8
197 Proceedings of the Institute of Natural Sciences, Nihon University No.42 2007pp.197 204 15 赤木剛朗 ・有田友和 有田友和 ** ・本橋友江 *** 野牧賢志 **** ・土田賢省 ***** ・夜久竹夫 **** It is often necessary to change the resolution of specified areas in a landform map, since fewer polygons realize for rapid displaying. For this purpose, we propose a file format, called H7CODE, for three - dimensional landform maps. H7CODE represents list sutructures based on octal grid graphs called octgrids”. Keywords : 多重解像度地形図, 8 分格子グラフ, octgrids H7CODE8 分格子グラフに基づく 3 次元地形図のためのファイルフォーマット H7CODEA File Format for 3D Landform Maps Based on Octgrids Goro AKAGI , Tomokazu ARITA ** , Tomoe MOTOHASHI *** , Kenshi NOMAKI **** , Kensei TSUCHIDA ***** and Takeo YAKU **** Received September 30, 2006芝浦工業大学システム工学部機械制御システム学科:  337-8570 埼玉県さいたま市見沼区大字深作 307 Department of Machinery and Control Systems, Shibaura Institute of Technology University 307, Oaza-hukasaku, Minuma-ku, Saitama-ken 337-8570, Japan. 桜美林大学文学部言語コミュニケーション学科:       194-0294 東京都町田市常盤町 3758 Department of Languages, and Information Studies, J. F. Oberlin University : 3758, TokiwaMachi, Machida-Shi,Tokyo 194-0294, Japan. 関東学院大学工学部情報ネット・メディア工学科:       236-8501 神奈川県横浜市金沢区六浦東 1-50-1 Department of Network and Multi-Media Engineering, Kanto Gakuin University : 1-50-1, MutsuraHigashi, Kanazawa-Ku, Yokohama-Shi, Kanagawaken 236-8501, Japan. 日本大学文理学部情報システム解析学科:          156-8550 東京都世田谷区桜上水 3-25-40 Department of Computer Science and System Analysis, College of Humanities and Sciences, Nihon University : 3-25-40, Sakura-josui, Setagaya-ku, Tokyo 156-8550, Japan. 東洋大学工学部情報工学科:               350-8585 埼玉県川越市鯨井 2100 Department of Infomation and Computer Sciences, Toyo University : 2100, Kuzirai, Kawagoe-shi, Saitama-ken 337-8570, Japan. 1 はじめに 地形の直観的な理解を補助する手段として, 地形 図を立体表示する 3D 地形図がしばしば用いられて いる.精密な 3D 地形図を作成するためには, より細 かいメッシュ幅の数値地図データを用いることが必 要である.しかし,均一な解像度を持つ 3D 地形図 では一部分の解像度を高くするために全体の解像度 を高くする必要がある.そのため,解像度を高くす ればするほど, 3D 地形図を構成するポリゴン数が増 加して, ディスプレイ等に表示するために多くの計算 時間を必要とする.そのため、全体を均一の解像度 で表示させるのではなく, 地形に応じて解像度を変 化させた多重解像度 3D 地形図が必要とされる.我々 , 表計算ソフトやワードプロセッサに現れる矩形分 割を効果的に実現することのできる 8 分格子グラフ (octgrid)[8] の技法を応用し, 地形 8 分格子グラフ [7] を定義した.地形 8 分格子グラフは多重解像度地形 図を生成するためのものだが、実装するためには地 8 分格子グラフのデータ構造を開発する必要があ る.本論文は,この地形 8 分格子グラフを実装する ** ** ** *** *** *** **** **** **** *****

H7CODE 8 分格子グラフに基づく · 2017. 11. 20. · グラフである.8分格子グラフは矩形分割と対応し ている([3]のDefinition3.1を参照). 2.3 矩形分割を表すリスト構造[2]

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Page 1: H7CODE 8 分格子グラフに基づく · 2017. 11. 20. · グラフである.8分格子グラフは矩形分割と対応し ている([3]のDefinition3.1を参照). 2.3 矩形分割を表すリスト構造[2]

─ ─197 ( )

Proceedings of the Institute of Natural Sciences, Nihon UniversityNo.42 (2007) pp.197-204

15

赤木剛朗*・有田友和有田友和**・本橋友江***・

野牧賢志****・土田賢省*****・夜久竹夫****

It is often necessary to change the resolution of specified areas in a landform map, since fewer polygons realize for rapid displaying. For this purpose, we propose a file format, called H7CODE, for three- dimensional landform maps. H7CODE represents list sutructures based on octal grid graphs called “octgrids”.

Keywords : 多重解像度地形図,8 分格子グラフ, octgrids

H7CODE:8 分格子グラフに基づく3 次元地形図のためのファイルフォーマット

H7CODE:A File Format for 3D Landform Maps Based on Octgrids

Goro AKAGI*, Tomokazu ARITA**, Tomoe MOTOHASHI***, Kenshi NOMAKI****, Kensei TSUCHIDA***** and Takeo YAKU****

(Received September 30, 2006)

H7CODE:8分格子グラフに基づく

3次元地形図のためのファイルフォーマット

赤木剛朗∗ 有田友和† 本橋友江‡ 野牧賢志§ 土田賢省¶ 夜久竹夫 §

H7CODE:A File Format for 3D Landform Maps

Based on Octgrids

 Goro AKAGI∗ Tomokazu ARITA† Tomoe MOTOHASHI‡

Kenshi NOMAKI§ Kensei TSUCHIDA¶ Takeo YAKU§

 

It is often necessary to change the resolution of specified areas in a landform map, since

fewer polygons realize for rapid displaying. For this purpose, we propose a file format,

called H7CODE, for three-dimensional landform maps. H7CODE represents list

structures based on octal grid graphs called“ octgrids”.Key Word : 多重解像度地形図,8分格子グラフ, octgrids

∗芝浦工業大学システム工学部機械制御システム学科:      〒 337-8570 埼玉県さいたま市見沼区大字深作 307       Department of Machinery and Control Systems,       Shibaura Institute of Technology University:307,       Oaza-hukasaku, Minuma-ku, Saitama-ken 337-8570,     Japan.

†桜美林大学文学部言語コミュニケーション学科:        〒 194-0294 東京都町田市常盤町 3758              Department of Languages, and Information Studies,     J. F. Oberlin University : 3758, TokiwaMachi,        Machida-Shi,Tokyo 194-0294, Japan.

‡関東学院大学工学部情報ネット・メディア工学科:       〒 236-8501 神奈川県横浜市金沢区六浦東 1-50-1        Department of Network and Multi-Media Engineering,   Kanto Gakuin University : 1-50-1, MutsuraHigashi,    Kanazawa-Ku, Yokohama-Shi, Kanagawaken         236-8501, Japan.

§日本大学文理学部情報システム解析学科:           〒 156-8550 東京都世田谷区桜上水 3-25-40           Department of Computer Science and System        Analysis, College of Humanities and Sciences,        Nihon University : 3-25-40, Sakura-josui,          Setagaya-ku, Tokyo 156-8550, Japan.

¶東洋大学工学部情報工学科:                〒 350-8585 埼玉県川越市鯨井 2100              Department of Infomation and Computer Sciences,      Toyo University : 2100, Kuzirai, Kawagoe-shi,        Saitama-ken 337-8570, Japan.

1 はじめに地形の直観的な理解を補助する手段として, 地形

図を立体表示する 3D地形図がしばしば用いられている.精密な 3D地形図を作成するためには, より細かいメッシュ幅の数値地図データを用いることが必要である.しかし,均一な解像度を持つ 3D地形図では一部分の解像度を高くするために全体の解像度を高くする必要がある.そのため,解像度を高くすればするほど, 3D地形図を構成するポリゴン数が増加して, ディスプレイ等に表示するために多くの計算時間を必要とする.そのため、全体を均一の解像度で表示させるのではなく, 地形に応じて解像度を変化させた多重解像度 3D地形図が必要とされる.我々は, 表計算ソフトやワードプロセッサに現れる矩形分割を効果的に実現することのできる 8分格子グラフ(octgrid)[8]の技法を応用し, 地形 8分格子グラフ [7]を定義した.地形 8分格子グラフは多重解像度地形図を生成するためのものだが、実装するためには地形 8分格子グラフのデータ構造を開発する必要がある.本論文は,この地形 8分格子グラフを実装する

1

H7CODE:8分格子グラフに基づく

3次元地形図のためのファイルフォーマット

赤木剛朗∗ 有田友和† 本橋友江‡ 野牧賢志§ 土田賢省¶ 夜久竹夫 §

H7CODE:A File Format for 3D Landform Maps

Based on Octgrids

 Goro AKAGI∗ Tomokazu ARITA† Tomoe MOTOHASHI‡

Kenshi NOMAKI§ Kensei TSUCHIDA¶ Takeo YAKU§

 

It is often necessary to change the resolution of specified areas in a landform map, since

fewer polygons realize for rapid displaying. For this purpose, we propose a file format,

called H7CODE, for three-dimensional landform maps. H7CODE represents list

structures based on octal grid graphs called“ octgrids”.Key Word : 多重解像度地形図,8分格子グラフ, octgrids

∗芝浦工業大学システム工学部機械制御システム学科:      〒 337-8570 埼玉県さいたま市見沼区大字深作 307       Department of Machinery and Control Systems,       Shibaura Institute of Technology University:307,       Oaza-hukasaku, Minuma-ku, Saitama-ken 337-8570,     Japan.

†桜美林大学文学部言語コミュニケーション学科:        〒 194-0294 東京都町田市常盤町 3758              Department of Languages, and Information Studies,     J. F. Oberlin University : 3758, TokiwaMachi,        Machida-Shi,Tokyo 194-0294, Japan.

‡関東学院大学工学部情報ネット・メディア工学科:       〒 236-8501 神奈川県横浜市金沢区六浦東 1-50-1        Department of Network and Multi-Media Engineering,   Kanto Gakuin University : 1-50-1, MutsuraHigashi,    Kanazawa-Ku, Yokohama-Shi, Kanagawaken         236-8501, Japan.

§日本大学文理学部情報システム解析学科:           〒 156-8550 東京都世田谷区桜上水 3-25-40           Department of Computer Science and System        Analysis, College of Humanities and Sciences,        Nihon University : 3-25-40, Sakura-josui,          Setagaya-ku, Tokyo 156-8550, Japan.

¶東洋大学工学部情報工学科:                〒 350-8585 埼玉県川越市鯨井 2100              Department of Infomation and Computer Sciences,      Toyo University : 2100, Kuzirai, Kawagoe-shi,        Saitama-ken 337-8570, Japan.

