースもあります。ベンダーの製品が成熟するまでしばらく様子を見ていた場合もあります。外部の専門知識を大いに頼って実装を始めた場合もあります。社内スキルの構築に重点を置いた場合もあります。

ところが、仮想化のメリットが明白になり、ベンダーのハイパーバイザ製品が成熟してくると、多くのマネージャはそのテクノロジーを取り入れて、そのメリットを最大限に活用するよう力を注いでいます。

一部のデータセンターマネージャは、仮想化によって最大の成果を得る方法の 1 つは、ハイパーバイザの導入において画一性を厳密に維持することであり、1 つのベンダーのハイパーバイザを使用することで、コストを削減して最適な結果が得られると考えています。

こう考えるのは無理もないことで、市場がまだ新しい段階では妥当な考えであったかもしれません。単一のハイパーバイザを使用すれば、複雑さは軽減されます。つまり、 IT スタッフは 1 つのベンダーのテクノロジーだけを把握するだけで済みます。どのハイパーバイザをどこで使用しているかを追跡する必要がありません。ライセンス契約とサポート契約の管理も簡単になります。

ところが、企業全体で 1 つのベンダーのハイパーバイザを使用することを軸にした仮想化戦略には、次のような数々の欠点があります。 ライセンスコスト : ベンダーやハイパーバイザによってコスト構造は大きく違います。使用するハイパーバイザのベンダーを 1 つに限定

Lenny Liebmann著

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すると、必要に応じてより手頃な価格の代替製品(Microsoft Hyper-V など)を使用する可能性を排除してしまいます。仮想化が企業全体に展開されるにしたがって、このようなコスト削減の機会の喪失が大きく影響してきます。 機能上の制限 : 単一のハイパーバイザを使用する場合、そのハイパーバイザの機能上の制限によって IT の能力が損なわれます。例を挙げると、あるハイパーバイザは他のハイパーバイザよりも特定のタイプのワークロードに適しています。また、ハイパーバイザによってはインテルと AMD のアーキテクチャ間でワークロードを柔軟に移動できず、実質上、 IT は特定のブランドのプロセッサー製品にロックインされます。厳密な標準化ポリシーを堅持する IT部門は、別のハイパーバイザソリューションを使用してそうした制限を解消することができません。 ベンダーロックイン : 単一のハイパーバイザに傾倒する IT部門は、早い段階でそのベンダーの仮想化プラットフォームにロックインされてしまいます。仮想化には今もなお数々の革新が起きており、契約交渉では仮想化ベンダーが誠実でいてくれることが重要です。1つのハイパーバイザベンダーにすべて投資してしまうと、その企業は、交渉によるメリットを得る機会を失うことになります。コストと中断の可能性を考えると、仮想化インフラストラクチャ全体を現行のベンダーから別のベンダーに移行することは非常に難しいからです。 意図的な戦略か 受け身の対応か : IT部門が企業全体で単一のハイパーバイザを使用する計画をしていても、多くの場合、結局は異種混在の仮想サーバ環境にたどり着きます。この状況は、何らかの理由で一部のグループが標準から外れたり、買収した事業で別のハイパーバイザが採用されていたりすることで発生します。他のハ

イパーバイザが「一切混在しない」ことを前提に仮想化戦略を構築している場合、こうしたズレが発生するとその戦略は台無しになります。

厳密に画一的な仮想化は合理的な手法のように見えるかもしれませんが、これらの理由から、単一ハイパーバイザ戦略は、コストまたは運用の面で企業にとって必ずしも最適な選択であるとは言えません。

