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ISO9001に準拠した文書管理システムの導入
同社では、以前よりオフコンによる基幹系
システムとして工程管理システム、計測器管
理、人事管理、給与管理などの業務システムを
運用している。また、情報系システムとして社
内メール、スケジュール管理、施設予約管理な
どをNotesにより構築していた。
そして、1999年12月および2002年12月
に2000年版の品質保証規格ISO9001を取得
したのを契機に、ISO運営業務効率向上のた
め、新たに「文書管理システム」の導入を検
討することとなった。狙いとしては、情報管
理の共有・紙の削減、そして業務効率の改善
等である。
Notesをリプレースし、�intra-martによるWebシステムを構築�
JRC特機株式会社 様 ユーザ事例《ISO準拠文書管理システム編》�
Notesをリプレースし、�intra-martによるWebシステムを構築�
JRC特機株式会社は、日本無線株式会社から独立した企業で、官公庁向けの電子機器の設計・製造、そして保守メンテナンスを行っている。製造および保守整備の品質確保と品質システムの改善に積極的に取り組み、国際的な品質保証規格であるISO9001を取得し、ISO準拠の文書管理システムの導入を図ることとなった。折りしも従来から利用してきたNotesのライセンス更新もあり、比較検討した結果、ほとんどのシステムをintra-martで再構築することとなった。Notesをintra-martにリプレースすることになった背景など導入の経緯について、同社情報システム部門塩山室長および山内課長にお話をうかがった。
JRC特機 株式会社設立 :昭和60年10月
代表取締役 :浅羽 誠 様資本金 :4億円
従業員数 :360名事業内容 :官公庁向けの電子機器製造および整備
本社 :〒223-8572神奈川県横浜市港北区新吉田町781番地045-547-8572
URL :http://www.jrctokki.co.jp/
ところが、同社の業務支援に
関するシステムを検討してみる
と、どうしてもカスタマイズを
避けて通ることができないこと
が判明した。しかし、開発ある
いは改造するには費用、期間が
必要であり、また、すでにISO
規格で先行している業務プロセ
スに合わせてシステム開発を行
わなければならないなどの、多
くの難題を抱えていた。このた
め、新システム開発に当たって
は、安価に開発またはカスタマ
イズできるツールやパッケージが必須条件と
なった。
Notesから intra-martへの切り替えを決断
当然、今まで利用しているNotesを活かし
て、Notesのパッケージを利用する案も出た。
しかし、Notes での開発にはver4.5 のサ
ポート切れに伴うバージョンアップや開発
ツールの整備が必要とわかり、コストが増大
する可能性が高い。また、基幹システムとの
<JRC特機 株式会社>
<システム導入前後>
WebMail 文書�管理�
日程�管理�
人事�管理�
給与�管理�
計測器�管理�
教育訓練�履歴管理�
スタートパック�(スケジュール/施設予約)�
社内�メール�
工程�管理�
人事�管理�
給与�管理�
計測器�管理�
施設予約�管理�
スケジュール�管理�
情報系システム( intra-martベースモジュール )� 基幹システム�
情報系システム( Notes )� 基幹システム�
導入前�
導入後�
intra-martパッケージ導入� 新規開発�
<画面1 文書管理システム>
�〒107-0052 東京都港区赤坂3-21-16 SKI赤坂ビル�TEL(03)5549-2821 FAX(03)5549-2816�E-mail:[email protected]�ホームページ:http://www.intra-mart.jp/
●お問い合わせ・ご相談は下記までどうぞ�
連携も視野に入れると、リレーショナルデー
タベースの採用が望ましいとの判断が下った。
そこで、今後の開発には長期的なランニン
グコストと開発コストを抑えることができる
オープンなWeb系のシステムに切り替えてゆ
くという転換を図ることとした。
また、導入後のシステムは社内の情報シス
テム部門でメンテナンスできるように、ソー
スコードなどがわかりやすい構造になってい
ることも重要な選択のポイントと考えた。
このような観点からさまざまなツールを検
討した結果、すべての要件を満たすツールと
してintra-martを採用することにした。
最初は、ISOに準拠した文書管理システム
として、intra-martの文書管理システムをカ
スタマイズして利用することにし、その後、教
育訓練履歴管理システム、日程管理システム
(製造工程の管理システム)、測定機器管理シス
テムなどをintra-martベースモジュール上で
順次開発して行く。同時に、従来Notesで運用
していた社内メール、スケジュール管理、施設
情報系システム�サーバ�
基幹系�システム�
文書管理�
スケジュール�管理�
社内メール�
CSV,XML等�による�
バッチ連携�
日程管理など�その他ISO管理業務�
ブラウザ�
ブラウザ�
ブラウザ�
ブラウザ�
(オフコン)�
予約などを、intra-martのWebMailおよびイ
ントラネット・スタートパックに移行するこ
ととし、1年ほどのNotesとintra-martの並行
運用を経て、2001年6月に従来のNotesシス
テムを完全切り替えすることができた。
非常に短期間での開発であったこと、そし
て同社にとって初めての業務支援システムで
あり、しかも ISO規格対応と同時進行しなけ
ればならなかったため、最初から100%を望む
ことはむずかしいと判断した。このため、「開
発→運用→改善」という方法で逐次充実を図
ることにした。「このような開発手法を採るこ
とができるのが、intra-mart の最大の利点で
すね。」と塩山室長は語る。
「紙の削減」を実現し、「業務効率の改善」へ
当初の目標としていた「紙の削減」という点
では、主要な規則類、標準類等で、各部門の分
厚い規則類のファイルがまず無くなった。そ
<画面2 教育訓練履歴管理システム> <画面3 日程管理>
<画面4 スケジュール管理>
して、文書管理をさらに進め、記録やデータに
関しても取り組んで行けば、顕著な効果が期
待できそうである。また、履歴の管理とワーク
フローがスムーズになり、関連して各文書の
電子化も進み、情報の管理・共有化はかなり進
んできているようだ。
「業務効率の改善は、各部門で自分達の業務
を電子化により改善したいという気持が出な
いと、なかなか前に進みませんが、その点シス
テムが少しづつ立ち上がり、自分達の業務も
何とかしたいと思うようになってきたことが、
一番の成果かもしれません。」と言う。
今後の展開
官公庁が顧客先という関係から、各種文書・
図書・情報等の量は膨大であるため、適切な保
管と共有化がもっとも重要であり、今後も
ISO関連の業務システムをさらに充実させて
行くこととしている。
また日程管理では、製造工程の管理だけでな
く案件情報をもとにした営業支援システムなど
につなげていくことも検討中である。これによ
り基幹システムの周辺は、一貫してWebシス
テムとして構築することが可能なのである。
<システム構成>