1 はじめに地形の直観的な理解を補助する手段として, 地形

図を立体表示する 3D地形図がしばしば用いられている.精密な 3D地形図を作成するためには, より細かいメッシュ幅の数値地図データを用いることが必要である.しかし,均一な解像度を持つ 3D地形図では一部分の解像度を高くするために全体の解像度を高くする必要がある.そのため,解像度を高くすればするほど, 3D地形図を構成するポリゴン数が増加して, ディスプレイ等に表示するために多くの計算時間を必要とする.そのため、全体を均一の解像度で表示させるのではなく, 地形に応じて解像度を変化させた多重解像度 3D地形図が必要とされる.我々は, 表計算ソフトやワードプロセッサに現れる矩形分割を効果的に実現することのできる 8分格子グラフ(octgrid)[8]の技法を応用し, 地形 8分格子グラフ [7]を定義した.地形 8分格子グラフは多重解像度地形図を生成するためのものだが、実装するためには地形 8分格子グラフのデータ構造を開発する必要がある.本論文は,この地形 8分格子グラフを実装する

1

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Page 2: H7CODE 8 分格子グラフに基づく · 2017. 11. 20. · グラフである.8分格子グラフは矩形分割と対応し ている([3]のDefinition3.1を参照). 2.3 矩形分割を表すリスト構造[2]

赤木剛朗・有田友和・本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫・有田友和・本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫有田友和・本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫・本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫・土田賢省・夜久竹夫土田賢省・夜久竹夫・夜久竹夫夜久竹夫

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ために開発をした H7CODE と呼ばれるデータ構造を提案する.H7CODEは地形の形状情報 もしくは 形状に関する情報, 地名, 地形の色といった意味情報の数値データを統合的に扱うデータ構造となっている.H7CODEから作成された 3D地形図は局所的かつ動的な解像度の変化,平坦な地形や起伏の激しい地形に応じた解像度の変化に対応できる.

2 準備

2.1 3D地形図

我々が扱う 3D地形図は,コンピュータグラフィック上の仮想 3次元空間に地形の起伏を表示したものである.3D地形図は,3次元の XZ平面上に不規則に並んだ格子点を与え、その格子点に高さ (Y軸)を与えてできる点を頂点とする 3角メッシュである (図1).そのような表現方法で作成した 3D地形図が図 2である.

図 1: 3D地形図表現法

図 2: 3D地形図の例

2.2 8分格子グラフ [3]

ある平面上の矩形領域を共通部分のない幾つかの矩形で分割することを,矩形分割(rectangular dissec-tion)という.矩形は 2種類に分類され,分割されていない矩形をセル(cell)と呼び,行もしくは列を表すための矩形を周辺セル(perimeter cell)と呼ぶ.また,セルを形成している線を壁という.1つのセルに対して,上下左右に位置する壁を,それぞれ北壁,南壁,西壁,東壁という.壁には座標値が付随する.北壁,南壁はY座標の値を持ち,東壁,西壁はX座標の値を持つ.なお,周辺セルは,x方向もしくは y方向どちらかの幅を持たないと定義する.図 3は,矩形分割の例である.太線の矩形1つが

セルであり,太線で形成している矩形の周りに存在する矩形が行や列を表す周辺セルである.図 3の数値は座標値である.例えば,セル cの北壁,南壁,西壁,東壁は,それぞれ 0,2,0,2である.

図 3: 矩形分割の例

文献 [3]において,矩形分割を表すグラフとして,8

分格子グラフ(octgrid, rectangular dissection graph)が提案されている.8分格子グラフの頂点はセルもしくは周辺セルを表す.また,辺は壁の位置関係を表し,同じ壁を共有する最も近い矩形を表す 2頂点を接続する.また,矩形分割グラフの頂点の最大次数は 8である [3].図 4は,図 3に対応する矩形分割グラフである.8分格子グラフは矩形分割と対応している ([3]の Definition 3.1を参照).

2.3 矩形分割を表すリスト構造 [2]

8分格子グラフを扱うためのファイル形式として,不均一型矩形分割コード(H3CODE )が提案されている [2].H3CODEは,8分格子グラフに基づいた表形式文書を表現するために使用される.

2

ために開発をした H7CODE と呼ばれるデータ構造を提案する.H7CODEは地形の形状情報 もしくは 形状に関する情報, 地名, 地形の色といった意味情報の数値データを統合的に扱うデータ構造となっている.H7CODEから作成された 3D地形図は局所的かつ動的な解像度の変化,平坦な地形や起伏の激しい地形に応じた解像度の変化に対応できる.

2 準備

2.1 3D地形図

我々が扱う 3D地形図は,コンピュータグラフィック上の仮想 3次元空間に地形の起伏を表示したものである.3D地形図は,3次元の XZ平面上に不規則に並んだ格子点を与え、その格子点に高さ (Y軸)を与えてできる点を頂点とする 3角メッシュである (図1).そのような表現方法で作成した 3D地形図が図 2である.

図 1: 3D地形図表現法

図 2: 3D地形図の例

2.2 8分格子グラフ [3]

ある平面上の矩形領域を共通部分のない幾つかの矩形で分割することを,矩形分割(rectangular dissec-tion)という.矩形は 2種類に分類され,分割されていない矩形をセル(cell)と呼び,行もしくは列を表すための矩形を周辺セル(perimeter cell)と呼ぶ.また,セルを形成している線を壁という.1つのセルに対して,上下左右に位置する壁を,それぞれ北壁,南壁,西壁,東壁という.壁には座標値が付随する.北壁,南壁はY座標の値を持ち,東壁,西壁はX座標の値を持つ.なお,周辺セルは,x方向もしくは y方向どちらかの幅を持たないと定義する.図 3は,矩形分割の例である.太線の矩形1つが

セルであり,太線で形成している矩形の周りに存在する矩形が行や列を表す周辺セルである.図 3の数値は座標値である.例えば,セル cの北壁,南壁,西壁,東壁は,それぞれ 0,2,0,2である.

図 3: 矩形分割の例

文献 [3]において,矩形分割を表すグラフとして,8

分格子グラフ(octgrid, rectangular dissection graph)が提案されている.8分格子グラフの頂点はセルもしくは周辺セルを表す.また,辺は壁の位置関係を表し,同じ壁を共有する最も近い矩形を表す 2頂点を接続する.また,矩形分割グラフの頂点の最大次数は 8である [3].図 4は,図 3に対応する矩形分割グラフである.8分格子グラフは矩形分割と対応している ([3]の Definition 3.1を参照).

2.3 矩形分割を表すリスト構造 [2]

8分格子グラフを扱うためのファイル形式として,不均一型矩形分割コード(H3CODE )が提案されている [2].H3CODEは,8分格子グラフに基づいた表形式文書を表現するために使用される.

2

Page 3: H7CODE 8 分格子グラフに基づく · 2017. 11. 20. · グラフである.8分格子グラフは矩形分割と対応し ている([3]のDefinition3.1を参照). 2.3 矩形分割を表すリスト構造[2]

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H7CODE:8 分格子グラフに基づく3 次元地形図のためのファイルフォーマット

17

図 4: 図 3の矩形分割と一致したグラフの例

表 1: H3CODEセルの属性フィールド

フィールド名 説明nwe right 北壁の右方向へのリンクnwe left 北壁の左方向へのリンクswe right 南壁の右方向へのリンクswe left 南壁の左方向へのリンクewe upper 東壁の上方向へのリンクewe lower 東壁の下方向へのリンクwwe upper 西壁の上方向へのリンクwwe lower 西壁の下方向へのリンクnode id セルの ID番号

(各セルに整数値を割り当てる)north wall 北壁の位置情報south wall 南壁の位置情報east wall 東壁の位置情報west wall 西壁の位置情報content コンテンツ情報へのリンクalign コンテンツの配置情報e point XMLを生成するための情報

H3CODEで表せる矩形分割の各セルは,8分格子グラフの各頂点に対応し,表 1に示すような属性が付随する.見易さのため,各属性を配置した図(図5)でセルを表す.セル IDは 1以上の自然数を各セルに割り当てる.セルの周辺のフィールドがリンクを表し,リンク以外の属性は H3CODEセル中央のフィールドに記述できる.図 6は,図 3の矩形にセル番号を振った例である.各矩形の左上の数値がセル IDである.ID番号が 7であるセル cの北壁を共有する近隣セルで,最も近いセルの IDは 6と 8である.したがって対応するセルにおいては,フィールド nwe rightは 8, nwe leftは 6となる.セル cを形成している壁で,北壁と南壁の位置は、それぞれ0,2であるから,フィールド north wallは 0, southwallは 2となる.H3CODEでは,セルのリンクを線で接続したリスト構造を用いて 8分格子グラフを表現し,そのリスト

図 5: 表構造リストの「セル」の図表現

図 6: 矩形分割のセルに番号を振った例

構造を表構造リスト(LTS: List for Table Structure)と呼ぶ.図 7は,矩形分割とそれに対応する表構造リストの例である.

図 7: 矩形分割 (左) とそれに対応する表構造リスト (右)

3 H7CODE

H7CODE は 不 均 一 型 矩 形 分 割 コ ー ド(H3CODE)を拡張したファイル形式である.H7CODE のセルは、3D 地形図の 3 角メッシュを形成している格子点に対応させる.H7CODE はレ

3

図 4: 図 3の矩形分割と一致したグラフの例

表 1: H3CODEセルの属性フィールド

フィールド名 説明nwe right 北壁の右方向へのリンクnwe left 北壁の左方向へのリンクswe right 南壁の右方向へのリンクswe left 南壁の左方向へのリンクewe upper 東壁の上方向へのリンクewe lower 東壁の下方向へのリンクwwe upper 西壁の上方向へのリンクwwe lower 西壁の下方向へのリンクnode id セルの ID番号

(各セルに整数値を割り当てる)north wall 北壁の位置情報south wall 南壁の位置情報east wall 東壁の位置情報west wall 西壁の位置情報content コンテンツ情報へのリンクalign コンテンツの配置情報e point XMLを生成するための情報

H3CODEで表せる矩形分割の各セルは,8分格子グラフの各頂点に対応し,表 1に示すような属性が付随する.見易さのため,各属性を配置した図(図5)でセルを表す.セル IDは 1以上の自然数を各セルに割り当てる.セルの周辺のフィールドがリンクを表し,リンク以外の属性は H3CODEセル中央のフィールドに記述できる.図 6は,図 3の矩形にセル番号を振った例である.各矩形の左上の数値がセル IDである.ID番号が 7であるセル cの北壁を共有する近隣セルで,最も近いセルの IDは 6と 8である.したがって対応するセルにおいては,フィールド nwe rightは 8, nwe leftは 6となる.セル cを形成している壁で,北壁と南壁の位置は、それぞれ0,2であるから,フィールド north wallは 0, southwallは 2となる.H3CODEでは,セルのリンクを線で接続したリスト構造を用いて 8分格子グラフを表現し,そのリスト

図 5: 表構造リストの「セル」の図表現

図 6: 矩形分割のセルに番号を振った例

構造を表構造リスト(LTS: List for Table Structure)と呼ぶ.図 7は,矩形分割とそれに対応する表構造リストの例である.