混合ハイパーバイザ環境の妥当性単一のハイパーバイザを基本とした仮想化戦略には潜在的な欠点があることから、意図的な異種混合環境という手法を支持する議論を展開できます。この議論の要点は次のとおりです。 アプリケーションの要件に応じたハイパーバイザの機能とコストの最適な割り当て : 先述の通り、特定のアプリケーションあるいは複数のタイプのプロセッサー製品に対応するハイパーバイザもあれば、対応しないハイパーバイザもあります。状況に応じた自由な選択が可能であれば、 IT部門は、アプリケーションの要件に合わせてハイパーバイザの機能とコストをより適切に割り当てることができます。これにより、不要なコストを抑えながら、アプリケーションのパフォーマンスと拡張性を最適化できます。 短期的および長期的な柔軟性 : 複数のベンダーのハイパーバイザを理解して導入すると、短期的にも長期的にも最大限の柔軟性が得られます。あるベンダーがテクノロジー、価格、またはサービスの面で競合他社よりも優れていれば、単純にそれに応じてハイパーバイザの「混合具合」を調整すれば良いわけです。企業が新しい事業を買収した場合、買収された会社の仮想サーバがどのハイパーバイザを使用していても融合可能であり、自社標準への大規模な移行によってコストや中断が発生することはありません。ハイパーバイザの混在を計画している組織では、まったく新しいベンダーのハイパーバイザも、その価値の提案が十分に魅力的であれば、無理なく採用できます。 仮想化の幅広い応用 : より低コストのハイパーバイザを必要に応じて自由に使用できると、企業では、予算を超過したり、パフォーマンスや可用性などサービスレベルの基準を損なったりすることなく、仮想化を広範囲に展開できま

Application Application Application Application Application

Hypervisor

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IT部門が状況に最も合ったハイパーバイザを自由に選択できれば、アプリケーションの要件に最適な機能と予算を割り当てることができます。

契約交渉では仮想化ベンダーが誠実でいてくれる

ことが重要です。1 つのハイパーバイザベンダーにすべて投資し

てしまうと、その企業は交渉によるメリットを得る機会を失うこ

とになります。

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す。ハイパーバイザを柔軟に活用すると、企業ではサーバの 70 %~ 90 % で仮想化を採用できます。現在の一般的なしきい値である 20 %~ 30 % に比べると、大幅な改善です。仮想化をこのように幅広く使用すると、 IT運用の効率が全体的に大幅に向上します。また、大きなスケールメリットによって仮想サーバの TCO も削減できます。

もちろん、混合ハイパーバイザ環境には次のような課題もあります。• 複数ベンダーのハイパーバイザを管理する複雑さから IT運用スタッフを解放する

• 現状の IT運用スタッフによってより多くの仮想システムを管理する

• 異なるハイパーバイザ間でのアプリケーションとサービスの移行を簡単に行う

• それぞれのハイパーバイザの用途について合理的なポリシーを策定および運用するこれらの課題に対処できないと、混合ハイ

パーバイザ環境のメリットは、運用コストの増加、本番稼働での応答時間の悪化、運用障害が発生する可能性の拡大によって消されてしまうでしょう。逆に、これらの課題に適切に対処できれば、IT部門は混合ハイパーバイザ環境のメリットを十分に得られ、その結果、仮想化へのすべての投資から大きなビジネス価値が生み出されます。

Dell Virtual Integrated System(VIS)アーキテクチャによる混合環境の管理デルは、進化するデータセンターのニーズにDell Virtual Integrated System アーキテクチャで応えます。これは、十分な能力を備え、購入しやすいオープンなソリューションのセットであり、複雑な管理を合理化できる、マルチハイパーバイザのコンピューティング環境です。

Dell VIS アーキテクチャを使用すると、データセンターマネージャは、異種混在のコンピューティング、ストレージ、およびネットワーキングの資産を、単一の共通リソースである「クラウド」として管理し、ビジネスニーズに応じて動的に割り当てることができます。さらに、この管理を合理化および自動化することで TCO を最小限に抑え、割り当てニーズの絶え間ない変化に迅速かつ適切に対応できる点も重要です。

Dell VIS のアーキテクチャは次の 3 つの主要なモジュラーコンポーネントで構成されています。

• Dell Advanced Infrastructure Manager(AIM)は、データセンターの管理をシンプルにします。管理者は、アプリケーションのワークロードに対してサーバ、ストレージ、およびネットワークのリソースをポイントアンドクリック操作で割り当てることができます。AIM は複数のハイパーバイザをサポートし、異種混在のハードウェアと仮想化レイヤに根本的に存在する複雑さから管理者を解放します。よって、物理環境と仮想環境の両方で、IT リソースの動的な再割り当てが大幅にシンプル化されます。