図 7: 矩形分割 (左) とそれに対応する表構造リスト (右)

3 H7CODE

H7CODE は 不 均 一 型 矩 形 分 割 コ ー ド(H3CODE)を拡張したファイル形式である.H7CODE のセルは、3D 地形図の 3 角メッシュを形成している格子点に対応させる.H7CODE はレ

3

図 4: 図 3の矩形分割と一致したグラフの例

表 1: H3CODEセルの属性フィールド

フィールド名 説明nwe right 北壁の右方向へのリンクnwe left 北壁の左方向へのリンクswe right 南壁の右方向へのリンクswe left 南壁の左方向へのリンクewe upper 東壁の上方向へのリンクewe lower 東壁の下方向へのリンクwwe upper 西壁の上方向へのリンクwwe lower 西壁の下方向へのリンクnode id セルの ID番号

(各セルに整数値を割り当てる)north wall 北壁の位置情報south wall 南壁の位置情報east wall 東壁の位置情報west wall 西壁の位置情報content コンテンツ情報へのリンクalign コンテンツの配置情報e point XMLを生成するための情報

H3CODEで表せる矩形分割の各セルは,8分格子グラフの各頂点に対応し,表 1に示すような属性が付随する.見易さのため,各属性を配置した図(図5)でセルを表す.セル IDは 1以上の自然数を各セルに割り当てる.セルの周辺のフィールドがリンクを表し,リンク以外の属性は H3CODEセル中央のフィールドに記述できる.図 6は,図 3の矩形にセル番号を振った例である.各矩形の左上の数値がセル IDである.ID番号が 7であるセル cの北壁を共有する近隣セルで,最も近いセルの IDは 6と 8である.したがって対応するセルにおいては,フィールド nwe rightは 8, nwe leftは 6となる.セル cを形成している壁で,北壁と南壁の位置は、それぞれ0,2であるから,フィールド north wallは 0, southwallは 2となる.H3CODEでは,セルのリンクを線で接続したリスト構造を用いて 8分格子グラフを表現し,そのリスト

図 5: 表構造リストの「セル」の図表現

図 6: 矩形分割のセルに番号を振った例

構造を表構造リスト(LTS: List for Table Structure)と呼ぶ.図 7は,矩形分割とそれに対応する表構造リストの例である.

図 7: 矩形分割 (左) とそれに対応する表構造リスト (右)

3 H7CODE

H7CODE は 不 均 一 型 矩 形 分 割 コ ー ド(H3CODE)を拡張したファイル形式である.H7CODE のセルは、3D 地形図の 3 角メッシュを形成している格子点に対応させる.H7CODE はレ

3

図 4: 図 3の矩形分割と一致したグラフの例

表 1: H3CODEセルの属性フィールド

フィールド名 説明nwe right 北壁の右方向へのリンクnwe left 北壁の左方向へのリンクswe right 南壁の右方向へのリンクswe left 南壁の左方向へのリンクewe upper 東壁の上方向へのリンクewe lower 東壁の下方向へのリンクwwe upper 西壁の上方向へのリンクwwe lower 西壁の下方向へのリンクnode id セルの ID番号

(各セルに整数値を割り当てる)north wall 北壁の位置情報south wall 南壁の位置情報east wall 東壁の位置情報west wall 西壁の位置情報content コンテンツ情報へのリンクalign コンテンツの配置情報e point XMLを生成するための情報

H3CODEで表せる矩形分割の各セルは,8分格子グラフの各頂点に対応し,表 1に示すような属性が付随する.見易さのため,各属性を配置した図(図5)でセルを表す.セル IDは 1以上の自然数を各セルに割り当てる.セルの周辺のフィールドがリンクを表し,リンク以外の属性は H3CODEセル中央のフィールドに記述できる.図 6は,図 3の矩形にセル番号を振った例である.各矩形の左上の数値がセル IDである.ID番号が 7であるセル cの北壁を共有する近隣セルで,最も近いセルの IDは 6と 8である.したがって対応するセルにおいては,フィールド nwe rightは 8, nwe leftは 6となる.セル cを形成している壁で,北壁と南壁の位置は、それぞれ0,2であるから,フィールド north wallは 0, southwallは 2となる.H3CODEでは,セルのリンクを線で接続したリスト構造を用いて 8分格子グラフを表現し,そのリスト

図 5: 表構造リストの「セル」の図表現

図 6: 矩形分割のセルに番号を振った例

構造を表構造リスト(LTS: List for Table Structure)と呼ぶ.図 7は,矩形分割とそれに対応する表構造リストの例である.

図 7: 矩形分割 (左) とそれに対応する表構造リスト (右)

3 H7CODE

H7CODE は 不 均 一 型 矩 形 分 割 コ ー ド(H3CODE)を拡張したファイル形式である.H7CODE のセルは、3D 地形図の 3 角メッシュを形成している格子点に対応させる.H7CODE はレ

3

図 4: 図 3の矩形分割と一致したグラフの例

表 1: H3CODEセルの属性フィールド

フィールド名 説明nwe right 北壁の右方向へのリンクnwe left 北壁の左方向へのリンクswe right 南壁の右方向へのリンクswe left 南壁の左方向へのリンクewe upper 東壁の上方向へのリンクewe lower 東壁の下方向へのリンクwwe upper 西壁の上方向へのリンクwwe lower 西壁の下方向へのリンクnode id セルの ID番号

(各セルに整数値を割り当てる)north wall 北壁の位置情報south wall 南壁の位置情報east wall 東壁の位置情報west wall 西壁の位置情報content コンテンツ情報へのリンクalign コンテンツの配置情報e point XMLを生成するための情報

H3CODEで表せる矩形分割の各セルは,8分格子グラフの各頂点に対応し,表 1に示すような属性が付随する.見易さのため,各属性を配置した図(図5)でセルを表す.セル IDは 1以上の自然数を各セルに割り当てる.セルの周辺のフィールドがリンクを表し,リンク以外の属性は H3CODEセル中央のフィールドに記述できる.図 6は,図 3の矩形にセル番号を振った例である.各矩形の左上の数値がセル IDである.ID番号が 7であるセル cの北壁を共有する近隣セルで,最も近いセルの IDは 6と 8である.したがって対応するセルにおいては,フィールド nwe rightは 8, nwe leftは 6となる.セル cを形成している壁で,北壁と南壁の位置は、それぞれ0,2であるから,フィールド north wallは 0, southwallは 2となる.H3CODEでは,セルのリンクを線で接続したリスト構造を用いて 8分格子グラフを表現し,そのリスト

図 5: 表構造リストの「セル」の図表現

図 6: 矩形分割のセルに番号を振った例

構造を表構造リスト(LTS: List for Table Structure)と呼ぶ.図 7は,矩形分割とそれに対応する表構造リストの例である.

図 7: 矩形分割 (左) とそれに対応する表構造リスト (右)

3 H7CODE

H7CODE は 不 均 一 型 矩 形 分 割 コ ー ド(H3CODE)を拡張したファイル形式である.H7CODE のセルは、3D 地形図の 3 角メッシュを形成している格子点に対応させる.H7CODE はレ

3

図 4: 図 3の矩形分割と一致したグラフの例

表 1: H3CODEセルの属性フィールド

フィールド名 説明nwe right 北壁の右方向へのリンクnwe left 北壁の左方向へのリンクswe right 南壁の右方向へのリンクswe left 南壁の左方向へのリンクewe upper 東壁の上方向へのリンクewe lower 東壁の下方向へのリンクwwe upper 西壁の上方向へのリンクwwe lower 西壁の下方向へのリンクnode id セルの ID番号

(各セルに整数値を割り当てる)north wall 北壁の位置情報south wall 南壁の位置情報east wall 東壁の位置情報west wall 西壁の位置情報content コンテンツ情報へのリンクalign コンテンツの配置情報e point XMLを生成するための情報

H3CODEで表せる矩形分割の各セルは,8分格子グラフの各頂点に対応し,表 1に示すような属性が付随する.見易さのため,各属性を配置した図(図5)でセルを表す.セル IDは 1以上の自然数を各セルに割り当てる.セルの周辺のフィールドがリンクを表し,リンク以外の属性は H3CODEセル中央のフィールドに記述できる.図 6は,図 3の矩形にセル番号を振った例である.各矩形の左上の数値がセル IDである.ID番号が 7であるセル cの北壁を共有する近隣セルで,最も近いセルの IDは 6と 8である.したがって対応するセルにおいては,フィールド nwe rightは 8, nwe leftは 6となる.セル cを形成している壁で,北壁と南壁の位置は、それぞれ0,2であるから,フィールド north wallは 0, southwallは 2となる.H3CODEでは,セルのリンクを線で接続したリスト構造を用いて 8分格子グラフを表現し,そのリスト

図 5: 表構造リストの「セル」の図表現

図 6: 矩形分割のセルに番号を振った例

構造を表構造リスト(LTS: List for Table Structure)と呼ぶ.図 7は,矩形分割とそれに対応する表構造リストの例である.

図 7: 矩形分割 (左) とそれに対応する表構造リスト (右)

3 H7CODE

H7CODE は 不 均 一 型 矩 形 分 割 コ ー ド(H3CODE)を拡張したファイル形式である.H7CODE のセルは、3D 地形図の 3 角メッシュを形成している格子点に対応させる.H7CODE はレ

3

図 4: 図 3の矩形分割と一致したグラフの例

表 1: H3CODEセルの属性フィールド

フィールド名 説明nwe right 北壁の右方向へのリンクnwe left 北壁の左方向へのリンクswe right 南壁の右方向へのリンクswe left 南壁の左方向へのリンクewe upper 東壁の上方向へのリンクewe lower 東壁の下方向へのリンクwwe upper 西壁の上方向へのリンクwwe lower 西壁の下方向へのリンクnode id セルの ID番号

(各セルに整数値を割り当てる)north wall 北壁の位置情報south wall 南壁の位置情報east wall 東壁の位置情報west wall 西壁の位置情報content コンテンツ情報へのリンクalign コンテンツの配置情報e point XMLを生成するための情報

H3CODEで表せる矩形分割の各セルは,8分格子グラフの各頂点に対応し,表 1に示すような属性が付随する.見易さのため,各属性を配置した図(図5)でセルを表す.セル IDは 1以上の自然数を各セルに割り当てる.セルの周辺のフィールドがリンクを表し,リンク以外の属性は H3CODEセル中央のフィールドに記述できる.図 6は,図 3の矩形にセル番号を振った例である.各矩形の左上の数値がセル IDである.ID番号が 7であるセル cの北壁を共有する近隣セルで,最も近いセルの IDは 6と 8である.したがって対応するセルにおいては,フィールド nwe rightは 8, nwe leftは 6となる.セル cを形成している壁で,北壁と南壁の位置は、それぞれ0,2であるから,フィールド north wallは 0, southwallは 2となる.H3CODEでは,セルのリンクを線で接続したリスト構造を用いて 8分格子グラフを表現し,そのリスト

図 5: 表構造リストの「セル」の図表現

図 6: 矩形分割のセルに番号を振った例

構造を表構造リスト(LTS: List for Table Structure)と呼ぶ.図 7は,矩形分割とそれに対応する表構造リストの例である.

図 7: 矩形分割 (左) とそれに対応する表構造リスト (右)

3 H7CODE

H7CODE は 不 均 一 型 矩 形 分 割 コ ー ド(H3CODE)を拡張したファイル形式である.H7CODE のセルは、3D 地形図の 3 角メッシュを形成している格子点に対応させる.H7CODE はレ

3

図 4: 図 3の矩形分割と一致したグラフの例

表 1: H3CODEセルの属性フィールド

フィールド名 説明nwe right 北壁の右方向へのリンクnwe left 北壁の左方向へのリンクswe right 南壁の右方向へのリンクswe left 南壁の左方向へのリンクewe upper 東壁の上方向へのリンクewe lower 東壁の下方向へのリンクwwe upper 西壁の上方向へのリンクwwe lower 西壁の下方向へのリンクnode id セルの ID番号

(各セルに整数値を割り当てる)north wall 北壁の位置情報south wall 南壁の位置情報east wall 東壁の位置情報west wall 西壁の位置情報content コンテンツ情報へのリンクalign コンテンツの配置情報e point XMLを生成するための情報

H3CODEで表せる矩形分割の各セルは,8分格子グラフの各頂点に対応し,表 1に示すような属性が付随する.見易さのため,各属性を配置した図(図5)でセルを表す.セル IDは 1以上の自然数を各セルに割り当てる.セルの周辺のフィールドがリンクを表し,リンク以外の属性は H3CODEセル中央のフィールドに記述できる.図 6は,図 3の矩形にセル番号を振った例である.各矩形の左上の数値がセル IDである.ID番号が 7であるセル cの北壁を共有する近隣セルで,最も近いセルの IDは 6と 8である.したがって対応するセルにおいては,フィールド nwe rightは 8, nwe leftは 6となる.セル cを形成している壁で,北壁と南壁の位置は、それぞれ0,2であるから,フィールド north wallは 0, southwallは 2となる.H3CODEでは,セルのリンクを線で接続したリスト構造を用いて 8分格子グラフを表現し,そのリスト

図 5: 表構造リストの「セル」の図表現

図 6: 矩形分割のセルに番号を振った例

構造を表構造リスト(LTS: List for Table Structure)と呼ぶ.図 7は,矩形分割とそれに対応する表構造リストの例である.

図 7: 矩形分割 (左) とそれに対応する表構造リスト (右)

3 H7CODE

H7CODE は 不 均 一 型 矩 形 分 割 コ ー ド(H3CODE)を拡張したファイル形式である.H7CODE のセルは、3D 地形図の 3 角メッシュを形成している格子点に対応させる.H7CODE はレ

3

図 4: 図 3の矩形分割と一致したグラフの例

表 1: H3CODEセルの属性フィールド

フィールド名 説明nwe right 北壁の右方向へのリンクnwe left 北壁の左方向へのリンクswe right 南壁の右方向へのリンクswe left 南壁の左方向へのリンクewe upper 東壁の上方向へのリンクewe lower 東壁の下方向へのリンクwwe upper 西壁の上方向へのリンクwwe lower 西壁の下方向へのリンクnode id セルの ID番号

(各セルに整数値を割り当てる)north wall 北壁の位置情報south wall 南壁の位置情報east wall 東壁の位置情報west wall 西壁の位置情報content コンテンツ情報へのリンクalign コンテンツの配置情報e point XMLを生成するための情報

H3CODEで表せる矩形分割の各セルは,8分格子グラフの各頂点に対応し,表 1に示すような属性が付随する.見易さのため,各属性を配置した図(図5)でセルを表す.セル IDは 1以上の自然数を各セルに割り当てる.セルの周辺のフィールドがリンクを表し,リンク以外の属性は H3CODEセル中央のフィールドに記述できる.図 6は,図 3の矩形にセル番号を振った例である.各矩形の左上の数値がセル IDである.ID番号が 7であるセル cの北壁を共有する近隣セルで,最も近いセルの IDは 6と 8である.したがって対応するセルにおいては,フィールド nwe rightは 8, nwe leftは 6となる.セル cを形成している壁で,北壁と南壁の位置は、それぞれ0,2であるから,フィールド north wallは 0, southwallは 2となる.H3CODEでは,セルのリンクを線で接続したリスト構造を用いて 8分格子グラフを表現し,そのリスト

図 5: 表構造リストの「セル」の図表現

図 6: 矩形分割のセルに番号を振った例

構造を表構造リスト(LTS: List for Table Structure)と呼ぶ.図 7は,矩形分割とそれに対応する表構造リストの例である.

図 7: 矩形分割 (左) とそれに対応する表構造リスト (右)

3 H7CODE

H7CODE は 不 均 一 型 矩 形 分 割 コ ー ド(H3CODE)を拡張したファイル形式である.H7CODE のセルは、3D 地形図の 3 角メッシュを形成している格子点に対応させる.H7CODE はレ

3

Page 4: H7CODE 8 分格子グラフに基づく · 2017. 11. 20. · グラフである.8分格子グラフは矩形分割と対応し ている([3]のDefinition3.1を参照). 2.3 矩形分割を表すリスト構造[2]

赤木剛朗・有田友和・本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫・有田友和・本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫有田友和・本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫・本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫・土田賢省・夜久竹夫土田賢省・夜久竹夫・夜久竹夫夜久竹夫

─ ─200( )18

表 2: H7CODEのブロック構造

ブロック番号 ブロック名 説明1 ヘッダー部 H7CODEの基本情報2 リスト部 セルの情報3 コンテンツ部 セル内部に記述する

       コンテンツの情報4 レイヤー部 複数の矩形分割を

      管理するための情報

コード(1区切りのデータ)で表記し、データはレコード内のフィールド(データを書き込む最小単位)で表す.ファイルの中の文字において,%で始まる行はコメント行である.半角スペースは「区切り文字」として意味を持つ.また,空行(改行コードのみの行)は意味を持たない.拡張子は h7c とする.

3.1 H7CODEのブロック構造

表 2はH7CODEのブロック構造を表しており,第1ブロックから第 4ブロックで構成される.第 1 ブロック、第 2 ブロック、第 3 ブロック、第 4 ブロックを、それぞれヘッダー部、リスト部、コンテンツ部、レイヤー部と呼ぶ.

3.2 ヘッダー部

ヘッダー部は予備を含む 8つのフィールドからなり,必ずファイルの先頭 1行目に記述される情報である.コメント行や空行も入れてはならない.ヘッダー部には,次の情報を半角スペースで区切り,順に記述する (各フィールドの情報は整数値).表 3はヘッダー部の各フィールドの内容を表す.1つ目のフィールドは H7C Version で,H7CODEのバージョン情報が入る.本論文の執筆段階では,Version.1.2になっている.その場合は 12の値が入る.2つ目のフィールドはRow Sizeで,矩形分割のセルの行数が入る(周辺セルは含まれない).図 3の矩形分割の場合,2の値がはいる.2つ目のフィールドは Column Size で,矩形分割の列数が入る.図 3の矩形分割の場合,4の値がはいる.以下がヘッダー部の各フィールドの説明である.

1. h7c version : バージョン情報である.h7c versionは,整数値である.

表 3: ヘッダー部,各フィールドの内容

ブロック番号 フィールド名 説明1 H7C Version バージョン情報  2 Row Size 矩形分割の行数3 Column Size 矩形分割の列数4   予備5   予備6   予備7   予備8   予備

2. row size : 行のサイズ(行数).row sizeは,整数値である.

3. column size : 列のサイズ(列数).column sizeは,整数値である.

4. 4~8 のフィールドは未定であるため 0 と記述する.

図 8はヘッダー部の例である.ヘッダー部と各フィールドの値をコメント行に表している.

図 8: ヘッダー部の例

3.3 リスト部

リスト部は各セルの内部情報を表し,リスト部の各行は、1つのセルを表し、32フィールドから成る 1つのレコードである.各フィールドは半角スペースで区切られ、表 4のフィールド番号順で並べられる.以下がリスト部の各フィールドの説明である.

1~16基本情報

01 node id : セル番号を表し,“表 1の node id”と対応する.1以上の整数値で,0は NULLを表す.

02 cell type:セルの型情報を表す.値は,次の整数値である.(1) 値が 0のとき,型は周辺セル(Perimeter Cell) である.(2) 値が 1のとき,型はセル (Cell)である.

4

表 2: H7CODEのブロック構造

ブロック番号 ブロック名 説明1 ヘッダー部 H7CODEの基本情報2 リスト部 セルの情報3 コンテンツ部 セル内部に記述する

       コンテンツの情報4 レイヤー部 複数の矩形分割を

      管理するための情報

コード(1区切りのデータ)で表記し、データはレコード内のフィールド(データを書き込む最小単位)で表す.ファイルの中の文字において,%で始まる行はコメント行である.半角スペースは「区切り文字」として意味を持つ.また,空行(改行コードのみの行)は意味を持たない.拡張子は h7c とする.

3.1 H7CODEのブロック構造

表 2はH7CODEのブロック構造を表しており,第1ブロックから第 4ブロックで構成される.第 1 ブロック、第 2 ブロック、第 3 ブロック、第 4 ブロックを、それぞれヘッダー部、リスト部、コンテンツ部、レイヤー部と呼ぶ.