• Dell VIS Self-Service Creator は、Web ベースのポータルであり、必要なリソースのプロビジョニングを自動化することでワークロードの導入を迅速化します。権限のあるユーザーがこれを使用すると、定義済みのカタログからそのようなリソースを選択して有効にできます。また IT部門は、一連の標準化されたプロセスとポリシーを定義して、ワークロードのプロビジョニングを管理できます。その結果、新しいサービスやアプリケーションを数分で有効化できる上に、コスト削減と適切な管理を実現できます。

• Dell VIS Director は、仮想環境の IT インテリジェンスハブとして機能し、管理者は、データセンター規模で仮想リソースのパフォーマンスと容量の管理を自動化できます。仮想環境の利用状況を総合的に確認できるので、問題を迅速に特定して解決できます。高度なレポート機能、システム検証による信頼性アラーム、継続的な自己学習、リソース消費の視覚化、および傾向分析機能など、管理者が可用性、パフォーマンス、およびデータセンターのコストをプロアクティブに最適化するために必要な機能を提供します。このような Dell VIS アーキテクチャの機能

のメリットを、データセンターマネージャはさまざまな形で役立てることができます。 複数のハイパーバイザの統合管理 : Dell VISアーキテクチャは、複数のベンダーのハイパーバイザ環境を使用する異種混在インフラストラクチャをサポートしているため、 IT部門ではコンピューティングリソースを必要に応じて混在させ、組み合わせることができます。そのため、データセンターマネージャは、管理の複雑さやコストを増やすことなく、1 つの「プライベートクラウド」環境の一部として Microsoft Hyper-V、VMware ESX、および Citrix XenServerを柔軟に組み合わせて利用できます。 ポリシーベースのハイパーバイザ管理 : データセンターマネージャは、異なるハイパーバイザの導入についてポリシーを定義することで、それらのハイパーバイザを適切に使用できます。例えば、Microsoft Hyper-V をすべてのMicrosoft アプリケーション(Exchange、SQL Server、SharePoint など)に対して指定できます。

重要な課題に対処できれば、 IT部門は混合ハイ

パーバイザ環境のメリットを十分に得られ、その結果、仮想化へ

のすべての投資から大きなビジネス価値が生み出されます。

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一貫性のあるライフサイクルのワークフロープロセス : Dell VIS アーキテクチャでは、リソースの要求および承認からリソースの運用停止まで、一貫したライフサイクルワークフローを適用することで、仮想サーバの「無秩序な」増加や不正な導入に対処できます。このようなプロセスの一貫性は、担当者が交代する場合やスタッフの役割が変更される場合に特に重要になります。 リモートオフィスおよび支社への仮想化の拡張 : Dell AIM がサーバハードウェアのワークロードを抽象化するため、技術者は、物理マシ

ンと仮想マシンの両方で、実行しているワークロード(ネットワークとストレージへの接続も含む)を再起動にかかる時間程度で簡単に追加、移動、および変更できます。これにより、熟練したテクニカルスタッフのいない拠点にも仮想化をすぐに拡張できます。仮想化を拡張することで、リモートオフィスと支社の運用コストとインフラストラクチャコストを大幅に削減できます。 既存のツールキットとの統合 : Dell VIS アーキ テ ク チ ャ は、Microsoft Windows Imaging(WIM)、Linux Kickstart、SUSE Linux AutoYaST、

DELL AIM とMICROSOFT SYSTEM CENTER Dell VIS アーキテクチャのさらなるメリットの 1 つは、Dell AIM と Microsoft System Center の相補的な特性と統合の利便性です。Dell AIM は、プロセッサー、メモリ、ストレージ、およびネットワークのリソースのプロビジョニングを含む、ハードウェアレベルのあらゆる局面で仮想化に対処します。一方Microsoft System Center は、仮想ファブリックからアプリケーションレベルまで、リソースを使用するために必要なコマンドと制御機能を IT部門に提供します。