3.2 ヘッダー部

ヘッダー部は予備を含む 8つのフィールドからなり,必ずファイルの先頭 1行目に記述される情報である.コメント行や空行も入れてはならない.ヘッダー部には,次の情報を半角スペースで区切り,順に記述する (各フィールドの情報は整数値).表 3はヘッダー部の各フィールドの内容を表す.1つ目のフィールドは H7C Version で,H7CODEのバージョン情報が入る.本論文の執筆段階では,Version.1.2になっている.その場合は 12の値が入る.2つ目のフィールドはRow Sizeで,矩形分割のセルの行数が入る(周辺セルは含まれない).図 3の矩形分割の場合,2の値がはいる.2つ目のフィールドは Column Size で,矩形分割の列数が入る.図 3の矩形分割の場合,4の値がはいる.以下がヘッダー部の各フィールドの説明である.

1. h7c version : バージョン情報である.h7c versionは,整数値である.

表 3: ヘッダー部,各フィールドの内容

ブロック番号 フィールド名 説明1 H7C Version バージョン情報  2 Row Size 矩形分割の行数3 Column Size 矩形分割の列数4   予備5   予備6   予備7   予備8   予備

2. row size : 行のサイズ(行数).row sizeは,整数値である.

3. column size : 列のサイズ(列数).column sizeは,整数値である.

4. 4~8 のフィールドは未定であるため 0 と記述する.

図 8はヘッダー部の例である.ヘッダー部と各フィールドの値をコメント行に表している.

図 8: ヘッダー部の例

3.3 リスト部

リスト部は各セルの内部情報を表し,リスト部の各行は、1つのセルを表し、32フィールドから成る 1つのレコードである.各フィールドは半角スペースで区切られ、表 4のフィールド番号順で並べられる.以下がリスト部の各フィールドの説明である.

1~16基本情報

01 node id : セル番号を表し,“表 1の node id”と対応する.1以上の整数値で,0は NULLを表す.

02 cell type:セルの型情報を表す.値は,次の整数値である.(1) 値が 0のとき,型は周辺セル(Perimeter Cell) である.(2) 値が 1のとき,型はセル (Cell)である.

4

表 2: H7CODEのブロック構造

ブロック番号 ブロック名 説明1 ヘッダー部 H7CODEの基本情報2 リスト部 セルの情報3 コンテンツ部 セル内部に記述する

       コンテンツの情報4 レイヤー部 複数の矩形分割を

      管理するための情報

コード(1区切りのデータ)で表記し、データはレコード内のフィールド(データを書き込む最小単位)で表す.ファイルの中の文字において,%で始まる行はコメント行である.半角スペースは「区切り文字」として意味を持つ.また,空行(改行コードのみの行)は意味を持たない.拡張子は h7c とする.

3.1 H7CODEのブロック構造

表 2はH7CODEのブロック構造を表しており,第1ブロックから第 4ブロックで構成される.第 1 ブロック、第 2 ブロック、第 3 ブロック、第 4 ブロックを、それぞれヘッダー部、リスト部、コンテンツ部、レイヤー部と呼ぶ.

3.2 ヘッダー部

ヘッダー部は予備を含む 8つのフィールドからなり,必ずファイルの先頭 1行目に記述される情報である.コメント行や空行も入れてはならない.ヘッダー部には,次の情報を半角スペースで区切り,順に記述する (各フィールドの情報は整数値).表 3はヘッダー部の各フィールドの内容を表す.1つ目のフィールドは H7C Version で,H7CODEのバージョン情報が入る.本論文の執筆段階では,Version.1.2になっている.その場合は 12の値が入る.2つ目のフィールドはRow Sizeで,矩形分割のセルの行数が入る(周辺セルは含まれない).図 3の矩形分割の場合,2の値がはいる.2つ目のフィールドは Column Size で,矩形分割の列数が入る.図 3の矩形分割の場合,4の値がはいる.以下がヘッダー部の各フィールドの説明である.

1. h7c version : バージョン情報である.h7c versionは,整数値である.

表 3: ヘッダー部,各フィールドの内容

ブロック番号 フィールド名 説明1 H7C Version バージョン情報  2 Row Size 矩形分割の行数3 Column Size 矩形分割の列数4   予備5   予備6   予備7   予備8   予備

2. row size : 行のサイズ(行数).row sizeは,整数値である.

3. column size : 列のサイズ(列数).column sizeは,整数値である.

4. 4~8 のフィールドは未定であるため 0 と記述する.

図 8はヘッダー部の例である.ヘッダー部と各フィールドの値をコメント行に表している.

図 8: ヘッダー部の例

3.3 リスト部

リスト部は各セルの内部情報を表し,リスト部の各行は、1つのセルを表し、32フィールドから成る 1つのレコードである.各フィールドは半角スペースで区切られ、表 4のフィールド番号順で並べられる.以下がリスト部の各フィールドの説明である.

1~16基本情報

01 node id : セル番号を表し,“表 1の node id”と対応する.1以上の整数値で,0は NULLを表す.

02 cell type:セルの型情報を表す.値は,次の整数値である.(1) 値が 0のとき,型は周辺セル(Perimeter Cell) である.(2) 値が 1のとき,型はセル (Cell)である.

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─ ─201 ( )

H7CODE:8 分格子グラフに基づく3 次元地形図のためのファイルフォーマット

19

03 nwe right: 北壁のためのリンクである.表 1のnwe rightに対応する.北壁がこのセルの右側のどのセルと等しいかを表し,値はその北壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

04 nwe left : 北壁のためのリンクである.表 1のnwe leftに対応する.北壁がこのセルの左側のどのセルと等しいかを表し,値はその北壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

05 swe right : 南壁のためのリンクである.表 1のswe rightに対応する.南壁がこのセルの右側のどのセルと等しいかを表し,値はその南壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

06 swe left : 南壁のためのリンクである.表 1のswe left に対応する.南壁がこのセルの左側のどのセルと等しいかを表し,値はその南壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

07 ewe upper : 東壁のためのリンクである.表 1の ewe upperに対応する.東壁がこのセルの上側のどのセルと等しいかを表し,値はその東壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

08 ewe lower : 東壁のためのリンクである.表 1のewe lowerに対応する.東壁がこのセルの下側のどのセルと等しいかを表し,値はその東壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

09 wwe upper : 西壁のためのリンクである.表 1のwwe upperに対応する.西壁がこのセルの上側のどのセルと等しいかを表し,値はその西壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

10 wwe lower : 西壁のためのリンクである.表 1の wwe lowerに対応する.西壁がこのセルの下側のどのセルと等しいかを表し,値はその西壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

11 north wall : 北壁の位置を表す値である.表 1の north wallに対応する.値は,平面にこのセルを描画した場合, 北壁の Y座標 (縦方向の座標)である.値は,0以上の整数値である.

12 south wall : 南壁の位置を表す値である.表 1の south wallに対応する.値は,平面にこのセルを描画した場合, 南壁の Y座標 (縦方向の座標)である.値は,0以上の整数値である.

13 east wall : 東壁の位置を表す値である.表 1のeast wallに対応する.値は,平面にこのセルを描画した場合の東壁のX座標 (横方向の座標)である.値は,0以上の整数値である.

14 west wall : 西壁の位置を表す値である.表 1のwest wallに対応する.値は,平面にこのセルを描画した場合の西壁のX座標 (横方向の座標)である.値は,0以上の整数値である.

15 content id:セル内部に配置するコンテンツの情報へのリンク.値は,HCContentファイル内の1つのコンテンツを識別するための番号で,値は整数値である.値 0は,コンテンツが無い空の状態を表す.

16 content align : コンテンツの配置情報である.値は 0以上の整数値である.上の“ content id”の値が 0の時は,値が 0である.それ以外のときは,値と配置の対応は次の通りである.配置 (1) :「左揃え」 = 1配置 (2):「中央揃え」 = 2配置 (3):「右揃え」= 3

17 ∼ 32 矩形分割を拡張するための情報である.拡張情報を記述する場合は,基本情報に続いて次の項目の順番通りに記述する.項目を使用しない場合は,0と記述する.

17 e point :H7CODE対応XMLファイルへの変換の際に利用する e pointに対する値である.値は次の通りである.使用しない = 0,true =  1,false = 2.

18 ∼ 22 予備

23 標高最大値 : セルを合併させたとき,合併しているセルの中で標高が最大の値を入れる.合併しない場合は 0と記述する.

5

03 nwe right: 北壁のためのリンクである.表 1のnwe rightに対応する.北壁がこのセルの右側のどのセルと等しいかを表し,値はその北壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

04 nwe left : 北壁のためのリンクである.表 1のnwe leftに対応する.北壁がこのセルの左側のどのセルと等しいかを表し,値はその北壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

05 swe right : 南壁のためのリンクである.表 1のswe rightに対応する.南壁がこのセルの右側のどのセルと等しいかを表し,値はその南壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

06 swe left : 南壁のためのリンクである.表 1のswe left に対応する.南壁がこのセルの左側のどのセルと等しいかを表し,値はその南壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

07 ewe upper : 東壁のためのリンクである.表 1の ewe upperに対応する.東壁がこのセルの上側のどのセルと等しいかを表し,値はその東壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

08 ewe lower : 東壁のためのリンクである.表 1のewe lowerに対応する.東壁がこのセルの下側のどのセルと等しいかを表し,値はその東壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

09 wwe upper : 西壁のためのリンクである.表 1のwwe upperに対応する.西壁がこのセルの上側のどのセルと等しいかを表し,値はその西壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

10 wwe lower : 西壁のためのリンクである.表 1の wwe lowerに対応する.西壁がこのセルの下側のどのセルと等しいかを表し,値はその西壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

11 north wall : 北壁の位置を表す値である.表 1の north wallに対応する.値は,平面にこのセルを描画した場合, 北壁の Y座標 (縦方向の座標)である.値は,0以上の整数値である.

12 south wall : 南壁の位置を表す値である.表 1の south wallに対応する.値は,平面にこのセルを描画した場合, 南壁の Y座標 (縦方向の座標)である.値は,0以上の整数値である.

13 east wall : 東壁の位置を表す値である.表 1のeast wallに対応する.値は,平面にこのセルを描画した場合の東壁のX座標 (横方向の座標)である.値は,0以上の整数値である.

14 west wall : 西壁の位置を表す値である.表 1のwest wallに対応する.値は,平面にこのセルを描画した場合の西壁のX座標 (横方向の座標)である.値は,0以上の整数値である.

15 content id:セル内部に配置するコンテンツの情報へのリンク.値は,HCContentファイル内の1つのコンテンツを識別するための番号で,値は整数値である.値 0は,コンテンツが無い空の状態を表す.

16 content align : コンテンツの配置情報である.値は 0以上の整数値である.上の“ content id”の値が 0の時は,値が 0である.それ以外のときは,値と配置の対応は次の通りである.配置 (1) :「左揃え」 = 1配置 (2):「中央揃え」 = 2配置 (3):「右揃え」= 3

17 ∼ 32 矩形分割を拡張するための情報である.拡張情報を記述する場合は,基本情報に続いて次の項目の順番通りに記述する.項目を使用しない場合は,0と記述する.

17 e point :H7CODE対応XMLファイルへの変換の際に利用する e pointに対する値である.値は次の通りである.使用しない = 0,true =  1,false = 2.

18 ∼ 22 予備

23 標高最大値 : セルを合併させたとき,合併しているセルの中で標高が最大の値を入れる.合併しない場合は 0と記述する.

5

Page 6: H7CODE 8 分格子グラフに基づく · 2017. 11. 20. · グラフである.8分格子グラフは矩形分割と対応し ている([3]のDefinition3.1を参照). 2.3 矩形分割を表すリスト構造[2]

赤木剛朗・有田友和・本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫・有田友和・本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫有田友和・本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫・本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫・土田賢省・夜久竹夫土田賢省・夜久竹夫・夜久竹夫夜久竹夫

─ ─202( )20

24 標高最小値 : セルを合併させたとき,合併しているセルの中で標高が最大の値を入れる.合併しない場合は 0と記述する.

25 標高:海抜を表す値である.値は整数値である.ただし,-9999のときは海を示す.

26 色:RGBで色を表す.8ビットの値を入れる.赤の値を入れる.

27 色:RGBで色を表す.8ビットの値を入れる.緑の値を入れる.

28 色:RGBで色を表す.8ビットの値を入れる.青の値を入れる.

29 ∼ 32 予備

図 9はリスト部の 1レコードの例である.コメント行は各フィールドの値を表している.

図 9: リスト部の例

3.4 コンテンツ部

表 4はコンテンツ部の各セルのコンテンツ情報を表し,文字列,画像などの情報や,それらのデータのリンク情報を格納する.1コンテンツは、予備を含む 8つのフィールドからなる.以下がコンテンツ部の各フィールドの説明である.

表 4: コンテンツ部,各フィールドの内容

ブロック番号 フィールド名 説明1 Content id コンテンツの   

識別番号2 Content Type コンテンツの

データ型3 Object コンテンツまたは

リンク4   予備5   予備6   予備7   予備8   予備

1. content id :コンテンツの識別番号を表す整数値.同じ content idをもつコンテンツはあってはならない.つまり,1つのコンテンツに対応するcontent idは一つである.値は,1以上である.

2. content type : コンテンツのデータ型を表す番号.値は次の整数値である.型 (1): テキスト型 = 1,型 (2): HTML型 = 100,型 (3): RFT(Rich Formatte Text)型: = 101,型 (4): イメージ型 = 102.

3. object : コンテンツまたはコンテンツへのリンクを表す文字列.ダブルクォート (“ )で囲まれた文字列を記述する.他のファイルへのリンクは,link: に続けてファイルへの (絶対もしくは相対)パスを記述する.例:“ link:./sample.gif”

4. 4~8 のフィールドは未定であるため 0 と記述する

3.5 レイヤー部

複数の矩形分割 (3D地形図)を管理するためのブロックである.例えば複数の矩形分割を用いて、面積の領域が大きい 3D地形図を表示する際にレイヤー部を使用する。ヘッダー部とリスト部とコンテンツ部の 3つのブロックで,一つのコンテンツ付き矩形分割を構成することができるが,それだけでは,複数の矩形分割に対応できない.そのため,このファイルは,複数の矩形分割に対応するために使用される.表レイヤー部のフィールドの数は 8である.

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24 標高最小値 : セルを合併させたとき,合併しているセルの中で標高が最大の値を入れる.合併しない場合は 0と記述する.

25 標高:海抜を表す値である.値は整数値である.ただし,-9999のときは海を示す.

26 色:RGBで色を表す.8ビットの値を入れる.赤の値を入れる.

27 色:RGBで色を表す.8ビットの値を入れる.緑の値を入れる.

28 色:RGBで色を表す.8ビットの値を入れる.青の値を入れる.

29 ∼ 32 予備

図 9はリスト部の 1レコードの例である.コメント行は各フィールドの値を表している.

図 9: リスト部の例

3.4 コンテンツ部

表 4はコンテンツ部の各セルのコンテンツ情報を表し,文字列,画像などの情報や,それらのデータのリンク情報を格納する.1コンテンツは、予備を含む 8つのフィールドからなる.以下がコンテンツ部の各フィールドの説明である.

表 4: コンテンツ部,各フィールドの内容

ブロック番号 フィールド名 説明1 Content id コンテンツの   

識別番号2 Content Type コンテンツの

データ型3 Object コンテンツまたは

リンク4   予備5   予備6   予備7   予備8   予備

1. content id :コンテンツの識別番号を表す整数値.同じ content idをもつコンテンツはあってはならない.つまり,1つのコンテンツに対応するcontent idは一つである.値は,1以上である.

2. content type : コンテンツのデータ型を表す番号.値は次の整数値である.型 (1): テキスト型 = 1,型 (2): HTML型 = 100,型 (3): RFT(Rich Formatte Text)型: = 101,型 (4): イメージ型 = 102.

3. object : コンテンツまたはコンテンツへのリンクを表す文字列.ダブルクォート (“ )で囲まれた文字列を記述する.他のファイルへのリンクは,link: に続けてファイルへの (絶対もしくは相対)パスを記述する.例:“ link:./sample.gif”

4. 4~8 のフィールドは未定であるため 0 と記述する

3.5 レイヤー部

複数の矩形分割 (3D地形図)を管理するためのブロックである.例えば複数の矩形分割を用いて、面積の領域が大きい 3D地形図を表示する際にレイヤー部を使用する。ヘッダー部とリスト部とコンテンツ部の 3つのブロックで,一つのコンテンツ付き矩形分割を構成することができるが,それだけでは,複数の矩形分割に対応できない.そのため,このファイルは,複数の矩形分割に対応するために使用される.表レイヤー部のフィールドの数は 8である.

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03 nwe right: 北壁のためのリンクである.表 1のnwe rightに対応する.北壁がこのセルの右側のどのセルと等しいかを表し,値はその北壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

04 nwe left : 北壁のためのリンクである.表 1のnwe leftに対応する.北壁がこのセルの左側のどのセルと等しいかを表し,値はその北壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

05 swe right : 南壁のためのリンクである.表 1のswe rightに対応する.南壁がこのセルの右側のどのセルと等しいかを表し,値はその南壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

06 swe left : 南壁のためのリンクである.表 1のswe left に対応する.南壁がこのセルの左側のどのセルと等しいかを表し,値はその南壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

07 ewe upper : 東壁のためのリンクである.表 1の ewe upperに対応する.東壁がこのセルの上側のどのセルと等しいかを表し,値はその東壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

08 ewe lower : 東壁のためのリンクである.表 1のewe lowerに対応する.東壁がこのセルの下側のどのセルと等しいかを表し,値はその東壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

09 wwe upper : 西壁のためのリンクである.表 1のwwe upperに対応する.西壁がこのセルの上側のどのセルと等しいかを表し,値はその西壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

10 wwe lower : 西壁のためのリンクである.表 1の wwe lowerに対応する.西壁がこのセルの下側のどのセルと等しいかを表し,値はその西壁が等しいセルの node idである.値は 0以上の整数値である.値 0は,NULLを表す.

11 north wall : 北壁の位置を表す値である.表 1の north wallに対応する.値は,平面にこのセルを描画した場合, 北壁の Y座標 (縦方向の座標)である.値は,0以上の整数値である.

12 south wall : 南壁の位置を表す値である.表 1の south wallに対応する.値は,平面にこのセルを描画した場合, 南壁の Y座標 (縦方向の座標)である.値は,0以上の整数値である.

13 east wall : 東壁の位置を表す値である.表 1のeast wallに対応する.値は,平面にこのセルを描画した場合の東壁のX座標 (横方向の座標)である.値は,0以上の整数値である.

14 west wall : 西壁の位置を表す値である.表 1のwest wallに対応する.値は,平面にこのセルを描画した場合の西壁のX座標 (横方向の座標)である.値は,0以上の整数値である.

15 content id:セル内部に配置するコンテンツの情報へのリンク.値は,HCContentファイル内の1つのコンテンツを識別するための番号で,値は整数値である.値 0は,コンテンツが無い空の状態を表す.

16 content align : コンテンツの配置情報である.値は 0以上の整数値である.上の“ content id”の値が 0の時は,値が 0である.それ以外のときは,値と配置の対応は次の通りである.配置 (1) :「左揃え」 = 1配置 (2):「中央揃え」 = 2配置 (3):「右揃え」= 3

17 ∼ 32 矩形分割を拡張するための情報である.拡張情報を記述する場合は,基本情報に続いて次の項目の順番通りに記述する.項目を使用しない場合は,0と記述する.

17 e point :H7CODE対応XMLファイルへの変換の際に利用する e pointに対する値である.値は次の通りである.使用しない = 0,true =  1,false = 2.

18 ∼ 22 予備

23 標高最大値 : セルを合併させたとき,合併しているセルの中で標高が最大の値を入れる.合併しない場合は 0と記述する.

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24 標高最小値 : セルを合併させたとき,合併しているセルの中で標高が最大の値を入れる.合併しない場合は 0と記述する.

25 標高:海抜を表す値である.値は整数値である.ただし,-9999のときは海を示す.

26 色:RGBで色を表す.8ビットの値を入れる.赤の値を入れる.

27 色:RGBで色を表す.8ビットの値を入れる.緑の値を入れる.

28 色:RGBで色を表す.8ビットの値を入れる.青の値を入れる.

29 ∼ 32 予備

図 9はリスト部の 1レコードの例である.コメント行は各フィールドの値を表している.

図 9: リスト部の例

3.4 コンテンツ部

表 4はコンテンツ部の各セルのコンテンツ情報を表し,文字列,画像などの情報や,それらのデータのリンク情報を格納する.1コンテンツは、予備を含む 8つのフィールドからなる.以下がコンテンツ部の各フィールドの説明である.