極めて多様なニーズ(お客様向けのデータベースアクセスなど)がある場合には、サービスのパフォーマンスと拡張性を最適化する上でアプリケーションレベルの管理が特に重要です。この場合、SQL クエリなど特定のアプリケーション機能を、定義済みの一連の仮想化処理リソースへマップする必要があります。

Dell AIM と Microsoft System Center を使用すると、適切な仮想化環境でリソースとサービスの名前を共有することで、相互に依存するこれら 2つの機能を容易に調和させることが可能です。技術者は、複数の管理画面を移動しながら対象のリソースとサービスをクリック操作することができます。これによって、仮想化管理ワークフローが合理化され、オペレータが操作を誤る可能性が減ります。さらに、IT部門は、目まぐるしく変化するビジネスニーズにできる限り対応するために、必要なリソースを自由に割り当てることができます。

AIM と Microsoft System Center を組み合わせると、 IT部門は、極めて複雑な混合ハイパーバイザ環境を物理レイヤ、仮想レイヤ、およびアプリケーションレイヤ全体で一元化して効率的に管理できるため、スタッフの人数、経験、およびスキルの制限を克服できます。その結果、どのようなタイプの企業であってもビジネスニーズに適切に対処できるようになり、仮想化の ROI がさらに向上します。

Dell VIS、Microsoft System Center、および Hyper-V を組み合わせることで、 IT部門は、物理レイヤ、仮想レイヤ、およびアプリケーションレイヤ全体で複雑なハイパーバイザ環境を効率的に管理できます。

Dell AIMとMicrosoft System Center

デルのデリバリセンター

Dell VIS Self-Service Creator Dell VIS Director

Microsoft System Center

Microsoft Windows Server 2008 R2 Hyper-V

Dell Advanced Infrastructure Manager(AIM)

Dell OpenManage

コンピューティング ネットワーク ストレージ

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およびハイパーバイザのクローニングなどのイメージングプロセスをサポートしています。 ま た、BMC Software、CA Technologies、Hewlett-Packard、IBM、Citrix といったベンダーが提供するイメージ配布ツールと統合するためのプラグインも予め備えています。そのため、IT部門は既存の投資を入れ替えずにその機能を活用でき、仮想デスクトップの導入と管理をより良いかたちで自動化できます。

適切に管理されたマルチベンダープライベートクラウドによるビジネス上のメリットIT インフラストラクチャと担当者に対する要求は、 IT予算の増加を上回るペースで高まり続けています。ビジネスニーズに適した予算配分を実現するには、適切に管理された混合ハイパーバイザ環境が強く望まれます。

そのような環境によって、次のようなコスト削減を実現できます。 ハイパーバイザライセンスのコスト削減 : 必要に応じて、コストが低い Microsoft Hyper-Vなどのハイパーバイザを使用することで、ハイパーバイザのライセンス予算全体を大幅に削減できます。 物理処理容量の効率的な使用 : 仮想化をより広範囲で使用できるようにすることで、リモートオフィスや支社でも、混合ハイパーバイザ環境によってハードウェアリソースの使用率を最大化できます。 スタッフの時間とスキルの効率的な使用 : プライベートクラウドの管理がより合理化および自動化されると、コンピューティングインフラストラクチャの TCO全体を削減でき、他の重要な業務により多くのスタッフリソースを割り当てられます。

スケールメリットの向上 : 共通の管理を 行 う 仮想化 コ ンピ ュ ー テ ィ ン グ リソースが増えると、スケールメリットが向上し、インフラストラクチャの TCO全体をさらに削減できます。 長期的なコスト削減の可能性 : ハイパーバ イ ザ の ベ ン ダ ーロックインを避けることで、時間とともに価格構造が変化するにつれて仮想化ベンダーからより多く