表 4: コンテンツ部,各フィールドの内容

ブロック番号 フィールド名 説明1 Content id コンテンツの   

識別番号2 Content Type コンテンツの

データ型3 Object コンテンツまたは

リンク4   予備5   予備6   予備7   予備8   予備

1. content id :コンテンツの識別番号を表す整数値.同じ content idをもつコンテンツはあってはならない.つまり,1つのコンテンツに対応するcontent idは一つである.値は,1以上である.

2. content type : コンテンツのデータ型を表す番号.値は次の整数値である.型 (1): テキスト型 = 1,型 (2): HTML型 = 100,型 (3): RFT(Rich Formatte Text)型: = 101,型 (4): イメージ型 = 102.

3. object : コンテンツまたはコンテンツへのリンクを表す文字列.ダブルクォート (“ )で囲まれた文字列を記述する.他のファイルへのリンクは,link: に続けてファイルへの (絶対もしくは相対)パスを記述する.例:“ link:./sample.gif”

4. 4~8 のフィールドは未定であるため 0 と記述する

3.5 レイヤー部

複数の矩形分割 (3D地形図)を管理するためのブロックである.例えば複数の矩形分割を用いて、面積の領域が大きい 3D地形図を表示する際にレイヤー部を使用する。ヘッダー部とリスト部とコンテンツ部の 3つのブロックで,一つのコンテンツ付き矩形分割を構成することができるが,それだけでは,複数の矩形分割に対応できない.そのため,このファイルは,複数の矩形分割に対応するために使用される.表レイヤー部のフィールドの数は 8である.

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24 標高最小値 : セルを合併させたとき,合併しているセルの中で標高が最大の値を入れる.合併しない場合は 0と記述する.

25 標高:海抜を表す値である.値は整数値である.ただし,-9999のときは海を示す.

26 色:RGBで色を表す.8ビットの値を入れる.赤の値を入れる.

27 色:RGBで色を表す.8ビットの値を入れる.緑の値を入れる.

28 色:RGBで色を表す.8ビットの値を入れる.青の値を入れる.

29 ∼ 32 予備

図 9はリスト部の 1レコードの例である.コメント行は各フィールドの値を表している.

図 9: リスト部の例

3.4 コンテンツ部

表 4はコンテンツ部の各セルのコンテンツ情報を表し,文字列,画像などの情報や,それらのデータのリンク情報を格納する.1コンテンツは、予備を含む 8つのフィールドからなる.以下がコンテンツ部の各フィールドの説明である.

表 4: コンテンツ部,各フィールドの内容

ブロック番号 フィールド名 説明1 Content id コンテンツの   

識別番号2 Content Type コンテンツの

データ型3 Object コンテンツまたは

リンク4   予備5   予備6   予備7   予備8   予備

1. content id :コンテンツの識別番号を表す整数値.同じ content idをもつコンテンツはあってはならない.つまり,1つのコンテンツに対応するcontent idは一つである.値は,1以上である.

2. content type : コンテンツのデータ型を表す番号.値は次の整数値である.型 (1): テキスト型 = 1,型 (2): HTML型 = 100,型 (3): RFT(Rich Formatte Text)型: = 101,型 (4): イメージ型 = 102.

3. object : コンテンツまたはコンテンツへのリンクを表す文字列.ダブルクォート (“ )で囲まれた文字列を記述する.他のファイルへのリンクは,link: に続けてファイルへの (絶対もしくは相対)パスを記述する.例:“ link:./sample.gif”

4. 4~8 のフィールドは未定であるため 0 と記述する

3.5 レイヤー部

複数の矩形分割 (3D地形図)を管理するためのブロックである.例えば複数の矩形分割を用いて、面積の領域が大きい 3D地形図を表示する際にレイヤー部を使用する。ヘッダー部とリスト部とコンテンツ部の 3つのブロックで,一つのコンテンツ付き矩形分割を構成することができるが,それだけでは,複数の矩形分割に対応できない.そのため,このファイルは,複数の矩形分割に対応するために使用される.表レイヤー部のフィールドの数は 8である.

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24 標高最小値 : セルを合併させたとき,合併しているセルの中で標高が最大の値を入れる.合併しない場合は 0と記述する.

25 標高:海抜を表す値である.値は整数値である.ただし,-9999のときは海を示す.

26 色:RGBで色を表す.8ビットの値を入れる.赤の値を入れる.

27 色:RGBで色を表す.8ビットの値を入れる.緑の値を入れる.

28 色:RGBで色を表す.8ビットの値を入れる.青の値を入れる.

29 ∼ 32 予備

図 9はリスト部の 1レコードの例である.コメント行は各フィールドの値を表している.

図 9: リスト部の例

3.4 コンテンツ部

表 4はコンテンツ部の各セルのコンテンツ情報を表し,文字列,画像などの情報や,それらのデータのリンク情報を格納する.1コンテンツは、予備を含む 8つのフィールドからなる.以下がコンテンツ部の各フィールドの説明である.

表 4: コンテンツ部,各フィールドの内容

ブロック番号 フィールド名 説明1 Content id コンテンツの   

識別番号2 Content Type コンテンツの

データ型3 Object コンテンツまたは

リンク4   予備5   予備6   予備7   予備8   予備

1. content id :コンテンツの識別番号を表す整数値.同じ content idをもつコンテンツはあってはならない.つまり,1つのコンテンツに対応するcontent idは一つである.値は,1以上である.

2. content type : コンテンツのデータ型を表す番号.値は次の整数値である.型 (1): テキスト型 = 1,型 (2): HTML型 = 100,型 (3): RFT(Rich Formatte Text)型: = 101,型 (4): イメージ型 = 102.

3. object : コンテンツまたはコンテンツへのリンクを表す文字列.ダブルクォート (“ )で囲まれた文字列を記述する.他のファイルへのリンクは,link: に続けてファイルへの (絶対もしくは相対)パスを記述する.例:“ link:./sample.gif”

4. 4~8 のフィールドは未定であるため 0 と記述する

3.5 レイヤー部

複数の矩形分割 (3D地形図)を管理するためのブロックである.例えば複数の矩形分割を用いて、面積の領域が大きい 3D地形図を表示する際にレイヤー部を使用する。ヘッダー部とリスト部とコンテンツ部の 3つのブロックで,一つのコンテンツ付き矩形分割を構成することができるが,それだけでは,複数の矩形分割に対応できない.そのため,このファイルは,複数の矩形分割に対応するために使用される.表レイヤー部のフィールドの数は 8である.

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H7CODE:8 分格子グラフに基づく3 次元地形図のためのファイルフォーマット

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表 5: 数値地図と H7CODEのデータ容量の比較

数値地図の種類 数値地図の容量 数値地図を  (1ファイル) 反映させた

H7CODE

250mメッシュ 504KB 11.1MB80km× 80km (5339.sem) (5339.h7c)

4 応用

4.1 H7CODEのデータ例

図 10はH7CODEのデータ例を示す.9行目がヘッダー部で,10行目からリスト部となっている.

図 10: H7CODEのデータ例

4.2 H7CODEのデータ容量例

表 5 は 250m メッシュの数値地図標高データ (1ファイル)[9]の容量と,それを反映させたH7CODEファイルの容量を例を示す.数値地図データの範囲は,東京都西部である.250mメッシュの数値地図の1ファイルあたりの標高データの格子点の数は,X軸が 320個で,Y軸が 320個であり、データはテキストデータである.そして,H7CODEファイル内には,コンテンツ部と表レイヤー部を入れないで作成した.比較した結果,標高のデータしか持たない数値地図データの約 20倍のデータ容量になることがわかった.

4.3 多重解像度 3D地形図 [7]

H7CODE でセルを合併時に、地形 8 分格子グラフ[7]を応用することにより,以下の 1~4の特徴を持った多重解像度 3D地形図生成・表示システムが実現可能である.

1 解像度が低い矩形区域と解像度が高い矩形区域を容易に合併できる.

2 指定した区域の矩形を分割して解像度を上げる操作が容易にできる.

3 指定した区域の矩形を合併させて解像度を下げる操作が容易に実現できる.

4 4分木 [1]ではセルの合併と分割に制約があるが,地形 8分グラフではその制約が少ない.

4.3.1 Unify Cells[5]

多重解像度を実現するために、矩形分割内のセルの合併操作を行うアルゴリズムであるUnify Cells[5]を用いる.このUnify Cellsは、地形 8分格子グラフに対応している矩形分割内の 2つ並んだセルを合併し、1つのセルにする.このアルゴリズムを用いることによって、矩形分割内のセルの数が減るので、セルに対応している 3D地形図の格子点の数も減る.したがって、矩形分割を 3D地形図にした際に、格子点を結んでできる 3角メッシュの数が減るので、3D地形図の解像度が下がる.

5 まとめ本論文では、多重解像度 3D 地形図に適した

H7CODEのデータ構造や応用について述べてきた.H7CODE は表構造リストであり、その表構造リストのセルには地形の形状的情報と地名や地形の色といった意味情報をデータとして持っている.また、H7CODE は地形 8 分格子グラフを応用することによって、セルの合併の操作により解像度の変化の方法を示した.今後,H7CODEの内部データである地理・地学的情報を生かしたシステム開発を目指す.

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表 5: 数値地図と H7CODEのデータ容量の比較

数値地図の種類 数値地図の容量 数値地図を  (1ファイル) 反映させた

H7CODE

250mメッシュ 504KB 11.1MB80km× 80km (5339.sem) (5339.h7c)

4 応用

4.1 H7CODEのデータ例

図 10はH7CODEのデータ例を示す.9行目がヘッダー部で,10行目からリスト部となっている.

図 10: H7CODEのデータ例

4.2 H7CODEのデータ容量例

表 5 は 250m メッシュの数値地図標高データ (1ファイル)[9]の容量と,それを反映させたH7CODEファイルの容量を例を示す.数値地図データの範囲は,東京都西部である.250mメッシュの数値地図の1ファイルあたりの標高データの格子点の数は,X軸が 320個で,Y軸が 320個であり、データはテキストデータである.そして,H7CODEファイル内には,コンテンツ部と表レイヤー部を入れないで作成した.比較した結果,標高のデータしか持たない数値地図データの約 20倍のデータ容量になることがわかった.

4.3 多重解像度 3D地形図 [7]

H7CODE でセルを合併時に、地形 8 分格子グラフ[7]を応用することにより,以下の 1~4の特徴を持った多重解像度 3D地形図生成・表示システムが実現可能である.

1 解像度が低い矩形区域と解像度が高い矩形区域を容易に合併できる.

2 指定した区域の矩形を分割して解像度を上げる操作が容易にできる.

3 指定した区域の矩形を合併させて解像度を下げる操作が容易に実現できる.

4 4分木 [1]ではセルの合併と分割に制約があるが,地形 8分グラフではその制約が少ない.

4.3.1 Unify Cells[5]

多重解像度を実現するために、矩形分割内のセルの合併操作を行うアルゴリズムであるUnify Cells[5]を用いる.このUnify Cellsは、地形 8分格子グラフに対応している矩形分割内の 2つ並んだセルを合併し、1つのセルにする.このアルゴリズムを用いることによって、矩形分割内のセルの数が減るので、セルに対応している 3D地形図の格子点の数も減る.したがって、矩形分割を 3D地形図にした際に、格子点を結んでできる 3角メッシュの数が減るので、3D地形図の解像度が下がる.

5 まとめ本論文では、多重解像度 3D 地形図に適した

H7CODEのデータ構造や応用について述べてきた.H7CODE は表構造リストであり、その表構造リストのセルには地形の形状的情報と地名や地形の色といった意味情報をデータとして持っている.また、H7CODE は地形 8 分格子グラフを応用することによって、セルの合併の操作により解像度の変化の方法を示した.今後,H7CODEの内部データである地理・地学的情報を生かしたシステム開発を目指す.

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表 5: 数値地図と H7CODEのデータ容量の比較

数値地図の種類 数値地図の容量 数値地図を  (1ファイル) 反映させた

H7CODE

250mメッシュ 504KB 11.1MB80km× 80km (5339.sem) (5339.h7c)

4 応用

4.1 H7CODEのデータ例

図 10はH7CODEのデータ例を示す.9行目がヘッダー部で,10行目からリスト部となっている.

図 10: H7CODEのデータ例

4.2 H7CODEのデータ容量例

表 5 は 250m メッシュの数値地図標高データ (1ファイル)[9]の容量と,それを反映させたH7CODEファイルの容量を例を示す.数値地図データの範囲は,東京都西部である.250mメッシュの数値地図の1ファイルあたりの標高データの格子点の数は,X軸が 320個で,Y軸が 320個であり、データはテキストデータである.そして,H7CODEファイル内には,コンテンツ部と表レイヤー部を入れないで作成した.比較した結果,標高のデータしか持たない数値地図データの約 20倍のデータ容量になることがわかった.

4.3 多重解像度 3D地形図 [7]

H7CODE でセルを合併時に、地形 8 分格子グラフ[7]を応用することにより,以下の 1~4の特徴を持った多重解像度 3D地形図生成・表示システムが実現可能である.

1 解像度が低い矩形区域と解像度が高い矩形区域を容易に合併できる.

2 指定した区域の矩形を分割して解像度を上げる操作が容易にできる.

3 指定した区域の矩形を合併させて解像度を下げる操作が容易に実現できる.

4 4分木 [1]ではセルの合併と分割に制約があるが,地形 8分グラフではその制約が少ない.

4.3.1 Unify Cells[5]

多重解像度を実現するために、矩形分割内のセルの合併操作を行うアルゴリズムであるUnify Cells[5]を用いる.このUnify Cellsは、地形 8分格子グラフに対応している矩形分割内の 2つ並んだセルを合併し、1つのセルにする.このアルゴリズムを用いることによって、矩形分割内のセルの数が減るので、セルに対応している 3D地形図の格子点の数も減る.したがって、矩形分割を 3D地形図にした際に、格子点を結んでできる 3角メッシュの数が減るので、3D地形図の解像度が下がる.

5 まとめ本論文では、多重解像度 3D 地形図に適した

H7CODEのデータ構造や応用について述べてきた.H7CODE は表構造リストであり、その表構造リストのセルには地形の形状的情報と地名や地形の色といった意味情報をデータとして持っている.また、H7CODE は地形 8 分格子グラフを応用することによって、セルの合併の操作により解像度の変化の方法を示した.今後,H7CODEの内部データである地理・地学的情報を生かしたシステム開発を目指す.

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赤木剛朗・有田友和・本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫・有田友和・本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫有田友和・本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫・本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫本橋友江・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫・野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫野牧賢志・土田賢省・夜久竹夫・土田賢省・夜久竹夫土田賢省・夜久竹夫・夜久竹夫夜久竹夫

─ ─204( )22

参考文献[1] J.L. Bentley, “Multidimensional binary search

trees used for associative searching,” Commu-nications of the ACM, vol.18, no.9, pp.509–517, Sept. 1975.

[2] T. Arita and T. Yaku, H3CODE 2.0 RefernceManual. http://www.yaku.cssa.chs.nihon-u.ac.jp/tech note/2003/hcc03-001/h3c10-030828/index.html.

[3] T. Motohashi, K. Tsuchida, and T. Yaku,“Attribute graphs for tables and their algo-rithms,” Proc. Foundation of Software En-gineering 2002, ed. K. Inoue, pp.183–186,Kindaikagakusya, 2002.

[4] T. Arita, T. Motohashi, K. Tsuchida, andT. Yaku, “An octal degree graph representa-tion for the rectangular dissections,” 応用数学合同研究集会報告集, pp.131–136, 2004.

[5] T. Kirishima, T. Motohashi, K. Tsuchida andT. Yaku, “Table Processing Based on AttributeGraphs,” Proc. 6th IASTED Conf.SEA, 317-320. 2004.

[6] G. Akagi, Y. Miyadera, T. Motohashi, K. No-maki, K. Tsuchida, and T. Yaku, “Octal graphrepresentation for multi-resolution 3D land-form maps,” Proc. 9th SIAM Conf. Geomet-ric Design & Comput. (SIAM GD05), 2005,Phoenix, USA.

[7] G. Akagi, T. Motohashi, K. Nomaki, andT. Yaku, “Octal graph representation formulti-resolution 3D landform maps and its ap-plication,”応用数学合同研究集会報告集, pp.27–32, 2005.

[8] T. Motohashi, K. Nomaki, K. Tsuchida, andT. Yaku, “Octgrids: A data structure for rect-angular dissections during ruled-line orientedtransformation”, submited for publications.

[9] 国土地理院,数値地図 250mメッシュ(標高),平成 9年 7月 1日 発行 (7刷).

[10] http://cai.chs.nihon-u.ac.jp/rr/cai-rr-05001/h7top.html.

8

参考文献[1] J.L. Bentley, “Multidimensional binary search

trees used for associative searching,” Commu-nications of the ACM, vol.18, no.9, pp.509–517, Sept. 1975.

[2] T. Arita and T. Yaku, H3CODE 2.0 RefernceManual. http://www.yaku.cssa.chs.nihon-u.ac.jp/tech note/2003/hcc03-001/h3c10-030828/index.html.

[3] T. Motohashi, K. Tsuchida, and T. Yaku,“Attribute graphs for tables and their algo-rithms,” Proc. Foundation of Software En-gineering 2002, ed. K. Inoue, pp.183–186,Kindaikagakusya, 2002.

[4] T. Arita, T. Motohashi, K. Tsuchida, andT. Yaku, “An octal degree graph representa-tion for the rectangular dissections,” 応用数学合同研究集会報告集, pp.131–136, 2004.

[5] T. Kirishima, T. Motohashi, K. Tsuchida andT. Yaku, “Table Processing Based on AttributeGraphs,” Proc. 6th IASTED Conf.SEA, 317-320. 2004.

[6] G. Akagi, Y. Miyadera, T. Motohashi, K. No-maki, K. Tsuchida, and T. Yaku, “Octal graphrepresentation for multi-resolution 3D land-form maps,” Proc. 9th SIAM Conf. Geomet-ric Design & Comput. (SIAM GD05), 2005,Phoenix, USA.

[7] G. Akagi, T. Motohashi, K. Nomaki, andT. Yaku, “Octal graph representation formulti-resolution 3D landform maps and its ap-plication,”応用数学合同研究集会報告集, pp.27–32, 2005.

[8] T. Motohashi, K. Nomaki, K. Tsuchida, andT. Yaku, “Octgrids: A data structure for rect-angular dissections during ruled-line orientedtransformation”, submited for publications.

[9] 国土地理院,数値地図 250mメッシュ(標高),平成 9年 7月 1日 発行 (7刷).

[10] http://cai.chs.nihon-u.ac.jp/rr/cai-rr-05001/h7top.html.

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参考文献[1] J.L. Bentley, “Multidimensional binary search

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[6] G. Akagi, Y. Miyadera, T. Motohashi, K. No-maki, K. Tsuchida, and T. Yaku, “Octal graphrepresentation for multi-resolution 3D land-form maps,” Proc. 9th SIAM Conf. Geomet-ric Design & Comput. (SIAM GD05), 2005,Phoenix, USA.

[7] G. Akagi, T. Motohashi, K. Nomaki, andT. Yaku, “Octal graph representation formulti-resolution 3D landform maps and its ap-plication,”応用数学合同研究集会報告集, pp.27–32, 2005.

[8] T. Motohashi, K. Nomaki, K. Tsuchida, andT. Yaku, “Octgrids: A data structure for rect-angular dissections during ruled-line orientedtransformation”, submited for publications.

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[2] T. Arita and T. Yaku, H3CODE 2.0 RefernceManual. http://www.yaku.cssa.chs.nihon-u.ac.jp/tech note/2003/hcc03-001/h3c10-030828/index.html.

[3] T. Motohashi, K. Tsuchida, and T. Yaku,“Attribute graphs for tables and their algo-rithms,” Proc. Foundation of Software En-gineering 2002, ed. K. Inoue, pp.183–186,Kindaikagakusya, 2002.

[4] T. Arita, T. Motohashi, K. Tsuchida, andT. Yaku, “An octal degree graph representa-tion for the rectangular dissections,” 応用数学合同研究集会報告集, pp.131–136, 2004.

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[6] G. Akagi, Y. Miyadera, T. Motohashi, K. No-maki, K. Tsuchida, and T. Yaku, “Octal graphrepresentation for multi-resolution 3D land-form maps,” Proc. 9th SIAM Conf. Geomet-ric Design & Comput. (SIAM GD05), 2005,Phoenix, USA.

[7] G. Akagi, T. Motohashi, K. Nomaki, andT. Yaku, “Octal graph representation formulti-resolution 3D landform maps and its ap-plication,”応用数学合同研究集会報告集, pp.27–32, 2005.

[8] T. Motohashi, K. Nomaki, K. Tsuchida, andT. Yaku, “Octgrids: A data structure for rect-angular dissections during ruled-line orientedtransformation”, submited for publications.

[9] 国土地理院,数値地図 250mメッシュ(標高),平成 9年 7月 1日 発行 (7刷).

[10] http://cai.chs.nihon-u.ac.jp/rr/cai-rr-05001/h7top.html.

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