の価値が得られ、将来的なコスト削減につながります。 こうした環境によって、次のような価値の向上が実現します。

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Dell VIS アーキテクチャと Microsoft System Center を使用すると、 IT部門は仮想化におけるライセンスコストと所有コストを大幅に削減しつつ、仮想化の潜在的なメリットをこれまで以上に得ることができます。

単一ハイパーバイザ環境

複数のハイパーバイザ(管理は未統合)

複数のハイパーバイザ(Dell VIS アーキテクチャと

Microsoft System Center を使用)

総 ROI(経済的利益からすべてのコストを差し引いたもの)

管理コスト

ライセンスコスト

HYPER-V とMICROSOFT SYSTEM CENTER

Microsoft Windows Server 2008 R2 OS に無償で含まれる Microsoft Hyper-V を使用すると、すでに導入済みの Microsoft のプラットフォームを活用して、ソフトウェアと IT担当者に関するコストを削減しつつ、仮想化を拡張できます。Hyper-V を、SQL Server、Office SharePoint Server、Exchange Server といった Tier-1 アプリケーションの仮想化に使用すると、TCO の削減、拡張性の向上、およびパフォーマンスの確保を実現できます。Hyper-V は Windows Server 2008 R2 に 組み込まれているので、コストを追加することなくライブマイグレーションやクラスタリングなどの機能を利用でき、既存の IT スタッフリソースでハイパーバイザを管理できます。Windows Server 2008 R2 SP1 では、高度なメモリ機能の利用を可能にする Dynamic Memory や RemoteFX を提供するとともに、優れた仮想マシン密度を達成し、その他のパフォーマンスも強化されています。Hyper-V を既存のデータセンターのインフラストラクチャに導入すると、仮想化を迅速に拡張でき、高いコスト効率を誇るプライベートクラウドインフラストラクチャの基盤を確立できます。Hyper-V とその他のハイパーバイザは、同じ環境でうまく共存できます。特に、Microsoft System Center Virtual Machine Manager と Dell VIS の統合環境でその傾向があります。

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デルとMICROSOFTについて

ビジネスニーズの変化への迅速な対応 : 仮想化の導入範囲が拡大すると、より迅速かつ容易にビジネスニーズ(新しいサービス、機能の追加、パフォーマンスの向上など)に対応できます。 管理、コンプライアンス、およびセキュリティの向上 : 適切に定義された単一の自動プロセスによって仮想サーバと仮想デスクトップのライフサイクルを管理することで、 IT部門はプライベートクラウドの状態を把握し、不十分な ITインフラストラクチャ管理によって生じるリスクを軽減できます。

革新を長期的に追及可能 : 仮想化ベンダーは今後も革新を続け、 IT サービスの提供は向上していきます。ハイパーバイザのロックインを避けることで、仮想化ベンダーの新しい機能を利用できます。

つまり、コストがかなり削減され、併せてビジネス価値が大きく向上するため、短期的に見ても長期的に見ても仮想化の ROI が大幅に向上します。複数のハイパーバイザを統合して合理的に管理する能力は、テクノロジーに依存した今日の市場環境では、重要な競争上の強みになります。◆

Dell Inc.(NASDAQ: DELL)はお客様の声に耳を傾け、お客様にとって価値のある革新的なテクノロジーを提供しています。デルは独自のダイレクトビジネスモデルによる成功で世界をリードするシステムサービス企業となり、米国の上位企業のランキングを示す Fortune 500 で 33位にリストされています。詳細については、www.dell.com にアクセスするか、デルのさまざまなオンラインチャネル(http://www.dell.com/conversations)から直接お問い合わせください。デルのニュースを直接入手するには、http://www.dell.com/RSSをご覧ください。

1975年に設立された Microsoft(NASDAQ: MSFT)は、ソフトウェア、サービス、およびソリューション の分野の世界的なリーダー企業であり、個人や企業が最大限の能力を発揮できるようをサポートします。Microsoft の仮想化は、データセンターからデスクトップ、クラウドサービスに至るまで、完全に仮想化されたインフラストラクチャを各企業に提供します。